Monday, December 22, 2014

山梨らしい登山って何だろ?

■ 登山者@甲府駅

今日は山梨は大快晴です。朝から甲府駅前のスタバに行ったら、”今日初めて八ヶ岳にチャレンジする!”という方とお会いしました。九州からだそうです!

甲府駅付近ではよく登山者に会います。が、あまり地元ではそのことは知られていないのでは?

山梨では、”おもてなしの心”というのは、どちらかというと後回しな感じです。地元の都合が優先なのは、あまり外来者の視点に立つ、ということがないという事実の裏返しのような気がします。

甲府駅に日帰り温泉を作ったり、荷物の一時預かり所やアウトドアの店などを誘致したりなど、すればいいのに、と良く思います。駅付近のビジネスホテルでは、登山者の利用も多いですし。

甲府駅から夜叉神峠バス停まで、バスがない時期にタクシーで入ると、9000円もかかるのだそうです。バスなら1000円なのに。甲府新宿が1700円なのに。そりゃ来ないよな。たった40分くらいの運転です。送ってあげて、大感謝されたことがあります。

山梨県民は、あまり山には興味がないのですが、実は山梨は、非常に優れた山岳県です。県内には登山の世界でのノーベル賞に値するような賞(ピオレドール賞)を受賞した優秀な人が4人もいます。

その辺が地元の一般の人に完全スルーなのは、富山や岐阜、長野県などと比べて、傍から見ていても、なんとなく気の毒なほどです…。

誰かが言っていましたが、山梨では偉大な人も、田舎の”坊”扱い・・・

登山が県民に関心を持たれない理由はいくつかあると思いますが、私が子供の頃は、農家の子は肩身が狭そうにしていました。農家=ダサい、みたいな先入観があり、それが子ども心に不思議でしたが、似たような現象が山にもありそうです。

地元では山というのは、かっちょ良いスポーツとは受け入れられていないのかも?ただ今、都会では、山ブームです。それが伝播しないのは、山梨はやはり都会ではない、ということが言えるのかもしれません。

お隣、長野県は都会からの移住者が多いので、それだけ県民の感性も都会的で、都会のブームの受け入れ先にもなりやすい、親和性が良い、ということがあるような気がします。

昨今ワインの世界では、小さなワイナリーがたくさん雨後の竹の子のように出てきているそうですが、それらはもっぱら、長野や北海道であり、山梨ではないそうです。

ワイナリー総数ではダントツ一位なのに・・・。ブームとは無縁というか、遠巻きにブーム現象を見ているだけで、その恩恵を得ようと言う勢いはない、というような感じがあります。

そんな点に、登山の世界と似ていると思いました。ただ山梨はそうしたおかげで、通な人には不便だけど、”穴場”となっている事情もあるのかもしれませんね。

まぁブームに踊らされない、という意味では良いことかもしれないと思います。でも用心がありすぎて、本物のコア需要が阻害されているような気がしないでもありません。

■山梨らしい登山

私が登山をしているのは、

山梨ライフをエンジョイするにはどうするのがベストか?

と思考し、出た答えが登山だったからです。嵩じて、本格的な登山になり、今では初級のクライミングもするほどです。

登山と一口に言っても、実は幅が広い活動です。登山にもハイキングから、マウンテニアリングまで、色々ありますが、難易度で眺めず、住んでいる場所のメリットを生かす、という視点に立つと、登山にも、またその土地らしさが反映されます。例えば丹沢の近くに住むと、やはり沢をやるには他の地の登山者より優位性があります。

そうすると

山梨という土地の優位性を生かした登山とはどうなるか?

ということが焦点に上がるわけですが、それには代表的な山梨の山とは何か?を知らねばなりません。

1)富士山 
2)北岳
3)甲斐駒
4)金峰山
5)権現岳
6)大菩薩嶺
7)三ッ峠

ざっと知名度が全国規模のものを集めるとこうなります。甲府盆地からと東西南北の山です。

1)富士山 ⇒ 高所登山 
2)北岳 ⇒ トレッキング、高山植物
3)甲斐駒 ⇒ 険しく高い山
4)金峰山 ⇒ 岩がちな山
5)権現岳 ⇒ 険しい山
6)大菩薩嶺 ⇒ 歴史のある山 草原
7)三ッ峠  ⇒ 岩場、高山植物

ただ、富士山は半分は静岡ですし、八ヶ岳も大部分は山梨ではなく、長野に属します。金峰山は長野側では、”きんぽうさん”と発音し、山梨側では”きんぷさん”と発音しますが、今は山梨県側から登る、かつての表参道だった登山道は廃れ、登られなくなってしまい、山梨の山という印象は薄いです。まぁ山が外輪山のように取り巻いているのが甲府盆地ですから、どの山であっても、盆地から見れば、他県との境界、つまり辺境化してしまうのは仕方ありませんから、これは考慮しなくて良い要素かもしれません…。

