Thursday, March 28, 2013

ミニカラビナで簡易ハイドレーション?


これは今回ふと思いついてやってみた小技(笑)?


ハイドレーションシステムは、どうもズボラな性格に人には向かない(笑)らしく、カビだらけになるのだそうだ・・・我が家には無理だな!

ただ個人山行で登っているなら、好きにしょっちゅう休憩できるからいいけど、パーティで他の人と一緒に登るとなると、問題なのが、自分が水を飲みたいタイミングでパーティも水を飲みたいわけじゃない、ってこと。

でも、飲みたいのは、一口二口で、いっときも立ち止まらずに歩け!なんてことはないのだから、こんなので十分なんだな。

これなら初期投資 100円(笑)

Wednesday, March 27, 2013

初の食当のこと☆


そういえば今回は初めて食事を担当したのでした。夜と朝。
 
メニューは

 夜) 煮やっこ(鍋) 鳥のつみれ、豆腐、ネギ、薄あげ、きりたんぽ、うどん
 朝) 関西風の力うどん

でした。ほぼ4kgくらいの重さでした。4人分。一人分1kgってことですね~

■ 夜

こんな感じ。 薄揚げは手軽に、カロリーUPしようと言う魂胆。厚揚げは「やわらか絹厚揚げ」と「栃尾揚げ」、

さらに普通の豆腐を水切りして持っていきました。繊維質が取れるように”もめん”。 豆腐は一丁で400gもあるんですね~知らなかった。

きりたんぽ、は売っている店が限られる…便利なので、もっと普及したらいいのになぁ。

鶏肉は味付けしてから。4人分で400gを用意しましたが…普段どうりの味付けにしたら、すこし薄味すぎた。山では濃いめが良いようです。

あとは薬味ですね~。 薬味はかなり重要なポイントだと分かりました。いつもの気に入っている、ゆず胡椒。七味。
良かったのは、全部切って行ったこと。 大型のジップロックコンテナーはいいですね!私は縦にパッキングするので、縦に長い容器もあればいいのにな~。
調味料は、軽量してきっちり持っていったのですが、これは失敗でした。

容器に入るだけ一杯一杯持っていけばよかった。

この容器は、試供品でもらったジュースが入っていたのですが、アルミで80ml入りなのに、スクリューキャップと言う優れものな容器です。あと二つ持っていて、油入れとお酒入れになっています(^^) 軽くて大助かりなんだな~。

■ 朝

朝はうどんでした。普通にヒガシマルうどんだし(^^) ちくわと薄揚げ、ネギを薬味に。薄切り餅を入れて。 ただ湯が沸くのにエライ時間がかかって、けっこう大変でした。でも朝、うどんってのはいいかも。胃もたれせず、結構馬力が出た。

ただ馬力が出たのは、アミノバイタルのおかげなのかもしれませんけど(笑)



■ オヤツ

これは前の日にたまたま、オヤツとして焼いた、シナモングラハムココナツチョコバー。アメリカンレシピ。初めて作ったので、まぁアメリカのレシピは大味だよなぁ~(笑)と思いましたが・・・
内容物にドライフルーツなどを入れたりと工夫の余地がありそうな、レシピでした。 

≪グラハムバー≫
 1/2 Cup バター (1スティック) 柔らかくしておく
 1/2 ブラウンシュガー
 卵 1 
 2 TBS 牛乳
 16枚のグラハムクラッカー
 1/2 ココナツシュレッド
 1/2 チョコチップ

柔らかくしたバターに砂糖を入れ、常温に戻した卵を合わせる(常温にしないと分離する)。そこに残りの材料すべてを入れ、グラシン紙を敷いたベーキングパンに流しいれ、上部を平らにならし、30分200℃で焼く。 切り分けて終わり。

Tuesday, March 26, 2013

今自分にできることは何か?を問い続けること――金峰山残雪期バリエーションルートの反省


今回の金峰山黒平ルートは面白かったです☆ 

しかし例によって反省をば…(^^) 
やはり、どんな山にも良かったところと少々反省が必要な面はあるものですから…

■ 反省その① 読み

今回の残雪期は、”読み”がとても難しかった。 

 ①積雪量の読み  → 予想よりずいぶん多かった!
 ②お天気の読み  → 予想を良いほうに外し、大晴天!

①と②は密接に関係しあっていますよね。 あったかいと、どうしても雪が溶けるので。

積雪量は、黒平ルート同様南面のルートを歩いて、予想したはずでした。

 ・3月11日 奥秩父 大菩薩嶺     標高 2057m → 2000でも雪解け
 ・3月18日 八ヶ岳権現岳小泉ルート 標高 2715m → 山頂は雪解け 1900から上が雪

今回の金峰山は、標高 2599m。 登山口がある甲府市森林浴公園は1370mくらいなので、雪がその標高で無いのは明白でしたが…、雪が出てきたのは標高1800mくらいからでした。そこから最初の沢、神子ノ沢からはラッセル! 大量の雪でした(汗)。一般道ではラッセルと言っても、膝下です。

つまり、人が入る一般道での積雪量を観察しても、

 ・どれくらいの標高から雪が溶けているか?の目安にはなるけれど、
 ・ラッセルの深さの目安にはならない。

反省: バリエーションルートのラッセルは、目論見以上。 理由:人が入らないから。

■ 反省その② 企画

当初の企画では、御室小屋から金峰山までの登りは、夏の標準コースタイム2:10に、雪を加味して、3時間と考えていました。

このコースタイムは甘かった! 

 ・積雪期のラッセルは膝下で1・5倍、膝上で2倍のコースタイム

だそうです。だとすると、積雪量で膝上ラッセルになると、やはり3時間ではきびしい…。

ついでにスゴイ急登なのはあらかじめ分かっていたので、急登の箇所では同じ深さの雪でもラッセルが急斜面なので崩れて足元を作るのに時間がかかります。

同じ積雪量1mでも、平地では潜っても歩けても、急斜面だと胸とか顔とかの高さの雪をかき分けることになり、手が必要になります。 今回も四つん這いで…「ハイハイラッセル」でした(笑)

学んだこと: 急登の山でのラッセルは同じ積雪量でもより時間がかかる。

■ 雪質と足ごしらえ

今回の残雪期の踏まれていない雪山…上部が10cm~20cmクラストした最中雪でした。

これは…上部の層が壊れなければ歩きやすい!けど、7割方乗ると壊れる…

1点に体重が集中すると壊れるのです…なので、体重を分散するようにして、上のクラスト層を行くと時間がかからずいいのですが…そうすると四つん這いになります。 ハイハイラッセル(笑)。

結局、上の層がクラストしているので、ワカンがあっても足をひっこぬくときにワカンが引っかかってしまって逆に時間を食いそうでした。

というわけで、この時期の残雪の歩きやすさは一般ルートだけですね。

学んだことその②: 残雪期のラッセルはワカンがあっても無力。ツボ足がむしろ足抜けが良い。

■ アイス

ただし、一般ルートである増富ルートでは雪解けがはじまる標高2000から1900あたりからは、雪が踏まれて固められているので、結局アイス率が高くなります。

踏まれなければ、上のクラストした雪の層が保温材になって下にふかふかの雪を貯める。ところが、よく踏まれている一般ルートは、それが圧雪になってその後に溶ける、凍る、を繰り返すので、アイスになるのです。

