Sunday, December 20, 2020

舞岳 登山口のない山

 昨日は、長崎県の山、舞岳に登ってきました。

一緒に行ってくれた友人が楽しい記録を書いてくれましたので、ご報告します。

https://note.com/makichannel4649/n/n3c83900efcaa?fbclid=IwAR1YO_Y8RFZ2xD1ATch1qMci2g6iNWPamD6RyLOfN-9wu4ZnsB1PDr3HCw0

■ 一般の人の思想と、山の現実のところの乖離について

昨日は、実は、私の都合で、宝満山から長崎の山に変更にしてもらいました。

思考の流れ… 目的:友人の安全な山宴会デビュー&女子会

スタート: ここ数日、厳冬期の気温である

→ 一時間しか登らず、ほとんどうずくまって山宴会している予定の宝満は、寒さで友人が堪えるかも?

→ テントは持っていく予定だけど…うーむ

→ 最近、長崎の山勉強中 温泉もあるし、道の駅もあるし、見に行きたい

→ 経ヶ岳はどうかな?ここら辺、登る山多数だな

→ とりあえず提案

→ 集合時間どうしようかなぁ。山登りをしない普通の人には8時集合が限界かなぁ

→ 運転約2時間で、大体10時半~11時登山開始でも登れるコースタイムの山を選択すればいいか

→ 現地で相談しましょう

→ 現地で舞岳に決定

という、なんともゆるゆるな流れでした。

途中、黒木山小屋付近で悪路の林道でビックリ仰天。Googleにありますが、ここは何もないので、おススメできない場所でした。

友人は山は初なので、念のため、ザックは貸せるようにしていきました。というのは別の友人がハイキングの登山のために、新しいリュックを新調してきたんです、と見せてくれたのが全くファッションブランド品で、5000円出すほどの機能性がないものだったからです。

知らないと無駄なお金を使ってしまうので、使わせない工夫でした。

山に登り始めても

1)あれ?登山口付近には立派な駐車場で、満車なのに、登山道案内も、登山口の標識も出ていない

→ ま、読図で何とかして登るか

→ なに、この薄い踏み痕は… まぁ尾根に取り付けば何でもいっか(とりつきは何でもOKの法則)

→ 結構急な尾根だな~ 

→ なかなか展望、出てこないなー 1時間のハズだけどなー

→ うわ!鎖場出てきた

→ うわ!戸渡りみたいな岩稜部出てきた

→ 展望開け、無事宴会

と楽しく登れたのですが、下山は15時であっという間、下りは早かった。最後、林道で左右反対に進もうとし、友人にこっちから来なかったっけ?と言ってもらいました。道があれば、歩いてしまうので、要注意です。

下山後は温泉に入り、道の駅シュシュでスイーツとお土産ゲット、土地のおいしいものを出すレストランで会食…と正しい山フルコース。

■ 今回分かったこと


私:歩き出しは寒いくらいじゃないとすぐ暑くなるよ~

友人:このダウンもあのダウンも入れよう…

 

私 : 踏み痕みえる?

友人: 踏み痕?どれ?よく分かんない~ 

私の心の声: (そうか~踏み痕判別は教えないといけないな~)


私: ストック貸すね!

友人の様子: 全然使えない…


私:この尾根、踏み痕不明瞭で、高度な尾根だな~

友人: うわ~きれい!樹がパワーある~


私:うわ!鎖場あるって登山ガイドの書いてなかったよ?!マジ?

友人: 結構平気


私: だいぶ標高あがったなー 

友人: 展望まだかなー


私:やっとあったこの岩のてっぺんで宴会にしよ!服着よう~

友人:以外にぽかぽかで平気


という具合でした。

ポイントは

1)展望がある2-3時間の山 (さすがに1時間だとハイキングでも物足りない)

2)風が避けられる小屋や岩陰がある山がベター (停滞する時間に寒くないこと)

3)靴と服を先に整える

4)一般の人はストックの使い方が分からない

5)歩き方も一応教える

6)食事で温まるべし

7)早めに下山

8)踏み痕の判別法は教えるべし

でした。

ヘッドライト、雨具、水、の3点セットは当然知らないです。

■ まとめ

1)ウエア 持っていくもの(停滞用の厚手ダウン)運動靴

2)歩き方

3)踏み痕の見出し方



P592 とP867 のピークです。

■舞岳豆知識

岩、沢以外では経ヶ岳に至るコースでは最も傾斜のきついコース。マイナーコース。

私は10年以上前でも、登山口標識はなかった。

当時、北陽台高校に勤務されていた古賀先生が開かれたルートだと聞いた。

ウナキテ沢から平谷越(中山越)→経ヶ岳 → ツゲ尾から大払谷で周回コースが一般的。







Monday, November 23, 2020

(累積標高差) × (勾配のきつさ) × (環境)

ロープが出る本格的な登山に必要なのは
”体力”、ではなくて、
”未知にチャレンジする勇気”

”緻密な計画力”、
”自分の力を客観的指標で判断できる客観力”
です。山の難易度は、
(累積標高差) × (勾配のきつさ) × (環境)
です。
いくら累積標高差が小さく、勾配がキツければ、難しいです。
累積標高差が低くても、環境が厳しければ、あっという間に人は死にます。
累積標高差だけで見た山の最高峰=体力自慢の山、ということで、それが悪いことだとは言いませんが、他の二つの要素が完全に抜け落ちていることは、言えます。特にクライミングに取り組む前からやらない山ヤ…自分にはできない、向いていない、とやる前から、先入観で判断しているので、そういう人は、歩ける山で終わりです。
あと初級ルートでも先輩に連れて行ってもらって終わりでは、何も分かったことになりません。自分がリーダーとして計画や安全まで完全に考慮してできることとついていくだけは、社長と従業員の差くらいあります。

Sunday, November 22, 2020

現代初心者 vs 旧来の初心者 の違い

■正見

今日の仏教説話は、偽、でした。指摘を素直に聞きなさいということです。

これは、正見、とセットで考えないと、誤解して運用される可能性がある教えです。

私は、登山業界は、アルパインの、

”現代初心者”

に対する 正見 ができていない、出来ている指導者は一握り、と思います。

現代初心者の特徴は、旧来のアルパイン初心者と比べて以下のような特徴があります。

  現代初心者 vs 旧来の初心者
年齢 バラバラ     18~22歳
性別 男女        男子のみ
知性 バラバラ      大学入学者
運動能力 バラバラ    縦走に耐えた人のみ
歩荷力 未開拓      縦走で開拓済み
歩行能力 バラバラ    縦走で洗礼済み
登攀能力 バラバラ    選別済み

ということです。バラバラの能力の初心者を相手にするということは、前に教わった通りに一律にやる、では、うまく行かないということです。

結果、新人は育たず、育っている人は独学で育った人です。私自身も含めそうです。

■ 師匠丸投げは無しですよ

一般に男性の初心者は、私が師匠がいます、というと、その人に任せておけば、〇〇さんみたいになれる、と思うらしくて自分で勉強しない傾向が強まり…困ります…が、私が師匠がいます、私があるのは師匠のおかげです、というのは、謙遜ですよ…。

実際のところ、師匠は何も教えてはくれないのが当然ですし、自分で学ぶつもりがないと、指導者がいても盗めません。 

逆に、完全に一人きりでは登れないのがクライミングです。

その弱みに付け込む人もいますが、一番良いのは、お互いに持ちつ持たれつ、である関係性を維持できることです。

多くの指導者が、初心者というときに、無意識の前提にしているのは、

 18歳男性大学生

です。ので、現代初心者は、”師匠が行う、新人に対する実力判定”を自ら疑ってかからないといけません

でないと、私のように比叡でいきなりリードで、しかも二人のクライマーを一人がビレイするなんて非常識クライミングで、不必要に命を懸けてしまう羽目になります…。

また、指導者自身が、研鑽不足である、というのが、昨今、かなり濃厚な社会事情なので、そのことも踏まえて、教えられたことの内容を吟味する必要があります。

古い技術は、ピンチの時に役立ちます。しかし、その技術には古くなったら、古くなったなりの理由、つまり欠点があります。

先人が犯した過ちを追体験しないようにしましょう。

すでにリスクは洗い出されているのが現代クライミングです。

同様に新しい技術も、吟味して取り入れましょう。新しいから良いわけではないです。吟味するには自らの体験の量が必要です。

Tuesday, September 8, 2020

槍と明神ではどちらが安全か?

