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Saturday, December 20, 2025

Mt.アルバータ遠征(3,619m) 登頂100周年記念 / 日本山岳会ユースクラブ


おススメ動画です。

アルバータ山(Mount Alberta)は、カナダのジャスパー国立公園内にある高峰で、カナディアン・ロッキーの一峰です。 - **標高**: 約3,619 m(ソースにより3,618 mや3,619 mと表記)。 - **位置**: ジャスパー町から南東約80 km、コロンビア氷原の北約15 km。 この山自体は急峻な岩峰で、登山ルートの**標高差**(累積獲得標高)は標準ルート(例: 日本人初登頂ルート)で約2,000 m以上になることが多く、技術的に難易度の高いアルパインクライミングが必要です。具体的な距離はアプローチを含む往復で20-30 km程度ですが、ルートにより異なります。 もし登山ルートの詳細な標高差と距離をお求めでしたら、標準的な日本人ルート(1925年初登頂時)は基部からの垂直岩壁が多く、総標高差が山の高度の大部分を占めます。現代の一般ルートも同様に急峻です。 アルバータ山(Mount Alberta、標高3,619m)は、カナディアン・ロッキーの難峰として知られ、すべてのルートが高度なアルパインクライミングを要求します。簡単なハイキングルートは存在せず、主なルートは岩稜・氷雪・緩い岩場が多く、ビバークを伴う多日程が一般的です。 アプローチは共通で、Icefields ParkwayからSunwapta Riverを渡り、Woolley Shoulderを越えてLloyd Mackay Hut(小屋)まで。 - アプローチ距離:約11km - 標高差:獲得約1,320m(損失約255m) - 所要時間:6-7時間(非常に険しい) 以下は主な既知ルートのリストです(主にSummitPost、ガイドブック、登攀記録に基づく)。難易度はAlpine Grade(総合グレード)とYDS(岩登りグレード)で表記。ルートは岩の緩さ(chossy)が特徴で、落石・ルートファインディングの難が共通のリスクです。 | Japanese Route(日本人ルート、東壁、標準ルート・初登頂ルート) | Alpine V | 5.6(緩い岩多し) | 約900-1,000m(ビバークサイトから) | 10-15ピッチ(約500-700m垂直) | 2-4日(ビバーク1-2回、下降含む10回以上のラッペル) | 最も登られるが、最も緩い岩で低評価も。下降も同ルート。カナディアン・ロッキー11,000ers中最難の一つ。 |

| North Face(北壁、House-Andersonルートなど) | Alpine VI | WI5, M7-M8(ミックス/アイス) | 約1,000m | 複数ピッチ(ヘッドウォール集中) | 2-3日(冬期条件でより難) | 厳しいアイスクライミング。冬期初登など著名。 |

| Northeast Ridge(北東稜) | Alpine V | 5.10 | 不明(稜線中心) | 長稜線 | 2-4日 | 露出度高く、技術的岩登り。 | **注意点**: - すべてのルートで高度な経験(岩・氷・ミックスクライミング、ロープワーク、ルートファインディング)が必要。初心者不可。 - ベストシーズン:7月下旬〜9月上旬(乾燥時)。 - 登攀数は少なく、年間数パーティー程度。許可不要だが、Jasper国立公園ルール遵守。 - 詳細はガイドブック(例: Selected Alpine Climbs in the Canadian Rockies by Sean Dougherty、11,000ers of the Canadian Rockies by Bill Corbett)やSummitPostを参照。 ### Japanese Route(日本人ルート)の詳細 Mount Alberta(標高3,619m)の**Japanese Route**は、1925年7月21日に日本山岳会の槇有恒隊長率いる日本人チーム(橋本静一、早川種三、三田幸夫、波多野正信、岡部長量)による初登頂ルートで、東壁(East Face)を登る標準ルートです。カナディアン・ロッキーの11,000ers(3,353m超)の中で最も難しく、危険なルートの一つとされ、多くのクライマーが「登ってよかったが二度とやりたくない」と評します。 - **総合グレード**: Alpine V(多日程、ビバーク必須の場合多し) - **技術的難易度**: 5.6(YDS)、ただし岩の緩さ(chossy)により実質的に遥かに難しく感じる。プロテクションは貧弱で落石リスク極高。 - **クライミング部の標高差**: 約900-1,000m(ビバークサイトから上部) - **ピッチ数**: 10-15ピッチ程度(ルートバリエーションによる) - **全体所要時間**: 2-4日(アプローチ・下降含む)。クライミング部だけで9-12時間以上。 - **下降**: 同ルート下降。10回以上のダブルロープラッペル(60mロープ推奨)。アンカーは不安定なものが多く、スリング補強必須。 #### ルートの概要(主な記述に基づく) 1. **アプローチ(共通)**: - Icefields Parkwayの駐車場からSunwapta Riverを渡渉(水量次第で危険)。 - Woolley Creek沿いのトレイルを登り、Woolley Shoulder(パス)を越えてLloyd MacKay Hut(小屋、標高約2,720m)へ。距離約11km、獲得標高1,320m(損失255m)、6-7時間。 - Hutから谷を下り(約300m降下)、アルバータ山基部へ。タルスと崖帯を越えるルートファインディングが難。 2. **下部(非ロープ部)**: - 基部からスクリースロープを300mほど登り、下部の崖帯の上にある傾斜したレッジ(angled ledge)へ。 - このレッジを南(左)へトラバース(横断)。崖帯をいくつか越えながら中腹の黄色いレッジシステムへ。 - 多くの3-4クラススクランブル。左側へ大きく回り込みながら高度を稼ぐ。 3. **上部(ロープクライミング部)**: - 高所ビバークサイト(水場近く)から東壁の本格クライミング開始。 - 朝の落石を避けるため早朝出発。5-7ピッチの岩登りでサミットリッジへ。 - 岩は非常に緩く、ホールドが崩れやすい。クラックスは5.6程度だが、プロが取りにくい。 - 一部バリエーションあり(例: 左寄りで5.7の"Elephant Asses"ピッチを避けるルート)。 4. **サミットリッジ**: - リッジはコニスが多く、ルートファインディング難。短いラッペルやトラバースあり。 - サミットには初登頂時の日本人傘が残されている場合あり。 #### 注意点とリスク - **岩の緩さ**: 落石が最大の危険。ヘルメット必須、ロープ隊は間隔を空ける。 - **ベストシーズン**: 7月下旬〜9月上旬(乾燥時)。2025年7月の100周年再登では新雪で難易度大幅アップ。 - **必要なスキル**: 高度なアルパイン経験(岩・ルートファインディング・ラッペル)。初心者厳禁。 - **装備**: ダブルロープ、ナッツ・カム多数、スリング多め、ビバーク装備。 詳細なトポや最新報告は、Steven SongのサイトやSummitPost、Mountain Projectを参照。ガイドブック(Selected Alpine Climbs in the Canadian Rockies)もおすすめです。 さらに具体的なピッチごとの記述や動画が必要ですか?

Monday, April 4, 2022

倉上慶太さんのレイニーマンキーでジャンボさんのトークが聞けるようになっていました!

 https://rainydaymonkeys.sunnyday.jp/rainy-monkeys/

ポッドキャストのサイトでした。読者からの質問コーナーがあります。 

こういう質問って、あまりに、雲の上の相手だと、何を質問していいものやら…ってなりますよね。

何が分からない?を聞いても、核心的なところは聞くに聞けない… 私も、クライミングのメンターがいましたが… 聞いていたのは、何かクライミングにおいて矛盾を感じるような時でした…

例えば、ボルトの打ち方が、九州では、ガバ=ボルト飛ばし、になっていて、小川山ではガバ=クリッピングチャンスだったのと、えらい違う!と思ったときに、これはどう考えたらいいのか…ということを、複数の…3人以上の人に聞いた覚えがあります。

ほとんど見ず知らずのクライマーに聞いて解決しましたが…(笑)


雨の日に、クライミング談義している感じのお話をそのまま、流しッパで聞けるのかな?

だとしたら、クライミングの先輩が周りにいるような感じで、すごくステキなことだと思いました。

有料サイトから無償化されたようでした。ありがたいことです。


Friday, October 13, 2017

本チャンでリードが取れるまで5年

最近、図書館で借りてきた、古い岳人(2007年9月号)に、菊地敏之さんが寄せた記事がある。

「いまどきの、なんともせっかちな人々」

という記事。記事の要旨はこうです。

ーーーーーーーー
物事を考えるスパンが短い。あれができたらすぐにこれ、というだけでなく、ある物事にも、たった一つの経験で、すべて納得し、すぐ次、という発想の人が、あまりにも多い、ということなのだ。

略

平日は週に1日はジムに行くとして、ビレイやそれに伴うクライミングのあれこれが理解判断できるようになるまで1年、それから外岩でもリードを始め、もちろん最初は支点のしっかりしたスポーツルートから始めて、やがて小川山などの「あれやこれや」が混じったルートのおおかたでそつなくできるようになるまで3年、さらにクラック系で3年、同時にマルチピッチルートも人に連れられて、20~30は経験し、トータル5年でリードが取れるようになるなんて、随分早いほうだとおもうんですけどね。

略

ジムでトップロープすら危うい状態なのにリードし出す人
ジムからいきなり外岩に向かう人
小川山などのトラッドルートに「ジムで5.11が登れたから」のノリでとりつく人
 (※全員見ました!)