と言うわけで、残雪期の一般ルートは、上部は解けかけたジェラート、境目はアイス、と、これまた、あまり楽しくはなさそうな道ですネ(笑)。

ただ気温が高いので山自体に緊迫感がないのが良いですが。

このアイスでは、アイゼン必携です。私はチェーンスパイクだったのですが、スパイクでも2回こけました(><)
でもまた行っても、チェーンスパイクで済ませると思いますけど(笑) 重い12本歯を使うより、チェーンスパイクで上手に歩ける技を身に着ける方がよさそうでした。

 ■ 反省その③ 水

朝の朝食用の水が準備されていなかったので、朝から雪を溶かしての水づくり…本来前日に用意すべきでした。 そのせいで、6時の出発予定が6:45になってしまいました。

なんでこんなに朝時間がかかったんだろう? 4時にはみんな起きていたのに…

ただご飯を食べて出発だけのことに時間がかかってしまったので、これは大反省のポイントでした。

うーん。やっぱり朝は、火を通さずに食べれるものと温かい飲み物くらいが良いのかもしれません。せっかく3分で湯がける麺にしたのになぁ。

学び: 朝はサクっと出発できる朝食にすべし!グラノーラバーなど。特にコースタイムがシビアな時。

■ 反省その④ 歩く順番

夏は基本的に弱い人が2番です。先頭がリーダーで最後がサブリーダー。
でも、ラッセルになると…弱い人が2番だと、ラッセルは2番目くらいもかなりしんどいので…残りの元気な人が足止めを食う…

ラッセルがある時は
 
 1番元気な人、2番目に元気な人、…の順が、パーティ全体のスピードアップに貢献するかも…。

あとは、ザック込の全体の体重が軽い人が先で、重い人ほど後のほうが良いと思います。

■ バテ 

パーティで歩く場合、一番良くないのは、最初にバテるということです…

そういうバテる人がやるべきことはただ一つ! ばてないこと!!

バテないためには軽量化です。バテる人に限って荷物が必要以上に重い…というのは、もしかして、荷物が重いからばてるんでは?いう発想が欠けているんでしょうね…

そして、ラッセルの後半に回ったら、何か食べること! バテないために食べるのも自己管理の一つです!休憩してくださいと言われなくても食べなきゃいけない。

 ①軽量化
 ②食べる

その心は・・・常に 今できることは何か?を自分に問い続けることです!!!


Monday, March 25, 2013

超おススメ☆ 金峰山黒平ルート 


勝手に弟子入りしている山の先輩三上浩文ガイドに誘われて出かけた残雪期のテント泊山行…なかなかワイルドな道でした☆ 今回のヤマレコ。

すっごいラッセル! 残雪期とはいえ、表面が10~20センチほどクラストした最中雪と岩と灌木の道は、今では歩く人もいない静かなルートということもあって、とても時間がかかりました。実は、予定していた金峰山八幡尾根には、かすりも出来ず、いにしえの古道、表参道である黒平ルートから金峰山に登っただけのピークハントとなりました。

今回は、その時間がかかるってことを勉強しに行ったのかな(笑)?

私の少ない知識では、ひざ下ラッセルで、1.5倍、膝上で2倍、それ以上だと3倍の時間がかかるそうです。
今回は膝上ラッセルで2倍かかっています。 膝上ってより、「ハイハイラッセル」って感じでした(笑)。四つん這いが一番早い。

■ 番狂わせな出発

今回は天気の読みがとても難しかった! 週間天気予報で週末の天気を見ていましたが、ずっと信頼度C…(汗) の悪天候。日曜は雨の予報でした・・・(><)

楽しみにして勉強もいっぱいしたルートだったので、どうせならマックスに楽しみたい!ということで、2日前に一週間遅らせることになったのでした。

ところが、前日の午後になって、遅らせることを決定した当本人の三上ガイドから「やっぱり明日行く!」とメールが!!ドタキャンの真反対ですね!!!大慌てでメンバーに連絡を取り、食当だったので食材の買い出しに… 慌ててパッキング!

夫はキャンセルのつもりでその夜は世話になっている上司の送別会だったので飲み会では大いに飲むつもりだったみたいなのですが…「アルコール摂取は控えめにします…」と休憩時間にメールをくれたうえ、早引きして帰ってきて、パッキングしてから、飲み会へ(笑)結局午前様で帰ってきましたけど、大慌ての山行…なんだか興奮して良く眠れなかった(汗)

結局当日は7時集合を8時に遅らせてもらいました。

■ 意外に明るく活力のある里山…黒平

計画していた金峰山への道は、いにしえの古道、と言うだけに一体どんな秘境かしら?と期待と不安交じりでした。 三上ガイドによると、原全教さんとか、100年前の先人の足跡をたどる旅。

なのに…山麓はとても明るく、のびやかな里山でした。黒平っていいところです。

今回の食当でザックが頭上以上の高さに… ザックの調整は前日に済ませておかないと背負った時気持ち悪い~!
 登山口。意外にちゃんとしてる。
 すごく快適なカラマツ林の中。
 
水晶盗掘禁止って・・・看板があるから、水晶が取れる土地なんだと分かる感じ?
ピンクテープが5mおきにあるんでは?ってくらい、一杯あった・・。

たぶん、ピンクテープを消費するニーズがあるんだろう。 赤布に関しては、今年一番の大漁だった(笑) 1月に北八つに出かけたとき、にゅうから白駒池までの道はなんども歩いているのに、トレースがなく、うっそうとした森なので、迷ったらどうしようと不安に・・・。ほとんどテープが見えない…。それと比べると一般道ではない、この黒平ルートでの親切ぶりはどうよ!って感じ(笑)。

この日はついでに猟に出るおじさんたちの集まりも見かけ…車が15台近く通る…

人の気配が意外にもある道じゃん! もしかすると山梨は意外に古い山仕事の伝統が色濃く残っているのかも
しれません。だってちゃんと猟に出るおじさんたちに会うなんて…

実は前回金峰山に登った時も下山でイノシシ狩りの一団に会ったのでした。でも、ひと気があって手入れされている里山と言うのはいいけど、撃たれるのはごめんですから、明るい色合いのウエアを着ておくに限りますね!

こうした事情から、このバリエーションルートは意外にも秘密の…というより、あけっぴろげで明るい道でした。

何しろ、先週出かけたところの八ヶ岳の権現岳の小泉ルートより、ピンクテープがいっぱい!

ルートファインディングなんて不要!でした。














  サルノコシカケかとおもった。
 水晶峠もすぐ。
 
何デザイン?な標識。 モダンデザイン?

