Saturday, July 27, 2019

手繰り落ち やってはいけないシリーズ 



今朝はこんなのが来ました。いや~ あぶない。手繰り落ちは、やってはいけないことの筆頭です。

下のビレイヤー、ずいぶんぶっ飛んでいますね。ビレイヤーとクライマーがぶつかって、ビレイヤーの首がむち打ちというのがよく聞く事例です。

Thursday, July 25, 2019

初級ルートのボルジムがつまらない件

■ セッターが作っていない課題

5級以下のボルジム課題がつまらない…のは、特にセッターに頼んで質の良い課題を作ろうという意図がないためと先日、判明。

7,8級なんて誰が作ってもいっしょだろーという訳で、面白くなかったらしいですよ~(笑)

私が思うに、ボルジムで8級とかの初心者課題で面白い!と初日で思う人、めっちゃ稀です。

これの何がおもしろいの…となるのが普通だろうなぁと。

今はボルジムはかっこいい!と思われているから、本心はツマンないと思っても、黙っている人もいるかもしれませんが(笑)

■ 才能がある人

有段者の人たちって、ホント求道者みたいですが、そう言う風になる人は、そもそも才能がある人です。

ジムはそもそも、スタートがそのような才能がある向けにスタートした、という歴史的経緯があるため、どうしても上級者目線…上級者だけが楽しければいいような感じになってしまっているときが、まま、ある…のが、日本のクライミング界の悲しさかなぁと思います。

■ 初心者が楽しくなるには?

ではどうするか?
私はほんとに初心者で5.9をリードするためにラオスまで行って良かったなぁって思います。誰も、「え?5cしかリードできないの?なら来るな!」とか言わない。

むしろ、「今、6Aリードしたところで、ロープ余ってるから、登る?登らないなら抜いちゃうよ」と抜く前に一声かけてくれる。

だって、どうせリードした後なんだから、余っているロープで初心者がトップロープしても、誰も損はしないんです。

私が6Aにリードで取りついて怖くなり、テンションしたため、下のビレイヤーに「すいません」と謝ったら、「いや、俺らも別のグレードで同じことしているだけよ」と言われた…(笑)

たしかに…。 それぞれに適したグレードで、怖がって、「て…テンション!」と叫んでいるだけだった…

6Aで落ちてチクショー!と叫ぶのと
7Bで落ちてチクショー!と叫ぶのでは、

グレード以外は何も変わらないのです…

Saturday, July 20, 2019

How to Rig an Anchor from 2 Bolts

1本目の摩擦を増やす エーデルリッド オーム

こちらは、エーデルリッドのオームです。

体重差のあるクライマーをビレイする際に、安全性を高める道具です。

1ピン目に使います。

欧米では、男性クライマーが体が大きく、女性クライマーが華奢というパーティを見かけることが多いです。

体重差が顕著な場合は、クライマーは、激オチ禁止です。

静的にテンションを掛けるほうがいいです。


この道具があれば、フリクションの増加によって、ビレイヤーへ伝わる衝撃が緩和されるので、激オチも可能になるかもです。

クライマーも落ちるまで登りたいですよね♪

余談ですが、フリクションはオイラーの法則により、屈曲の角度を増すことでも増やすことができますので、私は体重差が大きいクライマーを、軽い私がビレイするときは、わざと一本目のフリクションが大きい位置でローワーダウンすることがあります。

