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Thursday, April 7, 2016

立山 真砂尾根

■剣を展望する尾根

御坂山岳会の2度目の春山合宿は、立山の真砂尾根。先輩はさすがだな~と思える選択だ。ある岳人の心はどこに連れて行ってくれるか?に単純に表れる。Kさんのルート選択はいつも玄人らしさが表れている。1回目は鹿島槍鎌尾根。2回目は前穂北尾根。

真砂尾根からは剣岳が目の前に見える。

私は岩稜にはあまり興味がない登山者だった。興味があるのは雪稜。無雪期は基本的に空中散歩のような長い稜線歩きだ。それで剣や槍穂には、ほとんど興味なしで過ごしたが、残雪期に今のスキルで歩けそうなルートの候補に源次郎尾根は当然の選択として入ってはいた。GW直後限定でだ。

源次郎尾根は海外登山へのパスポートとなるベンチマークとなるルートだ。機会があれば行っておいても損はない。ただ剣は条例で5月20日までは冬山扱いで、経験者の同行がない計画は却下されるうえ、20日以上前に計画を提出しないといけない。私は高所登山はあまり興味がないので、色気をあまり出しているわけではない。ただ海外志向のある人には魅力なのだろう、という思いはあった。

真砂尾根に行けば源次郎尾根の偵察になるなとは思っていたが、行って見ると今年は雪が少なく源次郎尾根はあまり快適そうではなかった。登っている人もいなかった。

■ 調べすぎないでいく

今回の合宿のルートは、黒部ダム湖から内蔵助平を経て真砂尾根、立山三山から、雄山東尾根。この計画で、もっとも困難なのは、初日の黒部川遡行から内蔵助沢に入るまでだと思っていたので、初日のルートに関しては結構調べてから行ったが、真砂尾根そのものはあまり心配しておらず、調べなかった。調べすぎると面白くないからだ。尾根の登りだから明瞭だし。

最終日の立山三山は一般道だから調べていない。雄山東尾根は不安は終了点だった。危険個所がないかくらいは調べたが、出てきたのは、雪洞泊の記録だった。もう少し早い時期。私は雪洞泊をしたいと思って、今回は装備の中にツエルト代わりにグランドシートを入れているが、見たところ無用の長物に終わりそうだった。

■黒部川

初日は黒部ダム湖を出た瞬間から、急な下りだった。黒部川沿いには夏道があるが、当然、出ていない。そもそも夏でも使う人は少ないルートのようだ。ただ渓流沿いの道というものは、川の流れ通りに進めばよいだけのことなので、大きな意味でのルートファインディングが難しいことはない。

ここは、谷をただ下れば、下にもう川が見えている。後ろから来た単独の登山者が追い越して行った。我々はなんとなしに気乗りしない感じで、だらだらとしていた。内蔵助平まで3時間なので焦らなくても良い。先行者の様子をうかがいがてら、ゆっくり支度する。

急な斜面を踵を出してキックステップで降り、谷底に出ると、水量はすくなかった。壊れた橋があったが、水深10cmくらいだったので、私は普通に徒渉。皆は壊れた橋を利用。靴の中までは浸水はしないので問題はなかった。今年は徒渉が多い。その川底の橋を渡ったところで、引き返してきた男性登山者2名に会う。内蔵助沢との合流点で黒部川が水量が多くて渡れなかったと言っていた。ちょっと不安な情報だが、そのまま進む。女性が混じっているから、心配して忠告してくれたのかもしれない。

しばらく行くと、川が屈曲し、左手側には滝が見えてきた。空は快晴で、大タテガビン方面は切り立っている。おおむね左岸の雪の上を歩く。踏み抜いても、地面だろうと思えるところを選ぶ。雪渓の中心など薄いところや、融雪してしまったところの際など弱い部分を避ける。基本的には先行者のトレースがあった。休憩を2回。