水晶峠付近からはしっかりと雪があり、沢の出会いで尾根に乗り、ほんの少し行くとすぐに御室小屋に出ます。昭文社の地図(山と高原)には迷マークがついていますが、迷うことはないくらいピンクテープが盛りだくさん! ほぼ5mおきについているので、どんな人も迷うことはあるまいと思えました。

この水晶峠のあたりにある沢では、アコウ平からの道が合流するので、三上さんはそれを見たかったらしく・・・ひとりでどっかに行ってしまった!! 私とOさんは、沢のトラバースで地味~な感じのピンチに陥っていました(涙)数メートルのことで進路を間違ったら思いもがけず、危険なところをトラバースする羽目に・・・ 先輩、どっかいっちゃうし(><)

 でもラッセルとっても大変!
 こんなのが登山道から見えます。
 御室小屋。

廃屋ですが、ちゃんとトイレ棟もあり、この時期は匂いも出ないので快適。暑くなると、どうかな・・・。

■ テント泊焚火は宴会!

というわけで、緊迫した冬山とは全く違い、鼻歌交じりの、のんびりハイキング気分だったわけです。

御室小屋に着くとまずは焚火。 そして整地して、テントを張り、本日の宴会の早速始まりです。
お尻の乾燥中・・・。いいオケツでしょうか(笑)?! メンバーの膝の上に乗っかっているのは名犬ナナちゃん。

この日はあまり冷えなかったこともあって、10時近くまでちびちび飲みながら宴会。

 最初は料理はガスで、と聞いていたのですが、夫が張り切ってかまどをこしらえてくれた(近くに手頃な石がいっぱいあり、廃屋のよく乾燥した木も手に入った)のでかまど宴会になりました(^^v) 

焚火だと、とても火力が強いので、やっぱり、鍋ではなくて タンドールチキンにすればよかった、と後悔。

ホイルで包めばなんだって焼ける。








■ 火の粉が飛んでもOKなレイヤリング

今年の春は、とっても温かいのでウエアは悩みました…冬のジャケットはイラナイだろうな…と。

でも夜は冷えるだろうし…それに山頂は風が強いでしょう…。ついでに焚火は結構火の粉が飛ぶので、化繊は焼け焦げが心配…

靴下を乾かそうと火に近づけすぎて、大きな穴を二か所も開けてしまった人も…火の扱いは慎重に。

私は出発前、アレコレ考えた末、結局、化繊の普段着に、防風性のあるペラペラのフーディニを重ね、行動中はそれで行くことに。この組み合わせは温かいことは確認済みです。 で、行動が終わったら、ダウンを来て、火の粉予防にネルシャツを今回は持っていきました。このレイヤリングは正解でした。下は普通に冬の登山パンツでしたが夜はダウンパンツを履きました。

■ 表参道

御室小屋があり、表参道が始まる標高2000m地点から2500m越えの金峰山山頂までの、標高差およそ500m、距離にして、2kmちょいくらい(法面距離なら約4km)・・・・これはタイヘンでした!

夏の標準コースタイム2:10を行くのに、5時間! (と言っても小一時間ほど片手回し岩で岩に登って遊んでいた ^^;)

これが肩手回しの岩です! なんで片手回し?!

岩の上から・・・五丈岩も見える。
モアイみたいな岩の横を通ります。
 梯子も数か所あり。 山の先輩がカラビナの説明をしてくれます。
 この大きなスラブ(片手回しっていう地名です)の上はセルフを取りながら、一人ずつ行きます。 

ここ結構高度感あって怖いよ~。この岩の上…心の中で「怖くない。怖くない」「下、見ない。下、見ない。」と唱えながら登りました(笑)

 肩手回し岩。
 早くも懸垂下降が必要な場面に・・・(汗)
 ロープっていいやつですね!!

 急ですねぇ。
 ラッセル深いねぇ。
 できたトレース。
 休憩適地。

そんなこんな道で~ワイルドでした☆  いやもうコースタイム当初の計画通りにはいかないだろうことは、なんとなくもう途中でわかりました。登山中ずっと、左手に見える八幡尾根が・・・「八幡尾根待ってろよ!」って感じ(笑)?

結局、金峰山山頂には12時にしか到着できなかったので、その時点で八幡尾根に下ることはコースタイム的に不可能な選択肢になってしまいました(涙)。

行きたかったな、八幡尾根。なんかあの稜線を歩いてみたいな~と思ったんですよね。

 こんな森をラッセルします。

うっとりするゴキゲンな森ですね~!! また行きたい!!!

 山頂下の岩登り。 ルートは明瞭!青空はまぶしく、風は微風! 素敵な登山日和です! ああ、あと一泊できたら!!

 富士山!

山頂12時・・・ということで選択肢①は、黒平ピストン。

だけど…登りには5時間かかった道ですが、それは御室小屋までの区間だけのこと。前日に登った分は入っていない。 黒平の集落から、御室小屋までの道のりも、道の半分はラッセルがあり、夏道では4時間20分の道を5時間かかっている…ラッセルありの登りでトータル10時間の道…は下山では、いくら早くても5時間には短縮しないのではないか…やっぱり6時間くらいは見るのが妥当でしょう。となると、ヘッドライトをつけての行軍・・・

しかし、12時山頂での体力メーターのレベルゲージを見てみると…みんな結構ガソリン切れそう…(汗)
12時+6時間はアリエナイです…多少の休憩をはさまねば…

八幡尾根からエスケープとして考えていた尾根なども一応、候補として考えてみましたが、どう考えても疲れた状況で未知のルートを取るのは理性的な選択肢とは言い難い…。

八幡尾根に行くには、あと一泊のテント泊が必要ですね… 

というわけで、リアリスティックに考えた場合、最短で降りれ、全員がおなじみで歩いたことがある、増富ルートを下ることになりました。増富ルートなら一般道でラッセル不要。前回歩いた時も13時すぎに下山開始して、16時に降りています。3時間で降りれる。

結局、山の先輩の奥様に車でお迎えに来てもらいました(m_ _m)。その後、集合場所へ戻り、黒平に置いた車を回収することになったのでした。いや~ 迎えに来てくれる人がいたからセーフ・・・

■ ワイルドで楽しめる表参道

金峰山表参道は、御室小屋の北から始まります。御室小屋は廃墟化していますが、その前には、数段とはいえ、きちんと成形された古い石段が階段状に積まれ、参道らしい風格がうかがえます。

いきなり急登です。といってもずっと急登なんですが…(^^;)いや~足腰にくる道でしたねー!!

2000mを超えているのでしっかり雪も残っています。

← わかります?石段なんです。 写ってるのは80ℓのザックを背負った山の先輩☆ いつも世話になっています☆

急登の最初のご挨拶は大きな一枚岩。30mくらいありそうなスラブの上を歩きます。ごっつい鎖が渡してあるのですが、足元がチェーンスパイクだったので、ちょっと不安でした…。

山の先輩から自己確保の方法を教わり、自分たちで鎖にセルフビレイします。

カラビナは必ず2枚必要です。そうでないと、鎖のつなぎ目などでカラビナを付け替えるときに確保ゼロの瞬間ができてしまいますから。

基本は自己確保用のカラビナは安全環付です。大きさもちゃんと鎖全体をカラビナで掴めるようなサイズが必要です。

そのスラブの上を突破したと思ったら、その先にはすぐに懸垂下降が必要な急な下り…。ここでまたロープ登場です。ムンタという結び目を習いました。ロープワークに初めて触れた旅。

さらに崩落痕の開始点と思しき、滑りやすい砂地のトラバース。

ああ~忙しいコースね~!

