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Thursday, February 18, 2021

UIAA登山総合ハンドブックを図書館に

クライマーの皆さんにご協力のお願い

しばらく前にUIAAから『登山総合ハンドブック』が日本初出版となりましたが、この本、一般の書籍と流通ルートが違うので、図書館が、この本の存在に、なかなか気が付かないようです。

現在、登山技術で最も信頼がおける書籍なのに…。

そこで、もし図書館などに行かれることがありましたら、購入本のリクエストに上げていただけないでしょうか?

大抵の図書館では、購入する本を市民からのリクエストで決めており、リクエスト本を書くところが儲けられています。

各県に1冊でもあれば、登山技術に迷うことがあったとき、確かめるリファレンス的な役目を少しは果たすことができるのではないかと思います。

ぜひご協力よろしくお願いします。こちらが購入先リンクです。

収益は、すべてアルパイン教育に使われるそうです。

Thursday, June 18, 2020

フリークライミングとアルパインクライミングの関係

■アルパインへ進んだわけ

私がアルパインへ進んだわけは、二つある。

一つは、山の世界で、アルパインクライミング(=垂直)へ進んでいない逍遥派(=水平)の人の言うことは、やはり垂直を知らないがゆえに視野が狭い、という負い目があること、その負い目を追わないため、だった。

二つ目は、垂直へ進むことが難しいことだ、ロープが出る山=超上級者の山だ、という逍遥派の人たちの思い込みを覆してあげたかったこと…ああ、あんな女性にもできるなら俺にも…ということだ。二つ目は、トレーニングなしで模倣する人が出て、目論見が違う解釈をされるので、目論見違いだった。

登山の延長線上のアルパインクライミング…、登山の世界では、クライミング要素がある山を禁忌としている水平派とアルパインクライマーの間の溝は深い…。

けれど、フリークライミングをやるようになると、アルパインクライミングで出てくる垂直は、全然、垂直じゃなくなる…。 憧れたルートは憧れでなくなる…。 重い荷を何時間も背負って、たったの3ピッチ?!とか思っちゃうわけなのだ。

フリーにおけるクライミングがアルパインと比べて強烈な麻薬のようなので、アルパインで出てくるクライミングのご褒美感が無くなる…。
 
しかもフリーの岩場って、歩かないでいいところに大抵あるので、歩きのことをアルバイト、と言ったりして、歩きをクライミングのための下働きと捉えるようになる。つい最近まで歩くことを目的に山に行っていたくせに…。

さらにシークリフを登るようになると、もはや山ですらない。もっと言えば、ボルダーへ進むと、河原、だ。

最初は、山に登るとは何か?という問いの延長で、水平から垂直が出てきたわけなのに…

いつの間にか、山という要素をほっぽって、垂直であるかどうか?その垂直が難しいかどうか?だけが問題になり、その垂直も難しくなればなるほど、短くなるんである…。

で、気がつけば、山というのはどこへ行ったんだ?!

というのが現代クライミング。フリークライミングとアルパインクライミングは、そういう関係にある。

Monday, January 13, 2020

2020年はいかなる時代か?

■ 2020年はいかなる時代か?

神田昌則さんの朝活から。

   ”2020年は、既存世界への不信の始まり”
です。クライミング業界も同じですね。

 既存ボルト = 安心?いいえ!不信です。
 年配の尊敬されているベテランクライマー = 安心?いいえ!不信です。

というわけで、既存世界は、根本から問い直されています。

ウクライナ旅客機墜落と台湾中国離れ… 世界は既存世界を不信に思い始めています。日本も長く続いた不信と非不信、変わると変わらないのパワーバランスが、変わり始め、マジョリティが”変わる”ほうへ移行し始めています。

ということで、既存世界の安全神話が揺らぎ、新しい世界が出現が期待されていますが、

  その新しい社会の青写真を何とするか?