私は、(困難)vs(安全)が天秤に掛けられる時、常に(困難)を乗り越えて(安全)を取る選択肢を取ることにしています。

それで槍は登ったことがありません。登りに行こうとしても、おそらく、アルパインの最初の師匠、鈴木さんから止めに入られたでしょう…彼はジャンも私には行かないように、とアドバイスしたからです。
槍は、長い渋滞で知られています…そして、毎年だれかが亡くなっています。亡くなったこと自体がさらに槍のステータスを高める結果になっていますが、その理由が上から人が落とした落石とかです…。
困難なチャレンジに挑んで亡くなった人が多いというわけではない…。上から人が落ちてきたときに自分が落ちてしまうのは、自己コントロール可能な要素とは言えない。つまり、一か八か要素が増えているだけで、事故率があがっているだけです。

■ ロープは安全のため

ロープが出る山をする、ロープを使う、習得する、というのは、安全性を増す、という意味です。

槍ヶ岳だって、ロープにつながっていれば、落ちても死なずに済むのです。
■ 誤解に基づく安全と危険

ですので、槍や剣などを志向される方…南アルプス深南部などではなく…が、ロープを習得されない、というのは、思い込みがどこかにある可能性があります。あるいは試してみる前にあきらめてしまったという可能性もあります。

かつては、先鋭的な山岳会の、さらに先鋭的な人たちだけのものであった(ように見受けられただけだと思いますが…)ロープが出る山、は、当然ですが、ロープが出ない山の延長線上にあり、それは、習得に時間がかかり、頭も使い、慣れも必要と、努力を要するのは事実ですが、危険は増さず、むしろ安全が増えるために行うことです。

私は槍には登ったことがありませんが、明神はあります。それはこのような事情です。

Monday, September 7, 2020

危険なフォール事例2件

■危険なフォール事例2件

1)手繰り落ち&下手くそビレイヤー

どっかりぶりのルートでは、手繰り落ちの危険がつきものですが…。

外岩行く前に人工壁で練習すれば、間に合う程度のビレイヤーの習熟度もなかった事例がこちらです。

ビレイ超下手くそです。手繰る時間はあります。

いきなり外岩でビレイを教えてもいい、というベテランもいますが、この練習をいきなり外でやるのは問題です…落ちる役をする人のリスクが高すぎます…

こうしたビレイヤーを基に、外岩でいきなりビレイを教えるのは良くないという根拠になります。


2)スモールカムで落下

スモールカムは落ちれますが、きちんとセットしてこそ。このクライマーはどか落ちする前にテンションしてみるべきでした…全然カム効いていないのに、ギリギリにトライしすぎ。つまり、安全マージンが少なすぎます。

ルーフにチャレンジする資格がまだできていないのにチャレンジ中です…。

スモールカムはルーフでなくてもフィンガークラックで出てきます。十分、フィンガーの課題をやれば、ルーフになっても効かせられる、=大丈夫なはずです。

習熟する順序は、おおよそ、ハンド→フィンガー→ワイド→ルーフ です。

ルーフは見栄えがしますが、プロテクションを確実にしないととりつけません。とりあえずエイドで登ると、プロテクションの技は磨けます。

Wednesday, September 2, 2020

登山に登山用のガスはイラナイ…

■ 尼僧物語

昨日しみじみ思ったんですけど…私にとって、登山って『尼僧物語』みたいな感じ…
最初はすごいことをするのだと思っていたので、非常に光栄に感じ、色々な人の意見を拝聴していました… ところが、実際に経験してみると、どうも…
その象徴になっているのが、登山用の調理器具…ガスですけど、登山用のは非常に高く、100円ショップで買える一般の缶の4-5倍の価格ですが…その上、ガスバーナーも、高い。8910円と今調べたらありましたが、イワタニのジュニアバーナー、たぶん元は2000円くらのもの…で十分なんですよね…。

標高が高いから…というのが高額商品を購入させられる時の理由だった思いますが…ヒマラヤに行く人がイワタニでいいって言っているんだからなぁ…
 
一般登山者は全体に、オーバースペックで、ハイキングの山に行っており、本当のお上りさんは、えっと驚く無知具合という風に2極化しています…どのくらい無知かというと、山は標高が高くなるとー1cとか知らないくらい。

登山者のレベル低下、と言われるときに指摘されている登山者像は、アルパインを志す若者、という意味ですが、クライミングしない、雪の山をしない、沢をしない、ということになると、レベル低下は避けられない…ワンダーフォーゲルでは、山の一部しか分かるようにならない…もちろん、ワンダーフォーゲルと名乗っていても、沢も岩も雪もやる部活もあると思いますが… 今ある道を歩くだけだったら、何の能力もイラナイ…いるのは常識だけというのが日本の山です。

その常識がない人が山に来て大量にゴミを捨てていくのが問題化していますが…それは登山者のレベル低下と指摘されるうちの中には、入らない。マナー低下というほうに入る…
ガスバーナーは、私の失望の象徴のようになっています…
この失望は、山岳会を辞めたときも同じなのですが…。

行きたいところが一杯過ぎて人生の時間が足りないな!と思っていたようなワクワクする気持ちを取り戻すには、何ができたら、もっと楽しくなるのか?というと…

登山という世界にはあまり余白がないと思えます…

https://amzn.to/31MHqCI

Tuesday, August 4, 2020

長期のリスクコントロール

長期のリスクコントロール

岩場で登り続けるためには、長期のリスクコントロールが必要…
長期の…というのは、
地元との良い関係を築く
ということだ。

Wednesday, July 22, 2020

”みんなと同じにすれば安全”神話

”みんなと同じにすれば安全”神話

は、日本だけのことではなく、アメリカでも同じようでした。しばらく前にアメリカ人のと山に行ったときに、トレイルの見分け方の話になり、迷ったら人がいる方に行くというその人をたしなめました。

迷ったら、地図を見る、が正解です。山は自己責任と言われますよね。

ある人にとっては安全でも、他の人にとっては、危険ということがよく起こるのが自然界です。下界の生活ではそれは分からない。3分雨に打たれて風邪ひく人と3時間でも平気な人がいます。

したがって良く自分を知っていることが自己責任を全うすることになります。

杉野保さんのHPサイトの移植先

https://cliff.climbing-instructor.jp/?fbclid=IwAR1ogDz7PBYgnZbthXQovde7r7Bf_jn7CZMf3Gloe__xmj9EeKiO15mVnpw

日本オオカミはいなくとも?



私はオオカミを戻せ論は、すでに日本の在来種である日本オオカミがいなくなっているという現実を踏まえると机上の空論と思っていましたが、オオカミ再導入論も、再度思考に値すると考えを改めました。同じ種なのであれば、F1から在来種を取り出すように、日本に適応したオオカミであれば再導入ありなのかもです。

日本の山でピラミッドの頂点はクマではないのかしら?というのが気になりました…

クマは鹿の抑止力としては働いていないので、頂点から外されていると思いますが、そうなると、クマの立ち位置はどのなのかなぁ…

今のところ日本の山で怖い野生動物は、クマですが。

Tuesday, July 21, 2020

The Mentor 師匠との絆



■ 師弟制度はアルパインの伝統

これは、マーカス・ガルシアさんというアメリカ、コロラドのクライマーさんの映像です。短いのですぐに見終わることができます。

映画『Meru』でも思いましたが、師弟制度による、師匠との絆というのは、アルパインクライミングにおいては、欠くべからざるものです。

現在私はフリーの基礎力を固める時期なので、フリーをやっていますが…、フリーでは、グレードは違っても、やることはどのレベルにおいても同じです。5.12を登るようになったところで、5.11のころとやっていることは同じです。リスク管理もそう違ってきません。

しかし、アルパインの場合は、レベルが上がれば、リスクはより大きくなり、気持ちも引き締まり、さらに死という存在が身近に感じられるようになり、さらに言えば、人間性の本質と言うのも見えてくる気がします。


Tuesday, July 7, 2020

大人山岳部の”成功”は人生の”充実” 

■プロの夢を見させてあげたい親心

さっき、ストレッチしていたら、君江ちゃんのことが出てきた。

バレエは大人から始めた人も昨今は多い。先生たちが、大人から始めた人が上達すると、良かれと思って与えてあげようとするのが、プロと同じ”成功”…つまり、舞台の喜び、を与えよう、とすることが多い。そして、それは大体、破滅的結果になる。先生たちは良かれ、と思ってやるんだけどね…。第一に舞台はお金がかかりすぎる。第二に身体的能力的に高度すぎ、重労働すぎる。第三に楽しむより、舞台へのスケジュールが優先になるので犠牲が多く、楽しめない。

君江ちゃんはバレエが嵩じ、舞台に出るまでになった人だったが、結局のところ、お金も大変だし、自分が舞台に出たら、本当に見たいバレエ公演に行くためのお金が無くなるし、最後は舞台向けのリハーサルで肉離れした。

バレエもクライミングも、プロと同じことをアマチュアは目指さなくていいんですよ…。

自分が踊って楽しいから踊るって踊りがあっていいのに…バレエは見せて、お金をもらうための踊りである。それも王様に見せるのが基本。

クライミングこそ、自分が楽しいから登る、それだけでいいっつう話なのに、なんでか、そうはならないよなぁ。

クライマーは5.9でスタートする、そして、グレード更新が最初に取り組む課題だ。しかし、グレードで登ると延々と5.17をしとめるまで、エンドレスな活動だと気が付くはずだ。それで私はげんなりしたので、私はクライマーとしては、超3流もいいとこだが、気にならない…最初からそうした競争の蚊帳の外にいれるのが、大人でスタートした人の特権なのであるから…。

大人はどうバレエを昇華させるか?クライミングを昇華させるか?
そこら辺の解を、指導者側が提供できないことが、君江ちゃんの悲劇を作るんだろうなぁ…

世間が”成功” と目していることを目指すことは、結局は、行き止まりの道です。

Wednesday, July 1, 2020

護摩焚きへ クライマーの地域交流

八面山のフリースクールの方を紹介してくださった方がいて、八面山では、クライマーのゲストハウスの可能性があるのではないか?ということで、地元の方との親睦を求めて、八面山のふもとの神護寺の護摩焚きに参加してきました。

■ 神護寺

高野山を本山とする真言宗のお寺で、修行ができるそうでした。護摩焚きがインド発祥とは知らなかった…。

護摩 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AD%B7%E6%91%A9
神護寺HP http://www8.plala.or.jp/zingozi/

滝行をやってくれるそうなので、暑い夏に行くと良いようです。

なんとろうそく10円、お線香50円しかお供えしていないのに、お土産を貰ってしまった…。

女性のお坊さん(尼さん?)が、すでに私たちが行くことを聞いていてくださっていたので、どなたかが伝言してくれたらしい!ありがとうございました!!

