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Monday, February 3, 2014

講習会を参考に自分でカスタマイズ

■ 講習会はもう終わり

私は講習会に出たりしているので、熱心な登山者と言うことで、時々先輩の方々に褒めてもらったりしますが、正直言って、それは少々誤解です…(でもまぁ褒められたらうれしいので、そのまま誤解されっぱにしています…)

実は講習会に出るようになったのは、ちょっとした偶然です。

■ 経緯

山梨に来た

↓

暇ができた

↓

山梨でやれる有意義で楽しいことはないか? (いろいろ試した…ワインとか編み物とか…どれも続かず山だけ続いた)

↓

週末は登山に行きましょう☆ To 主に八ヶ岳の雪山…  

↓

ステップアップ中・・・(1~3年目)

↓

自分ではいけない山も出てきた(主に雪山、ルーファイが課題で)

↓

山梨管内で「教えてください」と言ったら 「しーん…」だった…(汗)

↓

では代替え案を…東京の登山学校の門をたたく・・・

↓

山岳総合センターの1年のリーダーコースに合格(合格も何もないんですが一応選抜があるので・・・)

↓
なんだか期待と異なり、途中棄権… 6回目で・・

↓

棄権したあと残っていたのは、冬山の基礎 & 雪洞泊(2泊3日) だったので、それと相応のものを自分で用意

 ・気象    → 猪熊予報士の気象講座
 ・危機管理 → 雪崩講習会
 ・実践    → 谷川岳雪洞泊

↓

現在に至る…

って感じです。 なので、最近出かけた講習会は自分で講習の穴を繕うための行ったものです。

全体からみるととりあえず、雪崩講習会をきちんと受けたことで、フルフレッジの講習完了って感じ?

とにかく趣味で命を落とすことは嫌なので、自己防衛した結果です。

■ カリキュラム 

参考になるのが、カリキュラムです。 たとえば、大町の山岳総合センターではこういうカリキュラムです。


1)基礎技術     装備・ ロープワーク 10,000円

2)雪上技術講習  ピッケル・アイゼンの使い方、テント泊、雪上ロープ ワーク 22,000円
3)雪上技術講習Ⅱ ピッケル・アイゼンの使い方、ビバーク技術、雪上ロープワーク 10,000円

4)基礎Ⅰ(夏山)  登山の基礎や読図・気象・生理学(座学)10,000円

5)危急時対策Ⅰ   ロープワーク、危険箇所の通過技術、岩登りの基本と懸垂下降、ビバーク技術 18,000円
6)危急時対策Ⅱ   ロープワーク、危険箇所の通過技術、岩登りの基本と懸垂下降、ビバーク技術 10,000円

7)基礎Ⅱ(冬山)  冬山登山計画の立て方・装備・気象・雪崩対策 (座学) 10,000円
8)冬山講習      冬山の基礎技術・歩行技術、テント泊・雪洞泊・雪崩対策 30,000円
9)修了講習      リーダーコース生の実技確認登山 13,000円 

総額 13.3万円のコース、ということになります。

講習費用以外に装備代が大抵の人にはかかるので(ヘルメットやハーネスなど…)、+10万円くらいはかかります(汗)。

■ まっとうな登山者として知っておくべきこと

これで分かるのは まっとうな登山者として何を知っておかないといけないのか?です。

 雪山 = 気象、装備、雪崩対策、ピッケルアイゼンワーク、テント泊、ロープワーク

 夏山 =気象、読図、生理学、テント泊、ロープワーク(岩登り)

ちなみに夏山実技はありません。夏山は自分で行けるのが普通なので。



Tuesday, January 21, 2014

続・ラッペルでのロープ連結 破断の可能性

■ ロープ破断の強度

このブログを読んでくださっている読者の方から、こんな情報をもらいました。

破断強度です。

こちらのリンクにエーデルリッドのロープでの破断荷重実験データが出ています。

http://rescue-guide.com/cgi-bin/techo/tboard006.cgi

破断=ロープが切れる・・・ああ~怖いですね~!!

これによると、エイトノットの方が強度があります。

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2)懸垂下降用ロープの結び方として「同一方向からの連結」 

ァ)オバーハンドノット 
ィ)エイトノット 

で結びあわせた場合の強度の変化(テストは同社のロープ「Live Wire Dry」での実験結果の数値です。)

| 直径7,6mm
 結び目なし        ;破断荷重 1300dan
 ァ)オバーハンドノット   ;破断荷重  500dan
 ィ)エイトノット       ;破断荷重  750dan
|| 直径8,0mm
 結び目なし        ;破断荷重 1800dan
 ァ)オバーハンドノット   ;破断荷重  550dan
 ィ)エイトノット       ;破断荷重  900dan
||| 直径8,5mm
 結び目なし       ;破断荷重 1900dan
 ァ)オバーハンドノット  ;破断荷重  600dan
 ィ)エイトノット       ;破断荷重 1000dan

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー上記サイトより引用


しかし、たとえば、連結によく使われる、ダブルフィッシャーマンや、スクエアノット、バタフライノットのデータはないのですが、なんでなんでしょう・・・

オーバーハンドノットも一重のようで、バックアップなしだから、なんとなく破断に弱そうなのは理解できるというか・・・

もう一度、様々なノットで強度実験していただきたいものです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
3)の「結び目の反転は起こりませんでした」という結果は、チキンと締めて「殺して」いればということですね。そして、いかに正しく結ぶと言うことが大切かと言うこととにつきます。(ひねりが入ったりしないと言うことです)
データはデータでしかないのですが・・・基本は、いい加減に結ばないということにつきるように思います。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

と、このサイトにもありますが、エイトノット、何気に、きちんと結べない人は多いです。

講習会でも一回目の扇沢での雪上講習では、私はエイトノットを練習して行き、エイトノットが結べた唯一の人でした・・・。

エイトノットは作る時輪を2回捩じるので撚りが発生しやすいと思うんですよね・・・

でもまぁ、アンザイレンの時のエイトノット、キレイに結べていない人をたくさんみましたが、別にハングドックで困ると言うことはなさそうでした。

山の先輩も、結び目は「オレ、汚い・・・」と言っていましたが、まだ生きていて死んでいません。(ロシアンルーレット状態なのかもしれませんが・・・でもそんなこと言ったら、普通の人だって、生きていること自体が奇跡ですから、人類みなロシアンルーレットの勝者です。 私の弟は、私が26、彼が24の時に、飲み会でのみ夜遅く寝て、朝起きたら冷たくなっていました。そういう事もありますからね。)

とまぁ、ロープ連結は、やっぱり数メートルとかいうレベルの懸垂下降で色々試してみて、

 A) 自分が最も早く、間違いなくきれいに結べる、というノットを選ぶか、
 B) 岩でやるなら岩角があるのか、状況を見て判断するのか、

そういう試行錯誤をパートナーと一緒に一度やってみるべきですね。 こういうものはザイルパートナーと情報を共有しておくことが大事である、というようなことなのではないかと思います。

絶対に8じゃないとヤダ、という人がいたら、エイトノットに合わせてあげられる、というのも思いやりかもしれませんし・・・。

山岳総合センターでは、人工壁からの17mラッペルで、私はスクエアノットで降りました。

■ とりあえず教わったラッペル(懸垂下降のこと)

別記事にしようと思っていますが、山岳総合センターのラッペルは、

ATCによるハイフリクションモードでのラッペル で、 バックアップつき、で、エクステンションあり、です。

でも、一斉に同じのを教わるのはそれでしたが、4名チームに分かれての時は、私は講師の村上先生に「エイト環で降りていいですか?」と聞いてエイト環で降りたりしました。 高橋講師の時は、ローフリクションモードで降りました。一回カラビナ懸垂もしたような気がします。色々な手段を試してみたかったので…。先生方はおおむね、そのような試したがりの人に好意的でした。

6月のロープワーク講習会では、カラビナ懸垂でムンターが外れたときにどれくらい衝撃がかかるか、公園で参加者全員が体験しました。

バックアップは、教わりましたが、結局バックアップはしないで降りることになりました。

というのは、バックアップがあるとフリクションが大きすぎて遅いのと、バックアップでぶら下がった場合、その解除はプルージックでの登り返しになりますが、それがまた練習が必要なスキルで、登り返せるか?というと返せないのでは、あまり意味がなく、現状ではセカンドで降りるなら、下から先輩にロープを引いてもらっているほうが安全だからです。 

またトップで降りるときも、自分で降りれると確信が持てるので、バックアップの必要を感じない、というのがあります。懸垂で手を放してしまう、というのがアリエナイと思えば、バックアップをわざわざしようと言う気持ちになれません・・・(よくないのかな?)

初心者にとっては状況的にバックアップが必要なほどのシビアな懸垂が出てこない、というのがあります。

■関連記事

ラッペルでのロープ連結①
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2014/01/blog-post_1180.html

懸垂下降の復習
http://stps2snwmt.blogspot.jp/2013/05/blog-post_29.html

Tuesday, December 17, 2013

2つの雪上訓練

私は、2013年の今年、4月と12月の二つ、雪上訓練を受けています。

人生において一年に2度もセックンを受ける機会はそうないのではないか(笑)?ということで・・・・

内容について新鮮なうちに学んだことを書いておくべきだ!と思い立ち、まとめておくことにします。

雪上訓練は、未組織の一般登山者にも、とっても人気がある。やはり、技術が身についていないことについては、登山者側には少し後ろめたい気持ちがあるのではないでしょうか。

■ 4月の雪訓

ロケーション: 扇沢 大沢の急斜面
日程: テント泊合宿と組み合わせた1泊二日
雪質: 多雪・軟雪・温暖(13度)
コンディション: 悪天候降雪の後のピーカン (つまり雪崩警戒あり)

講習内容:
扇沢 4月
・テント泊合宿: 適地を選ぶ、整地、設営、生活技術、
 ・食当: この時期に食べやすいものを揃える、軽量化など。

 ・雪上訓練:
  1日目 4人1チーム、講師一名 に分かれ、
 
  スタンディングアックスビレーのデモンストレーション
  フィックスロープ設置のデモンストレーション

  急斜面での懸垂下降 (支点は講師)演習
  フィックスロープの通過

  2日目
   ・急斜面に移動して歩行練習
   直登 (ハの字)
   直下降 (含: 駆け下りる)
   フラットフッティング(アイゼンの爪を全部かませる)
   キックステップ(つま先だけを使う)
   アイゼンあり、無し(軟雪のため)
   斜登降(クロスレッグ)
   トラバース(スリーオクロック)
   ターン(ピッケルで自己確保してから進行方向を変える)

    ※各自が出来るようになるまで。ただ、どれだけ指導してもできない人もいた。

   ・滑落停止技術

   尻もち態勢から(仰向け)
   うつ伏せから
   頭が下の仰向けから (スタートは補助で誰かに足を持ってもらう)

    ※各自が出来るようになるまで。ベントシャフトのピッケルの人はやりづらい。
    滑落停止ではつま先を蹴り込んではいけない(昔はけりこむ指導)。停止後、立つとき、ピッケルで自己確保してから。
  
   ・帰路はグリセード、またはシリセードで。各自。

・感想
 4人の講習生を一人の講師が受け持つ少人数が良かった。軟雪のため、滑落しても自然停止する状態。 雪上の平でない場所にカッティングせずにザックを置かない(=バケツを掘る)などの雪上での一般的な注意点。ザックが滑り出すため。休憩中の体制も斜面に体をどう面させておくべきか、など。とにかく斜面では滑り出さないよう、細心の注意を払う。

 小規模な雪崩が多発したので、そのたびに行動を中止して、雪崩の経過を注視する。

■ 12月の雪訓

12月 富士山佐藤小屋付近
ロケーション: 富士山 5~6号目の緩斜面
日程: 登山口前泊つき1日 15時下山
雪質: 少雪・固雪(-10度)
コンディション: 寒冷・強風 

講習内容:
・雪山ウエアリング、装備一般知識: アイゼン、風対策、防御について。

・雪上訓練:
  佐藤小屋まで: 20人1チームで登る。
   早朝のヘッドライト歩行。
   途中でアイゼン装着。(安全なところでつける)
 
  佐藤小屋から: 2チームに分かれる。初心者チームとその他。10名前後で講師2名。メインとサブ。

  ・アイゼン歩行 
   斜面に移動して歩行練習。斜面は固く閉まった雪質。最中雪の表面の固いもの。
   
   直登 (ハの字)
   直下降 (アイゼンあり、なし)
   フラットフッティング(アイゼンの爪を全部かませる)
   フラットフッティング(アイゼンなしの場合を体験)
   アイゼンなしキックステップ(つま先だけを使う、かかとで降りる)
   フロントポインティング
   
   斜登降
   トラバース(スリーオクロック)
   ターン(ピッケルで自己確保してから進行方向を変える)

  ・滑落停止技術
   ピッケルの持ち方
   初動停止
   尻もち態勢から

  ・耐風姿勢

・感想
 アイゼン歩行に注力した印象だった。滑落停止は初動停止と尻もち体制からの2点。あとは自己判断で。 滑落してからのことより、滑落しない術が重要なので良いことだと思った。 固い斜面でアイゼンを外して歩く、アイゼンつけて歩くを歩き比べし、歩行スタイルが全く異なることを実感させるのが良かったと思う。 
装備についてのシビアさは、時期の関係上、4月より、よりリアリティのある設定でした。その分、装備から不備な初心者には向かないと思いました。

■ 初心者への対応がいちばん難しい

4月の講習会は、山岳総合センターの講習会で、講習会に参加すること自体に山行履歴の提出が必要です。

12月の講習会は、無名山塾の講習会に出たもので、山行履歴に関係なく誰でも参加できます。

4月:  選抜あり ・ 講師レシオ 4人:1
12月: 選抜なし ・ 講師レシオ 5人:1 (10人:メイン・サブ)

講習内容そのものには大きな差はありませんでしたし、受講生として身に付く内容にも差はないように思うのですが、講習の組み立てや方法論には差がありました。

12月の講習は、誰でも参加できるため、事前の案内が非常に丁寧でした。たとえば、「ピッケルバンドやアイゼンのサイズ調整、アイゼンの着脱方法は、事前に各自で、ご確認をお願いします」と事前に配布された案内に書いてありました。

しかし、これらはあまり効力はないようで(笑)、前を歩く「今日初めてピッケルを持ちました」という2人のゲスト参加者(中高年女性&男性)のアイゼンの紐が長すぎるのが、私は気になって仕方ありませんでした(笑)。(ちなみに私もゲスト参加者です)

紐を2人とも踏んでしまいそうでした。実際、アイゼンが緩んできてしまっていました。理由は、2人とも冬靴でないので、甲が低く、アイゼンのプラスチックバンドにゆとりがあるからです。夏の縦走用の靴との相性で、夏靴ではアイゼンの選択肢は狭く、プラバンド式のみになります。それだと、どうしても紐を引き締める力で靴とアイゼンを固定することになる。すると緩むリスクがあります。

一方、4月は気温が高く、こうした装備の不備については、許容範囲が広いと思いました。まぁ選抜されて参加している上、GWなのに厳冬期と同じ装備で来ている人が多く、装備過剰なくらいだったのです。

