Sunday, January 9, 2011

展望の尾根歩きのはずが途中棄権の天女山~三ッ頭


今日は夫が行きたがっていた三ッ頭へ行きました。大体彼が選んでくれるところは正解が多いのです。
さすがもとボーイスカウト。

でも今日は、風が強く、展望も望めず、登頂ならず・・・(^^;) 前三ッ頭で帰ってきちゃいました(汗)。

今回は
・天気予報では午後から下り坂
・予報では強風 (15~18m/s)
・実際の山頂も雲の中 (開始時)
 赤岳・・・お留守らしい(><)

と少々条件は不利。このコース、少々コースタイムが長いんですよね。登り4時間なので、朝は早くから起きなくちゃ!
なのに登山口8時で出遅れたのでなんとなく最初から”うーん”なスタート。
三ッ頭付近は、雲の中・・・。どうでしょう?

登山口には既に多くの車が止まっていました。結構人気の場所なんですね。権現岳がその先に
あるからかな? ただ今日は、登り途中ですれ違った人も展望がないので辞めて帰ってきた人が
多いようでした・・・。トレースがしっかりある、初心者にも歩きやすい道でした。

■ 気圧と貧血

今日は私はなんだか、やけにしんどかった・・・ 普段とは明らかに違うしんどさで、心拍がすぐに上がる。私は普段のジムとかの運動では なかなか心拍数が上がらないのでスポーツ心臓と間違われてしまう低脈拍・低血圧の人なのに・・・。(運動は得意ではありません)
登っている途中は多分”空腹”が原因だと思っていました(笑)。それで夫と喧嘩。だって、下山開始しても、ランチを後伸ばしにするんだもん。風が強いからって。でもそれだと2時間も何も食べれず、彼はもっても私はもたない。

朝あわてて家を出たので、コーヒーにパンひとつと言う軽い食事。私は普段から朝はなかなか
食べ物が喉を通らないので、朝は軽く、10:30くらいに少し食べます。
それが今日はもうすごい風だったので、行動食といえば飴ちゃんのみ・・・。水分補給は甘いアールグレーを。
でも途中でお腹がグウォーと鳴ってきて、ああ腹ペコだな、と思いました。腹ペコにも弱い私。血糖値下がるとつらいんですよね。何か食べないと!のレッドランプでバテたのかな?と思っていましたが、考えてみると、”気圧”もありそう。運動中は、空腹って、あまり感じないことが多いですもんね。 

そういえば、私は子供の頃から天気の下り坂が分かる子だったのです・・・頭痛とかで(--;)

標高1370mから2360mまで登ったので標高差約1000m、天候悪化でもさらに気圧が下がる。
それに貧血気味だったのが加わったのかもしれません。鉄分の錠剤は飲んでいましたが・・・。軽い高山病的な症状だったのですね。立ち止まるより歩き続けたほうがいいよ、なんてアドバイスをしてもらうくらい、休み休み行ってしまった(^^;)

今日は最初から、標高1000mを登ると分かっていたのでもっときちんとした朝ごはんを食べるべきでした。
今、夫はお昼寝ならぬ、夕寝中・・・彼も実はけっこう疲れたようです。彼は空腹には強いタイプなんですけどね。

■ 八ケ岳のお天気は難しい
それにしても、今日は強い風でした。時折吹く突風は都心で言うビル風のつむじ風。急に吹いてくる。
一回風でしりもちついちゃった。北西の風ばかりと思っていたら、南東から吹いてきたの。

強い風という予報は知っていたので防風対策はしていたので寒くはなかったのですが、しっかりついて
いるトレース・・・足跡が風でかき消されている・・・いや、登山道は全体的にくぼんでいるので
分かるのですが、今朝すれちがった人の足跡が少なくとも数名分あるはずなのに、見えなくなっている
ほどの風でした。
9日のはもう見れないので10日の天気予報(http://www.meteotech.net/mountain/yatsu.htmより引用)
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10日:冬型の気圧配置となるが、西から弱まっていく。500hPaで-30℃線は北陸沿岸止まりで上層の気温は次第に上昇傾向。このため、早朝まで風雪となるが、その後は山麓から天気は回復し、稜線でも午前中には晴れてくる。風は南八ヶ岳稜線で日中平均15m/sから18m/sと強いが、中腹以下では次第に弱まる。 警戒事項:強風による転滑落、凍傷
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予報の数値は9日も同じだったので、風速15m~18m。気温は台所にあった100円ショップの温度計を
持って行ったところ、それはちゃんと計れるようで(冷凍庫にいれて確認しました^^)、今日の天の河原-前三ッ頭(大泉口コース上の稜線)は、気温-6℃あたりを指していました。登山口あたりで氷点下くらい。

風が吹くと体感温度が非常に下がるそう、とすると、

-6℃ + -15℃ = 約-20℃ くらい? 