内蔵助沢の出会いは、難所だった。左岸のままだと、かなり片方が切れたトラバースになる。ちょっとロープ無しに行く気がしない。先行者がピッケルなしで行こうとしていたがもどってきていた。ちょっとずるいが、その様子を見てから、ルートを決める。

一部右岸へ雪渓の上を渡って、解け残った雪の間を通って再度左岸へ。あの雪が解けたら、徒渉になるだろうが、うまい具合にずっと日陰のようで、渡れる状態だった。

内蔵助沢に入ると、雪渓が盛大に壊れ、巨岩の隙間に水を勢いよくしぶきをあげて流れていた。水量はむしろ黒部川より多く見えた。川幅が狭くなったこともあるだろう。出会いのところは迫力だった。ここまで来たら、遡上するだけ。読図はそう気にする必要はない。

しかし、なぜか雪渓の割れ目をビビりすぎて、だいぶ右岸を上がりすぎてしまう。川の真ん中にある雪渓の割れ目を避けたいのは分かるのだが、どんどん標高をあげて上がってしまい、墜落リスクを感じた。

去年GWに西穂高沢で、冷えたルンゼを駆けあがり、日が高くなり雪が溶けた頃合いに滑り降りるという山をやったが、その時は同じような傾斜でも上り詰めるのだったが、今回は同じくらい傾斜があるのに、トラバースで落ちれば、悲惨な結末が見えていた。休憩時に不安を訴える。沢のへつりでつい上がりすぎてしまうのと似ていた。

上がりすぎを解消しつつ下り気味に右岸を行く。滑落が怖い。滑落の危険がなくなったころに、向こうから男性登山者が降りてきた。うれしくなり手を振ったら、先輩に「手を振らなくていい」と言われる。救助要請かと思われるのだそうだ(笑)へぇ~。

私は一般道では、仏頂面を作ることにしているが、こういうVルートで出会う人には、みなニコニコすることにしている。もしかして救助してもらうことになるかもしれないんだし。おじさんは予想通り良い人だった。日焼け止めで変な具合に顔が真っ白になっていた。おじさんによるとずっとトレースがあるという。一度、左岸の支流に乗ったらそのまま戻らないで歩いて行けば内蔵助平に着くのだそうだ。私はよく分からなかったが、別に心配せずトレースをたどった。Kさんは後でその支流についてから意味が分かったと言っていた。

その支流の登りは私が先頭だった。上り詰めると内蔵助平の素晴らしい景色が待っていた。一本入れたいところだ。ところが先輩たちは一本入れたいと言っているのに行ってしまう。さっきまでは必要がないほど頻繁に休憩が入っていた。ところどころに針葉樹の生える雪の平原は真っ白でまぶしかった。日焼けを避けるネックゲイターを出す。

しばらく行って一本取ろうと言うことになったが、私は日陰があるところまで歩きたいと思った。こんな強い日差しに囲まれていたら、すぐに紫外線で疲れてしまう。少し先に疎林が見えていたのだが「日陰なんてないよ」とそっけない。この反応にもガッカリ。

あとはハシゴ段乗越へ上がるだけだが、先行者の小さな黒い姿が見えており、特段ルートファインディングに悩むことはない。ただ上がるだけ。途中、嫌味な感じにラッセル交代を言われる。この登りはだらだらしているだけで、特段すごいラッセルが必要なわけではない。午後になって雪が緩いだけだ。それでも、嫌味を言われたので、先頭を交代する。川俣尾根を思い出す。「もう交代してもいいよ」と言われたが、別に疲れてもいないので「いいですよ」と返事をする。

ハシゴ段乗越で休憩。その後少し標高をあげて、展望が良いところで幕営。まだだいぶ明るかった。翌日の行程が長かったので、もう少し先まで行ってから幕営した方が良かったかもしれない。初日はゆとりがあった。

