Sunday, June 30, 2019

セルフはナイロンで。

Saturday, June 29, 2019

下にセルフがあったほうがいいと思われる事例

Tuesday, June 25, 2019

フリークライマーの進歩の段階

ギュリッヒの著作からの引用です。『フリークライミング上達法』よりP17~


1)トップロープで取りつく(初級者)

この際、いつかリードで取りつくことを目標にする。未修得のムーブが洗練され、体に記憶される。これを繰り返してリードに至る。このスタイルは必ずしも理想的なものではない。

2)いきなりリードで取りつく(上級者)

ムーブの暗記に頼らないで登る。当然墜落をすることがある。核心部では何回か落ちることがある。その場合、最終支点から、ムーブを練習し、下へ降りて、再度次のトライを行う。 (ヨーヨー作戦)

徐々に少ないヨーヨーの回数で登れるようになることが進歩の目安。

3)墜落しないで安全にゆとりを残して登攀。フラッシュができる。(エキスパート)

■ 発達段階の断絶を作らない

大事なことは、発達段階の断絶を作らないこと。(ある5.13は登れるが、ある5.8は登れないというような事態を作らないこと)

■ ハングドッグはエイド

”ロープ、ピトン、ナッツのような人口手段を前進のために、あるいは休憩のためにも使えば、それは人工登攀になる。” P21

中間支点にぶら下がってレストすると(ハングドッグ)、フリーで登ったことにならない。

■ 懸垂下降はエイド

初級者は、

1)懸垂下降してルートの道筋、ホールドの質と条件を確認しておく
2)難しい部分はトップロープで習得
3)リード中にハングドッグする
4)たびたび墜落する
5)墜落した地点から再度登る

ヨーヨースタイル(最難のスタイル)
1)リードで登る
2)墜落したら、再度のノーハンドレストに戻り、そこから登りなおす

”ひとつのグレードをマスターすることが努力目標である” P23

■ グレードはコミュニケーションの手段

花崗岩のルートと石灰岩のルートのグレードを比較する手段はない(P24)。

■ コントロールされた墜落

どこでも落ちていいというものではないア(P41)

悪い支点や支点がない時に、上に向かって逃げるのは、危険に向かって逃げることになる(P41)

上半身をまっすぐ保つように努める(P41)

長い距離を墜落する可能性があるルート(ランナウト)では、たとえ人からの失笑を買おうとも、ヘルメットの着用を憚ってはならない。

自ら意識した、墜落が許されるのは、100%岩に激突する危険がなく、十分な良い中間支点があるときだけ(P41)

できれば墜落している時間より、登っている時間がながいルートを選ぶべき(P42)

アルプスでは、コントロールされた墜落を適用できるケースはほとんどない(P42)

勇気あるクライマーとは、無分別に数多く墜落する者のことではなく、自分や仲間を危険にさらさないよう、墜落すべき時と場所をわきまえている者のことである。

■ クライミング能力

1)技術 つまりムーブ

2)体力(筋力と柔軟性)

3)戦術 心理

4)個人的条件 (年齢、身長、エイプレシオ、モチベーション、不安、意志)

5)環境 岩の構造、確保条件、天候などの外的要件

■ あるグレードの初級者の訓練

・初級段階では60~70%を体力訓練ではなく技術訓練に割くべきである(P49)。
・課題は、すべての客観的なマイナス要因(確保条件の悪さ、高度感)を取り除いたうえで、できる限り多様なムーブを蓄積させること = ボルダリングとトップロープ(P50)

■ 魅力

自然によって与えられた運動課題を自分の力で解決することがクライミングの最大の魅力
(P50)

目標は、力を使わない運動フォームを完全にマスターすること
また極めて厳しい条件(確保条件の悪さ、脆い岩など)で最大の成果を達成すること





オンサイトの美学

■ 美学と現実 建て前と本音

オンサイトが一番いいスタイルと言うのは、クライマーだったら誰でも知っていると思う。

しかし、その哲学を主張する人の意見に感化されて、そのまま取り入れることが可能な人と不可能な人がいると思う。

ので、真に受けないようにしないといけない。

1)環境 落ちれるビレイヤーかどうか?
2)体格 165cm標準体格に合わせてピンが打たれている
3)標準体力 ガバがガバでなかったりとか、一般的に想定されている基準値から自分が離れている場合は要注意 例:握力17kg

エイプレシオも関係があるそうだし、指のパワーと言うのは体格のばらつきよりもより小さいみたいなので、指パワーvs体格では体格が大きなクライマーは不利だ。

というので、クライミングのスタイルで何を大事にするかは各人の哲学で、各自が勝手にやればいいという話だが、それをほかの人に適用する…押し付ける場合は、用心が必要だ。

押し付けには自分の主張も含まれる。オンサイト、ヨーヨースタイル、レッドポイント、ピンクポイント、マスターリード、ぬんがけリード、などなど、自分が一番楽しいスタイルで登っていればいいと思う。

押し付けられた人にとっては、ものすごく危険になることがある。

例として

1ピン目を掛けれるなら、どんなルートでもリードで取りついても良い

ということを言われたので、そのようにしていたら、1ピン目で落ちてキャッチしてもらえず、そのままグランドし、流血して背負われて救急車に乗り、7針縫うことになった。1ピン目掛けたあとのフォールだから、責任はビレイヤーにあるが、誰の責任かと問うても不毛だ。

事故があると、損をするのは、クライマー界全体であり、岩場が禁止になることもある。

ので、一番大事なことは事故を起こさないことだ。

ので、過度に自分の哲学を披露するのは、押し付けとすれすれになることが多いので、やめましょう。

昔の強つよクライマーももはやリードしていません。力量が下がると、分かるようになるようですが、力量が下がる前は分からないものです。相手の体躯、パワー、知識と経験、とすべて相手の立場に立ってモノが見れるわけでないので、基本的に相手は、その人ができるベストの行為をしているとみて間違いなしです。

つまりトップロープだから頑張っていないという指摘は当たっていません。誰がより頑張っているか、競争にならないようにしないと。

リードする力量がない人がリードで落ちて、ビレイ力量がない人がビレイヤーでキャッチできなかった場合、変にこだわらずに、トップロープにしていればよかった…、と言うことになります。

もちろん、トップロープで、ノーテンで登ったことをオンサイトと称してしまうような基本的な間違いは教えてあげたらいいのですが、トップロープしかしない人がそれで楽しいのであれば、それでいいのではないかと思います。

見ていて、もっと良いスタイルで登れるので、もったいないなとは思いますが。

それとこれは別でしょう。リードへ進むには、ビレイヤーと言う環境が要ります。ちゃんとしたビレイヤーは天からの賜りものです。


Monday, June 24, 2019

トップロープvsリード

■ トップロープからリードへ

昨日は色々と考えさせられたクライミングだった。

初心者にトップロープで登らせる期間は、どれくらいにすべきなのだろうか?

