■戸川公園
今回、集合の指定にあった大倉という登山口へ着いたら、あれ?と思った。会の先輩に秦野市のクライミングウォールに一度連れて行ってもらった時は、乗せてもらって行ったし、クライミングウォールそのものしか行かなかったので、なんとなく、周辺は、甲府の総合運動公園みたいに、他のレクリエーション施設があるのだろう、くらいに思っていた。
今回行ってみると、そこは戸川公園といって、キャンプ場もあり、自然博物館もあり、玄関口は、大倉の登山口だった…。丹沢には縁がなかったから、山も登山口も、まったく知らないでいたのだった(笑)。
芦安も、こういう風にしたら、もっと使えるのでは?と思える、立派な自然公園つき登山玄関口だった。
ちょっとしたコンビニ売店や山道具屋くらい入れたら、もっと収益力のある施設になるだろう。
大倉のほうで駐車すると有料なので、前に来た時は無料で駐車したよな~と思い、以前来た場所の方へ、つまり対岸に車を回すと、無料駐車場があった。諏訪丸駐車場は無料だった(^^v)。
■ 最近の参加者
今回の講習会は講師とスタッフをいれて、総勢30人ほどで、女性は4名にスタッフ1名。
山梨の岳連主催ロープワーク講習会でも、25人も集まるのだから、山梨だから人が集まらないとは言えないのではないか?と思う。ただいつも思うのはタイミングが悪い。一般的な訓練シーズンから、いつもズレている。ロープレスキューは九月で、岩シーズンも沢シーズンも終わった後。
それは多分、岳連の講習そのものが伝達講習だからだ。都岳連は伝達講習ではない、オリジナル講習のようだった。そこは結構重要なポイントと思う。
参加者の中には、パートナー同士で来ている人はほとんどいないようだったが、パートナー同士で参加できたら、一番だなと思った。会から参加している人もポツリポツリといたが、少数派。ほとんどが無所属で、今からクライミングを始めるから知っておきたいとか、自分自身がクライミングに行くから、必要性を感じて来た、と言う人だった。私自身も含め。
■ 踏絵?
私の相手役になった人は、ガチな沢の会の人だった。そのような、がっちりした会でも、会の教育システムだけでは、先輩が言うことが人によって、まちまちで混乱する、と言っていた。たしかにどっちやねん!ということがある。
私は中間者で、プルージックを付けて歩いているとき、そのスリングを60cmにするか、30cmにするかで、片方の先輩は長すぎると言うし、片方の先輩は短いと言うし、で困った。まぁ、二つおススメがあるってことは、結論はどっちでもいいってことだな、と思った(笑)。
こういう場合、問題は、どちらの技術を選択するか?ではない…どちらの先輩のメンツを立てるか?だ(笑)。
大抵の場合は、目の前の先輩は一人しかいないので、その人にその場は合わせてしのげば、問題がないが、目の前に二人ともいるとなると、どちらをとっても、どちらかが否定されてしまい、マズイ・・・。
その女性も「踏絵みたい…」と言っていた。踏絵になると困る。私の場合は、親しい先輩のほうに甘えて、小さなことでしこりを作らないだろうと期待して、どちらかというと親しくない先輩の方のメンツを立てることにしている。
教えてくれる相手が一人だけだと、踏絵は踏まずに済む(笑)。だから、覚えることは一つで良く、混乱することもない。
でも、実際は、主体性を発揮するということになると、指導してもらえなくても色々な機会に目で見て盗んで覚えるし、見たことと教科書的なことが一致しなくて、混乱する場合は多い。
が、結局はそうやって混乱しても、そのことで考えるから、考える機会をもらっている、と考えることにするのが良いのだと思う。
■ 噂の?モミソ懸垂岩
モミソ懸垂岩は、なんだ~という場所だった。色々岩の話で聞くので、すごいゲレンデか?と想像していたら、ちょっとした岩場程度のところだった。
支点がしっかしりていて、クライミング要素が非常に少なくて、10mくらいしか高さがなく、一部ハングもある岩場が、こうしたレスキュー訓練に手ごろでちょうど良いのらしい。
前にアイゼン訓練で使いたかったモミソ沢というのも、ちょっと見えたのだが、暗くて地味~な沢だった。
モミソ沢でアイゼン訓練するなら、富士山でしても、赤岳でしても一緒だな~と思った。落ちるリスクがある分、訓練ではなくなってしまうけれども。
モミソ懸垂岩へは、一か所徒渉があったのだが、ちょうど良い場所にフラットな飛び石がなく、渡りが大変だった。男性で一人落っこちている人を見た。飛び石の徒渉はちょっと苦手だ。ザックがあるとフラれるから、確実な自信がないと行かない。チャンスを取ると落ちると思っている。