最後はフリクションがなくなるので、配慮してくださいね。

余談ですが、これはビレイヤーではなくて、重たいほうのクライマーが購入するのが筋、という商品であると思います。

Tuesday, July 16, 2019

ツインゲートでグランドフォール事故

 ツインゲートのカラビナでの事故がありましたが…。

入間クラックで、トップロープ中にグランドフォールと言う事例だそうです。

← こちらはFBより拝借したツインゲートのカラビナ事例。

ツインゲートのカラビナ自体、そうメジャーな製品でないので、見たことがない人もいると思いますが、このようなお品です。



前にベースキャンプに行ったときは、環付きビナがトップロープには設置してあったと思いますが、なんでツインゲートになったのかなぁ…。

こちらは、同じくFBで回覧されてきたものです。事後かもしれませんが、メーカーの取説には、

 ビレイループに掛ける →  ×
 タイインループに掛ける → 〇

と出ているようです。ビレイループはビレイ器を掛けるためのものです。タイインループは、自分とロープをアンザイレン(英語ではタイイン)するためのものです。

当然トップロープの場合は、タイインループに掛けるのが普通です。

エイトノットを結ぶときも、いつもビレイループじゃなくて、タイインループに掛けますよね。

ビレイループを、ビレイ以外の用途(タイイン)で、推奨してくる人もいます。すべてのハーネスの取説を確認したわけではないですが、ハーネスで、ビレイループとタイインループと言う二つのループを用意しているからには用途が違うのでしょう、と思います。

私は、ビレイループにタイインするように言われても、やっぱりタイインループにアンザイレンしてします。この事故の人もそうしていれば、起こらなかった事故かもしれません。



Monday, July 8, 2019

個人で独学がベスト

岩崎さんの無名山塾は、私が山岳総合センターと同時に考慮した登山学校でした。山岳総合センターが公立とすれば、山塾は私立、とセンターの講師の先生が言っていました。(ちなみに私は個人塾出身です…笑) 

総合センターを終わった時に、仲間は必要だし、地元の山岳会は団塊登山化していて山を教えてもらうことは不可能だし、若い会は無謀登山だし…、と言うので行くところがなく、山塾に、と思ったときに、入会を打診しました。

すると、私はもう読図で道のない山を歩けるので、入会したら破線を一人で歩いては行けないと言う会の決まりに不満を持つだろうと言われました。また確保がエイト環しか教えていないそうでした。それも、不満だろうと言われ、そうだなと思い、入会は辞めました。

そうなると、アルパインでスタートしたクライマーであっても、やることはフリーしかなくなります。

なので、当時は、”なるほど、こうして皆フリーに流れてしまうんだー”と理解。私も例に漏れず、アルパインはメンバーがいるときだけで、後はずっとフリーをしています。

要するに、合宿系の経験値が欠如するということです。冬山は合宿が基本なので。

その後、山塾の記録で、アルパインの入門岩場である、旗立岩のリードで落ちている記録があり、これは登攀力自体が足りていないで、山に挑んでしまったケースだなーと思いました。私は落ちていないからです(笑)。

岩崎元郎師匠自体が、それほど登攀型ではないというか、年齢もあると思いますが、高齢になってからは、歩きの山にシフトされていたのではないかなと思っています。大体、賢い山ヤほど、年齢を重ねてアルパインと言うのはやらない。

山に挑めば当然しっぺ返しを食うからです。山は変わらず、体力は下り坂。なので、50代以上は、すべからく、山を小さくしていくプロセスにおり、その一番小さい山は、初級のアルパインです。

岩崎さんは、ちゃんとした山ヤなのに、登攀寄りでないことは、団塊登山の旗振り役としては、最適な人材だと思ったのですが、ちがうのでしょうか…。

というのは、高齢になってもアルパインに行きたい人は、たぶん、若い人にリードしてもらいたいのです。それは、かつて自分もそうしてきたからで、若い時は登攀的にも歩荷的にも、それがそんなに負担でないと分かっているからではないかと思います。ところが、最近の若者は期待するほど強くないんです。

ワタシみたいな新中古車と言われている登山者でも、大学生でもそうみたいです。

ので、自分の若い時と比べて、同じことを若い奴にさせられないというのが、なかなか分からないみたいです。若い人のほうでも、年配のクライマーの言うことを聞いて、リードしても、怖いだけで、何も楽しくないのかもしれません。