■ ロープ

今回のルートのハイライトは、何と言っても予想以上の雪の無さでハイ松と岩稜を行った二日目。くたびれたが面白かった。

単純な雪稜だと歩くだけなので、考える必要がない。どういう場合にロープを出すべきなのか?という判断を学べた。

雪割れが多く、左右の傾斜がきつかったが、登りの勾配はそうなかった。雪は安定していて滑落のリスクは感じられなかった。あるとすればブロックの崩壊だ。なのでロープは前進のためではなく、そうした偶発的な事故から身を守るためのロープだった。ロープがなければ前進できない箇所は一か所もなかったが、そのためにロープを出した。岩とハイ松のミックス帯は遠目にみると、難しそうに見えたが、近づくと不安な個所はほとんどなかった。

真砂岳と言えば、去年の初冬の雪崩事故を皆が思い浮かべるだろうし、全層雪崩の時期でもあり、大きな雪割れがある。が、誰もビーコンを持って行こう!とは言わない。当会の3月のビーコン講習って超意味がないよな~。誰もビーコンもっていないのだもの。それより、12月に富士山で雪上歩行をした方が、会の実情に合っている。雪崩が起るようなところには最初から行かない会なのだから。

先輩のKさんとの会話で、いつも面白いことがある。去年の鹿島槍鎌尾根では、「え~、これスタンディングアックスビレイの練習ですか?」「いや本番!!」。前穂北尾根、「(セカンドのK村さんに)K村さんセカンド少し張ってみて~」。Kさん、「これ本番だから!!」。今回の真砂尾根では、ハイ松と岩のミックス帯に嫌気が差し、「え~これってアイゼントレ?」と愚痴ると「いや本番!!」いつもKさんは、「これが本番だ~!」と叫んでいる(笑)。

つまり私にとっては、”練習”に感じられるような場所で、いつも本番ナノダ。つまり、それくらい安全のマージンを一杯取ってもらって、連れて行ってもらっているということで、大感謝している。おかげで死の危険を感じたことはない。

■ 出会い

今回面白かったのは、内蔵助山荘での出会い。

真砂尾根終了点は小屋がある。9時間歩いて、みんなヘロヘロ。みると小屋の人が見えた。マズイ!隠れろ!!とは思ったのだが、疲れて伸びている我々。誰かが「小屋にビールないかな~」とつぶやく。小屋が開いていないのは知っていた。

でも、このままコソコソして、小屋の人に「ちっ!」と舌打ちされるのも面白くない。それで「ちょっと挨拶してきてもいいですか?」と偵察隊に志願した。

小屋の人は、二人いて、いい人だった。「山岳会?幕営?真砂尾根上がってきたの?そうか~、しかたないな~。小屋のトイレ使ってよ。山を汚さないようにね!」とのこと。恐る恐るビールのことを聞くと「あるよ」。この情報を持って帰ると、場の空気が「でかした!」と言っていた。

しかし、そのビールは小屋の人が担ぎ上げたものを分けてくれるらしい…。それではビールを取り上げてしまって悪い、ということで、担ぎ上げたお酒の肴を持って、”分け前にあずかりに”全員で小屋前に行った。押しかけ宴会だ(笑)。小屋の方は「天候が悪いときに助けを求めてきた山岳会はいたけど、こんな晴れの日に来た会は初めてだよ~」ホントに!

それにしても暑い春山で、ビールの誘惑が抗しがたかった。歩いた距離はそうない。ただロープを出していたら、時間がかかったので、それで疲れてしまったのだ。山って、長い間、戸外にいるだけで結構疲れるものだ。

今回は、先輩たちは軽量化で、お酒もおつまみも省略したみたいだった。若手のM野さんも緊張が続くリードでお疲れの様子。今日は雄山まで行く予定だったが、ビール、と聞いたとたんに、誰も異議なく、内蔵助山荘で幕営決定だった。それで、今夜のサバ缶、キャベツの塩漬け、新玉ねぎとわかめのサラダ、N澤さんが持ってきてくれたコケモモのお酒を持っていった。ビールは一人2缶!KさんもN澤さんも楽しそう。みんなすっかり赤ら顔だった。

