引き続き、ロープワークの教え方を検討します。
前回記事の山行を要約。
■ 要約
セルフビレイ
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カラビナでの懸垂下降 (ムンター)
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敗退の仕方 (懸垂下降、ATC、8環、カラビナ)
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ロープワーク講習会 基本の結び目 (エイトノット、ムンター、クローブヒッチ、各種フリクションノット)
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山岳総合センターリーダー講習会 (スタカット、結び目、擬似リード、搬送、支点)
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支点のつくり方 確保者と支点の位置関係
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ビレイヤーのアンカー=パーティの全体のアンカーであること
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確保理論
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スポーツクライミングでのビレイ
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セカンドの確保手段の選択 (ATC、ムンター、支点折り返しビレイ)
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ハンギングビレイ
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懸垂支点
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トップロープの支点
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シングルロープクライミングでのランニング支点の取り方(ぬんちゃくの向き)
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現在ダブルでロープの流れを上手に作ることが課題
というような流れで、学びました。
■ シングルロープクライミングとダブルロープクライミング
シングルか?ダブルか?というのは、登ろうとするルートが屈曲しているかいないか?に寄ります。
屈曲していないストレートなルート → シングル
屈曲しているルート → ダブル
これはアルテリアのサイトから拝借した画像です。長いクイックドローがあれば、流れを良くすることもできます。黄色いのが、ヌンチャクのスリングの長さが長い箇所です。ダブルであれば、ヌンチャクは短いままでも、同じように流れが良いわけですね。
ダブルの時は、基本的には交互に掛けます。
ホント、ロープって屈曲すると流れないんですよね!そのことが分かるにも、シングルでへたくそに登っていないと分かりませんが(笑)。
ツインは特殊で、アイスの滝登りなどで使います。滝だからまっすぐしか登らないし、アイスは支点を自分で作るので、いつもほぼまっすぐ上です。
■ 必要なロープ
1)縦走用 30mのダイナミックかセミスタティックロープ
私は山岳総合センターに通っている間は、本チャンって何?状態でしたので、縦走コースの目標到達点を目指しており、そのために30mのダイナミックロープ(ダブル用)を買いました。
これが最初のロープ。出番は限りなく少ないロープです(涙)。沢で使っています。沢には沢のロープが本当は欲しいですが・・・。
2)軽量シングル 9mm 50m 落ちない系ロープ
次に6月に軽量シングルを買いました。これは本チャン用です。
軽量シングルって名前だけど、基本的にダブルロープです。ダブルロープなんだけれど、屈曲していないシンプルなルートなら、これ一本で済ませられる、というロープ。北岳バットレスはシンプルで屈曲していないルートだからです。
3)ダブル 8.5mm 60m 落ちない系ロープ
7月にダブルを購入。スタカットも慣れてきて、ビレイパートナーもいたし、買っても無駄にならないから。パートナーがいないとダブルは買うに買いづらいです。なにしろ、一緒に行く人と、径や長さが揃っていて、色が同じでない、ということが重要なポイントになります。色は重要です。
4)シングル 9.7mm 50m 落ちる前提ロープ
バンバン落ちる用。
ロープワークはひと段落し、登攀力を上げる、という段階に来たので、シングルロープを買いました。シングルロープはゲレンデ用です。
ショートピッチのゲレンデは、つまり登攀力アップの練習で、本番ではありませんが、本番と練習の頻度では、練習の方が頻度が多いので、消耗が激しいロープ。
■ アルパインの人はダブル、フリーの人はシングル
通常は
シングルは会の備品、
ダブルは本番に行かないと使わないので、各人が持っているもの、
というのが定番です。御坂山岳会は、クラミングをする人が少ないので、シングルロープでさえ、会の備品ではありません・・・え~それじゃクライミング人口は増えないよなー。クライミング主体の会では、ロープは共同装備です。
シングルは、基本的に消耗品です。ダブルは各人一人一本持っているべきもの。
軽量シングルは、実は、便利グッズ的扱いです(笑)
シングル並みの強度があるダブルとして・・・あるいは、ダブルの重さしかないシングルとして、使えます。どちらかというと、後で買うべきロープです。
パートナーが出来て、まずは一本という時は、それぞれがダブルを1本ずつ買い、二人で共同の普段の練習用に、共同装備としてシングルを買う、というのが一般的な成り行きかな、と思います。
ダブルロープの登り方を実地の講習受けよかいなという気になってきました。今までシングルしかやったことなくてダブルの必要性も感じてなかったんですが、選択肢を拡げるという目的でアリかなと♪
ReplyDeleteダブル、いきなり行ってしまってもいいんじゃないかなぁ?Damienさんって、すでにクライミングには慣れておられそう・・・。あと、ダブルだけの講習ってあるのかな?