というのは、私はクライミングをしたことがない一般登山者の時点で、三つ峠に行き、2度目からリードだったし、その次の半分フリー半分アルパインみたいな西湖の岩場(いわゆるゲレンデ)へ行ったときは、人工壁に通い始めて3か月のころだったが、初回から5.8でリード。マルチはその時からリードで相方に教える側だ。

その後は、すぐに小川山の(つまりフリークライミング的でシビアさが桁違いの)5.7 3p 春の戻り雪を相方と繰り返した… 

■ 育ち方

これは、あんまりノーマルな育て方じゃないのではないかなぁと。現代では。今は人工壁を飛ばすのは無理があるように思います。私も初期のころ人工壁に通いました。

《モデルケース》
習得の目安
1)人工壁 週2半年 ビレイを習得
2)人工壁のリード壁で一通りやってはならないことを習得(手繰り落ち、逆クリップその他)
3)人工壁でリードし、落ちるときに落ちそうかどうか?察知できる
4)落ちるときに声を出す習慣が身についている
5)おおよそ、5.10aをノーテンでリードできる(最低ライン)

基本的にビレイができないと、外岩に連れて行けないという風に私は育てられました。外岩=ご褒美です。

逆に言えば、ビレイができれば、登攀力は問われない(笑)。最悪プルージックで上がる技術があれば、登攀力は後からついてくるので。

これが外岩デビューと繋がるわけですが…

習得の目安として
・外岩5.6が安定的に登れる(三つ峠レベル)はないとリードさせられない

逆にフリーのゲレンデであれば、トップロープであれば、どれだけ難しくても誰でも取り付けます。

ので、海外では

1)自分が登れる易しい課題でリードして、
2)隣の難しい課題にトップロープを掛け、ギリギリに課題に挑み、リハーサルをしてから、
3)その課題にリードに挑む、

ということが普通です。

これだと、リードする時点では、ホールドのありか、が分かっているので、安全ですが、オンサイトと言うことは、結果として軽視されていることになります。

■ アルパインでは、オンサイト力が重要

将来アルパインへつなげたい場合は、と言うことかもしれませんが、オンサイト能力の養成が重要です。

レッドポインターとして成長するか?
オンサイト主体のクライマーとして成長するか?

どちらかの選択が必要なのかもしれません。例えば、アレックス・オノルドは、エルキャピタン900mをフリーソロしたわけですが、DawnWallのトニー・コードウェルのように、地上数躍メートルのトラバースで、5.15をやるのとでは、けた違いにグレード自体は違います。

トニーが100回(実際はそれ以上落ちていたと思いますが…分かりやすいように便宜上100としました)落ちながら、やっと1回RPしたグレードは、フリーソロでは出てきません。出てきたら一回の失敗で死んでしまいます。

 100回に1回の成功を求めるクライミング(RPの世界)
 100回に100回の成功を求めるクライミング(フリーソロの世界)

では、まったくやっていることの中身が違います。アルパインは後者です。

■ スピードクライミングと万年セカンドのアルパイン

余談ですが、アルパインで万年セカンドと言う世界は、スピードクライミングの世界と似ています。

こないだYouTubeで、スピードの選手とアレックスが並んで登っていましたが、アレックス君、全然遅かったです。そりゃそうですね、確実さが身上のクライマーなんだから。
(念のため、ですが、確実さが身上のアレックス・オノルドでも、一般クライマーから比べると3,4倍のスピードです)

ちなみに、スピードクライミングでは必ずトップロープです。

これは、アルパインクライミングのセカンドと同じ状況です。アルパインでセカンドがもっともやらないといけないことは

さっさと登る

です。落ちても平気なのですからリスクを取ってさっさと登ってくれないと日が暮れてしまいます。

ちなみに5年程度はセカンドでアルパインの経験を積むように菊池さんは雑誌で案内しています。

■ 日本のオールドクライマーはフリーをしない人も多数

この辺の事情は、年配のクライマーは理解していない人もいるようです。

ある山岳会に行ったら、普段ショートで今5.10cをやっているあたりだというと、アルパインでそのグレードを登るように指示され、震撼しました(笑)。年配の人からすると、だって5.10c登れると言ったじゃん、という訳なのですが、フリーをしない年配の人の指示に従うと危険だと思いました…。

クライミングの安全は両方が同じ理解を持っている、ということになります。

一般にアルパインのクライマーは悪場に強いですが、登攀グレード自体は、そう高いグレードは登れないことが多いです。昔は11クライマーで十分とされていたためです。12登れたら会で一番ということになってしまったそうです。

(が現代では5.12は男子の中ではごく普通クラスでもはや上級者ではなく、中級者と言われています。)

クライミング力は飛躍的に進化し、現代で求められている一流は、登攀と確実さの、その両方を備えていることです。高グレードを登って、なおかつ、確実で落ちず、さらに早いということです。

しかし、それはクライマーとしての最盛期に求められるレベルであるため、非常に難しく、機会を得ること自体が困難なため、高齢化も伴って、今では一般的に山岳会の長老レベルでリードされるグレードは下がりに下がって、5.7レベル、つまり初心者と同じレベルとなっているようです。(アルパインでのグレーディングが5.7と言われてそのまま受け取れるかと言うと疑問があります、2グレード辛いとみるのが安全策です)

したがって初心者からみると、指導者がそもそも登れない、指導者がいない、ということになります。(もちろん、アドバイスは得られますが。一般に同じ理解をしていないと、コミュニケーションの誤解を生み、危険が増すことも考えられます)