それで、一つ目の核心を越えると、今度は誰かがヒルに食われていた。あら~!! 私は幸いヒルの害を受けなかったが、丹沢といえばヒルって訳で、さっそくヒルの洗礼を受けたわけだった。ヒルに食われたのは若き消防マンだった。
■ デモンストレーション&実践
講習は、2つの班に分かれて、各班一人、メイン講師から説明を受け、その後二人組になって実践し、実践に一人監督役が付くという配置だった。
講習生は4組、8人。各組に監督役の先生4人。私は2班だった。大体、講習生の体格を見て、体格で同じ人を割り振ってあるようだった。
昼間はそのようにして、デモンストレーション、実践と交互に進み、夜は結びの練習だった。夜は、メインロープで作る支点を作れたのが良かった。
ノットに関しては、私は自宅で練習しているので、そんなに問題がなかった。作ったノットは、バイトのエイトノット、ラビット、インラインフィギュアエイトノット、固定のブーリン、固定のクローブヒッチ、いわし。アンカー作り。ノットだけでも確実になってから来てくれると講習会は非常に楽だ。
ノットでは末端の長さをあらかじめ避けてから、ロープを引いて長さを決める、とか、長さをいったん決めたら、手を離してしまって、ノットを結ぶとか、そういう小さなコツを講師から聞けたのがすごくありがたかった。
例えば、エイトノットの固定を作りたい時、うまく長さが決められずに困ったりもする。それで困ったりしても、コツを聞かない限り、自分でアレコレ考えることになる。それでコツを発見するまでに長い時間がかかったりするのだ。コツを聞くだけで、なんだ簡単だった、ということは多い。
それでそうしたコツをたくさん聞けたのがうれしかった。それにしても、教える人は、それが小さいこと過ぎて、そこまで言うとガミガミになるかな?と思ってしまうのかもしれない。
印象的だったのは、フィックスロープの固定点にバイトのエイトノットではなく、ラビットを使うこと。ラビットは、そう出番が多いノットではないので、作るのは慣れていない人が多かった。これは一種の流行り廃りのようなものかもしれない。
夜のロープ結束の紹介が一通り済むと、恒例、宴会。となりの女性とクライミングの話題で一盛り上がり。彼女は、クライミングに嵌って、まだ初めて3年目なのにジムのお姉さんになってしまったのだそうだ。毎日行っていた、というからなぁ…。会にもそういう人がいて、クライミング熱が凄いので、そういう人もいるんだな~と思った。
甲府にいると、クライミングジムに毎日通うより、岩に通った方が第一に安上がりだし、山で始めた人は、なんとなく何でインドア?と思わなくでもないので、ジムとは縁遠くなるが、ハマる人はハマるんだな~と思った。もう一人の女性も、ジムスタートの人のようで、外岩は…と遠慮気味にしていた。
クライミングが上手だと、山ではとても受けが良い。だから、私もクライミングが上手になりたいな~とは思うのだが、山の世界では、歩けて歩荷力がある人は、クライミングはそう得意でなかったりすることも多く、歩けない人=クライミング型、という分類も成り立ったりする。クライミングは持久力より、突破力が必要な活動なのだ。
逆に、クライミングから山に入った人は、ビックリしどうしかもしれない。お天気を判断したり、テント生活や、山でトイレをすることなど、山の総合力と言われる部分が欠如したままに、難しい登攀の世界にデビューできてしまう。いきなりすごい山が待っていたりするものだ。
そうなると、ビックリ仰天したり、突然クラミング中に雨が降っても、レインウェアを持ってなかったりと、死のリスクに晒されるというようなリスクが出てくる気がする。
クライミング力がない場合、そもそも、そう難しい場所に、いきなり連れて行かれるということはないし、いわゆる山の外的危険といっても、その外的危険とはハイキングの時から付き合っているから、慣れっこで、雨が降ったらレインウェアを着るとか、風が冷たいから手袋するとか、そういうのはある意味当然なので、取り立てて山だからと言って、ショックがないのだ。
そう言う風に考えると、今あるスキルで行けるところに行く、という、登山からスタートして徐々に登攀になってきた人は、ハイキングから穂高へステップアップするように、岩も沢も初級のから、徐々に難易度をあげていくこととなり、アルパインのクラシックルートへ行くようになっても、成長に連続性があって楽かもしれない。