というので、世代間の技術伝達は途切れています。結局のところ、アルパインも分かってフリーがアルパインの基礎だということも咀嚼しているクライマーと言うのは、

独学の人

です。これは馬目さんもそう言っていました。去年の今頃、馬目さんと会って、かなり意気投合しました。

独学で大事なことは複数の意見をもらい、それらを総合して自分の判断とする、ということです。

Saturday, July 6, 2019

日本にもヴィアフェラータを


■ メインロープとPASの違い


まぁ、ずっとテンションしているから、理解してしまえば、別に何も問題がないのですが、

理解していない人が理解するまでの間に事故になってしまうことが多いのがクライミングの世界の常…

伸びないスリングに落ちてはいけないということがワカラナイ…のは初心者の常です。

それが分かるにはどうしたらいいのだろうか?と考えていて、思いついたのが、ヴィアフェラータ。

ヴィアフェラータのセルフビレイは、必ずダイナミックロープでできており、2本カウテールが出ていて、冗長化されているからです。

つまり、日本にもヴィアフェラータがあれば、クライマーは、メインロープのセルフの重要性が分かるのではないか?と。




それに、初級の岩登りを一人で練習することもできるので、すごくいい考えのような?!




私はゲレンデでいきなりⅣ級登れましたけど…三つ峠の一般ルート、こないだ会に来てくれた新人のI永さんが、見晴らし岩の5.6で登れなくなっていたところを見ると、彼をいきなり三つ峠連れて行くとダメだと思いました。


50代の新人さんです…  最近の新人さんは、18歳ではなく、20代ですらなく、若くて30代、ボルダリングジム経由の人なら歩きが課題、山経由で来た人はクライミングが課題。

どちらも乗り越えるには本人の意志が…結構強固に必要です…(汗)。

先輩としては、

・歩きから入った人に、「ボルダリングジム通ってください」と言いづらい(汗)。

・ボルダリングから入った人に、「山を歩いて脚力鍛えてください」と言いづらい(汗)。

という問題があります。


どっちも一気に解消でき、セルフを出すレベルの傾斜がどのようなモノか?も理解できる。


ヴィアフェラータが普及すれば、ジャンに無謀に挑む人が減るのでは?


ザイテンでコケる人とか? 重太郎新道で渋滞とか?


提唱

http://www.unipro-net.com/smc/via%20ferrata.html



御在所にあるらしい!

http://kansai-yamanobori.com/via-ferrata/


アルテリアの技術サイト

https://www.alteria.co.jp/sport/%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%81%A7%E3%81%AE%E5%9F%BA%E6%9C%AC%E6%8A%80%E8%A1%93/

段階的にステップアップしましょう

■ 境界線のあいまいな日本

登山界ではよく知られていますが、外国では、一般登山者と本格的な登山をする人は、まったく歩くトレイル自体も別です。一方、日本は混在しています。

同じことが、岩場にも言えます。

スポーツクライミングの岩場で、アルパインクライミングの論理をかざしたり、アルパインの岩場でスポーツクライミングの理論をかざしたり…と、ややこしい…。


■ 段階的にリスクを大きくしていく

アルパインへ行くにも、最初は、スポーツクライミングの人工壁でビレイを覚えないと、落ちる人をキャッチする経験値は積めません。

落ちた人を止めたことがないビレイヤーが「私はビレイできます」と言ってきたからって信頼できます?できませんね?

ちなみに、落ちた人を止めた経験がない人は、人工壁がなかった時代の年配のクライマーには、一杯いそうです。(ついでに言えば、自分が落ちたことがない人もいそうです。)

そののちに外岩に行きますが、最初から瑞牆なんていかないでしょう?

最初は、Ⅳ級のゲレンデからです。

そして、Ⅴ級、つまりフリーのグレードになってからは、最初はボルトがしっかりした城山などのスポーツクライミングの岩場に行きます。

そこで登りが上手になってから、小川山などのフリーの岩場へ。

《まとめ》
1)人工壁で、ビレイとキャッチの経験値を上げる
2)ゲレンデで、初歩的な登攀を覚える (落ちないクライミング、手作りの支点)
3)スポーツクライミングの岩場で、落ちても死なないクライミングになれる
4)フリークライミングの岩場で、危険を避けて困難に迫ることを覚える
5)マルチを覚える

そういうリスクとスキルの段階的なステップアップをしていかないと、リスクを積極的に取るアルパインクライミングはできないと思います。

安全にギリギリに迫るスポーツクライミング、困難を追求するフリークライミング、リスクを能動的に取っていくアルパインクライミング、と背後にある価値観や思想が違うのに、日本では、きちんと色分けされていません…。

