Friday, December 14, 2018

体重60kg高さ3mからのグランドフォールで9kN

■ 意外に良かったナッツの強度

私が持っているメトリウスのウルトラライトアシメトリックカーブナッツの強度は

 No1~No5  =7kN
 No6~No10 =10kN

でした。
https://www.metoliusclimbing.com/curve_nut.html?fbclid=IwAR2dyVfDOfyAlVrrUHJ9038yiEcMllvt_gsV_nxXtx13iA8QLV-LKf0QosU

■ カムの強度

多くの人が持っているキャメロットC4は、強度は、サイズ別です。一般的に使うサイズでは、おおよそ10kN以上ありそうと覚えておけば、用は満たしそうです。

0.3=8kN
0.4=10kN
0.5=12kN
0.75=14kN
1=14kN
2=14kN
3=14kN
4=14kN
5=14kN
6=14kN



■ ボルトの強度は?

見た目より全然ダメ。過剰な信頼はしないほうがいいですね。とくにカットアンカー

ケミカル=13.8kN 8.6kN
グージョン=11.9kN 10.8kN
カットアンカー= 5.1kN 3.9kN  
コーン打ち込み= 6.1kN 6.3kN
オールアンカー= 3.2kN 7.6kN
(赤字:9kNない)

ただし、破断するまでには2倍くらいまで耐えれる。試したくないものです。
ロクスノ079号より引用

■ 一般的に人が落ちるときの衝撃荷重は?

体重60kg高さ3mからのグランドフォールで9kN

文登研の確保理論には、グランドフォールした時に体が受ける衝撃を計算した事例が載っています。

誰でも知っている事例として、12kNが人体が耐えられる衝撃の限界…。

ナッツが耐えられる衝撃は、7or10kN。ただ、ナッツが外れたとしても、そこで衝撃は多少吸収緩和されていると思います。

60Kg3mで9kN…という数字は、3m以上のロングフォールは基本的にランナウトであることを思うと、それ以上の衝撃荷重はなさそうですから、覚えておけば、色々と推測の根拠として使える数値のように思います。

■ 支点にかかる衝撃荷重は?

ペツルがクライマーが最も遭遇しやすい状況を設定して、参考値を出してくれています。

https://www.alteria.co.jp/sport/forces-real-fall/?fbclid=IwAR16R8_PXVaWv6Ip76wajLG2ZN1itdGj-lsOt5f6uBif_fB1zNintOAVRU4

落下率0.3(人工壁) 4kN
落下率0.67(マルチの出だし) 5kn
落下率1(マルチの出だし) 6kN

落下率0.3であっても、4kNかぁ…落下率0.3というのは1m置きにドローが設置されている人工壁以外ないですね~

一般的なフリーで、あまり激落ちしないタイプの人にありそうな路線は落下率0.67ですが、それすら5kN

落下率1の場合だと、6kNと支点に全然易しくないです…ナッツ、ハーケンでは落ちれないと、ペツルでも言っている。

■ 結論

というので、フリーで確実に登れる、というのは、本当に大事なことです。

それ以前に、プロテクションが確実になるように、エイドで覚えたほうがいいと思いますが、それは落ちたときの保険を確実にするため.

ですが、たとえ、保険が確実になっても、危険は危険で、依然として落ちないほうが良い、ことには変わりないようです。

確実な支点セット技術を身に着け、フリーで落ちないグレードを高める。これしかないですね。

静荷重の登りと動荷重の登りは全く違うものだということです。

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