Delete私は軽量でないシングルで登っていたら、ロープが重くってビックリでした・・・最初にダブルのロープに慣れたので、トップロープ用の太いシングルで、前穂北尾根を登った先輩たちってすごいな~って逆に思います。
ビレイヤーが引っ張っているのか?って思ってみたら、ロープが重いだけだったりしたんですよ・・・やpっぱりロープが軽いと登りやすいです。
ムンターってのもやったことないっす。空中ぶら下がりからの登り返しは出来ます。
Delete懸垂もビレイもATCガイドつこてます。
ムンターは別名半マスト、イタリアンヒッチです。カラビナしか使えるものがないときや、ロープの径が太くて、確保器に入らないとき使います。懸垂下降でも、ビレイでも使えます。
DeleteATCガイド以外に、懸垂で8環は滑りが良いですよ!練習で使い比べるとビックリです。使いやすーい! 沢での確保は8環でないと、ロープを流したい時に流れず危険と聞いています。ただ確保はどれだけ信頼できるかは、確保してくれる人の技術によりそうで、技術がない人(つまりロープを細かく出し入れできない人)はATCガイドでやってもらいたいかも・・・。
私はこういうのをたまに一緒に練習してくれる仲間が欲しいんですよ~ でも、こういうのに興味がある人って全然いません。 みんなクライミング力のUPには興味があるみたいだけど・・・
ご説明ありがとうございます。ワタシ的には懸垂は滑りが悪いほうが嬉しいです。その代わりといっては何ですが、最初に降りる時でも(最近は殆ど最初ですが)、バックアップはつけないです。操作がややこしくなるので。Simple is best って感じで。
Delete確保時にロープを流したい、、、クライマーが登ってるときに流れがあるところに落ちたりした時のケースを想定されてると思います。そうですね、エイトカンのほうが流し易いでしょうね。ATCガイドで確保してて、すばやくリリースしたいときの方法を少し考えてみます。(自分のために)
沢登りを始めた当初は皆でよく練習してました。最近はしてないなぁ。。。
そうですね、シンプルなのが私も好きです。が、流れが悪いと言うくらいならまだしも、確保器に入らない、っていうケースもあります(笑)。 また、途中停止の技を何でもいいから、知っておかないといけません。バックアップがあれば、空中懸垂でも両手を離しても落ちません。岩も突っ張れるような場所なら、足にロープを絡めるだけでも、結構止まります。
Delete〇〇さえできれば出来ればよいと言うのではなく、あれもこれもできたほうがよく、知っているだけでもピンチの時に助かります。私は確保器を落としたとき、カラビナで降りました。ロープが流れすぎたので、フリクションを一つ増やして、流にくくして降りました。
私も最近は確保器一つでバックアップなしで降りますが、だからといって知らなくて良いとは思いません。
岩しかしなかったらしなくて良いだろうけど、山全体を考えると、通常の使い慣れた技を増やしていく努力は必要だと思います。
8環はそのとおりです。特にリードではなく、セカンドの人が墜落した時、リリースの方法を知らない人が多いので、怖いと思っています。出して欲しいときにすぐロープが出せないと困りますよね。流れの中にいたら、死んじゃいます・・・
沢登りの会みたいなのは、山梨にはないので、来年は苦労しそうです(><)。
そうですね。選択肢は多いほうが少ないよりはイイ。でも やってないと忘れてまうんで時々復習せなあきませんわぁ。懸垂のバックアップは初めての沢登りに行く前に一度やったきりっぽい。肩がらみから始めるかなぁ。沢登りのイイお相手が見つかりますように。
