Tuesday, January 28, 2020

八ヶ岳おろし

■日本三大局地風

清川だし 山形
広戸風  岡山 
やまじ風 愛媛

だそうです。

八ヶ岳では八ヶ岳おろしが有名で、野辺山は日本で一番寒いところでしたが、それに適応した結果が、高原栽培のレタスで、レタス豪農の町でした。

が、外国人研修生を劣悪な労働条件で使い、世界人権センターから是正勧告を受けるまでになっていました…




http://keiten.net/paper/2703/204-2.html

そこは小川山と言って、クライミングの聖地でした。

搾取されている外国人労働者たちが日本経済を支え、少数の勝ち組み豪農を生み出した隣で、日本社会では超底辺?貧乏クライマーたちが岩に遊び、そうした外国人たちと何の交流もなく同じ場にいながらも、全く接点がない社会というのは、考えてみればシュールです。

局地風の有るところは、農業はとても難しい、と思いますが、その難しさのために、産地として成功した、という事もあるのかもしれません。

しかし、そうした事例の陰には、川上村の外国人労働者たちのように泣いてきた人たちもいるのかもしれませんよね。

そうしたことに感受性がある人間でいたいなと思います。

Friday, January 17, 2020

ケービング用 ペツル

■ ペツルでも信用できない

一般に、ハンガーにペツルの刻印があれば、クライマーは、「あ、ペツルだ~」と、

ほぼ絶対的に落ちて良いボルト

だと感じていると思います。

しかし、

ケービング用で信頼ができないペツルのケース

もあるそうです。

まずは、そうしたペツルの中身がどうなっているか?の写真を。



中がコロージョンしています。しかも、ボルト、短い! 何?1.5cm???

これはケービング用で、15kNしか強度がない、ペツル ブリーユ という製品です。この製品が、クライミング用に中間支点として、大変多く使われているそうです。

ペツルには

クールボルト スチール  ×  室内用
クールボルト ステンレス 〇  スタンダード品
クールボルト HCR    ◎  環境が厳しいところ用

と3種のボルトがありますが、どれもグージョンですが、使えるのは、ステンレス以上の 下の二つだけです。 

さらに、ペツル社は、ハンガーだけのバラ売りもしており、ステンレスとスチールを混同して使うと、ガルバニックコロージョンが起きます。他社製だとアルミハンガーということもあるそうです。

写真のように、中が腐っていても、

外からは確認ができない

です。こちらの取説には、

https://www.alteria.co.jp/download/pdf/ifu/P13.pdf

3cmしか埋め込まれておらず、せん断方向に、15kNしか強度がないことが書かれています。これは、落ちる方向に、という意味です。一般にUIAAの規定するクライミング用途での使用は、25kN以上ですよね。引き抜き方向へはNoと書いていあるだけです。

しかも、絵が手打ちの絵ですから、きっと、ジャンピングで打っていた時代のものなのでしょう…

ということで、

この手のボルトを信頼しないようにするのが大事

です。見分け方は、



です。

グージョンのようにネジになっているか?
カットアンカーのように平べったい六角か?

です。

ネジ山が出ているのがグージョン=OK ボルト

ペツルだけど、NGのボルト ケービング用





Monday, January 13, 2020

2020年はいかなる時代か?

■ 2020年はいかなる時代か?

神田昌則さんの朝活から。

   ”2020年は、既存世界への不信の始まり”
です。クライミング業界も同じですね。

 既存ボルト = 安心?いいえ!不信です。
 年配の尊敬されているベテランクライマー = 安心?いいえ!不信です。

というわけで、既存世界は、根本から問い直されています。

ウクライナ旅客機墜落と台湾中国離れ… 世界は既存世界を不信に思い始めています。日本も長く続いた不信と非不信、変わると変わらないのパワーバランスが、変わり始め、マジョリティが”変わる”ほうへ移行し始めています。

ということで、既存世界の安全神話が揺らぎ、新しい世界が出現が期待されていますが、

  その新しい社会の青写真を何とするか?

ということが、次に大事になってきます。


Friday, January 10, 2020

17ミリ スパナは必携です

現在のところ信頼できる支点の標準サイズは、M10グージョンです。

これは六角レンチで言うと、17ミリのスパナ ということになります。

ネジ頭 スパナサイズ
M8  13ミリ
M10 17ミリ
M12 19ミリ


グージョンの良さは、増締めすることで、効きが確認できることだそうです。

グージョンボルトを選び、サイズ的にも強度が十分であっても、施工ミスはありえます。

最後のチェックは、クライマー自身で。

それには、17ミリスパナ が必要です。


なんで終了点を水平に2個打つのか?


なんで終了点を水平に2個打つのか?