ということが、次に大事になってきます。


Monday, December 9, 2019

古い岳人(2007年)の柳澤昭夫さんの『雪山に向かうキミ』

■『雪山に向かうキミ』

今日は古い岳人(2007年)の柳澤昭夫さんの『雪山に向かうキミ』を読んでいて、本当に羨ましく思った。ここに書かれている文章から推測すると、すでに07年で、山岳会に所属する若い人は、ほとんどいなくなり、したがって雪を目指す人もいなくなった様子が見て取れる。
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クラブに所属しない人は、日ごろの山仲間と生身の経験を交換することや、緩やかな形のチームの在り方について、考えてみたい。形骸に縛られないだけいいチームができるかもしれない。
岳連や日岳協、ジャーナルは、技術やノウハウの提供ではなく、生々しい経験を提供することに力を注いでもらいたい。
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私が山をスタートした2010年には、すでに山岳会から若い人が去って、田舎で10年、都会では30年が立とうとしてるような頃だったらしい…そんなこととはつゆ知らず、独評登高会の『八ヶ岳研究』を読んだ私は、これらすべてのルートが私に開かれたルートだと感じて、ワクワクしていた。

それが叶わぬ夢、平均して20年前に敗れた夢…日本の年功序列や大企業の安泰とフラクタルだ。…ということを、私の山岳会は、メタボのセクハラおじさんを送り込むことで教えてくれた。私は黒船と呼ばれていたが、要するに…唐突な人材、だったと思う。何しろ、「次は、白馬主稜になったから山岳会に来ました」と言ってきたのだから。

こうした過去の記事を読むと切なくなる…のは、私のみならず、多くの同じような人が、もはやアルパインを目指さずに、リスクが少ないスポーツクライミングに分類される、マルチピッチを目指すようになったからだ。

未知なる道を行くアルパインや雪の山とは、比較にならないほど安全で、ボルトが打たれた、つまり、未知の要素がない山を目指すようになっているからだ。

山には旬があり、ほとんど体力だけで、技術的要素は味付け程度の初級アルパイン(例えば前穂北尾根)みたいなルートは、登攀初心者時代以外は興味がなくなる…。ゆとりが大きくて、歩きが長いと、楽しくない。リスク・リワードレシオが変わってしまうのだ。

同じことは、海外にも言え、ヨセミテを知る前にラオスを知るのは不幸なことなのかもしれない。

ランナウトを楽しむのが花崗岩。墜落を楽しむのが石灰岩。

…とタイプが違うクライミングではあるが、なにを好き好んで高い飛行機代を出してアメリカくんだりまで、大ランナウトしに行くのだろうか?と感じる。近くに韓国があるではないかというわけだ。

もちろん、優しい登攀でも、ランナウトしていればこそ、それなりにアドレナリン量が上がるという見方もできるわけだが、その代償が脊椎損傷とあっては、リスクリワードレシオが合わない。それにそもそも、クライマーにも初心者時代の、アドレナリン分泌を求める時期、というのもある。それは分泌されないまま、終わってしまったようだ…。

というので、オールドクライマーの人たちが書かれた山書の世界は、私にはただの、手の届かぬ絵にかいた餅だ…。”せいぜい八ヶ岳のバリエーションルートでお茶を濁す”、というセリフが、まさか、こんなに近くの、数年で手が届くものだったとは知らなかった…

こんなことならば、登攀の練習に捧げた真冬のピーカン日は、寒い湯川なんかでアイスクライミングしていないで、誰もいないに違いない稜線を歩いていたら良かった、とか、そんなことを思う始末だ。

私が初級クライマーとして登攀に捧げた年3分の1のアウトドア登攀経験は、結局のところ、年に1、2回の海外クライミング、日ごろのジム通いに収斂せざるを得ないわけで、そんなもののために、それほどの時間を捧げなくてはならなかったのかと思うと、残念だの一言だ。が、時代と環境が許す山は、やはりジムと海外と言うことになろうと思う。多くのクライマーがそこに着地しているところを見ると。

そうなると、本当に行くところも限られてくるわけだ。

過ぎ去った山の黄金期。歩きが主体であったとしても、未知を楽しむ、アルパインらしい山をしていたかったなぁ…。

山は逃げる…というのは、こういう意味なんだろうなぁ…。

逃げた山で未練があるのは、行き損ねたアイスクライミング発祥の地、黄連谷右俣。今のスキルでは、落ちるはずがないので、普通にリードできそうだと思うが、体力主体のルートだから、今では機会がないだろう。若いうちに行きたかった。しかも、男性とだと足が揃わないのは、他のルートで経験済みだから、できれば女性とか若い男子のセカンドを連れて行きたい。