気温のことを考えると、誰でもOKのセックンは4月に行い、12月は少なくとも冬靴を購入している人のみに絞った方がよいのではないか?と思いました。実際、この会は6本爪軽アイゼンでのセックンの参加を断っていました。当然ですよね。

この面における私自身の意見は、少なくともセミワンタッチ程度がつく冬靴を用意しない受講生の富士山セックン参加禁止です。(そうするとローバータホにBDセラックをつけている夫は参加できなくなりますが(笑))

厳冬期以外のセックンでは、そう厳しくする必要はないと思います。(ロケーション的に安全地帯が近ければ、多少の失敗をさせる方が身に付くのかもしれません)

そう思う理由は、初心者は着脱に時間がかかりすぎ、アイゼンが外れるリスクが大きすぎるからです。講習中に外れれば、良い勉強になりますが、講習参加で自信をつけ、そのまま雪山に出かけて行き、外れてしまったら…と考えると怖いです(><)。自信が怖いのです。

■ 自覚力

初心者の参加者は、

(行動からうかがえる身についている山スキル)
 
 vs

(自分が思っている登山者としての自画像)

の差が、大きすぎると思いました。(偉そうにすみません m_ _m)

自分が何ができて何ができていないか?それを客観視する精神的ゆとり、はなさそうでした。

ただ私も実は軽アイゼンで天狗岳に登った人ですので(笑)、人のことを言える立場ではありません。

一般的に、自分でリスクの低い低山から登ってきて、怖いと思ってから、参加する参加者のほうが同じ講習内容でも良く学べるのではないかと思いました。

たとえば、男性の初心者の方はアイゼンを脱ぐのに手間取っていたので、タブを引っ張ることを教えて差し上げました。この方はアプローチの登山道では左のアイゼンが靴にあっていませんでした。

装備の着脱は家でやれることですが、(それにやってこいと指示までされていましたが・・・笑)

 ・指示を受けても、やってこなくて、イキナリ本番となり、まごつく人が多い
 ・それが反省に結び付かないことが多い

という不思議な現象だと思いました。

それはやはり、雪山に行くのだ!という喜びの方が勝ってしまって、その喜びが反省の気持ちを打ち消すからではないかと… うれしいのは本当に良いことなのですが。

そう思うのは夫がそういうタイプだからです。うれしい!とか大きな感情の起伏があると、細部には目が行かなくなってしまいます。

こうした細かいことは初心者の人は怠惰でやってこないのではなく、大切さがよく分からない、認識できていないだけだと思います。手袋をしたまま、アイゼンを付けることができるか?などは念頭にないと思います。

初心者の時は(もちろん、私もその時期を過ごしたのですが、たぶん、はしゃいでしまって)、そうした細かな注意点は聞いても耳に入らないものなのではないでしょうか…

そうなると次にくるのは、意識を高めてもらうにはどうしたらよいか?ということになりますが・・・

■ ヤマレコは客観視の練習

その面で、私はヤマレコに初期のころから山行記録を残す癖をつけていてよかったなぁと思いました。

話は少しそれますが、ヤマレコなど”文章を書く”という敷居が低いメディアで、記録を残す癖をつけると記録をしたいがために、山行中に観察力が上がります。

観察するためには、自分にゆとりがなければなりません。実際、アップアップの山では、ヤマレコ書けません。

なのでヤマレコでは、登頂の喜びを書いても、やっぱり多少の反省にも気が付くようになるわけで、モノを書くということは、自己を客観的に見る、という練習になるのだと思います。
疲れると足を置く場所を選べなくなる

今回、女性の初心者の方と男性の初心者の方がいらっしゃいましたが、私は男性の初心者の方には、すこしアドバイスらしきものをしました。

私ごときがおこがましいのですが、分かることは教え合うのが良き登山仲間かな、と思ったので…。たとえば、かかととかかとが近いよ、などです。

女性の方にはしなかったのは、あまりにもすごくうれしそうだったからです。

たぶん言っても頭に入らないと思ったからです。嫌な奴と思われて、終わりでしょう…

今回は体調不良の人がいたので、2時間の道のりを3時間かけて歩いたので、アプローチでは少々誰もがゆとりがありました。

しかし、アプローチから歩き方の練習と思う人は少ないようでした。

じっくり歩ける良い機会だったのに。私はアプローチでも雪面を歩くことの練習になると思いました。

夏道が冬道の練習にならないと言うことはありません。それが分かるのに4年かかりました(汗)

要するに、アイゼンがあっても、なくても、要点はどこを踏めばブレーキが良く効くか、ということなのです。

■ 受講生の選抜はしてもしなくても同じかもしれません・・・

話は戻りますが、4月の講習では、さすがに着脱が問題になる段階の人はいなかったと思います。

余談ですが、アイゼンバンドの末端は5センチくらい、ボンドで固めておかないと手袋をしたまま、アイゼンの着脱できません。

4月に印象に残っているのは、雪の上で休憩するときにザックの向きや、カッティングして足場を作ってから、休んだり、ザックを置くことを口うるさく言われたことです。ザックが滑り出すからですね。

また確保を取らないで、ターンしたり、斜面に背を向けてターンすると注意を受けました。ただ富士山のように固い雪だと、ピッケルが刺さらないので、ピッケルが自己確保のツールだと言うことは、ちょっと認識しづらいかもしれません。

4月の講習はレシオが4:1だったので、ひとつひとつの練習が長い時間できた、というメリットがありました。

4月と12月の講習の差は大雑把にいってしまえば、

(誰でも受け入れることにして、オーバーオールな説明をする) 

vs

(ある程度選抜した相手に対して、ピンポイントな説明をする)

だと思います。

ただどちらにしても、受講生の質は選抜してもしなくても似たり寄ったりになっており、結局のところ、方法論に差をつけても、講師としては、やることは同じで、同じ手間がかかるのではないか?と思いました。

そうだとすると、少人数にした方が講師自身が楽かもしれません。

■ 雪山では滑落しないことが重要

一年で2度もセックンを受けることは人生でそうないのではないか?と思います(笑)。

私がイメージする、ベストなセックンは、机上と実習の2本立てです。

まず机上講習は、実際の装備を持ってきてもらいます。

そこでディスカッション形式(ブレインストーミング形式)で、現在日本でもっとも厳しい冬山であると思われる厳冬期、雪と氷の富士山で滑落の原因になると思われることを上げてもらいます。

こんな感じです。

講師:「雪山における滑落・転倒の原因と思われることを各自挙げてみてください」

生徒:「転ぶ」

講師:「なぜ転ぶのですか?」

生徒:「えーと… アイゼンの爪を岩にひっかけたから」

生徒:「躓いたから」

講師:「何に?」

生徒:「うーん…アイゼンの紐とか?」

講師:「いいですね。ほかに転ぶ原因は?」

生徒:「アイゼンをつけていなかったから、とか(笑)」

講師:「いやあるんですよ~冗談ではなく。ではアイゼンつけていなかったのはなぜですか?」

生徒:「持ってくるの忘れた。」「めんどくさかった、とか?」

講師:「そうそう」

講師:「アイゼンの着脱はとてもめんどくさいものです。-20℃で風速8mだと体感じる温度は-28度ですよね。 ー28度で手袋なしでアイゼンつけることはなかなか難しいでしょうね。どうしますか?」

講師:「着脱がいい加減でアイゼンを落としてしまったと仮定しましょう。どうしますか?」

…などなど。基本的にピンチに陥るケースを生徒側には想像してもらう。

ここに滑落死した人の映像でもあれば、効果抜群。

私が思うには、「想像する」というプロセスをすっ飛ばして、いきなり山に来てしまう人が多い。

「想像」のプロセスがあれば、悪い想像には備えるし、良い想像にはもっと楽しみの要素を多くできます。

それに、「想像」の愉しみがあれば、登山がもっと楽しくなると思います。

装備も同じです。実際のウエアからギアまで持ち寄って、予想される環境にふさわしいか確認し合えば、アイゼンの紐が長いまま来てしまう人はいなくなると思います。

そして、実習では、「想像」と「実際」がどうだったのか?を学ぶ。

帰りは吉田うどんでも食べながら、最初の想像とどう違ったのか話し合っておしまい、です。

■ 今回の私自身の学び

今回は、やぶれても良いような安物ヤッケを着ていたのは私一人でした(^^;) 最近のセックンでは、ヤッケはやぶれないモノのようですね(笑)

みんなのウエアがスタイリッシュで素晴らしかったです。

私はバラクラバをつけるタイミングで悩みました。1合目でつけるのは樹林帯歩きで暑すぎるだろうと思って、つけませんでしたが、ベテランたちを見ていると、みんな1合目からつけていたので、つけていてもよかったのかも。

ウエアの調整は、5合目の佐藤小屋でするつもりでしたが、佐藤小屋付近では、あまり休憩する場所がなかったです。

あとはウエアリングは正解でした。今回は滑落停止などする=動きが大きい=ソフトシェルということで(風にもソフトシェルの方が強いです)、さらに気温が高そうだったので、下は吸汗・発汗をメインに考えました。ウールのアンダー、夏のアンダー、R1、+ソフトシェルでおしまい。

前日生理が始まってしまい、血流量が減ると冷えると思ったので初めてズボンは最初からオーバーズボンをはいたハードシェルにしました。今までは冬ズボンの上にレインウェアを重ねていました。

オーバーパンツをはくと、下に化繊フリースのタイツを重ねるのですが、これはあんまりあったかくない!別に寒くはなかったですが、このフリース系は沢向きだなと思いました。

反省は、ソックスで冬用の最厚手でしたが、実は沢で使うネオプレンの靴下を試してみたいとおもっていたのに、夏用は仕舞ってしまって探すのが面倒だったので使いませんでした。ネオプレンソックスは凍傷の可能性がある山にはおすすめです。

風が強そうなので、サングラスよりゴーグル。装備が軽くて、ゆとりがあったので、サーモス(お湯)は2本。+ペットボトルの真水とで1.5リットルは、結果ちょうど良いくらいでした。

行動食はメロンパンでしたが、これは普段食べているバームクーヘンのほうがよかったです。メロンパン、カサカサになってしまいました。

そんなこんなで、15時下山、帰りはゆとりがあり、吉田うどんで一人祝杯?を上げ、16時半には自宅に帰着していました。帰ると、甲府でも木枯らしが吹き、家の前のイチョウの木の葉がすっかり落ちてしまっていました。

一日家にいた夫からみると、こんな寒い日によくやるね~という感じだったみたいで、ぬくぬくのソファでまったりしている彼は「昼ねしたら~」。 

そんな講習会の一日でした。

Monday, December 16, 2013

不幸な出会い、すれ違いの出会い、幸福な出会い

登山を趣味にしていると“出会い”というものが、一種独特な、その人の山ライフを決定するような、重要な要因となる…。

■ 山岳総合センターとの不幸な出会い

思えば、山岳総合センターのリーダー講習とは、最初から不幸な出会いでした。

なぜなら、私は、当時、ほぼ東京にある山岳会への参加を秒待ちにしていて、センターでの講習会は偶然ネットで見かけ、目標到達点が八ヶ岳の全山縦走だったためにふと、気持ちが動いて、応募したものでした。

ここは、山行履歴を出させたりするので、誰でも入れる、という訳ではない。参加OKの連絡が来た時は、ちょっと”合格”の通知をもらったようで、うれしいような気がしたのでした。良い子病の悪い発病事例かもしれません。

山岳会は、いつでもだれでも入れるけれど、センターの研修は一生に一回しか出ることができない、と思い、リーダー講習へ。

この時、私の頭にあったのはネットで見た(町内の山)国立登山研究所での講習です。体力的にしごかれ、厳しいけれど、リスクにしっかり備えさせてくれることができる。そんな講習が頭にありました。

■ 女性用大型ザック・・・

初回、装備の説明があり、装備表が渡されました。そこには次回までに、「70ℓ以上のザック」を購入するように、とありました。

私は、当時、雪山はテント泊は初めてやったくらいで、個人で行く限り、装備はそう多くなく、70ℓもの大型ザックのニーズについて、理解ができませんでした。そこで講習中は、周囲に聞きまくっていました。何しろ37リットルのバリアントで、テント泊も特に困っていなかったのです。

 ・共同装備と言うのは、どれくらいの負担があるのか?
 ・身長180cmの男性も、150cmの私も同じ70リットルというのは、おかしくないか?
 ・女性用の大型ザックでおススメは何か?

しかし、お風呂にゆく貸切バスの中では、大型ザックを持っていないことをクラスメートに、散々笑われただけで、結局、3つの疑問に対する答えは得られなかったのでした。

実は昨日、アラスカのデナリ登山から帰ってきた女性登山家に同じ質問をしたところ、彼女は、通常の冬山バリエーションは55ℓのバリアントだそうです。女性であれば、体格が小さいのでサイズは60ℓあれば十分だそうです。海外登山で、さらに持ち物が増え、それで間に合わないときは、背面長などのフィット感はあきらめて、痛くても重くても、背負うしかないのだそうです。

今思えば、山岳総合センターでは、たぶん、女性の登山者が本格的な登山を始めようと言う場合に、戸惑いがちな問題点について、的確に回答できる知識と経験がある人がいなかったのです。

■ ザック事件

このザックの件は、後日さらに不幸な出会いを生むことになります。 

ザックを購入しようと、大阪や東京の山道具屋で、色々探しましたが、女性用の大型ザックと言うのは、そもそも70Lなんて市場に出回っておらず、さらにSサイズはないし、高額なため、どれも選べず(当然です、ニーズが絞られていないのですから)、結局、バリアントで、初回は参加することにしました。一回目の雪上研修は、小さい手持ちのザックで良いか?とセンターの先生に聞くと、良いよ、という答えだったので。

そこで、37リットルのバリアントで臨んだわけですが…これがまた、共同装備の分担の時に、散々バカにされました(汗)。

それは、ザックが小さい=重量を担ぐ気がない=パーティに貢献する気がない という図式だからです。

なので、皆にゴマメ扱いされるのは、それは致し方ない、のです。

が、結局のところ、4人の装備重量は、20kg、19kg、18kg、17kgでした。

女性の私が17kgで、男性の残り三人が、それぞれ1kgづつ増えて、20~18kgというのは、肉体がもつ筋肉量と比較して別に自慢になるような負担の増加ではないと思います。私は女性の中でも、小さいほうです。

装備分担はテントやロープ(2本)、スノーバー各自1、などです。後はほとんどガチャ類です。

私のバリアントに入れると、当然、外付けしないとヘルメットなどは入らないわけですが、「オレは外付けキライ」とは講師の弁。(それは、もっともです)

私はチームに貢献する気がないと思われるのがとても嫌だったので、山岳総合センターで講習が終わり、後は夕食と飲み会だけとなったタイミングで、受付に「ザックを購入してくるので、夕食のお弁当はどなたか食べてくださって結構です。飲み会時に戻ります」と言づけて、近所の安曇野のモンベルまでザックを購入に出かけたのでした。ちょうど運悪く、廻りに言づける人がだれもいなかったのです。