など見ていて、ええ!?と驚かされるような人たちは、決して少なくない。

略

(10年、5年が)本当に必要な事なら、あるいはその時、自分では必要性が分からなくても、「必要だ」と実際に考える人がいるのなら、それが「クライミング」というものだと、思うのが普通のような気がするんだけど…。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

■ 命題: 死なないアルパインクライミングとはどのようなものか?

一般登山から、”本格的”という形容詞がつく登山をするようになった初期の登山者にとって、もっとも大きな壁は、

死なない

ということです。 せっかちな人たち…というのは、昨今、登山者本人だけではなく、教えてくれる人も、そのような場合があります。

まぁ、リードしないと、ビレイが上手くならないので、リードと言うことが格段にトップロープよりリスクが大きいことを理解するのに、人工壁やボルトのスポーツルートで、リードへ進むことは正しいと思います。

が、そういう理解がない段階の登山者…まだ一度もリードしたことがない人…以外は、たぶん、どこが登れ、どこが登れないのか?と言う本チャンルートの判断は、慎重にするべきです。

例えば、ロープが出る山の初年度で、イキナリ、ルートグレード3級(現代は4級と言う人もいます)北岳バットレス四尾根は、急すぎます。

(ちなみに大学山岳部はそのような急すぎる登山計画が多く、そのプロセスで命を落とす人も、結果として多いと言うことになっています。しかし、これは、体力面がその頃はピークであり、それを活かしきるということを考えると、トレードオフになりますし、登山界の伝統を考えると、ほぼ回避不可能な伝統と言えます。なにしろ、”記録”を作ってきたのは、そうした先鋭的な登山をする山岳部だったからです。したがって、大事なことは先鋭的な登山とそうでない登山…ほとんどの大人の人…を分けて考えることかもしれません)

上記の菊地さんの記事を分解しますと・・・

1)平日は週に1日はジムに行くとして、ビレイやそれに伴うクライミングのあれこれが理解判断できるようになるまで1年、

2)それから外岩でもリードを始め、もちろん最初は支点のしっかりしたスポーツルートから始めて、やがて小川山などの「あれやこれや」が混じったルートのおおかたでそつなくできるようになるまで3年

3)さらにクラック系で3年

4)同時にマルチピッチルートも人に連れられて、20~30は経験し、

5)トータル5年で(本チャンで)リードが取れるようになる

= 随分早いほう

さて、このブログでは、1)のプロセスについては、週2・半年と掲載してきましたが、大体においてあっていますね。

このプロセスでつまづく人が大変多いです。人工壁、通ってください!!この時期は、自分の身を守るための知識を蓄積する非常に重要な時期です。

これは山岳会に属していても、その会に1)の時期の人がいないとか、人工壁へ通っているメンバーがいない、となると、何年属しても、1)の時期に学ぶべきことが十分学べてないことになります。

新人の側が、「今自分が習得しなくてはならない技術はビレイや、クライミングに関するあれやこれやだ!」と自ら理解して、動かない限り、十分学ぶことができないかもしれません。

1)の時期をすっ飛ばして、2)の外岩時期へ突入した人を知っていますが、岩場で非常に危ないです。ビレイをマスターしていないだけでなく、リスク管理自体が、あやふやな感じです。危ないことが何かを理解はしていないと思うので、危ないことが危ないと分からない状態です。

3)クラックで3年、については、特に記述する必要はないと思います。

4)マルチ・・・については、現場を知る、充分な観察力を磨くと言うことだと思います。

私は大体、今20ルートを越えたくらいな地点です。

5)リードを取れるまで5年で早い方…

一般的にお仕事をしている大人の場合、すべての土日を費やしても、山に行ける日は限られます。そのペースでということであれば、山に行けない人ならば、もう少しかかるかもしれません。

■ 古い岳人礼賛

古い雑誌と比較して、最近の山と渓谷や岳人は、かなりハイキング寄りだと思います。

さらに、同じ岳人でも、読み比べると、やはり古い時代の岳人の方がアルパイン向けつまり山ヤ向けの記事が多いです。

もし、古い岳人のバックナンバーを置いているような、大型の図書館がある方ならば、ぜひ一度、古い岳人を手に取って見られることをお勧めします。



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小刻みなステップで成長しましょう

Tuesday, May 23, 2017

インスボン2017

■ 海外登攀第二弾

昨年11月のラオスに続いて、海外クライミング第二弾で、インスボンに行きました。

2014年にクライミングデビューして3年目。インスボンに行くことになるとは…大変感慨深い思いです。

ご縁に感謝☆

■ 岩場の性格

東洋のヨセミテと言われる美しい花崗岩の岩場です。登山口から約1時間で、ベースとなる白雲山荘に到着します。アプローチが1時間と短いため、楽にクライミングできるので、三つ峠と似ています。花崗岩で、フリクションで登るクライミングとなります。
スラブ、クラック、ワイド、が主体で、アルパイン的な岩場です。ショートもありますが、前傾壁やカチっぽいフェイスクライミングのスポーツ的な岩場ではないではないです。

マルチピッチ主体で、クライミングで山頂を目指す山、が味わえます。景色最高!

大ランナウトしています(^^;)。確実性のあるクライミングスタイルが必要。

■ 装備

マルチピッチクライミング用の一般的な岩装備が必要です。一般的岩装備が分からない人は行くべきではないので、詳細は端折ります。カムは一式必要。ロープはツインで行きました。クラックはクラックグローブがあると便利です。

アプローチは短いのでファイブテンでなくても、クロックスでも十分。

宿泊装備として、シュラフと防寒着が必要。小屋泊用にクロックスのような草履があると便利。

服装は一般的な夏山縦走時の保温着くらいは必要です。日焼けも要注意。

■ インスボンへの行き方

仁川国際空港 - 地下鉄スユ駅 ー タクシーでトソンサ(登山口)-徒歩で白雲山荘

下山時は、トソンサからタクシーでウイドンまで。ウイドンから、バス120と109が出ています。もしソウル市内で宿泊するなら、この2系統のバスの沿線が楽かもしれません。

■ トポ

廣瀬ガイドが出しているトポがあります。









■ その他
・白雲山荘のご主人の李さんは、ご高齢ですが日本語堪能。喜ばれるお土産はお酒。
・一般ハイカーが多数通ります
・小屋ではアイス食べれる
・ビールは売っていません
・ウイドンでは、下山後にスパに入れる。
・ウイドンでおススメの登山ショップは、エーデルワイス
・ソウル市内では、問屋町で登山ショップ巡りができる モンベルもある。
・アイスギアの購入は韓国がアイス人口が多くておススメ

■ 小屋
・宿泊は板間
・価格は2食付3500円
・トイレはぼっとん
・水場が近い
・飲料水は売っている
・人懐こい犬を飼っている
・一般的な日本の山小屋と同じ感覚
・小屋泊縦走程度の装備が必要(ヘッドライト、衛生用品等)

■ 力量

ホントのドがつく初心者だと行っても楽しくないかもしれないですが、登れないルートばかりでもなく、韓国でも初心者の人も来ているみたいでした。ただ楽しめるか?と言うと違うかもしれないので、楽しめるためには、5.10Aがリードできるくらいは必要かもしれません。

行きたい方で案内者が必要な方はご連絡ください。今回ご信頼できる方と知り合えました。比較的安価でガイドが依頼できます。

※このサイトのメール送信は、他者に公開されず、直接当方にメールが来ますので、プライバシーの心配は不要です。

Friday, January 6, 2017

阿弥陀北稜・・・ソロ好機

■ ちゃっちゃと済ませましょうな阿弥陀北稜

阿弥陀北稜にソロで行った。

ものの見事に、誰も「行くな」と言わない(笑)。何人かに行くことを言って出かけたが、誰も問題視する人がいなかった。

毎日、天気図を見ている。6日は、等高線が大きく開き、年に一度あるか?ないか?の風の無い日だと分かっていた。

大体、この地方は、正月明け第一週目に好機がある。去年はそれを甲斐駒に使った。

猪熊予報士の予報は、

ーーーーーーーーーーーーーー
6日(金):日本海から本州付近へ進む高気圧に覆われるため、晴れる。午後は風も落ち着いて、この時期としては比較的穏やかに。

7日(土):引き続き、本州付近を東進する高気圧に覆われるため、晴れる。稜線では西寄りの風がやや強まる見込み。
ーーーーーーーーーーーーーー

だった。

■ 八ヶ岳は天候核心

八ヶ岳の山々は、天候核心で知られている。

八つに限らず、どんな簡単な山でも、冬山では悪天候ともなれば、山は人に牙をむく。

八ヶ岳に特徴的なリスクは、低温だ。低温は八ヶ岳の場合、-17度程度は、平常だ。だが、そこに風が加わると、一気に凍傷のリスクが増す。だから、八つでは、凍傷はただの脅しではない。