他に大山北壁や錫杖も逃げたルート…。アイスのルートは、この時期になれば、いつも思い出す…広河原沢左俣。

Thursday, May 23, 2019

富士山で「動けない」救助隊捜索、連絡せず自力下山

このようなニュースが、おとといありました。

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富士山で「動けない」救助隊捜索、連絡せず自力下山

5/21(火) 19:50配信
読売新聞オンライン
 山梨県側の富士山を登っていた20歳代男性が20日午後、「疲れて動けない」と富士吉田署に通報した。救助隊員6人が捜索を続けているうちに、男性は自力で下山。同日夜、東京都内の自宅に戻るまで、下山したことを同署に連絡しなかった。

 発表によると、男性は同日朝、単独で麓から登り始めた。アイゼンをつけていないなど軽装で、登山届も提出していなかったという。残雪に覆われた8合目付近で動けなくなり、午後0時40分頃、救助を求めた。

 曇天でヘリによる救助ができず、県警の救助隊員が5合目から現場に向かった。途中で男性と連絡が取れなくなり、捜索は午後9時半頃まで続けられた。その間に男性は麓まで歩き、電車で帰宅。男性から連絡があったのは午後10時頃だった。

 富士山の山開きは7月1日。県警は「この時期の富士山は残雪があり、非常に危険。下山中の滑落や、救助隊員が二次被害に遭うおそれもあった」と指摘している。


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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190521-00050232-yom-soci&fbclid=IwAR2ggE7IA3JNvLdk90_oTbzZINTTzsnRCyWGiiG3cayh5fj1TcjEIvsnnUg より引用


■ 無知 が原因


このような無知をどうやって防げばいいのでしょうか…?


このような無知による、社会的損失のインパクトが大きすぎますね。


5月の富士山に行くような登山者は、私のようなアルパイン経験者か、もしくは、この登山者のような完全無知レベルの人か、どちらかです。


私もこの時期をわざわざ選んで富士山に登っていますが、それは、無雪期の富士山なんて、山初心者が行くような山でしかありません。標高というのは、登山の実力を測るにはまったく無意味な指標です。そのことが分からない人が、一番高い山、を目指します。


この時期の富士山は、経験者には簡単ですが、アイゼンがいる山です。雪の山としては、簡単な部類です。寒さが厳しくないためと雪も腐っているためです。最大のリスクは紫外線。


さて、この方は、雪もしらず、山も知らず、ただ、時間が空いたから、登ってみようかなとでも、思って登りに素直に行ってしまった程度の無知な登山者でしょう…


しかし、引き起こした迷惑、最大…


こうしたことをしてしまった人を責めるのは簡単ですが、一つ間違えば死んでしまいますね。


遭難救助を要請したということで、そのまま連絡せずに下山したら、連絡して下山した場合よりも、なんらかのペナルティがないことには、このような判断を防げないでしょう。


救助隊に


 A)連絡しても、怒られて終わり。


 B)連絡しなくても、怒られて終わり。


であれば、どうするでしょうか?


ここのところに、Aを選択する、なんらかのインセンティブを設けない限り、これからも、


全く無知


な登山者がこのような判断をすることは、避けられないでしょう。


無知な人は無知なだけに、捜索隊がどれほど、大変な捜索をするのか?見つからない限り、帰宅もできないということなど、知らないし、想像する能力すらないだろうからです。


この世で最大の問題は、無知、ですね。





Monday, April 1, 2019

アルパインの中にあるマチズモの伝統

■アルパインの中にあるマチズモの伝統

が、アルパインクライミングをしていく中でのリスクの一つだと、今回は学びました。

マチズモは混乱が多い言葉で、例えば、”闘争心”とよく混乱して理解されています。当然んですが、闘争心は必要です。

山でピンチに陥ることはよくあり、その時、みずから負けを選択するような人だと、アルパインどころか一般登山にも、全く向きません。

リスクそのものを理解できない人も向かないですが、やむを得ず陥ったピンチに、立ち向かえない性格の人も向かない。

しかし、イラナイのは、マチズモ。一般には男性のナルシシズム的な解釈をされている言葉ですが、白人男性の不安の裏返しがトランプ大統領の登場だと言われているように、理性での対話を放棄し、単なる力の理論に持ち込むという思想です。