その分、ダイヤモンドダストが見れてきれいでしたし、標高1000m代の中腹エリアでは晴れ間が広がり
雪がキレイでしたが、上はあまり快適とはいえない・・・。樹林帯ならいいけど。 

体感気温の印象の割には、登りが急なせいか温かかった!ずいぶん手前で2人ともフリースは脱ぎました。

八ケ岳ってほんと上と下で天気が全然違いますね。下山中、日焼けもしました。けれど、上のほうは
しっかりガスの中。雲は動く気配もない・・・。
 これは前三ッ頭から三ッ頭方面。暗く寒そう。や~めた
登山中に眺めているかぎりでは、今日の天気では多分、富士山方面や奥秩父方面の山に登っていれば山頂にも雲はなかったようでした。ただ遠くの展望はイマイチ。今日は空気が澄んでいない。風の強い日のあとが狙い目ですよね。11日ころかなぁ?
とりもなおさず、今日学んだのは、「八ケ岳の”おかげで” 八ケ岳東麓以東は いいお天気」。

■ 鳥獣保護林でした

天女山~三ッ頭の森は、鳥獣保護林になってました。 冬のカラマツの森は本当に明るい。たまに針葉樹があると枝に雪を載せていて重そうです。カラマツの木は雪を保たないので明るい、山として見ると坊主頭みたいです(笑)
 前三ッ頭から富士山方面
この森は雪上にいろんな動物のいろんなトレースが一杯見れ、動物達が楽しく暮らす森のイメージでした♪野鳥も天女山の当たりは標高も低いので風も弱まるのか、すこしですが、観察できました。
 誰の足跡かなー?

前にヒュッテのおじさんに言われたのですが、「悪天候のときに行動するのは人間だけ」。
今日はまぁ悪天候とまでは行きませんでしたが、アウトドアが楽しい♪という日では、少なくとも小鳥の視点でみると違うようだった気がするので、サクッと下山して、ランチと温泉を清里で楽しんで帰りました。 

こういうときのために行きたいお食事所と温泉のストックがないとダメですね・・・(笑)

【備忘メモ】
・天女山冬季は1370m地点付近で通行止め。道路脇に10台程度の駐車スペースがある
・ここから天女山までは階段があるコース(すぐ脇)とないコース(道路を少し上がったところ)がある。
・トイレは天女山。大泉駅にもあり。
・階段が無いほうが歩きやすかった。階段があるコースは凍結&階段がじゃま・・・
・天女山への下山は富士山、茅ヶ岳、金峰山、瑞垣山など目の前に眺めつつ下りる展望の道。
・2000mを越える辺りからだんだんと急登に。それまでは明るくなだらかなカラマツの森と笹原で
晴れの日にハイキングしたら、すばらしそう。
【余禄】
・最寄温泉は『パノラマの湯』。『天女の湯』も近所。両方とも公共の湯。パノラマの湯がすごく混んでいたので
今回は天女の湯へ。

【コースタイム】
冬季通行止め 8:00
天女山山頂  8:20
1800m石柱 9:30
2000m標識 9:50 (以降、登山らしい登り道)
前三ッ頭 11:10
下山   13:30

Wednesday, January 5, 2011

カシミール3Dで遊ぶ!


今年のお正月はずいぶん遊びました(^^)。大人2人だけの生活はフットワークも軽くラクですね~。
山には、小さいのを含めると5つも行ってしまった・・・(^^)。

■ カシミール3Dで遊ぶ

私達夫婦はもともと地形を見るのが大好き。地図を見て何時間も楽しめます。そういう人にはカシミールは超便利ソフト。 実は前に立体地図を長野で買ってしまったのですが・・・あれカシミールがあれば要らなかったなぁ。
どこかのサイトでカシミールは使い方が、”めっちゃ分かりにくい”と書いてありました。
でも、マニュアルなしの直感的な操作でも紙よりうんとラクに計測できます。今回行ってきたルートを比較したくなった → チョイ見で物足りない → そこでマニュアルの出番!
少々面倒でもマニュアルを見ながらやらないとメニューの場所が分からない・・・(汗)。大概のソフトはもっと簡単だなぁ・・・。

私はソフトの解説書を書く側だったので慣れているはずですが、メニューを探しても3秒で見つからないと現代人はイラッ!とするので、わかりにくいちゃあ、わかりにくいのですが・・・これはどんなソフトでも一旦操作を覚えるまで仕方ないことなのです・・・。 ソフトを使う前の”イラダチ”は、制作者の思考回路に自分の自然な発想を合わせる痛みなんですね。
PC苦手な人はこれがキライな人が多い・・・そこを何とか無痛にしてあげたい!というのがマニュアルを書く人の思いですが、カンタンに要点を書くと詳細が分からんと言われ、詳細を書くと要点を教えろといわれ、ジレンマ(笑) 私は要点をさらってから詳細派です。使いたいように使えばいいってこと。

カシミール最初は少々てこずる人も多そうですが、基本、素晴らしいソフトだと思います♪感謝! 