結果、どのクライミングでも、肝試し大会みたいになっているし、互いが理解しあえないで、否定しあっているように見えます。

私はラオスに行ってとても楽しかったのですが、スポーツクライミングとはいえ、5.13もちゃんとあり、毎年通ってくる、強つよクライマーもいます。

そのクライマーは困難を追求しているので、安全でないと困難は追及できないです。

日本では、初級グレードが足りておらず、安全に困難を追求できるクライミングのフィールドが限定的なので、世界へ足を伸ばさないと、安全vs困難の追及のバランスが、各クライマーの成長段階によって適切に選ぶことができないです。

そこが、ボトルネックになって、クライマーにとっては、安心してクライミング力を伸ばすことができない、と言うことになっているように思えます。


これが登れないんだったら来るんじゃねぇ!という岩場で、その一番易しい課題が登れない人はどこに行ったらいいんでしょう?


その易しい岩場に行ったら、今度は大ランナウトだとすると、その人にとってはどこも難しすぎるか、危険すぎるかと言うことになってしまいます。


多くの人がそういう意味で、ボルダリングジムでだぶついてしまいます。もちろん、インドアジムでクライミングをしている目的が、痩身、とかでもいいのですが。


都会ではボーリングのようにボルダリングが受け入れられており、それはそれでいいと思います。つまり、その先に発展性がなくてもいいという意味です。


しかし、もし、さらに頑張りたいという人がいるのなら、その道は残してあげるべきかなと思います。


今すでに登れる人は自分が登れるから、それでいいということになってしまいますが、その状態になるのに梯子を外されているのが若いクライマーたちです…


それだと、若い人はどうしたらいいのか?となります。

Friday, July 5, 2019

夏山の遭難を減らすには?

夏山の遭難

を減らすのに必要なことは何か?

夏山での遭難者数が、例年過去最大を示していることは残念なことです。

遭難を減らすのに、そもそも必要なのは何なんでしょう?

・未組織登山者を組織化
・引率者
・知識 → 資格? クイズ?
・体力 → 体力テスト?
・登山道の整備
・登山ツアーの開発
・GPS発信装置
・入山口での詳細な案内とか?
・ヘリ有料化

夏山のお客さんというのは、”お客さん”、であって、文字通り。”登山者”ではない。

山ヤだと思うから、腹が立つのであり、知識がない!と文句をいうことになるのであり、前提をとっぱらって、業界外から知恵を入れたらいいのかもです。

ヘッデンを持ってこないとか、2時から登山とかいうレベルは、すでに登山者とすら言えない、お客さんレベルです。メモリの±ゼロに到達していない、マイナスレベルってことです。

マイナスの人を±ゼロにする活動と、ゼロの人をプラスにする活動は違う。

例えば、ゼロの人をプラスにする活動ならば、

危険個所を教える → そのあと滑落しても自己責任

とは言えると思います。登山前にレクチャーを受けるか、個人情報保護法のチェックみたいに、チェックいれないと先に進めないようにしておくとか。

しかし、マイナスの人をゼロにする活動だとすると

危険とは何か?

から教えないといけない。落石で死んだ人の腕がもげた画像を見せるとか??

■ 70代

現在遭難者が多いのは 70代 です。80代初心者とかもいる。

一般に70代って、20代の体力の半分です。

つまり、今までのグレード換算表とかコースタイム表が役に立たない。

大体70代が標準コースタイムで歩ける方が変でしょう。だから、山のグレード表もコースタイムも、高齢者向けとそうでない人向け2パターン要りますよね。

いっそ、年齢別コースタイムを作ったらどうでしょうか?もうヤマレコとかヤマップとかに一杯年齢別、性別のビッグデータは溜まっているハズです。特に、有名な山域では楽勝で、実際に登山者が歩いたコースタイムから、出てくるでしょうし。