山では、どう現れるか?というと、体力一転豪華主義とか、登攀力一点豪華主義の人です。

つまり、非常に極端な理論を信奉する人です。”登攀力があれば、フリーソロ出来るのだから、ロープはいらない”とか、”登攀力があれば、ビレイヤーは誰でもいい”、という理論です。

登攀力や体力は、実力と同義語なので、実力さえあれば、パートナーは要らない、ロープは要らない、という孤高主義とも似ています。

このマチズモの伝統は根強く、否定しがたいところがあります。

例えば、小さな点では、クライミングで、”迷ったらハードプッシュ”もマチズモ的な力による解決です。

クライマーの中にも色々な主義主張があります。クライミングはムーブだ!という人もいれば、クライミングは結局は保持力だ!という人もおり、そのひとつです。

私はクライミングは、ムーブで解決する、という主義のほうが知的だとは思いますが、ハードプッシュでしか解決できない課題があることもまた事実です。

登攀力も、体力もほぼないに等しい、私のようなクライマーですら、アイスでではありますが、”落ちないところしか登らないからビレイヤーは誰でもいい”という心境に到達しました。そうすると、どんなしょぼいパートナーでも、受け入れることができる、登れる話になってしまいます…。

それは登りたいと思ってもやらないだけの自制心が必要でしょう。

それは、登攀という実力での解決、という意味で、マチズモと同義ですが、現状、存在はするけれども、間違った思想です。できるならその道は取らないほうがよい。

やはり、理想は、パートナーとの協力の体制が作れるというものです。

大事なことは、互いに相手を守りあう、与え合う関係であり、互いが権利を主張し、奪い合う関係ではないということですね。

Tuesday, March 12, 2019

自分さえよければほかの人はどうでもいいという態度がはびこっている世界


ーーーー引用ーーーー
ノー残置も大切なことかと思いますが、夏でも冬でも、初心者と一緒に練習的な気分で取りつけるルートがだんだんと少なくなっているように感じられる昨今です。

このようなルートで先人たちに連れられて、エイドを登る技術を身につけたり、フリーにはない、エイドの楽しさを感じたりしたことがあったように思いました。

それらを今、伝承したいと思ったときに、良いルートがありません。

昔はエイドで登られていたルートなら、フリーで登れても、残置を撤去してエイドできなくしてしまうことがないようにしてほしい。

とくにそのルートの残置にさんざんお世話になっていながら、上手くなったら、すべて残んち撤去して、まだ取り付いたことのない者が取りつけなくなるようにしてしまうのは、「強者の論理」だと思います。

ーーーーーー

まさしくその通りで、このためにアルパインクライマーが増えず、山から徐々にステップアップしてきた人が、そのままフリークライマーになってしまう結末になり、結果山からは遠くなり、ただのゲレンデクライマーに落ち着いてしまうことになるのだと思われます…。

それもこれも、自分さえよければ、ほかの人のことはどうでもいい、という強者の論理のためだったとは。

Friday, February 1, 2019

ジャンの奥様

■ 「危険」か「困難」か?

こんな話です。 (赤字当方)
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とある日のお話、ヨーロッパのハイソなご夫婦が日本の「ビギナーズロッククライミングルート」であると聞きつけて西穂からの縦走に挑みました。

次々と現れる「困難」というより「危険」というべき難所に段々とイヤ気がしてきたらしいその若奥様を、旦那さんはなんとか宥めすかしながら、それでもようやくジャンダルムを越えてあと少しで奥穂という所までこぎつけたのです。

ところが最後の難所”馬ノ背”を前に彼女は「こんなアブナイ所を行けるワケないでショ! ワタシハモウイヤヨッ‼︎」と動けなく(動かなく?)なってしまったのです。

困り果てた旦那さんはとうとうレスキュー要請を出すに至ったのですが、通報を受けて僕たちが駆けつけてみると先のような事情であったので特に怪我をしているわけでもなく「まぁ、ほんならロープ確保しよか…」とルート工作することになりました。