■ ビレイ習得の次の課題 ナインアンダーの克服

ということで、山で死なないために大事なことは、守りの技を習得してから攻めに転じることです。

ということで、クライマーにとってはビレイの習得となりますが…それはまぁ1年も頑張れば習得可能なので、それが終わったらどうするか?となりますが。

易しいグレードでのリードでリード経験を蓄積する

になります。易しいグレード、ナインアンダーです。これには海外でのクライミングがおすすめです。特に私はラオスをお勧めします。

ナインアンダーが確実にリードできていない段階でも、5.10Aのトップロープは可能なので、同時進行で続けて行くと、バランスの良い成長ができるかもしれません。

大事なことはリードを意識したクライミングかもしれません。

■ 一般的傾向

一般的傾向として、

同じグレードなら、長い課題のほうがクライミングそのものは易しい

という傾向があります。

ボルト3個の5.9よりも、ボルトが10個の5.10Aのほうが易しい可能性があるということです。

長ーい5.9は、5.10Aとグレーディングされる傾向があるからです。

ですので、短い5.10aに取り付くよりも、長いほうがオンサイトの可能性が高いということになります。

持久力をつけることにもなりますので、長い課題を狙うというのは良き作戦かもしれません。

■ 開拓者で選ぶ

開拓者の個性と言うのもあります。

テクニカル系 vs パワー系
ストレニュアス vs ワンムーブ

現代ではコケが生えた悪い課題はあまり好まれない傾向がありますが、コケくらいは沢をやっていたら普通です。しかも、易しいグレード、寝ている個所でコケが生える傾向にあるので、アルパインの練習でいいのかもしれません(笑)。ぬれぬれで雨後ひょんぐっている5.10cクラックを登った人は偉いナ~と思いました。一般にフリーのクライマーだったら避ける状況かと思います。

開拓者自身の個性により、課題の内容、課題が伝えてくるストーリーが変わってきます。

自分の好みの開拓者を見つけたら、おそらく、その人の開拓ストーリーを再度、追体験するような気持になるかもしれません。

こう言う登り方も味わいと言う意味で渋くて、素晴らしい登り方なのではないでしょうか。



Wednesday, June 19, 2019

アルパインへのステップアップとアルパインへ進んでからのライフスタイル

■ 一般登山からアルパイン(本格的という形容詞)がつく登山へ

一般登山とアルパインの差は、二つです。

1)道がある(一般)vs 道がない(アルパイン)
2)難易度 (4級以下)vs(5級以上)

この2点の内、人から教わることなく、独学で到達できるレベルと言うのが1)ナビゲーションスキルです。

なので、一般に、本格的登山へ進もうという方は、1)については、自分のできる範囲で済ませてきている、ということが前提になります。山の中で右も左も分からない、では困ります。

成果はともかく勉強してきているかどうか?のインディケーションが、2万5千の地図を持っているか?磁北線を引いてあるか?などです。

登山の考え方の大事な部分の大きな柱は

 山岳地系と言う新しい地理システムを理解する 

ということです。

次に一般登山と本格的登山では、難易度が全く違います。一般登山で一番難しい山とされている難易度5の山は、本格的という形容詞がつく山では、一番簡単な山です。

その代表のようなものが、八ヶ岳の赤岳です。一般登山では、積雪期赤岳はもっとも難しい山ですが、本格的登山では最も簡単な山です。この山を簡単と感じるか、難しいと感じるか?そこが基本的にはアルパインへ進んでもいいのか?悪いのか?という協会ラインになります。

■ その後のライフスタイル

アルパインへ進んだ後の基本的な山やのライフスタイルの原型は

フリークライミングを基礎とする

です。なので、フリーをまずはマスター、最低限のビレイと初歩的な登攀力を身につけないといけません。

それで、大体の人は、週に2回外岩、2-3回のインドアクライミングと言う生活になります。

つまり、このライフスタイルを作って行けなければ、リスクがあるアルパインクライミングは、肉体的な素養の面で少々危険です。

例えば、少しメタボになっただけでも、フリーでは1グレード登れなくなりますし、歩きは確実に悪くなります。

ですので、一般に30代を超えてしまえば、下っていく肉体能力をいかにせき止めるか?ということになります。

それには、自制心が必要になるわけです。お酒やたばこは、若い体には可能でも、加齢した体では、リスクを高めるだけの要因になってしまいます。

ということで、フリーを基礎のためにやるとしても、だんだんとクリーン化していくのがクライマーや山やの在り方と言う気がします。

もし、そこが抑えられていない山やが要れば、それだけで山に行く資格に掛ける、ということがあるかもしれません。

もちろん、山はリスクがある山ばかりではなく、すでに道もはっきりしていて、歩くだけのリスクのない山もありますので、その時、その時で取れるリスク範囲の以内に抑えた山をすればいい、つまり、できる山をすればいい、ということになりますが、その結果、山が年々小さくなる、ということでは、山岳会の衰退が分かる、と言うことになっています。



Tuesday, June 18, 2019

日本では易しい課題が危険なことが多いです

またクライミングに行ってきました。

この写真は軽さを重視したドリルです。

私は現代のクライミングルートというのは、全部ラッペルで作られているのか?と思っていました。

違いました…驚いた。

ラッペルではなく、グランドアップで作っているルートもあるそうです。

それならば、オンサイトの重みが重くなります。


■ 歴史上 ラッペルのルートができてクライミング能力が飛躍的に伸びたこと

リン・ヒルの『クライミング・フリー』という著作にも、グランドアップの時代に、ラッペルのルートを受け入れる苦悩が描かれています。

もう40年くらい前の話ではないか?と思いますが… 

アメリカのヨセミテを開拓した人たち、初期の開拓者たちはグランドアップでルートを開いていくことに大きな意味を見出していたため、クライミングそのものの、グレードとしては、5.8止まりだったようです。それ以上になれば、エイドです。

そうでないと、重たいプロテクション用のギア…ピトンだったり、カムだったり、のちには、ボルト?だったり?が持てないからです。

フリークライマーは、何も持たないで登りますが、それは終了点やボルトがすでに整備されているから。

現代では、クリーンクライミングの流れを受けて、ピトンが外されるようになり、カムを取らないならば、ランナウトと言うことになりますが、そうなると命綱は命綱として意味をなさず、落ちたら死ぬという意味ですので、死なないためには落ちれない=易しいところしか登れない、のジレンマに陥ります。

■ ラッペルルート

それがないのが、ラッペルでのフリークライミングの世界で、落ちること前提です。なにしろ、開拓者も、オンサイトしていません。ロープにぶら下がって、ボルトを打ち、ボルト打ちの適正さを理解するために、開拓中に何度も登るので、しまいには暗記してしまうのだそうです。

そのため付与するグレードも一般的にどうしても辛くなってしまうのだとか…。ボルトを打つ頃には、もう慣れてしまって、自動化でゆとりで登れるようになるからですね。

そのようにしてできたルートであれば、トップロープリハーサルで登るのは惜しくありません。

一人で登る場合は、当会がお勧めしているトップロープソロという仕組みでリハーサルできます。

フリーソロのアレックス・オノルド君も、トップロープソロで、リハーサルを何度もしたようです。そりゃそうですよね、一度のミスが一巻の終わりになる1000mのフリーソロなので。

