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Wednesday, December 31, 2014

適正な歩荷量の研究

■ 山では重い荷物を担いでいる人の方がエライ?

去年は歩荷散歩していた 20kg
山では、重い荷物を担いでいる人の方がエライという、暗黙の了解がありますが・・・

ベテランによると、実際は、それはワンダーフォーゲル部の価値観で、アルパイン志向とは対極にあるそうです。

たしかにアルパインスタイルとは、荷を軽くして早く登り、山にタッチしてダッシュで降りる形です。昔のヒマラヤ登山の包囲法とアルパインスタイルの差に近いものがあります。

そう思うと、トレランって究極のアルパインスタイル(笑)?

■ 適正な歩荷負担とは?

パーティで登山すると、当然、歩荷の負担を割り振らなくてはなりません。 

となると、適正な割り振りを知る必要があります。

当然ですが、

・より若い人のほうが荷を担ぐのは、普通
・女性より、男性のほうが担ぐのは、普通

です。が、ある程度、根拠のある数値のデータが欲しいところです。

■ 男女差について

男女差については、スポーツ科学の分野で、ある程度、信頼性のある数値が出されています。

≪Facts≫
  • 男性でも女性でも筋肉1kgあたりで出せる力は同じ
  • 男性は筋肉量が一般的に40% 女性が35%。
  • 有酸素作業能力や無酸素作業能力において女子は男子の約70%前後

(体重50kgの女性)と (体重70kgの男性) を単純に筋肉量で比較すると、

 体重     筋肉量割合  総筋肉量

45kg女性 × 0.35  =15.75kg
50kg女性 × 0.35  =17.5kg

60kg男性 × 0.4   =24kg
70kg男性 × 0.4   =28kg

となり、 

男性が28kg担ぐときに、女性が17kg担ぐのは、別に女性に優しくもなんともありません(^^;)。

計算がめんどくさいので、(筋肉1kg当たり出せる力=1kg)の仮定で、適正な歩荷負担を計算すれば、各々の肉体が持つ、筋肉量にとって公平な歩荷負担は

45kg女性 = 15.75kg 
50kg女性 = 17.5kg
60kg男性 = 24kg
70kg男性 = 28kg

となります。

これは私の今の歩荷力と同じくらいです。私は40代ですが、山歴40年のベテラン山ヤの先輩に、「40代の平均的な強さ」と言われています。 実際私より強い人いっぱいいます。でも、17~8kgまでは、歩荷それほど負担に感じません。

逆にいうと、体重47kgの私が17.5kg担いでいる時と、体重70kg男性が28kg担いでいるときは、同じくらいの負担に感じている、と言う事なんですね~!!びっくり~!!!

■ チビには負担が大きい

山の会には、歩荷訓練山行があることがあります。ある会では、女性25kg、男性35kgだそうです。

それってどういう負担なんでしょう?

仮に体重50kgの女性に25kg、体重70kgの男性に35kgの歩荷負担をさせたとすると、筋肉1kgあたりの負担量は

(歩荷の重さ)÷ (筋肉量)   筋肉1kgあたりの担ぐ重さ
女性 25kg     ÷ 17.5kg =1.4kg/kg
男性 35kg     ÷ 28kg   =1.25kg/kg

となり、体重50kgの女性への負担のほうが70kgの人より大きいということになります。なんかチビに損だな~。

ちなみに、女性が体重55kg 男性が体重65kgとすると

 女性25kg ÷ 19.25kg =1.298kg/kg
 男性35kg ÷ 26kg = 1.346kg/kg

となります。やはり体格が大きいほど歩荷は有利なようです。

こうしてみると、(筋肉1kg当たりの出せる力)は、大体1.3~1.35当たりなのかもしれません。
この数値に男女差はつけるべきでないので、1.2くらいが適正なのかも?

■ 加齢

これは加齢を加味していませんので、加齢について考慮する必要があります。

≪Facts≫
  • 最大換気量は直線的に低下し、60歳代では40~60%低下する。
  • 筋力は20歳~30歳代でピーク。30歳代~80歳代までに約30~50%低下。
  • 筋力及び筋量の低下の割合は50歳くらいまでは小さく、50歳を超えると大きくなる。
  • 一般成人は20歳~50歳までの間に約10%の筋量を失うが、50歳を超えると80歳までにさらに30~40%という急激な筋量減少が起こる。

なんか、50歳という年齢に一線がありそうです。しかし、それを考慮すると、計算がめんどくさいので、年1%の筋肉量喪失、と仮定して、計算してみます。

つまり、若者に甘い仮定です。50歳のラインも考慮ナシです。

また、計算が楽なので、(筋肉1kg当たり出せる力=1kg)&(20歳時ピーク)と、仮定します。

(実際は、私が40代で1kgは普通なので、20代だったら、筋肉1kgあたり、1.数キロは、担げると思いますが・・・計算が楽なので)

≪仮定≫
・20歳時 筋肉1kgあたり担げる力=1kg
・年筋肉量が1%ずつ減る

≪体重50kg 女性の例≫
年齢   筋肉減少量   
20歳 = 0%  = 17.5kg
30歳 = 10% = 15.75kg
40歳 = 20% = 14kg
50歳 = 30% = 12.25kg
60歳 = 40% = 10.5kg
70歳 = 50% =  8.72kg

計算式は、0%喪失だと ×1.00、10%喪失だと、×0.9・・・・50%喪失だと、×0.5です。

となります。例え、体重70kgの壮健な男性であっても、加齢を加味すると

≪体重70kg 男性の例≫
20歳 = 28kg
30歳 = 25.2kg
40歳 = 22.4kg
50歳 = 19.6kg
60歳 = 16.8kg
70歳 = 14kg

となります。 

実際は、20歳時点では、たいていの人がもっと担げるのでは?と思います。

私は体重47kgで40代ですが、18kgくらいまでは普通の登山道だったら普通に歩けますので。(クライミングはダメです)

でも、こうして筋肉の喪失量を仮説でもいいから計算してみると、人間、年を取ると、歩荷はつらくなるということが分かりますね(笑)。 しかし、加齢は生理現象ですので、人間は加齢には勝てません。

だから、担がなくて良い小屋泊が高齢な登山者に人気が出るのでしょう。

逆に言うと、60代でも20kg担いでいる小屋番さんなどはホントにすごいです。

そういう人は若いとき、40kgくらい担げたのかもしれない・・・ということですね。

逆に言うと、年を取ると半分まで低下するのですから、若いときは倍くらい担いでおかないといけません。伸びしろを上げておく意味で。

私は今40代前半ですが、18kgまでです。先日も自分の冬山装備と食当で歩荷負担18kg位でした。夏山でも縦走すれば、それくらいです。

登山を初めて間もないころは、何キロが適正な重さなのか分かっていませんでしたが、

 日帰り 3~4kg
 小屋泊 6kg
 夏山テント泊縦走 15kg
 冬山テント泊   18kg
 冬壁登攀     25kg

というのが大体のラインのようです。最近のテントは軽くて、生米とか持って行かなければ、テント泊縦走も12kgくらいまで軽くでき、私は夫と二人でテント泊の時は、二人合わせて22kgくらいでした。 

ひとりで夏山のテント泊1泊二日に行った時は、定着でたったの8kgです。山小屋でランチにラーメンを食べるから、ですね(笑)

縦走の時は、やっぱりもう少しありました。予備電池や水を4リットルくらい持つので、それだけで15kgくらいになります。

共同装備にすると重複を避けられるので軽くできます。

■ 試算

筋肉1kgで歩荷1kgできるという仮定でおおよその目安として

例1) 70代女性 体重45kg だと
 体重45kg × 筋肉量35% × 筋肉喪失量50% = 7.85kg

例2) 60代女性 体重55kg 
 体重55kg × 筋肉量35% × 筋肉喪失量40% = 11.55kg

例3) 50代 男性 体重55kg
 体重55kg × 筋肉量40% × 筋肉喪失量30% = 15.4kg

例4) 40代女性 体重 50kg
 体重50kg × 筋肉量35% × 筋肉喪失量20% = 14Kg

例5) 30代男性 体重70kg
 体重70kg × 筋肉量40% × 筋肉喪失量10% = 25kg

例6) 50代男性 体重70kg
 体重70kg × 筋肉量40% × 筋肉喪失量30% = 19.6kg

例7) 60代男性 体重60kg
 体重60kg × 筋肉量40% × 筋肉喪失量40% = 14.4kg

というのが、筋肉1kgあたりの負担として、公平な量になります。

ただくどいようですが、これは筋肉1kgあたり、1kg歩荷、20歳最大を仮定しています。少し弱気で控えめな仮定の数値です。

これによると、60代の普通の体格の男性と40代で小柄な女性の歩荷力は、ほぼ同じです。

■ まとめ

適正な歩荷負担量を割り出すには


(体重)×(筋肉量)×(筋肉喪失量) ×(筋肉1kgが出せる力) = 歩荷量

例: 体重50kg × 0.35 × 0.8 × 1kg = 14kg

です。
                 筋肉量
   男性 → (体重) × 0.4 
   女性 → (体重) × 0.35

さらに、年齢の係数をかける。

  20代 → 100% =1
  30代 → 90% =0.9
  40代 → 80% =0.8
  50代 → 70% =0.7
  60代 → 60% =0.6
  70代 → 50% =0.5

ですから、こうしてみると、若くてごつい体格の男性が30kg位、担いでいるのは、全然すごくありませんねぇ~(笑)

それより、体重50kgもない70代女性が、15kgも担いでいる方がすごい。

山での凄さは公平に評価されなければなりませんねぇ(笑)

しかし、男性3人に交じって、女性一人17kg担いで一番強かったあの時って、ショックだったよなぁ(笑)

≪関連記事≫
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2014/03/2014.html

この記事には後日談があります。
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2015/01/blog-post_5.html

■ 興味深い鍋割山荘の記録

http://nabewari.net/about/kusano/bokka

‐‐‐‐コピー

歴代重量ボッカ記録

1996年12月26日2斗樽酒(43kg全重)と正月用食材114kg
2005年12月16日(57才)3時間15分110kg
1995年10月 5日40kgのプロパンガス2本と
500mlビール缶と350mlビール缶の2ケース
109kg
1995年12月28日2斗樽酒と正月用食材108kg
1997年12月29日2斗樽酒と正月用食材107kg
2001年12月28日(53才)2時間48分107kg
1972年10月(四国愛媛県石鎚山、1981M、山頂小屋最高重量)106kg
2003年12月24日(55才)2時間32分105kg
1999年12月27日2時間26分105kg
1998年12月28日2時間27分105kg
1994年12月28日2斗樽酒と正月用食材104.5kg
1990年頃(年月不正確)内容不明104kg
以下 103.5~100kgのボッカを15回位、100kg以上のボッカ石鎚山時代を含めると30回位こなして居ます。
2002年6月より、すなわち2年半程前から毎日営業とし、週に6回、年間300~310回のボッカをこなしています。この29年近くで6000回を越えるボッカを行っています。ただ、2004年7月から右膝をかなりいためてしまい一回の重量が60kg以下になる事が多くなりました。オーバーユースは自然も生身の肉体も同じだなと思い知らされています。
草野さん
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Saturday, July 26, 2014

疲れってそもそも何?