★カシミール・・・(利便性を求めないなら)完全無料!
1)本体ソフトは無料だが、地図は必要。
2)マニュアル本を買うと地図がCD-ROMで付属で無料でついてくる。
3)それを買わなくても国土地理院の地図はネット接続があれば無料で利用できる。
4)標高のデータが地図とは別に必要。
5)紙の地図程度のことは、マニュアルを良く読まなくてもできる。
6)地名などの利便性向上のファイルも有志により無料配布されている。

★マニュアル読まずにデキること = 一般のネット地図 + 展望
①地図を表示する (ネット地図と同じマウス操作)
②展望を見る (地図上で右クリックでカシバードを起動し、撮影ボタンを押すだけ♪) 
③断面図を見る (右クリックメニューで断面図を選ぶ)

要するに紙と定規で、「えっと4センチは1キロで・・・」「等高線一本の間は10メートルで・・・」とやっていたことをパソコンで数えてくれる。かなりラクです。

これだけでもDLする価値があると思いますが・・・

さて、それくらいは モノの数分でできるので、マップ上にルートを作って(距離)、断面図で傾斜を確認したい(標高差=傾斜)。

★平面ルート&断面図を作るには?

断面図が出ないので、およっ?と思ったら、標高のデータは別に重ねないといけないらしい・・・

①標高のデータと地図を重ねる  

[編集] → [標高データを重ねる] で標高データを選ぶ。

②ルートを作る。  ← ここで最初に要マニュアル!

右クリック断面図のことは一旦忘れる。[右クリック]→[新規作成]→[登山道] を選択。 
分岐など、ポイントとなる地点でのみシフトキーを押しながらクリック。 
これ以外でやるとむしろ手間が増える・・・。

③登山道の断面図 

登山道を選択し、[右クリック]→[ルートの操作]→[グラフ表示]

この2つの操作で、ほぼ必要なデータは得られます。

★ステップアップ

④登山道を傾斜の緩・急で色分けする。 

歩く道の緩・急(緩やかな坂か急坂か)を知りたい!登山道を色分けしておくと平面図でも分かりやすい。

[表示] → [表示の設定] → [GPS]タブを選ぶ → [トラックルート線表示] で [勾配による色分け]
設定色は好き好きです。私は赤が急、グレーが平坦になるよう設定してみました。工夫により、下りが青、のぼりが赤にもできますよね。下りかのぼりかは向きによるので 緩やかor急かのほうが汎用性が高いと思いますが…。
この4つの操作を覚えれば、ガイドブックと同じくらいの地図情報がカシミールの地図から得られます♪

■ 斜度で色分けできない???

ガイドブックには無い3D表示。これこそカシミールの醍醐味。地形を把握するには上空から見るに限りますね!
私は、最近図書館で借りてきた地図の本、活火山 活断層 赤色立体地図でみる 日本の凸凹">『赤色立体地図で見る日本の凸凹』(技術評論社)がすごかったので、似た設定したいのですが・・・残念。”斜度”つまり勾配による色分け機能は無いよう・・・赤色立体地図は、斜度図の改善版で、急なところほど濃い赤です。直感的に緩急が分かります。

カシミールでは標高での色訳しかできないようなので、標高が高いほど赤にしてみました。
とりあえず、こんな感じです、八ケ岳・・・少しおどろおどろしい?

■ 山タイプ ルート比較 

山を標高と緩急でマトリックスを組むと4つのグループができる。


標高 高い
                  |
   高標高       |   高標高
  緩やか       |    急
      ②         |    ①
                   |
緩やか-------------------- 急
                  |
   低標高       |   低標高
  緩やか       |     急
     ③          |     ④
標高 低い


私達が目指すのはもちろん、タイプ②や③!なだらかな道! ①はもっと慣れてから!④は、①へのトレーニング向き?

タイプ②の代表として北横岳。 ルートにグレーが程よく混じっていて、緩やかな箇所が多いことが分かる。
 断面図もこの通り。
 山は青くしてみた・・・トラバースが多い
④として高川山のルート図と断面図。ルート図はほぼ真っ赤。


断面図も尖がっている。
断面図はメモリの幅を同じにしないと厳密には比較できないのだが・・・とりあえず デフォルトで。
北横岳(スタート標高2233m 距離2km 標高差240m)
vs
高川山(スタート標高450m 2km 標高差500m)
やっぱりタイプ②はラクだな♪ しかし、こんな山ばかり行っては健康維持にはあまり役に立たないかもしれません(笑)