その時、買ったのがモンベルのアルパインパック60のSです。すぐ使うからと、背中のボーンも合わせてもらい、タグも取って、ザックをつかんで、とんぼ返りでした。

帰ってみると、総合センターでは、私は「時の人」になっていました(汗) 飲み会の真っ最中でしたが、私がいなくなったのが上手く、受付から先生たちに伝わっておらず、先方は、びっくりしてしまったみたいです。リーダー格の先生に叱られるわ、で大変。(の割には、みんなお酒を飲んで盛り上がっていましたけど・・・)

この時は、翌日テント泊一泊の講習の講師を務めてくれる先生との初の出会いになるわけですが、このザック事件が引き出したのは不幸な出会い、でした。

「こういうことをする奴は、山でも同じような勝手な行動をする」と講師が言ったのです。

私は、今でもザックを買いに出かけたことを”勝手な行動”とも、”無責任な行動”とも思っていません。拘束される時間は終わっていましたし、夕食の時間をザック購入に充てると言うくらいの、自分の行動に対する自由は、大人にはあって当然だ、と思いますし。

この発言は、今から山に一緒に入りましょう、というチームビルディングを目的にしている、飲み会で発せられた言葉だったので、むしろ、この講師の資質を疑いました。なにしろ、受講生は世間を知らない高校生ではなく、一通り、社会を知っている社会人ですから・・・

4月の扇沢 来年は一周しましょう
私は「そういう風に考えられるのならば、明日の参加は取りやめます。山に入る前から信頼がおけないと考えている人間と山に入るのはおかしなことです。明日は自宅に帰ります」と伝えました。

この講師は、大急ぎで前言を撤回しましたが、すでに時遅しで、私のその講師に対する信頼は基本的に、この人、大丈夫?という疑問マークつきになっていました。スイマセン。

飲み会では、私のおニューの60Lザックを背負ってみたり、とみんな大はしゃぎでフォローしてくれましたが、60のザックは大柄な男性の背中では、とっても小さく見えました・・・(汗)。

翌日、ザックに詰め直してみると60Lのザックに詰め直しても、そんなに変わるわけではなく、バリアントは拡張性の高いザックなのだ、ということが確認できたくらいでした。

そこで個人装備で持って行こうとしていた嗜好品(ウイスキー)を減らしたくらいです。 

≪豆知識≫
 ・ザックには用途があります。アルパイン向け、バックパッキング向け、クライミング向け、ウルトラライトなど。

 ・バリアントは雪山をやりたい人に良いザックです。

≪関連記事≫
講習会に行ってきました http://stps2snwmt.blogspot.jp/2013/04/blog-post_29.html
針ノ木雪渓雪上訓練の反省 http://stps2snwmt.blogspot.jp/2013/04/blog-post_30.html


■ 罰ゲーム ラッセル

翌日、さらに講習会とは不幸な出会いが続きます… 快晴の扇沢は、素晴らしい山日和でした。


スキーヤーがむしろ多いような、登山客に交じって出発する私たちは、厳冬期と同じ完全雪山防備。ヘルメットも、かぶり、ハーネスやスノーバーも持ち、一体どこのヒマラヤの山にアタックするのか?というような重装備です。

私は、この時はまだ無邪気に、「すごいなー、みんな~。みんなに迷惑を掛けないように、私も遅れず、ついていかなくっちゃ」と自分が足をひっぱることを心配していたのでした。何しろ、私は、まだ雪山3年目、夏山は1年しか知らない山新参者ですから。ザックだって、大型のは持っていなかったくらいなんですから。

何班かに分かれて出発しますが、テント泊予定地の大沢小屋までは1時間半の、谷間をゆく、平坦な道のりです。そこで、また事件があったのでした。

というのは、同じ班になった人たちの足が遅かったのです…。

ザック重量は前述の通りです。私は弱い人の定位置でセカンドで、講師と歩いていくと、なぜか二人だけになってしまうのでした。みんな、前日お酒を飲みすぎたのでしょうか。

私は振り返りつつ歩くことに…結局、講師からトレースを外して歩くように指示されました。トレースを外して歩く、と言うことは、ようするに、ラッセルしろということです。 

今思えば、講師からしてみれば、余裕がありそうだから、ラッセルの仕方も見てあげよう、という単純な好意だったと思うのですが、昨日のザック事件があった身からすると、不必要な場所でのラッセルは、単純に罰に感じられました。大体、ラッセルって登山の中では力仕事で、みんなができればしたくない、と思うことなので…。

■ ずらりツールと体力・スキル不足

私は、いまだに岩講習も受けたことがないです。

なので、当然4月当時は、エイトノットもムンターもクローブヒッチも、つい最近、初めて習ったところでした。当然、クライミングシステムや確保理論についても、何も知りませんでした。今年の4月です。

懸垂下降は、カラビナで一回だけしたことがあるだけ。確保器は、装備の指定にあるから持ってはいるけれど、使ったことがない状態でした。

講習は、そんな私を含む4人で、雪上で懸垂下降、フィックスロープの通過、などです。

クラスメートの男性たちは、ずらりと登攀具をたすき掛けにして、戦地に出向く勇者のようないでたち…。

私は最小限の指定されたスリングとカラビナしか持っていないのとは大違い、でした。ずらりと、胸の前にぶら下がるヌンチャク、重そう。みんな、この講習以前に山岳総合センターの講習に通っている、とのことでした。

クラスメートの足をひっぱらないか、心配です…ところが、また事件が。講師がアンザイレンのためにエイトノットを結ばせようとすると、私以外の3人は、エイトノットができなかったのです…。

これには、講師だけでなく、私も面食らいました。というのは、前回の講習で習ったので、それくらいは確実にしよう、と私は家で復習して来たからです。それにズラリ登攀具をぶら下げた姿とは、あまりに実質が違いすぎました。

ここでまた講師、爆弾発言。 「オレ、ヤダ。こんなやつらに教えるの。ロープワーク出来ないんだもん」

私もそう思うのは当然だとは思いましたが、思うのと、発言して良いのは別で、発言してはいけないシーンではなかったか、と思います。

講習は一気にムードが下がり、結局、ほとんど休んでいる時間の方が長いような講習内容になってしまいました。

■ 重さの訳

夜のテント泊は、さらに問題でした… というのは、クラスメートから出てきた装備が、厳冬期用の6cm厚のスリーピングマットや、分厚いシュラフだったからです。

つまり、装備の重さはコレ…?

時はGW…雪上で寒いとはいえ、厳冬期用の装備がいる時期ではなく、軽量化が可能です。

6人用テントに5人で寝るのに狭いから、自分だけ縦に寝る、と言い出す人までいて、講師が「これで狭いって、言われちゃあなぁ」というほど…

私がクラスメートたちに持っていた一種の尊敬、「私がいちばん経験も体力もなく、足を引っ張るんじゃないか」という気持ちは、連日の経験でガラガラと音を立てて、崩れて行っていました。講師への尊敬の気持ちも一連の発言で、持ちづらくなっていました。

そして、クラスメートが好意で持ち出してくれたのは…、ガラスのワインボトルに入ったワインでした。それは、私が前日の飲み会に提供しよう、と持ちこんだもので、山で使う予定ではなかったので、コルク栓でガラス瓶。実は、テント泊用には、山崎のウイスキー白州を持っていたのですが、足を引っ張らないように、軽量化で早く歩ける方が重要だと思って、装備から外したのでした。

■ 山岳会へのいざない

このテント泊の夜は、講師の先生たちが講習生のテントをそれぞれ回って、先生たちの山岳会の様子を、楽しく話して聞かせてくれるのでしたが、それはやはり、今思えば、講習会だけでは、体験ができるだけで何も学べない、ということを、皆がわかっているから、ということだと思います。

立場を逆にすれば、山岳会への勧誘合戦ともとれるような感じでした。おそらく、班分けも講習生の居住地に近い会に属す講師が、選ばれていたのだと思います。

けれども、話に聞く山岳会はどこも高齢化で、若い人に求められている役割は、高齢の山初心者の入会者をハイキングの山に安全に連れて行く、ということのようにも感じさせられました。

■ アイゼン歩行

翌日、雪の斜面で、アイゼン歩行の練習、滑落停止の練習でした。

が、この時も講師は、あえてゆっくり歩いてくれたと思うのですが、後ろに遅れず、付けるのは、私だけでした。ザックは降ろして歩いているので、そもそも、これは年齢や単純に体力が問題だったのかもしれません。

山では強いほうが、当然エライです…。

が、ちなみに私は、親しくしている山の先輩(ガイド)からは、「40代女性の平均的な強さ」と言われていて、私が特別に他の人より強いことはありません。

私のこれまでの人生を振り返っても、体育が5なんてことはなかったわけで、体力自慢ができるような人では、私はありません。

結局、私たちの班は、この時、「歩き方」に講習の的を絞りました。私は今でも、この絞り方は、とても的を得ていて、的確な指導だったと思います。

何しろ、雪山では滑ってから止める技術なんかより、そもそも、転ばない技術の方が重要です。

この時、講師に、上手にできている歩行と、そうでない歩行を指示してもらったので、私は、キックステップについてはできているものと、できていないものを選り分けることができます。できていない人は、見たら分かります。足を出すタイミングが早すぎるのです。

そういう感じで、この講習会では、私は得るものと失うもの、がありました。

≪得たもの≫
・キックステップなどの雪上歩行スキル
・軽量化への確信
・モンベルアルパインパック60S

≪失ったもの≫
・ガチャ類への憧れ
・男性の強さへの信頼

ただキックステップについて教えてくれた講師には今でも本当に感謝しています。

■ 「知らないから教わろうと思って、きてるんです」

このようにして私の山岳総合センターリーダー講習は始まりました。このすれ違い… 

おそらく、主催者側からの都合からすると、ホントに班分け、というのは難しいものなのだろうと思います。

そして、講師の方も、別にいじめようという訳ではなく、リーダー講習を受け持つわけですから、講習生に対する期待もあったでしょう。実際、経歴などをみると遭対協などで隊長を務められている方でもありますし、立派な山ヤさんです。

お互いの期待が掛け違っていた、というだけなのではないでしょうか…

一方で、私は全くの未経験者という割には、勉強熱心な登山者なので、知識と、知識でなんとかフォローできる部分では、登山歴の割に、あまり後れを取っているわけではありません。

が、経験が必要なロープワークなどに習熟を求められても、困ります…機会がないと、できないことは、やはりできません。

受講者それぞれは、何ができて何ができない状態なのか?キックオフの飲み会よりも、講習会では、そういう土台のところの情報をすり合わせした方が良いような気がします。

一般に登山者は、未組織である限り、ロープワークが出来る人は、まずいません。例え、ジムでクライミングをやっていて、グレードが高くても、エイトノットでアンザイレンする以外の必要がありません。

クローブヒッチも、ムンターもリーダーとして山行をひっぱり、弱い人を安全に通過させるために、フィックスロープを張ったり、懸垂のために支点を作ったり、弱い人をローワーダウンさせたりしない限り、必要がないからです。

一般登山者と山やとの隔たりは、まずはそこにあります。

けれども、逆に言えば、そういうことがすでにできる人は、講習会に参加する必要はないわけなんですよね。

「知らないから教わろうと思ってきてるんです」というわけで・・・

■ すれ違いの出会い

昨日、私は富士山の講習会では、初心者マークではありませんでした。

今更、最初のステップに戻る、というのも、まどろっこしい…というわけで、素晴らしい、山の先輩たちがいる、この山の会とは、擦れ違いの出会いになってしまいました。4月に入るべきでした。

それは、要するにリーダー講習で、初心者マークだったからです(笑) リーダーのための講習なのに(笑)

誰しもに初心者マークの時期があるのは当然であり、それをどういった環境で迎えるか?で、その人の登山姿勢や登山ライフは、決まってくるのかも知れません。

昨日は、ピッケルを持つのも、初心者の人がいましたが、縦走用ではなくて、バリエーション用にシャフトが曲がったピッケルを持ってきており、それがずらりと登攀具をぶら下げていたけれど、一番たくさんの荷物を担いでくれたけれど、歩くのが遅く、スリーピングマットが二重だったクラスメートと同じピッケルだったので、擬似登山者のように見えてしまいました・・・。人の先入観とは恐ろしいものです。そのピッケルは今市場で人気なのだそうです。でもシャフトの曲がったピッケルは滑落停止には、むきません。

自分たちで登っている頃・・・石づきにプロテクターがついたまま(笑)
昨日、講習を受けた山岳会は誰にでも門戸を開いており、講習会は何度でも参加できます。

つまり、入会基準が低く設定してある=誰でも入れる=下積み期間が長く設定してあります。

山田哲哉さんの本にありましたが、山登りは「歩けなくっちゃ話になんないんだよ」だからですね。

体格が大きくて、体力があることが明瞭な人は、デカい態度をとります。でも、その態度で、その人の山理解度が、イマヒトツだと言うことが分かります。

なぜなら、実をいうと、歩けるだけでもダメで、判断力が要るからです。体力だけでは遭難死してしまいます。山は賢くないと歩けないのです。

さらに、実は判断力だけでもダメで、判断力を研ぎ澄ますために、豊富な経験が要ります。だから、豊富な経験を積むには、安全の傘が必要で、山岳会に属して、経験を積むわけですね。というわけで、年を取って、体力が下がり、若い人ほど歩けなくても、判断が的確なリーダーは、非常に価値があるわけです。

体力がある若い人がラッセル頑張ってチームに貢献するのは、判断力がない代わりです。

さらにいうと、登山者として成功するためには、経験がただ長いだけでもダメで、人格が要ります。山は助け合いだからですね。リーダーって基本的に、一方的に損をしている立場です。なので、誰も苦労をわかってくれないのが、結構、普通だったりします・・・気の毒ですが、そこまで来て、やっとスゴイ山やってわけなんですよね。

■ 幸福な出会い

私は、その「まずはあるけなくっちゃね!」の初心者としての時期を特急モードで過ごしてしまったようで、去年の今ごろとの知識差には、自分でも驚いてしまいます・・・先輩としみじみ、成長を感じていました(笑)。

なぜなら、私はホントに、何もかも初めてだったからです。この山の先輩との出会いは、本当にありがたい出会いでした。私の山はこの先輩が作ってくれた、きっかけで広がったともいえます。

ロープワークを始めたとき、先輩は古いHMS式の環つきビナをくれました。大事にしています。

■ 今の課題

今は、私がしたいなと持っているのは、ごくごく易しいルートでのマルチピッチです。支点を作るためには、色々な自然条件の中で、経験してみないといけないので…。

・・・というわけで、12月、一年を総括する時期の今、今年の出会いは、色々であったなぁと振り返っています。

山を学ぶと言うことは、ある程度は運命の流れに身を任せる、そんな心づもりも必要かもしれません。

Sunday, December 15, 2013

無名山塾 雪上訓練@富士山


■ 2度目の富士山 

今週末は富士山でのアイゼン・ピッケルのトレーニングでした。

雪煙が上がる・・・

ルートはそのとき来たのと全く同じ。吉田口1合目から佐藤小屋まで。実は使った斜面までもまったく同じ。佐藤小屋周辺の斜面を使ってのトレーニング・・・ 前回はほとんどトレーニングらしいことをできなかったのです、実は。 まったく雪がなかったのでした・・・ なので、浅間神社に立ち寄って、さらに吉田うどんまで食べて帰ったくらいです(笑)。