今日も甲府は37度!!

…とはいえ、夏らしい日差しというわけではなく、なんとなくスッキリしない感じのお天気なんです。屋外に出てスッキリする日ではなさそうで、今日は夫とほら貝のゴルジュに行こう♪と思っていましたが、朝のスッキリしない空を見て、近所での、のんびりした休日に変更しました。

良い場所は、お天気の良い、次回にとっておくことにしました。

考えてみると、夫はなぜか山悪天候が多いのですよね・・・それも彼がイマイチ、登山にハマれない原因かも・・・。私は良い天気のことが多いです。

■ 疲れの研究?

アクティブレストが疲労回復に良いのは実感として知っていましたが、このごろ、パンプという私にとっては、未知の事態に日常的に直面するようになりました。

パンプっていったいなんなんだろう???

ということから、運動後の疲れについて、図書館で調べてきした。

それに、このところ、気になるのが、疲労の年齢的な影響です。

私は年下のクライマーと比較すると、先に疲れ、年上の人と比較すると強い(まぁ年齢順で当然か・・・)のですが、もう中高年だし(^^;)・・・、分別ある、適切なトレーニングをしたいな~と思いますが、かといって、自分に甘いのも、トレーニング効果が出ないしね・・・というわけです。

適切なトレーニング強度を知る、というのはなかなか難しい・・・。

クライミングって手しか疲れないし・・・。 手だけが疲れるってのも、私にはあんまり経験がない事態です。

全身は疲労していないので、運動した!気持ちいい~!という気分には、なかなかなれない・・・。

という、モヤモヤした感じです。

以下は、適当な運動生理学の本、5~6冊のまとめ。

■ スッキリしない疲れ

・”疲れにくい体”とはそもそも何か?

 1)筋力 → 筋力+スピード = パワー
 2)持久力 →最大酸素摂取量、血液循環
 3)柔軟性
 4)敏捷性
 5)協調性

 がある体。重要なのは、1)2)3)。

・疲れた状態とは何か?

  1)柔軟性が低下した状態、クアド、ハムス、腰の疲れは股関節に出る
  2)力の立ち上がりが遅くなる。 躓く、ぶつける、頬の内側をよく噛んでしまう、など。
  3)体のキレが悪くなる。ぶつけるなど。

 こうした”サイン”が出たら、

  睡眠、食事、入浴(温冷交代浴)、軽い運動(主運動と同じタイプの)、アイシング、で休息する。

・乳酸=速筋が使われる運動で発生。 速筋で作られた乳酸は遅筋で再利用される。

・使わないと退化するという原則。抗重力筋を衰えさせないのが疲れない体を作るコツ。

・スクワット、腹筋、ヒップリフト、ふくらはぎ、がポイント。

■オーバートレーニングとは?

・疲労には2種類ある。バセドー型(交感神経)とアジソン型(副交感神経)。 アジソン型疲労につかまると精神面で暗くなる。

・トレーニング強度を数値化する 1~5
・疲労度を数値化する 1~10

・乳酸 = 糖の分解過程で出来る  → B1不足に注意する

・肉体に貯蔵できる糖は 筋肉1500kCal +肝臓500Kcal 程度。糖は貯蔵できない。

・グリコーゲンローディングすると、水も溜まる

・乳酸は筋肉痛とは無関係。乳酸値は運動後約1Hで通常レベルに戻る

・クエン酸を疲労回復に役立たせようと思うと大量に撮らなくてはならなくなる。→現実的でない。

・水中は血液循環が良くなりやすい

・適切な運動強度をどうやって知るか?
 1)LT(Lactase Threshold) 急に血中乳酸値が上がるポイントのあたり
 2)主観で、ややきついが気持ち良いという程度
 3)心拍数 120~140くらい
 4)ランナーズハイが感じられる強度
 5)運動後に快感覚があること

  ※子供や若者のトレーニングでは最大能力を伸ばすためにはLTを大きく超えなくてはならない。

・性差=生理学的相違以上に相違があることがある。習慣による慣れ。
 
・一般に運動は、心拍数120~140の運動を週3回行うと約2か月で効果がでる

・体重を測る 運動後3%以上体重が減っていれば脱水に注意

■ 考察

私は、登山後に、

 温冷交代浴

をすると確実に疲労が蓄積しにくいと感じていたのですが、科学的にもそのようです。あとはプールに入るのも、浮力で身体の力が抜けるのと、体を冷やすことで心拍数が下がることの、二つの意味で良いようです。ただ私は塩素が肌にダメでプールには入れないですが。

適切な運動強度は、心拍数でチェックできます。が、運動の量については、ちょっとまだよく分かりません。

30分を週3回というよりは確実にたくさん運動していますし・・・。メッツでいうと、私は普通の人に必要な週23メッツよりは運動強度高いと思うので・・・ でも当然ですがアスリートみたいに、毎日上を目指して何かをやるというような必要は全然ないと思うし・・・。

あと、運動前後の体重の増減は単純に水分のようです。水分を取らないと肝臓にかかる負担が大きくなるので要注意です。

パンプは乳酸が腕に溜まる現象と言われますが、パンプを防ぐコツとか、パンプが何か?については、まだイマイチよく分かりません・・・血行を戻す必要はありそうです。

とりあえず、私は、日々のトレーニング(クライミング)を ”見える化”したいので、

・強度を数値化してみる
・疲れを数値化してみる

というのをやってみようかな~と思います。漫然としていても、全然上手にならないし、愉しくクライミングしたいのですが、私には、ただ登るだけで楽しいってのは、たぶんスポーツクライミングにおいては、ほっておいたら一生起きないかもしれないので・・・。

あとはクライミング向けのストレッチのメニューを開発したいな~と思っています。



 


Thursday, July 17, 2014

クライマーに必要なレストと栄養素

■体の声を聴く 

昨日は小瀬クライミングの日でしたが、レスト日にしました。

というのも、手の平が痛く、体が重くダルく、行っても登れないだろうし、明らかに体が休養を欲していそうだったからです。

ヨガでは体の声によく耳を傾けるように、と言います。

今日はだいぶ回復しているようです。しかし、指の筋肉、上腕、なかなか緩みませんね~。色々やっていますが・・・。

■ 持久力UPの理論

私の課題は持久力UPなのですが、大概の運動は、出せる力の6~7割の力で継続するときに持久力を増します。

こちらのサイトにおおよその目安があります。http://kintore-fitness.com/kintore/muscle6.html

疲労の回復時間
トレーニング部位     低強度(50~60%) 中強度(70~80%) 高強度(90~100%)
胸筋・背筋・大腿部           2日     3日     4日
上腕・肩                  2日    2~3日   3日
前腕・腹筋・下腿部           1日    1~2日   2日

最大4日はかかるってことですね。クライミングはあまり運動らしくないとはいえ、4連ちゃんだったから、まぁ火曜・水曜と、2日休むのは妥当ですね。

■ 易しい課題

持久力UPには易しい課題を長く続ける方が良い。

ただ小瀬には易しい課題があまりないんですよね…今取り組んでいるのは、人工壁では一番易しい課題なのですが、40度の傾斜で11bです(^^;)。それを15度の傾斜でやっています。なので、ビギナーの私にとっては、全然易しくはない・・・やはり3回程度から徐々に伸ばしていくのが良いと思います。

今は脚で登れておらず、腕で登っているので、今のままのクライミングを続けても、腕力がつくだけで、クライミングは上手にはなりません。

さて、どうしましょうか・・・

私が覚えなくていけないのは、腕の力をあまり使わずに登る、という登り方、技術のほうなのです…。

今のトレーニングパターン(つまり、考えないでとにかく壁に触る)で、伸びれる伸びしろ、はもう取ってしまったと思います。 突然上手になったタイミングがありました。

■ 大人向けトレーニング

私は頭でっかちタイプです。

で、クライミングはどちらかというと、頭で考えるのではなく、本能的に体を動かす活動のようですね。

それはリン・ヒルの著作を見ても、才能がある人は岩のリズムが体に刻まれていると分かります。

ただ私はもう大人になって40の手習いですので、体を追い込めば本能が目覚めて、そのリズムを理解し、楽な動きをするようになる、というのは期待薄です。

実は前のバレエでも同じようなことはありました。成人後のビギナーはガムシャラ路線で追い込まれると、何かをつかむ前に体の方が崩壊します(笑)。

バレエでも、もともと才能がある先生や子供からやってきた先生は、そういうやり方しか知らない。

で、そのやり方を大人に強いて、大人のカラダを壊していました。私も壊されそうになりました…(^^;)。そのやり方は成人初心者には向きません。

というか、成長期に得たボディ感覚というのは、それほど有利で得難いものなのです。一生の宝物にしてくださいね~。

大人は別のメソッドで頑張りまーす☆

■ 科学と記録 

では、成人ビギナーは何を味方につけるべきか?となりますが…

科学と記録です。 理論に基づいたトレーニング。

トレーニングは漫然としていても、効果が出ない。というか効果は出ているのですが、分かりづらいのです。

効果の分かりづらさが、モチベーションの持てなさにつながります。

■ 科学的アプローチ

というわけで、私は科学的なトレーニングをクライミングに取り入れることにしました。

都合の良いことに米国のClimbing誌で、トレーニングの特集をしていました。以下はそのまとめです。

■ クライマーのための栄養素

①軟骨に良いサプリメント 
glucosamine/chondroitin vitamin E

②腱
vitamin C, zinc,copper, manganese, and glucosamine.

③靭帯
vitamins C and E, glucosamine, and healthy proteins.

④骨
calcium and magnesium, but also vitamins C, D, and K, potassium, zinc, copper,and manganese.

まとめ: グルコサミン、ビタミンCとE、オメガ3、マルチミネラル

ジャンクフードは、体内の靭帯などの炎症を加速するそうです(^^;)。ポテチはダメらしい・・・

私はヨガの食事そのままがクライミングにも最適の食事のようです。つまり、脱穀されていない穀物ベースに、大豆プロテイン、野菜。

■ ”5.15”ACLS = クライマーに頻発する障害

”5.15”ACLSというのは、前十字靱帯と半月板の損傷のことです。バレエと一緒ですね~!

起こしやすいムーブは、heel hooking, kneebarring, highstepping,bouldering fallの4つ。

これを防ぐためには

 ①血液循環をよくする
 ②炎症を悪化させるジャンクフードを食べない
 ③膝の柔軟性を高める (例:スクワット)
 ④ジャンプの着地は膝を深く折り曲げ、衝撃を緩和する

ジャンクフードが最近、我が家を進出中なので要警戒です(笑)

■ 防ぐためのエクササイズ

これ見てみたら普段ヨガで教えているのと、同じでした。外国人は膝の柔軟性が特に低いようです。

①ハムストリングスのストレッチと強化

②片足立ちの前屈

③テラバンドでのサイドステップ スクワットで代用可。 

■ バランスを取る

クライミングは引く筋肉しか使わないので、押す筋肉を使ってバランスを取るのが大事だそうです。

というので、

①プッシュアップ
②ブリッジ
③胸筋の強化
④側屈
⑤リバースバタフライ(肩の強化)

が挙げられていました。 ヨガに落とし込むと、太陽礼拝にランジと英雄のポーズを入れれば、いいかな~って感じです。

≪参考≫ 

・米国Climb誌 無料DL 欲しい人あげます。
・筋肉アカデミー

Saturday, February 8, 2014

山は強い人がエライけど、強さで勝負もできないし・・・

■ 良く降っています・・・

いやぁ良く降りますね~。明日の山は、降りすぎて代案になってしまいました。まぁいいけど・・・何しろ明日は低山のラッセルを味わいに行く山なので、どこの山か?ってのはあんまり問題でないです。

毎年大雪が降ると、裏山に行っています(笑)。 雪化粧の愛宕山はきれいです。

■ 山は男性の世界

別に驚くような発見ではないのですが、山登りって男性の価値観の世界だよなぁ…と最近改めて思っています。

男性的価値観、”強さ”が評価基準になる世界。男は強さで勝負でしょ!