そして、アラ?っと言う間に、最初のハイライト、片手回し岩に到着。 

せっかくなので、ここに登ろう!というワケでザイルを出してくれます。登るときは、フリクションノットで登ります。降りるときは懸垂下降2回目。 しかし、ロープワークは別途勉強が必要です。セルフレスキューは課題ですね。

片手回し岩は写真で見るより実物を見ると、でっかくて、どうしてこういう形の岩がここにポツンと残ってしまったんだろう?と興味を魅かれます。 金峰山はあちこちにこんな風に岩の突起が樹林帯の中からニョキっと出ていて、それぞれの岩に名前がついているようです。七人行者とか。

小規模なアップダウンはありますが、基本的に急登です。そして、雪が…。去年ツルネ東稜も初級のバリエーションルートで、踏まれていないため、上部が5センチくらいクラストした最中雪でしたが今年の雪は上部20cmくらいがクラストした最中雪です(><) うまく割らずに歩けたらいいのですが4対6か、3対7くらいで、上に乗ると割れてしまう…ので、結局ラッセルになるんですが…これで体力と時間を消耗します。

トップは時どき選手交代しながら登るのに…やっぱりとっても大変でした…。

とはいえ、この黒平からの道はとっても刺激があって楽しい、登山らしいアドベンチャーに溢れた道でした☆

山梨の林道マップ 
http://y-rinj.net/ss_yamanasi_map.htm

表参道
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-127486.html
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-70353.html
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-73714.html

■ お天気大どんでん返し

心配していたお天気は大どんでん返し! この日は快晴で…山にいることが、こよなく幸せに感じられる日… 素晴らしいお天気になった。

金峰山はイメージが暗かったけど、なんのなんの、本当に明るい山梨の愛すべき里山です。

この黒平ルートはぜひまた夏にも登ってみたいな~と思いました。すっごく整備が行き届いているので、一般道より安全なくらいかもしれません。

それにマイナーなので人が来ない!  大・大・満足な、残雪期テント泊宴会山行となりました!!

















Friday, March 22, 2013

ヤル気は伝染する


■ ヤル気のスイッチって何で押されるんだろう???

今年はそんなことがたびたび頭に浮かんだ年でした。

私自身は、今年は山での思いもかけない出会いから、やる気をもらった年でした。だから、正直、とってもヤル気にみなぎっていて、ヤル気が起きないという悩みはあまり感じませんでした。というか普段から、意欲的な人って言われるんですけどね。

ただ、ヤル気って起きないときはホント起きないですよね。 私がヤル気が起きないときは疲れているときです。

■ 白鳳峠1時間半のこと

私のヤル気スイッチを最初に感じさせてくれたのは、夏の終わり、もう紅葉が始まった南アルプスで出会った敦子さんです。敦子さんとは広河原でなかなか来ないバスを待っているときに出会いました。

秋の始めの絶好の登山日和なのに平日のため、登山者は少なく、敦子さんはまだ少し興奮気味で聞くと、白鳳峠を駆け抜けるようにして降りてきたばかりでした。

山では女性は珍しく、さらに単独で登っている女性は珍しいので、すぐお互い目が合います。

敦子さんは50代後半でしょうか…ものすごくスリムな方でした。体つきから健脚なのかな~と想像。
 
私はと言えば、最近知り合った男性の登山者と北沢峠行きのバスに乗って両股小屋のおばちゃんに会いに行く予定でした。 バスの乗り継ぎ2台目。ちょっと退屈気味。だってただ待つだけなんですもん。

たまたま隣に並んだ敦子さんは、白鳳峠から降りてきたところだというので「あの道悪いでしょう~」と声をかけると「最悪~!」という興奮気味な答えで意気投合です。

白鳳峠から広河原までの道は、北岳への古い登路で、白鳳会と言う山岳会が開いた道です。最初は人の頭大のガレ地で始まり、そんなに悪路とも思えないのですが、樹林帯に入ってからの急なこと!ロープや梯子が出てきます。出てこない場所もとても急で、さらに小さな石が滑りやすいので重力任せに下ることもできず、非常に神経をすり減らす場所でした。

コースタイムは、2時間30分とあるのですが、私たち夫婦はまだ若く40代なのに、白鳳峠から広河原へ着くまでに2時間50分かかりました。後で山の先輩にそのことを話したら、ガイド山行ではこの道が5時間かかったのだそうです。お客さんたちの年齢は聞きませんでしたが、2時間半の道に5時間! つまりスキルによってはそれくらいかかる道ってことなんですよね。

ところが敦子さん、この難路を1時間半で駆け下りてきていたのです。すごーい!「ココで遭難したら誰も見つけてくれないと思って急いで降りた~」と話してくれました。

その敦子さんとは、帰りも偶然にも、ご一緒のバスになり、運命(?)を感じ(笑)、帰ってからメールしてみたのでした。そのメールで、敦子さんが書いてくれたのは、日々のたくさんのトレーニング!

そうか~ あの難路の白鳳峠をコースタイムの6,7割で降りてくる力はこういうトレーニングで培われたのか~と思いました。

私たちは自分たちを初心者と定義していることもあって、標準コースタイムで歩けたら十分と、日ごろはあまり努力らしい努力はしていませんでしたから、たぶん年齢的には10才以上は年上の敦子さんがこんなにも情熱を傾けて日々トレーニングして、山に向かっているってことを知るのは驚きでした。何しろ、私たちは休日のついでくらいの山のノリだったのです。

日々の生活に、「張り」が出るっていうセリフは、こういう意味なのでしょう。つまり、何かを楽しみにして待ち、その待っている時間も楽しみにしていることに向けて準備する、努力する、ってことですね。

あの山に登りたい!と思ったから、毎日裏山に散歩に行って体力トレーニングする、みたいなこと!

敦子さんはそのあと偶然、東京へ来る用事があり、大菩薩嶺に来るというので、ぜひ!とご一緒しました。その時に…さらに健康上のハンデを背負っていることを話してくださり、そうなのか~と再度深く感銘を受けました。

■ ヤル気の伝染

このことで、とてもやる気が湧いたので、私はやる気っていうのは、伝染するんだなぁと思ったのです。

よし!これは日々をヤル気いっぱいに過ごして、やる気をみんなに感染させなくっちゃ!