思えば・・・あの時、私は富士山に「もう少し山を勉強してから出直してこい」と追い返されていたのかもしれません。

あの時の富士山は厳しく、そして、コチコチで、アイゼンの爪もやっと入るくらいで、雪がなく、まったく何もできないに等しい山でした。むろん、1合目から5合目までは歩いたのですが・・・

あれから2年。 私はゲスト参加とはいえ、「今日ピッケルを初めて持ちます♪」なんていう人ではなくなってしまいました・・・。 

アイゼンワークも、どこでアイゼンをつけ、どこでアイゼンを外したら良いか?そういったこともすでに判断ができる・・・ 雪面をアイゼンで捉えることについては、もう慣れっこの領域でした。私がすごいのではなく、ただ、今冬、すでに雪山は4回目だったということです。別に驚くに値することではなく、単純にすでに足慣らしは終っていただけです。 

滑落停止も一応やりましたが、半年ほど前に習ったことはまだ忘れてはいないようでした。この技術は正直、出来たからと言ってあまり役立つ技術ではないと言うか・・・もっとも重要なのは転ばないことです。

今回の富士山は風が強く、厳しく、冷たい山ではありましたが、私にとって10割の山ではなく、8割の山になっていました。そのことがとても感慨深く感じられた山でした。

2年前のあの時は、ただ・・・私が富士山での雪訓にふさわしい私ではなかったのです。

そのことが理解できた山でした。山は急がなくても、そのときそのとき、ふさわしい山が用意される。

そういうことなんですね。 

■ 詳細

 朝は5時馬返し集合です。今回は駐車スペースに入りきれないほどの車でした。 ヘッドライトをつけて歩いて2~3時間で山頂です。1700くらいまで登山道には相変わらず雪がありません。 

※ ちなみに富士山、佐藤小屋がある5合目までは何も危険がありませんので普通の冬山です。誰でも歩けますのですごくはありません。
 テント泊している若者の姿がちらほらと。どこも合宿のようです。大学山岳部が多いような印象。

今日はものすごくたくさんのパーティが入っており、みな同じようなことをしており、富士山が定番だと言うことが分かります。
 
 五合目のスバルラインに出たあたり。きれいに晴れました。
 空と樺がきれいでした。
 朝の様子・・・木の間から見える山頂は、雪煙を上げていました。

ただ朝の様子では、気温は高く、-5度。

ただ風は樹林帯でもちょっと強そうな感じの音を立てていました。
 でも、いつでも山の朝は清々しいですね。
 8:20佐藤小屋着。

佐藤小屋脇から。河口湖方面(北)を眺める。

今日はみごとに快晴です。しかし、雪雲が南アでせき止められている、という理由で、こちら側は快晴。

奥秩父と奥多摩の向こうに埼玉の町まで見えました。

あちらの御坂の稜線はすでに歩いてあります。
 ヘルメット、ハーネス、アイゼン、ピッケルで固めた人々。

帰路です。

講習中はカメラが手元になかったので写真をとっていません。

内容は、滑落停止より、アイゼン歩行に力点を置いた内容でした。

・アイゼンでの直登、斜登降 (フラットフッティング、スリーオクロック)
・アイゼンなしでのキックステップ
・滑落停止

■ 知り合いに会う

帰りに山岳総合センターでお世話になった高橋講師とクラスメートに会いました。

この日はホントにたくさんの会が入り、あちこちで挨拶し合うのでした・・・。

実は私は山岳総合センターの講習会を辞めて、こちらの講習会に参加しているので、なんとなく、申し訳ないような気もしました。

山岳総合センターの講習を公立校とすると、今参加している山岳会は私立校というような感じです。

ただ、誤解がないようにしておくと、教えてくれる内容には、双方大きな差はありません。

ただ公立の登山学校が1年こっきりの付き合いを前提にしているのに対し、私立校の方はカリキュラムが3年で消化することを目安に組んであり(無論、すべてを1年で消化しても良い)、さらに終了後に切磋琢磨する仲間をその後に用意していることが違います。

私が講習会の参加を辞めたのは、講習会と言うものは一回きりの機会であり、その中で教えられることには限界がある、と気が付いたからです。

こうしたアイゼンピッケルトレーニングにしても、他のトレーニングにしても一度参加して終わりではなく、継続的に毎年恒例行事のようにやっておくのが大切ですが、講習会と言う場だと、どうしても継続、というのは期待できないので、山岳会という既成の仲間をもとめたり、自分で仲間を作ったりすることを模索しなければならなくなります。

だから、すでに仲間を用意してくれている会は、講習会で門戸を広げてくれつつも、仲間も用意してくれているというわけですね。違いはそこだけです。

私以外には今回は、二人がゲストで参加していましたが、そうしたことをわかっての参加ではなく、本当にピッケルを持つだけでうれしいという参加でした。

まさに私が2年前に立っていたような場所ですね・・・。 私はそこからすでに遠く隔たった場所にきてしまいました(><)

もう、今となっては既にバリエーションが視野に入り、そうした初々しく夢見がちな時代は過ぎてしまいました・・・遅すぎた客・・・という感じです。 思えば、そういう初々しさに触れるのが、先輩が後進を山に連れて行く理由かもしれません。私はいうなればもうトウが立った野菜のようなもので、新人として連れて歩きたい初々しい時代を過去においてきてしまったのかもしれません・・・ただ山に登るだけでうれしい時代は。

それにしても、この会に教えを乞うた豪雪のタカマタギの山行から、ほぼ1年・・・自分自身の知見がこの1年で一気に拡大深化したことに驚きを覚えます。(基本的に”危機感”によるものですが・・・汗)

危機感による学習にしろ何にしろ、私が今持っている登山に関する知見を得ているのは、山岳総合センターでのリーダー講習という体験があったためです。

むろん、もともとの土壌に水がまかれたような恰好ですが、それでも水がなければ芽は出なかったわけですから、講習会には感謝しています。

今年は6月に富士山登頂したいなと思っています。

Friday, November 15, 2013

今年の冬おすすめの講習会

雪洞泊の研究であちこちに色々と情報収集をしたおかげで、多少情報が集まりました。

雪山を愛する皆さんへ☆ 情報スプレッド。

■ 労山主催の第 21回関東ブロック 「雪崩事故を防ぐための講習会」 

 日 時: 2014 年1月25日(土)9時~1月26日(日)14時

 場 所: 谷川岳天神平及び白毛門登山口・土合山の家周辺

 宿 泊: 土合山の家 JR上越線土合駅 徒歩5分

 受講費: 実技講習 25,000円

机上講習があり、それだけを受講することも可能です。格安です。

   12月 8 日(日) 13:00~
  12月11日(水) 19:00~ & 12月18日(水)19:00~

  講習料¥2,000円(テキスト・講習代)

※実技講習参加者は、事前の机上講習受講が必須

こちらが去年のヤマレコです。

日本で雪崩救助犬による救助の実際が見れる唯一の講習会だそうです。私はこれに参加の予定です。

■ 日山協主催のも・・・平成25年度山岳レスキュー講習会

 期日 平成25年1月24日(金)~26日(日)

会場 受付・宿泊:群馬県利根郡みなかみ町湯檜曽土合 220 土合山の家
 
受講費 一般 17,000円

こちらに以前の記録があります。

内容的にはほぼ同じようです。日山協が安いのは、TOTOからの補助金が出ているためだそうです。
宝くじを買う人に感謝ですね(笑)

一般の人も参加可能ですが、階層が深いところに資料が置いてあるので、普通の登山者が見つけられるとは思えません(笑)

おそらく、各山岳会から一名程度出して、ピンチに備えてください、という感じなのではないでしょうか?

■ 自然学校系 

それにしても土合の家、定番のようですね(笑)。

私は去年、菅平でビーコンは使っていませんが、雪崩とシート搬送の講習会に出ています。

菅平の自然学校 やまぼうし がやっている「雪山のリスクマネジメント講座」です。 2000円でした。

山梨は山岳県ですが、こういう講習はやっていないので運転3時間でした(汗)

今年も掲載があるかもしれません。時期的に開催が決定するのはまだ少し後のようです。私は去年参加して3時間運転して行って良かったなぁと思いました。価格も安いので、おススメです。

他の自然学校もチェックしてみると豪雪地帯ならやっているかもしれません。

ただこれはレイヤリングなどの登山の基礎はやりませんでした。雪崩に特化していました。

■ 山岳総合センター

長野県の山岳総合センターでは、冬山の机上講習の受講生を募集中です。

ここは募集期間がきわめて分かりづらく、ちょくちょくチェックしていないと募集期間が過ぎてしまいます。

登山の基礎Ⅱ(冬山)

開催日: 2013年 11/30(土)・12/1(日) 1泊2日

場所:大町市文化会館

内容: 夏山経験者が、冬山登山に向けての登山計画の立て方や装備、気象、雪崩対策等を学ぶ(座学中心)。

募集期間: 11/22(金)まで 

これに出ると、次の雪洞泊の講習会にも参加できます。

私はリーダーコース受講なので、一年分あらかじめ講習を受けることを予約したような形になり、これは出るにしています。

雪洞泊の講習は募集期間がまだ開始していません。ちょくちょく見ていないといけないのが難ですが、ここでも雪洞体験できます。

■ 登山学校系

マウントファーム登山学校  http://mt-farm.info/yukiyama.html

初めての雪洞ビバーク体験
日  程  ※2014年は2月後半から3月中でご希望日を相談。
受講費  ¥22,000

定員4名と少人数なのが良い面ですね!

公立?私立?の差くらいかもしれません(笑)

未組織登山者は自己研鑽しないと、特にリスクについては、甘く勘案する傾向があるので、プロの教えを乞うことで、自分のレベルを客観視する努力は必要だと思います。

以上、情報でした。








Friday, November 8, 2013

遭難しないための考え方を模索しよう

■ (連れて行く相手)と(連れていける山)

最近、リーダーとして人を連れて行くということを考えると、

 ・自分のリーダーとしての技量

以外に

 ・連れて行く相手の技量

も当然重要なポイントだと考え至りました。 

私は夫と出かけるときはリーダーですが、積雪期でも知らないルートに出かけています。
しかし、女友達と夏山縦走した時は本当は行きたかった山は選べず、知っている山で2泊を1泊にして難易度を上げました。また、完全初心者を連れて行くときはかなり用心した山行しか組めません。

               責任の量
完全初心者      = 100% 
少し山を知ってる人 = 70% 
同じレベルの相手  = 50%
先輩           = 30% 

というような算段が心の中にあるのかもしれません(笑)。

余談ですが、人間は自分が属すグループの人数の多寡で責任の量を図る癖があるそうです。
たとえば、共有部の掃除などですが、3人のグループであれば自分は3分の1やれば自分の分は終わり、30人のグループであれば30分の1しかしなくて良いと考える、のだそうです。案外団体ツアーが無くならない理由はこの辺かもしれませんね。

脱線しましたが、(連れて行く相手)で(連れていける山)も違います。

私は登山2年目の去年から、時々人を連れて山に行っています。しかし、相手の技量により、私自身が一人なら登れても、一緒だと連れていけない山もあります。平たく言うと足を引っ張るんですね。

たとえば、

 完全初心者       = 無雪期&積雪期の北八つ、北横岳、三ツ峠 
 少し山を知っている人 = 瑞牆山、茅ヶ岳、両股小屋
 同じレベルくらいの人 = 金峰山、甲武信岳 

■ (リーダーとしての実力) ≠ (登山者としての実力)

英語では、聴けるけど話せない、ということはよくあります。パッシブイングリッシュ(受動的に理解できる英語)とアクティブイングリッシュ(自分が発信できる英語)は異なる、ということはよく知られています。

日本人は一般にパッシブばかりが強く、相手を理解できるのに、自分を理解してもらうよう発信できない人が多いので、発信英語=実力と考える英語圏の人からは、ほとんど英語力を評価されないことが多いです。

リーダーとしての実力は、例えるなら、アクティブイングリッシュかもしれません。リーダーの時は登山者の実力より、下のところしか行くことはできません。自分の山が10なら、リーダーとしては8の山しか行けないのが普通です。

今の私の実力では

 A.120%の山=チャレンジレベル: ツルネ東稜~旭岳~権現~川俣尾根 
 B.100%の山=自分で行く山: 厳冬期鳳凰三山、夏の後立縦走 単独テント泊4泊5日
 C.80%の山=もう通いなれた山: 厳冬期八ヶ岳天狗岳、
 D.60%の山=人を連れて行った山: 瑞牆山、茅が岳、大菩薩、北八ツ、北横岳、三ツ峠

です。

まったく初心者の人(装備も持っていない)と行くなら、無雪期なら、瑞牆山や大菩薩嶺は連れていけますが、後立縦走は連れていけません。

もし初心者の人を冬の天狗岳に案内するなら、私にとってはリーダーとして結構チャレンジです。

雪山にはスノーシューなどで入ったことがあるレベルの人であれば、ルートを渋の湯からのピストンに限定し(つまり易しくし)、小屋泊にすれば、少し緊張はしますが、連れてはいけると思います。悪天候はもちろん除くです。

■ 初心者の無知はだれの責任か?

初心者の場合、無知による事故は、リーダーの責任ではないかと思います。

初心者を連れて行くと、リーダーとしてチャレンジだというのは、つまり相手を心配する、という意味です。

たとえば、コースタイムたった3時間の渋の湯ー黒百合平間ですが、それさえ歩けない人もいます。いつだったか、夜更かししてきて、歩けなくなったオジサンがいました。つまり、雪山がどんなものかについて無知だったために自己管理ができなかったわけです。しかし、この人は初心者です。無知について責任を問えるでしょうか?まぁ寝ていないと言うのは社会人としてどうか?と思いますから、この人は自己責任を問えそうですが、それでも、この場合、この人を登山以前に除外せずに登頂できなかったら、リーダーの責任です。それ以前に雪山の怖さを事前に伝えていなかったのがリーダーの落ち度にあたるかもしれません。そこは議論が別れるでしょう。

また黒百合平から天狗山頂までも、直下にほんの少しだけピッケルが必要なエリアがあります。アイゼンが要るか要らないかは雪次第ですが、いる場合、装着がちゃんとできるか見張らないといけない相手だと大変ですし、たとえば濡れた手で金属を触ったりなどしないか、などの冬山の常識がまだ身についていない人だと超・心配です。つまり緊張します。

最悪のケース、肝心の核心部でアイゼンが外れて落ちた、などありえます。それがもし連れて行った山で起きたら、それは相手の責任ではなく、たぶん、見張っていなかったリーダーの責任です。

それに低体温症つまり凍傷。ほとんどの人があまり気にしていませんが、行動食を適切に食べなかったりして体温が下がると、すぐ軽い凍傷にかかってしまいます(指の先が黒くなる)。

初心者と一口に言ってもその内容やレベルにも色々あるので、自分で自分の腹ごしらえをまだしてくれないレベルだと指示しないといけなくなります。そういう場合、指示するのはリーダーの責任になります。

これが”初心者を連れて行くのがいちばん大変”という場合の、タイヘンの意味合いです(笑)。

初心者には無知による過失には、自己責任を問えません・・・。シラナイの当然ですから・・・。

■ 知らない山にリーダーとして行くべきか否か議論

 ”知らないルートを積雪期にリーダーとして計画することは経験者にとっては普通です”

と言われ、うーん?!とのけぞっています。

トムラウシの事故報告書でメインガイドがその山に経験がない人だったのにはすごく驚きました。そんな感じです。

普通なのか・・・(汗)

でも、世の習わしというものは、ベスト・プラクティスとは異なりますよね。

私は、今、講習会に出ています。公的機関の講習会がいかに登山者を育成すべきかについては大いに議論をすべきではないか?と思いました。

私自身は、一般登山者である講習生には、遭難しないためのベストプラクティスを教えるべきで、講習会に出るようなレベルの人(自分も含め)が、知らないルートに積雪期に行くべきだとは思えません。

何しろ、講習レベルの人は、いくら○十年の経験がある経験者、といっても経験の濃度が高校・大学山岳部出身者などのガイドレベルの人たちとは決定的に異なるからです。

ベスト・プラクティスは

 1)無雪期 既知の一般ルート 
    ↓ 
 2)積雪期 既知の一般ルート
    ↓
 3)無雪期 未知の一般ルート
    ↓
 4)積雪期 未知の一般ルート

ではないでしょうか?