とにかく、夏山のお客さんは、お客さん、であって、登山者でない、ということをしっかり考えて行く必要があると思います。

なぜなら、法律で、引率者責任は認めるが、引率される側は、子どもと同じで、無知による過失は責めを負わないからです。

無知こそ命とりであるのが山なので、無知が山では一番大きな罪なのですが、司法はそう考えてくれないならば、夏山では、引率者はどう転んでも、知らなかったを貫き通されれば、罪を着せられる羽目に陥ります。

そんな立場に立ちたい人はいないでしょうし、立たせるような行為は、それこそ、相手を陥れるようなもので、人の道に反します。

些細な無理のために代償になるものが大きいのが山ですが、本人が無知で本人が代償を払って死ぬのは勝手ですが、本人の無知で、引率者が代償を払う羽目になるのは、引率者がかわいそうです。

クイズ!この登山者はお上りさんでしょうか?ベテランさんでしょうか?





この写真を見て、分かる人は、山やとして適性があり、問題がないです。

分からない人=ハイコンテキストが必要な人(ハイコンテキスト=説明)なので、山の勉強を十分しないと、自分がほかの人のリスク因子になる可能性があります。

1)クランポンが左右反対
2)クイックドローなんていらない
3)ザックからモノが落ちそう = 後ろの人が危険
4)ヘルメットなんでザックにつけていて被っていないの?

基本的にザックにじゃらじゃらと外付けしている人は、お上りさんを自ら宣伝しているようなケースが多いです。見かけたら、かっこいい!と思うのではなく、ザックに入らなかったんだな~とか、外付けは危険だってまだ学習途中なんだなー=未熟な登山者、と思うのが、的確な見方です。

さて、この登山者、まさか、エベレストで初めてクランポンはいたのかね?

ということです。

このように、日本人だけが言葉にしない情報を読み取るわけではありません。 

世界的に、山の世界は、どうも、レベルの後退が激しいようです。

日本人も初めて登る雪山が、富士山7合目の雪上訓練と言う人は、アイゼンバンドぶらぶらで、遠足気分で来ます。

遠足じゃないんだよ、と言っても来ちゃったものは、まわりが保護してやるしかない…同じことがエベレストで起きているようです。

基本的にはローリスクのところから始めてリスクを上げて行くものなので、雪をやるならGWの八つとか、丹沢とかでスタートするのが普通ですが、そう言う情報がでていないので、初心者でも富士山に来てしまいます。来ても、何を学びに来たのか?正しく位置づけられていればいいのですが、ただ浮かれて、アイゼンバンドも切らないで来るなどというのは、リスク不感症です。バンドに躓いてコケたとき、転がり落ちれてしまう場所に行った場合、どうする予定なんですか?

ヘルメット持っているだけでは意味ないです。被っても、背負っても同じ重さ。

5月の涸沢周り・・穂高も同じことが起きています。トレランシューズにクランポンをつける人もいます。

ヘリ有料化?

昔の山やさんに押してもらったところによると、

山を歩きとおせるだけの踏破力や体力、およびヘッドライトを持ってくるという常識や、2時から登山開始しては夜になってしまうという推察力がない人たちが山に大挙してきてしまう理由は、

昔と違ってヘリが無料になってしまったから

ではないか?ということでした。

ヘリ有料化の動きはあるようです。

http://blog.livedoor.jp/wisdomkeeper/archives/52012179.html

沢登をするような人は、たぶん、山に来ることがそもそも疑問である、地図持ってこない、ヘッデンもってこない、2時から登山の意識の低い登山者ではないハズなので、これは、やはり、大多数な無知な登山者が、そうでない人たちの足を引っ張る、

という現象を起こすという、社会のどこでもよく見るあるあるになってしまいます。


https://blogs.yahoo.co.jp/sirakabaman/15526337.html

ヘリ有料化が時代の流れに反している、という指摘もあるようです。

こういう事例は、やはり、外国を参照するのが良いのではないかと思いますが、どうなのでしょうか?

登山ブームで、お粗末登山者が大挙して山に行くようになってしまったのは、日本だけでないハズですよね。

■ 窓口?