■ 適正ボルトになるのは、最多価格帯

一般に、開拓者は現代では、高グレードが登れる人たちと相場が決まっていますが、以前は、クライミング自体のレベルが低かったため、易しいグレードしか登れない人も開拓していたそうです。

5.9しか登れない人が5.9を開拓すれば、適正グレードと適正ボルトになると思いますが、現代ではそのようなケースは、稀で、高グレード登る人が、自分用に開拓するのが、普通ですので、既存ルートを登りつくした人として、5.13以上を登る人からすると、5.9は、ボルト自体が要らないくらい簡単、ということになってしまいます。

これで初心者には危険なルートとなってしまうわけです。

この理論で行くと、訂正なボルトの配置に収束するだろうと思われるのは最多価格帯です…多くのクライマーが落ち着く先、と言うことになると思われます。

■ 5.12当たり?

おそらく、努力して5.12みたいなところが、多くの男性クライマーがクライミングを趣味として打ち込んだ場合に、落ち着く最多価格帯なのではないかなと思います。一昔前のリーダークラスのレベルです。

逆に言えば、それくらいまでは、セーフクライミングと言うのが、なかなか得難い、というのが日本での実情です。

■ 上で落ちれる課題

その実力をボルダリングジムで換算すると、たまに2級が落とせる、と言うくらいではないかと思われます。

私はボルジムでは4級でギリギリ、6級で快適ゾーンです。これくらいの人はもっと人数的に多いですが、外岩デビューするのに最低限必要な能力かもしれません。

これくらいの人は、外岩では5.10台ですので、ランナウトがやはり危険を招く可能性があり、登る課題の選択は慎重さや見極めの目が必要です。

しかし、リン・ヒルが葛藤したように、上手になるには、ラッペルルートにトライ…つまり落ちることも内包しながら登らないと、落ちないクライミングだけを重ねていては、1950年代の往年クライマー並みにしか登れるようにならない、成長の阻害要因である、ということは否めませんので、落ちても大丈夫な課題を持っている必要があります。

外岩のいいところは、課題全体のムーブが11ってわけではないことです。初心者は確信が上部にあり、下部は易しいという課題を選ぶ必要があります。私が先日登った5.11は、核心へ行く前までは、5.9か5.8くらいのように見えました。

その課題の隣の課題は5.9ですが、ピンの配置から、クリップが核心化しそうで、クリップ前に落ちると1ピン目で落ちることになり、怖そうでした。

両方を比較すると、5.9で2ピン目以前が核心と5.11aで長いけれど上で核心、下は易しい課題では、後者のほうがより安全そうです。

このような情報が十分共有されれば、フリークライミングも、初心者同士で組んで、徐々にステップアップするということが可能かもしれませんが、そうでない場合は、やはり経験者と同行するほうが良いと思われます。

経験値が一番必要なのはルート選び、のほうです。


クライミング マインドマップ


山岳会は高齢化で、すでに高度な山はできなくなっています。
また、若い人の会も、指導者がいないため、高度な山はできなくなっています。若い人だけの会は、そのため、どちらかというと婚活的な活動拠点になっていますが、まぁ、それはそれで、価値ある活動ではないか?と思います。

中高年登山の会は、退職者の第二の青春の会として大盛況中です。若い人は育っていません。

若手で強いクライマーはスピンアウトして、1)個人で登る、2)強い人だけの会を作る、3)トレランなどへ、と展開します。

インドアジムは店舗数が年々増え、500店舗突破で、市場競争が激しくなっています。ボルダリングジムはここ数年で急増しています。人気があるのは、初心者向けのジムです。強いクライマーがやっているジムは、営業的には苦戦しているところが多そうな印象です。

人工壁は、インドアジムと公立のリード壁に分かれます。公立のリード壁は部活で若い人が育っています。初めて数日で5.12オンサイトなどのすごい子供たちです。

インドアジムは、リードへつなげるところで、ビレイ技術の習得がネックになって、外岩人口へはつながっていません。まじめに頑張っても、週2回のビレイ練習で半年かかります。より頻度が少ない場合は、もっとかかります。

コンペは海外と縁があるクライミングです。大会で各国に行くためですが、大会のスケジュールに合わせて登るため、国内岩場では登れないことが多いです。

アイスのコンペは、イコールドライツーリングのコンペですし、そもそも、ドライが、アルパインクライミング寄りの活動なので、コンペで海外に出かけても、海外で岩場に触れる人も多く、外岩クライマーが多いです。

ドライツーリングの人口は極小です。国内では昭島、岩根、東京のボルジム、誰かの個人宅、くらいしか、練習するところすら、ないです。またギアが高額なので、子どもがやることはほぼ考えにくいエリアです。

こども=インドアボルダリングジム
思春期当たりの人=選手化
青年=初心者と強つよに二極化
30~40代=少ない
リタイヤ組=中高年登山とクライマーに二極化

となっています。リードクライミングは、高齢化が激しく、若い人は指導が得られない技術伝承がされないという問題があります。今の指導者層も、ビレイについては個人差があり、現代の最新技術では決して行ってはならないというビレイを未だにしている人が多いですが、個人によります。現役を捨てなかった人は、きちんとしたビレイを時代に合わせて習得したようですが、ほとんどの人は自分は落ちないクライミングしかしないから、という理由で落ちれない技術程度のビレイヤーですが、他の部分の知識や経験を買われて会で重鎮と言うことが多いのです。なので、重鎮にはビレイしてもらわないで、日ごろ人工壁に通っているような人にしてもらうほうがむしろ安全です。

安全に関しては、都度判断で傾向と対策だけでは、困難と言うことです。

遭難が多いのは、昔山岳会で今は登らなくなった方たちですが、体力の過信が主たる理由です。20代と60代では体力は半分ですが、それでも同世代の初心者と比べると、体力も経験値も優れていることが多いので、つい頑張る羽目になってしまうのです。

そういう山やに憧れた”新人の”60代の方がもっとも危険です。体力は20代以下で、20代がやっとこさ登るようなことを経験値もなくすることになるためです。その場合は、ハイキングの会で登りこんで体重を下げておくことが大事のように思います。メタボというのは、本当に山ではマイナスです。

