Saturday, February 5, 2011

2月厳冬期の三ッ頭・・・真冬の小春日和



■ 真冬の小春日和

先ほど、厳冬期の三ッ頭(2580m)より帰ってきました~!

厳冬期には低山だけ・・・といいつつ、今年は山梨側は雪が少ないらしく、ぜんぜん雪が低山にまで降りてきません・・・。日本海側は大雪なのにね。

ということで、1月9日に登頂を断念して前三ッで帰ってきた三つ頭にリベンジに行きました。三つ頭は権現岳の前座なので権現に登る人が一杯通っています。

本来、権現まで行かず三つ頭でも厳冬期にはちょっとどうかな?という標高なのですが、なにしろ、今日は”3月並”の気温・・・

これは私達にとっては、またとないチャンス!なのではないか?と・・・。

そのチャンスという解釈は大正解でした。なんと1月より雪がなーい!!! 風もなーい!!そして暑ーい!(笑)

1月は冬季通行止め登山口より上は、アスファルトにも10センチくらいの雪があり、今回は無雪・・・つまりスタッドレスなしでも誰でも入れる。


前回は、登山口の木製階段は凍結していましたが、今回は、天女山山頂どころか1700mくらいまで無雪・・・雪好きなのでガッカリ。


前回は雪に覆われていた道は土が露出してむしろ不快な道・・・無論上のほうはフカフカの雪でした。

けっきょく、1月より今回は格段に好条件で登りやすかったのです。

          1月9日    2月5日

登山口        10センチ   無雪

登山口⇔天女山    凍結    ほぼ雪無 アイゼン不用

天女山⇔天の河原   まっしろ   白と土半々


という悲しいまでに雪は溶けてしました・・・いや~いつ溶けたんだろう?

天の河原から上も積雪は格段に減っており、こんなに雪がないのか?とビックリ!

そして今回は2000mを越える付近でも小鳥のさえずりが聞こえるほどの無風。 

日の出前は朝もやにつつまれていたものの、日の出と共にクリアになり、権現岳・赤岳方面は青空にくっきり、

富士山は雲海の上にポッカリ。展望はイマイチでしたが気温は高く、恵まれた日になりました。

遠景は今日はダメでしたが、日差しが温かく、八ケ岳おろしより、日焼けが気になるお天気。


そして予報どおり、午後になると空はうっすらとした雲で覆われ、富士山は姿が空と同化してしまいましたが稜線は相変わらず、ぽかぽか陽気、という、山ランチに最適な、素晴らしい条件に恵まれました。 




結果、この時期に2580mゲット(笑)!っていうか、標高はどうでもいいのですが・・・実はこの前にちょっとした事件があって・・・標高自慢したくなっちゃうんですよね。




■ 馬鹿呼ばわり事件


実は今日、三つ頭に行くと日ごろひいきにしている山屋さんに言ったら、「馬鹿かあードシロウトの登る時期じゃないんだよ。登れても下りは無理。この時期は10本爪!」「あなたの装備では死にます!マイナス20度は越えます!」と山行きを否定されていたんですよねぇ・・・

一応、天気の予想とか、前回の手ごたえとか伝えたのですが、返事は「勝手にしてください」ってなんか・・・(汗)

基本的に心配してくれている、という、ありがたいことだと思うので山から帰ってきましたメールもしましたが、無視・・・(ド汗)

ほんとに大人・・・???ああ、謎!