でも、やる気は伝染しないこともあるようです。

私はヤル気いっぱいで、友人の山サイトを構築しても、私がヤル気いっぱいになればなるほど、友人はヤル気を喪失するようでした。

不思議ですね~。

そういう意味で私には、自分はヤル気を一杯敦子さんからもらったのに、それを次の人に伝播できないというもどかしいシーズンでした。

そして、もう一つ発見したのは、ヤル気のなさも伝播するってことです。

…ということは、今日本中が倦怠感、沈滞感に包まられているのは、やる気がない人のヤル気喪失が伝播し、さらに伝播し…というネガティブサイクルに入っているってことなのかも…

ヤル気とは、希望のマイルドな形、ヤル気のなさとは絶望のマイルドな形、と言う意味ですから、今の日本社会が、希望の無い世界だというのは一人一人のヤル気の無さが伝播に伝播を繰り返した結果なのかもしれませんね。

というわけで、やる気がある人はそれだけで社会貢献しているって思う、って話でした☆ 終わり。

Thursday, March 21, 2013

読了 『奥秩父 山、谷、峠そして人』



実はもう2週間も前に読み終わった本なのですが…大変面白い本でした。

「この10年で登山者は変わった…」とか 「昔は違ったなぁ」とか「山も変わった…」
と良く聞きます。

その懐古的なつぶやきには、ニュアンス的に「前のほうが今より良かった」的なものがあるのですが…以前の山がどうで、今がどう変わったのか?それを具体的に教えてくれる書物はほとんどありません。

この山田哲哉さんの本は、40年前、現在55才の現役ガイドである山田さんがまだ少年だったころの山と、今の山が、山そのもの、と山を取り巻く社会状況も含めて、どう変わったかが、そこ、ここにちりばめてある本です。 その変化が面白いです。

全体を通じて、やはり一番大きな変化は林道です。

40年前は山仕事と言えば、本当に林業だったり、炭焼きだったり、猟師だったりしたわけですが
今は山仕事と言えば、補助金で行う土木建築、つまり林道作りや砂防づくりです。

砂防がなぜ必要になるか?というと、林道があるからです。土砂が流れてもそこに人がいなければ
災害でないのと同じ理屈で、沢が多少その経路を変えたり、自然現象において造形を変えたりしてもその下に林道がなければ、そこに土砂が流入しなければ別に何の問題でもないので…結局林道が、あるがために砂防が作られる。しかし、林道を実際に使っているのは…ほとんど鹿さん、という
結末のようですね。

登山をしていても、林道が積極的に使われている現場に立ち会うことはめったにありませんが、土砂で崩落した林道壁をメンテナンスしているのは時々見かけます。不思議なんです。

なんのためにお金をかけてメンテナンスしているのだろうと…。きっとメンテナンスすること自体が
目的なんではないかと。

ちょっと話がずれましたが、この本は、この40年間山を見続けてきた人の目線が分かります。

もう一つ新鮮だったのは です。

山、谷、峠、人… もちろん、山はピークのことです。山登りしていてピークを知らない人は居ませんから、ピークが一つの項目になるのは当然です。 谷はピークの反対。対になるもの。

山があれば谷があり、尾根があれば、沢があるのが当然ですから、山登りを初めて初心者の域を脱し始めると、人は沢、つまり谷に興味を持ち始めるのが普通です。

人についても、山では人と人のつながりが平地より密ですから、山を語る中で人というのが重要な
キーワードになるというのは、ある意味当然のような気がします。

でも、峠…峠について盲点でした。 

峠というのは、山間の盆地Aから平野または、盆地Bへ到達するためにもっとも合理的に(楽に)たどれる道、という意味です。

つまり、峠とは”結束点”なのです! だから、峠を考えるときには、どことどこがつながれているのか?それを想起しないといけません。

もちろん、峠によっては十字路のように、交差している場合もありますから、つながれている地域は2点とは限りません。 都会なら、さしづめ、2線3駅使えます、みたいな大きな駅のほうが地価が高い、みたいな感覚ですね。

そして、今のようにモータリゼーションが世間を席巻する前までは、峠というのは交通の要所なのですよね。

言われてみれば当然なのですが、分かってはいても実感が持てないのが、生まれたときから車があり、電車があるのが当然の現代人です。

今年は笹子トンネルが崩落して一時甲府方面へはとても物流が流れづらい時期がありました。

今の時代でもそうしたことが起こりうるワケなので、物資の輸送が徒歩だったり馬だったりした時代
峠がどれほど重要な地位を与えられていたか…、それを思うと今の峠の廃れ具合にはひときわ思うところがあるのだそうです。

この本を読んで、十文字峠はぜひ歩いてみたいと思いました。甲武信岳の向こう側です。

ちなみに奥秩父の本では原全教さんや田部重治さんも有名です。合わせて読むと奥秩父マニアになれること間違いなし!


いやもう今年は春は駆け足です…



桜がもう満開…と思ったら、今日の歩荷散歩では、


・たんぽぽ開花
・スミレ開花
・カエル君大忙し

でした(汗)

今年は春は大忙しのようです…すべてが前倒しですね。

今日も5日目の歩荷散歩に出かけてきたのですが、本当に日が温かく、快晴で今日のような日に外に出ないなど、アリエナイ!って日でした…



南アルプス方面は雪が午前中の光を浴びて光り輝いていました。

最近、甲府駅前は巨大な再開発が目白押しです。

南アの”屏風”の前に見えるのは、NHKのタワーです。下から見るとそびえたつようですが、
たった標高300m程度くらいでも登ってから、俯瞰すると、見てのごとく、山とくらべ、人間の建造物の愚かしいくらいに、武骨でみっともないこと。

大きな県庁など不必要というか分不相応に思える建造物や、お城の前の銅版で張られた過去にもあったとは言えない舞鶴城復旧工事…
見るたびに、「税金の無駄遣いとはこのことだなぁ」と思います。 

復興にあえぐ東北震災地区と比べ、取り立てて生活の役には立たず、景観を悪くするだけのものに大量に注ぐお金がある・・・ってのが不思議です。 

日本はもうモノが売れない時代ですが、売れないは、イラナイから売れない、つまり、モノが行き渡っているから売れないだけなんですよね・・・ 飽食であり、モノも飽和状態なのです。売れないのは貧しさではなく豊かさの証。

ところで、この春ですが、ホント、このまま夏に突入みたいですね。春は前倒しです。今年は暑い夏になるのでしょうか。

裏山には、ちょっとした池があるのですが、まるでワニが水面から首を出しているような
様子でカエル君たちが一斉に泳ぎまくっていました… ざっとみたところ、40~50匹。

カエルに春を感じたので、調べてみたら、こんな四字熟語にヒットしました…。

春蛙秋蝉

しゅんあしゅうぜんと読むのだそう。

うるさいだけで役に立たないことのたとえだそうです(汗)。

しかし、まぁホントに春が駆け足で困ってしまいます。

4匹写っていますがわかります?