若い方は、技術習得を先にガイドさんや都岳連の講習などで済ましたあとは、トレランやウルトラマラソンに参加するくらいでないと、すぐに山岳会では物足りなくなると思います。海外へ早めに出るほうが、登攀も安全に伸ばせますし、山の経験値も広がり、日本の山の特殊性も理解できるようになるのではないか?と周囲を見渡して思います。









Monday, June 17, 2019

命知らず賛美と同調圧力の結婚

■ クライミングの分類

現代では、クライミングは、

・外にあるボルダーという岩を登るボルダリング
・その模倣である、インドアジムの壁を登るインドアボルダリング

・ロープを命綱にして、できるだけロープに頼らず登るフリークライミング
・ロープを全身の手段にして登るエイドクライミング

・何十回も落ちながらトライして、やっと登れるスタイルの高難度フリークライミング

・落ちないで自然物だったら、なんでも使い、落ちること=死、を意味するアルパインクライミング

・人口のプラチックホールドを用い、落ちることを前提にしたスポーツクライミング

と様々なクライミングのスタイルがあります。

■ 命知らず賛美

その中でも、日本に独特のカルチャーとして問題なのが、

 命知らずを賛美する傾向

です。これは、アルパインクライミングと言うクライミングの歴史上の経緯でそうなっています。簡単に言えば、時代遅れの考え、ということです。

当然ですが、難易度が高くなると落ちる確率は高くなってきます。現代は、難易度的に落ちないで登る、というのはありえないレベルまで、一般の人のクライミングも高度化しています。 

■ 落ちないところしか登らないだと成長できない

100%落ちないという登り方だと、登れるところが限定されてくる、という訳です。

おそらく100%落ちないという登り方で、登れるところと言うのは、業界の平均で5.7~5.9みたいです。幅があるのは、グレーディングと言ってグレードを与える行為が安定しておらず、主観にゆだねられているためです。

例えば、5.10以降は、難易度が高くなり、落ちる可能性が非常に高くなるため、落ちること=死、を意味するルートでは、それ以上にトライする人は非常に少ないです。言葉としては、高難度マルチ、と言われています。

その希少性がどれくらいか?というと、5.12が含まれるスーパー赤蜘蛛をフリーソロで登った佐藤祐介さんは、”世界的なクライマー”です。クライミング界のアカデミー賞と言われるピオレドール賞を受賞しているくらいです。

一方で、市井のクライマーでも、落ちても死なないことが前提であれば、5.12などは、現代のクライミングレベルでは、「もはや中級者に過ぎない」と言われる登攀力でしかありません。普通ということです。クライミングジムで数年修行を積めば、若い男子はすぐに到達できるレベルです。

落ちても死なないという保険あり、で登るのと、落ちたら確実に死にますね、という保険なしで登るのとがどれくらい違うか、ということです。

■ ランナウト

用語として、ランナウト、というクライミング用語がありますが、ランナウトというのは、命綱が命綱として機能しない、と言う意味です。

ランナウトしていると、たとえロープがあっても、落ちれば、地面にたたきつけられてしまいます。

■ ピアプレッシャー

この命知らずの伝統は、イギリス→アメリカ→日本へ、と伝えられた伝統ですが、日本では、日本人独特の、

 同調圧力

によって、問題化しています。

 命知らず行為をしなければ、クライマーじゃない!と言って排他する、

ということです。つまり、

 仲間外れにしたり、
 軽蔑したりする、

ということです。

これは、一般的には、”幼稚だ”、と言う言葉で表現されているようです。

私は、これが、人格的な境界線を尊重しない日本の文化の中で、

 死者が絶えない理由

ではないかと思います。しかし、ほかの分野では、越権行為をされても死にませんが、クライミングでは死んでしまいます。

■ 幼稚なクライミングとは、どのようなクライミングか?

ギリギリで5.9しか登る能力がない人というのは、5.9でも落ちるかもしれないという意味です。

なので、5.9でランナウトが当然である課題(アルパインクライミングではよくあります)に登れば、時間の問題で、いつか死にます。

古参のクライマーが教えてくれたところによると、大学山岳部で死者が絶えない理由は、5.9しか登れないときに、ランナウトが当然のルートで、5.9にチャレンジさせてきたから、だそうです。

つまり、最初からロシアンルーレット状態で、死ぬこと確実な活動だったそうです。

しかるに、現在、古老である、どの方に聞いても、

 生き残ったのは運

だったとおっしゃいます(汗)。一般にランナウトしたルートと言うのは、山岳地帯の中で多く発生しています。

■ 怖いことを怖いというと否定される日本

日本では、

 個性

ということが尊ばれていません。

  恐怖心と言うのは、本能によります。

個々人の能力、握力、体力、リーチ、体の強さ、など総合的に、自然に察知するのが人間の能力によるようです。

怖がり、というのは、クライミングにおいては、身を守るもの、危険を察知させるもの、なのです。

しかし、同調圧力で、怖いと言うことができない羽目に陥らされ、登らされる羽目になる、ということが日本ではよく起こります。

同調圧力で死んでしまったら、まぁ、犬死ですね。

■ プライドで後に引けなくなる

それと近いものが、プライドです。神風特攻隊は、自ら志願して特攻隊になったということになっていますが…本当にそうだったと思っている人はいませんね?

同じことが、現代日本でも起こります。

とくに男性。プライドをくすぐることで、相手が後に引けないようにしてしまう、ということです。

そんな、ちっぽけなプライドは早めに捨ててしまいましょう。

■ アメリカと日本

私は、命知らずを賛美する文化はアメリカにもあると思いますが、何が違うのか?というと同調圧力であると思います。

アメリカ人は個人主義が徹底しているため、他者に同じ価値観を要求しません。

日本人は全く違います。同じ価値観でなければ仲間ではないという扱いです。

そうなると、死んだ仲間がいくら、幼稚なクライミングの結果、ただの犬死をしただけだとしても、それを賛美せざるを得ません。

生死を掛けたい人は掛ければいいし、掛けたくない人は掛けなくてもいい、

そこの線引きがきちんとできていないために、日本でのクライミングが危険なものに陥ってしまっているのは、基本的に

社会的リスク

であり、クライミングそのもののリスク、ではないと思います。

Saturday, June 15, 2019

クライミングガイドの問題点

■ 初心者の行くところがない

日本では、”クライミングガイドについてクライミングのイロハを学ぶ”というルートが確立されていないですが、それは現状のクライミングガイドが、クライミングを教えるやり方が、横柄で間違っているから、と思います。

商業ベースでやっているのに、旧来の山岳会のやり方を踏襲しているのでは?と思います。

例:「こんなことも知らんのか」→ 知らないから教わりに来てるんでしょ!