日本人の生活に密着している真言宗を感じた貴重な機会でした。

■ 岩場を案内

お蕎麦のランチのあと、地元の方を岩場(上のエリア)に案内しました。結構、下りがシビアな上の岩場。ロープが何回も出てきます。しかも雨でびっしょりでした。ちょっとハラハラしましたが…、まぁなんとか!

ここにトポ(ガイド)が出ています。
https://www.climbing-net.com/general/%e5%85%ab%e9%9d%a2%e5%b1%b1/

一緒に行った人をびっくりさせてしまったかな?!

これで地元の方でもクライミングエリアが分かるようになり、岩場とのローカル人材の距離感がちょっと狭くなり、岩場とローカルをつなぐ活動が前進したかなぁと思います。

次回はクライミングに行くときに呼ぶので、クライミングの様子を見ていただくと良いかなぁと思いました。

課題は、私でも登れそうなの(カプチーノ?5.9)が一つありました。

■ お寺へ移動

宿泊は、その辺で車中泊の予定だったのですが、今回、ご厚意でお寺に泊めていただきました。

しかも、お約束した時間に1時間も遅れてしまってスミマセン!お待たせしたのに、おいしい台湾茶をご馳走になりました。

同行者が、外国の人だったので、お寺に泊まれるなんて!とビックリ。しかも、お仏壇の前だったので、仏様の前で寝れるなんて!と大喜びでした。

私もどんなところか分かっていなかったので、たぶん雨がしのげるといいよね、的な東屋を思っていたんですよね。

ありがとうございました! しかも、おいしい唐あげの店(一人前450円)をご紹介いただき、キュウリやトマト、スイカを頂いてしまった!

ご近所に羅漢寺という古刹があり、朝、お散歩して癒されました… 何か労働と交換でしばらく滞在できる仕組みが構築できないかなぁと思ったりしました。

夜寝ていたら、蛍を見ました。今年の初蛍でした☆

■ 星生山と筌ノ口温泉

説明を追加
今回は同行者が九州の山が初めてだったので、星生山へ連れて行きました。久住です。久住の全体像が把握できる山というので、連れていった理由。


今日はお天気との競争だった。山で雨に降られなくて良かったです。

帰りは、筌ノ口温泉に行ったのですが、超当たりでした。なんと1728年スタートの温泉。
https://www.town.kokonoe.oita.jp/docs/2018020100011/#kannojigoku
https://onsen.unknownjapan.co.jp/article/2016/10/28/123

誰も居なくてよかったのと濁り湯だったので、体が見えなくていいです。





■ 渋滞なし!

帰りは奇跡的に渋滞がない状態で、飛ばして帰ってきました。

基山パーキングに立ち寄って、梅が枝餅をゲット。同行者のNikkiちゃんに鹿児島豚カレーたい焼きをおごってもらいました。


最後、市民プールを見せる余裕すらあり、驚き。

充実した週末でした。


■ その他


■ 同行者の記録

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This weekend was filled with adventure, traditions, history, and some great hiking.
Kinny and I took a road trip to a Jingo ji Buddhist Temple in the food of Mt.Hachimen (about 2 hours drive away) to watch a Gomataki fire ceremony. The ceremony involves burning wooden sticks with prayers written on them. The fire symbolizes the wisdom of Buddha, burning away the roots of suffering. There was a lot of chanting, and it was very meditative.
Then we hiked a bit around a small mountain called Mt. Hachimen, with some very steep descent into a valley, which required using ropes to climb down the hill.
We spent the night "camping" in an ancient temple that is currently being renovated, in the nearby town of Yabakei (thanks to a friend of Kinny's who is over seeing the temple). This was by far the most amazing part of the weekend. The temple was almost completely empty, expect for a shrine set up in the main room. I couldn't stop marveling at the architecture, and the vastness of the open space of the main rooms. It was also set among beautiful countryside farms, so the sounds of a nearby water fall and nighttime wildlife filled the house. I haven't felt that at peace in a long time.
In the morning we headed out to the Kuju mountain range, which is located in the central part of Kyushu, to hike Mt. Hosshosan. The views were stunning and it took us around 3 hours. We rewarded ourselves afterwards by visiting a natural hot spring Onsen, in which we happened to be the only people there, and got the whole baths to ourselves!
Tl;dr it was a great weekend.
この週末は冒険, 伝統, 歴史, そしていくつかの素晴らしいハイキングでいっぱいでした.
Kinnyと私は, 矢場渓の仏教寺院に旅先(車で約2時間)に行って御牧の消防式を見ました. 式典には, 祈りを込めて木製の棒を燃やすことが含まれています 火はブッダの知恵を象徴し, 苦しみのルーツを燃やしている. 唱えがたくさんあり, とても瞑想的でした.
そして, 私たちは山という小さな山の周りを少しハイキングしました. 八面は, 谷に急な下降があり, ロープを使って丘を登る必要がある.
中津の近くの町で, 現在改装中の古代寺院で"キャンプ"を過ごしました. (お寺を見終わったキニーズの友人に感謝). これは週末の最も素晴らしいところだった. 寺院はほぼ完全に空っぽだった. メインルームに神社が設置されていることを期待している 建築物, そしてメインルームの開放的な空間の広大さに驚くべき姿が止まらなかった. 美しい田舎の農園にも設置されていたので, 近くの滝と夜の野生動物の音が家をいっぱいにしました. 私は長い間平和を感じていません.
午前中は九州の中央部にある久住山脈へ. ハイキングに出かけました. ホッショサン 景色は見事で, 約3時間かかった. 私たちは, たまたまそこにいる唯一の人だった天然温泉に行って, そして, 風呂全体を自分自身に入れた!
Tl; Dr. 素晴らしい週末でした.
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Thursday, June 18, 2020

フリークライミングとアルパインクライミングの関係

■アルパインへ進んだわけ

私がアルパインへ進んだわけは、二つある。

一つは、山の世界で、アルパインクライミング(=垂直)へ進んでいない逍遥派(=水平)の人の言うことは、やはり垂直を知らないがゆえに視野が狭い、という負い目があること、その負い目を追わないため、だった。

二つ目は、垂直へ進むことが難しいことだ、ロープが出る山=超上級者の山だ、という逍遥派の人たちの思い込みを覆してあげたかったこと…ああ、あんな女性にもできるなら俺にも…ということだ。二つ目は、トレーニングなしで模倣する人が出て、目論見が違う解釈をされるので、目論見違いだった。

登山の延長線上のアルパインクライミング…、登山の世界では、クライミング要素がある山を禁忌としている水平派とアルパインクライマーの間の溝は深い…。

けれど、フリークライミングをやるようになると、アルパインクライミングで出てくる垂直は、全然、垂直じゃなくなる…。 憧れたルートは憧れでなくなる…。 重い荷を何時間も背負って、たったの3ピッチ?!とか思っちゃうわけなのだ。

フリーにおけるクライミングがアルパインと比べて強烈な麻薬のようなので、アルパインで出てくるクライミングのご褒美感が無くなる…。
 
しかもフリーの岩場って、歩かないでいいところに大抵あるので、歩きのことをアルバイト、と言ったりして、歩きをクライミングのための下働きと捉えるようになる。つい最近まで歩くことを目的に山に行っていたくせに…。

さらにシークリフを登るようになると、もはや山ですらない。もっと言えば、ボルダーへ進むと、河原、だ。

最初は、山に登るとは何か?という問いの延長で、水平から垂直が出てきたわけなのに…

いつの間にか、山という要素をほっぽって、垂直であるかどうか?その垂直が難しいかどうか?だけが問題になり、その垂直も難しくなればなるほど、短くなるんである…。

で、気がつけば、山というのはどこへ行ったんだ?!