対比として、たとえば、バレエは女性的価値観、つまり”美”が勝ち負けの評価基準になる世界でした。(と言っても、美人が勝ち、なら、勝敗は単純すぎて面白くなく、バレエにはバレエの美があり、それに努力して、それなりに近づくことができるのが面白さです)

登山では「強いねぇ」がいちばんの褒め言葉。

強い、というのは、

 ・バテナイ
 ・重い荷物を担げる
 ・寒さに強い
 ・空腹に強い
 ・登攀力がある
 ・ラッセル力がある

くらいでしょうか?

…しかし… 

私は女性なので「強さ」に対する憧れみたいなものはなく、歩荷力も70kg担げます!みたいなのとは無縁と言うか、そうなりたい!とも思えず…すごいなぁと思うし、そういう人こそ岳人!と思うけど、自分はそうなれないのは明瞭すぎると言うか・・・

そりゃあ長い縦走で楽に歩きたいから、20kgぐらいは必要だよな~とは、思うけど… 

私は、体力は、コースタイム通り歩ければいいんじゃないの?くらいな感じです。すいません。

登山においては、私にとっては、歩荷力も登攀力も、そんな感じ…必要最低限。

私の理想は、”「わ~わ~」とワクワクしながら歩いていたら、いつの間にか体力着いていた”みたいな感じの、ぼろもうけ系プロセスです(笑)。

基本的に体育会系の努力するの、苦手な人です。竹刀でぶたれる系のしごき系からは、トンずら経験ありです(笑)

■ ムードメーカー?

そんなことを考えるのは、私は登山において、何が強みかな~と自問自答するからです。

夫と登山していると私が絶対リーダーです。それは私が山行の企画を立てているから…。

でも、もし山岳会に入れば、誰かが立てた企画に参加することになり、それは自分がリーダーではない、という意味です。

そうなると、リーダーシップではなく、メンバーシップを発揮しなくてはならなくなりますが…うーん、私の立ち位置は?

男性ばかりの登山隊の中で、女性が占める地位って…と考えると、困ってしまいます。

 女性 = 強くない = お荷物…

こないだ、男性の年配の先輩に、山で女性は邪魔でないか?と聞いたら 「ムードメーカー」って言っていましたが…

ムードメーカーかぁ…全然はまり役でない・・・(汗) 


■ 紅一点

色々考えると、私は紅一点という立場は結構ありました。 女性なのにつるまないタイプだからです。

私はグループ行動は苦手で、1対1で付き合うタイプ。一人でトイレは行きたい人なので、女性的グループ活動が苦手です。

大体、決断は誰にも相談せず、自分で決めるのが私の中では普通です。

すると、そのおかげで自分の好奇心のままに進んだら、気が付いたら女性一人だった・・・という結末は結構多い。これで学生の頃は結構失敗な目にも遭いました。

小学校の頃、エナメル線クラブ(モーター用のコイルをひたすら巻くクラブ)というクラブに入ったら(当時理科が得意だったので)、女の子は私だけでした。一人で黙々とエナメル線巻いていました。

中学では、大親友と言うのはたまたま男子だったので、その親友が連れてきたメンバーと自然とつるんでいましたが、全員男子だったので、男子に一人混じって遊んでいました。早朝にサッカーとかですね。

高校生活では、さすがに思春期だけに女性の親友とまったり3年過ごしましたが…大学ではやっぱり男女混成の友達ですが、海外に行ったので前泊や帰国などで泊めてもらったのは男子の家でしたし・・・今もやり取りしている。

就職したら、開発部だったので、やっぱり紅一点。趣味はバレエだったので女の園ですが、社会人は忙しいので、たいしてつるまず済んでセーフ・・・。

女性の友達は土地を離れると連絡をくれません。が、男性の友人は土地が離れて、遠くに行ってもそのままメル友、なのはなぜでしょう?そういうわけで、今もつながっている友達は男性ばかりになってしまいました・・・

色々振り返ってみると、男性の世界の中で、自分の立場を築くポイントは、自分の役割=専門職を得る、というところかな…と。

ただ、私が今まで戦ってきた?世界は、体力で差が付く世界ではなく、知力で差が付く世界なので、あんまり女性だってことはハンデにはならなかったんですよね。

登山では、女性であることは、普通車と軽くらいのハンデがありそうなんだけど…(汗)うーん、それも困りましたねぇ…(まぁ、私は夫よりは強いのですが…彼は仕事ですり減っていると思われます…)

■ 筋力差

そういうわけで、登山の世界で、女性が男性に交じりながら、自分の立場を築くとなると、一体どうしたらいいのだろうか?と考えます。

男性とパートナーシップを作れば、たぶん、男性の方が強いし… 遭難した時、頼りになるのは、向こうであって、こっちではなさそうです。わるいなぁ・・・(まぁでも夫と私では私の方が頼りになるかもだけど…)

でも、強くなりたい!と私が思ったところで、男性より強くなることは、まずないわけで、何しろ生まれ持った筋肉量、そもそも違いすぎますよね。

女性の筋肉量は、男性の6~7割。

体重50kgの女性が体重70kgの男性と筋肉量を比較すると、男性は筋肉量が一般的に40% 女性が35%なので

50kg × 0.35=17.5kg
70kg × 0.4 =28kg

10kg以上も筋肉量が違う。 体格も違う上に筋肉量も違うとは・・・ってわけで、体格が小さいとそれだけでもハンデです。

これはねぇ…も、ディーゼルエンジンと普通のエンジンくらい違うので、もう喧嘩にならないって感じですね。

■ 何で貢献するか?

というわけで 体力という男性の価値基準で競争しても、最初から戦いにならないわけなので、作戦は、別の部分で何か発見したいわけですが…

色々考えてみると、開発部では、紅一点でもうまく行っていたのは、私にしかできない仕事をやっていたからでした。

というわけで、登山のパーティにおいても、私にしかできない何らかの役割があればいいってわけですが…

うーん?

 食当 ⇒ 食事は私ベジタリアンだしなぁ…

 お天気 ⇒ 今のところ、ヤマテン専門です…

 山計画 ⇒ 初心者の私が行けるところなど、体力がある男性にはツマラナイ

 クライミング ⇒ 上手な女性は、悪いところ専門でリードするわけですが、私はそこまで上手になりたい気持ちがない

 藪 ⇒ 体の小さい人が入って穴を広げる役(笑)?

 雪 ⇒ ラッセル、体重が軽いと沈みはしないけど、早く進めるわけでもなく・・・まぁ普通です。

・・・というわけで、うーん?な感じ。 残るは、IT専門かな~。情報担当ってわけで。

でも、色々考えると・・・女性の私がいちばん強かったあの時って・・・ホント、ショックでしたね・・・大丈夫か?!と思っちゃった(^^)

男性と競争はしたくないけど、自分より弱い男性パーティには入る気にはなれない・・・スイマセン。

Friday, January 31, 2014

膝は消耗品?

■ 膝は消耗品?

私はヨガを教えていますが、教えている知識のほとんどはバレエで得たものです。

また脊椎外科の医療翻訳をしたことがあり、その時一日8時間、一か月のトレーニングを外科の先生からみっちり受けたので、解剖学は基礎は一通りなぞっています。

もちろん、医師レベルではなく、翻訳者として医師をサポートできるレベル、基本的な誤訳を犯さないレベルと言う意味ですが、医学部生以外でそれだけ解剖学に触れる機会があった人も珍しいでしょう。

ヨガのティーチャーズ・トレーニングも修了していますが、習ったことはすでに全部知っていることでしたし、むしろ付け加えてあげたいくらいでした。

そんな私が登山界を見て不思議なのは、登山と言うのは、

 歩けなきゃ話にならない

アクティビティなのに、骨のアライメントについて、まったく無頓着であり、膝の痛みを

 膝は消耗品

と言って受け入れているように見えることです・・・。

■ 骨のアライメント

支点を作る人ならだれでも知っていると思いますが、

 支点は、ロープが引かれる方向を意識して作るのが大事

です。 なぜなら、支点には抜けにくい方向と、抜けやすい方向があるのが普通だからですね。

それに

  屈曲点には力がかかる

これは常識と思います。

その常識を、なんで脚に応用しないのかな~?

これはネットから拝借した画像ですが、ちょっと見てください。

O客の足は 膝の外側にある靭帯に強い力がかかることが分かるでしょう。

膝でヌンチャクが折れ曲がるように曲がっているわけだからです。 しかし、一般にO脚っていうのは

http://www.ikiikiseitai.com/ より引用
骨が曲がって生えている(構造的障害)わけでなく、足を内転させる歩き方のくせ(機能的障害)、の結果であることの方が多いです。

私も散々O脚だと言われましたが、実際骨自体はまっすぐです。ただ歩くときに、内またで歩く癖が放置されていただけです。

欧米に行くと、人々の歩き方がスマートでびっくりします。

欧米人は子供のころから姿勢について結構やかましく言われます。

『小公女』の話の中で頭の上に本を載せて歩く練習をさせられているのを覚えていませんか?

ドイツに留学した友人は、なんと足をゾロびく癖をしつこくドイツ人の人たちに直されたそうです。





この図でも分かりますが、ほとんどのO脚は、膝を内側に内転させ、股関節を内側に内転させています。足首はこの図とは違い、女性は内股のまま、外側が長いことが多いです。男性はガニ股を男らしさの証とするのか、上図のようになっている人が多いです。夫もこの型です。

で、何より不思議なのは、このように ゆがんだ骨の並び (並びのことをアライメントと言います)をみな、生まれつきのモノとして受け入れていることです。

ゆがんだ骨で生まれついた人はほとんどいません!