「5.10aでは、あなたたちには、アップにならないわね(ムフフ)」→ 当然でしょ、初心者なんだから!

「回収してきてください」→「どうやって?」教えてあげるのが仕事でしょう

つまり、技術的なことを教えないです。教わる側が知っていることと前提にしてきます。

そして、最近の人はレベルが低いと言います。

■ ほとんどの人は白紙できます

私は、教える側は、もはや経験豊富です。

『アウトドアクライミング』などの本も世の中にはちゃんと出ていますが、基本、読んでこない人が99%です。私のように、『日本登山体系』を読んで、講習に来る人はめったにいません。

そういう前提知識がないことを当然と思って講習は組まないといけないです。しかし、そうなっていないです。

■ 新しい仕組みがない

山岳会、という仕組みは、もう機能しなくなってから20年くらいたっているようですが、新しい仕組みを誰も提案していないようです。

私が一番いいな、と思ったのは、都岳連の岩講習です。

しかし、それすら、講師が蔑まれていて、驚きました。山に行かない人がレスキューを教えるなという批判です。しかし、山に現役で行く人は、初心者相手の講習なんか、まどろっこしくて誰もやりたがらないです。

講習会講師は不足していますし、講師になること自体が名誉という扱いなので、出世の階段を上がるように、山岳会で、下働きをした人だけが、講師の名目を得れるような日本的システムになっていますので、いつまで経っても、ブーリンを自慢してしまいます。

もうブーリンは新人には教えないでいいです、って話になっているハズなのに、おれはブーリンでアンザイレンするね、がベテランの証になっています。ブーリンが国際的に採用されなくなったのは理由があります。世界は、より安全を採用するようになった。

そもそも、誰もやりたがらない講師をしてくれている人が、山に行けなくなったのは、講習を教えるので手いっぱいで、山に行く時間が無くなったのではないかと思います…。

教えるというのは大変な作業で、ちょっとしたことであっても、復習が必要です。私も新人を抱えていると、自分の登攀に向けて努力する時間が無くなり、下手くそになります…。つまり、トップクライマーでいたい人は、人に教えることに時間を使いたくありません。

講師をして、そのために山に行けなくなったことで、業界で蔑まれるなら、ただでさえ報われない新人相手の講習をやってくれるベテランは、さらにいなくなります。

お金を取っているクライミングガイドですら、ロープワークやリスク管理を、きちんと教えるのは、安全とは何か?という思想を相手に伝えることなので、大変、手がかかり、嫌がります。

というわけで、上手く行かないネガティブループに入っている日本の外岩クライミング業界。

一方、インドアボルダリングジムとスポーツクライミングの人口の爆発的増加を見れば、クライミングしたい若い人は、いっぱいいることは明らかでしょう。

ただ受け入れる側が、変化を拒んでいるだけに見えます。

昔は特権であったので、それを手放すのが怖い、ということです。

しかし、LCCでも、同じでしたが、既存の航空会社は既存客を奪われると言ってLCCを否定しましたが、結局のところ、業界全体の業績が伸びて、既存の航空会社も売り上げが上がりました。

つまり、単純に古い業界の体質というのは、

変化への恐れ

でしかないのです。

Tuesday, June 11, 2019

オーバーユースの山

■ 荒れに荒れている登山道の山=夏山

九重連山は、霧ヶ峰みたいなところだった。

基本的にえらいオーバーユースされた山だった。

登山道は、人が歩いたせいで、深くえぐられ、表土が削り取られて、その下の真土?が、出ているせいで、粘土質の黒い土…火山性なのだろう、黒ぼくのようだった…が露出しており、荒れに荒れている、と言える状態だった。

この荒れ具合は、登山道の左右の痛めつけられていない部分の状態と比べると分かる。落ち葉が積もり、平坦で段差もなく、ごく快適で、ふかふかな地面で歩きやすい。これが健康で正常な山の様子だ。

こんな快適な表土を、岩がごつごつで、木の根っこが露出した、泥だらけで、歩きにくく疲れる道に変えてしまったのは、人間なんだよなぁ…

登山道は多くの人が歩く間に、どんどんと削り取られる。

昨日は、雨後でもないのに、泥でぬかるんでいたせいで、まるで雪の路面みたいに、ラッセル痕ならぬ、トレースができていた。2本のレイルのように。

■ 踏み後から登山道へ

登山道は最初はきれいだ。うっすらとした踏み後、というのは、人に踏まれる間に少しづつ、くぼんでいく。

人間が歩いてくぼんだ所には、雨水が集まる。集まった雨水が大雨などの時に、小川のようになり、表土を削る。それが繰り返されて、だんだんとはっきりした道になる。

そして最終的に、この写真のような、ぬめぬめで通りにくい道を作る。その証拠に、このぬめぬめの1m両脇は、落ち葉が積もった、ただの普通の森の中の地面だった。

こんなひどくぬめった、泥のぬかるみ歩きは、通常、読図を要するような山をしていても出てこない。沢を歩いていても、出てくることはまずない。沢の下山でも遭遇することは稀だ。
つまり、バリエーションルートをやっているような、本格的な山をする人は、経験しないで済む。

ということで、一般の観光登山のほうが、うんと登山道の悪絶さでは、勝っている、ということなのだ。

しかし、私も雪で山を始めたので、雪を2年やってから、夏山に出てたため、初めて、こうした ”人間が作った自然”の道を経験したときに驚いた。

こんなに悪いとは!という驚きだ。

雪山で4回八ヶ岳の天狗岳に登った後で、夏山で行ったら、冬より超絶に歩きにくくて驚いたのだった…

いくら読図しなくていいとはいえ、こんな悪絶な道歩いて、何が楽しいの?とその時も思ったが、今回も同様に感じた。

こんな悪絶な道を、何度も歩かなければならないとしたら…?もし、それが仕事であったら…?私はとても、不幸になるだろう…と昨日は直感できた。

さぞかし、ガイド業は私にとって苦悩をもたらす不幸な職業だろうということだ。

それにしても、山がこんなにオーバーユースで痛めつけられているとは…。

登山道が1センチ削り取られるには、何年を要するのだろうか? 1センチ1年と仮定しても、1mも削り取れば、100年だ。左右に壁みたいに1mは盛り上がっているところは、稀ではないので、1m、削られているのは少ないほうに見えた。

坊がつる近辺が人間とかかわりあってきた歴史が長いことを意味する。

人間は存在するだけで自然環境に悪い、とはよく言ったものだ。

とはいえ、人が自然に親しむことは悪い事ではないわけだし…

どういう妥協が考えられるのだろうか?