私はちょっと遭難救助の経験がある先輩たちに連れられていることが鼻が高い気がした。1シーズンいた小屋では一番話が合ったのは遭対協の人だった。滑落事故が多い小屋だったので、夏の間は彼らが詰めていた。

稜線の小屋には、ホントに無謀と言えるような登山者が大勢来る。一例として、私が小屋入りした4日後に、37人パーティのツアーが支配人の制止を押して大雨の中、4時に出発、5時に滑落事故を起こし、女性一人死亡、男性一名重症。ヘリは当然飛ばないので、救助隊が麓から一般コースタイム6時間の道を3時間で駆け上がってきて、男性を担ぎ降ろした。

ひと夏そんなのばかり。私のことはオジサン登山者は居酒屋のねえちゃんと間違えていたと思う。

小屋の方の一人、T谷さんは山梨でブドウ畑をやっている友人がいらっしゃり、ご自身がフリーのクライマーでもあるようだった。剣八ッ峰経験者で、11時下山になった話などしてくださった。小屋の支配人の佐伯さんは、佐伯姓ということで、山と生きることを運命づけられた方。改築したてのこぎれいで快適な小屋はリピーターが多い小屋だそうだ。次回は夫と再訪したいと思った。

初めての立山でそんな面白い思い出が出来て良かった。立山は観光地化された山岳地帯だ。私は観光地が好きではない。それで警戒していた。これが普通の一観光登山者として立山に行っていたら、わたしのことだもの、立山が嫌いになったかもしれない。

■ 下山日

3日目は早朝の良い時間帯に立山三山の稜線でうっとり逍遥した。びっくりするような雪庇が出来ていた。下山は、雪がないと言う理由で雄山東尾根を辞め、山崎カールを下った。

山崎カールについては知らなかったが、うまいルート取りができたと思う。こういう雪渓を降りるときは一番のリスクは、上から何かが降ってくることだ。それを知ってか、先輩たちは後ろ(笑)。

そのまま、室堂に下ると、まだ午前中の早い時間帯だった。1万円近くと少々高い乗り物代を払って、観光客気分を満喫し、11時半には扇沢着。

雪が緩んで、滑りやすい時間帯に、疲れが溜まった二日後の下山で、急なことが多い尾根の末端にいるような、素人っぽい登山でないのが御坂山岳会の売りだと思う。

山岳会に入るとき、私は山梨県下すべての会を検討し、6つの会を打診し、2つに入会した。一つはザイルパートナーが所属していたから入っただけの会だった。現在は退会している。

とんでもない危なっかしい技術で、北岳バットレス四尾根に行かないといけない羽目に陥りそうだった。御坂山岳会の良い所は、そのような青臭いところがないところだ。大人は予想できるフォーストビバークはしません。

■ ペース

課題としてはペース。男性の登りペースは速く、しかも休憩が長い。背の高い人の歩幅は、小柄なわたしには大きく、登りは、オーバーペースに陥っていた。休憩が長いと、体がリセットされ、悪循環。ペース合わせは課題だ。

逆に下りは、若さの勝利かもしれない。山崎カールの下りでは、つらい人もいたのかもしれない。私には自己申告されるまで分からないが、足の不調があったようだ。私は登山を初めて間がないので、”新中古車”と呼ばれている(笑)。酷使される関節類が、ガクガクした経験はまだない。

登りはコースタイムと同じか、早くても8割くらいだが、下りはコースタイムの半分くらいまで短縮しようと思えば出来る。登りは体力、下りは技術というわけで、体力の衰えつつある、中高年登山者らしいプロフィールといったところ。

体力は40代平均で別に強くも弱くもない。が、40代が当会では若手の部類に入るという、相対的な理由で、40代平均が”強い”に入ってしまったらどうしよう…と不安になる。