私ならクラスメートのリーダーシップで未知のルートはちょっと躊躇します。
    

■ 経験の濃度

山から学ぶことの濃度は、山行形態で異なります。

もちろん1を知って10学ぶ人もいれば、1しか学ばない人もいるように、当人の資質にもよります。
資質を除外して、考えると・・・

ガイド等に連れて行ってもらった山の経験  20%
友人に                        40%
自分で行った                   100%
連れて行った山の経験             120%

というイメージでほぼOKと思います。

ツアーなどに参加して得た山の経験値は、自分でも色々なところで書いていますが、限りなくゼロに近いです。これは登山初年度からそう思っています。

その理由は、ツアーでは、登山計画を自分で立てず、標高差何メートルを何時間歩かないといけないのかも知らずに、ただ指定された集合場所に行くだけだからです。人の後をついていけば登れる山は登っただけで、内容としてはすごく濃度が低いわけです。ひどい人になると、何と言う山に登るのかさえ知らない人もいます。

私はこれは損だな~と思います。同じ山に登るなら、濃度が濃い山をしたほうが一回一回が重みと価値ある経験になりませんかね?だから団体ツアーは考える登山にとってほとんどお金の無駄です。

団体ツアーで穂高に行くより、一回近所の低山に自分で行ったり、初心者を連れて行く方がたぶん勉強になります。

■ 経験の濃度を高める工夫

しかし、それでもツアーに頼らざるを得ない場合、どうやって経験の濃度を高めるか?が頭の使いどころです。

幸いなことに登山は3回おいしいものです。

 1回目は、登山の計画を立てるとき
 2回目は、登山をしている時
 3回目は、登山を振り返っている時

4回おいしいと言う人もいます。たしかに 4回目、長年たって、昔を振り返る時も楽しいかもしれません。まだ3年分しか振り返りがないので分かりません(笑)。

私は面白い登山をしたときは、3回目を色々な人と分かち合うことにしています。ブログで登山記録をつけるのもそのためです。

ちゃんとした登山者の人なら絶対わかってくれます。 

ぜひ、2回目だけでなく3度も楽しむようにしたらどうでしょう?

登山は3度楽しむ。けっきょくは、それがいちばん遭難しない考え方ではないか?と思います。


≪関連記事≫

歩ける山 ≠ 連れていける山

http://stps2snwmt.blogspot.jp/2013/11/blog-post_5.html

 

Tuesday, November 5, 2013

歩ける山 ≠ 連れていける山

はぁ・・・(ため息) また難題に直面しています・・・(ーー;)

実は、次回の山岳総合センターの講習には宿題が・・・冬山にリーダーとして登る仮定で登山計画書を作る、という宿題です。

それが・・・阿弥陀南陵・・・(ため息) 

■ 阿弥陀南陵とはどのようなルートか?

手持ちの登山の教科書『現代登山全集 八ヶ岳』には、阿弥陀南陵は、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「しっかりしたリーダーのもとで中級者以上の登山者であれば、楽しい山行になろう」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
と書いてあります。 

まぁ全体的な位置づけとしては、初級のバリエーションルートと言ったところです。ロープはギリギリ不要。ただし落ちたら大変な怪我をしそうです。岩稜での滑落はホントひどいけがになりますよね。

私が調べたところ、”しっかりしたリーダーのもとで”のくだりは、“確かな判断力が必要になる”という意味でした。判断力なら備わっていますから、大丈夫です。 

次に問題になるのが”中級者以上の登山者”の部分です。私は既にビギナー初心者ではないのは、確実です。後立の縦走を一人でする人を初心者とはもう呼びません。しかし、一般道をいくら一人で歩けたところで、山ヤとしては、まだ入り口、戸口の前に立ったくらいでしかありません。ロープワークも一通り使え、先輩についてなら歩けるくらいが初級者と仮定しました。

となると、おそらく山ヤの基礎教育が一通り終わったくらいが中級者と仮定すると、私は今戸口に立っているところですから、中級者に入りかけの初級者でしょう、というのが合理的な憶測です。片足つっこんだかどうかくらいですね。

となると、この文章から判断する限りにおいては、私はこのルートはまだ歩けません。

さらに多面的に判断するため、ネットで色々と他の人の山行を見てみます。

長くないルートですから、問題となるのは、
・ルートファインディング
・技術レベル

すると、ルートファインディングはほぼ不要のルートです。ま、尾根通しですもんね、当然か。

技術面をみると、核心はP3(Pはピークのp)のガリー(岩溝)です。 内容を見ると、ロープを出すほどではない(つまり三点支持、クライミンググレード以前)なので、私でも歩けそうです。

私のクライミンググレードは黄緑テープ、クライミングに入るか入らないかくらいのレベルです。やっとクライマーと言えるの領域に近づいたくらいのところです。それから判断して、核心部の長さもそう長くないので大丈夫でしょう。

まぁ歩けるでしょう・・・チャレンジにはなりますが、まったく歯が立たないルートではありません。

チャレンジと言うのは、私の実力が10だったら、10の山ってことですね。もしかしたら11くらいかもしれません。

余談ですが、マンガ『孤高の人』で阿弥陀南陵、1巻に出てきますよね(笑) 遭難死していますが(失笑)

■ 氷化した岩稜・・・11月は閑散期

最近一気に冬型になりました。今日は明け方の気温がとても低いです。

最近行ってきた人によると、阿弥陀南陵の核心部P3のガリーは、もうアイス化してしまったそうです。

つまり、これが何を意味するかというと、つまり、難易度が3つくらい上がったってことです。

11月は山は閑散期として知られています。

それは氷化した道は一般道でも難易度が3つくらいあがって、とても歩きにくいからです。

11月の登山道は雪がしっかりついた12月や1月の一般ルートの登山道より歩きにくいということは登山ではよく知られています。

私たちも以前、ひどい目に遭いました(笑)

■ 登れる山は連れていける山ではない

阿弥陀南陵・・・無雪期になら、なんとか私も登れそうでした。

でも、それは自分で登れるって意味で、私の実力の10割の山です。もしかしたら、11くらいかもしれません。

しかし、一人で行くなら8の山、人を連れて行くなら、6割の山しか連れていけないのが登山なのです。

10の実力がある人が10の山に連れて行ったら、ちょっと不測の事態が起こっただけで遭難になってしまいます。

■ (易)→(難)の流れの原則

そして、これは無雪期の場合です。積雪期にリーダーとして登るルートを無雪期に登ったことがないというのは通常はありえません。

普通は、もっとも易しい無雪期に登り、次に難しい積雪期に登る、(易)→(難)の流れが登山のステップアップの常識です。

(易)→(難)の流れを守るなら、積雪期の一般ルートを連れて歩けることになって初めて、初級バリエーションに人を連れて歩くべきでしょう。 

というわけで、この宿題・・・はっきり言って、無謀です。少なくとも私には。

■ 岩と縦走

さらに志向の違いもあります。 縦走は脚で歩く活動です。ほとんどの登山者は山登りを足で歩くものととらえているはずです。

ところが岩は脚だけでは突破できないところからがスタート地点です。つまり手が必要な山登りです。

手の延長としてピッケル、そしてバイル(なぜか冬壁ではアイスアックスとかバイルとか言ってピッケルとは言いません。ダブルアックスは聞くけど、ダブルピッケルとは言わない)が、足の延長としての、アイゼンに並びます。

阿弥陀南陵は方向性としては岩登りに続くルートです。つまり、難易度に差が合っても、指向性としては、世界で最も難しい壁のK2に続くんですね・・・(--;)

■ 遭難予備軍

私はただ無理に背伸びするのがイヤなんです・・・。

なぜなら、山の遭難のNo1は実力以上の山に行くから、だからです。

講習会である限り、受講生それぞれのレベルが違うのは致し方ないことです。

私なら受講生それぞれが人を連れていけるレベルを講師が判定し、個人に合った課題を与えて、計画を立てさせ、講習生がお互いにそれを評価し合うというような内容にします。

講師が受講生をレベル分けをする理由は、登山をかなり深く理解している人しか、後輩の登山者のレベルというのは理解できないからです。

大体、登山ほど、レベルに客観的指標がない活動は少ないです。

■ 登山者のレベルは単一基準では測れない

たとえば、ボルジムに行きますよね?男性の初心者と私がいたとします。 まったくの同じゼロからのスタートだと、絶対に男性の方が登れます。ところがその人のムーブはとても汚いでしょうし、腕力任せでしょう。この差は特定のムーブができないと登れない壁が出てくるまで続くでしょう。その時、私の方が登れるポイントが来ます。 そしたら、それは相手がいきなりレベルダウンしたのでしょうか?違いますね。

脚だって同じです。男性は体力があり足が強いです。歩荷力も女性とは全く違います。そんなの当然ですよね。同じ身長だとして、女性は男性の6割しかパワーがないのですから。それは単純に体の構造の差にしかすぎません。

つまり単純に言うと 力があると”登れる”。

だからといって、登山者としてより優れているかというと、違います。

さらに判断力になると難しくなります。たとえば、”登れる”と”登るべき”は違います。

”登れる”だけなら、糊代がなくギリギリでも登れたら登れたってことです。大体、世界で初登、というような登山はほとんどがのりしろゼロのギリギリ登山でしょう。別の言葉でいえば死と隣り合わせですね。

”登るべき”は、登山判断です。雨が降っていても気温は低くないから低体温症にはならないだろうと判断したり、1時間後には上がると予想したり、この道なら雨でも危険はないと判断したりです。リスクを天秤にかける活動です。これには想像力や知識、経験、観察力、色々なものが必要です。

体力がいくらあっても登山判断力がなければ、山では遭難してしまいます。

登山力は、体力、判断力、そして経験の総合力です。

登れる ≒ 登るべき 

なのです。

そういう風に総合判断すると、阿弥陀南陵は、登れるけれど登るべきではない、ということに・・・(汗)

大体、遭難のリーズンNo1は、実力以上の山に登ることですし・・・

余談ですが、体力=パワーを高めていくことにはすぐに限界がやってきます。何しろ、10代の若者を除く全員が下って行く体力という名の電車に乗っているのです(笑)。ところが、登山判断力を高めていくことには限界がありません。