というのが現代クライミング。フリークライミングとアルパインクライミングは、そういう関係にある。

Sunday, June 7, 2020

6月の北アとは

■ 7月の唐松と五龍

これは当方の 7月の唐松と五龍
https://stps2snwmt.blogspot.com/2013/07/blog-post_11.html?fbclid=IwAR32xLjXBOUHzia0of-a-ZDvzqckcKvLv0O7jPkje_346yKdk1gRy4XPrvE
 の記録です。7月でも雪ですから、6月の鹿島槍は当然雪ですし、鹿島槍というのは、上級者の山…つまりアルパインクライミングをするような人にとっても、体力勝負の山で知られており、私は鎌尾根を一泊二日で行っていますが、山岳会では心配して、2泊の予定にしたくらいです。

前途を見込まれた野田勝さん…世界的クライマーである山野井さんの見込んだ若者も、鹿島槍天狗尾根で転落死しています。

そのようなところに、70代のおじいちゃんが一人で行くしかも、計画が日帰りであることから、全くの素人さんであることが分かります。山を舐めているということじゃなくて、舐めることができるほども山自体を知らない…全くの無知じゃないと、できない愚かな行為です。

日本人は心が優しいので、否定するときも、やんわり否定です…「日帰りする計画自体に無理があったのではないか」「登山者はいつも以上に余裕を持った登山をして欲しい」…みたいなソフトな言葉だと読んだ人は、”あら、ちょっとした間違いは誰にでもあるじゃない、次は体力つけてチャレンジしたらいいじゃない?”と思うと思います。

鹿島槍はそんなレベルの山ではありません。そこが分からないのが、もう致命的欠陥です。

山を18歳からやった山岳会の重鎮で、体力の衰えが少ない人であっても、鹿島槍にこの時期行くというのはありません。60歳は20歳のピークの半分の体力です。大体40代女性と60代男性が同じ体力です。20代ビークの男性が行く山に半分の人が行く気ならば、倍の保険が必要です。無雪期でも、8時間で往復するのは、まぁ無理です。

というので、どれくらいのトンデモ具合なのか、知らない人には分かりづらいと思ったので書いていますが、こうした記述は本来山の玄人、上位団体の人がかみ砕いて書くべきだと思います…それがプロ、リスクが分かってほかの人に理解できる言葉で伝えられる、という意味だからです。

この遭難は、山に入る前、玄関を出た時点から遭難が予想できる。それくらいトンデモです。

したがって、このような遭難が絶えないということは、要するに説明能力がある人が、説明自体をサボっているということの証拠でもあります。

しかし、説明責任以前に、登山者自身の不勉強がある山に行く前に山について調べるということをしない…自分が登るのに射程範囲にあるか?ないか?くらいは、冒険性の維持とは別に調べて当然です。

山は自己責任ですが、死んだら自己責任は全うできません、レスキューにお世話になることは自己責任を取ったことになりません。

…調べてなお、分からないということはありえない鹿島槍です。『鹿島槍研究』と題する本くらいあるほどの山ですから…

というので、この遭難は遭難者を擁護する要素ゼロです。

こちらが事故のコピペ。

北アルプス・鹿島槍ヶ岳に登山中遭難 1人で日帰り予定... 名古屋市の77歳男性救助 警察「計画に無理が…」
配信NBS長野放送
資料 遭難した男性が登る予定だった鹿島槍ヶ岳
北アルプスで3日から行方不明になっていた名古屋市の無職の男性(77)が、長野県警に救助されました。 男性は3日、日帰りで鹿島槍ヶ岳に登る予定で、1人で大町市の柏原新道を登っていましたが、残雪で登頂を断念していました。家族の届け出を受けた県警の救助隊が4日朝から捜索に入り、午前9時前、標高2150メートルの爺ヶ岳の登山道で男性を発見しました。男性は厚着をして夜を過ごしたということで、冷え込みが厳しくなかったことも幸いしたと見られ、疲れてはいるものの、けがは無いということです。 男性が登っていたのは、雪の無い時期でも通常、片道8時間近くかかるルートで、警察(大町警察署)では「日帰りする計画自体に無理があったのではないか」としています。 緊急事態宣言が解除されたとはいえ、遭難者が出た場合、救助隊は、新型コロナの感染リスクに備える必要があり、警察は「登山者はいつも以上に余裕を持った登山をして欲しい」と呼びかけています。
ーーーーーーーーーーーhttps://news.yahoo.co.jp/articles/d45a5fd0c9dece14dbe61ea39175f7dcc687c411?fbclid=IwAR2x-i1zPSxZshKXggaNeCn_FWmQzUNh_yv4pihO1VfGasWnikZZD14r8mo

Monday, June 1, 2020

登山者が守るべき5つのルール

登山者が守るべき5つのルール

1)体調管理
2)予約
3)グレードを落とした山の選択
4)混雑回避
5)ゴミの持ち帰り

今までも、まともな登山者なら普通にやっていたことばかりです。

業界が最もおろそかにしていたのは、4)です。混雑すればするほど、儲かるからです。歯止めの効かない欲望の証が、団体登山です。

登山者側の無責任体質で責任放棄されていたのが、1)の体調管理、3)の山選び、です。

そして、2)の予約と5)ゴミは社会人としてのマナーがない事例です。

Sunday, May 24, 2020

立木の根と山体崩落の歴史まとめ

より まとめ。

1)戦前 根の深さ

根系は土壌の上下両層,基岩 と土壌を連結 し,深根性は地中深く根を張 り
・アカマツは深根性でナラ類は根張り広 く,
・前生樹の伐根腐朽 に よる崩壊の発生,
長野県下の深根性 ケヤキの地すべ りの防止例
・ま た,ササのブロックの深根性樹根による地盤への結び付け,
マ ツ林下の雑木の根系 発達の悪 さ
大隅半島花闇岩地帯は天然林でも根が基岩中に伸びない,

など、深根の必要性があげ られた。 

 ケヤキ、笹、赤松=強い
 腐った根、松、大隅半島の花崗岩=弱い

2)戦後の1940年 代後半 ネットカバーの時代

・ス ギの浅根性 と
・草根による小土塊を樹根が大土 塊に結合す る

山全体の nct covcrの 有効性,net中 断に よる崩壊防止作用の 弱化,がいわれた。

3) 1950年代 ネットワーク

根系の net workが 注 目され出 し,

赤城山で,広葉樹は根系の発達が よく,netの 疎 または中断に よる崩 壊促進,集塊岩 火山岩屑地域のアカマツ同齢林地や草地の根系板状層の離 層
・阿蘇山で,下の火山灰層・基岩に達 した樹根の切断 と到達 しない草根 のすべ りと,根の混入多い林地は,草地・裸地 より,土壌の亀裂に対す る抵 抗大で
・門 司では,10年生以下の幼齢再造林地の前生樹未腐朽伐根の役立 ち
タケの根の垂直方向より水平方向の伸びで,崩壊 より表面侵食防止に有効 であ った。
・和歌 山県下 で,nctの 中断 され ない天然林 の抵抗性 と浅 根 の シュロの危険性、林地 の根網層 の土害防止 で異常浸透 に よる 崩壊 が起 こらず
・福岡県下で,強大 な根系 のない草生地 の弱 さと伐根未腐 朽 の伐跡地 の抵抗 力残存,
・伊豆でス ギ40~ 50年生 て も浅根 て深 い崩壊 に 無関 係であり
・愛知県下で,7年前の伐根の大部分が生存す る萌芽低林は, 直下 の ヒノキ幼齢林よ り,r00t channcl少 な く,太 い根 も残存 し,崩 壊 の少 ない こと

,な どが解 明 され た。 

■ 1960年代

島根 県風化花 満岩地帯で,アカマツの垂下根 は,10年生以上で は,風化表 層土 よ り深 く伸 び,基岩 に達 した

■ 1970年 代 =根量

には根量 も追求 され ,

・六 甲山で,深 さ40 cm以 下 の根量少 ないほ ど崩壊 多 く,根 系分布量 と関係のあ る幼齢林面積率 で崩壊面積率が推定 で き る32)と ぃゎれ た。 
・四万十 川流域 で, スギ ヒノキは伐採 後 7年 で全部 の伐根 が腐 朽 し,
・山 口県下 て,5mm以 上 の太 い根 は地表 か ら50 cm以 内に 多 く分 布 し,
ア カマ ツ スギ ヒノキ 10~20年 生広葉樹 に崩壊が 多 く発生 した。 
丹 沢 では,60 cm以 上 の深 さでは根量 は極端 に少 な く,60 cmよ り深 い部分 の根量 が崩壊 と関連深 く
・岩 手県下 の火山灰土壌 では,深 根 は ア カマ ツ、リギ ダマ ツ 、モ ミ、 クヌギ・ ミズナ ラ,浅根 は ニセアカシア チ ョウセ ンギョウで ぁ った。

崩 壊地 根 系調 査 では,崩壊地 の根 系は大部 分 A、 B層 に集中 し,下部 の C層 には 3%で ,88%が 1cm径以下 で,通 常林地 よ り小 さ く, 根系密度は樹齢高 いほ ど多 く36),天 草 では,カ シの根 は20年 生以 Lで 下層土 C層 まで十分達 した37)。 

■ 1980年代 

・祖母山で,ネ ム ノキは深根 で,10数年経過 して も伐採前 の 根 が健全 で,
ス ギ ヒノキの根 系は効果少 ないが,3,000本 /ha程 度の本数 で 13年 以上 の林齢 では,根系の水平分布 の重複 で網効果が期待 で きる。 
・クロマ ツ・広葉樹 は伐根の腐朽早 く, カラマ ツは遅 く,ス ギ ブナはその中間で40), ヒノキは腐朽遅 く,マ ツは早 い。 

・また,三重 県下 で,アカマツ10年生以 上は 根 が深 く土層 と基岩 とを結 び付け,渓 床堆積地 よ り山腹で崩壊防止効果があ り,
・ス ギ17年 生 の主根 は深 さ80 cmに 達 し,深 さ50 cmの スギ 6年 生 の10倍 以 上 の根 量 で
・崩 壊 地 底面 の残 存根 本数 は02~ 06本 /m2で破 断 直径 10 mmを 超えるものな く,倶1面 は12~ 14本 /m2の 残存で底面 より大 きか っ た。

・ 土壌 ・基岩 との関連では,割れ 日ない岩盤表層上のAタ イプは,垂下根 ・斜長根が伸長できず,表層土内の水平根密度高 く,
・害1れ 日多い岩盤の Bタ イプは,垂下根 斜長根は伸長 し,
・表層土 と基盤岩の間に遷移層のある cタ イプは,垂下根 斜長根の伸長は制約 され
・ま た,A・ B層 の厚い場 合,基岩 と土壌層の間に遷移層がある場合,基岩に節理が発達す る場合は, 垂下根が侵入す る。 