Deleteそうなんですよね。やっていないと知っていても忘れちゃうんですよ~。だから後輩に教えるのは、自分のためでもあります。
Deleteバックアップ付き懸垂とかって、でもたぶん、基本をすでにご存じだから、別に問題なくすぐできると思いますよ。
沢はホント、山梨では、沢ヤではなくて、釣りがメインみたいなので、同行者の発掘は課題です。
ハマりそうな人を嵌めるのがイイかもしれませんね。現時点で「この人と行きたい」ってのが無ければ。
Deleteハマりそうな人・・・いないなぁ。 この人と行きたい!ってのはあるんですが、そっちは岩志向だと思うんですよね・・。山梨は岩登りに良い地で、沢はしょぼいです、土地柄的に。急で登攀的な沢が多く、癒し系は少ないのが悲しいです。伝丈沢、また行きたいなぁ・・・
Deleteワタシがハメようとしてハマったのは
Delete職場の同僚的な人でした。年齢は3歳くらい上で同性。当時は独身一人暮らし。
その人が「年に1~2回、北アルプスの登山道を歩きに行く」と言うのを聞いて、
特に それまで個人的な付き合いは無かったのですが
「いっぺん行きましょ」ゆうて行って、その後、ハマりはりました。毎週行ってたし、今はワタシより頻度高いっす。
山岳会とかにも入ったことない人でした。
意外な人がハマるかもしれませんyo
うわ~羨ましいな~。ハマりそうな人の見分け方、教えてください!
Deleteだって・・・去年、登山が大好き☆という登山初心者の女性をアイスに連れて行きました。私ではなく、ある男性がその人を見込んだのです。私はお手伝い。それで、私も冬靴もアイゼンもアックスも、ヘルメットからハーネスまで貸して・・・協力してあげたのですが。アイス、気に行ってくれたのはいいのですが、それはギアを全部貸してもらい、ビレイしてもらい、登るだけ。
誰が教えるんだ? えっ?アタシ?!ってわけで、大変困った事態になりました。その人をゼロから面倒見てまで教える気力も技術も私にはないなーってわけで。
やっぱり教えてあげたい!と思うには、強くその人に魅かれていないとダメなのかも?
「ハマりそうな人」とか書いておきながら、見分け方わかりません。申し訳ありません。
Delete私が嵌めたケースは、「ハマるなんて思いもしなかったのにハマりよった」ケースです。
言いたかったのは、案外そばに居るかもよってことです。
関東で沢登りが盛んな山岳会が何個かあると思うんですけど
まぁ、今、所属されてる山岳会を続けるのが前提条件であれば
どうなんでしょ、かけもちとか出来るんですかねぇ。
ワタシが もし、関東に住むことになったら訪ねてみたいと思ってるのは
沢胡桃 とか ぶなの会 とか なんでしたっけ?童人トマの風?!
ワタシが前に入れてもらってた沢登りの会では
二つの会を かけもちしてる人が結構いました。
あ、そうそう、今の大阪の沢登りの会では、関東に住んでる人が時々、登山計画書を出して、一人で沢登りしてはりますよ。下山連絡ない時は東京まで探しに行くんかいな。…って、自分は九州とかも行ってるので人のこと言えないんですけど。
その「アイスクライミングに初心者を連れてった」記事は じっくり読みましたよ。お疲れ様でした。
沢登りは、とりあえず 沢靴か鮎足袋かを買ってもらえれば、あとはホームセンターに行けば
なんとかなるからアイスクライミングよりは随分と敷居低いですね。