■ 丹田と食べ過ぎ

今日は歩きながら、やはり丹田がポイントだと思いました。

お腹に力が入ればカラダを内側に引き寄せるので、外筋である大腿四頭筋ではなく内側の内転筋で体を動かすことができます。内側の筋肉のほうが長持ちする筋肉なのです。

外筋、大腿四頭筋は瞬発力はありますが、すぐにへばります。登山でほしいのはエンデュアランス系の力。

食べものが、お腹に入っていると、丹田に力が入りづらいです。

先日の権現では、食後すぐに権現ピークに出発して、夫も私も、登りで「なんかだるい」。

お腹にはあまり食べ物が詰まっていない状態でないと力が出ない。

しかしシャリバテは避けたい。

となると、少しをたびたび食べないといけませんね。

これはヨガのアーサナをやっていると、テキメンに理解できます。

ウエストを捩じるアーサナなど、非常につらくなりますし。体が重く感じます。

最近「お腹が出てきた」などと言いますが・・・・実はお腹は出るもんではなく、自分が出しているんですよ~(笑)。

食べ過ぎやその他で…

お腹は出るもんでなく、お腹を自らの腹筋で押し戻せないほど食べてはいけないんです…

余談ですが、ポッコリお腹は便秘が原因のことが多いです。そしてその便秘の原因は腹圧が足りないことが多い。この手のポッコリお腹は、腹圧を高めることで解消できますが、腹圧・・・上り坂を歩くとすぐに高まります。

■ 12㎏はそろそろ終わり…

今日は、お天気がほがらかなこともあり、重さについては、あまりつらさを感じずに、
パターン持っているルートのうち長いほうを歩いてきました。

12kgを担いでそこそこ快適に歩けるということは分かった。

来週は少しまた重くしないといけないな…

今週は明日まで12kgで歩いてみようと思いますが、来週からは少し重くして調整ですね…

今日はすっかり汗をかきました・・・もう春はそこまでではなく、春本番です。








Wednesday, March 20, 2013

食当・・・コツとポイント


■ 初・食当 

今度の金峰山八幡尾根では、初めて食当を担当します…

食当というのは、事担。 あるいは番…(笑)?

今回は4人で登るガイド登山、テント泊一泊二日です。 テントは2人用×2。朝夜は共同食。

三上ガイドが誘ってくれる山は、ガイド登山と言っても、基本形がプライベートガイディングなのです。

以前も「みんなは、どんなところに行きたいのかな?」と言われたので「川俣尾根行きたい」と、
行きたい尾根を言ったら、「え?そんなところに?!」というわけで ツルネ東稜~旭岳経由権現~川俣尾根という山行を提案してくれました。これは初級のバリエーションルート。

私たちが行った翌週に俳優の瑛太さんが服部さんに連れられて川俣尾根からの短縮コースで権現を制覇していました。私たちは旭岳の稜線歩きが含まれるロングルートを歩いたわけでしたが、意外にすんなり歩けちゃったんだな♪

今年は、自分たちで金峰山にピークハントで登って、「あの尾根歩けそう!」と言ったら、「あれは八幡尾根です。では、金峰山を表参道から登りますか?」と提案が来ました。 

こんな面白そうな山は断れるわけありませんね(笑)だってついさっき歩きたい!って言ったところの山だし…(笑)

通常、ガイド登山では、共同の食事はガイド側が用意してくれるようで、去年は初めて避難小屋泊した、という経緯もあり、右も左も分からない初心者の私たちは、夜も朝もガイドさんに”おんぶにだっこ”だったワケなのですが(^^;)、今年はめざせ山力UP!

余談ですが、山力アップのコツと書かれた雑誌記事を最近読みましたが、「優れたガイドにつくこと」だそうです。 ガイドさんはガイドさんだけの色々なコツを持っていそうですね・・・

というわけで、今回は食当に初挑戦です。

まぁ、いつまでたっても担いでもらうばっかりでは、「担ぐニーズ」が出てこないので、担げるようにもならないってわけです。

何しろ、私も夫もザック、軽いのです。そんなに重いもの持って歩く必要がある山に今まで行っていないのですから…

■ 夏より春はカンタン

実はテント泊でのメニューというものは、夏は考えるのが大変です。というのも、食材が悪くなってしまうから…。

でも、春や秋、冬は、まだまだ気温が低いので、食材の幅は広いです。肉も野菜も持って行ける。

今回も気温が低いので、腐敗についてはあまり配慮がいりません。 

ということで、できるなら、アルファ米などの味気ない食材は、高額でもあることだし、夏専用に取っておいて、避けたいところ…。

宿泊も一泊だけですし、連泊なら何が何でも軽さ重視ですが、一泊なら少しくらい重くても、おいしさを重視したいところです。

そこで、今回の山の食事で優先順位を整理すると…

1)カロリー 
2)消化が良いこと
3)グリコーゲンローディング
4)調理の簡単さ
5)おいしさ
6)重さ
7)鍋の掃除

です。

夏山の縦走であれば、重さをとっておいしさを犠牲にするのも致し方ないです…。

というのも、夏はホントにとってもバテますので、食料は軽いに越したことはない。夏は水が何より重要ですし・・・夏は食材を持って歩いても悪くなるので、食事は小屋にお願いしたいです…すくなくとも何日かに一回くらいは…。

まぁ、普通の食事でも同じですが、消化が良くて、ガスが溜まらず、それでいて繊維質にとんだ栄養のある食事…。

山において、消化というのは結構重要なポイントではないかと思います。消化不良は平地では大した問題ではありませんが、山では長時間の行動中お腹にモノがたまったままというのは、行動のスピードに影響します。かといってカロリーが十分ないと力が出ないし、しんどいです。

そして…重要なのは、調理時間の短さ。 そう、料理するにもガスを消費するので…。

これは冬山のテント泊キャンプなら、そんなに考慮しなくてよいかもしれません。というのも暖房用にガスを炊いていたりするので…

でも、今は春山。テント内で暖房用にガスを炊くという思想はなく、暖房は…野外の焚火です(笑)

つまりテントの外で調理するんですよね~。

あと鍋の掃除と言うのは、テント泊では鍋をいちいち洗っているわけがないので…鍋を使いまわすとなると、翌朝に鍋に味が残ってしまって問題になるようなメニュー構成はちょっと避けたいです。

紙で鍋は拭くのですがそれさえ省略したいのが実情…というか理想。 

というわけで、

調理が簡単で、おいしい、消化の良く、後片付けが簡単な食事… というわけで考えたのが

夕飯
 案1)薄味の鍋 鶏肉のつみれ、豆腐、白菜 締めはうどん
 案2)タンドリーチキン、ダールスープ(コッヘルで)、ごはんかクスクス
 案3)ポトフ ソーセージ、キャベツ、じゃがいも ごはんかクスクス、バゲット

朝食
 案1)昨夜の残り汁があればプラスして、雑煮(お餅&インスタントうどん)
 案2)オートミールとメイプルシロップ(イギリス人の定番)、カリカリベーコン
 案2) バナナブレッド(自家製) スープ
 案3)ロックス(ベーグル、サーモン、クリームチーズのサンド)、スープ
 案4)バターたっぷりトースト、ジャム、スープ