以上のように,森林の山崩れ防止機能の源 としては,

1)深 根であること,
2)根 量の多い こと,
3)根 系の nct workが 完全であること,

が必要であると考 えら れた。 
---------------以上引用終わり

■ 考察

まずいえることは、まとめがまとめすぎで、おおざっぱすぎ、そんなことはこんなに詳細に調べなくても、誰でも直感で分かるよ、ということです(笑)。これが結論では何の情報にもならないので、個人的に太字にしました。

強い
長野県下の深根性 ケヤキの地すべ りの防止
・ま た,ササのブロックの深根性樹根による地盤への結び付け,
・広葉樹は根系の発達が よく

弱い
マ ツ林下の雑木の根系 発達の悪 さ
大隅半島花闇岩地帯は天然林でも根が基岩中に伸びない,
シュロの危険性、
草生地 の弱 さ,
ス ギ40~ 50年生 でも浅根
ア カマ ツ スギ ヒノキ 10~20年生、広葉樹 に崩壊が 多 く発生

要注意
・アカマツの垂下根 は,10年生以上で は,風化表 層土 よ り深 く伸 び,基岩 に達 した
アカマツ10年生以 上は 根 が深 く土層 と基岩 とを結 び付け, 渓床堆積地 よ り山腹で崩壊防止効果
ス ギ、ヒノキの根系は効果少ないが,3,000本 /ha程 度の本数 で 13年 以上 の林齢 

です。スギ、ヒノキでも、13年以上で3000本/Haというのが目安みたいですね。赤松はクライミングでよく見ますが、10年以上たっていて、基岩に達していないとアブナイ。

大隅半島は、クライミングではアルパインのスタイルにもっとも適しておらず、ボルトが必要みたいデス。

大隅半島がそうなら、宮崎の岩場もそうかもしれませんね。

Tuesday, May 5, 2020

ホームレスを殺す少年たち

東京に行って驚いたのは、ホームレスたちへの冷たい態度。大阪と全然違う。

山に行くと、人が様々な装備なしでは生きられないことが分かる。服はファッションではなく、装備、エクイップメントだ。
-25度の八ヶ岳で寝ていると、シェルもなく、シェルターもないのに生きている獣たちはエライと素直に思う。
少ない物資で生きられる人のほうが、動物としてどう考えても能力は上だ。
文明の中にいても同じだと思う。そんなすごい人たちを殺すほどの何かを彼らがしたか?
どんな正義で殺したんだろう?ホームレスがキミらの生活を脅かしたとでもいうのだろうか?
こうした少年たちの心は本当に何か超絶に深い誤解を持っていると思うが、この少年たちは、公園のベンチにロープを掛けるごく普通と言われている日本人と同じだと思う。
保身から出た行為と思うが、非難の矛先が完全に間違っている。

Monday, March 16, 2020

Old But Gold 単行本化、希望

しばらく、Old But Goldを送ってもらって読んでいるが、素晴らしいクライミングの記事と言うのはこういうことか~と納得中だ。

であるからに、検索していたら同じ意見の人に出会った。

https://seeyou44.exblog.jp/21640311/

この方が言うように、現代のロクスノは、私のような入門者が読んですら、楽しむところは少なく、あまりに稚拙な記事が多く、読みどころが少なくて買う気になれない。

ロクスノ087号で、デイドリームの初登記事が出た…30数年ぶりの初登だ。初々しい中学生のような記事だったが、それは良い。デイドリームの記事はページ数1ページだ。

その後ろに出ているチョークの製品比較記事は? もう大量。

クライミングにおけるチョークの存在感は?せいぜい5%くらいなもので、なんでそんなものにこんなページ数を割いているのか?というのが、まぁ買わない理由、になるということだろう… 

同じことなら、クライミング史におけるデイドリームの位置づけを調べれば、あっという間に一冊分の特集くらい埋まるだろう。

インタビューすべき人はそれこそたくさんいるわけで。吉田さんのMarsにまでさかのぼることができる。

まぁ編集部自体が、クライミングの世界で起きていることの、

事の大小

を判断する能力が無くなっている、ということを示しているとしか思えないんだなぁ。

残念だ。

Friday, March 13, 2020

シークリフクライミングの安全管理

■ 新情報なし

杉野保さんの死から数日…。ネットの情報収集は怠らないようにしているが、あらたな情報というのは出てこない…。

フリーソロ中ではなく、偵察中で、落ちた高さも5m程度だったと聞いているが…

しかし、城ケ崎かぁ…。

■ シークリフ 大波や強風のリスク

こちらは、ベテランクライマーが送ってくれた海岸における予期せぬ高波のリスク映像。




私も、城ケ崎などのシークリフクライミングをやってみて、気が付いたのは、シークリフは当然だが、山やのおなじみのリスク管理とは、ちょっと違う、ということだ。

外洋=すごいうねりが強く、数回に一回ざっぶーんと来る
内海=比較的穏やか

潮の満ち引きも、山にはない要素だ。岩との対話以前に、海との対話があるってわけだ。

まとめると、

・天候 特に強風に注意
・潮の満ち引き 満潮時は渡れなくなる?
・塩害 カムは使ったらすぐ洗う ボルトはケミカル
・紫外線 下からも焼けます 
・下地の悪さ 下地が土でなく岩なので墜落が致命傷
・懸垂によるアプローチ 懸垂下降ができないクライマーは行ってはいけない
・登り返し技術によるお帰り 

逆に携帯電波は、沢登りと違って、比較的入りがいいようです。

■ 城ケ崎はどうなるのでしょう…

今年の年初に週に1回の割合で重大事故が起きてしまった城ケ崎…

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[1件目]12/16 シーサイド
60代男性、「サザンクロス」をトライ中、1本目で振られ落ちして、アキレス腱断裂。防災ヘリにより搬送。
[2件目]1/1 ファミリー
40代男性、「マザークラック」最上部からフォールし、プロテクションが外れてグランド。防災ヘリにより搬送。頭蓋骨骨折ほか、重傷。
[3件目]1/5 シーサイド
40代女性、「気分は最高」で約6mの高さからグランドフォール。右上トラバースからの核心でフォールし、セットしてあった複数のカム、ナッツがすべて外れた。防災ヘリにより搬送。肋骨、骨盤、頭蓋骨骨折の重傷。
その他、ボルトの破断事故なども発生しています。
来週の3連休から二月にかけては、城ヶ崎を訪れるクライマーはますます増える時期になります。城ヶ崎を訪れる予定のクライマーは「城ヶ崎一帯の岩場は公にクライミングが認められたエリアではない(=そのためリボルトもできません)」ことをまず念頭におき、「事故を起こさない(=これ以上重大事故が発生すると、再び登攀禁止の話も出てくるかもしれません)」「少しでも技術や体力に不安のある方は同エリアの利用を見送る(=城ヶ崎は上級者向きのエリアであることも忘れない)」「ヘルメットの着用など考えられうる安全対策を最大限に講じる(=地面はすべて岩で、平坦ではありません!)」などの対策を行なうようにしてください。
よろしくお願いいたします。
NPO法人
日本フリークライミング協会
安全委員会・環境委員会

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杉野さんの事故は、杉野さんに非がありそうな事故には見えませんが…。

岩場がアクセス問題でホットスポット化していただけに、城ケ崎のアクセス問題の行く末が気になります。

世界的、といえる課題を多く持つ城ケ崎…。その価値を地域住民にどう伝えていくことができるのでしょうか?それともできないのでしょうか?

それは誰が誰に託した置き土産なのでしょうか…。


Monday, March 9, 2020

杉野保さんの文章から。その2 ボルトを整備する場合の方針まとめ

■ 方針のまとめ

1.終了点=チェーンタイプ
2.ルーフは要注意

深刻なロープドラッグやリップとの擦れなどを起こす場合、初登者と話し合いの末、終了点の位置を変更する

3.変更がない場合「このルートは最後はたちこんで終了とする」といったように情報を伝える
  
4.プロテクション用  最低10mm以上のステンレス もしくは、ケミカル
5.ロングフォールの危険=OK (※グランドフォールの危険ではない)

6.位置変更
 1.あきらかな設置場所のミス
 2.最初からドローやスリングが、かかっていることが前提
 3.あきらかに「とりあえず」の位置決め
 4.不自然なクリップムーヴ

7.ボルトや終了点は「適度に」カモフラージュする。

以上、まとめ終わり。

■ 終了点

一本120円程度のカットアンカーで済ませようとする誘惑は強い。

そこを耐えられるか?どうか?が、責任あるかっこいいクライマーになれるかどうか?の境目でしょう。

マウンテンジャケットに5万払えて、なぜボルト1本に1000円払えないのか?というような、真相の、心理を深く問う必要がありますね。

自分が岩に登る理由は何なのか???

