Wednesday, December 10, 2014

新人の懸垂下降は6mより低い壁で (高エネルギー事故を避ける)

■ 引き上げシステム

どうも12月の初めは、山の世界では、レスキューワークを復習するシーズンのようです。

フェイスブックで回ってきた画像が、何分の1か分からなかったので、ちょっと調べています。

こちらにいくつか資料があります。

超図解引き上げシステム

引き上げシステム

ちなみに英語では、”ホーリングシステム”です。 難しく見えますが、3分の1をまず覚えれば、折り返しを増やしていくだけです。プーリーがあればいいけど、なくてもできます。

私は3分の1システムを、ムンター+フリクションノット で習いました。

フムフム・・・と興味津々に読んでいたら、時折読ませてもらっているサイトで、事故報告書に疑問を呈する文章を発見しました・・・(汗)

このサイトはロープアクセスのプロのサイトで、ついつい長い時間読みふけってしまいます・・・。

これによると、6m以上からの墜落(クライミングではよくありそうですね!)は、

高エネルギー事故

という名前になり、即座に救急車などのプロのレスキューを依頼すべき事態だそうです。

つまり、セルフレスキューしてはいけない。 ええっ?そうだったのか!! 


私は日赤の救急救命講習、受講済です。義務付けられていたので・・・。

山梨の日赤の救急救命講習

なので、基本的な救急救命法は知っています。あとは雪山のリスクマネジメントという講座で、救急の搬送や、雪洞堀りをして、去年は雪崩講習会にも出ましたが、これは初耳の話でした。

ただ、まだ一緒に山に行くことになる、山岳会のメンバーとはレスキュー講習や、セルフレスキューを一緒にしたことはありません。

セルフレスキューって、基本的に共通理解が必要なので、一緒に行く山仲間としないと意味がありません。

でも、そもそも、セルフレスキューしてはいけない事態だってあるんだ~、とビックリ。

山では、何が何でもセルフレスキューした方がエライっぽいですが、頸椎損傷の時に下手に動かすと、後遺症が残ります。

・・・それよりなにより、事故防止にしっかり支点構築を学び、クライミング力を上げた方が良いとは思いますが・・・。

怪我をしてから認識するより、怪我の前がいいですよね!

PS クライマーによさそうなこんな求人も発見してしまった(汗)・・・

1 comment:

  1. 匿名にて失礼します。
    時々ブログ読んでます。
    ダブルロープの題の時コメントしようと思って書き綴りましたが、今回レスキューの題でしたので、頭の片隅でなく真剣に覚えてもらいたいので書き込みします。

    クライミングしてると、ひやっとする経験があると思います。
    山はいつも微笑んでくれると限りません。
    雄大な大自然との戦いで時にキバを剥かれ、大怪我、屍となることもあります。

    マルチピッチで一ピッチセカンドもあがった状態でリードクライマーが墜落、負傷。確保はできたが宙づりの事態が発生した時は、ダブルロープでないとどうにもならないケースがあります。
    岩登系の山岳会の方なら下記のこと分かってると思いますが、経験の浅いこれからマルチピッチ目指しているクライマーの方は考えてないと思います。クライミング心配してる家族が読んだら更に反対されるような事故、救助要請の想定です。

    ○ 想定

    バリエーションルートの6ピッチあるマルチピッチクライミング。リードクライマーが2ピッチ目を登攀中。
    ビレイしているセカンドのテラスは、シューズギリギリ、幅は100cm位。
    しっかりした立木と、細いクラックにフィンガーサイズカム挿入して二本支点を作り固定分散のセルフでもたれかかってビレイ。メインロープでもセルフとる。
    ビレイポイントから下降するには、20mの懸垂下降が必要。フリーソロでのクライムダウン不可。
    巻き道にたどり着くには20mのスラブトラバース。途中に1箇所切れ落ちがあり不可。

    頂上でキツネが移動中、落石起こす。握りこぶし大の岩がリードクライマーに直撃し、5mの墜落。振られて身体強打して、出血。問いかけにこたえれるが自力脱出は負傷の為出来ない。

    ビレイヤーも確保時の衝撃でフェイスに肩を打つが動ける。
    フォールの際、中間支点外れメインロープが岩に絡んでクライマー降ろせない。
    メインロープをビレイループにとおして縛り、両手使える状態つくる。メインロープにロープスリングプールジックを巻き、スリング連結して二本かろうじて支点固定出来た。

    宙ずりでのクライマー負担和らげる為に、ロープを引いて安定させたいがロープは動かない。1/3システムは、テラスが不安定かつ玉不足のため不可。手元にあるロープ長は15m。

    救助要請するにも周りにクライマーいない。携帯電話は圏外。携帯の繋がる場所には下降して麓までのアプローチは30分かかる。

    宙づりのクライマーに
    「必ず助けに来るから気力で頑張れ!家族が待ってるぞ!」と声をかけビレイヤーは、ビバーグでいつくるかわからない救助を待つのではなく、救助を求めるため自力脱出を試みます。

    このケースでの対処例

    ○シングルロープ

    残ったロープが15mで、20mの下降は不可。
    ビレイヤーもフェイスに取り残される。

    ○ダブルロープ

    残ったロープが15m、片側も同じ位あり、連結すれば20m以上。
    ダブルフィッシャーマンで結び、立ち木にしっかりロープ完全固定。
    ロープ一本での懸垂下降。
    バックアップは、オートブロックで、ロープスリング巻数は多くする。シングルロープなのでテンションかけた瞬間ロープが伸びるが冷静に。ロープは、投下せず束ねて肩がけで。
    この懸垂下降は、つなぎ目でATC掛け替えをしないといけない。
    つなぎ目でが出てきたら、ATCより上部40cmの付近のメインロープに捨てなわ4mmでプールジック結びをしてビレイループにカラビナ介してつなげる。
    これはテンションかかってるATCを外して結び目下に付け替える為に必要。
    捨てなわにテンションかかればATCのテンション少しずつ緩み外せます。
    無事にATC、バックアップ付け替え出来たら捨てなわナイフでカットし5m程の懸垂下降終了。

    グランドに着地しても体の震えが止まらず恐怖感が残るが、水分等を取り一息入れる。状況のメモ等記入して、アプローチを下り麓に着いたら要救助依頼する。

    ○ポイント

    この想定では、1ピッチ下降すれば取付きにつきます。荒技で他の手段も考えられますが、玉がない時の解決さくで考えました。
    懸垂下降で途中でATCの付け替えはNGですが、助かる為なら玉不足でも決断しないといけません。

    バリエーションルートのマルチピッチでは、大なり小なりハプニングが起きます。
    レスキューが必要な場合でも、理想的なレスキュー用の支点が作れない事や玉不足のため出来ない場合がむしろ多いです。
    消防隊員がレスキューシステム構築する為には四人以上必要と言われてます。

    パートナーが負傷したら要救助要請しないといけません。
    ビバーグがいいのか、自力救助要請がいいのか判断は困難です。
    今トラブルが起きたら、下降出来るポイントにいるか、ピッチの切り方は適切か、撤退するギアは残されているか等考えて下さい。

    力量、覚悟があるならチャレンジして下さい。

    マルチでは、今回の想定よりも最悪な事態があるかもしれません。登攀力、体力、経験値、判断力が大切です。

    レスキューシステムは、大切ですが一人では何ともならないケースが多く、携帯も繋がらない場所もあり救助要請が困難な場合もあります。

    外岩でクライミングする際や高所登山する際は、パワーのあるアマチュア無線ハンディートランシーバーの携行が望ましいです。











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