が、この日のこの天気図は、凪、を意味していた。

翌日は?  引き続き晴れ。

翌日を考えるのは、遭難した場合を考えるためだ。翌日に大雪が予想されているような日は、前日が晴れでも遭難がありうる山には、ふさわしくない。一旦荒れれば、救助は延期になる。冬山で2泊以上のビバークに耐えるのは困難だ。

というわけで2日連続して安定した天候となれば、大チャンスだ。

好機は短い。8日には降雪が予想されており、降雪がくると、時機を逃してしまう。ラッセルが必要になるからだ。

ラッセルがいるなら、交代要員として仲間がありがたいのだ。

それで、急遽、行くことにした。ソロ好機、というわけだ。

■ 行けない理由がなかった

阿弥陀北稜は、3年前から登れると分かっているルートだから、技術的には、まったく緊張はしなかった。

阿弥陀北稜のリスクは、

 ・阿弥陀からの下山での道迷い
 ・中岳沢の雪崩

だ。

 ・風と低温

は、八ヶ岳全山で共通。 この日の天気図に寄れば、下山で道に迷うことがあるとすれば、天候のせいではなく、本人のポカミスしかない大快晴。しかも、正月明けでトレースバッチリ。

中岳沢の雪崩は、登山体系にも書いてあり、下りに中岳沢を使う人は、おそらく登山大系を読んでいない人だ。

今年は年末年始に雪が少ない。前日の降雪が、たとえ5cmでもあれば、中岳沢は地形的に雪崩れの危険があるが、山の外から、天気を追っている限り、降雪した様子はない。

雪崩れについては現地で判断することにした。降雪は現地でないと分からないからだ。

■ 準備

前日、ネットで記録をチェックすると、30日に入った記録があり、トレースは明瞭だろうと思われた。

まぁ、なくても、見つけるのがそう難しい尾根ではない。大丈夫だろう。このエリアには、すでに詳しく、阿弥陀は何度か登っており、中岳沢も無雪期に使ったことがある。

2万5千の地図は当然だが用意したが、おそらく見なくてすみそうだ。

阿弥陀北稜の登攀は易しいので、シングルアックスで良いと思った。が、ダブルアックスを薦められたので、一応持って行った。

しかし、岩を登るときは、無雪期はストックなどが邪魔になるのと同じで、アックス邪魔かもしれないと思った。

やっとクオークの出番が来た。

南沢のアプローチでは助かるが、登攀では邪魔なのでストックは置いて出た。

登攀は易しそうだったので、縦走用のアイゼンを使った。いつもアイスに使っているモノポイントが必要なシビアな登攀はなさそう・・・むしろ、雪稜向けが良いと思われた。

滑落のリスクは、いくら登攀が易しくてもある。ヘルメットは必要。

遭難した場合のことは、どうだろうか?

今回は、翌日が晴天だし、色々な人に声を掛けてあり、特に遭対協の人に渡すものがあり、約束してあったが、それが渡されないと異変に気が付いてくれるだろうと思われた。保険に使った。

何かあったとしても、翌日まで待てば良いだけだろうと予想できたので、シュラフとツエルトを、ダウンの上下とSOLのレスキューシートに変更した。あとは替え靴下。

ソロだから、ロープがあっても仕方ない。軽量化のために、ロープとコッヘルストーブのセットは置いて出た。一晩くらいお湯が沸かせなくても困るまい。ロープの代替えに7ミリの長いスリングとカラビナを一つ、ハーネスとセルフ用のPAS。登攀が易しいので、ロープはお助け紐的用途で。主に敗退時を考えた。あとはカイロ。

以前いた会では、厳冬期の阿弥陀北稜山行で、凍傷者を3人も出した。

登りは良いが下りで風にやられたのだ。天候が悪いのに、ガイドが引き返した山を引き返さなかった。

替えの手袋は、だからではないが、3組持った。インナーを入れると5組。

というわけで、ザックは限りなく軽い。コーヒーと紅茶と食事は多めにもった。

今回は、軽く早く抜ける作戦だ。

ロープもガチャもない。これで遅いわけがない。

■ 当日

朝、甲府では、車のフロントガラスが凍っていなかった。どうも予想より温かいようだ。八ヶ岳では、日中でもー9度の予報なのだが・・・。

美濃戸口までの、もう慣れっこの道を飛ばす・・・今日はいつものクライミングより早出だ。5時出発。いつものコンビニに寄って、肉まんをひとつ食べた。

今日は、美濃戸口の八ヶ岳山荘に立ち寄る用事があるが、朝が早いのと、山行管理を兼ねている狙いもあり、帰りに立ち寄る予定だ。

当初、美濃戸口に車を止めるつもりだったが、鉢巻道路は、降雪がなく、夏道。なので、美濃戸まで行く。まったく夏道だった。

途中、登山者を拾ったら、宮崎からの人だった。駐車場代を半分出してくれて、感激した。(よかったのに。)アイスクライミングもする人だそうだ。赤岳は初めてということで、北沢を行くそうだった。

私は南沢から慣れた道を行者小屋まで。途中、アイスに良さそうな滝を写真に取る。

南沢は、前に来た時と同じ、凍結のままで、雪はほとんど増えていない。前日の降雪の様子もない。木々は黒々としたままだった。気温は、それなりに冷えてくれていた。良かった。

途中、登山者を1組追い抜き、美濃戸口に7時、行者に9時到着。予定通り。

行者小屋で支度。ハードシェルを着て、アイゼンを履く。

アイゼンは縦走用をもってきたが、アイスで履いているダブルのブーツに着けると大きかった。アイスをするようになって、ダブルのブーツを履くようになった。凍傷になったからだ。クライミングでは、縦走より、よりタイトフィットな靴を履いている。だから、アイゼンのサイズを3サイズも下げなくてはつかないのだった。

ハーネスをつけ、PASを付け、バラクラバを被って、ヘルメットをつける。冬グローブに替え、クオークを手に持つ。

そこまでしてから、チョコバーを食べた。熱い紅茶が美味しい。今日は素晴らしい晴れだ。

一応、単独なので、山が発する、なんらかのネガティブな情報・・・行ってはいけないと言う警告・・・がないか、と目を凝らしながら、アプローチを歩いたが・・・、なかった。

今日は、単独でバリエーションをするのに、いかなるマイナス面も見つけられない・・・。

もし、山が一言でも、行くなと言えば、引き返すつもりで来たのに、その声は一つもないのだ。

緊張もしていないし、不安もない。

山は光り輝いており、気温は低く、空気は安定しており、風は、ほぼないに近い。ルートも明瞭で、雪崩の危険も、兆候もない。

もし、少しでも私自身に緊張や不安がよぎれば、引き返すつもりだが、その気配は全くない。完全にリラックスしている。

まったく初めて取り付く尾根で、しかもロープを出すべき、バリエーションに、ソロで向かっているのに。

ここは、本来は今から組みましょうというザイルパートナーと、ロープワークの確認のために行けば、ちょうどいいような山なんだけどなぁ。登攀は易しいから、ロープに集中できるってわけで。

今、ソロで向かっている、この尾根をソロで行くと言ったら、前の師匠の鈴木さんは、悲しむかもしれない・・・と、ふとよぎる。

仲間を大事にするように、というのが師匠の教えだった。

でも、その”仲間”は、私を含め他の仲間をむしろ、本来なくても良い危険にさらす事の方が多く、私はソロのほうがむしろ安全、というわけだった・・・。だから安全を優先するとソロになってしまう・・・。本当はそうしたくはなくても。

大量にお酒を飲んだ後の雪山登山は危険だし、確保理論を学ぶ気がない人のビレイも危険だし、ノットを予習してこない人の支点は信じるに値しない。

天候核心の山で悪天でムリをする判断に同調しないといけないとなると、パーティ全体が危険にさらされ、その際、山が最初に命を狙うのは、最も弱い者だ。それは一体誰になるのだろう・・・ 私ではないのだろうか?