Tuesday, July 16, 2013

七倉沢の講習会から帰りました


週末は講習会でした。写真は七倉沢の入り口です。七倉山荘前
今やっと洗濯を終わって濡れたツエルトを干し、グランドシートの汚れを取り、片付けモノがひと段落。
昨日、夜遅くに帰ってきたら、夫が一緒にご飯を食べよう、と言う感じで待ってくれていましたが…なんで食べておいてくれないんだろう… 私は疲れて、速攻でシャバーサナしました。
運転、高速道路は単調で眠いんですよね。寝てはいけないと思いつつも眠気というか物理的に目が閉じそうになる。
危ないので休憩はしますが、眠いのは基本的に寝ないと解消されないので…シャバーサナが一番です。5分で快適。
■ 七倉沢の講習会 緊急時の対応Ⅰ
座学と実践を組み合わせた講習会。沢であるのは単純に講習に手頃なゲレンデがたまたま沢にあったということでした。
講習の内容については、こちら。山岳総合センターでのリーダー講習です。
危急時対策ということで、山でピンチに陥ったら…という意味かとおもっていましたが実は、基本のスタカットの練習(リード・フォローワンピッチ)とフィックスロープを作る、懸垂の技術を学ぶ会でした。
私はネットで、先輩にあたる方の報告を見て、参考にしていきました。もし次に行かれる方へのアドバイスがあるとすれば・・・
1)沢靴より、水はけがよくて、すぐ乾き簡単な岩登りができそうな、底が滑りにくい靴が良い
2)ザックは小型で十分。 1泊二日。
3)ランチは行動食中心に多めに持って行くと良い
4)夜の宴会はタープが良い
5)ツエルト泊は、夏なので、タープ泊に近いものを考えると良い。寝るのは河原でも樹林帯でも。
6)とりあえず、虫はそんなに多くない。
7)濡れ対策もそんなには不要。沢登りではない。
沢でのツエルト泊は、私は雨の予報を知っていたのに、ふかふかそうな地面に騙されて、水がたまりやすい場所を選んでしまい失敗。 川上からは水は入ってこないのになぜか、川下から入ってくるので、さっさと寝る場所移動してしまいました。
ゴアのシュラフカバー、一枚で寝るのは大変でした。冬山ー17度より寒かった(汗) 単純に失敗は乾いたソックスを車において出たことでした。ザックに入れるのが面倒に感じたんですよね… 沢での講習だったので足元が濡れ、そのため、テント内で履く、乾いたソックスは必需品でした。
しかし、大雨の降る中で、増水しつつある沢の轟音のそばで、タープだけの元で転がる、寝袋入りの人間・・・の塊…はるか上空から見たら、人間がありんこのコロニーを見るように見えるのかもなぁ…。
人間だって必ずしもお家で寝なくても寝れるんだよなぁ… でも野外での転がり寝(?)になると一人で転がり寝はさみしいだろうなぁ(笑)
私は先生たちがアリのコロニーのように寝ころぶ横に開いたスペースで土の上にじかにマットを敷いて、テキトーに寝させてもらいました。そこのほうがうんと乾いていたのです。
今回のためにクローズドセルのリッジレスト
THERMAREST(サーマレスト) RidgeRest SOLite S 30206 
を買っていて良かったなぁ。これはモンベルのスリーピングマットより温かいですし、地面のデコボコも伝えにくいようです。
■ グランドシートは外か中か論争終結
どこかで読んだ雑誌に、グランドシートは中か外か論争が出ていました。私が夫とテント泊で出かけるときは外に敷いていて、特に問題がなかったのですが、聞くとグランドシートが中か外かというのは、喧々諤々の論争なのだとか…
でも今回の沢泊で結論が出ました。グランドシートはテントの中です。テント自体が防水なので、さらに中の床に水が入ると最悪ですので、お椀型に端を立ち上げて、防水地帯を死守するのが快適と思います。グランドシートが外だと水が入ってきてしまう。
今回の沢泊では一番快適なのはタープで、床は地面そのままで濡れても土間のようにすぐにしみこませてしまう、という方法のようでした。笊の上に住むように水はけのよいのがいいみたい。
■ 反省 ギア不足中
今回の講習では、ギアの不足を感じました。 ただのストレートゲートの単純なカラビナが足りない。
カラビナを買い足すようにと言われ、何を買っていいのか分からなかったので、カラファテのお兄さんのアドバイスもあって、安全環付を買い足したんですよね。むしろ、なしのカラビナの方が役に立った。
支点を取る時、アンカーの場合は、安全環付が良いのですが、ランニング(中間支点)だと、回収もあるので、単純なストレートゲートのが良いです。
そして中間支点って、結局、スリングとセットでビナが要るんです。基本的にはガースヒッチで立木にかけて、カラビナでロープをクリップって感じですから、2m置きに3つ支点を取ると、8mしか登っていないのにカラビナ3、スリング3必要になります。
つまりロープの長さがあるので、ロープがまぁ30mとして、半分の高さ15m登るとしても、
・シングルロープの場合、15m÷2m= 約8 で8つの支点がいる
・・・とすると、カラビナ8、スリング8、必要になります。さらに開始点がアンカーで、そこを流動分散で処理すると、カラビナ2、スリング1、安全環付1要りますし、終了点の支点にも同じだけ要るとすると開始点と同じだけいる…。自己確保用の安全環付は常に一つ要ります。
と合計 カラビナ12、スリング10、安全環付2つ、となります。まぁパーティで持てばよいので、半分で良いのですが…
私は安全環付の方が多くて、普通のビナが足りなかった… スリングは大丈夫でしたが…
山岳での使用の定番、ダブルでいくとこの倍のギアが要りますね… カラビナって一個大体1000円以上ですからね…(ため息)
■ 良かったこと
良かったのは3分の1システム覚えたこと…自主練では、そこまで時間がなくて行けなかったんですよね。
フィックスロープを張る時にロープにテンションを掛けるのに、支点につないだカラビナには、ムンターを入れ、メインロープのほうにフリクションノットを作って、その先にカラビナをつなげ、メインロープを折り返し、引っ張ると引っ張る方向には動くが、ロープが弛む方向には動かないシステムが作れます。
これ逆に解除したい時の方法を覚えないといけないんですが…。ドスンと落としてしまうと悲しいですよね~(笑)
あとは予想通り、そんなに宿泊で大変なことはなかったです。寝るのが寒かった以外は、軽ーい装備で十分でした。
その他、自主練でやろうとして友人とやり方が違ったので間違っているのだと思ったのですが、実はあっていた技が二つ。
・ラストで登っているときにもメインロープでセルフを取る=ワンピッチで降りない限り、それでよし。
・確保器を使ったセカンドの確保も、目線より上に折り返し地点をカラビナで取り、ロープの流れを折り返してから確保
というやり方で正解でいました。確保器のセカンドの確保は二つやり方があり、ガイドさんが使うのは2人を同時に確保するやり方です。ATCそのものを上にセットしてオートブロック機能を効かせる。
この方法でなくても普通にバケツ型ATCでも、ビレイデバイスの位置より上でカラビナをセットすればいいんですよ。
■ 明日から五竜です
その後、帰りは、バッテリーを挙げてしまったものの、七倉山荘のご主人のおかげで無事エンジンもかかり、お風呂に入って
カモシカスポーツに寄りました。とっても親切に靴を合わせてもらえ、とてもうれしかったです。
結局、縦走用の登山靴は買わずに帰ってきてしまったのですが…
これでも6090円もかかった(汗)
カモシカでは、五竜山荘のTシャツを作っているのだそうです。そうだったのか~。あのTシャツ、私も着ることになるのかな?
山小屋で仕事することになろうとは、去年の今頃は考えもしていませんでした…実は大門沢小屋の繁忙期に人手が足りなくなったらしく、ひいきにしている山道具屋のおやじさんから、「行かない?」と聞かれ、断ったくらいでした。
ヨガを教えているだけとはいえ、毎週楽しみにしてくれる生徒さんもいるし、スタジオに迷惑をかけると悪いし…
その後、オーレン小屋でテント泊していたら、バイトに誘われたりし、なんとなく、「そうか短期バイトという手もあるな…と思い始めたところでした…」何しろ、今年は山岳総合センターで講習を受けていることもあり、山にお金がかかって仕方ない…(汗)
趣味で始め、単純に安全で自立した登山者でいたいというだけのことだったのに、なんでこうなっちゃったのか?!な感じではあるのですが、既に使ってしまったお金分くらいは働いて穴埋めしないと… 可愛いウエアが買いたいのですが、ギアにお金がやっぱりかかるので買えない(涙)
今日は残すところは明日の準備だけです。えーっとコーヒー豆一か月分と…(笑)
ただ昨日大町から帰ってきて、また大町…運転3時間…大町に住んでいたらいいのかな(笑)?
        ⇒決して贅沢とは思えないこんなギアでも6090円・・・
山小屋の仕事は初めてです。学生の頃、勝尾寺でバイトしたことがある…オイスターをたくさん食べすぎて腹痛になったのでした(笑)
箕面は実は大阪では景勝地だったのに、学生の頃は箕面の山続きの学生寮に住んでいて、サルがそれこそ残飯をあさりに来るような環境だった。けれど、それはネガティブな意味でした。
今ではわざわざサルがいるようなところに出かけていくようになってしまいました。人生分からないモノですね(笑)

危急時対策 講習会

週末は山岳総合センターの七倉沢での講習でした。

講習なので行動時間はそうでもないのですが、なんだかんだと疲れました(笑)

沢でやると聞いていたので、どんな感じかと思っていましたが、初心者のスタカットにちょうど
よさそうな場所がたまたま沢にあるというだけで、特に沢の知識も何もいらない場所でした。
な~んだ。

ただ、危急時対策1というタイトルとは裏腹に、どちらかというとマルチピッチ入門!って感じの講習会だったんですが(笑)

沢泊も、駐車場から15分くらい入ったところ。さらに15分くらい入ったら、岩場です。

≪講習内容≫

1日目:午前:確保理論(座学、90分)
     午後:実践人口壁 
      ・フィックスロープ作り
      ・スタカット登攀システム
      ・懸垂下降
2日目:
     ・徒渉でのフィックスロープ
     ・へつり壁面へのフィクスロープ(ハーケンを打つ)
     ・懸垂下降 (仮固定含む)
     ・ザックを使った背負い搬送
3日目:
     ・へつり壁面へのフィクスロープ(縦方向)
     ・緩い斜面でのスタカット1ピッチ 
     ・ダブルロープでのスタカット登攀1ピッチ
     ・懸垂下降

その後は沢泊で、翌日はフィックスロープがハーケンの支点になるだけです。ハーケンなんて講習会でもなければ、打つことないだろうなぁ!!

基本的にロープをすぐに絡めてしまうので、ロープをほどくのに時間がかかって、重要な支点作りなどのシステムのところの知識を教える時間が結局のところ無くなり、ほんのちょっとで、どんだけかかんねん!みたいな感じ(^^;)。

というわけで、最近主催したロープワーク講習会でやったことが8割くらいだったのですが、フィックスロープの構築はやっていなかったので、基本的に、

・一般登山者として安全確保のために知るべき知識
・リーダーとして知るべき知識

が違うのだなぁという感じ。

■生活技術

山での生活技術については、私は山歴3年と浅い上、さらに夏山は2年目で、経験の量でいくと
1年分の経験しかありません。

ので、生活技術については教わることがいっぱいいあるはずなのですが、ツエルトの個人泊でした。

私はどうも水たまりになる場所を選んでしまったみたいで…夜中に浸水(汗)

12時半ころからすごい雨でしたが、川下からなぜか浸水してきてしまい・・・川上はちゃんと対策したのに・・・不思議で、理由がわからないし、今更張りなおすのも面倒だし、で、その間にも雨水はどんどん溜まるし…面倒になり、結局寝場所を移動することに。

ツエルト泊というので、普通にゴアのシュラフカバーしか持って行かなかったので、どうも寝心地が悪く、結局先生たちのいる、ブルーシートのタープに移動してその辺で寝させてもらいした(笑) ちょっとズル?

起きたら、沢は増水していて茶色の水…私のツエルトにたまった雨水は透明。比較で、結局朝ごはん用の水としては上等な水が取れたのでした(笑) 

■ 技術

登山において、技術、技術と言われても、実はよく分からない・・・のですが、最近なんとなく分かるようになりました。

技術の有無は出来るかできないか。 技術の優劣はスピード。

技術ということの内容をたとえば

・歩行技術
・パッキング
・歩荷
・ロープワーク
・登攀

などとすると、

             有・無                       優・劣
・歩行技術   歩けない人はいないのでみんなできる   こけなくて早い方が技術が優秀
・パッキング  片よりなく詰めれる                早くパッキングできるほうが優秀
・歩荷      重さを担げる                   重くても早い
・ロープワーク 結び目を結べる                 早く結べる
・登攀       登れる                      早く登れる

とまぁ、こんな感じ。

速さと言うのは優劣の判定基準になるんですね。(でも歩くのはゆっくりが好きです!)


■ 帰りがいつもシビアな大町

大町は日本アルプスの首都みたいな感じかなと思うのですが、大町からはたったの2時間半なのに、
帰りの運転はいつもシビアです。

今回は、なんと七倉山荘前の駐車場でまたバッテリー上がり(汗)。

でも、七倉山荘の方にブーストしてもらったらなんと簡単に復旧しました。

不思議ですねぇ・・・ 手伝ってくれたお兄さんがとてもいい人でした。 

帰りに温泉(500円)に入り、そば味のソフトクリーム(380円)を食べ、14:50出発。

それから山道具屋2軒に寄り、縦走用の登山靴を見てきました。

登山靴、新しいのを買うタイミングなんですが、靴だけは難しいですね。

その後、高速では、朝3時に起きているので、眠気に吹っ飛ばされそうになりながら、運転し、甲府の自宅には21時着。

結構、講習そのものより、前後がシビアなのでした(笑)

Monday, July 1, 2013

講習会 夏山の基礎知識 備忘録

とりあえず、内容をまとめておきます。

■ 講義1 遭難事例から学ぶこと

これは長野県警の山岳救助隊の副隊長さんが参加してくれた貴重な講演でした。漫画『岳』の三歩さんは特別隊員なのだと(笑) 岳パワーは、すごいですね。

・転倒は高齢者が多い。単なるつまづきから転倒し、骨折に至る。
・持病発病は高齢者に多い。高血圧、糖尿病、肥満は、リスクが高い。
・40代以上の遭難者が全体の87%。60代以上が半数。団塊の世代がリスクが高い。
・遭難は増加傾向、去年は一日2件のペースで発生。
・登山計画書は警察でなくとも周囲の人に渡すのでもよい。
・ヘリには近づかない。吹き下ろしの風がある。
・携帯電話を持つ

基本的には遭難の事例が紹介されたのですが、やはり統計を見ると、中高年が多いのです。

ただ…私は非常に疑問に思うのですが、中高年と言った場合40代を含むのですが、40代は成長曲線のカーブから見ても下り坂には来ていますが、それは30代のピークから見てのこと…体力としては20代や10代と変わりません。そういう世代を60代、70代と一緒にしてしまう統計はどうかと…

事実、40代以上とせず、60代以上とした場合、遭難者の半数が含まれるそうです。圧倒的に中年ではなく高齢者が多いのです…遭難は。そして高齢者は体力に個人差が多い。メンテの差が如実に出るようです。

最も遭難しやすいプロフィールは、昔山をやっていて、体力の過信がある定年退職後に山を再開した60代男性です。トレーニングしないで山に行ってしまうから、昔のコースタイムの意識まま山に行ってしまうから、という理由です。昔山をやっていたと言えば、10~20歳までの学生時代を指すでしょうから、青春期と定年退職後では体力は違って当然ですよね…。

北アでは岩稜帯が多いので、今年からヘルメット着用キャンペーンをするそうです。


■ 講義2 登山の医学

登山の世界では有名な、相澤病院の救急科医長さんが講演され、これもとても楽しい講演でした。

長野県でおひさまクリニックという診療所を開業しておられるので、そちらに出かけていくと、登山者の悩みにあった診療が得られるかもしれません。

・長野県の山岳エリアでの事故は3年連続UP中
・夏山のリスク 山岳外傷、高山病、熱中症、紫外線、低体温症、疲労、
・外傷では、救急救命措置が重要。頸椎保護、気道確保、胸部外傷処置、ショックへの対処、意識、体温管理
・急性高山病は、低酸素状態に置かれれば6時間以上経過するとだれでもかかる。ClimbHigh Sleep Low
・水分補給不足による脱水で、心筋梗塞などを引き起こす。

・取るべき水分量=5×体重 ×行動時間 
 例: 体重50kg6時間行動 5×50×6H= 1500mlの飲料水

・基礎疾患(糖尿、ぜんそく、高血圧)がある人はリスクが高い
・紫外線は白内障をなどのリスクが高まる
・低体温症の場合は、加温には細心の注意が必要であり、急に四肢を加温すると冷たい血が心臓に行って逆効果になることがある。心臓マッサージをあきらめないことが重要。

≪傷病者評価の基礎≫ ←これは日赤の救急救命を受けている人しか知らないと思いました。
1)周囲の安全確認 自分の安全確保
2)気道確保 頸椎保護
3)呼吸の確認
4)脈の確認
5)意識の確認
6)体温の確認
7)骨折

・意識がない外傷は脳損傷の恐れがある
・気道が詰まっている場合は、一般の人ができることは少ない。気道をなんとしても確保するしかない。
・気胸は1分を争う
・外傷性ショック 一刻も早く病院へ運ぶ。処置さえ早ければ歩いて帰れる。
・骨折は体温の維持も重要。

・補給: 行動中のエネルギー消費量=5×体重×行動時間 
 例: 体重50kg6時間行動 5×50×6H= 1500カロリー

・7~8割補給すればよい。2時間に一回。
・補給を怠ると翌日がつらくなる
・小児は飢餓に弱く、脱水に陥りやすい。

■ 講義4 地図読み

これは実習が入り、とてもよかったのですが、なかなかできない人が多かったです。

・地図記号の確認
・磁北線の書き方
・地形の把握
・概念図
・コースタイム予想法
・進行方向の同定
・コンパスによる進行方向の同定
・現在地の同定

実際に山行予定の山を題材にして、やるのがポイントかと思いました。

■ 講義5 夏山気象

これも、小規模な実験が入り、雲が出来る機序が分かり良かったです。

・トムラウシ遭難事例を参加者の目線で状況判断
・気温の予想の仕方: 標高100m で 0.6度下がる 標高差2000なら、登山口で20℃のときは、山頂は8℃。
・秒速1mでー1℃ というのは、実際の気温が下がるわけでなく、体感温度(体熱を奪う割合)が同じということ。
 10度でも風速20mあれば、-10度にいるのと同じ割合で体熱が奪われる。
・標高1500mの天気を知りたい時は、850HPAの高層天気図、標高3000の時は、700hPAの高層天気図

≪大気が不安定になりやすい時≫
・強い日射で地表面が過熱されるとき
・湿った空気が移動してきて、上昇空気塊となる時
・上空に寒気が流れ込んだとき

・天気図から風向きを知ることができる
・高気圧と低気圧を塗り分ける 南風と北風を塗り分ける
・自分の天気予報を書いてみることが一番勉強になる
・夏山の天気は「鯨の尾」に注目することがポイント
・夏型が弱まると山では、キリ、雨、雷雨となる

≪役立つ情報サイト≫
ウェザーニュース http://weathernews.jp/index.html
専門天気図(北海道放送)http://www.hbc.co.jp/pro-weather/

今週末は大町の山岳総合センターの夏山講習会(座学)でした

■チームビルディング 

 週末は山岳総合センターの講習会(座学)でした。 

講習会は一般的な座学でしたが、クラスメートの自宅に大勢で宿泊し、最後は彼らと練習用の人工壁で自主練。ロープワークとクライミングをしてみたので、それがチームビルディングという感じで収穫でした。 座学で得る知識と言うよりも、集まる機会を設けること=チームビルディング。
何しろクライミングはパートナーがいないとできないので…。

 ■ 当たり前の内容をいかに楽しく伝えるか?