例えそうだとしても、骨が 重量のラインに沿って並ぶように使うのが、もっとも楽だということは一目瞭然でしょう。

具体的には、

 ・歩くときは、つま先と膝の向きは常に一致させる

です。さらにいうなら

 ・股関節に力みなく、鉛直のラインに膝を上げる

です。膝を上げさせると、骨盤まで上がってしまう人が多いのです。股関節だけを単純に屈曲させる、というのは意識しないとできないです。 

  つま先と膝の方向が一致していない → 膝の靭帯に負担がかかる

 つま先より、内側に膝が倒れれば、外側の靭帯に負担が大きくなり、(X脚)
 つま先より、外側に膝が倒れれば、内側の靭帯に負担が大きくなります。 (O脚)

です。

 靭帯と、筋肉、どちらが伸びやすく、回復が早いかと言うと当然、筋肉です。

靭帯は人体の中では非常に強いもので、伸びるのにも時間がかかるし、一旦伸びたら回復するのにも時間がかかり、切れたらくっつくと前より固くなります。

すごく強固なのです。 その靭帯が痛い、というのは、どれくらいの力がそこにかかったのだろうか?
ということですよね。 

現代では人間の寿命の方が、膝関節の寿命より延び、繰り返し繰り返し使われることの摩耗は致し方ない、というのが医学界の見解でもあります。

が、それでも摩耗した箇所をさらに酷使するような使い方(要するに屈曲した使い方)は改め、柔軟性の大きい筋肉で、骨のアライメントのバランスを取るようにすることの重要性は高まりこそすれ、低まりはしませんよね。

歩き方を研究するのが登山なのに、どうして骨のアライメント(コツのアライメントと呼びます)は見過ごされているのかなぁといつも不思議に思います。

理論的には、骨のアライメントを正しく鉛直のラインに持って行いけば、筋肉の使用は最小ですみ、それがもっとも疲れない歩き方になるはずです。

これはいわゆるハの字歩きでも同じで、つま先と膝の向きを一致させることで、膝の靭帯の負担が小さくなります。


Thursday, October 3, 2013

登山、ヨガ、バレエ

最近、登山のせいで体型が変わってきたな~と感じています。ちょっと困りますね…

■ バレエ

登山の前の趣味はバレエでした。バレエはバレエの体型(ラインづくり)が重要で、やり始めると
バレエの体型にどんな人も少し変わります。

・骨盤が締ってお尻が小さくなる
・O脚が矯正される
・足の内転筋が発達する
・姿勢が良くなる
・胴体が細くなる
・首が長くなる
・肩が下がる
・足首が強くなる

これらは、股関節の外旋(ターンアウト)と引きあげ、と言われる体の使い方のせいです。またバレエは筋肉を長く引き伸ばしながら筋力を出すことが要求されます。そして、筋持久力と瞬発力の両方がバランスよく必要です。

よくある障害は
・ストレートネック (首の過伸展)
・ストレートバック (脊椎の過伸展)
・ノックバック二― (膝の過伸展)
・足首の過伸展
・坐骨神経痛 
・股関節の痛み

です。腕や肩に障害がでることはまれです。バレエをすると片足立ちや足さばきには強くなります。

■ ヨガ

ヨガをしていて、このような体の使い方は、一種の歪みである、と理解できました。

・股関節の内旋がやりづらくなる
・胴体のねじりがやりづらくなる
・肩など上半身の可動域が広がらない

ヨガは基本的にはスポーツではありません。なので比較するのはヨガの本意ではありませんが、たとえば、背中で合掌するなどバレエでは必要がないのでやりませんがヨガでは出てきます。

バレエをやっている人がヨガをやると大抵はポーズを易しく感じます。がヨガの目から見ると、体が持つ可能性を全部生かし切れていないように見えると思います。それはバレエの決まりごと(骨盤を水平に保たなくてはならない)や(胴体を水平に維持しなくてならない)が、動きの中で優先されてポーズの完成が後回しだからです。

ヨガの場合はアサナ(ポーズ)の完成が最優先なので、骨盤が倒れていようが、左右の肩が上下していようがポーズをまず完成させます。そこからきれいなポーズに修正していきます。(アジャスト)

けれども、実はとりあえずポーズと言うことで、崩れたポーズをやると関節を痛めるんです。関節にかかる負荷がかなり大きくなるので。

ヨガも教科書的には股関節の水平(ASIS)を維持できる範囲でポーズを取れ、と書いてありますが…
そうするとたいていの初心者は、体が硬すぎて、アサナがとれないので、アサナに憧れるほとんどの人は最初にそんなこと無視します。

で、痛くなって、矯正・治癒して、を繰り返す…のです。そのプロセスからも学ぶことがあるから、いいのですが。でも怪我がないならない方が良いです。というのは筋も関節も一度裂傷があると、そこは以前より固くなるからです。

というわけで、ヨガの最大の効果は、

・自分の体に注意を向ける(内観)ことによる内的リラックス
・深い呼吸による深部のリラックス
・リラックスしながらの体の伸展
・内的集中力
・体内不要物の排泄

であり、運動効果というよりは、精神的なリラックスと集中が重要です。メンタルボディバランス。

柔軟性はその結果であって、目的ではありません。

ヨガでよく起こる障害は
・手首の痛み(ねん挫)
・股関節の捻挫
・腰痛

です。どれも筋力が不足しているのにもかかわらず、無理をしてアサナを取る結果、起こります。

手首はチャトランガで痛めることが多く、そのような場合は、チャトランガよりダウンドッグなどで
まずは両手で四つん這いになって自分の体重を腕で支えるのだということを体に教えないといけません。また、股関節はロータスなどの座位を無理してとることから、腰痛はコブラなどの後屈系一般を無理して行うため、発生します。

つまり、ヨガの煩悩は過剰な柔軟性を求めることにありますね。

手首は胸筋の筋力がつけば守られ、股関節は急いで柔軟性を高めようとしても、もっとも難しい強靭な関節の一つ、そして、腰痛は腹筋力の低下が直接の原因です。

ヨガに柔軟性ばかりを求める結果、特に体幹の筋力を使うことが衰えます。体幹の筋力(インナーマッスル、コアマッスル)は、バランスのポーズなどを一定時間維持する、というようなアサナで強化される筋力です。

■ 登山の筋肉

で、登山はというと…持久系と言われますが、バランス感覚も相当に必要と思います。バランス感覚が必要と言うことは体幹の筋力が必要と言うことです。

登山は基本的に歩く、と言う行為なので、歩くということを見ると使う筋肉は主に脚です。
これは登山の後に筋肉痛になっている場所からも理解できると思います。

・大腿四頭筋
・ハムストリングス
・臀筋

それにザックが重くなってくると、その分自分の体重以上の、抗重力筋が必要になります(背筋・腹筋)。

体幹がぶれないことが重要なので体型としては多少体幹がしっかりしているほうが有利になります。
実際細すぎる人は重いザックは背負えないようです。小屋泊限定になってしまいますね(笑)

・背筋
・腹筋

これに加え、クライミングを始めると

・胸筋
・前腕
・握力(指力)

も鍛えられます。それに柔軟性も欲しくなってくると思います。

意外に見落とされているのは、バランス感覚です。

片足立ち。一本足で立つ感覚は、アイゼンワークではかなり必要です。それは岩場の歩き方につながって行きます。

登山では転滑落はNoNoですが、転倒するのはバランス感覚が悪いからです。そして最も多い障害は

・足首のねん挫
・膝の痛み

です。ねん挫は、股関節ー膝ー足首の骨のアライメントが正しくない状態で長時間歩いているため。
膝の痛みは、大腿四頭筋が弱いためです。なので足首や下肢のストレッチと大腿四頭筋の強化は重要ですね。

登山では、体の安定性を保つため、四肢と体幹のバランスでは、体幹がしっかりして、四肢が細いほうが運動効率が良くなります。

でも、これがクライミングになると逆で、四肢の筋力があり、体幹が細いほうが有利になりますが。特にハングしているような壁を登るタイプのクライミングをしていると、上体の筋力勝負になります。

■ 体型が変化してくる

最近、登山アクティビティが板について来たせいかどうか分かりませんが、最近、胸が発達してきてしまいました…(汗)

ヨガやクライミングでも胸筋を鍛えているので、その成果もしれませんが…バストサイズがアップしています…

体は正直ですね。

でも…せっかく身に着けたバレエ的な要素が失われるのはとても悲しいです…バレエでは細い体幹はかなり重要なポイント…。

せっかく長い時間をかけてそぎ落として来たのに…細くて長い腕と広いデコルテは私の数少ないバレエ的要素でした。

それに過剰に発達した大腿四頭筋もバレエはキライます…これは登山では発達する筋肉。

バレエは脚を外旋して使いますがそれだと大腿四頭筋は肥大しにくいです。

登山の場合、内旋気味に脚を使った方がパワーが発揮できる場合が特に登りの段差の大きい箇所ではあります。

膝上の盛り上がった筋肉は醜い、とされるので、登山で(特に登り)で使う大腿四頭筋があまり発達してしまうと、バレエでは余計な苦労が増えるでしょう。なので登りではハムスを使った登りを心がけています。

バレエ経験者は登山には、

・バランス感覚
・足首の強さ
・持久力
・足さばき

の関係で、とても有利です。ただ登山は、バレエには不利に働くと思います。体幹が太くなったり、日焼けしてしまうのはバレエのタブーです。

また登山で黙々と歩くことは内的な感性を研ぎ澄ますので、ヨガをしている時の感覚と同じです。歩きながらやる瞑想って感じです。

ヨガ経験者は、クライミングに有利です。

・柔軟性が高いためリーチが長い
・集中力がある
・バランス感覚が良い

■ 結論

ということを総合して考えると、登山にヨガを生かそうとする場合、

・バランス感覚 

とそれを磨くための 片足立ちのポーズ、はかなり重要ですね。またクライミングをするなら、アームバランスのポーズは面白いかもしれません。





Wednesday, June 12, 2013

登山と体力 【見える化】が大事

■ 「強いね」????

「強いね~」と、よく言われますが…うーん? 実際はそんなに強くないです!今から証明します。

登山の強さ、というのは、客観的に「見える化」されていない。

だから、体力自慢=高い山自慢、になってしまうんだなぁと思います。

本当に強いというのは要するに、11メッツの運動を10時間快適に続けられること、です。

具体的には、”20kg背負って、通常の倍の速度(600m/時)で山を登れること”、です。

自分の体力を自慢したい中高年のおじさんは多い。けれど、16kg背負っている私より、同じ道で20kg背負っているおじさんのほうが歩くのが遅い。

私が思うには、若いとき登山をやっていて最近復活したおじさんたちは、筋力がなくなっていることに気が付いていない。

で、そういう人たちと比較して私が「強い」と言われても、まったくナンセンスです。

私が思うには、わたしは日常的に軽い運動をしている40代女性の平均的な体力だと思います。

■ 体力を客観視する 運動強度 メッツ 

メッツ(Mets)というのは運動強度の表現単位です。(1時間当たり)

メッツを使うと、おおよそ、どれくらいの運動強度で自分がバテないか?で、大体の体力を推し量ることができます。
     例
1メッツ=安静時
2メッツ=通常歩行、料理
3メッツ=ヨガ
4メッツ=太極拳
5メッツ=バレエ
6メッツ=ジョギング
7メッツ=登山(14kg以下)
8メッツ=岩登り、ラン(8km/時)
9メッツ=マウンテンバイク、
10メッツ=スイミング
11メッツ=スイミング、ラン(9.7km/時)
15メッツ=ラン(14.5km/時)
                  
■ 最低ラインは週23メッツ

厚生労働省は一般的に、週23メッツの運動を健康維持の目安として薦めているそうです。

一般的にサラリーマンは、仕事では安静時の運動量しか消費していないと思いますし、ジムに通っても泳がない限り、この表によると、大した運動量ではありませんね。エアロで5,6メッツくらいでしょう。エアロなら、週に2~3本は出ないといけませんね。ヨガは、通常、毎日するレベルの運動です。
   
振り返ると、これは週25メッツから、30メッツくらいの運動だったことになります。健康的な生活ですね♪(でも結構仕事を早く切り上げるのが大変だったような… 本当に仕事というものは運動習慣=健康を犠牲にするものですね!!)