■ 北稜

行者小屋で中岳沢の分岐から行くことにする。時間重視だ。行者小屋から、中岳沢のほうに登山道があり、トレースがついている。今日は、降雪もなく、雪は少なく安定しており、雪崩の危険はないと分かる。

10分程度で、ジャンクションピークへ向かう踏み跡が出ているので、それに従う。

トレースを追うような山をするのは本望ではないが、ここは人気があるルートなので、仕方がない。八ヶ岳は寡雪なので、一度着いたトレースが無くなることの方が難しいのだ。あちこちにトレースがついているが、大抵はバリエーションへ向かっている。

最初は樹林帯だが、じきに稜線に出る。ほんの小一時間で、取り付きまで導かれてしまう・・・。

先に先行パーティがいるのが見えるので、わざと歩みを遅くして、うんと手前で行動食を食べる。稜線は風が強いだろうし、待っていると先行パーティにプレッシャーを与えてしまうからだ。

しかし、そうやって時間をつぶしても、追いついてしまった。1P目は、3人だったので、最初のクライマーが登ったラインに取り付いて、そのパーティを追い抜く。一瞬だけの易しい岩。

しばらく、50度~60度くらいの雪の斜面を行く。下を見ると墜ちれないことは分かる。でも、雪はしっかりしているし、落ちそうにない。でも、夫は来れないな・・・。これは無雪期の明神主稜の時もそう思った。

次のピッチでも、先行パーティがいた・・・。ハデハデパンツで、ガイドさんかなぁ。トップは3mほど上にいるが、安定していそうなので、追い越させてもらうことにした。

カンタンな3級。支点を工作している?トップは、クローブヒッチができないと言っている。クローブヒッチができない人が来ていいところとは思えないんだが・・・。

「追い抜くなら左から追い抜いて」と警戒音を出されたが、たぶん、自分が指導中のトップに危害が加わると言う気がしたのだろう・・・。

左はホールドもなく、アックスも刺さらず、悪いし、別にトップの人はしゃがんで安定しており、単にモタモタしているだけであったので、正規のルートを取らしてもらう。

こんな初心者状態でルートに来たんじゃ、何も学べないよ~と私とかは思ってしまう。

たぶん、高橋さんも(教えてくれた先生)そうだったんだろう、実際、講習は、単なる懸垂下降だけに終わって、つるべはしなかったんだよなー。ノットから教えなきゃならないんじゃ、現場で支点作っていたら、危険極まりない。そう、あの時、私以外の人はエイトノットも、結べなかったんだよな~。ムンター、クローブヒッチ、何をかいわんや。

そんな感じのトップを追い越すと、もう何もなく、雪稜を歩くだけで、阿弥陀山頂だった。

振り返ると、トップの人がもたついているので、もしかして・・・と思い、雪に埋まった木でビレイできるよ、と教える。ホントにまだ、何も知らないで来てしまったんだろうなぁ・・・ なんだか気の毒に・・・。

稜線の景色は素晴らしく、クライミングは易しく、のんびりとして、行者小屋から2時間で阿弥陀山頂。

アックスは、結局、終始一本しかいらなかった。

山頂で、たまたまその場にいた人に記念写真を取ってもらった。同じ山梨の人で会話が弾んだ。

今日は素晴らしい景色で、冬山のNo1リスクの風も、凪と言っていいほど。

実際、阿弥陀から、中岳への登り返しで厚くなり、文三郎道の手前でハードシェルを脱いだ。

文三朗道へ出ると、朝、美濃戸までの林道で拾った人と再会。一緒に赤岳山頂を目指した。

初めての赤岳挑戦にワクワクしている、その人の話を聞いていると、昔の自分を思い出す。まだ赤岳が大きい山だったころのことだ・・・。

まだ、およそ、3年前・・・。あの頃、私は山岳会に入って、どんな山が広がるのだろう、とワクワクしていた。

赤岳と山岳総合センターの講習日が、ぶつかってしまった時、山岳会が主催する赤岳を選んだのだ。講習会は、アルパインに必要な、継続的な仲間ができる場でない、と思って途中で辞めた。

赤岳は、”本格的”がつく登山の登竜門だ。

ちゃんと登れますよ、ということを山岳会に示すこともできるし、今から本格的な山したいです、という意思表示もできる。仲間と登りたいのだ、ということも・・・。

この時は先輩たちが6人も来てくれたのだった。たぶん、女性が珍しいからだろう。

(でも、この赤岳で、赤岳に行くのに6本爪アイゼンで来る人や下山でバテて歩けなくなるメタボのおじさんがいた・・・この時にすでに、失望は暗示されていたのだった。)

あの頃、まだうぶだった私・・・今では、すっかり心臓に毛が生えてしまったかもしれない。

もう山岳会には何の憧れも幻想も持っていない。山岳会の外に優れた人がいると思う。というか、優れた人から辞めていくのではないか?と思ったりもする。会は機能していないからだ。

阿弥陀登頂は11時。30分ほど遅れているが、ほぼ予定通り。

まだ陽が高く、早かったので、赤岳から地蔵を回って帰った。

今日は、阿弥陀北稜の登りよりも、一般ルートの阿弥陀から中岳、赤岳方面への下りのほうが厳しい箇所があったようにも思う。

赤岳が本格的な登山の入り口と言うのは、その通りだ。赤岳の下りなど、ありとあらゆるアイゼン歩行技術が全部出てくる感じだ。

それにしても、3級や4級の岩場に必要な安全マージンは、女性の場合、5.10bなのだ。

(今私は5.10bがレッドポイントでき、正対、側体が板についたくらいの腕前なので・・・。)

私自身は、5.9が確実になろう!と思ってきたけれど、それは三級やⅣ級の岩場のためであるとは思っていなかった。三級Ⅳ級なんて、三つ峠みたいなものだから、楽勝の気持ちがずっと以前よりあった。でも、2年前ではソロの許可は出なかっただろう。

今日の阿弥陀北稜のソロ計画に、誰も意義を唱えなかったことを考えると・・・私自身が思っていた安全マージンより、より大きな安全マージンが必要だったのだろう。今はそれがあるのだろう。

北稜は、2年ほど前でも、山岳会の先輩から、私の力でも簡単に登れると言われていた山ではあった・・・がそれはビレイを前提にしていた。

阿弥陀北稜は、山岳会の新人は誰でも連れて行ってもらえるルートだ。入門ルートだからだ。

講習仲間が次々と連れて行ってもらう中、行く機会がなかった。行く相手がいなかったからだ。誰も復習山行しないのかしら・・・そう思っていたけれど・・・、一度連れて行ってもらったルートに復習山行する発想をする人は少ない。

相手がいないなら、単独で行けばいい。その力がつくまで、2年かかったとも言える。

単独は、8の山に登るために12の力が要る。12の力があっても、8の山にしか登れない。

今日のこの山の勝因はなんだろうか?

この7年間で身に着けた、八ヶ岳や近郊のエリアの気象に対する知識、
八つの雪に対する知識、
最近八つに行きつづけており、直近の様子を熟知していること

・・・これらで掴んだ好機だった。

■ 余禄

赤岳山頂は12:30 行者小屋14時。16時下山終了。16時すぎには、樅の湯に入っていた。

今回は、ちょっと何かご褒美が欲しいと思ったのだった。

結局ノンアルコールビールと焼売、ちまきで乾杯。悲しげな様子の中国人の人から、買った。ちょっと幸せのおすそ分けをしたいと思ったのだけど、どうだったか・・・。

阿弥陀北稜は小さい山だが、小さい山でも、自分の力で行くと格別、幸せだ。

自分の力で、自分を幸せにできる、と納得できるからかもしれない。

考えてみれば、山をすると選んだのも自分だし、阿弥陀北稜が単独で登れるまで、なんとか来たのも自分。

自分自身の幸福は自分で作り出すもの、与えてもらうものではない。

久しぶりの良き山だった。

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Monday, November 2, 2015

初めて5.9をオンサイトした日のこと

今日は、朝から、どんよりと曇っている。本当は悪天候は昨日のはずだった。

山や、クライミング、大事なイベントがある時に、天気予報が良いほうに外れると、それはまるで、その大事な用事が、歓迎されているように感じる。

手の甲がテーピングなしでジャミングしたせいで、切り傷だらけだ。クラックを登ろう!と思って岩場へいくと、テーピングをしてから行くけれど、ちょっとだけ出てきたときはテーピングしない。

秋は、とても乾燥しているので、クライミングには良い季節なのだが、何しろ喉が渇く。水をたくさん飲む必要があるということが分かった。

■ 成長速度 1年1グレード?