そうこうする所へやはり西穂からの縦走のおじさんたちが4、5名ほどポツリポツリと馬ノ背に差し掛かってきます。

救助活動中であるので先に行っていただくことにして「どうぞ〜」と声をかけます。

すると「えぇ…」と答えるどの方も、その足取りは重くかなりお疲れの様子。

「コレ越えればもう難所はないですヨ。奥穂もすぐソコです!」という僕の言葉に頷きはするものの、何だかもうヘロヘロでみなさん通過して行かれます。

やがてロープセットも完了し、念のためショートロープで確保しながら彼女を促して馬ノ背へ取り付くと、なんと見事なバランスと身のこなしではありませんか。

そのことを後で彼女に尋ねると、ヨーロッパのドロミテなどでロッククライミングの経験はかなりあるとのこと。

でもそれは全てプロガイドとロープをつないでのクライミングであって、馬ノ背のような岩場をプロテクションもなしにひとりで歩くなんて考えられないということでした。

「うーん… そりゃあ、彼女の感覚の方がもっともなのかもしれんなぁ…  だいたいにおいて、麦わら帽子をザックにくくりつけたようなおっちゃんが、ヨタヨタと馬ノ背を歩いとることの方がオカシイよなぁ」などと思いつつ、その若奥様とロープをつないだまま小屋へと向かいました。

その道すがら、結局は馬ノ背で先行してもらった方々は全て追い抜いてしまい「こらぁレスキューせなあかん人を、オレは間違えとるんとちゃうやろか?」とつぶやく始末。

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http://bochiiko8.blog14.fc2.com/?date=20150903&page=0&fbclid=IwAR1TI5XHMxr_2dExgvfYTTLD7SQwECwKaixKkbPLCUsae0Cky0sPQ9pEVRo より引用

■ 

この事例は、まさに今日本の夏山で起きていることを、如実に物語っていると思います。

私はロープを出す山をしていますが、

 ロープを出すのはどこからか?という判断

が、世界と日本では、少し違います。一般にスポーツクライミングといわれる世界では、クライミングそのものを純粋に楽しむため、「危険」は排除することになっているため、落ちたら一巻の終わり、というような場所では、ロープを出します。

しかし、ジャンの馬の背は、スポーツクライミングのグレード(「困難さ」)からすると、非常に低いのです。ですから、そもそも、大学山岳部などの若くて体力がある人が主流だった時代に始まった日本の登山の基準では、これくらいは体力的余力があって当然なので、ロープは出さないでも、「危険」ではなかったのでしょう…

しかし、現代の登山の主力は、20代ではなく、60代、そして70代です…その方たちの体力は、20代の半分。

ということで、そのために危険が増してしまいます。

このヨーロッパの方が、ロープを出さないなら行かない、という判断をしたのであれば、ヨーロッパでは、年齢が言っていなくても、どの年齢でも、このくらいの危険度であれば、ロープを出すのでしょう…

これで日本の縦走路で起こっていることがいかにリスキーなことかわかっていただけたでしょうか?

■ 本チャン

適切な言葉がないため、本チャンという言葉を使わざるを得ませんが、日本ではロープが出るクライミングで、マルチピッチ、山岳縦走とセットで行われるものを本チャンと言っています。

日本の本チャンは、いまだに命の危険がある、非常に危険なものです。

というのは、岩が脆く、また支点類の不朽が激しく、30~40年前のものだからです。しかし、支点を構築する技術というのを磨くことが難しいです。

また歴史上の経緯として、1960年代以前は最高グレードがV級だったため、V級に5.9から現代の最高難度5.15cまで含まれる、ということになってしまっています。

本チャンルートのV級と書いてあるピッチはフリーで行くと、5.15まで出てくる可能性があるということです。もちろん、かつてはボルト連打でⅥ級で登られているのですが、ボルトを撤去する運動が盛んだったため(フリー化)、エイドルートは少々憂き目にあります。

ので、V級A1と言えども、フリー化の結果、非常に大変になる可能性があるということです。

しかも、現代のクライマーは、時間的制約のために昔のクライマーに比較して、体力で劣る傾向にあります。

私の現在の知見では、5.12は昔の人でもトップを登るクライマーは標準的に登っていたグレードであるように思います。今の人はそのグレードに達するのは、昔と比べると比較的環境(ジムや人工壁)に恵まれているのではないかと思われます。