週に2回のクライミングジム、2回のヨガ、1回の登山で計算すると、

クライミング 8メッツ×2 =16メッツ
ヨガ      3メッツ×2 =6メッツ
登山     7メッツ×5×1 =35メッツ
                            合計=57メッツ

とりあえずは、倍くらい運動量。登山は行けない週もありますから、そういう場合は、24メッツとなり、最低ラインをクリアしているのみ。24メッツだと、体力維持程度、となります。

私の部活はテニスでしたが、もっと運動していたと思います。

■ 消費カロリーも計算できる

メッツの利用法としては、消費カロリーの計算があります。

     消費カロリー(kcal)=1.05 × メッツ × 時間 × 体重(kg)

の簡易計算を使って計算することができます。

【例 散歩: 2.5METsの運動を1時間 体重52kgの場合】

1.05×2.5×1.0(時間)×52(kg)=136.5(kcal)

これからは、メッツを単位に生活を組み立ててみる時代なのかもしれません?

■ 歩く速度とザックの重さ

登山は一般的には、7メッツの活動ですが、もちろん、ザックの重さ&歩く速さ で運動強度は変わります。

歩く速度は 標高差で

ゆっくり       1時間200m (200m/時)
一般的なコースタイム 1時間300m (300m/時)
健脚者        1時間600m (600m/時)

健脚者は一般の人の倍くらいの速さで歩けます。(健脚者とそうでない人の差は大きいですぞ~!)

ゆっくりの人と一般的な早さで歩く人の体力差は少ないですが、健脚と一般の体力差は大きいです。

ですから、早く歩ける、というのは、そういう意味で、すべての登山者が目指すべき指標となりますが、もちろん、これは登山目的を、”大きな山行に行けること”を目標にした場合に、バテない体力が必要だからです。

早く歩くことを目的にしてしまうのはバテの元ですので、本末転倒です。目標はバテないことですから(笑)!

歩く速さは、バテないレベルが上がっていった結果であることが重要ですね。

トレーニングの場合、普通の人はまずは、1時間で400mくらい標高を上がれることを目的にしたらよいのではないか?と思います。

■ ザックの重さ 

ザックの重さによっても、もちろん運動量は変わります。 

ザックの重さは、0kg、10kg、20kg で十分でしょう。30kg担ぐということは一般的な登山者には、あまりないと思います。

…ということで、手元の資料によると、このようになります。

≪ザックの重さ&歩く速度とメッツ≫

 歩く       ザックの重さ
 速度    0kg   10kg   20kg
200m/時  4.5メッツ  5.3メッツ  6.0メッツ  
300m/時  5.8メッツ  6.7メッツ  7.7メッツ
500m/時  8.2メッツ  9.6メッツ  11.0メッツ
600m/時  9.5メッツ  11.1メッツ 12.6メッツ
700m/時  10.7メッツ     
                   ※200mなどは標高差です。

私たちは、大体コースタイム通りの速度で、ザックは12kgで歩いているので、普通に運動量は7メッツですね。

【一般登山者の運動量】

7メッツで、今回の金峰山・甲武信岳の山行の消費カロリー計算しておきます。

☆7メッツの運動を歩行時間12時間 体重50kgの場合:

 1.05×7(メッツ)×12(時間)×50(kg)=6300(kcal) 

おお~、結構良いカロリー量ですね。友人は2kg痩せていたと言ってたっけ。 

これは二人とも筋肉痛もなく、運転の余力もあったので、基準体力として、どうステップアップするべきか考えましょう。

■ 二つの方向性  速くするか? 重くするか?

体力を上げる、ということを考えた場合、努力の方向性として、2つの方向性がありますよね

 ・速くする → 一般ウケ 
 ・重くする → 山ヤウケ 

①速く歩く 倍の速度で歩けるようになったら?

ザックの重さはそのままで、歩く速度だけが早くなった場合、11メッツの運動となり

☆例:11メッツの運動を歩行時間6時間 体重50kgの場合

  1.05×11(メッツ)×6(時間)×50(kg)=3465(kcal)

と運動量が約半分に減ります。カロリーをそんなに消費しなくなるんですね。つまり強くなる。


②重くする ザックの重さを20kgにすると、普通は歩くのが遅くなります。

普通は20kg担ぐと遅くなりますから、歩く速度が遅くなるとメッツはさがります、6メッツ。そして、その分、行動時間も長くなります。12時間の1.5倍かけて歩くと、20時間。

そうすると、

☆例:6メッツの運動を歩行時間20時間 体重50kgの場合

 1.05×6(メッツ)×20(時間)×50(kg)=6300(kcal)

つまり、重くしてもゆっくりしか歩けない(歩かない)なら、何も強くなったことにはならないのだということですね。

よく軽量化されていない20kgの荷物を担いで、重いからとゆっくり歩いている人をみますが、体力的に見れば、同じ内容を軽量化した人が標準的なペースで歩くのと、なんら変わらないわけですね。

重くて遅くなるくらいなら、軽くて速いほうが、山では安全度が高いです。重くて遅くなることに何の合理性もありませんね。 速さは時に生死にかかわる安全を提供しますから。

重い人=エライ の図式は成立しない。 体力は、軽くて速い人と同じです(笑)

というわけで、重くするなら同じ速度で歩けること、が体力UPを狙うならポイントのようです。

■ 本当の健脚者

では健脚の人とは? 20kg背負っても、600m/時で歩ける人です。

【例 13メッツの運動を歩行時間6時間 体重50kgの場合】

 1.05×13(メッツ)×6(時間)×50(kg)=4095(kcal)

つまり一般の人の3分の2のカロリーしか消費しないで、倍の荷物が担げ、倍の速さで歩ける。

これは1.5倍の体力があるということで、こういう人こそ、本当に健脚と言えると思います。

■ 自分のレベルを知る

運動強度がどのようなレベルなのか?を客観的に把握するのは重要なことです。

本格的な登山という場合、

・1000mを2時間で余裕を持って登れる (500m/時)
・20kgを余裕を持って背負える
・10時間を余裕を持って歩ける

ということだそうです(『岳人』2007年2月号)

これを当てはめてみると、11メッツの運動を10時間余裕を持ってできる体力、と言えますね。

つまり、空荷で歩くなら、700m/時で歩けないと同じ11メッツにはならないのです。 

1時間で標高差700m登れますか? いや~これはタイヘンな速度ですよね。普通は300mですから。

というわけで、健脚者と一般の人の体力差は、大変大きなものだと思います。

たとえば、海外で壁を登る山野井夫妻など、富士山は通常の人の半分以下の速さで登ると聞きました。

20kg背負っていても遅くなっていたら普通の人。遅くならない人=健脚者。

さらに下山は大幅にメッツが下がります。登りの半分以下です。ですから、私は下りなら、ガンガン飛ばしても、そんなに体力消耗しません。重さがあってもなくても、です。

また登山は2週間に1回はしていないと、トレーニングの累積効果はないのだとか。

貯金はすぐなくなるわけですね。昔取った杵柄はあんまり有効でないみたいです。

そして、一般的に運動選手は大きな試合前は

・前日は完全休養日とする
・グリコーゲンローディングする

のだそうです。 

遅くまで仕事していて、前日はろくに食事もとらず、夜討ち朝駆けで、登山口に駆け付け、大急ぎでバタバタと準備したため、ザックは軽量化されず重く、日ごろ運動習慣がないため、太目で体重は重い…、そんな人が山ではやっぱり一番バテやすい、というのはうなづけることですね。

日ごろの軽い運動習慣は、ぜひとも続けるべきですね。

何しろ、机に座って仕事していたら運動量は1メッツなんですから(笑)。

■ 逆に言うと

逆に言うと、一日の歩行時間が14時間の金峰山甲武信の縦走も、一般的な体力でこなせる、ということです。

もし高齢で、体力がない、などの場合は

・ゆっくりあるいてメッツを下げる = 1泊2日から 2泊3日へ
・空荷にしてメッツを下げる = テント泊から、小屋泊へ

という工夫で十分負荷を下げられるということですね。

脚のむくみ 登山と水分

■ 脚のむくみ

今回の金峰山・甲武信縦走は、【長いのが核心】と体力の配分を考慮したので、疲れを下山口に持ち込まずに済みました(^^v) 帰りの運転も大丈夫。

実は、意外なことに筋肉痛もなく、ボルダリングで使った手のひらの筋肉の方が、まだ回復していないくらいです(笑)

ですが…下山後、翌日、脚がむくんでいました(ーー;) 私にしては初めてというくらい・・・なので少しびっくりしています。 1日でむくみは消えましたが・・・

考えてみると、子供のころからあまり水分を取るのが好きではありませんでした。

というのは、汗をかくと皮膚のアトピーがかゆくなるから・・・というわけで、私は腎臓の機能には、そんなに丈夫さを感じません。

肝臓は強いようで、お酒もすぐ抜けるし、心肺機能は、スポーツ心臓と間違われるくらい脈があまり上がりません・・・別に運動能力高くないのに、血圧が日ごろ低いのです。献血を断られるくらい。
そして、胃のほうは消化力強いです。 なので、内臓的には、腸と腎臓が弱点だな~といつも思っています。腸は第二の脳と言われますが、けっこう繊細です。腎臓は腸より存在感が薄いとおもっていましたが、腎臓もそんなに強くはないな・・・旅行が、子供の頃嫌いだったのは、とくにトイレが自由にならないからでした。

要するに排泄には気を使わないといけない体質。だからヨガがあっているでしょうね。ヨガはいかに不要なものを出すか?という話なので。

そして、この弱点を酷使してしまうのが、登山…。

登山中は通常お通じがないですしね(--;) それにお花摘みも女性は遠慮しがちです。最近はもう慣れてきましたが。排泄に関しては、

というわけで、むくみ=水分不足のサインです。

これは重要な反省ポイント。 どれくらい不足していたのか?検証します。

■脱水量の求め方

(体重)×(歩行時間)×5ml 

で求められるそうです。体重50kg 歩行時間14時間で計算すると

50(kg)×14(時間)×5(g)=3500

うーん?私は持ち歩いた2.5lの水を最終的に 500ml余らせて降りたので、

2Lしか消費しておらず、1.5リットルも不足していた

計算になります。

ま、途中ビールとコーヒーを飲みましたが、どちらも脱水を加速させるもの…(^^;)

というわけで、実際は水分摂取に気を付けていても、脱水が進んでいた、ということですね。

ただ登山中に脱水の症状は出ませんでした。

脱水の症状を書いておきます。

≪脱水の症状≫
2% 喉の渇き
3% ぼんやりする、食欲不振
4% 紅潮、体温上昇、疲労困憊
5% 頭痛、熱にうだる感じ
6~7% めまい、言語不明瞭、呼吸困難
20% 無尿、死

今回はOS1を使おうかなと思ったんですが、家にストックがなかったので持っていかず、かわりにスポーツ飲料を補充したんですが…やはりOS1を試してみるべきでした。

次回は、行く前に必要な水分量を図ってから行く、べきですね。

ちなみに1日目は行動時間が8時間だったので、

50(kg)×8(時間)×5(g)=2000

と、ちょうど良い水分量をとっていたことになります。 翌日は前日の好調で、そのまま増やせばいいのを増やさなかったのが敗因ですね。

■バテ

バテというのは、100% 水分不足から来ます。

というのは、運動で作られた体熱の84%は水分として蒸発するのにつかわれるからです。

体内に熱がこもる = バテ 

つまり、バテ予防には体温をいかに下げるか? 要するに、水分をどんどん蒸発させる、ってことが必要なわけです。

そういう意味では、あせっかきな人ほど有利。 体表から熱を奪うからです。

私はかなり汗が出やすいほうですが・・・一緒に同行した友人はぽたぽたと滴り落ちるほど!
びっくりしました。

こういう人は登山向きの体質なのかもしれませんね~

■ 参考

今後のため、あらかじめ歩行時間と水分量を書いて置きます。 体重50kgです。

歩行時間
3時間  750ml
5時間  1250ml
7時間  1750ml
10時間 2500ml
12時間 3000ml
14時間 3500ml

体重が多い人は、多くなるところが要チェック!