ということがそこに表現されうるということです。

杉野保さんの文章からポイントまとめ

以下は、杉野さんの ボルト打ち替え人夫顛末記 から、ポイントを抜き出したものです。

■ ポイント

1)上級者の岩場と入門者の岩場は分けるべき

シーサイドや二子、鳳来のように、ある程度フリークライミングのことが分かっている人が行く岩場なら何の問題にもならないようなことが、幕岩ではおこっている。

2)”フリークライミング”であって、”アルパインクライミング”でないことをきちんと教育する。”フリークライミング”であって、”スポーツクライミング”ではないこともきちんと教育する。

対物ビレイ全盛の、リングボルト1本で対物ビレイしていた輩に注意した藤原雅一氏が、「アルパインやったこともない人にそんなこと言われたくないね。」と罵られたというのは有名な話

3)ノーモアスリング活動

生と死の分岐点博覧会状態

4)結び替え習得

終了点のビナは持って行かれてしまうんですね、これが。ひどかったのは幕岩の「蟻さんルート」周辺の終了点

5)ぬんちゃく2本で終了点を作る

やはり気になるのが、終了点リング直がけトップロープ軍団

■ 考察

やっぱり、フリークライミングの文化圏にアルパインクライミングの考えを無理やり押し込んで、価値観の転換に失敗していたというのが、フリーの岩場から、残置ビナが持っていかれて、支点がいい加減で、残置スリングだらけになってしまった原因なのではないでしょうかね…

クリーンクライミング

っていう言葉は、アルパインでは全然聞かないので。アルパインは、エベレストがゴミだらけなのと同じように、どっちかと言うとダーティクライミングです…


追悼:杉野保さんの文章から。 支点構築の方針 まとめ

以下、追悼のため、ポイントを整理します。赤字当方。

■ まとめ
昔のクライマーの方針
1)ルートを整備するということがあまり好きでない
2)初登者のこだわりとか主張とかが感じられる
3)終了点はなくてもいい
4)終了点は登るためには必要ない
影響を受けた岩場
1)ヨセミテ
2)ジョシュア・ツリー

当時の考え方の結果
ルートは、自分の事しか考えず、どうしても最低限の物資で作られている
 《現在の考え方》

現状認識
1)時代は流れている
2)上から開拓されたルートなら、ボルトは新しくて頑丈なのに越したことはない
3)つまりグラウンド・アップで打たれた訳でもないのに、その貧弱なボルトを使い続ける理由はない
4)レッジ・トゥ・レッジのクライミングの発想どころか意味も薄られてしまった
5)終了点のないルートはルートでない
6)講習会で使っているエリア
7)グチャグチャな汚いスリングの終了点が美しくない 
8)ステッククリップOK
9)現代のルート整備は、”整備”ではなく、”岩場美化”であり、”岩場再生”。

影響を受けた岩場
・鳳来
・城山南壁

現在の考え方の結果
カモフラージュされたボルトときれいな終了点

■ 文章から抜き出したあるべき姿

1)シーサイドや二子、鳳来のように、ある程度フリークライミングのことが分かっている人が行く岩場なら何の問題にもならないようなことが、幕岩ではおこっている。

→ 上級者の岩場と入門者の岩場は分けるべき

2)対物ビレイ全盛の、リングボルト1本で対物ビレイしていた輩に注意した藤原雅一氏が、「アルパインやったこともない人にそんなこと言われたくないね。」と罵られたというのは有名な話

→ 九州でも支点ビレイをするクライマーが時代遅れとは気が付いていない。危険だと指摘されても、言うことを聞かない人は昔の山岳会の自慢話をする。

3)

生と死の分岐点博覧会状態

→ ノーモアスリング活動

4)終了点のビナは持って行かれてしまうんですね、これが。ひどかったのは幕岩の「蟻さんルート」周辺の終了点

→ 終了点のビナを持って行かない →残置ビナ文化を辞め、結び替え習得させる

5)やはり気になるのが、終了点リング直がけトップロープ軍団

→ ぬんちゃく2本で終了点を作る

■ 方針のまとめ

1.終了点=チェーンタイプ
2.ルーフは要注意
深刻なロープドラッグやリップとの擦れなどを起こす場合、初登者と話し合いの末、終了点の位置を変更する
3.変更がない場合「このルートは最後はたちこんで終了とする」といったように情報を伝える
  
4.プロテクション用  最低10mm以上のステンレス もしくは、ケミカル
5.ロングフォールの危険=OK (※グランドフォールの危険ではない)

6.位置変更
 1.あきらかな設置場所のミス
 2.最初からドローやスリングが、かかっていることが前提
 3.あきらかに「とりあえず」の位置決め
 4.不自然なクリップムーヴ

7.ボルトや終了点は「適度に」カモフラージュする。

以上、まとめ終わり。



-----引用‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

大体において、私の場合は、前からルートを整備するということがあまり好きでなかった。

なぜかというと、初登され、発表されて、作品としてルートが公になったものには、初登者のこだわりとか主張とかが感じられるまま、ボルトがさびようが、終了点がなかろうがそのままの状態にしておき、そのルートにトライしたいのだけれどもボルトに不安があると感じた人が初めて、初登者に了解を取った上で打ち替えなどすればいいのではないかと思っていた。
 今となっては、理解できない人の方が多いとは思うのだけど、私は終了点はなくてもいいとすら思っていた時代もあった。(ここでいう終了点とはボルトアンカーなどの岩に残置した支点のこと)終了点は登るためには必要ないからだ。 うわっ何いってるんだこいつ、という声が聞こえてきそうなのでもう書くのやめようか、いや、でももう少し書こう。
 私がクライミングの影響を受けたのは、どうしてもヨセミテで、そして実はジョシュア・ツリーなのでもある。ジョシュアにはルート中、登るために必要な本当に最低限の残置物しかなかった。ナチュラルならその岩には何もなかった。終了点もない。岩の頂上には木もない。大体ナチュプロで終了点を作り、フォローしてもらうか、ロワーダウンで回収したりするのだが、ではその終了点はどうするかというとその岩塔の他のやさしいルートを再度登って回収し、そのルートをクライムダウンするのである。とまあ恐ろしく面倒くさいことをしていたわけだが、でもこれが妙に気持ちいいのだ。今登ったこの岩には人が登った痕跡が全く残らない。
 だから、私のルートは、自分の事しか考えず、どうしても最低限の物資で作られている場合が多い。

 そんな私が、幕岩と城ヶ崎の整備をしようなどといいだしたものだから、D助はそれは驚いていたようだ。
 私が整備をする気になったのには訳がある。
 まず第一に時代は流れているということだ。スーパーイムジンの最後のボルトはどうしてもうち変える気になれないが、上から開拓されたルートなら、ボルトは新しくて頑丈なのに越したことはない。つまりグラウンド・アップで打たれた訳でもないのにその貧弱なボルトを使い続ける理由はないということ。それにレッジ・トゥ・レッジのクライミングの発想どころか意味も薄られてしまった今、終了点のないルートはルートでないといっても過言ではなくなってしまった。
 二つ目として、鳳来での美化活動に少しだけだが関わって、ルート整備(美化)の意味と必要性をあのような方向からも再認識し、カモフラージュされたボルトときれいな終了点を見て妙にスッキリした気分になったこと。そしてやはりJFAの他メンバーによってほとんどケミカルに打ち変えられた城山南壁を見て、それまで感じていたボルトの違和感を感じなくなったこともある。岩場再生という言葉がぴったりだった。
 第三に、自分が講習会で使っているエリアでもあるわけだし、私のような職業の人はすすんでやらなければいけないことだと今更ながら思ったこと。講習会をしながらいつも思っていたこのグチャグチャな汚いスリングの終了点早く何とかしなきゃの思いは、今は岩場のノーモア・スリング運動につながっている。
 そして最後に自分も変わった。スティッククリップも投げ縄ならOK。こうやって人は時代に流されていくものなのですね。
 ジョンバーカーは今でもジョシュアの終了点を抜いて歩いているのだろうか。(わけないか)
 さ、というわけで何日かD助と幕岩、城ヶ崎の整備をおこなってきた。しかしこれはまだ始まったばかり。城ヶ崎などほとんど手つかずのままであるが、気になったことをいくつか書いてみたい。
 シーサイドや二子、鳳来のように、ある程度フリークライミングのことが分かっている人が行く岩場なら何の問題にもならないようなことが、幕岩ではおこっている。
 対物ビレイ全盛の、リングボルト1本で対物ビレイしていた輩に注意した藤原雅一氏が、「アルパインやったこともない人にそんなこと言われたくないね。」と罵られたというのは有名な話だが、そんな時にくらべればここやJ山での、生と死の分岐点博覧会状態は激減したものの、それでもやっぱり終了点のビナは持って行かれてしまうんですね、これが。ひどかったのは幕岩の「蟻さんルート」周辺の終了点だ。
 整備1日目に終了点をチェーンタイプに交換し、カラビナ2枚をとりあえず残置。その3日後再び訪れるとその間は平日だったにもかかわらずきれいさっぱりカラビナはなくなっていた。まあ予想はしていたけどこんなに早く無くなるとはなと思いつつ、今度は終了点の一部であることを強調すべく結束バンドできちきちに固定し、ヤマタケ作製の注意点を記したカード(写真)をチェーンにつけた。今度は大丈夫だろうと新しいロックビナを残置。しかし、その一週間後そのロックビナもあっと言う間になくなってしまったいたのである。このときのD助の落ち込みようといったら無かった。私もこの日は整備する気が失せた。結束バンドから強引に抜き取ったあとを見ると間違って回収したとかは考えられない。あきらかに取ろうとして盗っている。だったらいっそのことFIXEのチェーンごと持っていけばいいのにと思うがそこまではやらないようだ。(やらないか普通)
 このビナや、終了点はみなさんの会費で買ったものだ。それが、当然会員ではないであろう誰かによって持ち去られるというのはまったくもってやるせない気持ちになる。
 それから、やはり気になるのが、終了点リング直がけトップロープ軍団だ。これは、カードを付けなかったJ山ではかなりの人がやっていた。まあ、そうすればいつでも回収できるし気持ちはわかるけど、リングは減るし、他ルートと共有の場合とかロワーダウンできないわけだからやめましょうね。でも、これ読んでる人はすでにそんなこと百も承知なんだよね、読んで欲しい人ほど読まないんだよな、FFみたいなこういう雑誌って・・。
 終了点のセットは難しいことは何もない。それぞれのハンガーにヌンチャクを1本ずつかけてロープを通すだけでいいのだ。よくわからないのが支点を自分で作っておきながらも、リングにも通しちゃってる人。リングや残置ビナは最後に回収するとき以外は空けておいて下さい。
 さあ、というわけでルート整備もまだ始まったばかり。最近整備したルートは別紙の通りだが、まだまだほんの一部。これから城ヶ崎や小川山、そして鳳来と手をひろげていかなければならない。この辺で支点整備の方針をあきらかにしておく必要があるだろう。