 座学の方は、本格的な夏山シーズンを前に、一通りの山の常識を叩き込む会、という感じ.

 初日: 山岳遭難、疲労防止、トレーニング法
二日目: 地図読み、夏山気象、


 という内容でした。内容よりもこのフレームワークが重要かな? 内容は、登山三年目の登山者であれば知っていることがほとんどの常識的なことばかりでした。

それにこの講座に参加すること自体が非常識登山者とは一線を画していることを意味するので、内容としてはほとんどの人は知っている常識的な内容ではないかと思いました。

が、こういうことは内容の目新しさに重要さがあるのではないので、難しいですね。

単純なことほど奥が深いので。 

その奥深さを伝えるのは一筋縄ではいかない・・・あの手、この手で、理解を深めることが必要なエリア・・・ 

どうしても人は新しい情報に目が行きがちですが、重要なのは、知識を持っていても活用ができることなんですよね。ま、知識はそもそも知らないことには活用できませんが。 知識として知っている人にとっても、慢心を防ぐ意味から、何度も聞いても良い内容ですが、人間と言うものは既知の情報については注意力が散漫になり眠くなってしまうというのが人の性… 私もそれからは逃れられないわけで、死ぬほど眠かった…(汗)  

さらに、今年は登山ブームを受けて、受講者の人数が倍増したみたいで、そうなると、どんどん棒読みの講義スタイルになり、退屈さは増す一方です。 

今年のGWに遭難して入院していた知人が回復の様子で参加していて、会えたので安堵しました。

 ■ 一方通行の講義から、参加型教授法へ 

教授法というのは、多人数になればなるほど、一方通行になる。一方通行の教授スタイルはイギリス式らしく、オーストラリアの大学ではそんな感じでした。でもアメリカでは、一般的にはディスカッションの参加型が多い。私はグロービスという社会人向けの学校に行っていたことがあるのですが、参加型の教授スタイルが非常に良かったです。学習への強い動機付けになりますしね。 そんなことを思う講義でした。

 ■ 余禄の方が充実 

出かける途中で、松本の好日山荘に寄りましたが、大きな店舗で商品がよく揃っていました。松本にはカモシカもありますが、好日も良い店舗です。 ただ町のど真ん中なので駐車が課題です。10%オフ中だったので、(パルコのカードを作るとさらに5%オフ)、必要だった、クローズドセルのスリーピングマットやオートロックのカラビナなど、ちまちまとした必要なモノを買いました。

本当は、他に数店舗長野の山道具屋を梯子してもいいと思っていたのですが、時間がなく、友人と約束の8時半に大町までは、まだちょっとあったので、近くのボルジムに行くことに。

 行ってみたら、とっても良いボルジムでした。  山梨にはない、都会的な感じ。
Edge and Sofaさん。 受付前の店舗が商品が充実していて良い。

クライミング用品は、山道具屋ではあんまりおいていないので、ジムで買うのがよいのかも・・・。

 いつもぐるーっと易しい課題から準に全部の壁を回ることにしています。 

最後は腕が疲れるので垂壁で。 

おしゃれですねぇ・・・北欧系の照明がなんだかこのジムの決め手ですね。 無かったら、普通のジムになってしまう。 

この形の照明器具は、レクリントというデザイナーが最初です。

しばらく前の北欧ブームで一斉に普及しましたが、今はもうちょっと流行のピークは過ぎた感じ。

  ここは、ボルジムではあったけれども、なかなか商品が揃っていて、良い機会だったので、クライミングシューズを買いました。

スポーツクライミング用。その靴で登ったら、7級の課題が登れました。あら?

その後は大町の田舎で田舎暮らしをしているクラスメートの家に泊まり、最後は本当は登山口前泊で、針ノ木岳に日帰りで登って帰ってこようかと思っていましたが、夕方に雨が降り出したので、予定変更し、人工壁での自主練に参加し、夜に甲府に帰着しました。

友人宅は、かつては大家族が住んだであろう、大きな田舎の家屋でしたが、今は女性が一人で山を眺めながら住む、悠々自適の暮らし。時代ですね。大きな家には、雪かき機も耕運機もついてくる。

玄関だけで都会の一般的なマンションのトイレが3つは設置できそうでした(笑)。都会暮らしは本当にお金がかかり、さらに人間が住む環境じゃない!

 それは田舎がそれだけ豊かだということなんですが、実際にずっと田舎に住み続けている人はそのことは知らないんですよね・・・  

友人は広々としたスペースを持て余しているのではないかと思いましたが、そうでもないそうでした。 

まだまだ都会から逃れた解放感を味わっているのかな・・・    


そして、講義終了後は、クライミングの自主練へ。


 とりあえず、登れました。12m。

 4/6の初回講習会では2mしか登れなかったので、10mの成長。

 でもそれほど困難な壁とは感じませんでした。不思議。











なんか大町の講習会の時はいつも帰りの運転で雨とかなんですよね… 

帰りは座学だったのでそんなに疲れてはいませんでしたが、夜が遅い…

 まぁ 甲府から2時間半ではあるのですが。

 帰ったら、夫がのんびりソファで寝ころんでおり、「お風呂湧いてるよ」

 そんな週末でした。 キタダケソウは今年も見損ねそうです・・・週末 を講習会に費やしたために・・・すでに週の中ごろは大荒れ情報が入っており、山には行けそうにない・・・ 週末はもう花はおしまいでしょうし、別の山が・・・

このところ、本当に忙しいです。

Sunday, May 19, 2013

初のビバーク体験


今、針ノ木雪渓から帰りました。


 大快晴

ふきのとうがいっぱい

 こんな雪面でした

 雪の状態は2週間前よりズブズブ。

 このような斜面で、スタカット、つるべ方式で互いをビレイしてやってみます。

 こういうふうに拳骨を作って引っ張ると、中の空間が大きくなる。 ツエルトの張り方。

 初めてにしては上手に張れた☆ 実は仙丈ヶ岳で、4日にツエルト泊のKumadaroさんに会っていたのでした☆ お一人だけツエルト泊で色々聞いちゃった。

 これじゃビバークじゃなくて普通のツエルト泊だな(笑)

ビバークの訓練というから、てっきり本当にフォーストビバークの状態を体験するのかと思ったら…蓋を開けてみたら、シュラフを持ってきていないのは、私だけでした…(汗)

私は、本当にピンチに陥った時に、体験していないことはできないので、普段の日帰り装備で臨んだのですが…

・防寒着(ダウン)
・お尻マット
・ビビィサック
・銀シート1m×1m 一枚
・山食袋入りパスタ(朝・夜)

今回妥協したのは、ダウンパンツを持っていったこと。これは普段持ち歩いてはいません。が、雪上だし、腰を冷やすのは
女性のカラダには大変悪いだろう、ということで、妥協して持っていきました。

これらの装備で、フォーストビバークを想定して、ツエルト泊をやってみたのですが、なんとかなりました。

①ツエルトの張り方

ツエルトを生まれて初めて張りました。とりあえず、見よう見まねでなんとかなった。あとで先生が来て、スリングを丸めて
中の空間を拡大する方法を教えてくれました。

ツエルトって床がないテントだと思っていたら、実は床はあった。ないのはホネだけなのでした。なんだ~。
じゃ、骨組みを何か工夫すれば済むことなのかも?

②意外に寝れた

ビビイサックはアメリカ版のレスキューシートですが、優れものでした。普通の登山服(ファイントラックのアクティブメッシュ、
夏のアンダーに、R2のベスト)、その上に暴風用のフーディニを着て、さらにナンガのダウンを重ね、さらにその上に滑落停止訓練用
に買ったワークマンの雨具の上下をきたら…結構大丈夫でした。

脚は靴を履いたまま、ザックに体を入れると私は背が低いので腰まで隠れます。お尻あたりには、お尻パッドを敷きました。

ただ…横寝で寝るので、腰と肩が当たっていたく、そこだけとても冷たくて目が覚めました。起きて、下に冬用のグローブを敷いたら、今度は頭のあたりの高さが変わってしまい(汗) まぁもう起きたら3:40だったので、そのまま起きていることにしました。
もう少し寝ていても良かったのですが、山は朝が良い時間帯。夜明けを眺めながら、さっさと朝ごはんを食べてしまいました。

やはり、寝るときはパッドが重要です。実は一人分だけブッシュの中に雪上ではない場所もあり…でもそこが寝るのに快適な場所だとは分からず、それを選ぶことができませんでした。講師の方が「なんでここに寝るヤツがいないんだろう」と言っていましたが…
うーん…普通の人は、どんな場所が快適にビバークできる場所か?それ自体がワカラナイわけで…そういうところから教えて欲しかったなとおもったり…。

ただ私は講習会で「安心安全の傘の下」ではできるだけ厳しい条件で体験しておきたかったので、自分で条件を厳しくしたのは正解だと思いました。

なんだか雪の上であれで寝れたので、普通に枯葉が敷き詰められたような場所なら、どこでも寝れるかも…ビビィサックより、ちょっと上等の個人用のシェルターが売り出されているので、軽量化したかったらそれでもいいかもしれません。
安心できるテントサイトでアレコレ試してみることですね。沢もある、金峰山の御室小屋跡など最適かも・・・。

ビバークに近い体制でも快適に過ごせるようになれば、行動の自由になる範囲が広がります。何しろ、行動を制限しているのは重さですからね(笑)

今回は訓練自体の運動量はそう多くなかったのであまり肉体的には疲れませんでしたが、初日も3時起き、翌日も4時起き。

運転して帰ってきたのが20時半。連続の行動時間が16時間と、運転がちょっとシビアでした。意識ははっきりしていても眠気が襲ってきてしまいます。

大町の帰りはなぜか悪天候が多くて、今日も高速道路は雨。前回は暴風。なんだか、帰りの運転がいつもシビアな講習会です。

③葛温泉

今回は、帰りに葛温泉を友人が紹介してくれ、とっても気に入りました。今、山麓は美しい新緑。中でゆっくり温泉に入りとっても良い湯で癒されました。ああ~南アルプスにも行きたいな!とそんな感じ。

温泉、とっても良かったので、次回は夫と温泉を味わいに来ようと思いました。

■ 次回は岩登り

私は、山登りについては、安全に行動できる術を得たいのに…なぜか危険を伴う活動が増えている今日この頃…うーん、この方向性は私が歩きたい、人がいなくて静かな山で、稜線をつないで歩く、というのとは、ちょっと違うような気がするんだけど。

なんで歩きたいのに、壁に登ってボルダリングしているのか分かりませんが(^^;)まあとりあえず、一応の形が付くまでの辛抱って感じです。

しかし…一般登山者には、ホント、ATCだの、スタカットだのは要らないと思いました。アイゼンとピッケルについては使い方に習熟する必要はあると思いましたが…今日は滑りやすい雪の斜面で、シリセードで制動を掛けるのを少し練習しました。

が…うーん、実際、尻セードできても、少しでも滑落の危険があるところでは、尻セードしない派なので、出番はほとんどないんですよね。

まぁよほど制動をかけるのが上手で自信があれば違うのでしょうが、そういう風になるほど、一般登山者に習熟を期待するほうがおかしなことですよね
何しろ余暇で楽しむのが登山で、登山で生活しているわけではないのですから…

登山で生活している人たちはどうもその辺を混乱しがちで、「こんなこともできないの?」ってのは、正直、私がパソコンをいじれてプログラムも組め、英語で話せる、のをそれらの学習経験や機会がない人に向かって「えっ?!英語もはなせないの?」っていうようなものかもしれないな、って思いました。

岩登りの講習会は沢だそうです…沢のシューズが必要になる…次から次に出費続き。はぁ~(ため息)


 

Friday, May 17, 2013

明日は針ノ木雪渓 山岳総合センター研修


今日は、日赤の救急救命講習の最終日でした。 

止血法、包帯法、固定法、搬送、を学びました。

なんだか止血が得意でした…ヨガしているからですかね~。

毎週なんだかんだと人の体を触っているから、ヒトの体に対する感性が高まっている…不思議ですよね。

人は十人十色なのに、脈が取れる場所は同じだし、止血する場所も同じなのです。

包帯は三角巾って優れものだな~と思いました。 頭や肩、四肢、膝や足首などの間接、なんでもござれ。

感動して山の救急セットに三角巾追加しました(笑)

今日はすっかり明日の用意も終わり…あとは寝るだけ。

明日は針ノ木雪渓でビバークの訓練です。初めてツエルトの出番が…(笑) 私はテント泊ではなくて
ツエルト泊ができるようになると、色々と行動範囲が広がって楽だな~と思っているのですが、
目論見どうりに行くでしょうか…。

気温は9℃はあるようなので、風から身を守れさえすれば絶対に死なない。

ので、結局、普段の雪山やハイキングの装備で行くことにしました。

下に敷くものは小さめの銀マット(普段持って歩いているもの) + お尻マット (ハイキングでも使う)
寝るものは、ゼロ。防寒着は、普段持ち歩いているダウンとこの時期のウエアに雨具。 以上終わりです。

コッヘルに加え、今回は試しにろうそく追加。きれいかなって。 普段使っている温度計とランタンをセットにした
クリップが見つからずちょっとストレス・・・まぁヘッドライトあれば要らないんだけど…。

食事は去年の夏山用のフリーズドライがたくさん余っているので消費。ワイン。それでも、ザックはスカスカで困ったなって感じです…(汗)
どういう共同装備がくるのかしら・・・ロープくらいなら余裕でバリアント37でも入りそうですが…まぁ一応60Lので行きますけど…。

雪山と言っても気温の高いこの時期、ビバークデビューにはいいのかな…。 とりあえず、雪洞を掘りたいなと、スコップを
持っていきますが、雪が固いか、腐っていて、作れないかもしれないうえ、氷点下に行かなければ、タダの重い荷物と化すショベル…

明日、どうなることでしょう…



Wednesday, May 1, 2013

滑落停止ではつま先を蹴りこんではいけない


今回は、滑落停止の練習をしました。

滑落停止って、基本的に使わない技術です。

夫に話していたら、「落ちると思わないところで落ちるんだよ」

いや…それは違う、と思いました。

滑落停止は最後の最後の技術ではないでしょうかね?