登山に行くときに、ヘッドライトとカッパを持って行く?とか、コースタイムを調べてから登山を開始する、とか、そういうイロハを教える窓口、入り口、というのが、日本ではどこ、と確立されているのでしょう?

それが私には謎です。私の場合は、甲府でストローハットという登山用品店がやっているツアーに参加しました。

その時、私は無知だという自覚があったからです。

普通に装備表にある装備を全部きちんと用意しましたが、だからと言って、何が良かったわけでもなく、同じ山にもう一回行きました。

山岳会に行く人もいると思いますが、山岳会に20年いても、2万5千の地形図を見たここともない人もいます。

ブームによる山登り人口を適切な知識に誘導する窓口と言うのがないのではないですかね。

そういうトンデモ登山者に好意的な見方をすると。

個人的には、2002年の雑誌と比較して、内容劣化している山の雑誌が気になりますが。

山の雑誌は初心者が最初に見るものと思うので、雑誌の劣化を食い止めるのが、もっとも効果的なトンデモ登山者を減らす善策と思いましたが、モンベル管轄になって、岳人は読むに堪えない雑誌になりましたし…

きちんとした山の情報が手に入りにくい=情報弱者がより増えたということなのだろうと思います。


Thursday, July 4, 2019

山は独学できる人向きです

■ 独学スキル

独学スキルが私にはすでにあったことで、山の世界では成功したと思います。

落石沢で顔を洗ってしまう登山者との差はこれです。学び方をすでに知っているかどうか?です。

豊後ピートさんの 落石の怖さを誰もわかってくれない

夏山のお客さんが、10年山に登っても、”お客さん”なのは、山を学ばないからというものですが、そもそも、学び方を学ばないから、です。

今日来たメマガです。長いですが、お付き合いを。

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こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。

先日、富士山に登ったということを書きましたが、
それ以来、ポツポツとご返信を頂きます。

その内容は、
「富士山はどうでしたか? 大変でしたでしょう?」
といったものが多いです。

ですが、実は、私の今回の富士登山は、
かなり楽々でした。

しかも、高山病にしても、そこまで苦しくは
ありませんでした。

私の友人に、かなりの登山経験者がいて、

ハンガーノックにならない食事の方法、水の飲み方、
足のフォーム、靴の履き方、ストックの使い方、
心拍数をあげずに登る方法、着るウェアの選択、などなど、
本当に何から何まで教えてもらって
その通り実践したら、楽に登頂できました。

頭が痛くなった以外は、すごい楽でした。

結局、高山病もほとんど苦しみませんでしたし、
登頂した瞬間は、「え、こんなに楽勝なの?」と
拍子抜けしました。

さて。

先日、お金の心理学講座の一ヶ月目を収録したのですが、
その内容を一言で表すなら、

何かを学ぶ前に、「学び方と真似方」をマスターしよう、

です。

私の知り合いの塾の先生は、
「東大に合格するような生徒は、学び始める前に、
学び方を学び始める」と言っていました。

これは、セミナーなどでも同じです。
何か、良い話を聞いて、
「あー、いい話を聞いた」ではダメなんですね。

正しい学び方、真似の仕方。
セミナーから学ぶ前に、これらを学ぶのが鉄則です。


これは、富士登山の時も同じでした。


経験者の言っていることを100%聞いて、
自分なりのアレンジを全く入れない。

たったそれだけで、
拍子抜けするほど簡単に結果が出せるわけです。

ビジネスでも同じですね。

うまく学び、うまく真似するスキルが身につけば
それだけで結果が出せます。

ほとんど苦労しないので、そこに感動はありませんし、
拍子抜けすることが多いです。

よく、お金持ちの成功譚(せいこうたん)を聞くと、
「成功するまでの苦労話」がお涙頂戴と言わんばかりに
話されることが多いですよね。

それはまあ、

・苦しい体験をしなかったと言うと
人から妬まれるから、

あるいは、

・ドラマティックになるように、

という目的で苦労話が入れられている場合があります。

学び方と真似方を覚えれば
別に苦労しなくても結果は出せますよ。

私は、このことに気づくまで、
本当に余計な苦労をしたなあと思います。

相馬一進
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山では、ケースバイケースなのですが、そのケースバイケースさ、を学ばせるようには、山を組み立ててくれる指導者がいないです。