ただし、これは私が勝手に考えたもので、JFAの総意ではないので念のため。

1.終了点について
 スリングなど貧弱なものの場合はチェーンタイプにうち変える。
問題は場所だが、基本的にオリジナルの位置を尊重する。
 しかし、ルーフなどでイグジットムーヴがあきらかにそのルートの一要素であり、
そのために終了点を高くしたことによって、深刻なロープドラッグやリップとの擦れなどを起こす場合(以前の「鳳来/クライミングショウ」など)は、初登者と話し合いの末、終了点の位置を変更する。

 そのために、そのルートのオリジナリティが失われてしまう場合は、新規トポや、各メディアなどを通じて「このルートは最後はたちこんで終了とする」といったように情報を伝えることで対処していく。
  
2.プロテクション用のボルトについて
・アンカー
 10mm以上のステンレスで、錆や変形の発生がなく確実に打たれているものならそのまま使用することも考えられるが、それ以外は打ち替え。ハンガーは変形や腐食したものはもちろんだが、形状自体が危険なもの(不必要に大きい、バリがあるなど)も交換したい。
 しかし、比較的やわらかい岩質や、城ヶ崎など腐食の激しいエリアのものは、ケミカルに打ち直す。
・数
 よっぽど理不尽な理由でランナウトを強要するものでなければ、例えロングフォールの危険があろうとも、初登者の意向を尊重し打ち足しは行わない。
(逆に数が不必要に多い場合は、撤去することはありえる)

・場所 
 やはり、場所は基本的にオリジナルの位置を尊重する。ケミカルの場合はできるかぎりオリジナルのボルトを撤去し、その穴を利用して設置する。

同じ場所に打てない場合は、最低でも20cmは離す必要があるので、多少の位置の変更は
 初登者に了承してもらう。また、ロープの流れや岩質の問題上、オリジナルの位置から大きく離れてしまう場合も同様。

 しかし、オリジナルの位置が次の場合は積極的に位置を変更する。

1.あきらかな設置場所のミス
2.最初からドローやスリングが、かかっていることが前提になっている位置決め
3.あきらかに「とりあえず」の位置決めで、それが習慣的に使われてきた場合
4.本来のルートとは無関係な、不自然なクリップムーヴを強いられる場合

以上に該当しないのであれば、そのルートの本質と初登者の意向を尊重し、例えロングフォールの可能性があろうとも大幅な場所の変更は行わない。

初登者が、位置の変更を依頼してきた場合はその限りではないが。

・ボルトや終了点のカモフラージュ

 全ての人工的支点は、一般観光客やハイカーに目立たないよう、
岩と同色にペイントすることなどにより、「適度に」カモフラージュする。

(「適度に」というのは、目の前にあってもわからない位見事にカモフラージュ
されるのも、それはそれで問題だから)


ーーーーーーーーーー以上引用終わり



■ 考察

印象に残っているのは、やはり、レッジToレッジを基本としなくなったクライミングスタイルのことです。終了点でローワーダウンすることが前提だと、ルーフでロープドラッグが起こってしまい、下からビレイするスタイルだとロープがこすれて危険です。その場合、リードフォローで上で確保したほうが安全です。

去年はしばらくアルパインのオールドクライマーと登っていましたが、オールドクライマーはルート整備をしてくれたとしても、登り方のスタイルが現代のクライマーのスタイルでは、登らないので、ルーフの後に終了点を作ると、ロープがこすれてアブナイ、という発想自体が持てないのだと思います。



Friday, March 6, 2020

杉野保さんの死

■ 杉野保さんの死

今日は衝撃のニュースで幕開け。杉野保さんの事故死のニュースだ。ご冥福をお祈り申し上げる。

ーーーーーーーーーーーーー

ロッククライミング中、転落死亡 命綱つけず 静岡・伊東

2020.3.5 22:26社会事故・火災

 5日午後3時20分ごろ、静岡県伊東市八幡野の海岸で、ロッククライミングをしていた神奈川県横須賀市のロッククライミングインストラクター、杉野保さん(55)が約5メートル下の岩場に転落した。杉野さんは約3時間後に崖の上まで引き上げられたが、その場で死亡が確認された。

 下田海上保安部によると、杉野さんは正午ごろから、同行の女性とロッククライミングをしていた。事故当時は杉野さんが単独で、命綱を着用せずに登っていた。女性が110番通報した。


 当時伊東市には強風注意報が出ており、風にあおられた可能性もあるとみて、同保安部が状況を調べている。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーhttps://www.sankei.com/affairs/news/200305/afr2003050040-n1.html 
より引用

なぜ、杉野さんの死がそんなに衝撃か?と言うと、杉野さんこそは、ほとんど反論する人のいないクライマーの手本中の手本だったからだ。バランスのとれた考え方のクライマーと言うことだ。(関連記事:山のほんとにすごい人

クライマーというのは、基本、ボルダラー、フリー、クラッカー、オールドクライマー、ニュークライマー、などなど、自分のスタイルがすべてだと反目しあっている人たちの集まりである。

事例:
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対物ビレイ全盛の、リングボルト1本で対物ビレイしていた輩に注意した藤原雅一氏が、「アルパインやったこともない人にそんなこと言われたくないね。」と罵られたというのは有名な話だが
ーーーーーーーーーーー引用終わり

こういう登りはクライミングの本質じゃない!という主張が強いうえ、その主張がすべてだと思っている。

それが嫌で、逆に、どんなスタイルも尊重するという人は、ただの節操のない思想に陥っている。例えば、宴会主体の100名山行脚でスタンプラリー登山で山を汚し続けている人などを批判すると、人の価値観を犯すな、と言われたりする。”それが俺の価値観”と言えば、山にゴミを持ち込もうが、一升瓶かついで飲んだくれ、仲間を凍傷に陥れようがOKのご時世なのだ。他人に怪我をさせたらダメ、という不文律すら、”価値観”の一言で犯して良いのだ。

ところが、杉野さんは、どの年代のどのようなクライマーにも好かれる一種の理想像を体現していたクライマーだった。

古くから活躍しているから、オールドクライマーが、なぜ自分さえ登れたらいいという支点構築になってしまうかという事情も、現代は時代が変わり、ラッペルでの支点まで、同じ思想でくくる必要はないのでは?と言う点、クライミングガイドをしながらも、きちんと講習生にはスキルを与えていると思われる点(私は受けたことがない)、様々な点で、この人なら正統な、オーソドックスな山や、と思われた…

杉野さんの文章
http://cliff.world.coocan.jp/story/bolt.htm?fbclid=IwAR3hQX6GJXvv6-3dOxOo1svum9bcsP3ctR_nE3-WbD0bdATnbOp3yz17B-M

安全管理にもスキがなく、登れて、開拓もできる、スマートな頼れるクライマーと言う印象…

の人がまさかの、フリーソロ中?の事故死。(偵察中だったようです)

■ 簡単なところでロープをつける

事故と言うのは、本当に、難しいところではなく、こんなとこ、簡単、という箇所で起こるものです…

事例:5.8の愛情物語で死亡事故 https://www.big.or.jp/~arimochi/info.99.10.18.achp1.html?fbclid=IwAR0xG0TeVl7s6WtZ2X4qTV9df8tj1xhbMRYvKFoxtLOW6-8RNHtr-xJjLBk

ロープは何のためにあるのか?