クライミングは、ゆっくり上達中だ。今回は、上達を感じるクライミングだった。

クライミングって本当に、精読というか、思ったような成長速度は得られないものだと思う。

登山で培った期待値とは、成長する速度が全く違うのだ。登山なら、本人が勉強熱心でヤル気があれば、一年あれば、お登りさん登山者(何も知らない)から、山岳会の新人レベル(雪の赤岳で状態が良い時に、標準コースタイムで登れる)になることができる、と思う。

でも、クライミングは、そう簡単に、標準的クライマーにさえなれない。着実性も違う。

今回は、オンサイトがテーマだったのかなぁ・・・。初見リードを3つもした(薫風、地蔵、一般ルート中央)。

初見で登る、っていうのは、精神的なもの、だから、とても意味があるかもしれない。

■ ヨセミテビッグウォールの写真会

土曜の夜は、若いころヨセミテのビッグウォールに登った人が写真の上映会をしてくれた。

私は一般的に言って、山のベテランを尊敬している。

”一般的に言って”と断わりを付けたのは、ニセモノも多いからだ。「自分の昔の山を自慢する人はダメだ」と、私の尊敬する山のベテランでさえも言っていた。

本チャンにバンバン行っていたと豪語する人が、山では地形を見ないで、GPSに誘導される登山をしていた・・・(汗)。ニセモノだ。

山を分かっていないサインは、標高自慢と数自慢、それに体力自慢だ。ついでにグレード自慢も追加しておく。

私はまだ、岩が出るような山を始めて丸1年なので、岩のカルチャー自体が、まだ新参者の域を出ない。大概の新人さんと言うものはそういうもので、そういう人は、やっぱり色々と昔からやっている人の話を聞いたり、カルチャーに触れたりするだけで、とても勉強になるものだ。

つまり、考え方やカルチャーを学ぶ。

ヨセミテの写真は、まるで小川山の岩のようにも見えて、キャンプ4の写真は、「あ、小川山だ!」と思わず言ってしまったほど(笑)。

岩の質が似ているから、小川山が日本のヨセミテ、なんて言われるのだと思った。

私は、海外旅行に行くことがあれば、せっかくだから海外の岩場にも行きたいな~と、一時岩場を検討したことがあり、海外の岩場情報をどうやって集めるのか?というのは、経験が役立つだと思っている。今はネットで検索できるが、それができなかった昔は、色々と情報を得るのが大変だったのではないかなーと思った。

もうひとりのゲストは、若きクライマー。すごく登れる人だ。5.13登っている。クライミング力があると、初めて行く岩場も楽しく登れるんだろうな~と、羨ましい。

彼は、すでにヨセミテに行ったことがある人だったので、私が聞けないような話で、盛り上がっていた。Iさんのほうも、嬉しそうにしていて、ちょっとホッとした。

私自身は、すごいクライマーになる予定はないが、コミュニケーションの結束点としては、私は優れている人ではないか?と自分でも思う。昔から、目利きだったからだ。

■ ビッグウォール

ビッグウォールは、ポーターレッジという空中テントに泊まるし、壁の中で2泊とかする・・・すごいクライミングというイメージだ。

私には考えられないクライミングだが、エイドで登る、という様式を考えると、フリーの高難度を考えるよりは、可能性はあるかもしれない(笑)。ただし、高さが怖い人には、そもそもダメだ。

ヨセミテは、登山者として一度再訪したいなーと思っている。ジョン・ミューアトレイルを歩くついでに、クライミングも出来たらいいな、程度で、クライミングスクールに行けたらいい程度だが、文化に触れてみる、というのは、どういう登山者にも大事なのではないかと思う。

山梨ワインのキザンの1.5リットルもある大きなワインを開けて、楽しく会話が弾み、気が付いたら、11時半・・・そろそろお暇を・・・というゲストを玄関口で引きとめて、12時、明日があるというのに・・・楽しい夜はお名残惜しく更けていった。

山好きの人と山談義をするのは、いつでも歓迎だ。

■ 自立ライン

せめて、5.9が確実にリードでき、5.10Aくらいが、どんな課題でも登れるくらいの登攀力があると、とりつける課題の数も一気に増えるし、どこの岩場へ行っても、楽しめると思う。

その辺が今の目標レベル。その登攀力が自立ラインだ。

どこかのガイドさんは、イレブンまで登れないと、ロープワークは教えない、という方針だそうだが、それは、人工壁ではそれくらい登り込んでいないと、岩に取り付くときに、自分が登れるのかどうかの判断ができないから・・・ではないだろうか???

岩に連れていってくれる人がいれば、人工壁11を頑張る必要はない。もちろん、誰も一緒に行く人がいない段階ではそうするしかないのだが、運よく連れて行ってくれる人がいるのであれば、むしろ、積極的に自然の岩に一杯触って、岩の性質をよく知るほうが良いだろうと思う。

無論、連れて行ってもらう際に、いつかはリードして自立するのが目的だ、ということを分かっていないと困る。

だから、今回は、初めて5.9がリードでき、しかも、それがオンサイトだったのが一番大きな収穫だった。

これをまぐれにしないためには、どうしたらいいのだろうか? 

TRで登れた5.10Bは、完全にまぐれグレードになってしまっているし、岩もアイスも登れたところが登れなくなったりするのは、本当に不思議だ。

■ Day1 某ゲレンデクライミング 5.9オンサイト

せっかく遠方から来てもらうので、いつも1泊2日のクライミングになるのだが、今回は、ベースが甲府の我が家だということで、甲府近郊の岩場。

土曜日は、近所のゲレンデに行った。

ここは比較的新しい岩場で、2006年に開拓されているのだが、山火事が起きたために自粛となっている。

私は3度目。

1回目は、他のパーティに混ぜてもらい、連れてきてもらった。

2度目は、自分の会のパートナー候補者を連れて来て登った。

3度目の今回は、ベテランと来て、案内役。

1)まずはエリア全体を把握する。

2)大きく分けて、二つのエリアがあるのだが、私がいったことがないほうは、どの課題がどのルート名なのか、岩を見てもイマヒトツよく分からなかった。

それで、結局、私が分かるほうの岩に移動した。

易しい課題でアップ。私は、初めて、この岩場でオンサイトができた。しかも、小川山でもまだリードしたことのない5.9. 

続けて5.10Aもリードを頑張ったが、最後の1ピッチができず、オンサイトならず・・・。Iさんが登ってみてくれ、ムーブを教えてもらったら、できた。

・・・ということは、やっぱりムーブの引き出しが少ないことが課題なのかもしれない。

 ・5.9オンサイト
 ・トポは分かりにくいと不評
 ・前に登れなかった10.Cの被った所は、ジャミングで手の甲が痛い・・・TRで登れた。
 ・2015年4月19日 一回目の記録
 ・2015年5月5日 2回目の記録 その1

■ Day2 三つ峠 (ゲレンデ)
混雑中・・・

地蔵ルート 
翌、二日目は、三つ峠へ。 非常に混んでいて、大学山岳部と都岳連の岩講習が入っていた。

シマッタ・・・と思った。こういうことなら、別の岩場に行けば良かった・・・と後悔した。

私も講習会に参加する立場だから、講習会に出るような人には好感を持っている。

けれど、講習会や山岳部の訓練が場所を占領してしまうのは、ちょっと迷惑・・・

とはいえ、人数が多すぎて、向こうも責任の所在があいまいだから、譲る、ということもない。

そうなったら、岩場をさっさと変えるに限る・・・なにしろ、上で登る順番待ちで、1時間も待ち、さらに、懸垂支点が開くのに1時間も待ったことがある。

あの時は、寒かったしお腹もすいてくるし、うーん・・・ちょっとこれは・・と思ってしまった。

とはいえ、三つ峠通いは、6回目になった。混んでいたので、6ピッチしか登れなかった(残念)。

 ・三つ峠 各回の記録(一回目、2回目、3回目、4回目、5回目)


■ 朝一リード

アップに良い、一般ルートが激混みなので、屏風岩右をたどっていく。右のほうがやや空いていた。

「地蔵は登ったことある?」とベテランが聞くので、「ない」というと、「リードしてみたら?」のお達し。

朝一リードは、初めてだ・・・。でも、誰かを連れて行くことになったら、自分が朝一でリードしないといけない立場になるんだな~。

実はまだ、自分がどれくらいのところをリードしていいのかよく分からない。

地蔵はⅤ級-だ。デシマルに換算すると、5.6。だから易しいはずなのだが、とても、そうは見えない・・・。

三つ峠では、いつもⅢ級、Ⅳ級で始める。でも、ベテランはできないことは薦めないはずだし・・・と気を取り直して、リードに取り付く。

朝一は怖い。地蔵ルートは左右あるが、易しいほうの左をリードした。一部Aゼロ。心理的な負担だ。

でも、アルパインの岩場では、今の実力では、という限定つきで、なりふりは、どうでもいいと思った。

もちろん、本来はハーケンを打ちながら前進するのだから、確実にリードできないといけない。

しかし、初心者だから見栄はない(笑)し、実力の余力がすごく少ないのだと思う。

なんというか、自分で自分の実力を客観視することが難しい。まだ私は登りが固いと言われているし、確実に落ちない人になっていない。平たく言うと、クライミングが板についていない、のだ。

朝から落ちて、一日を台無しにするよりはいいと思って、この日はこれで良いとした。

■ フリクションは面白さの要諦

実は、途中で靴を変えた。 アルパイン用のシューズ、岩に乗ってみたらフリクションが信じられなかった。

クライミングが好きな人が、沢を楽しいと感じないのは、フリクションが信じられないから、かもしれないなあ・・・

フリクションが信じられないっていうのは、要するに、登れると思ったのに登れない、と言うことを意味するのだから、楽しいはずがない。
屏風岩 高度感はこんな感じ

私も今年の夏、一度、滝で落ちた。赤茶色にぬめっている沢に、ラバーソールを履いて行ってしまって、普通に平坦な所でも滑るのだった。

それで滝で8mも落ちたのだが、自分のクライミング力のせいではなく、滑りやすい靴のせいだった。8m落ちても無傷。

そのような状況の、ものすごく、マイルドな形式が、フリクションが今一つになったスパイアなのかもしれない。小川山では問題なく履けていた靴が、信用する気になれなかった。