■ 危険が増せば困難が下がり、困難が増せば危険が減る

登山というゲームの本質として、危険が増せば、困難が下がり、困難が増せば危険が下がるというトレードオフの関係にあります。

ので、ジャンダルムでロープを出さないのは、困難度が低いからですが、誰にとっての困難度か?という面で、現代の登山者はかつてのように若者でないことや、組織された登山者でないため知識的にも自分が登れる段階に成長してから来ているわけでない、という面が色濃いです。

Aさんにとって困難ではなくても、Bさんにとっては困難ということがあり得ます。

■ 40kg 5.12

しかし、それでは統一した危険度と困難度をバランスさせて登山というゲームを成立させ難くなりますから、登山者として本チャンに出て良い、一般的なレベルというものがあります。

それは暗黙知で、大体図られていたようですが…

敢えて言葉にすると、40kg 5.12 です。40kg担げて、5.12が登れる。

若い人には比較的達成が容易なレベルだと思います。60代を過ぎて、登山を始めたような方には年寄りの冷や水ですので、チャレンジするにしても徐々に頑張ってください。

ちなみにどちらか一方で達成している人は、比較的多いです。フリーだけに専念すれば、60代でも5.12は達成可能な気がしますし、歩荷だけ、つまり縦走だけに専念しても40kgというのは長時間でなければ、男性は筋肉量が多いので、60代でも大丈夫です。

しかし、両方というのは、若いころ、トップクライマーで鳴らした人でも、なかなか、それを維持するのは厳しいレベルではないでしょうか。

歩荷に必要な足の筋力は重しとなって登攀にとってはトレードオフの関係にあるからです。



Thursday, August 20, 2015

Mt Myoujin Syuryou

Myoujin Syuryou (main ridge) / North Japanese Alps

This route is a variation route, i.e. alpine climbing. A person without no mountaineering training should not step into this route.

The skills that require for this route are;

1) Route finding skill,  since there is no trail is made on this route. However, you can see obvious trace of the other people had walked, place to place. Sometimes it is vague... so you must be able to find the proper route by yourself.

2) Primary level rock climbing skill or rappelling skill. If you go to Mt.Myojin(2931) to Mt.Maeho, you will only need rappelling. From Mt. Maeho to Mt.Myojin, you'll need 2 pitch of climbing. Climbing it self is not difficult at all, not even a decimal grade yet but you must know what is talked about.

3)Walk skill without causing rock fall.  The trail is very rocky and easy to cause rock fall.

The route and map



Time

 The over all travel time was 12 hours and half with one bivaugue.

Sample:
 Starting at Kappa bridge(1505) at 5:30 am
 The Dakesawa hut at 7:30 am leaving there at 7:45 am
 The sumit of Mt. Maeho(3090) at 10:40 leaving at 11:00 am

 The sumit of Mt. Myojin at 12:30 pm
 The 5th peak of Mt.Myojin(2726) at 15:30 pm

 Day 2 from the 5th peak to the Kappa bridge, 2 hours and a half

including 2p of climbing at the 2nd peak. If you travel reverse, you only need to rappel this pitch.

There are several bivi sites, most comfortable with space is the shoulder of the 5th peak. It is popular to take the first night at this spot, then next day climb on to Mt. Myojin.  There is no water on this route so you must bring all you drink. We carried 2.5 to 3L per person for 2 day trip (two meal, dinner and breakfast).

The gear should include a rope, 8.5mm x 50m (and a set of cams), slings and biners. Wear a helmet. No need of climbing shoes.

Photos  

This is how it lookes... it is very quiet even though we went there at high season.





















Access

1) Goto Sawando National Park Gate (shuttle bus terminal)

2) Using a shuttle taxi(900JPY this time depending on the number of people,) or a bus(2100JPY in return trip), goto Kamikouchi Bus terminal. expect about 1000JPY for one way,

Prices of the other things 

1) 100JPY (about $1) for using a toilet at Kamikouchi Bus terminal and at a hut

2) 100JPY for water supply

3) You can also take a public bath at Sawando,  700JPY

Useful URL
https://www.kamikochi-vc.or.jp/en/know/nationalparkgate.html