Monday, May 6, 2013

リーダーに必要な表現力の考察2


■ 曖昧な表現 → 具体性のある表現

引き続き、リーダーに必要な表現力について考えます。

たとえば歩き方… ある方には「”決める”って感じ」と教わりました。

別の方には、「しっかり大地をつかむ」と教わりました。「しっかり重心移動して鉛直のラインに乗る」とも教わりました。

 ①”決める”って感じ
 ②しっかり大地をつかむ
 ③しっかり重心移動して鉛直のラインに乗る

これは、どれもまったく同じことを言っているんですよね。下に行くほど、具体性があり、分かりやすい表現です。

でも”感じ”ってのも実はとっても重要です。”感じ”ってのは個人差がありますが、同じ感性の人には、具体的な表現より”感じ”のほうがうんと分かりやすいのです。だから、あの手この手で表現するしかありませんね。

同じことを教えるのに、様々な表現方法がある… うーん、とってもバレエのレッスンに似ています。

■ さまざまな表現方法  バレエの例

”引き上げ”というのはバレエ独特の専門用語ですが、もっともミステリアスなもの…けれどできていれば、そうとわかるし、できていなければ、できていないことがわかる。分かる人には一目で分かり、分からない人には分からない。

先生によっては「引き上げて」とだけ言うし、「ウエストから下が全部足!」と言う人もいます。「おへそを持ち上げて」という人もいるし、「お尻の穴を下に向けて」という人もいる。全部同じことを別の言い方で言っているにすぎません。 引きあがると体が軽そうに見え、足も高く上がるようになるんです。ウエストの位置も実際高くなります。その上、引きあがっているとお腹が空かないので痩せてきます。

■ 健脚とは歩き方ができて、なおかつ早いこと = 疲れず、早いこと

それと似たようなのが登山の歩き方かもしれません。健脚と言われる人たちは、登山の歩き方ができているんでしょうね。たぶん。

バレエでは、生徒の側は何人もの複数の先生から、同じことを別の表現で習います。そのうちにだんだんと理解できるようになる。

登山の場合は、学ぶ相手がいません。さらに登山の教科書も少なく、バレエほど多彩な表現では表現されつくしておらず、全体に、NGな歩き方のほうが注目されており、出来るようになるには、手始めにどうしたらいいか?はあまり表現されていないような気がします。

私自身キックステップができているかどうか?なんて今まで気にしたことがなく、したがって、歩き方はずっと自己流だと思っていました。(たぶんできているようです。下りをこけずに駆け下りれるから)

私の場合は、

・足を出すときは、楽に膝が曲がる程度。
・その楽な位置で水平に置けそうな場所を探す
・置いたら、しっかり足の付け根を伸ばして、置いた足に乗る
・乗ったら、次の足を曲げる。
・繰り返し

です。ただ、ちょうど良いところにいい場所が見つからないときが多く・・・でも健脚の人を見ていると、やっぱり歩幅は小さいし…ちょうど良い置き場所を見つける力がないのかなぁ??? というわけで、現在の、MYテーマは、足の置き場所サーチの脳トレ。そんな感じです(笑)。 

■ 楽に歩くこと = 骨のアライメントで立つ

ひざ裏をしっかり延ばすと、その瞬間、背骨+骨盤+脚の骨、の”骨の並び”(専門用語でアライメント)で立つので、筋肉は緩むことができ、一瞬休憩ができると思います。

(余談ですが、”骨”は ”ホネ”ではなく”コツ”と発音します、コツの並び。さらにどうでもよい余談ですが、解剖学については外科の先生から1か月間の社内トレーニングで学びました。医療翻訳。)

夫の歩き方を見ると、ずっと膝が曲がった状態で筋肉が緩んでいる瞬間が見えません。特に下山は恐怖感で腰が引けているので、ずっと筋肉が緊張したままです。下山はエキセントリック運動(伸縮しながら筋緊張)となってしまうので…それでは疲れてしまって当然かもしれません。ストックを前につくと、かならず前かがみになりますよね。前かがみになると、膝は伸びない。たぶん、理想は階段を下りるように降りることかもしれません。

慣性の法則通りに足を延ばせば、着地でき、その骨の並びに体重を移動することだけに筋力を使えば、エキセントリック運動は最小で済むはずです。

■ ハムストリングスが固いとひざ裏が伸ばせない = ストレッチの効用

ただ、膝が伸びた状態というのは、脚の後ろ側の筋肉、ハムストリングスの伸びによるのですが、ほとんどの人はハムスが固いです。

人によっては、骨がならぶ場所ではなく、少し膝が曲がったように見える位置までしか、筋肉の硬直により、ひざ裏を伸ばせない人もいます。(ハムスが固いかどうかは前屈できるかどうかで大体分かります。)

そうなると、太もも前の筋肉、大腿四頭筋はずっと緊張しておかねばならず、延ばせて骨に重力を預けられる人よりも疲れの点で不利になるのではないかと思います。

■ 片足立ち

結局、片足立ちを楽にすることができるかどうか?という話に集約されるのですが…

片足立ちは誰でも出来ますが、楽にできるとなると少々難しいです。

私は長年の習慣で、歯磨きするときはずっと片足立ちです(笑)。電車通勤の時は、吊革につかまっているときも、大体1番か5番、5番で疲れたらクッペして片足立ち、でした・・・バレエ馬鹿ですね(笑) だって電車暇なんだもん。

いわゆる休めの態勢だと骨盤が上下にずれているので、片足立ちはすぐバランスが崩れます。骨盤は基本的に常に水平に。

片足立ちを疲れずにやるコツは、バレエでは常識ですが、内転筋で立つことです。

つまり、土踏まずを持ち上げ、拇指球でしっかり大地を押し、足指の腹でしっかりつかみ、脚の内側(ないそく)の筋肉を緊張させる。すると中心のラインがしっかりするので、押されてもよろけません。

ヨガのポーズでは立木のポーズがいいかもしれません。(ヴリクシャーサナ)

①立つ
②片足の膝を曲げて、足裏を、軸足の膝の内側(もしくは恥骨の下)にくっつける。
③足の裏で、立っている脚を押す。立っている足で足の裏を押し返す。
④胸の前で合掌。

バレエの場合はもっと高度で、膝を曲げた足のほうを回転させたり(ロンデ)、大きく回したり(グランロンデ)、叩きつけたり(バットマン)と動作が入るので、力学的に、ただ立つよりも強い力で軸足を保持していないと、動かしている足につられて重心が逃げてしまいます。その逃げないように保持する力が丹田の力なわけですね。

…と書いているうちにちょっとカラダを動かしたくなってきてしまいました(笑)

友人とはこのようなことを延々、5時間も6時間もしゃべっていたわけで、私たちは変な人種だよなと相変わらず思います…(^^;)

えっと・・話が大幅にそれましたが、リーダーは歩き方についても色々な表現方法を持っているべきだという話でした、終わり☆


Tuesday, April 23, 2013

レストの大事さ


昨日は歩荷をサボったので、今日は重さを3kg重くしてみました。

■ レストの大切さ

ここのところ、レストの大事さを感じています。というのは大腿四頭筋を太くしたくないのですよね。

レスト=休憩。

レストがなく、自分に厳しくずっとトレーニングし続けていると、筋肉を太くしてしまいます。

実際、私の太ももはまた太くなってきてしまいました…ああ、またバレエの先生に怒られる…

結局、筋肉の付き方が醜いカラダというのは、オーバーユースのカラダなのです。

つまり欲を出したってことですね。

実力以上に体を追い込んでしまうと、醜く膨らんだ太ももになる(この醜いという価値観はバレエ
独特のものですが…まさかスピードスケーターの太ももを醜いと思う人はいまい?けれどバレエでは絶対的にNGです)

私が実感として思うのは、腰痛が発生するほどの重量を背負うのは、からだを醜くするだけでなく、
たぶん、体に良くない。

それはその人が担げる重さを超えていたんではないかと思います。

もちろん、ほんの少しの間、限界を超えるのはいいのですが、そうではなく、根性で担ぎ上げると
下手をすると椎間板ヘルニアを発症します。 椎間板ヘルニアは椎間板が飛び出す物理的内傷。
脊椎周りをささえる筋力が重量に負けると起こる。 

それはむしろ努力と言うより身の程知らずという感じです。山岳遭難の構図と似ている。

最近、足が太くなってきて、危機感を感じています(笑)せっかくバレエでラインを作ったのに、失うのは早い。

■ 自分のペースを発見する

でも…レストしすぎも良くない。

というわけで、私の太ももの事情からレスト日を設けることにしたのですが…レストしすぎも良くない。

クライミングジムに初めて行ったときは1週間ほど腕が筋肉痛でした。実は先週どこかのジムに行くべきだったのに行っていないので、今週こそはいった方がいいかも…

筋肉と言うのは、レストされすぎてしまうとまたオールリセットされてしまうものなのです。

なので、おおよその目安で行くと、2~3日に一回が良いようです。

というわけで、メニュー変更

・クライミングジムに行く日 =歩荷は 負荷軽くかなし
・歩荷散歩 = 軽い歩荷と重い歩荷の日を混ぜる 週末はしない
・何もしない日はフロアバーを入れる

※フロアバーはバーレッスンをフロアで行うエクササイズ

■ 食事の改善

効率よく筋肉をつけたいと思えば、食事の改善が不可欠ですが…ホエイプロテインかなぁ・・・。

ウエイトロスを狙っている場合は、カロリーを減らすべきですが、私はウエイトロスは必要ないので、
プロテインを増やす方がいいかもしれません。 

でも今、食事がほとんど野菜ばっかりなので、どうやってプロテインを増やすかというとちょっと悩みどころです。

■ 骨盤のASIS

骨盤が水平であることを、ASIS(アシス)というのですが、ザックのウエストベルトを締めているとこれが良く実感できるかもしれない。

私は背筋のほうが腹筋より強くて、バレエの先生にはいつもでっちりを直されていました。

骨盤が前傾しているのが私の体癖なのです。でもウエストベルトがあると…なんとなく、骨盤を後傾しているような気分になります。

でも歩きやすいのはそのポジションの時…ということは、そこは水平のはず。

普段が前傾しているから、水平に戻っても後傾と感じるんだろうな、っていうわけです。

■ 鍛えたい筋肉と違うんだな

歩荷散歩で効いているのは中臀筋です。むむ、もっと脊柱起立筋と広背筋、腹筋に刺激がほしい・・・

うーん。やっぱり歩荷散歩以外の筋力トレーニングも必要かもしれませんね…

脊柱起立筋は、反り返る時に使う筋肉なのですが、これは代表的な抗重力筋で、年々衰えてきます。それは、3歳児の立ち姿は反りかえっているのに、おばあさんになったら背中が丸くなるのと似ています。反ること=若返り、と言われているくらいです。 