クライミングは、靴で登り方がとても違う。普通の登山道で、底の柔らかい地下足袋で歩くのと、底の堅い冬靴で歩くのではとても違う。

その違いと似た違いがクライミングシューズと登山靴の間にあり、さらにダウントウしたシューズとそうでないシューズの間にある。

一般に素足に近い、柔らかいシューズは設置面積が大きくないとダメ。堅い靴は小さいスタンスにも乗れる。

■ 岳ルート

昼ご飯を食べ、混雑を避けるようにベテランを説得して、岳ルートへ。

岳ルートは、中央カンテの隣にあり、前に相方と来た時に、ついそっちに引きづり込まれそうになったことがある。
岳ルート 上の方がルーファイが難しい

こういう風に上からは見える ビレイ中は寒い
途中で中央カンテとクロスする。4ピッチのルートだ。5.10Aくらいのルートのはずで、私にとってはシビアでも、ベテランにとってはそうでもないハズなんだか、三つ峠のほうが同じグレードでも、難しく感じた。岩の質によるのだろうか?

それに、やっぱり岩場はルートの見極めがとても難しい。

三つ峠は、どこにでも支点が打ってあって、特にそうだ。大丈夫だと思っても、うっかり難しいほうのルートに入ってしまうかもしれない・・・。

中央カンテも何回行っても、これで合ってるのかなと思うし・・・。

今回は、フリーの岩場では、感触が良かったのに、アルパインのゲレンデの三つ峠は、とても難しく感じた。

三つ峠は一回目に来た時は、あまり不安を感じることなく登り、2度目から案内役としてリードしているのに・・・だ。どうしてなのだろう?

フリーのゲレンデと比べて、段々や凸凹が多くて、立ちこみやステミングは、とてもやりやすそうなのに・・・。ここは登山靴で登る人たちがいるほどなのだ。

セカンドの時は登山靴で登る練習をしたらいいのかもしれない。

都岳連の講習生の人が二人いて、2回目から人を連れて来ているというと、ビックリしていた。初めて、連れて行ってもらった時、でも、私は全然怖くなかった。

今は怖い。初めての頃は、墜落=経験なし、ロープワーク=理解イマイチ、という状態で、何しろ無知だったから、何も怖くなかったのだろう。

滝だって、2級のをいきなり初心者で登っている。今だったら、ないなーと思うかもしれない。

そういう意味で、無知な間についた自信は、本当の自信ではないのかもしれないなぁ・・・と思う。

そんなこんなで、今回は、充実した二日間だった。

富士山はうっすらだった・・・ 




Thursday, October 1, 2015

越沢バットレス第二スラブルート

先日、越沢バットレスに行って、この第二スラブルートが気に入ってしまった。なんだか、とても面白かったのだ。

それで興味を持ち、『日本の登山家が愛したルート50』を借りてきた。


 

この本は、様々な登山家のおススメルートを取り上げている。目次はアマゾンで見れるので、目次だけのチェックでも、相当色々な情報が手に入る。

実は、以前にすでに読んだことがある本だったが、越沢バットレスについては、記憶に残っていなかった。迂闊だった。記載があることは、ネットで知った。

取り上げているのは、海津正彦さんだ。翻訳家で、山の洋書の翻訳が目につく。そう言えば、『垂壁の彼方へ』をよんだことがあった。



 ■越沢バットレスはどのような岩場か?

この本より抜粋・・・

ーーーー
思えば、当時私たちには金がなかった。この越沢バットレスで二日間登り下りを繰り返したことも珍しくない。小雨がふっても、登山靴で登った。そのようにして、越沢で会得した技術と度胸を、本番に持ち込んで、一ノ倉沢や幽ノ沢、穂高や甲斐駒、剣の岩場を登り、さらには奥鐘山西壁や丸山東壁に通い、海外にまで進出した。
ーーーーP72 

私が持っている百岩場は、先輩からのお古で、その百岩場にはトポが載っていない。でも、最近のには載っているようだ。

フリーのルートと思って行くとがっかりするかもしれないが、ここから夢が広がる岩場だ。

三つ峠の中央カンテを登って、目の前の富士山に感動した人なら、きっと好きだと思う。

ここが好きな人は、クライミングが好きと言うだけではなく、たぶん、高さが怖くない人だろう。露出も高度感も結構あるからだ。

私は・・・というと、セカンドで登っているから大きなことは言えない。 でも高さでパニックになることがないのは、ロープへの信頼がまだ浅いことを考えると、自分でも不思議だ。でもフリーの力をもう少しあげないといけないとは思う。ここをラクラクスイスイと登れるようになりたい・・・。

ここはロープ切断事故があったことでも知られ、取り付きには花が供えられていた。本チャンに近いルートという性格上も、安全管理に対する、しっかりした認識知識を持って臨みたい岩場だ。




Sunday, September 13, 2015

明神主稜

■ ご縁

明神岳主稜から帰ってきました!

明神は、登山を始めてすぐに行った上高地の散策で、現地の自然ガイドに「明神は登山道がなく、明神に行く人がいればすごい人」と教わった場所でした。

その当時・・・2010年の11月ごろ・・・は、わたしと夫は上高地を散策する、観光客でした。登山の世界は知らず、行ったことがある自然景観の似ている場所として、ヨセミテと上高地を重ねていました。

昔の人は今のように上高地に入るのに沢渡があったわけではなく、新島々から徳本峠で入ったのだそうですが、明神岳が、穂高岳連峰への登路だったのだそうです。それを教わったのも、その時です。それ以来、わたしには、明神は登るべき山となっていました。

考えてみれば、その時の自然ガイドさんが言った”すごい人”の”すごい”は、”あなたたちにとっては雲の上のことですよ”という意味でした。

5年前、”雲の上”として示された山が、雲の上ではなく、現実に手の届く場所になってうれしいです。

■ 行くことになった経緯




ここに行くことになったのは、先日三つ峠の練習会にお誘いした方が、単独行で計画されていたからです。お誘いいただいた山行に、急遽、便乗した格好です。

去年、前穂北尾根に行った時に、私にも歩けそうなルートとして、明神岳東稜はインプットしてありました。それで今年の夏は、明神岳東稜か北穂東稜へ行きたいと思っていたのです。でも相変わらずのパートナー貧乏・・・。いっしょに行ける信頼がおけるパートナーがいない。

今回は、にわかごしらえのパーティでしたが、互いのスキルマッチングは、数日前の三つ峠練習会とフリーの練習会で確認済みですし、単独行で行く計画への便乗ですから、そう難しいわけがない、という訳です。同行者とは、ちゃんとした山を一緒に歩く、最初の山と言うことになりました。

一発目からテント泊で穂高というのは大きすぎるかな、とも思いましたが、クライミングをしてみて、過信のない慎重な性格が分かったので、大丈夫だと考えました。スキルも大体同じくらい。体力はもちろん男性なので、向こうが勝ちそうでしたが・・・。

明神岳主稜は、明神岳東稜と比較しても、一人で歩く人もいるくらいですから、バリエーションルートとしては、バリエーション0.5というくらいな位置づけで、その意味でいうと、決して”すごい”わけではありません。

計画は、前夜泊テント泊一泊二日で、明神ー前穂ー奥穂ージャンダルムー天狗のコルー岳沢 でした。

■ 短縮コースに

ただ二日目が朝から雨の予報でした。つまり今日です。

そこで、雨を避ける案

・準回り 上高地 - 明神 - 前穂 - 岳沢小屋 - 上高地 (岳沢泊)
・逆回り 上高地 -岳沢小屋 -前穂 - 明神 - 上高地 (5峰台地泊)

を考え、逆回りで登ってきました。逆回りだと、2峰の登りが核心になります。準回りだと、2峰は懸垂下降になります。単独なら、懸垂下降だけで済ませられる準回りのみ可能。