というので、人と自然の在り方として、何か別の良い方法があればよいのに、と思ったりした。

登山道は、ところどころ木道を設置してあった。深くえぐれ過ぎて、階段や木道なしでは、急すぎて歩けないからだ…それなら、最初から木道を設置するというのも一つの案だと思った。最低限の侵襲で済むからだ。人間が怪我をするリスクも減るし…

■ 歩いている人たちの質

歩いている人たちの質…もう60代では若いほうで、70代は普通で、下手したら80代がいそうだった…を見ると、こんな、ぬめぬめで露岩しており、その岩ですら、泥で滑るために飛び石はできない道を、いくらストックがあるからって安全に転ばず歩け、と言うほうが無理そうに見えた。

ストックが登山道を削ることが良く問題視されるが、そもそも、すでに人がたくさん入りすぎて、登山道の荒廃が進んだ状態なので、ストックで3センチ穴を削ることは、小さな問題にしか見えないような状態だ。

むし、ストックなしでコケてしまうほうが、骨折の危険が多大である年齢の人たちに見えた…

ストックの先っぽは、昨日、3個は確実に落ちているのを見た。やむをえまいと思った。

こんな道で、転んでいるオジサン…昨今は女性のおばちゃんより、オジサンのほうが歩くの下手くそです…は、何回か見た。

昨日見たのは、この状態の道で、一眼レフを首から下げた上、アイフォン持ちながら、動画を取りながら歩いている、おじさん(メタボ)。

足が細くお腹が出ているという、下が脆弱で上に重量物という、物体としても不安定形状の上、注意力散漫とつるつる滑りやすい道というコンビネーションなわけで、コケないほうが不思議なくらいだろうと思った。しかも、転んだら、首から下げている一眼レフはおじゃんだろう。

どうしてこういうスタイルでの歩きが可能になるか?と言うと、両手が開いているから。

ということで、両手も歩きに集中させるために、ストックを持つルールにするのが、一番良いのではないか?と思ったりした。

■ 山ヤ冥利

山ヤ冥利とは、こんな悪絶な道を一生知らないで、楽しく山を歩ける特権を手にする、ということだ。

なので、もう絶対に夏山の一般ルートには戻るまいと心に決めた一日だった。

それにしても、普通に山に登りつづけていては、今歩いている道が、オーバーユースされた道か、どうか?など、10年歩いても分かるようにならないかもしれない…

それを思うと、私が雪で山を始め、夏山を一切知らないで、雪、沢、岩と山ヤ道を驀進したことは、本当に奇跡だと思われる… なぜなら、私はたぶん、

「これは、自然に親しむ活動にはなっていない!」

と漠然と気が付いて、すぐに山を辞めることになったのではないか?と容易に推測できるからだ…。

山の問題と言われている、あらゆる問題は、もっと正確に言えば、山の観光問題、だ。観光に山を使うと山が痛む…環境問題が起きる…が、人間は山から観光収入を得たい…そして、それは、山を愛する、という活動とベクトルが逆になる。

山の観光業は、山からの略奪行為だからだ。

そんな略奪行為に加担せずに、山と交歓できる活動、それが山ヤ道だ。

左右は1mは高い 人間が1mはゆうに削ったということです

Monday, June 10, 2019

ミヤマキリシマ

眼下に坊がつる
■夏山は山のオーバーユースが顕著

かねてより、行きたかった坊がつるへ、ミヤマキリシマの見頃という適期を捕まえて、行ってきました。

長者ヶ原でパーキング前泊。

夏山の一般道なんて歩くもんじゃないな~ということが分かった(笑)。

登山道が、あまりにもオーバーユースされすぎていて、観光業に自然環境が破壊されている実態を見に行く、ということと全く変わりがありません(笑)。

かなり急で岩は 4級です
私はどうやっても、登山ガイドには、なれないことを理解。こんな自然破壊活動に加担するなんて、ごめんだーと思ってしまいます(笑)。

■ ヨレヨレの登山者たち 

しかも、一般登山者登山者たちの足取りも、すごく危なっかしい人が多いです。

年齢的に山にいること自体がアブナイ、と言う感じがする人たちが多いです。

足元のたどたどしさを加味すると、人道支援的な関わり合いにならざるを得なくなる前にさっさと逃げよ~と思って、速足で歩く羽目になってしまいます(笑)。

■ 往復3時間の山 +4時間のアルバイト

その2点以外は、まぁ、いい時期に行きました。

一週間?3日?早ければ!
平治岳以外もミヤマキリシマはあるようでしたが、今回は平治岳へ。

とてもきれいでした。坊がつるからは往復三時間くらいなので、初日に坊がつるへ入り一泊していくと楽です。

坊がつるまでが長者ヶ原から2時間なので、今回は往復でプラス4時間です。平坦なので行きも帰りも所要時間、変わらないんですよね。

どっちもぬかるんで悪路で、今回は曇りでほんと良かったです。これ以上暑いと、蒸れて大変そうでした。この時期で暑さも限界ですね。



■ 温泉最高!

めっけもの!
 だったのが、法華院温泉でした。ライチョウ沢キャンプ場 並みかもしれない。

デート山行に最適です。

11時ごろに入浴に立ち寄りましたが、ばっちりの源泉かけ流し!いい湯でした。

お湯の温度も高くて、私の癒し、ど真ん中でした。

温泉に入る時間(無になる時間?)が、足りていなかったんだな~と実感。

テント泊で湯治、っていいかも(笑)と思った法華院温泉。

しかも、9と10の日は、温泉半額だそうで、250円しかかからなかった。

失敗は、帰りに立ち寄った筋湯温泉で、手抜きの温泉もいいとこ、でした。もう2度と行かない。

今回は、ミヤマキリシマと言う面で見ると〇。 温泉は二重丸◎。

7時間の山がこなせたということで、とりあえずリハビリも◎です。

Saturday, June 8, 2019

山やと環境問題

私が10年ほど前に福岡にいた頃...、商社のお仕事で環境問題も追いかけてはいましたが(九大水素タウン構想)、いわゆる環境問題は、結局のところ、産業廃棄物問題でした。

長らく歴史的にそうで、結局、企業は環境問題に取り組むことについては後ろ向きでした。太陽光にしてもそうで、パネル単価が下がらないと普及は難しいという合意が経産省と企業の間にありました。

のちに太陽光パネル銀座と言われる北杜市に、太陽光パネルが自然破壊している様子を見て、「問題を解決するために問題を作り出すという人間の得意技、発令だな」とシニカルな気分で見ていました(笑)

ご参考: 太陽光発電の環境破壊を見る

自然破壊の様子は非常にあからさまで、代替えエネルギーのために自然破壊していることが、全くの通りがかりの人でも分かるほどです。

■ ゴミの分別は進んだか?

