■ テント泊生活
テント泊生活は技術です。
例えば
・テント内でパッキングが下手な人が一人いれば、その人は他の人より大きな面積を占有し、共同の生活空間を圧迫します
・段どりが分かっていない人がいれば、行動時間が押します。登山道がない山で暗くなったら、ビバーク決定です。
・モノが紛失すれば、例:コンパス・・・藪山や雪山で、コンパスを無くしたら、もう行動不能に陥ります。雪山で手袋も同様です。
■ 重要ポイント 荷物の整理
1) (テントの中に入れるもの) vs(外に出しておくもの) を分ける
・濡れてもいいもの、は外。 例:ストック、バイル、金もの(鍋など)、ゴミ
・靴は濡らさない (フライシートの下、もしくはビニールに入れる)
2) ザック
・ザックの中身は全部出す (雨蓋はそのままでOK)
・一つの個人用の袋に私物はまとめて入れておく。
・ザックは着て寝る
・つまりマットは各自半身用で十分
3) ヘッドランプ
・テントに入ったら、ヘッドランプは首からぶら下げておく
4)衣類は着て寝る
・よほど暑くない限り、保温着は着て寝ます
・衣類が大量に余っているのは、持ちすぎです
・あまってレインウエアくらい
・レインウェアはスタッフバックに入れて、枕にする
保温着=着ている、
共同装備の鍋釜類=外、
水=個人用以外は外
となると、残るは、自分の個人食料だけ。 4人であれば座っている間は4隅に、寝ている間は頭か足元に各自おけば場所を取らないです。
テントが狭くなるのは、不必要な荷物を持ちすぎだからです。
■ 重要ポイント 設営の素早さ
テントは設営に10分くらいしかかからないものです。片づけも同様。
1)整地
・石ころは避けます
・傾斜を見て、頭が上になるようにテントを向けます
2)テント袋をそこらに置かない
・テントを袋から出したら、ポッケに入れます。そこらに置くと、風で飛ばされてサヨウナラです。
・テントは複数の人間がいれば、手分けすると楽です。
例: 4人 = ポール組み立て担当2人、前後に本体を広げる人2人
3)組みあがったらすぐ飛ばないようにします
・ペグはいらないことが多いですが、あるなら活用しましょう
・石でガイラインを固定します
・ガイラインはあらかじめ、結わえておきます
4)テントが組みあがったら・・・
・中に入って、すぐすることは、マット&ヘッデンです。
・4テントに4人なら、一人一つの隅に座ります
・食当は、外に手を出せるほうが便利なので、出口に近い側です
・個人装備は一つにまとめます
・ポッケに入れたテント袋は、無くさないよう、テント附属のポッケに入れます
・ランタンがあればつるします
・もっとも避けねばならないことは、テントを燃やしてしまうことです
・つまり、火器は、テントの天井がもっとも遠い箇所、真ん中・・・が安全です
・外でできるなら、外に越したことはありません
5)食事
・食事はお湯を沸かすところから
・誰かが常に鍋を押さえます
・ガスの下に敷く、薄い木の板があれば便利です (鍋敷きにも、まな板にもなる)
・各自自分の食器は自分で管理します
・冬であれば、各自のサーモスにお湯を入れます
・ガス1缶がどれくらい持つかは経験値で知っておきます 意外に持ちます
・鍋は少しお湯を入れ、すすいで飲み干します
・トイレットペーパーで拭いても良いですが、ゴミが出ます
一般的な注意点として、個人に割り振ってあるものをまた共同にまとめると、複雑性が増します。
例:スプーンをまとめる → 誰の物か分からなくなる
また、効率の面から、アルファ米のパックにお湯を入れるのは、一人がお湯を入れたら、ふたをするのは各自でやれば、当然ながら、時短になります。しっかり袋を閉じるのまで人にやってほしいとかやってもらうべきとすると、1分×7=7分、で済むところが、2.5分×7=30分になります。一人がやっている間、待つ人を作らないほうが高効率です。
■ 食当
私の観察では、食事の効率は鍋サイズ次第です。共通に調理して効率が良いのは4人まで。一人分が多少減っても良いのなら、5人までです。
4人分以上の調理を一括してすることができるサイズの鍋を担ぎ上げるのは、現実的でないので、4人を越えたら個包装の袋になります。
個包装になれば、共同で調理するメリットはなくなります。
それなら、各自好きなものを持ってきた方が量も好みも個人に反映できます。
ゴミも各自で自分で持ちましょう。 ゴミ=共同 は、不満の元凶になります。
■ 誰もが担いたがらない役目
1)食当
2)運転担当
3)ルートファインディング
4)偵察 ゾンデ棒役
■ 担いがたる役
1)歩荷担当 (大家さん)
2)水持ち
3)オヤツ担当
■ ベースウェイト (単位はすべてg)
実際に何が何グラムなのか?計ってみたらどうでしょう?
≪宿泊用ギア≫
3シーズンテント(2-3人用) 1700
グランドシート 336
雨具 上 306
雨具 下 184
ヘッドライト 122
救急セット 210
ナイフ 49
コンパス 28
お尻マット 34 持っていかないときもある
レインカバー 87
コッヘルセット 635 マッチライター、ガス1缶込み
ダウン 222
シュラフ冬 1000
マット 200
で、合計 5113gです。
これは前に持っていた装備の重さであるので、今は少し変わっていると思いますがそう変わるとは思えません。
ザック本体の重さや、行動食の重さ、お酒の重さが加わりますが、だからといって、10kg以上になるとは思えません。
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テント泊装備8kgの中身
これは、小屋前のテント泊を基本的に前提にしているので、そうでない場合は装備が増えますが、それでもあまり変わらないと思います。
なぜ歩荷負担が重いのか・・・ロープが出る山でなければ、あまり重いのは、単純に荷物を持ちすぎている、といことではないか?と思えるのですが・・・
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