前穂まではアルバイト、前穂を過ぎて明神5峰台地の泊り場までが楽しい行程、今日の南西尾根の下りは、尾根分岐での道迷いをしないことがプチ核心のアルバイトでした。

■ タイム

前夜は、夜10時に仕事を済ませ、12時、同行者との待ち合わせ、深夜2時ごろ沢渡着。すぐ睡眠。

4時ごろ起き出し、5時ごろ乗合タクシーに乗って、上高地INが5時半ごろと、計画より1時間前倒しで、河童橋6時スタートです。

岳沢小屋には8時前に到着、20分ほど休憩して、紀美子平10:00、前穂到着が10:40、前穂出発11:00です。

奥明神のコル12:00、明神13:30、2峰クライミング終了14:00、5峰台地15:30、という行程でした。5時半出発なので、10時間行動です。

本日は、6時5峰台地出発、南西尾根終了点8時、河童橋8:30と 2時間半で下って帰ってきました。トータル12時間半の山です。

急いで登って良いお天気を捕まえ、悪天候に稜線で捕まることなく帰ってきた、と言う感じです。ゆとりを残して帰ってきました。雨で二日目が短くなったので。

今日明日は両日とも槍穂方面は、雨の予報になっていましたが、今日上高地Inする車が多かったです。

■ 明神岳

明神岳を後にするか、前にするかですが、明神から登ると、2峰の懸垂下降があるだけなので、ロープは50mは要らなさそうです。30mで十分に見えました。

今回、ビレイヤーがいたので、せっかくなのでクラミングを・・・ということで、逆回りにし、2峰のクライミングを愉しむことにしましたが、2Pで、1Pの出だしのスラブがちょっとルートファインディングに苦しむ以外は、易しく、2P目はリード担当しました。易しく快適なクライミングでした。

明神岳はバリエーションルートなので、

 ・落石を起こさないで歩ける、
 ・ルートファインディングができる、

ということが大事なことになります。

泊り場は、主峰直下の泊り場と言う場所はあまり広くなく、むしろ主峰稜線上や、3峰の上に1テント程度の場所がありました。やはり選択肢があって泊まりやすいのは5峰台地かと思いました。

前穂~主峰 特に難しいことはない
2峰 登りがクラミング 2P 30mで足りそう。支点にたくさん古い残置がある。
3峰 容易 岳沢側に道がついている 落石注意
4峰 容易 岳沢側に道がついている 落石注意
5峰下り ルートファインディングしづらい

全体にクライミングスキルよりも、慎重なルートファインディング力が必要そうです。「行けるから、いいや、いいや」と適当に直進してしまわず、丁寧に踏み跡を拾えば、迷わず歩けます。

バリエーションとはいえ、きちんと道を見れば、かならず踏まれた場所が分かります。そういう丁寧な観察眼がないと、ちょっと危ないかもしれません。

今回、2年ぶりに重太郎新道を歩きましたが、かなり整備が行き届いているにもかかわらず、転倒している人や落石を起こしている人がいて、穂高では人為落石がリスクというのは、あながち間違いではないと思いました。

それは稜線だけではなく、樹林帯も同じで、5峰からの下り、南西尾根も同じで、樹林帯とはいえ、スパッと切れたナイフリッジで落ちたら終わり、のところを通ります。トラロープが張られた箇所です。そこのクライムダウンは、もしフィックスが無かったら、懸垂下降になる、というところです。

また南西尾根は登りなら迷うことはないですが、下りだと尾根の分岐があり、間違った方角に進む可能性もあります。途中、尾根が広く、どうとでも歩ける所があるので、道なき道を歩くという地図読みの山をしている経験が必要です。

雨の南西尾根は岩が滑りやすく、慎重さを通常の倍にしておりました。

今回は、どこにもあぶなかしいところがなく、理想な山行が行えました。

■ 補給

テント泊も不必要なギアなどをなく、滞りなく補給&休息が行えました。

心配した水の補給も2.5リットル担いで上がり、南西尾根の下りは、雨であまり暑くなかったので、500㎜リットルのペットボトル1本分を丸々飲まずに休憩なしで下れました。

補給は心配していましたが、ゆとりを残して下山しました。

前夜朝 サンドイッチ&コーヒー 
行動食 チョコパン、おにぎり、塩大福、黒さとう、カロリーメイト
夕食 フライビーンズ、牛タン、丸たい棒ラーメン、白ご飯、ナッツ、韓国のり、カップ酒
朝食 味噌汁と白ご飯、コーヒー

でしたが、カロリーメイト、塩大福、は丸々残して下り、フライビーンズや黒砂糖も余りました。

岳沢でアイス400円、上高地でソフトクリーム370円。

■分担

今回は、分担はテント担当でした。同行者がロープとカム一式を担当。食事はそれぞれがコッヘルを含め、自分の分を用意しました。私は念のため、二人分となるように大目に持って行ったので、カレー1パック、棒ラーメン1食分、アルファ枚1食分はそのまま担ぎ下ろしました。

私は軽量化でシュラフなしのダウン上下&シュラフカバーで睡眠。水は2リットル+ペットボトル1本。もともとが軽いので10kgほどでしょうか。同行者はカムを一式に普通にシュラフだったので、ロープもあり15kg弱くらいあったのではないでしょうか。

運転は半分ずつ。、交通費 高速代 1880円、2550円、走行距離270km リッター/10kgで、ガソリン代は3600円ほど、駐車料金二日分1200円。 4600円ほどでした。バス代もかかります。

帰りの温泉は700円でした。私は温泉卵80円と牛乳150円を飲みました。交通費と比べると、山小屋でのアイス400円、上高地のアイス370円、トイレ&水代200円程度です。

総額、4600円+1250円+900円+200円+400円+370円+700円+230円 =8650円。

■ 初本チャンリード

今年はぜひと思っていた初の本チャンリードが、明神2峰の2P目でできました☆

正直、1P目はスラブの箇所が怖く、リードする気持ちにはなれず、同行者にやってもらいました。

実際、同行者の設置したカムは遠く、私はラクラク手が届くとはいかず、ちょっと苦労して回収しました。1P目は左からもっと易しく登れそうでしたが、そうするとビレイの安全確保の方がイマイチな位置関係になる感じ。直上が一番安全だからです。1P目の基部には壊れた残置カムがあり、バチ効きで、ビレイヤーのセルフとして活用。1P目は、背の高い人向きです。

結局、2P目は見て行けると判断できたので、リードしましたが、同行者によると2P目が核心ということでしたが、本当に2P目が核心なのだろうか・・・?とても易しかったです。アンカーをピナクルにしたのですが、ピナクルには残置スリングが、かなりたくさんありました。

岩角に掛ける支点の作り方を度忘れし、ブーリンでやる方法を忘れてできなかった(三つ峠で初めての時に師匠に教わった)ので、エイトノットで切り抜けましたが、とっさのとき、すぐ出るように復習が必要です。

とはいえ、今回は技術的に、どこにも危なげないところがなく、12の力で10の山に登れた気がします。体力や技術にゆとりを残したナイスクライミングな山でした。

山のストーリー構成としては、峠沢~破風山避難小屋~ナメラ沢を大きくしたようなもので、アルバイト~縦走~地図読み的下山と山のストーリー構成が似ていました。つまり、私の好きなタイプ、ということかなぁと思います。

苦節2年、上高地Inの山は6回目で、やっと、思ったような山ができるようになってきたようで、うれしいです。

≪TIPS≫
・さわんど駐車場は第三駐車場がバスターミナル直結
・梓湖畔の湯 700円
・核心は2峰 前穂ー明神の順だとクライミングがある。逆だと懸垂下降のみ。
・南西尾根も落ちたら死ぬナイフリッジあり(トラロープが張ってある)
・前穂までも虫除けネット必要

・山と渓谷 2004年7月号に記載あり。
 記載の参考コースタイム
  上高地~7番 1時間
  南西尾根~5峰台地まで 4時間(登り)
  5峰台地~4峰 2時間
  4峰~明神主峰 2時間半 (5峰台地~主峰 4時間半)
  主峰~前穂 2時間半


・今回のコースタイム
  上高地~岳沢小屋~前穂 4時間40分
  前穂~奥明神沢のコル~主峰 2時間半
  明神主峰~2峰 30分 (含むクライミング)
  2峰~5峰台地 1時間半 (主峰~5峰台地 2時間)
  5峰台地~南西尾根 2時間 (下り)
  7番~上高地 30分

・南西尾根の下りですごく虫が多いエリアがあった


Tuesday, October 14, 2014

穂高

■ 大快晴の秋合宿 @涸沢

今朝は台風一過の大快晴です。

今日は、なぜか足がむくんでいます・・・うーん、昨日はなんともなかったのになぁ・・・。チャレンジ山行の山から帰ると、むくむことが多いのですが、原因は何なんでしょう・・・?

■ 初めてアルパイン

先輩が連れて行ってくれた、初めてのアルパインクライミング。

大快晴と絶好のコンディションに恵まれました♪

いや~、細かい反省点は、当然のことながら、色々あるけれど、色々まとめても、総合点は、95点でしょう。大変良い山行でした☆

・混雑
・計画
・天候

勝因は、何より、天候が台風のおかげで晴れ渡っていたこと。そして、台風の予報のおかげで涸沢が空いていたこと。計画もゆとりがあり、良かったことです。

初日 6時間 +歩荷
2日目 10時間
3日目 14時間 +登攀具
4日目 6時間 +歩荷

■ ベンチマーク

ただ、ゆとりのマージンはギリギリです。ガソリンでいうと、給油ラインを終始差している、という感じ。ガス欠ギリギリ。

ガス欠は、重さとのトレードオフなので、今回の山行が一応のベンチマークとなりました。ギリギリの快適ライン。今回より、重かったり、長かったり、補給がまずかったりすると、不快ラインに入ってしまいそうです。

バテと快適の境界線、その線の幅は、それほど太くない、ということを学習。

私はロープの分の重さ免除だったので、自分でロープを担がないといけないときは、軽量化の工夫がもっと必要ですね。

■ Day1

河童橋にて
初日は涸沢まで。5時ピックアップで、順調に沢渡駐車場へ。

沢渡ではタクシーに相乗りし、一人1050円でした。私は初めてタクシーに相乗りしましたが、これはバス代1250円(片道)より安い!