 1、アイゼンで不安なく歩けるところ= 確保不要

 2、急なルンゼのトラバースなどちょっと不安なところ= ビレイしてもらいながら通過

 3、ビレイがあっても滑落=滑落停止技術


と滑落停止技術が使われるシチュエーションではすでに滑落の危険については認識済みであると思います。

滑落しそうだという認識がなく、コケるということは、もうその時点で、ちょっとダメダメモードかも?

普通の登山道でコケても、大事には至りませんが、滑落しそうな場所で確保なしでコケるというのは
認識の上で絶対にダメです。

■ 足はけりこまない

滑落停止はそういう風にあまり重要でないスキルなのですが、漫画の『岳』で久美ちゃんが三歩さんと
練習しているシーンでは、ピッケルを刺したあと、足を雪にけりこんでいます。

これはダメなのだそうです。

足をけりこんで止めるという発想はダメ。

足をけりこんだ瞬間に体が浮いて空中で回転を始めるのだそうです。体が回転を始めると、滑っているどころのケガではすみません。バラバラ死体になってしまいます…

なので、決して足をけりこんではいけない、というのが最新の滑落停止技術なのだそうです。

≪滑落停止≫

・滑り出す
・ピッケルを鎖骨の下で雪面にさす
・膝から下は膝を曲げて浮かせる
・停止するまでじっと我慢

・停止したら、気を緩めて起きない
・停止したら、ピッケルは指したまま、つま先をけりこむ。
・しっかり足場を作る
・安定を確認。
・ピッケルの柄の部分を指して立ち上がる

停止してすぐ立ち上がって、また滑り出す人も多いのだそうです。もともと滑りやすい斜面だからですね。

Tuesday, April 30, 2013

針ノ木雪渓雪上訓練の反省




引き続き、針ノ木雪渓の反省です。

・ツボ足歩行(キックステップの直登、トラバース、駆け下りる)
・滑落停止 (ノーマル態勢から、頭が下の腹ばい・仰向け)
・ロープワーク(ATCを使った懸垂下降、プルージックでのバックアップつき登降、フィックスロープの通過)

■良かったこと

・気温の読み 

あらかじめ天気予報をチェックして装備を決めるのは普通だ、と思いますが、やっぱり春山は温かいのを実感しました。 

念のため着たフーディニでさえいらないくらい。R1とフーディニは冬のウエアとしては一番軽いのですが、それでも、暑いくらいでした。そりゃそうか1度でも暑いんだから、13度くらい気温があったので暑くて当然。オーバーパンツはイラナイと思ったけどやっぱり要らなさそうでした。みんな暑くて脱いでいましたが、脱ぐとオーバーパンツなんてやたら重い。ハードシェル着ている人は暑かっただろうな。

気温が高かったので、実はシュラフも夏ので良かったかもしれない。化繊のほうが濡れに強い。ただこれは指定がゴアシュラフカバーと会ったので冬を前提にしているらしかった。次回は夏用で十分だなと思いました。

・スコップ
スコップは持っていった人が少なかったので、あってよかった装備。暇だったので雪洞でも掘ればよかった。

湿雪だったので、スノーマウント作りにも最適そうだった。けど、みんな雪洞堀りにはあまり興味がなさそうだったんだな(笑)。せっかく、はななを持っていったんだけど…。

■学んだこと

・大型ザック

 結論:大型ザックは大型テントで定着山行しなければイラナイ。

私のバリアント38は、拡張性があり、結局同じ量が入った。大型ザックは重さというより、嵩高いもののためにあるのかもしれない。

夫と二人で行くテント泊なら厳冬期でもバリアントでやっぱり十分だ。なにしろ二人用テントは1.7kgでポール込なのだから。象足だって2人分はいらないし、ランタンなんて持っていかない。コンロは小型で十分だ。

大型ザックを購入するとき、モンベルのお兄さんに「ウルトラライトの人には必要性がないですよねぇ」と同情交じりに言われた…のは、やはり最近の登山者の多くは、ウルトラライト志向なんだろうな~と思った。

最近の個人装備はとても軽い。私は夏のソロテント泊では、テント込みでも10kg行かなかった。
冬でも、テントを抜いて10kg以上行くなら、それは無駄なものを持っているってことだと思う。

無駄なもの…酒や嗜好品を含め…持っていくかどうか?の判断の分かれ目は、その山行のリスクによると思う。

今回のように歩く距離も時間も少なく、ほとんど宴会目的の山行なら多少重くなっても贅沢を選んで、重たいものを持っていけばいい。歩くのが遅くなったところで、大勢に影響がないのだから。

けれど、厳冬期でそれなりのピークを目指す山行ではこれはできない。リスクが高すぎる。だいたい歩く速度が遅くなるような重さを担ぐべきでないし、その山行に必要な重さを担いで、標準コースタイムから速度を落とさず歩けないなら、その山は単に行くべきでない実力以上の山なのではないだろうか?

ただバリアント38と同じものを入れても、大型ザックであれば考えずに放り込める。これは楽だな~(笑)。あまり考えなくて良いのが大型ザックの良いところだと思った。

今回買った大型ザックは、山ヤさんへのロマンへの投資、ということになるかもしれない。山では、でっかい荷物、重い荷物を背負っている人がエライ。その価値観は今も山で生きている。それを踏みにじるのは、新参者のマナー違反ってものかもしれない。これまでの山の文化を作ってきた人たちがいるのだから。

でも・・・、たぶん、私はこのザックを使っても、今年のお正月に鳳凰三山へ出かけたときに南御室小屋で見かけたお兄さんのようになると思う… そのお兄さんはザックがやたらデカく「テント泊ですか、すごいですね~」と声をかけると、うなづいて「重いですよ~」と言って、どっかとザックを背負おうとしたのだけど、意外に軽くひょいと持ち上がってしまったのだった・・・(笑) 

山の人は温かいので、みんなの装備を監視し合っている。ザックが小さいとテントを持っていても持っていないのではないか?と想定されてしまう。大型ザックであれば、みんなが安心してくれる。それなら、大型ザックを背負って、ウルトラライトにしていれば、心配をかけることもなく、八方丸く収まるのかもしれない(笑)。

たしか山の先輩もこないだ18kgくらいだったよなぁ…85Lのザックだったけど。

それに今のバリアントに米を18kg入れるとショルダーベルトが食い込んで痛かったので、これを機に大型ザックは歩荷散歩専用にしておいて、日帰り装備をバリアントに入れたらいいよっていう神様のお達しかな。

・軽量化?

思うに、山では「重いほうがエライ」という価値観がまだ健在なので、軽量化、という言葉そのものに、心理的抵抗感があるのではないだろうか?

とすると、心理的抵抗感がない「必要なモノ以外持っていかない」などと、表現を変えるべきなのかもしれない。

今回は車を回していたので、私は食事の用意をしなかった。でも、見たら、肉のパックの発泡スチロールまで持ってきていた…(汗)。せっかくジップロックに移し替えたのに意味がない。

それなのに、水汲み用のバッグはなくて、水汲み容器はちょっと苦労したので(ただ水場まで5分だから別に何ともないのだけど)、私は90分しか歩かないのを想定して、水は大量にはいらないだろうと、サーモスだけに絞り、一応持っていったプラティパスを置いて出る判断をしたので、みんなが水入れをもっていないなら、もっていけばよかったと思った。プラティパスくらい軽いので入れておけばよかったんだった。

今回、なしで済ませられると思ったのは、ランタン。ヘッドライトが5人分もあればいらない。私はいつもは小型のLEDで済んでいるのでやっぱりイラナイなと思った。焚火を囲むテント泊の時は、テント内は寝るだけなので余計要らない。

ダウンパンツは持っていかなくて正解。象足は持って行って正解。

「荷物が重いほうがエライ」という価値観の割に共有されていないのは、「プアな道具でなんとかデキルほうがエライ」という価値観で、つまりは、ATCがなくてもカラビナで確保できるほうが本当は偉いんだが、そっちのほうは山ではあまり共有されていない。

豪華な装備が目白押しだった…マット2重とか…(汗)春山でマット2重だったら、厳冬期は一体どうなるんだろう?!

■ 体力

体力はそれぞれなんだなぁっていうこと。体力があればいいってもんじゃないけど、体力がないと山では危険が増してしまう…。90分しか担いでいないで、4,5時間の講習中はほとんど空荷、体もそんなに動かさない…そんな1泊二日の山行で疲れていたら…やっぱり厳冬期で7時間かかる山には行かないほうがいいかもしれない。 
厳冬期 観音岳山頂から

私たち夫婦の体力は、特別に強いものではなく、一般の40代サラリーマンの平均的なところでしかないと思う。

ペースは一時間300m、一日の歩行時間は10時間くらい、標高差1500を日帰りは平気なくらいでしかない…。

けれど…それでもやっぱり若さと言うものは、大事な資産なんだな、それを生かせるうちに生かしておかないといけないな、と思いました。

私の山の先輩は、厳冬期北岳1泊2日だからなぁ…。人を連れて歩くからには、それくらいは欲しいところだろうし、そうでない人は人を連れて歩くべきでない。自分を含め。

ちょっと前に天狗岳に行ったときに、途中ですれ違ったおじさんに山頂行かないの?と聞くと、おじさんは、わたしが2時間未満で歩く道を、4時間かかるのだと言っていた…。だから行かないのだと。

男性の、そう年も離れているようには見えない登山者のおじさん…は、少しさびしそうだったけれど、山に来るだけエライと思った。自分の力をわかっていれば、今は山小屋がいっぱいあるし、無理をしなければいいだけなのだ…

私だって立派な中年で山を始めているわけで、今2時間で歩ける道を1時間半で歩けるようになる可能性より、2時間の道が3時間になる可能性のほうが高いと思う。残念ながら、それが成長期を過ぎた大人の登山のあり方だと思う。

そうであれば、2時間の道が3時間かかるようになったときにどう自らの安全を確保するのか?そういう発想で、年齢が若い今、できることをやっておくのがいいのかもしれない。

たとえば、岩場だって、滑落停止だって…今は平気だけど、足が上がらなくなるかもしれないのだし…そうなった時に岩場の安全通過術を知っているほうが知らないよりいいに決まっている。懸垂下降も70代になって身に着けるより、40代で身に着けるほうが良いに決まっている。


■自分を守るためのロープワーク

ロープワークは、ちょうど最近習ったところのものが講習で出てきたのと、クライミングの本を10冊くらい読んだところだったので、そんなに難しくは感じなかった。

ロープはパートナーの夫と知識を共有していることが重要なので、一度夫と乾徳山に復習がてら行くか、と言う感じ。 

夫はボーイスカウトだったからロープは得意みたいなんだな。でも、お互いに確保できる、という体験知が欠けている。 

確保は確保器を使うバージョンも使わないバージョンも二通り必要だと思った。というのは、一般登山者は、普通は確保器なんて知らないし、要らない。

カラビナでさえ、何を買っていいのか分からないし、そもそも普通の登山でカラビナはイラナイ。日本の一般ルートを歩いているかぎり、そんな確保がいる道を歩くことはまれだからだ。

ただ体験していないことは、いざピンチになった時にできないので、半年に一回くらい夫と安全地帯で懸垂下降とお互いをビレイする方法を確認し合った方がいいかもしれない。

スタンディングアックスビレイは、とても用途が広いので、覚えておいてよいのかもしれないと思った。

でも…私が歩きたい八ヶ岳の稜線は、雪がそれほど強固でなかったり、稜線は土が露出していたりして、すってんころりん600mで立場川まで落ちてしまう鉾岳あたりの通過に際して、どんな技術が使えるのか?というと、確保術ではなくて、結局は落ちない歩行技術の方だったりするんだな… 

権現の先にある旭岳は普通に歩けた。けれど、それをどう先輩の確保という、安心の傘なしで、行かせるか? それが自分の山を作るという行為だと思った。

■ 歩行技術

講師は「歩くことを普通の人は考えない」としきりに強調していた。

そうなのだろうか?

私なんて、歩く度に歩き方研究しているようなものだけれど…女性は一般に歩き方に対する認識が男性よりは高いのではないだろうか?それはたぶん単にプロポーションの崩れが気になる、という理由で(笑)

軸が崩れた体は、きれいな形の筋肉が付かないと思う。

バレエをやっているとバレエらしい体格になる。 それは使う筋肉を指定されているからで、その筋肉を使っていないと間違っている、として直されるから。

登山もそうしたらいいんじゃないかと思った。 

というのは、キックステップでしっかり軸足に乗れない、なんて人が本当にいるとは思えない。

だって片足立ちができない人は世の中に居ないだろうから。キックステップは結局片足立ちのことだ。ピッケルと2点確保になります。

だから、登山者の歩き方がなっていないと責める前に、教え方が悪いんじゃないか???って話だ。 これは登山界全体で。 すごく難しいことのように聞こえるのだけど、結局 要は一本足。そこがわかりづらい。

キックステップは軸足に完全に乗ります。それは単純に言えば一本足になるってことで、平地の階段でも練習できます。トラバースだって原理は同じで、単純に垂直、鉛直のラインに立つ、ということです。

バレエなんか回転技があるから、鉛直のラインがないとピルエットなんてできない。だからみんな一本足で立っている。登山者も一歩足で立つ練習を積めばいいだけなのではないだろうか???

■ 当たり前のことが丁寧にやる

当たり前の普通のことを丁寧に味わいながらやるのがヨガです。登山はそれと少し似ている。

登山で大切なことは、基本的に当たり前のことばかりで…その当たり前のことを、考えないから、リスクが増える。

当たり前のことは、なんてことのない晴れの日には、重要さがわかることがない。

雪が降り積もっていなければ、濡れが致命的だとは感じられないし、クラストしてつるつるの地面でなければ、アイゼンのありがたさは分からない。

ふかふかの雪でなければ、スノーシューもわかんもただの重しでしかないし、手袋を何気に置くな、と言われても、てぶくろそのものが要らないような好天の下では、ただの小言にしか聞こえない。

タカマタギでは、1時間の間に、雪にさしていたピッケルが見えなくなるほど降雪があって、ピッケルを無造作に雪に指していてはいけないという教えの大切さやホワイトアウトの怖さが分かった。
ウエアは明るくないと視認性が悪い。

雪渓=雪崩の巣 だけど雪質による。判断が必要だ
雪崩のリスクがありますって言われても、直径20センチ程度の雪の球がたまに転がってきては、はじけ砕けるくらいでは、落ちてくるのを見るのが楽しいな!って程度で、雪崩の際には、すぐさま逃げるとか泳ぐとかそういう緊急性は感じられない。

だから、いざという本格的な困難に、そうでない状況下で備えるのは、想像力の勝負となるわけだ。

どれくらい想像力を働かせられるか? 

そういう意味では、やっぱり、講習山行は、悪天候であればあるほど、勉強になるわけで、今回のように大晴天だと、むしろ技術を軽んじてしまうリスクの方が増えて、逆効果になる場合もあるわけで…それはそれで問題かもしれない。

そんなことを考えた講習会・・・結局結論は、夫と二人歩くのが、実は一番安全なんではないだろうか・・・でした。