今回の春山合宿には土産話ができた。後日、都岳連の岩場のレスキュー講座に申し込んだら、なんと小屋で会ったT谷さんと再会。来月にも一緒にレスキュー講座に参加する予定だ。

■ データ

2015年4月30日(木)~5月2日(土)
参加者:4名 (内女性1)
山行タイプ:春山合宿 テント泊縦走 雪稜
行程: 
4/30 黒部ダム(8:10)→黒部川(8:25)→内蔵助沢出合(9:33-9:46)→丸山東壁下(10:35-10:45)→内蔵助平ハシゴ谷寄り(12:38-13:08)→ハシゴ谷乗越(14:22-14:48)→2080m地点(15:00)
5/1 2080m地点(5:15)→2220m地点(5:55-6:05)→2310m地点(6:40)→2390m地点(7:15-7:38)→2500m地点(10:20-10:36)→2584ピーク(11:35-11:55)→内蔵助山荘(14:27)
5/2 内蔵助山荘(5:15)→真砂岳(5:29)→大汝山(6:31-7:00)→雄山(7:20-7:44)→室堂(9:28)

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Saturday, May 3, 2014

鹿島槍鎌尾根 その2




さて・・・続きです。

翌朝は3時起き、4時半出発。

のはずがここで5時です。

まぁ、人生そんなもの、です(笑)

モルゲンロート。

ここで、先輩に、雪渓の真ん中を歩くなと叱られました。

どこが危ないん?全然わかりません。

 ちょうど真ん中あたりの、ゆるやかなところから尾根に乗ります。
 尾根に乗ったところ。まぁ、見るからにラクラク。

実際、雪割れがある以外は、ラクラクです。

日ごろから、森林限界以下でも尾根を歩く練習をしておけばい良いと思います。


 こちらは布引沢です。これは、なだらかですねぇ。

西穂高沢より楽そうです。

やっぱり地図ではイマイチわかりません。

 振り返ると雲海が・・・

大気は安定しているようです。


すでにテントサイトがはるか足元下。

 先行する、先輩の雄姿。

まぁこういうところで、先行するのは山ヤ冥利でしょうから、年の順ですよね。




 振り返ると、このような状況。

ずっと尾根通りでルーファイは初級です。
 どうです?この山!気分サイコー!!
 じゃーん。爺が岳。いやぁかっこいいですぇ!!

赤岩尾根と鎌尾根

 左右にある、雪崩れの筋に注目。

いっぱいありすぎです。
 こんなにいっぱい・・・

筋だらけ。

これは、北俣本谷へなだれ込みます。

鹿島槍南峰が左、目の前は北峰かな?

 ナイフリッジ。

ナイフリッジは平気ですが、・・・

この右の雪割れ・・・これ、全層雪崩になる、切断面では???
あーあ、こんなに・・・


 しかし、爽快な景色。

 気分がいいです。

空中散歩。

下りはスタカットで降ります。


説明を追加

左側の雪庇。これは乗り越えられません。

この小さいのを乗り越えます。

 雪庇は通常は懸垂で降りるそうです。登山大系には下山にも使うなら、フィックスにしておけ、とありますが・・・

結局、スタカットで降りました。

山頂付近で出会った、ライチョウ君。

人間の存在は無視(笑)。
鹿島槍 南峰では、登山者1名。

他に登山者には会わず、静かな山。

いいですね~☆

 稜線は、風が強く、始終ガスに包まれ、時折ガスが晴れると展望が。

みな、ジャケットを着ます。

夏道が出ているので、私はアイゼンを外しましたが、皆はつけたまま。


 稜線からみた、先ほどの巨大雪庇。


 もう下りですが、歩いたところから、点発生の表層雪崩が起ります。

このきれいな切断面・・・(笑)