8時半に上高地に降り立つ。

そんなに混んでもいない。河童橋は相変わらず雑踏。今回はテント泊なので、ザックが皆大きい。

私は家で計ったら16.6kgだった。ホントは持って行こうと思っていた、おやつ類なども減らし、なんとか6時間歩き通せるだろうと予測できる重さに収める。

水が入ってたぶん1kgくらい、さらに重くなるが、18kgは行かない。私の今の歩荷力では、18kgだと結構仙骨に来てしまう。歩く速さに影響が出る。

 徳澤園まで、快晴の景色を楽しみながら快調に歩く。


















徳澤園は、とても売店が充実していたので、コーヒーを一杯。500円。

まるで町の喫茶店みたいな売店だったので。

ここまでは特に問題なくあっという間だった。




横尾では、遭対協の人が登山者に安全登山を呼びかけていた。色とりどりの登山者でにぎわっている。





横尾から本谷橋までは良かった。


ところが、そこから登りが始まると、終盤ということもあって、スローダウン…大汗をかく。


横尾でラーメンでも食べるべきだったと反省。せめてソフトクリームを我慢せず食べればよかった。

それでも14時半に涸沢到着。

8時半出発なので、大体6時間強。

標準コースタイムは6~7時間。結構、長いコーヒー休憩も入れつつ、重さを担ぎつつなので、まずまずのコースタイムなのではなかろうか? 

本谷橋から、涸沢までは2時間と、涸沢ヒュッテのHPにあるが、13:17に本谷橋出発で、涸沢には14:17に着いていた・・・(汗)。

本谷橋から、涸沢まで、1時間で上がってしまった。歩荷もあるのに。

ちょっと頑張りすぎじゃ。

そもそも、2時半にならないとテント泊の受付をしてくれない。ので、涸沢には3時ごろに着きましょう。

初めての涸沢は、恐れをなしていたほどの混雑もなく、大絶景だった。

テントの混雑もまぁまぁ。となりが近すぎて、ウルサイほどではない。北岳の混雑のほうがひどかった。

テントを張ったら、さっそく、生ビールで乾杯。ご満悦の図。 この日は行程がここまでと分かっていたので、みな、一担ぎ、という気分。一仕事終えた、心地よい疲労と言う程度で、あんまり堪えていないので、ボルダ―などで遊ぶ(笑)

それにしても涸沢は雄大だった。涸沢カールの斜面は、ものすごく急に見える…。

あんな急なところ、上がれるんだろうか? 

涸沢は日陰になるのが早く、日が差さないと明るくても寒い。寒さが堪える前にテントに戻り、美味しい晩御飯にありつく。マーボー茄丼。

先輩はビール3本を担ぎあげていた。みなで楽しくテント泊と言う感じで、心地よい疲れに包まれながら、一眠り。

月あかりで目覚めて、一人でトイレ休憩へ…。薄手のシュラフにしたのに、少し暑かった。月がきれいで、涸沢カールは平和そのものな感じだった。

トイレ待ち1時間というほどの混雑はなかったのがラッキー。トイレ休憩ついでに、のんびり月を眺めていたら、先輩が帰りを心配してくれていた・・・すいませーん。



Monday, October 13, 2014

北穂池&前穂北尾根 

■大満喫の北穂池&前穂北尾根

前穂北尾根はアルパインの入門ルートで、去年、受けていた講習の目標到達レベルにされていました。その前穂北尾根をまたとない絶好のコンディションの中、登ることが出来て、感無量です。

詳しくは明日書きますが、簡単に速報を。

今回は、定着テント泊での、チャレンジ山行です。初めてのアルパイン。初めての涸沢&初めての奥穂&初めての北穂、と初めて尽くし。涸沢は混雑を恐れて、行っていなかったのですが、今回は、台風のおかげで、秋の連休にも関わらず、人が少なく、大変ラッキーでした。

計画は、3泊4日、

 Day1 涸沢In
 Day2 北穂池 北穂
 Day3 前穂北尾根
 Day4 上高地OUT

です。初日と下山日は、アプローチだけ、とゆとりを残した計画で、定着テント泊。

私は歩荷力&体力、女性の40代の通常レベルで、特に弱いほうではありませんが、やはりもう少しはないと自立困難と思いました。今回はロープ免除で、行き17kg、帰り13kgでした。

■ 初日

 大快晴の上高地。 明神岳です。

連休を一日早めた平日なので、混雑もそうでもなく、お天気大快晴。

初日はアプローチ6時間だけ。

良い天気を満喫。

徳澤園までラクラクだったが、横尾から先で登りが始めると、汗だらだら。


涸沢へは14時半、着。

テント設営し、さっそく生ビールで乾杯。

人はいたが、それほど混んでいない。まだ平日だし。

夜中に月明りで目覚め、月がきれいだった。















■ Day2



二日目は、北穂東稜から、北穂池へ。探検的なルート。 これは面白かった!踏み跡は不確かで、ルートを探しながら進む。 4つある池のうち、最後の一つを見落としてしまった。

私は北穂池までは調べて行ったが、その後の帰りは普通に北穂経由で帰るだけとおもっていたら、そのルートは大キレットというそうで、一般道でも難路だった。一般道と思って、あまり気にせずいた。

そうしたら、やっぱりその通りで、このルートの核心は北穂池から、大キレット一般道上のA沢のコルまでの登りで、岩雪崩れが起きそうな斜面を登る。

北穂から下山は一般道なので、緊張もせず、ラクラクと感じた。14時下山完了と良い子の山時間。

この日は合流する人がいたため、心配していが、無事合流し、またビールで乾杯。ボルダ―などもして、ゆとり。

夜は星がきれいだった。台風情報が出ていたため、この日で帰る人が多かったようだ。

■Day3 前穂北尾根

 三日目は前穂北尾根。 5,6のコルへ上がる途中の、朝のモルゲンロートがすごくきれいだった。


5峰を眺めているところ、5峰は30分くらい。

4峰はもろくルートファインディングが難しい。上高地側を巻く。

核心部は3峰、このチムニーは私にはリードできないな、と思った。核心部は短いし、クライミング難易度もそう高くないと言われているが、落ちることが決してできない。

初見同士や、初心者同士のチャレンジは、無謀と感じた。




4峰を振り返ると後続パーティが、不思議なルート取りをしていた。3,4のコルは風が強く、ビレイをしていると寒かった。

2峰は懸垂下降があり、持って行ったロープがシングルで太かったので、ムンターで、カラビナ懸垂。

前穂から、吊り尾根経由で帰るが、紀美子平への下りで疲れが出て、吊り尾根ではバテバテ。
シャリバテ、水バテだ。 奥穂でポカリスウェットを補給して、元気になり、ザイテングラードを下山。下山はばてたため、少し暗くなってしまったが、セーフ。

■Day4 下山

四日目は、下山だけ、と言いつつも、連日の山行で疲れもあり、行程も長く、休憩を頻繁に入れながら、下山。休憩時間込で、6時間。雨が降る中、てくてく降りる。

荷物が重いからなーと思ったが、帰ったら13kgくらいだった・・・そんなに重くない。

行きと変わらない重さに感じるのは、それだけ疲れたからだろう。

靴が新しかったので、小指が痛い・・・(汗)

体力的には、メモリゲージ90%って感じで、ゆとりの残量が厳しい。さしずめ、車だったら、そうそうにガソリンスタンドに寄らねば、って感じ。

11時半のバスに乗り、下山。バスはガラガラ。

坂巻温泉に立ち寄り、そばを食べて完了。

大変面白い山行でした。書ききれないので、詳細は明日書きますが・・・

・涸沢は良いところだった
・混雑は、台風情報のおかげで、緩和され、ラッキーだった
・アプローチは長い 徳澤でソフトクリームを食べるべし
・北穂池は、ルーファイもそこまで困難度が高くなく、景観も素晴らしく、秘境の楽園
・北穂山荘の売店は安い
・涸沢のテント泊は一人当たりなので、普通のテント泊ほど、安くつかない
・前穂北尾根は、入門とはいえ、大変難しく、初見同士ではあまり薦められないと思う
・ルートもだが、山行全体を維持する、体力がたくさん必要

今回は、素晴らしいお天気に恵まれ、条件の最高に良い状態でのチャレンジ山行でした。テント泊だと、装備も重くなるので、体力はどれだけあっても無駄にならない。