広背筋は、腕を後ろに引き寄せるときに使います。これも日常生活ではなかなか出てきませんよね。ほっとくとブラの線の下に、ボンレスハムのように肉がはみ出てきます(笑)

まぁ多少のボンレスハムは許してあげようという年齢に私もなってきたんですが。

■ 有酸素運動

歩荷散歩の一番の効果は、登山に行ったときに重い荷物が担げることではなくて、単に、立ち上がりが早いってことかもしれません。 心肺機能ですね。これは、ほとんど体の慣れの問題みたい。

バレエでは1日サボれば自分に分かり、2日サボれば相手に分かり、3日サボれば観客に分かる、といいますが・・・それと似ています。

立ち上がりが早いと気分が良いですから。

■ 靴

ちょっと重いものをいれるようになって、もっとがっしりした靴がいいなぁと思ったりするようになりました。

靴で重力のバランスを取りたいのかしら(笑)? テント泊で重い人は、重い靴と言われるワケが少し分かったような次第…でも重さの問題だけなら、足にウェイトをつけて歩けばいいだけなのかしら?

■ ザック

ザックは背面長が合わないと・・・肩が食い込む!ウエストで重さを支えたい派ですからね。

というわけで、ごっついザックのありがたみも少しは実感しつつある今日この頃…でした。


Wednesday, April 10, 2013

登山中の救急法 備忘録


登山中の救急法についても学びました。出展はすべて山岳総合センター資料より。筆者による要約。

≪まとめ≫

 ★ほぼすべての登山中の体調変化が脱水に起因する。
 
 ★体温は、我慢ではなく、管理すべき項目
 
 ★登山中は丁寧に呼吸をする
 
 ★炭水化物を中心に食事をとる


■水を飲むべし!

・運動中のエネルギーは、仕事には使われず(16%)、84%が体熱の発生に使われる。
・水を飲まないと放熱されない

→ バテる。

・自由に水を飲むだけでは不足し、1時間ごとに脱水量に見合った量を飲む

■脱水の症状

・筋肉のけいれん
・疲労   血液濃度が濃くなるため 頭痛、倦怠感など
・熱射病
・急性高山病
・持久力低下 2%の脱水で、運動能力は10%低下
・血栓   脳卒中や心筋梗塞を引き起こす
・むくみ  脱水のために出たホルモンによる
・凍傷
・低体温症

脱水は100害あって一利なしですね! 脳卒中や心筋梗塞は持病の発病ではなく登山中の脱水が、引き起こしたものかもしれません。

むくみについては、冬山でも思い当たる節があります・・・うーん。このほか不眠も登山中の脱水が
原因であることがあるそうです。

■脱水と死

・2%で喉が渇く 5%で頭痛がする、20%で死に至る

・見分けるには、親指の爪を押してすぐに戻らず3秒白いままだと脱水 またはハンカチーフサイン

■ どのくらい飲むべきか?

・体重1kg当たり 50ミリリットル =50kgの人 2500ミリリットル

・1時間の行動で体重1kgあたり、5gの喪失

 (必要水分量)=5g × (体重)×(行動時間)

  ※体重50kgの人が行動時間8時間の場合 5×50×8=2000 2リットル必要

■何を飲むか?

・スポーツドリンク(イオン飲料)を2倍程度に薄めて飲む
・OS1 経口補液 水1リットル 塩3g 砂糖40g
・水だけを飲むと自発的脱水が起こるため

■熱中症

・熱痙攣 こむらがえり
・熱疲労 頭痛、吐き気 熱射病の前段階
・熱射病 意識障害が発生し、死亡する危険が非常に高い

・手当は涼しいところで衣服を緩める 脈が弱い場合は足を高くする
・水を飲ませる
・腋窩などを冷やし効率的に体温を下げる
・意識がない場合は回復体位を盗らせ、心停止の場合は心肺蘇生を行う

■熱射病の条件

・気温、湿度、無風
・~24℃まで ほぼ安全
 ~28℃ 注意
 ~31℃ 警戒
 31℃~ 厳重警戒

★熱射病のリスクは標高の高い山より低い山が高い。風のない樹林帯の方が稜線より高い。
★夏の雨後の樹林帯は非常にリスクが高い

■急性高山病

・酸素分圧は3000mで地表の2/3 まで低下。
・一回の呼吸で吸う酸素量が低下するため、起こる。

・食欲不振、疲労(脱力)、めまい、睡眠障害 の4つを伴うもの。

・高所脳浮腫=精神状態の変化と運動失調
・高所肺水腫=安静時呼吸困難、咳、チアノーゼ、ゼーゼーという音、頻脈

対処法:
初期症状の場合: ①動かない ②水分をガンガンとる ③休養 ④深くゆったりした呼吸法
中程度の場合: ①ともかく高度を下げる(300m以上) ②初期症状の対応を取る
重症の場合: ともかく高度を下げること! 朝まで待たない!!

・酸素ボンベは役に立たない
・ガモウバッグ
・予防はゆっくり上ること
・Climb high, sleep low =高所順応 BCからピークハントしてBCで寝る
・スポーツドリンクのお湯割りが有効な場合がある
・着替えさせる
・湯たんぽを足元に置く
・爆弾低気圧によっても高度障害がおこることがある
・高山病の遺伝子がある: DR-6、DQ-4
・パルスオキシメーターで計測できる。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%B5%8C%E5%8F%A3%E8%A3%9C%E6%B0%B4%E5%A1%A9

■低体温症
・外的要因: 寒冷+濡れ+風=低体温症
・内的要因: 薄着、空腹、寒さへの抵抗力低下、飲酒、脱水、知識不足

・36度で寒気がする、34度が山中で回復可能な下限、32度で意識が喪失する
・意識がない低体温症(32度以下)は山中では回復不可能。無理に温めてはいけない。
・特殊な機械による丁寧な回復処置が必要なため、体を揺さぶったりも良くない。デリケートに丁寧に扱う。

・予防は 衣服、濡れ、風、食事、水分、避難、早期発見(寒いと感じたらすぐ)

★低体温症は急激に進行するため、稜線を300m歩くだけでも症状が出てからきわめて短時間に死亡する

・処置:風雪を避け、腋窩など効率的に体を温める。糖分が入った飲み物を飲む。
・重症の場合:丁寧に梱包しておく。加温しない。マッサージ禁止。

■疲労

・乳酸がたまる=疲労
・年齢により、疲労せずに歩ける心拍数が違う。(220-年齢)×0.75 

・傾斜がきつくなると心拍数が上がる
・ザックが重くなると心拍数が上がる

・脳は乳酸が出るとキツイと感じる。キツイと感じないぐらいで歩く。

・下山では着地に注意する。筋肉痛=下山で発生
・登り=大腿四頭筋、下山=下腿三頭筋


■何をどれだけ食べるか?

・シャリバテ: 登山ではフルマラソン程度のエネルギー消費量になることがある
・脂肪を燃やすには炭水化物が必要
・糖質は即効性がある

・(必要カロリー)=  1.8 ×行動時間 
          + 0.3×距離
          + 10.0 ×登りの標高
          + 0.6×下りの標高

          × (体重 + ザック)
            
 (出展:『登山医学』 26巻)
       



 

Tuesday, March 26, 2013

今自分にできることは何か?を問い続けること――金峰山残雪期バリエーションルートの反省


今回の金峰山黒平ルートは面白かったです☆ 

しかし例によって反省をば…(^^) 
やはり、どんな山にも良かったところと少々反省が必要な面はあるものですから…

■ 反省その① 読み

今回の残雪期は、”読み”がとても難しかった。 

 ①積雪量の読み  → 予想よりずいぶん多かった!
 ②お天気の読み  → 予想を良いほうに外し、大晴天!

①と②は密接に関係しあっていますよね。 あったかいと、どうしても雪が溶けるので。

積雪量は、黒平ルート同様南面のルートを歩いて、予想したはずでした。

 ・3月11日 奥秩父 大菩薩嶺     標高 2057m → 2000でも雪解け
 ・3月18日 八ヶ岳権現岳小泉ルート 標高 2715m → 山頂は雪解け 1900から上が雪

今回の金峰山は、標高 2599m。 登山口がある甲府市森林浴公園は1370mくらいなので、雪がその標高で無いのは明白でしたが…、雪が出てきたのは標高1800mくらいからでした。そこから最初の沢、神子ノ沢からはラッセル! 大量の雪でした(汗)。一般道ではラッセルと言っても、膝下です。

つまり、人が入る一般道での積雪量を観察しても、

 ・どれくらいの標高から雪が溶けているか?の目安にはなるけれど、
 ・ラッセルの深さの目安にはならない。

反省: バリエーションルートのラッセルは、目論見以上。 理由:人が入らないから。

■ 反省その② 企画

当初の企画では、御室小屋から金峰山までの登りは、夏の標準コースタイム2:10に、雪を加味して、3時間と考えていました。

このコースタイムは甘かった! 

