■ リードのビレイ
最近、リードのビレイに慣れてきました。そこでリードのビレイのアレヤコレヤをまとめました。
1)正しい位置に立つ
2)制動手は、順手。
3)制動側は確保器より下で握る。(角度に注意!)
最大の関心は、立つ位置、と 繰り出し、だと思います。
■ ビレイヤーの立ち位置はどこが良いのか?
・1~3本目の中間支点までは、一本目のランニングの真下から左右1m以内。コツとして、しゃがんでから立ち上がると、ロープが素早く出せる。
・3本目のクリップ以降は、ゲレンデの場合、クライマーが見える位置に少し離れても良い。フォールすると壁に引き寄せられるので、フォールの可能性に備えて、壁を蹴るという心の用意をしておく。
大前提の基本は、一本目のクリップの真下の左右1m以内です。分からなくなったら真下に行こう!1本目からロープ角度で15度の範囲。
私は先輩が上り詰めて、見えなくなっても真下に立っていたら、「見えるところに少し離れてもいいよ」と言ってもらいました。見えないと、ロープが引かれてから繰り出すことになります。実際の岩場ではこういうことが多いはずですが、ゲレンデでは3本目以降は見えるところでもよい。
■ 座ってビレイ? NG
している人は見たことありませんが…。座ると、ロープの繰り出しが適切にできなくなるそうです。
ただし、狭いテラスなどでハンギングビレイしている時って、要するに座っていますよね(笑)、セルフビレイに。
■ ロープの繰り出しの仕方
・基本は、たくさん出しすぎず、かといって、クライマーがヌンチャクに掛ける動作を邪魔しない長さで。
・1つめのヌンチャクから3つ目までは細かく微調整して出し入れする。
・ビレイヤーから出たロープがビレイデバイスより下になってはいけない。
・3本目まではクリップ後の弛みは軽く引き戻す。
・3本目以降は、少し後ろに下がっても良く、弛みも地面につかない程度で良い。
・手で出すと同時に一歩前進する。
・中間支点より上にクライマーが登り始めたら、ロープを引っ張っていると登れないので、クライミングの邪魔をしないようロープを出す用意をする。
・クリップの時、ロープの長さが足りなくならないように、十分に出してあげる。制動側でない腕の十分引き伸ばす。
・出しすぎはすぐに戻す。(といってもすぐに登りで、まただすことになるので、3クリップ目まででよい)
・クリップ時は手繰り墜ちの危険に備える。
■ 手の位置
・手の位置は確保器の制動が効く場所です。
http://www.lostarrow.co.jp/support/pdf/support_0338.pdf
どうして、手の位置が間違っている人が多いのかな?技術書のイラストが間違っているのかもしれません。
■ フォールを止めるということについて
基本: ロープは出ている長さの10%くらい伸びる
その伸びでグランドフォールしないか常に考える。
基本: 体を浮かせて止める
飛び上がり&ぶら下がりで止めるくらいでよい。
・ビレイの初心者は短いルートには向かない
・核心部が下部にあるルートにも向かない
・テラス、でっぱったハング、突起物があればグランドと同じとみなす(ぶつかる危険がある)
■ なぜ確保器を使うべきなのか?
理由: 確保に特化して開発された道具だから。
改めて言うまでもないことですが、とりあえず確保器がない確保もあるということを知らない人向けに。(参考 器具を使わない確保の例: 肩がらみ、腰がらみ、グリップビレイ、スタンディングアックスビレイ)
昔から山をやっていて、いついかなるビレイでも確保器が要らないという大ベテランも知っています(^^;)
しかし、そういう人って実は・・・自分がリードのビレイをする立場ではなく、リードする側。
で、たいていはあてにならないビレイヤーのビレイで登れる(つまりフリーソロ)なので、ビレイヤー不要。
ああ~、もうこれだから天才は嫌ですね!と言いたくなるお方ぞろいですので、凡人はマネするのを辞めましょう。
凡人は、確保器を使うビレイがベストプラクティス。
器具を使った確保にエイト環を使用した方法もありますが、エイト環は確保というより、下降用に開発された道具です。(参考:ペツルサイト。http://www.lostarrow.co.jp/support/ti_56.html)
確保に使うのは転用です。カラビナもそうです。確保用ではなくて、確保にも使えるという話。
セカンドベストというわけです。なので、もっともよい確保を考えるなら、確保のために開発されている確保器を使うべき。
確保器が使える状況下で、使わないビレイは、あまり根拠がありません。もっともよい確保が確保器によるものだからです。
■ なぜリードのビレイはボディビレイがいいのか?
理由: 衝撃を吸収するため。
支点ビレイ: ビレイ器をアンカーに接続するビレイ方法。
ボディビレイ: ビレイ器を身体に接続するビレイ方法。
ダイナミックビレイ: 制動をダイナミックに(つまり流しながら)行うビレイ
スタティックビレイ: 制動をスタティックに(流さないで)行うビレイ
私がリードをビレイすると、大抵が浮きますが、これはロープが流れているのと同じですね。ビレイヤーが浮く=ロープが流れる=ダイナミックビレイ状態。
なので、今日通常に行われているリードのビレイは、ボディビレイ&ダイナミックビレイですね。
支点ビレイだと墜落の衝撃が支点に集中します。どうも墜落時の衝撃は衝撃を逃がす、衝撃を分散させるのが大事らしいです。
ビレイヤーが浮く=衝撃を吸収した証。積極的に浮くのがいいのかもしれません。
ちなみにセカンドのビレイは支点ビレイです。でもセカンドなので、アンカーにはそう大きな衝撃はかかりません。
アンカーを大事に使わないと壊れたら? もう即ピンチです!
キーワード: リードクライミング、コツ、確保理論
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