富士山で教わったのと同じことを北岳でしなくてもいいですし、別の登り方があります。北岳は北岳というケース、を学びに行く山です。

ケースバイケースを選べるようになるのに10年と言う世界。

しかし、最初の一歩の山で終わりでいいとは思います。

■ 富士山で学ぶこと

富士山は、初心者の山です。 日本で一番高い山は? 富士山です。

この時点で、高い山=すごい山と思っている人の価値観はガラガラと音を立てて崩れ、

「ということは、エベレストはすごくないのかも?」

と応用問題で、発想できるハズですが、そうはならないのであれば、

 登山に適性はなし、

です。

というので、

 山高きがゆえに尊からず、

高いほうがエライという価値観を覆すのが富士山を登る初心者のテーマですね。

Wednesday, July 3, 2019

山で傘はOKか?

こちらは豊後ピートさんのブログです。

岩崎師匠が傘の使用について述べたものを救助隊が批判したもの。

https://blog.goo.ne.jp/bongo-pete/e/6a5dde797238f17ee3f882917d32879a?fbclid=IwAR1E1uyoVQB8Pb1EzLSdKlV58gBMtG8rqTgX8hGaxEoqgYM_hI56x7Oumpo

山で傘は原則NG つまり、場合によっては便利

っていうのも、ビレイで下がってビレイしていいというのと同じで時と場合ですが、その

時と場合

がほとんどの人にとって切り分けられない…切り分けられるようになるのに、10年くらいの経験値がいる、というのが山の最大の問題のような…?

センター試験のような単純な唯一の正解があるという、画一的な教育の弊害と思いますが。

豊後ピートさんとは五龍でご一緒してすごく話が合う方でした(笑)。ブログは超辛口なんですが。いい人です。

今では中高年登山の地、白馬に(うかつにも?)私が行ってしまったのは、単に私の次のアルパインの目標が白馬岳主稜だったからです。

積雪期登山で、八ヶ岳から、北アへステップアップするのは、ものすごく大きなステップアップです。 日本海側気候への意識を変えないといけないし、雪崩地形の勉強もいるし、豪雪と寡雪の山ではラッセルも違うし、何もかも、けた違いにリスクが上がります。

ので、ビビッて、小屋でバイトして、天候情報とか、地形とか、遭難箇所とか調査(笑)。

先輩の助言なく、個人で挑むなら、それくらいしてちょうどよいです。おかげでカクネ里とか知りました。

白馬は、無雪期は、中高年登山の山です。中高年登山の山というのは、ただ中高年が多いというわけじゃなくて、そう言うジャンルの山って意味です。

”中高年登山”

というタイプの、一般登山とも、市民登山とも違う、全く別ジャンルの登山スタイルがある、と思うほうがいいです。分かりにくいので、

”団塊世代の登山”

とでも名前を付け替えたほうがいいかも…。登り方、登る目的、すべてが違うものです。

例えば、ホテル並みに環境整備された宿泊が好まれます。白馬岳山荘がそうですよね。ごみも持ち帰りたくないし、ロープウェーは大歓迎です。もちろん、前後は温泉です。つまり、至れり尽くせりの山がお好みです。

そこに有る価値観が、”冒険”と”チャレンジ”ではない、ということは確実です。

たぶん、”第二の青春”と”ゆとりの謳歌”がテーマと思う…。

中高年登山においては、恋愛が花盛り。パッケージ化も好まれます。

ので、若い人が一緒にいると、なんか違うな~と違和感を感じると思います。ので若い人はテント泊だとたぶん快適。小屋に泊まると、なんか違う感爆裂かも。ま、ちゃんとした山やは夏山の一般縦走路にはいないものですが。

しかし、まぁそういう登山があってもいいわけで、ただ遭難されるのは、他者にとって大迷惑ですので…遭難しないでもらう方法は何かないのか?って感じです。

後立の稜線って遭難多いんですよねぇ…