5.6で易しいところだからイラナイのではなく、つまり落ちないからイラナイのではなく、単純に高いところだから、要るんです…。

杉野さんは、なんと5mの転落でお亡くなりになったようです。5m…これでは、ロープをつけない、ヘルメットをかぶらない、それでも、誰も危険とはおもわないでしょうね。

城ケ崎の行く末が気になります。



■ リンク集

https://micki-pedia.com/sugino-tamotsu.html

http://yukiyama.co.jp/mountain/2020/03/sugino-tamotsu-accident.php

http://climber319.blog89.fc2.com/blog-entry-3209.html

https://ishidatozanjukunisshi.blogspot.com/2020/03/blog-post_7.html

Wednesday, March 4, 2020

『アルパイン考』がKindle無料で読めます!

https://amzn.to/3cwzVTC

こちらが、当方の、読後感です。https://stps2snwmt.blogspot.com/2016/05/blog-post.html

そのほか、Kindle無料で読める山書は

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お勧めを赤字にしています☆

Tuesday, January 28, 2020

八ヶ岳おろし

■日本三大局地風

清川だし 山形
広戸風  岡山 
やまじ風 愛媛

だそうです。

八ヶ岳では八ヶ岳おろしが有名で、野辺山は日本で一番寒いところでしたが、それに適応した結果が、高原栽培のレタスで、レタス豪農の町でした。

が、外国人研修生を劣悪な労働条件で使い、世界人権センターから是正勧告を受けるまでになっていました…




http://keiten.net/paper/2703/204-2.html

そこは小川山と言って、クライミングの聖地でした。

搾取されている外国人労働者たちが日本経済を支え、少数の勝ち組み豪農を生み出した隣で、日本社会では超底辺?貧乏クライマーたちが岩に遊び、そうした外国人たちと何の交流もなく同じ場にいながらも、全く接点がない社会というのは、考えてみればシュールです。

局地風の有るところは、農業はとても難しい、と思いますが、その難しさのために、産地として成功した、という事もあるのかもしれません。

しかし、そうした事例の陰には、川上村の外国人労働者たちのように泣いてきた人たちもいるのかもしれませんよね。

そうしたことに感受性がある人間でいたいなと思います。

Friday, January 17, 2020

ケービング用 ペツル

■ ペツルでも信用できない

一般に、ハンガーにペツルの刻印があれば、クライマーは、「あ、ペツルだ~」と、

ほぼ絶対的に落ちて良いボルト

だと感じていると思います。

しかし、

ケービング用で信頼ができないペツルのケース

もあるそうです。

まずは、そうしたペツルの中身がどうなっているか?の写真を。



中がコロージョンしています。しかも、ボルト、短い! 何?1.5cm???

これはケービング用で、15kNしか強度がない、ペツル ブリーユ という製品です。この製品が、クライミング用に中間支点として、大変多く使われているそうです。

ペツルには

クールボルト スチール  ×  室内用
クールボルト ステンレス 〇  スタンダード品
クールボルト HCR    ◎  環境が厳しいところ用

と3種のボルトがありますが、どれもグージョンですが、使えるのは、ステンレス以上の 下の二つだけです。 

さらに、ペツル社は、ハンガーだけのバラ売りもしており、ステンレスとスチールを混同して使うと、ガルバニックコロージョンが起きます。他社製だとアルミハンガーということもあるそうです。

写真のように、中が腐っていても、

外からは確認ができない

です。こちらの取説には、

https://www.alteria.co.jp/download/pdf/ifu/P13.pdf

3cmしか埋め込まれておらず、せん断方向に、15kNしか強度がないことが書かれています。これは、落ちる方向に、という意味です。一般にUIAAの規定するクライミング用途での使用は、25kN以上ですよね。引き抜き方向へはNoと書いていあるだけです。

しかも、絵が手打ちの絵ですから、きっと、ジャンピングで打っていた時代のものなのでしょう…

ということで、

この手のボルトを信頼しないようにするのが大事

です。見分け方は、



です。

グージョンのようにネジになっているか?
カットアンカーのように平べったい六角か?

です。

ネジ山が出ているのがグージョン=OK ボルト

ペツルだけど、NGのボルト ケービング用





Monday, January 13, 2020

2020年はいかなる時代か?

■ 2020年はいかなる時代か?

神田昌則さんの朝活から。

   ”2020年は、既存世界への不信の始まり”
です。クライミング業界も同じですね。

 既存ボルト = 安心?いいえ!不信です。
 年配の尊敬されているベテランクライマー = 安心?いいえ!不信です。

というわけで、既存世界は、根本から問い直されています。

ウクライナ旅客機墜落と台湾中国離れ… 世界は既存世界を不信に思い始めています。日本も長く続いた不信と非不信、変わると変わらないのパワーバランスが、変わり始め、マジョリティが”変わる”ほうへ移行し始めています。

ということで、既存世界の安全神話が揺らぎ、新しい世界が出現が期待されていますが、

  その新しい社会の青写真を何とするか?

ということが、次に大事になってきます。


Friday, January 10, 2020

17ミリ スパナは必携です

現在のところ信頼できる支点の標準サイズは、M10グージョンです。

これは六角レンチで言うと、17ミリのスパナ ということになります。

ネジ頭 スパナサイズ
M8  13ミリ
M10 17ミリ
M12 19ミリ


グージョンの良さは、増締めすることで、効きが確認できることだそうです。

グージョンボルトを選び、サイズ的にも強度が十分であっても、施工ミスはありえます。

最後のチェックは、クライマー自身で。

それには、17ミリスパナ が必要です。


なんで終了点を水平に2個打つのか?


なんで終了点を水平に2個打つのか?

意味不明。これは ”スリングの” トリセツです。

Thursday, January 9, 2020

M10グージョンのみが使用できるボルトです

良いボルトだけを覚えるといいです。落ちていいのは、

異種金属を組み合わせていない、オールステンレスの、M10グージョン
施工者のスキルが分かっている、ケミカルアンカー


これら、のみです。あとは全部テスティングが必要です。

17ミリの六角レンチを持ち歩きましょう。 

理由については、後述しますので続きを読まれてください

Wednesday, January 8, 2020

悲報:グージョン以外は危険ボルトの可能性が高いです

■ JFAのリボルト講習会に見学で参加してきました!

九州に来て、

 見慣れぬボルトや終了点

を見ることになり、どう評価して良いのか、よく分からないと思っていた。今回、学習する機会ができたので、ご報告します。

JFA会員は、リボルト講習会が見学が無料です。

ボルトの知識が得れますので、ぜひ行かれたら良いと思います。無料とはお得です。

非常に勉強になること、うけあい!

あっ!と驚く目からウロコの知識を得ましたので、少しづつ紹介してゆきます。

■ グージョンボルト 

ケミカルボルトを打たないとしたら、現代で許される開拓用ボルトは、最低限

M10 グージョン 

です。

カットアンカー NG。

しかるに、 1枚目の画像は、M8なのでNG。ウェッジ式というのは、グージョンということです。



このボルトはカットアンカーと言われるボルトで、NGです。

カットアンカーは

・中が空洞で腐食に弱く、
・耐荷重も不足
後から効いているか確認できない
・岩質や施工者のスキルにより信頼性が大きく変わり、
・10%の出来でも、100%の出来でも施工直後の信頼度の確認ができません

 です

これらがグージョンの形状です

この頭の形でグージョンと分かります

これらもグージョンではなくカットアンカーです。

私は、これらのボルトを使って開拓されている方のお手伝いをしていたこともありますが、善意でありながら、すでに強度的に規格外のボルトを使うことで、実はリスクを増やし、作業の量も増やしてしまう結果になる… まさに

悲報

です。

トンデモ事例は、古い山ヤが作っている

■結び替えができていなかった若い兄さん

人工壁小瀬の試験では、若い男性と組みました。試験では、私が〇〇会所属です、というと、顔パスでした…。私はこの日のために練習に練習を重ねて、参加しているのに。私にとって、結び替えと5.9の正しいリード、そして正しいビレイは、ちゃんとチェックしてくれなきゃ嫌!な技術だったので、顔パス待遇だったことが心外でした。

おかげで、組んだお兄さんは、ちゃんとした結び替えを習ったのは、その試験が初めて、という状態だったのに、ついででスルーで合格。試験官、そんなでいいのか?と思いましたが、年配の人には意見できないでしょう。

案の定、その後、そのお兄さんをたまたま、岩場で見かけたときに、メインロープをハーネスから解いて、結び替えしており、それだと、ロープを落としたら、一貫の終わりです…誰かがロープをあげてくれるまで、セルフにぶら下がって過ごすことになります。

その状態を見て、責任の一端を感じたので、お兄さんには、ちゃんとその時に結び替えの方法を教えました。

しかし…、その人、中山尾根で墜落したんですよね。 

その日たまたま、私は、講習会仲間の伊那のほうの山岳会の人と3人でジョーゴ沢から硫黄岳を詰めるという初級アルパインをやっているところでした。

ジョーゴ沢アイスルートと中山尾根では、5階級くらいの技術差があって、中山尾根は中級者の課題です。ジョーゴ沢に私たちを送るのですら、伊那のほうの会は、ビーコンを持たせたんですよ。まぁ、要らないのは分かっていましたが、会が心配するから持って行きました。鉱泉でビーコンチェックしている私たちを、プロガイドの方たちがふしぎそーに見ていました。

私たちパーティと中山尾根のお兄さんとでは、そっちの兄さんの方がむしろ初心者なくらいだったと思います。

しかし、山梨では、そういうことが普通で、男性の間では、いきなり阿弥陀南稜とかです。雪なんて、一般縦走ですらしたことがない人が、です。雪をやったことがない人はすぐ分かります。素手の濡れた手で金属ギアを触る。くわえようとした人にすら会いました。唇、取れても知らんよ、もう。

そんなこんな、山梨時代…。

九州に来てからは、トンデモ事例は、岩バージョンです。

「九州ではトップロープ支点は作らなくて、残置ビナに直掛けでいい」

とか。

これは、クライミングジムの店長に言われました。そして、その店長さんは、〇〇山の会という古い伝統あるアルパインの会で、そう年配のオジチャンたちから教わったそうです。

原因と結果の法則。原因を作っているのは、さて、誰でしょう?