まるで教科書のようです。

5月1日の夜は雪が少し積もったようですね。

 それを下に眺めると、布引沢はこうなっています。
下界の眺め・・・赤岩尾根と高千穂平・・・

なんだか、雪が少ないのです。

冷や冷やしながらも、森林限界に突入前に、ダケカンバの大きいのがあるあたりで、布引沢に下降し、
スタカットはもういいだろう、という具合のところで、沢を駆け下りました。

テントサイトまでは、下りは早いので、さっさと下りてしまい(まぁ雪崩もあるし、ゆっくりする理由もないので)

4時ごろにはテントサイト帰着。

テントは風にすこし動かされていました。

もう、お酒がないので、さっと食べて就寝。

私は瓶の酒を今回は持って行きませんでした。

なにしろ、稜線でツエルトビバーク、の予定でしたので・・・

そんなシビアな山なら、酒は要らないと思ったんですよね(笑) 

実際、そのつもりで、たくさんの行動食を持ってあがったんですが・・・。念のため、冷池山荘に素泊まりも可能なお金も入れていました。

この日は、山頂で登山者一人に会っただけでした。

続きは明日書きます。

山の疲れ度としては、西穂高沢の方が体力的に大変のような気がします。





鹿島槍ヶ岳 鎌尾根 その1


■感慨深いです

鹿島槍の初級バリエーション、鎌尾根から帰ってきました。

山岳総合センターのリーダー講習に出たのがちょうど丸一年前。やっと念願の雪稜バリエーションに行くことができてうれしいです。

鎌尾根は鹿島槍のバリエーションとしてはもっとも地味な尾根です。

おそらくは、私が「白馬岳主稜!」と叫んだがために(でも、先輩たちはとっくの昔に行ってしまって、また行くのはヤだし・・・って理由もあろうかと・・・笑) 出てきたマイナールートだと思います。技術的難易度的に近しい。

私は何度も言いますが・・・雪稜をしたいのです。岩もアイスもそのためにしているのに、誰もなかなかわかってくれません・・・(^^;) 

でも、今年のGWは前半にすでに西穂高沢に行き、大変素晴らしい山を堪能し、今回は、鎌尾根。なかなかいいものでした。 

でも、まだ行き足りないので、自分でその辺の爺ヶ岳南尾根とか歩きたい。扇沢を中心にぐるっとまわるってのをしたいなぁ。同行者募集中。

苦節1年・・・本当にアレやコレやと苦労を重ねました。

講習と装備費用の合計50万円をねん出するために小屋に出稼ぎに行ったり、たくさんアルパインクライミングの本を読んで、勉強をして、ロープワークは講習会さえをも主宰しました。 

雪稜でクライミング力が欲しいのでアイスもやった。 まぁ今年の冬は、おかげでアイスクライミングばかり10回も行ってしましたが・・・雪崩講習も受けたし。新雪腰ラッセルも裏山でとりあえずしました。 取り逃したのは雪洞くらいです。

去年の今頃、リーダー講習に出る、となった、この時期は、カラビナさえもったことがない登山者でした。ナイロンのスリングとカラビナは、単純にピッケルホルダーだったのです(笑)

今では、鎌尾根、なんかあまり苦労しませんでした。 ルートファインディングも自分で出来ると感じました。体力のゆとりもOK。テント泊?GWだし、問題なし。歩荷? たぶん、一人二人のテントなら平気。危険に対する判断も出来ると思います。 

ただ、未知のことなので、安全の傘がある中で、こうした経験をもう少し蓄積すべきとは思いますが。

スタカットでの確保は、スタンディングアックスビレーが1年ぶりで、やり方を忘れ、ちょっともたつきましたが、今回覚えました。もう大丈夫です。 体重が57kgの人なら(先輩・・・笑) 止めれると思います。雪にもよると思いますが、今回は危険はそう大きく感じませんでした。バックステップで降りましたけど(笑)

腐った雪の雪渓は、走って登りの10分の1くらいの時間で降りれます。 

我ながら色々と成長については感動しますが、山行記録・・・ 困ったことにヤマレコにあげることが難しくなってきました・・・というのは、素人の人が記録を参考にして出かけてしまうと、その人はリスク管理できないかもしれないからです。