現在は有力候補は、朝夕ともに、案1)です。

夜) 煮やっこ(鍋) 鳥のつみれ、豆腐、ネギ、薄あげ、きりたんぽ、うどん
朝) 関西風の力うどん

です。

夜は疲れているので、汁気があって塩分と糖分が十分取れるメニューということで、煮やっこ。
やっこなので豆腐が重いのがたまに傷ですが…。

薄揚げはタンパク質、油分も取れ、軽くて良い食材ですね~。鳥のつみれは袋に入れて持っていくので、ラクラクですし、鶏肉はだし汁の代わりになります。朝と夜が似ている味付けになるのがイヤなので、夜は甘めのだし汁でいただこうという作戦です。

朝はシンプルに関西風の飲み干せるだし汁のうどんとお餅でグリコーゲンをローディング。餅は玄米餅の予定です。栄養価的にもいいですし。

昨日の夜に、煮やっこ、やってみましたが、なかなかおいしかったです。七味とゆず胡椒があればバッチリ。

このメニューだと、どうしてもお酒は日本酒になりそうですね。それも少し甘口が良いみたい・・・(^^/)

≪参考サイト≫

山めし礼賛

Tuesday, March 19, 2013

引率登山と自主登山の判断の差


■ 引率登山と自主登山

岳人の2012年10月号は「リーダー考」と言う特集。

その一部に法律的観点から引率者の意思決定を論じたものがあります。

 1)引率登山
 2)自主登山

・通常の登山では、ロープを使用しない箇所でも引率登山では使用する場合がある。

・自主登山では、下山時にヘッドランプを使用することは多いが、通常の引率登山では、そのような事態は避けなくてはならない。

引率登山では、「リスクを冒さない」という姿勢が必要であり、自主登山では多少の悪天候でも行動することがあるが、引率登山では、天候が悪ければ原則として登山を中止すべきである。

・引率登山でも参加者がリスクを承認していれば、ある程度のリスクを伴う登山を行うことができる。 例: 少人数のガイド登山、冬山登攀など。

・しかし、日本では「リスクの承認」を受け入れる文化的基盤が弱く、リスクの承認は(法律の場で)認められにくい。

・ガイド登山中の事故についてガイドの損害賠償責任を広く認定する傾向がある。

以上が引用です。


■ 日の出と日の入り

私が夫と行く登山はもちろん、自主登山なのですが、判断としては

 ・決してヘッドランプを持ち出すような羽目には陥るまい(笑) 

と判断しています。

それは企画段階からです。

私たちは、ピークを踏むか踏まないか?ではなく、時間で判断しています。

ので、ポイントは、日の出と日の入り。 

最近は、日の出は5:46、日の入りは17:52とかなり昼間の時間が長いです。

この知識は、ロングルートで多少困難な(時間がかかる)ルートを狙おうとしたときに、重要な知識かもしれません。

     日の出         日の入り      行動可能時間
冬山 6:30~7:00   16:30ごろ         9時間
春山 5:00~6:00   17:30~18:30     10時間
夏山 4:30ごろ      18:30~19:00     11時間
秋山 6:30~7:00   16:30ごろ         9時間

つまり、春山は、雪山なのに夏並みに行動時間が長い!

日暮れ1時間前に下山口、もしくは小屋に入る、と言う計画で行くと、
   
   日暮れ1時間前    最大延長
冬  およそ15時       16時
春  およそ16時         17時
夏  およそ17時       18時
秋  およそ15時       16時

・夏と冬では2時間違う。
・春は冬より1時間は多く使える。
・秋山は行動時間が短い。

■ 引率登山と自己責任の矛盾

私は実は引率登山が苦手です…というのは、”山は自己責任”なのに、自己決定権がない!

もしお正月の悪天候時に自分たちのパーティが北アに行こうとしていて、リーダーが行くと言えば、ついて行かなくてはならないのです!!

え~やだ~って感じです…(汗) 結局、自分の命を守るのは自分なので、そういう風になると
私みたいな人は絶対に離脱すると思います…。

保守的な判断をするほうなので…基本怖がりなのです。

たぶん、歩荷に入れている重さが12kgしかないことからも、保守的(弱気)判断だと思う人は
多いと思います…

…が…、山の事故の大半は、過信、が招くものです。

勝算が6割の時に行くか行かないか?では、大半の人が行くという意思決定をすると思います。

でも5対5だったら?

私は行かない方です。日本では文化的に行かない、という方が多数ではないかと思います。

その辺の力加減は、西洋人と仕事をしても、「わたしは日本人だなぁ」と思います。


■ 勝率を高める工夫をすることが大事

ただ私はその際、1割の勝算を高めるために、何か保険をかけます。

たとえば、ザックを軽くする。
あるいは、フォーストビバークに備える。


さらに、根拠には合理性を求めます。 

たとえば、この冬の鳳凰三山は初日が悪天候でしたが、夫は天候の”気分”に引きずられていましたが、私はあまり気分やムードで判断するほうではありません。

・気温が高いこと、
・樹林帯であること、
・翌日は回復傾向であること

などは合理的に客観性のある事実ですから、これらから判断と、

・ビバークに備えたこと、
・過去の経験で体力的には大丈夫だとわかっていること、

の決断で、行く、という判断になり、それは正解でした。(でも、同じ天候でも北アは行かない。)

・ムードで意思決定しない、

というのは、重要ではないかと思います。

ヤル気になるのを待っていたら、ヤル気なんて一生湧いてきませんからね(笑)





歩荷力をつける現実的なプラン


■ 歩荷散歩

千里の道も一歩から

今日は歩荷散歩の4日目に行ってきました。 うーん? 

12kgしか入っていないのだけど、コメの重いこと! 

先週の土曜日は夫が歩荷散歩に付き合ってくれました。彼は空荷だから、お気楽なのだ(笑)
金曜は飲み会でご機嫌で帰ってきた翌日の朝…いつものように午前の遅い時間まで惰眠をむさぼり(笑)、二人で裏山に梅を見に行ったのでした。 

おかげで三日坊主は避けれた(笑)




■ 小さな自信

日曜日には権現の日帰りを3年越しで達成しました♪
2012.3.17 ギボシ方面

行動時間が10時間。行ってから気が付いたのだけど、標高差が1500mもあった…(><)

そりゃ疲れるわ。

行く前に気が付くべきだったんだけど…コースタイムを見て行った地図…載っているコースタイムはたぶん1時間間違っていたみたいだった(笑)。

ちょっと騙されて行ったみたいなもんなんだけど…逆に正確なコースタイムを知っていたら達成できなかったかもしれない(笑) 

というのは、大変そうな山には私たち、最初から行かないのだ(笑)

神様の策略だな(笑)

という感じで、予想以上に長い行動時間だったので、正直、普段の登山よりも、疲れて帰ってきたけれど、私も夫も昨日1日休息すれば回復したから…結局、これくらいは平気だったってことだ。

自分の体力…一体どれくらい追い込んでいいのか?現代人は、軟弱化しているので、自らを苦しい立場に追い込むことには、とても躊躇する…自分では自分を追い込めないと言った方が正しい。

だから、意図せずして追い込まれた結果(?)この行動時間、この標高差は、結局、自信につながった。

■ 一方では・・・客観視すべし

けれど…ザックは?