逆に最初からクラミングからスタートして徐々に山寄りになってきた人は、フリーのマルチピッチルートとなり、あまり歩く力はつかないので、それもそれで気の毒かもしれない。
山の外的危険を除外したゲレンデ的な場所…小川山のような…は、登攀は難しいが山の外的危険は少ないし、体力もそう必要なこともないからだ。師匠がいうには、そういう場所は年を取ってからでも行けるので、今しか行けない、体力が必要な場所に行くべし!だそうだ。私もそうかもしれないと思う。
■ ヌンチャク登り
コップを洗い場に返しに行ったら、飲み会延長戦につかまってしまった。それで、ちょっと話を聞いていたら、リードだから、ヌンチャクを掴んで登るのだ、という話が大真面目で出ていて、驚いた。
私もヌンチャクを掴むことがあるが、それはやむを得ない場合に限っている。リードでもリードでなくても、掴んだら、やっぱりちょっと反則だと思う。
岩のリードでヌンチャク登りするのに、アイスのアックステンションはダメってのも、納得できないな~と思ったりした。
私個人の考えは、たとえトップロープ(セカンド)でも、やっぱり何も頼らないで登ろうとすべきと思う。
テンションは仕方なく、の場合だけだ。ほとんど全部の中間支点にテンションかけかけで登らざるを得ない場合は、きっとまだそのルートは早すぎたのだろう。
■ ウエアは一張羅をおススメ?!
その日は宴会は12時でお開き。朝は6時半に朝食だった。どんぐり山荘は、単なる民家をシェアハウスにしたような民宿だった。食事2食がついて7020円。
翌日は、またモミソ岩に行き、続きを実践を交えながらやった。
講習会では、みななんだか一張羅を着てきているような気がしないでもない…それも仕方ないのかも?何しろ、見た目でしか、その登山者のスキルを判断できないのだから。
でも、私がこのお方ステキ!と思うような人は大抵は、どちらかというと、流行りのウエアではない人が多い。
私の好みのタイプは、沢ヤさんだったら、まるで工事現場の人みたいな感じで、岩ヤさんだったら、普段着の人、サイケデリックなタイツはちょっと違う気がする・・・、雪稜だったら、手袋がウールの人、アイスだったら全身マムート過ぎない人。
そういえば、講習会の講師を務める先輩は、年齢が高くても、高いブランドウエアを着ていたりするよなぁと思った。
でも、師匠も、先日岩と沢にご一緒したベテランも、ミレーとかマムートとか着ているか?というと着ていないよなぁ・・・
まぁそういう人は、人物から実力がにじみ出ているから、ロゴ代を支払う必要ないのだろう。
今回は、ファイントラックのズボンの着用率とファイブテンのアプローチシューズの着用率が非常に高かった。
優れものそうだったのは、モンチュラの膝が強化されているパンツ。こないだクラックでは膝が真っ黒の打ち身になってビックリ。膝はすごくこすれる箇所みたいで、普通の登山パンツより、こすれ強度が欲しいかもしれないと思った。
でも、ウエアや靴を見ても、その人の実力は、結局は、分からないものだと思った。
私も、モジトもファイブテンも持っているが、たまたま車に積みっぱなしのシリオの軽登山靴で行ったら、岩場には不向き。かといって、クライミングシューズに履き替えるほどの岩でもなかった。
もし次に行くなら、濡れても良い運動靴にするかな。
ショルダーが好きです♪
ReplyDeleteあれって下の人に悪くないですかね? 乗るほうはいいけど、乗せる方が大変そう~
Delete体重の関係で殆ど乗せる役です♪
Deleteうわ~ありがたいお方ですね~ 私は乗る一方です~スイマセン!
Deleteん~~~…。チームワークってやつですかね。単独だとできないこと。
Delete一人でもビレイして登れますけど、ショルダーだけは無理ですから。。。
そう言ってくださると、肩の荷が降ります(笑)
Deleteぬんちゃくうんぬんを書かれてたので、ショルダーなんかしないのかな …と まぁ それでコメントしてみました。
Deleteショルダーで登るようなところは、最後の人は登るの大変なことが多いので、上に上がった人は最後の人が登るにあたっての段取りだとかなんだとか色々忙しいでしょうから、「ありがたい」とか「すみません」とか言ってる暇はないと思います。…なんちゃってーーー♪
あ、「肩」に かけてたか。
Deleteいまごろきづいたーーーー
そうですよ~(笑) でも 肩の荷になった方、下りてないで登ってくださいって話ですね!
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