意味不明。これは ”スリングの” トリセツです。

Thursday, January 9, 2020

M10グージョンのみが使用できるボルトです

良いボルトだけを覚えるといいです。落ちていいのは、

異種金属を組み合わせていない、オールステンレスの、M10グージョン
施工者のスキルが分かっている、ケミカルアンカー


これら、のみです。あとは全部テスティングが必要です。

17ミリの六角レンチを持ち歩きましょう。 

理由については、後述しますので続きを読まれてください

Wednesday, January 8, 2020

悲報:グージョン以外は危険ボルトの可能性が高いです

■ JFAのリボルト講習会に見学で参加してきました!

九州に来て、

 見慣れぬボルトや終了点

を見ることになり、どう評価して良いのか、よく分からないと思っていた。今回、学習する機会ができたので、ご報告します。

JFA会員は、リボルト講習会が見学が無料です。

ボルトの知識が得れますので、ぜひ行かれたら良いと思います。無料とはお得です。

非常に勉強になること、うけあい!

あっ!と驚く目からウロコの知識を得ましたので、少しづつ紹介してゆきます。

■ グージョンボルト 

ケミカルボルトを打たないとしたら、現代で許される開拓用ボルトは、最低限

M10 グージョン 

です。

カットアンカー NG。

しかるに、 1枚目の画像は、M8なのでNG。ウェッジ式というのは、グージョンということです。



このボルトはカットアンカーと言われるボルトで、NGです。

カットアンカーは

・中が空洞で腐食に弱く、
・耐荷重も不足
後から効いているか確認できない
・岩質や施工者のスキルにより信頼性が大きく変わり、
・10%の出来でも、100%の出来でも施工直後の信頼度の確認ができません

 です

これらがグージョンの形状です

この頭の形でグージョンと分かります

これらもグージョンではなくカットアンカーです。

私は、これらのボルトを使って開拓されている方のお手伝いをしていたこともありますが、善意でありながら、すでに強度的に規格外のボルトを使うことで、実はリスクを増やし、作業の量も増やしてしまう結果になる… まさに

悲報

です。

トンデモ事例は、古い山ヤが作っている

■結び替えができていなかった若い兄さん

人工壁小瀬の試験では、若い男性と組みました。試験では、私が〇〇会所属です、というと、顔パスでした…。私はこの日のために練習に練習を重ねて、参加しているのに。私にとって、結び替えと5.9の正しいリード、そして正しいビレイは、ちゃんとチェックしてくれなきゃ嫌!な技術だったので、顔パス待遇だったことが心外でした。

おかげで、組んだお兄さんは、ちゃんとした結び替えを習ったのは、その試験が初めて、という状態だったのに、ついででスルーで合格。試験官、そんなでいいのか?と思いましたが、年配の人には意見できないでしょう。

案の定、その後、そのお兄さんをたまたま、岩場で見かけたときに、メインロープをハーネスから解いて、結び替えしており、それだと、ロープを落としたら、一貫の終わりです…誰かがロープをあげてくれるまで、セルフにぶら下がって過ごすことになります。

その状態を見て、責任の一端を感じたので、お兄さんには、ちゃんとその時に結び替えの方法を教えました。

しかし…、その人、中山尾根で墜落したんですよね。 

その日たまたま、私は、講習会仲間の伊那のほうの山岳会の人と3人でジョーゴ沢から硫黄岳を詰めるという初級アルパインをやっているところでした。

ジョーゴ沢アイスルートと中山尾根では、5階級くらいの技術差があって、中山尾根は中級者の課題です。ジョーゴ沢に私たちを送るのですら、伊那のほうの会は、ビーコンを持たせたんですよ。まぁ、要らないのは分かっていましたが、会が心配するから持って行きました。鉱泉でビーコンチェックしている私たちを、プロガイドの方たちがふしぎそーに見ていました。

私たちパーティと中山尾根のお兄さんとでは、そっちの兄さんの方がむしろ初心者なくらいだったと思います。

しかし、山梨では、そういうことが普通で、男性の間では、いきなり阿弥陀南稜とかです。雪なんて、一般縦走ですらしたことがない人が、です。雪をやったことがない人はすぐ分かります。素手の濡れた手で金属ギアを触る。くわえようとした人にすら会いました。唇、取れても知らんよ、もう。

そんなこんな、山梨時代…。

九州に来てからは、トンデモ事例は、岩バージョンです。

「九州ではトップロープ支点は作らなくて、残置ビナに直掛けでいい」

とか。

これは、クライミングジムの店長に言われました。そして、その店長さんは、〇〇山の会という古い伝統あるアルパインの会で、そう年配のオジチャンたちから教わったそうです。

原因と結果の法則。原因を作っているのは、さて、誰でしょう?