それが全く重くない。日帰り装備だから、夫6kg妻4kgくらいなんじゃないだろうか?

ということは、この権現日帰りが貫徹できたのは、むしろ“日帰りだから”だ。Light&Fastという路線。

たぶん、今、山やさんがいうところの、「体力がある」「強い」という、その中身はこうした山が20kg、とまでは言わなくても、それ近くの重量を担いで、での話なのではないだろうか?

だから、私たちはまだまだ全然強くはない。

この辺は”健脚”という呼称は、相当に遠い先の話だよ~ということだ。まだまだ、自信をつけるのは早いってこと(笑)。

ただ、リアリスティックに考えると、今の一般登山者のレベルをあと数年は続けるべきなんじゃないかな?

■ やらないことで作っている未来

小中学生の頃、みんながテスト勉強しないのにテストの点が悪いのを嘆いて、満点続きの私の点数をうらやましがるのは、本当に謎だった。勉強しなくて点数が悪いのは当然では?というのが私の疑問だった。

高校に入ってからは劣等生で、赤点続きで下から数えたほうが早いような成績だったけれど…でも勉強していなかったので当然だと思っていた。だから劣等生だったことは、劣等感にはなっていない。

今、歩荷訓練をしているのは…この歩荷散歩、何にも楽しくはないんだけど…(^^;)

でも…これをやらないことで作る未来を作らないためだ。

神様はとってもココロが広くて、冬山2年目、いよいよピッケルも持ちなれ、「ピッケルの使い方を学ばねば!」と思った時には、三上浩文さんと言う地元の達人ガイドを私たち夫婦に寄こしてくれた。

結局、達人は「ピッケルより読図でしょ」とのたまったのだけど…(汗) そして、その指摘された読図力の欠如は、1年経過後も一向に向上はしていないんだけど…(汗)、少なくともやらねば!という認識はある。
それに、今、彼は登山に関してなら、ほとんど何なんでも相談できる、頼りになる友人だ。

今年は「冬山技術が足りない!」と思い、登山学校、登山講習会を模索した。すると、神様は長野県の一般登山者リーダー講習…1年間の技術講習会を寄こしてくれた。それに東京の登山学校も、とても良いところみたいだ。

だから、ぜひそれらの機会に答えられる人間でないといけない。

神様は求める者にはちゃんと機会を与えてくださるのだ。むしろ、問題は与えられたチャンスに値する自分かどうか?だ。

■ チャンスに値する自分を作るべし

長野の講習…一体どんな訓練をするんだろう? どんな体力が要るんだろう?

実はその講習会には特に体力の指定はない。だから分からない。

…でも、最近読んだ山雑誌の後ろの方で、社会人向けのリーダー講習募集の欄に ”参加資格:20kgを担いで5時間行動できる方” と書いてあった…(汗)

今の私は10kg7時間は平気だ。 でも… 20kgって倍…(汗)

また最近行った登山学校のリーダーからも、25kgの歩荷訓練があるという話を聞いた(ーー;)。というわけで、

一体どうやって20kg5時間の体力をつけよう? これが課題だ。

■ ブレークダウン

山の先輩に相談したら、「たぶん5kgづつで歩き方が変わる」そうだった。

ということは、今はすでに10kg担げるから、15kgが目標値。 

余談だけれど、この場合、いきなり20kgを担ぐことを、無謀、とか、身の程知らず、と呼ぶのだと思う(^^;)。 

■ 現実的になる

目標値は決まったが、そこまでどう到達するか? 現実的にならなくてはならない。

何しろこの発言は、中学・高校時代の成長期から山に登っている人の体験に基づくわけだからだ。

そういう達人と自分との間に横たわるギャップに関しては、冷静に分析しないといけない。トレーニングで体を壊しては、元も子もないからだ。何しろ、日ごろ重さに関しては無関心な人たちだからだ。自然に身に着いたことに関しては人はあんまり良い教師にはなれない。

現実に即して考えると、成長期のカラダにしていいことと、成長期を過ぎ老いのプロセスに入ったカラダにして良いことは違う。

というわけで、大きすぎる目標は、毒である。無理なく到達できる目標にブレークダウンしなくてはならない。

そこで出した結論が歩荷はとりあえず12kgだ。これで様子を見る。

■ 微調整する

12kgでも、やってみると結構登りが堪える。下りはそうでもない。今日は道がぬかるんでいたので下りでも重さがあると気を使った。

背中が重くなって、力がかかるのは、登りの大腿四頭筋(クアド)だ。

バレエでは一番つけたくない筋肉(--;) クアドはイラナイ、イラナイとずっとできるだけ落とすように努力していたんだった…ので、今は真反対の努力をしているわけなんだな(笑)。

日曜に権現に登っているときに、食べてお腹が膨れていると丹田に力が入りづらいと思った

丹田に力が入れば、大腿四頭筋に頼らなくても体を上方移動させることができる。ところが、シャリバテ、という言葉が浮かぶので、どうしても初心者は用心してたくさん食べて行ってしまう…すると、お腹が重いので、お腹に力が入らず、結局、大腿四頭筋頼みでカラダを持ち上げてしまうのだ… これは良くない。食べているのに疲れる、という結果になってしまう。

というわけで今は食事も見直し中だ。

■ 情報を取り入れる。 

登山のトレーニングと言えば、三浦雄一郎さんが有名で、高齢でエベレストに行っている。

彼の著作『歩く技術』も読んでみた。やはり自分が知らない分野では勉強をしないといけない。

書かれていることは、周囲の達人や登山のベテランが言っていることと一致した。

歩く体力は歩くことでしかつかない。

山の体力は山に行かないとつかないのだ。山=傾斜。平地より傾斜地がいいのだ。

大量の負荷を短時間にかけると、瞬発力がある白筋(早筋)が発達するのが知られているが、登山でほしいのは持久力を発揮する赤筋(遅筋)なのではないかと思う。だから体が大きくなること(太ること)は、必要な要素では全くない。(なのに今少し重いのでこれははっきり言って進歩ではなくて後退だ。)

…と、これらのことを総合すると、

 ・できるだけ頻繁に (毎日)
 ・できるだけ長い時間を (少なくとも1時間)
 ・快適度ギリギリくらいの重さで (とりあえず12kg)
 ・ともかく歩く

必要があるってわけです。

これは、とにもかくにも、これから参加する講習会で
 
 自分が山に懲りて山を嫌いになる…っていう未来をみずから作らないため…(笑) 

だから 裏山+米入りザック は致し方ないんだな(笑)

まとめると
 
 ①現在地を評価する
 
 ②なりたい自分との距離を測る
 
 ③必要なことを決め、実行する
 
 ④現実的に分析する
 
 ⑤到達可能な目標を設定する
 
 ⑥微調整する
 
 ⑦実行する

参考サイト
http://micshp.web.fc2.com/tsuji/right-mein.html
http://army-fitness-gym.com/blog/archives/227