うーん・・・ヤマレコはやっぱりバリエーションルートについては書いてはいけないような気がします。


今回のヤマレコ。  記録の整理に書きました。


■ 初日

今回の鎌尾根は、私は前泊日帰りと思っていましたが、定着2泊3日で組んでもらっていました。

 ・パーティの力量が分からず、
 ・鎌尾根を登った経験者もいなかったので、
 ・テントサイトも予想がつかず
 ・下山ルートがまた悪そうな赤岩尾根

と不安要素が大きかったためです。

私としては 予備日1日の一泊二日定着か?と思っていましたが、リーダーは山で過ごす時間が好き☆らしく、ゆとり山行の2泊3日・・・うーん?山で過ごす時間というより、テントで眠れない夜を過ごす時間になったような気もしないでもないが(笑) N沢先輩は、少々眠れない様子でした。

とりあえず、全体の感想をいいますと、

   大変良い山行でした。(雪崩がすごかったけど)

初日は曇りのち雨、5月2日は晴れの予想だけど、気温が高く雪稜には不向きな日、3日目はサクサクアイゼンが効きそうな大晴天になるも、下山・・・(汗)という山行でした。


 大谷原から、西俣出合までの林道です。

大谷原は、”おおたんばら”と読みます。

黒平は、”くろべら”と読むみたいな感じですね。

一般登山者は、おおたにはら、と呼んでいる人が多く、そういう風にルビを打ってある書籍も見ました。間違いです。

おおたんばら。

大谷原駐車場には先行車が3台、うち1台が去り、当方が停めて、合計3台。
 赤岩尾根(一般ルート)向けの案内看板。

赤岩尾根は、下部は夏道トラバースです。

堰堤の下のトンネルをくぐります。

大谷原から30分くらいです。
 これが西俣出合。

赤岩尾根は右手の尾根ですが、雪がもうありません。

真ん中の沢は、西沢です。

赤岩尾根は下部が急で悪いので、途中から西沢に下降すると楽なそうですが、今年は北アルプスは、雪が少ない、です。

雪でつながっていないと、ヤブとなり、これはこの時期に歩ける楽しいルートではなくなってしまいます。

5月1日は、1時間しか歩かないと思っていたのですが、ピックアップが8:30と早く、登山口にも11:30にはついてしまい・・・

西俣出合で、12:30・・・どうしよう・・・(汗)ということで、さらに先へ行くことに。

この決断で、周回ルートが無くなった。ピストン決定・・・
 こういう堰堤をくぐります。下にトンネルがあります。
 このようになっています。
 堰堤をくぐり、さらに先へ。

普通に雪原を歩くだけです。

途中、枝沢から入っている雪崩れ跡に注意します。

新しい石が落ちていたら・・・落石があるってことです。

雪の上の落石は、音がしないので、より注意が必要。

目の前の真ん中の尾根が鎌尾根。

その左側が布引沢。

右側は北俣本谷。

ダイレクト尾根もこのあたりからです。

東尾根はもっと前から取り付きます。













ルート詳細はこちら。
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2014/04/blog-post_22.html


16:20.すでに宴会・・・(笑)

しっかし、山で先輩と何の話をしたら、いいでしょう?

私は自分の山の話は出来るけど、他の話題はあんまり興味ないですし・・・

私程度の山の話は先輩は面白くないでしょうし・・・

話題に行き詰まり、困りました(^^;)。

山の話題で盛り上がれる人もいますケド、先輩はあんまり山の話をしないのは、もう長年、山をしすぎて、あんまり新鮮味もないからなのかなぁ・・・

私なんて1年に500ブログ掛けちゃいますけどね。山だけで。

まぁ7時ごろには早々に就寝しました。

この日は夜中も雨が降り、暖かな夜でした。