そんなことをプロに言われては、というので、少々青くなりつつ、最厚手の衣類を着て行ったのですが、気温は予想通り高く、暑すぎて今回は大汗かいてしまいました・・・(^^;)


やっぱり自分の経験と判断のほうを信用しないと行けないと反省。修行が足りませんね。

実際、私達は本当に”ドシロウト”ではあるので(^^;)、プロにそう意見されると無視するのも気が引け(←小心者?いや子供の頃の”良い子”病か?)、対策は打ってから出かけようとする・・・のですが、やっぱり今回は

(プロの意見) < (天気予報&直近の山情報)

自分達で総合的に考えた結果を信頼したほうが良かったようです。

私は寒いかも?と山アンダーのタイツを2枚重ねて行ってしまい(初めて)、暑くて

閉口しました。アンダーだから脱げない・・・それもボトムス・・・

今日は本当に暑くて汗かきまくりでした。


ちなみに下の2つは1月9日の天気図と今日の天気図。

1月9日



2月5日





ずいぶん等高線がのんびりした感じですもんね。やっぱり、山は季節と標高でいっちょ覚えに判断するのではなく、詳細に突っ込んで調べないとダメなのかも?

1月だからOK、2月だからダメ、というのでは”思考停止”・・・。


今日は厳冬期の小春日和でしたが、厳冬期ではなくても厳冬期並みの条件になるときは

おそらく遭難が増えるのでしょう・・・


■ 直近の山の状況はネットに豊富


ホント、最近は山情報、特に最近登ってきた人たちが詳細な山行き感想をブログ等でアップしてくれるので、助かりますよね。


それと天気予報もかなり詳細に分かるようになっているので、今回も私達は午前中だけは晴れるだろう、という予想のもと、いつもより早出して山頂に立ったときには最高に晴れていたのでした(^^v)。

きっと古いタイプの山屋さんはネット情報は馬鹿にしているので最初から見ないでしょう・・・でも、ネットで取れる情報と言っても、山小屋に電話かけて雪の状況を聞くのと変わりありません・・・。ただそれがネットにあって、誰でも見れるだけ・・・。ネットにあるからダメ情報、電話で聞いたから信頼できる、というワケではない。

たしかにネット情報は玉石混交なのですが、そんなの一般社会だって同じですし。

直近の山ブログでは、アイゼンなしで登ってきた人が目立ち、基本的にアイスバーンはない、という情報でした。

私達は前回行っているので、降りれない、というのは、1月の雪と2月の雪では何が違うのか、そこが分かれば、10本爪(あるいは12本)のアイゼンを購入しても良かったのですが、前回もすれ違うほとんどの人がツボ足だったし、そのとき、私達自身は軽アイゼンをつけましたが(持っていても重いだけだし?)無事というか、下りのほうがよっぽど楽に降りてこれたのです・・・。そういう経験があって、超(?)なアドバイスでした・・・。降りれないってどうして?


初心者にとっても、雪道はコケても痛くないということもあって夏道より軽快です。くだりは登りの半分の時間、下手したらそれ以下で降りてこれます。 


まぁ、山はその年の気候条件により色々、雪質も色々なのでしょうね。最悪を知らない私達には計り知れないことです。

気温については・・・(ため息) 私は雪山に行くからには必携と(といいつつ台所用)温度計を持って行っているのですが、今回の三つ頭、気温が高くてビックリでした。

同じ温度計を使って計っているので、比較する分には問題ないと思うのですが、先週行った大菩薩嶺・・・山頂の雷岩では-10℃を指していました。なおかつコンスタントな強風だったので、大菩薩嶺こそ-20℃の世界でした・・・(笑)

あそこは年中誰でも行っていい場所、とされていますけどね。マジで汗かいた後の強風で氷点下10℃はヤバイと思いました。

だから3回もコケても、速度を緩めず必死に下山・・・(笑)

今回は早朝の登山口、1370m地点で0℃。そこから最大-2,3℃まで下がりましたが、標高が上がっても、太陽も照りだすので、気温は理論値どうりに下がらず、結局、三つ頭でもゼロ度でした。 午後に登山口に下りてくると8℃。そりゃ暑いはずと雪が解けているのも納得。 三つ頭は2000m以上で急な箇所がありますが

くだりでコケることもなく・・・雪があると滑らないのです。大股でガンガン下れます。むしろ雪があるほうがいい。


やっぱり今日は季節外れの小春日和・・・三つ頭のような雪崩れの危険のない尾根筋の道を歩くには大チャンスでした!


