Friday, October 30, 2015

ちゃんと鍛えてくれるガイドが良いガイド

■良いガイドさんとは?

知人と沢に行った。聞くと、ガイドさんに連れて行ってもらったそうだ。けれど、そのガイドさんの対応が、聞いてびっくりする。

本当にお仕着せ、お任せで、俺の言うとおりにしろ、という登山なのだ。

登山者に夢を与えたり、目標を与えたり、間違って理解していることを指摘したり・・・ということがないのだ。

私が知っているガイドの三上さんは、そんなお仕着せツアーはしない。

例えば、初回、顔合わせで、三つ峠ハイキングに行った。最後の尾根は現場変更で地図読み。その時の私たち夫婦は、地図もコンパスも高度計も持って行くけど、出番がない登山者だったから、新鮮だった。

八ヶ岳の天狗岳、ピッケルを教わりに行った。前の日宴会で二日酔いの参加者が厳冬期の八ヶ岳の山行に来てしまい、三上ガイドは、四苦八苦だったので、すでにその山に登頂経験が3度ある私たち夫婦が、実質的には、他の参加者を小屋まで先導した。ガイドさんは、その歩けない人を励ましながら、歩いてきた。

小屋に着いたときは、メンバーはすっかり食事が終わっていた。登頂準備バッチリ(笑)。

その当時、ピッケルの使い方だけでなく、ホワイトアウトナビゲーションも教わった。雪洞の代わりになる雪の穴も掘ってもらった。

「ピンチの時は、こうするんだよ」

という意味だった。

私たち夫婦は、三上ガイド以外のガイドを知らなかったので、それが当然だと思っていた。

ガイドさんを山を教えてもらう先生以外として見たことがない。

が、本当に優れた良い人に当たったらしい・・・

その後も、三上ガイドと行く場合は、

「〇〇をしたい」とリクエストして、それが実現できるような、山行を提案してもらう。

例えば、ずっと前に阿弥陀南陵を考えたときがあった。それは、数ピッチのマルチピッチを安全に学習したいという理由だった。

しかし、地面が凍結する状態だったり、アプローチが遠いという条件だったり、高所だったりで、色々と条件を検討した結果、別の山になった。

初心者にとって一番難しいのは、今どの山に行くべきか?ということだ。

今のスキルで、どこなら行けるのか?

だから、どの山に行くべきか?を指南してもらうために、ガイドさんという山のベテランは存在するのだと思う。

登山者が自立できるように、ちゃんと鍛えてくれるガイドさんが良いガイドさんだ。

■ 先輩だって行きたいところがある

なぜ、山岳会の先輩ではだめなのか?

それは無償だからだ。山岳会の先輩と言っても、人間。自分がツマラナイと思うことに食指は動かないのは、責められない。まして、ボランティアなのだから。

何もかも指示をしないとダメな”本当の初心者”人だと、連れて行く側もアップアップとなる。

連れて行く側にも負担が大きいのだ。それはつれて行く側になると分かる。人一人の安全に責任を持つには、すごい超人的な目配りや神通力が必要なのだ。

今の私のスキルレベルだと、沢は歩くだけのところしか、連れて行けない。自分と同じくらいのスキルや理解度の相手なら、互いに安全になるように気を配りあえるので、一緒に岩に行ける。

となると、連れ行ってもらわなくては、どこにも行けない段階の人は、最初は有償であっても、自分のわがままを聞いてもらえる人に連れて行ってもらうのが良い。

誰にでもそういう段階はあるからだ。

■ ポイントは、役割を担えるかどうか?

仲間になるということは、役割を担える、ということだ。

役割を担えない、役割が分からない、という段階は誰にでもある。

”初心者は何が分からないのか分からない” とよく言われる。

何が分からないのか、自分で良く分かっているようになれば、自分で成長して行ける。

でも、そうなる前の、よちよち状態の時の手助けは、誰にだって必要な手助けなのだから、誰かから手助けを得ないと仕方がない。

役割を担えないとき、それは 言葉は悪いが ”お荷物” になっているという意味だ。

山の人が、”〇〇さんには世話になった”と言う時に、意味するのは、お荷物状態だったけど連れて行ってもらった、と言う意味だ。

逆に貢献しているつもりで足を引っ張っている人もいるし、そういう困ったチャンにならないようにすることも大事だ。

例えばお酒を飲んで二日酔いで山行に参加するなんていうのは、足を引っ張っている。宴会の翌日登頂も同じこと。

■ 講習会を有意義にするには

その時、頼るべきは、今の時代は山岳会ではなく、講習会だし、講習会を120%有意義にするには、それ以前に、自分でいくつか山行に行けることが重要だ。

自力山行は最初から自分でやっても良い。が、一回目は不安があっても、それは恥ずかしいことではない。

一回目が、できるようになるための、何が分かっていないのか、どういう方向に成長したらいいのか?そういうことを上手に指南してくれる、良きガイド、良き指導者に恵まれる、ということが大事だと思った昨日だった。

私は、師匠にも、先輩にも、指導者にも、恵まれ、とても感謝している。

良きガイドとは、その登山者の足りない点を指摘してくれる人だ。

■おススメガイドリスト

※ 個人として知っているだけの方を含むため、ガイド登山の参加経験はない人も含まれます。

中高年登山  ストローハット

ハイキング全般 清里ネイチャーガイド 

藪山&地図読み 三上ガイド

アイス体験 鈴木昇己ガイド・保科雅則ガイド

沢 豊野則夫ガイド

八ヶ岳 高橋ガイド・竹内ガイド・村上ガイド 

No comments:

Post a Comment