企業が環境問題に積極的でなかったのは、環境問題の解決が究極的には、

 経済活動と対極にある

ためでしたが、ゴミ問題も似ています。

ゴミを最初から出さなければ、処理費用も掛からない。ごみを出さない=売れない、なので、企業はあまり、積極的ではありません。

廃棄物問題では私は武田先生の本から知識を得て10年以上が立っていますが、先生のお考えに大体賛同しています。一般に、ダイオキシンが取りざたされますが…、山小屋ではゴミは焼却するのが普通ですし、沢登りでも同じです。燃えやすいクライミングのテープなどは、わざわざ着火剤として取っておくほどなんです。

山で燃やしているときにダイオキシンがどーだこーだという話題になるか?というと??

なりません(笑)

暖をとれるだけでありがたい!のが沢登りですし、山小屋では焼却しているのは、基本的には、本来来るべきでないところに人が来てしまうがため、ですので、残念ながら、必要悪です。しかし、低温で焼却するとダイオキシンが害になると言われますが、山小屋などでの焼却は、牧歌的で、昔の日本の農家がやっていたような規模です。小規模で、低温もなにも、マッチで火をつけるだけです。

なのでダイオキシン問題は、むしろ都市部のでの大規模焼却炉の問題と分かります。

つまり、環境汚染の問題の核心は、人間が都市を作って、あまりに寄り集まって住んでいるから、という問題が大きいのです。

■ 実は分別しても、一緒に燃やしてしまう

多くの自治体では、一般家庭でゴミを分別しても、リサイクルには回されず、一緒くたに燃やされているというのは、多くの人が知っていることと思います。

今もそうなのかは分かりません。

分別しても同じように燃やすので、変だなとは思うものの、それを職業にしている人のために我慢、って感じです。が、エコでもなんでもないのに、なんで我慢しなくちゃいけないんだろう?とは思いますよね?努力を欠いた人たちの既得権を守るというだけの話なので…。

私は学生のころから勉強しているので、この辺については25年選手ですが、私はこれを知っていたので、別に分別しないで捨てようとしたら、ドイツの人に、制止されたことがありました。南アルプスに一緒に行ったクリスです。

今は分別してもしなくても、結末は同じでも、時間の経過で、分別によるリサイクルがドイツでは浸透したのだそうです。ドイツでは取り組みはあるけど、追いついていないだけだった、と言う話、をしてくれました。

だから、市民も努力しようよ、と言う話です。これは7年くらい前の話です。

■ 日本でゴミリサイクルは進んだのでしょうか?

武田先生の本は昔から、読んでいますが、リサイクルがどれくらい実現したのか、あのドイツ人クリスの発言から7年、調べてみたい気もします。

NHK等の一般のニュースで追っている限り、日本は本音ではリサイクルには取り組んでもいないし、過剰包装を辞める気もなさそうな気がします。

世界では禁止されたラウンドアップが日本ではホームセンターで売られていること、食品添加物の基準が最近緩められたこと、あるいは反原発も含め、ヨーロッパアメリカが向かっている先とは、真反対に向かっていそうな印象を日本の施策には持たざるを得ません。

グリホサートの規制緩和 厚生労働省資料
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/1225-2.pdf#page=10

■ 行政は後ろ向きでも、個人はできることがあります

それは、たぶん、消費を控えることです。最初からビニールバッグを貰わないとか、捨てるときに困るプラスチック製品を買わないということです。


Monday, June 3, 2019

On Mount Fuji (for every foreign visitors)

I have gotten this question this morning.

And since I got so many similar questions so much, I think I will write the answers here.

Question -------------------------------------------

Hello ,

I'm a climber and a musher too but in living in East Greenland. I've been on the Mt Fuji once and would like to go there at the end of October. Do you know if it is possible?

Greetings,

Mx_Greenland

-----------------------------------------


Here is my answer:


----------------------------------------

Hi Mx, thank you for asking.

End of October is not the right season to climb the mount Fuji, it is THE boring time.

I climbed it 5 years ago in May 30,
https://stps2snwmt.blogspot.com/2014/05/blog-post_31.html

It's in Japanese but you can see what is like by photos... it is a very easy Ist grade snow climb, i.e. alpine climbing. Took me 6 hours to get up, 2.5 hours to get down.

October is too soon for snow. Snow in Mt.Fuji is earliest is 2nd week of December.

And without snow, Mt. Fuji means NOTHING at all, it's a hiker's mountain. Even old ladies can climb.

Just in case, Mt Fuji in mid December to around end of February (depending on a year, ofcouse), is an expert season. It is because the sudden wind, which you can not win no matter how heavy you are, they will brew you off.

I.E. what makes winter Mt.Fuji, difficult to climb is only wind, that means you really need in depth knowledge in the weather, in the particular place, in the particular time, like you watch the mountain everyday while the season and you grab the right moment at the right time.

To gain the knowledge you got to go to the mountain so often too, is is safe up to half the altitude.

I lost my friend there in Dec.28. He knew nothing about mountain but he was an ice climber, who just begin.

So Mt. Fuji in summer is just an easy hike, even 80 years old lady can climb, but expert mountain in the mid winter.

Best compromise is March to early June, before rainy season, with snow gear, of course.

Snow walk is highly difficult for ordinary hikers.

But it is not at all for those who has experience with crampons. When I went to Mt. Fuji in end of May in 5 years ago, it was soooo easy, I felt is is almost flat. No steep at all.

But it depends on your experience. I climb WI 5 grade on lead so that means 90 degree is what I mean difficult.

On the contrary, October is the best season for free climbing.

Ogawayama in October is superb. Ogawayama is called Yosemite in Japan.
Many climbers goes there that season, and camping is cheap like 700 yen a night.

https://allnevery.blogspot.com/2016/11/last-night-dinner-sushi-catering.html

I hope this will help

Chao

-------------------------------------

■ conclusion

Goto Ogawayama instead of Mt.Fuji, because that is what all the climbers will do.