■ 本日の様子







雪がない登山口・・・・。1月はここは真っ白でした。前回の反省を活かし、今回は7時半着。 ところがすでに登山口はスキマなく車が止まっていました!みんな早い!









天女山は土ばっかり。前回は10センチくらいの薄い雪だったのでここで私だけアイゼンつけました。









今日はお山がハッキリ!編笠山・・・まだ行ったことがない。









甲斐駒ケ岳。






今から行くところの三つ頭。この向こうに権現岳がある。









前三つの稜線・・・雪がない!ここで10時15分。

8割はこんな樹林帯の中の、明るいルンルン道。山登りらしいのは2000mの標識から先でそれまではピクニックのような緩やかな登り道です。









この下は前回の前三つ・・・大違い。











着いた!三つ頭・・・でも雪が少ない!









夫がぜひ、と見たがっていた赤岳。









権現岳と赤岳。近くで見ると度迫力。この日は権現までいく人や降りてきた人とすれ違い、みんなすごいなぁと感心しました。私達はまだ無理・・・怖いからいけない。









権現岳って凹があるねぇ。どこを歩くんだろう?




■ アイゼン要・不要?




アイゼンをつけるタイミングはいつも迷います。ま、持っていても仕方ないので

つければいいのだと思いますが、今回もじっと登山道の足跡を観察していましたが

ずっと靴型が見え、つけない人も多いのだろうと想像できました。




前三つの直前は急登なのですが付近から、アイゼンの歯の跡が見え始め、ああみんな

つけ始めたなぁ・・・と。前回は降りてくる人とずいぶんすれ違いましたが

今回は、権現に行くパーティ3人とおじさん一人が登りで、後は、単独の

男性一人、女性一人とくだりで一緒に。 前歯のアイゼンをつけている人、

スノースパイクの人、色々でした。




あまり急な箇所はないのですよね・・・だからかな?凍ってもいないし。




今回はテント泊の人を見かけました。くだり12:30の辺りでみたのですが

そのとき既にテント張ってた・・・ずいぶん早いですね、貼るの。ま、いいのですが

さぞ夜は寒かろう、と思いました。




シカの足跡や、糞、鹿以外の糞もけっこうあってちょっと怖いですね。どんな

動物と出会えるのかなぁ?熊ではないでしょうけれど・・・




■ 余禄




余禄は温泉と行きたいところですが、公共の湯は塩素の湯・・・であまり快適でないので温泉はあきらめ、今回はそば『月舎』に。おいしかったです。








てんぷらそば(1580円)と鴨せいろ(950円)。




■ 備忘録




7:30 天女山登山口入り口

8:00 天女山

8:30 天の河原

10:15 前三つ

11:05 三つ頭

11:30 下山開始

12:30 ランチ(樹林帯のテント泊跡地にて)

1:30 下山




登り3.5h、くだり2h 含むランチブレイク。




反省点はカップヌードルがぬるい湯で不味かったこと!アルデンテのカップヌードル・・・(汗)




良かったのは行動食。行動食にショートブレッドやオーストラリアの誇るTimTumは

オススメです。今回は気温が高く終始、0℃~-2,3度だったので、確信はありませんが、基本的にバターを使って焼き上げたものはおいしさが温度で変化しないような気がします。




あと、前回の反省を活かし、今回は朝ごはんは餅にしました。餅は偉い!

かなり体力尽きます・・・バテることなく、停止もせず、歩き続けることが

できました。山に行く日の朝ごはんはもう餅に決定です(笑)




装備では手袋が・・・風を通さないオーバーミトンを買って試したみたものの・・・

ゴム部分が硬くなって使えない・・・4200円もしたのに!ちらっと掃除用の

ゴム手袋が色意外はそっくりだな、なんて思ったんですよね。手袋は課題山積ですね。

今日はフリースさえも暑くて半分は素手だったのですが・・・やっぱりこれも

気温にあわせて何種類か想定しておかないといけないのかしら・・・?