色々と総合すると、やはりザ・山梨の山!と言えるのは、北岳かもしれません。日本第二位の高峰だし。同じ南アの甲斐駒は黒戸尾根からより、長野の伊那側からの登山道の方が良く登られています。

これらに加え

8)鳳凰三山
9)茅ヶ岳
10)乾徳山

は、地元の誇る故郷の山として付け加えるべきかと思います。

私が思うには、これらの山々は山梨県の登山者たるもの、毎年最低一回は登らなくてはならない(笑) これだけでも一か月に一個登っても10か月持ちます(笑)。

■ 岩と沢とアイス

山ヤなら、岩登りは難しいところへは行けなくても、そういうゲレンデがある、と言うことくらいは、知っておきたいところです。

瑞牆山
太刀岡山

が山梨の代表的な岩場です。岩登りができなくても、瑞牆山や太刀岡山にハイキングで足を延ばすのは、地元の資源を知る意味で悪くない選択肢です。

山には尾根だけでなく、沢もありますが、山梨では、同じ沢登りをしても、急峻な山並みに囲まれているため、のんびりした場所と言うより、岩登りに近い登攀要素の強い沢が多くなるのだそうです。

山梨の代表的な沢は、なんと言っても

東沢釜の沢

です。近くに観光向けに西沢渓谷があります。

そして、乾いていて(つまり雪が積もらず)寒さが厳しいという土地柄でのみ楽しめる活動がアイスクライミング。

山梨で全国規模に有名な滝は

仙波の滝

があります。芦安や日向山周辺、三つ峠、昇仙峡の奥の黒平にもアイスクライミングのフィールドがあります。

アイスクライミングは特に積雪が多いとできず、逆に温かい土地柄でもできないので、乾いて寒いという山梨らしい気候が生かせる遊びです。

総じて、山梨県はクライミングには非常に向いた県です。

また高所順応に向いた富士山があるので、高所登山を志向する人にも向いています。

■ 冬が良い

山梨の気候を考えると、山梨の山の真骨頂は冬ではないか?と思います。冬のほうが山梨は快適です。甲府盆地は山に守られた快適な日向になっています。

寒暖の差が大きいのも、山に守られている印・・・空気が乾燥しているのも山のおかげです。乾燥しているおかげで枯露柿はとってもおいしいです(^^)。

■ 拠点として考える

これらの山は拠点を移動せずに行けるという視点で選んだ山ですが、山梨を、あちこちに出かけるための拠点として見ると、北アにも意外に近いんです。

八ヶ岳
北アルプス
中央アルプス
小川山
丹沢

は、実際山梨からアクセスが、とても良いエリアになります。谷川方面は遠くて山梨からだと不利です。南ア深南部はどこから行っても遠い。

しかし、これらの山々に行く人にとっては、どうしても都心から見ると、山梨は、最終ディスティネーション=行き先、ではなく、通過点化してしまいます。つまり足止めさせるには魅力が必要です。

大抵の人はスルーしていそうです・・・昨日八ヶ岳PAを通ったのですが、山梨のおいしいワインは売っていないし、お土産で山梨らしいのはあまり見当たらず、ちょっと残念でした。

長野は東京大阪からの移住者が多いので、その分商売上手で山梨よりいつも一枚上手な感じは否めません。

■冬山合宿

やっと冬山合宿の行き先が決まり、登山準備に取り掛かれる・・・と、ホッとしています。

場所は中央アルプス。

私は中央アルプスは行ったことがないので、愉しみですが・・・。大丈夫なのかなぁ???超不安。

なにしろ最初宝剣とか言っていました。冬行くとこだっけ?

私はラッセルを愉しむ山で、冬の恵那山に行ってみたいな~と、お正月の帰省で通る高速道路から思ったりしていました。

今度行くところはココです↓ 

スヤマ尾根~三ノ沢岳
http://kac1920.com/2012/sannosawa.html

ゲっ!徒渉あるんですけど!! 厳冬期に徒渉… やだな~。 はぁ…まぁ今から色々調べます。

しかし、昨今はネット検索が何でも出来て、便利になりましたね。

余談ですが、見るだけでネット社会に貢献しない人が多いのは、大変残念ですね。(ROM:Read Only Member)

ネット社会は元祖ボランティアの世界です。

私の大好きな山岳地図のソフト、カシミールも無料ソフトです。ありがたいことですね~!





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