Monday, June 29, 2015

踏み跡と一般登山道を見分ける

■ まずは 一本道信仰を捨てる

地図読みの山を岩登りをする人(=いわゆる”本格的な”という形容詞が付く登山をする人)に、とっては、あちこちに、意味のない踏み跡がいっぱいある、あまり踏み固められていない道を歩くことは、普通のことです。

しかし、基本的に明瞭な一本道を行く、一般登山しかしたことがない人は、踏み跡=登山道と信じています。

実際は、踏み跡程度の道と一般登山道は明瞭な違いがあります。

目の前に踏み跡があるから、と言って、どこへ続く道かも考えずに、ついて行ってしまうような人だと、踏み跡に導かれ、迷いに迷って、出てこれなくなる心配があります。

特に里山では、仕事道やけもの道が多く、踏み跡=道、という信仰は捨てなくてはなりません。

■ 登山道全体像を把握する

道があるから歩くのではない、とすれば、次にすることは、大体どっちに行く道かということです。

山に行くのだから、行きは当然登りです。登るはずの道が下っていたら、おかしいな、と分かります。つまり予想です。予想するにはあらかじめ、どういう道かを知っていないといけません。

これはおおよそで良く、大きく、南進するか、北進するか、何時間後にピークや山小屋などの顕著なものにぶつかりそうか、などを地図を大きく見て把握します。

しばらく行けば、〇〇が見つかるはずなのに、出てこなかったら間違っていますよね。

■ その後がルートファインディング

また一般道であれば、赤ペンキやテープだけでなく、道標が整備されていることが多いです。逆の視点で見ると、赤テープがあるということは、道の明瞭さが、赤テープで補助しないといけないくらい、不明瞭だから、です。

赤テープだけの道は、歩く人に対してそれだけ玄人であることを期待しているので、道標などは当然ですがめったにありません。ただし、ケルンや倒木のバッテン、鉈目などのフィールドサインはあります。

一般道         
・道標あり
・迷いようがなく明らかに道 

踏み跡
・赤テープ
・仕事道
・獣道
・釣り用の道
・クライマーの踏み跡
・鉈目などあり
・なんとなく、”導かれ感”がある程度

■ 理解するためには

これらの差を理解するのに良いのが、ちょっとマイナーなルートです。廃道になりかけのような、

・黒富士
・瑞牆北面から富士見平小屋

は、登下山口に管理棟があるので、フェイルセーフ付きとなり練習におススメです。

ステップアップしたら、地図読みの山に進むことができます。



 これが踏み跡。

踏まれたところは土が出ています。

左下の丸太は、道の境界線を示すものではなく、ただの倒木です。

でも踏み跡は分かる。

導かれ感があります。

これは沢に降りる釣り師のための入渓点です。
これがいわゆる明瞭な道。

上の物とは明らかに違います。

整備された登山道とは、大体こんな感じです。




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