 ・積雪期のラッセルは膝下で1・5倍、膝上で2倍のコースタイム

だそうです。だとすると、積雪量で膝上ラッセルになると、やはり3時間ではきびしい…。

ついでにスゴイ急登なのはあらかじめ分かっていたので、急登の箇所では同じ深さの雪でもラッセルが急斜面なので崩れて足元を作るのに時間がかかります。

同じ積雪量1mでも、平地では潜っても歩けても、急斜面だと胸とか顔とかの高さの雪をかき分けることになり、手が必要になります。 今回も四つん這いで…「ハイハイラッセル」でした(笑)

学んだこと: 急登の山でのラッセルは同じ積雪量でもより時間がかかる。

■ 雪質と足ごしらえ

今回の残雪期の踏まれていない雪山…上部が10cm~20cmクラストした最中雪でした。

これは…上部の層が壊れなければ歩きやすい!けど、7割方乗ると壊れる…

1点に体重が集中すると壊れるのです…なので、体重を分散するようにして、上のクラスト層を行くと時間がかからずいいのですが…そうすると四つん這いになります。 ハイハイラッセル(笑)。

結局、上の層がクラストしているので、ワカンがあっても足をひっこぬくときにワカンが引っかかってしまって逆に時間を食いそうでした。

というわけで、この時期の残雪の歩きやすさは一般ルートだけですね。

学んだことその②: 残雪期のラッセルはワカンがあっても無力。ツボ足がむしろ足抜けが良い。

■ アイス

ただし、一般ルートである増富ルートでは雪解けがはじまる標高2000から1900あたりからは、雪が踏まれて固められているので、結局アイス率が高くなります。

踏まれなければ、上のクラストした雪の層が保温材になって下にふかふかの雪を貯める。ところが、よく踏まれている一般ルートは、それが圧雪になってその後に溶ける、凍る、を繰り返すので、アイスになるのです。

と言うわけで、残雪期の一般ルートは、上部は解けかけたジェラート、境目はアイス、と、これまた、あまり楽しくはなさそうな道ですネ(笑)。

ただ気温が高いので山自体に緊迫感がないのが良いですが。

このアイスでは、アイゼン必携です。私はチェーンスパイクだったのですが、スパイクでも2回こけました(><)
でもまた行っても、チェーンスパイクで済ませると思いますけど(笑) 重い12本歯を使うより、チェーンスパイクで上手に歩ける技を身に着ける方がよさそうでした。

 ■ 反省その③ 水

朝の朝食用の水が準備されていなかったので、朝から雪を溶かしての水づくり…本来前日に用意すべきでした。 そのせいで、6時の出発予定が6:45になってしまいました。

なんでこんなに朝時間がかかったんだろう? 4時にはみんな起きていたのに…

ただご飯を食べて出発だけのことに時間がかかってしまったので、これは大反省のポイントでした。

うーん。やっぱり朝は、火を通さずに食べれるものと温かい飲み物くらいが良いのかもしれません。せっかく3分で湯がける麺にしたのになぁ。

学び: 朝はサクっと出発できる朝食にすべし!グラノーラバーなど。特にコースタイムがシビアな時。

■ 反省その④ 歩く順番

夏は基本的に弱い人が2番です。先頭がリーダーで最後がサブリーダー。
でも、ラッセルになると…弱い人が2番だと、ラッセルは2番目くらいもかなりしんどいので…残りの元気な人が足止めを食う…

ラッセルがある時は
 
 1番元気な人、2番目に元気な人、…の順が、パーティ全体のスピードアップに貢献するかも…。

あとは、ザック込の全体の体重が軽い人が先で、重い人ほど後のほうが良いと思います。

■ バテ 

パーティで歩く場合、一番良くないのは、最初にバテるということです…

そういうバテる人がやるべきことはただ一つ! ばてないこと!!

バテないためには軽量化です。バテる人に限って荷物が必要以上に重い…というのは、もしかして、荷物が重いからばてるんでは?という発想が欠けているんでしょうね…

そして、ラッセルの後半に回ったら、何か食べること! バテないために食べるのも自己管理の一つです!休憩してくださいと言われなくても食べなきゃいけない。

 ①軽量化
 ②食べる

その心は・・・常に 今できることは何か?を自分に問い続けることです!!!


Tuesday, March 19, 2013

歩荷力をつける現実的なプラン


■ 歩荷散歩

千里の道も一歩から

今日は歩荷散歩の4日目に行ってきました。 うーん? 

12kgしか入っていないのだけど、コメの重いこと! 

先週の土曜日は夫が歩荷散歩に付き合ってくれました。彼は空荷だから、お気楽なのだ(笑)
金曜は飲み会でご機嫌で帰ってきた翌日の朝…いつものように午前の遅い時間まで惰眠をむさぼり(笑)、二人で裏山に梅を見に行ったのでした。 

おかげで三日坊主は避けれた(笑)




■ 小さな自信

日曜日には権現の日帰りを3年越しで達成しました♪
2012.3.17 ギボシ方面

行動時間が10時間。行ってから気が付いたのだけど、標高差が1500mもあった…(><)

そりゃ疲れるわ。

行く前に気が付くべきだったんだけど…コースタイムを見て行った地図…載っているコースタイムはたぶん1時間間違っていたみたいだった(笑)。

ちょっと騙されて行ったみたいなもんなんだけど…逆に正確なコースタイムを知っていたら達成できなかったかもしれない(笑) 

というのは、大変そうな山には私たち、最初から行かないのだ(笑)

神様の策略だな(笑)

という感じで、予想以上に長い行動時間だったので、正直、普段の登山よりも、疲れて帰ってきたけれど、私も夫も昨日1日休息すれば回復したから…結局、これくらいは平気だったってことだ。

自分の体力…一体どれくらい追い込んでいいのか?現代人は、軟弱化しているので、自らを苦しい立場に追い込むことには、とても躊躇する…自分では自分を追い込めないと言った方が正しい。

だから、意図せずして追い込まれた結果(?)この行動時間、この標高差は、結局、自信につながった。

■ 一方では・・・客観視すべし

けれど…ザックは?

それが全く重くない。日帰り装備だから、夫6kg妻4kgくらいなんじゃないだろうか?

ということは、この権現日帰りが貫徹できたのは、むしろ“日帰りだから”だ。Light&Fastという路線。

たぶん、今、山やさんがいうところの、「体力がある」「強い」という、その中身はこうした山が20kg、とまでは言わなくても、それ近くの重量を担いで、での話なのではないだろうか?

だから、私たちはまだまだ全然強くはない。

この辺は”健脚”という呼称は、相当に遠い先の話だよ~ということだ。まだまだ、自信をつけるのは早いってこと(笑)。

ただ、リアリスティックに考えると、今の一般登山者のレベルをあと数年は続けるべきなんじゃないかな?

■ やらないことで作っている未来

小中学生の頃、みんながテスト勉強しないのにテストの点が悪いのを嘆いて、満点続きの私の点数をうらやましがるのは、本当に謎だった。勉強しなくて点数が悪いのは当然では?というのが私の疑問だった。

高校に入ってからは劣等生で、赤点続きで下から数えたほうが早いような成績だったけれど…でも勉強していなかったので当然だと思っていた。だから劣等生だったことは、劣等感にはなっていない。

今、歩荷訓練をしているのは…この歩荷散歩、何にも楽しくはないんだけど…(^^;)

でも…これをやらないことで作る未来を作らないためだ。

神様はとってもココロが広くて、冬山2年目、いよいよピッケルも持ちなれ、「ピッケルの使い方を学ばねば!」と思った時には、三上浩文さんと言う地元の達人ガイドを私たち夫婦に寄こしてくれた。

結局、達人は「ピッケルより読図でしょ」とのたまったのだけど…(汗) そして、その指摘された読図力の欠如は、1年経過後も一向に向上はしていないんだけど…(汗)、少なくともやらねば!という認識はある。
それに、今、彼は登山に関してなら、ほとんど何なんでも相談できる、頼りになる友人だ。

今年は「冬山技術が足りない!」と思い、登山学校、登山講習会を模索した。すると、神様は長野県の一般登山者リーダー講習…1年間の技術講習会を寄こしてくれた。それに東京の登山学校も、とても良いところみたいだ。

だから、ぜひそれらの機会に答えられる人間でないといけない。

神様は求める者にはちゃんと機会を与えてくださるのだ。むしろ、問題は与えられたチャンスに値する自分かどうか?だ。

■ チャンスに値する自分を作るべし

長野の講習…一体どんな訓練をするんだろう? どんな体力が要るんだろう?

実はその講習会には特に体力の指定はない。だから分からない。

…でも、最近読んだ山雑誌の後ろの方で、社会人向けのリーダー講習募集の欄に ”参加資格:20kgを担いで5時間行動できる方” と書いてあった…(汗)

今の私は10kg7時間は平気だ。 でも… 20kgって倍…(汗)

また最近行った登山学校のリーダーからも、25kgの歩荷訓練があるという話を聞いた(ーー;)。というわけで、

一体どうやって20kg5時間の体力をつけよう? これが課題だ。

■ ブレークダウン

山の先輩に相談したら、「たぶん5kgづつで歩き方が変わる」そうだった。

ということは、今はすでに10kg担げるから、15kgが目標値。 

余談だけれど、この場合、いきなり20kgを担ぐことを、無謀、とか、身の程知らず、と呼ぶのだと思う(^^;)。 

■ 現実的になる

目標値は決まったが、そこまでどう到達するか? 現実的にならなくてはならない。

何しろこの発言は、中学・高校時代の成長期から山に登っている人の体験に基づくわけだからだ。

そういう達人と自分との間に横たわるギャップに関しては、冷静に分析しないといけない。トレーニングで体を壊しては、元も子もないからだ。何しろ、日ごろ重さに関しては無関心な人たちだからだ。自然に身に着いたことに関しては人はあんまり良い教師にはなれない。

現実に即して考えると、成長期のカラダにしていいことと、成長期を過ぎ老いのプロセスに入ったカラダにして良いことは違う。

というわけで、大きすぎる目標は、毒である。無理なく到達できる目標にブレークダウンしなくてはならない。

そこで出した結論が歩荷はとりあえず12kgだ。これで様子を見る。

■ 微調整する

12kgでも、やってみると結構登りが堪える。下りはそうでもない。今日は道がぬかるんでいたので下りでも重さがあると気を使った。

背中が重くなって、力がかかるのは、登りの大腿四頭筋(クアド)だ。

バレエでは一番つけたくない筋肉(--;) クアドはイラナイ、イラナイとずっとできるだけ落とすように努力していたんだった…ので、今は真反対の努力をしているわけなんだな(笑)。

日曜に権現に登っているときに、食べてお腹が膨れていると丹田に力が入りづらいと思った。

丹田に力が入れば、大腿四頭筋に頼らなくても体を上方移動させることができる。ところが、シャリバテ、という言葉が浮かぶので、どうしても初心者は用心してたくさん食べて行ってしまう…すると、お腹が重いので、お腹に力が入らず、結局、大腿四頭筋頼みでカラダを持ち上げてしまうのだ… これは良くない。食べているのに疲れる、という結果になってしまう。

というわけで今は食事も見直し中だ。

■ 情報を取り入れる。 

登山のトレーニングと言えば、三浦雄一郎さんが有名で、高齢でエベレストに行っている。

彼の著作『歩く技術』も読んでみた。やはり自分が知らない分野では勉強をしないといけない。

書かれていることは、周囲の達人や登山のベテランが言っていることと一致した。

歩く体力は歩くことでしかつかない。

山の体力は山に行かないとつかないのだ。山=傾斜。平地より傾斜地がいいのだ。

大量の負荷を短時間にかけると、瞬発力がある白筋(早筋)が発達するのが知られているが、登山でほしいのは持久力を発揮する赤筋(遅筋)なのではないかと思う。だから体が大きくなること(太ること)は、必要な要素では全くない。(なのに今少し重いのでこれははっきり言って進歩ではなくて後退だ。)

…と、これらのことを総合すると、

 ・できるだけ頻繁に (毎日)
 ・できるだけ長い時間を (少なくとも1時間)
 ・快適度ギリギリくらいの重さで (とりあえず12kg)
 ・ともかく歩く

必要があるってわけです。

これは、とにもかくにも、これから参加する講習会で
 
 自分が山に懲りて山を嫌いになる…っていう未来をみずから作らないため…(笑) 

だから 裏山+米入りザック は致し方ないんだな(笑)

まとめると
 
 ①現在地を評価する
 
 ②なりたい自分との距離を測る
 
 ③必要なことを決め、実行する
 
 ④現実的に分析する
 
 ⑤到達可能な目標を設定する
 
 ⑥微調整する
 
 ⑦実行する

参考サイト
http://micshp.web.fc2.com/tsuji/right-mein.html
http://army-fitness-gym.com/blog/archives/227