■ 目標は11
今日は、本当に変なお天気だ。朝は温かく雨、その後晴れ、そして木枯らし一番?ものすごい風が吹き、今は、外はもう真っ暗に近い・・・
クライミングは、私は5.11までは登れるようになりたいと思っている。これはクライミングを始めた当初からそう思っていて、なぜか・・・というと、そのあたりが、山ヤと言える最低水準だから、だ。
1)日本にあるクラシックルートは、基本的に5級止まりだから。
つまり、クラシックルートへ行く限り、出てきて、5.9ということ。5.9が余裕をもって登れるということ=”5.9のエキスパート”であるためには?
フリーでは、5.11くらいを限界グレードで登っているような状態らしい。・・・というのは、ギュリッヒの『フリークライミング』によると、5.9のエキスパート=5.10の上級者=5.11の初級者であるからだ。
つまり、5.9のエキスパートになる、5.9なら決して落ちない人になる、というのが真の目的。
ただ落とし穴もあり、5.11がジムで登れたからと言って、岩で10代が登れるとは、限らないし、山で通用するか、どうかも分からない。山は総合力だから、だ。
そういう意味で、グレードという数字を与えるのは数字依存に陥って危険なため、目安、という言葉が便利に使われている。
2)山岳会の先輩たちも11以上だったから。
12を維持するのは大変なようだった。でも、山では、全く問題なし。
3)ある若手ガイドさんの講習で、5.11がロープワークへステップアップするためのクリア課題になっているから。
これは、最近の教え方がそうだという話。昔と今ではアルパインの教え方は全然違ってきており、まったく違う成長の仕方だ。最初にフリーでクライミング力をあげてから、ロープワークを教わる。
よくクライミング力と状況判断力がチグハグなクライマーについて事故が多い点が指摘される。登れると、登れるだけで山に行けちゃうと勘違いするリスクはあるが、登れても山を知らないと山のルートには登れない・・・。
山を教えてからクライミングを学んでも、クライミングを学んでから山を学んでも、どちらの教え方でも、結局は同じところにつくのだが、後でステップバックすることができず、責任あるクライマーを育てるという意味で葛藤が大きいのは、3の教え方かもしれない。
■ 成長のスピード
今、ベースキャンプだと、5.10b、cあたりが触れる。5.10Aはあまり問題がない。外岩なら、5.9がオンサイトでき、10Aは課題による。
これが適正なグレードだとすると、1年1グレードで実力アップしていることになる。去年は、5.7や5.8を外ではリードしていたので。
すると、来年は、5.10d、5.11aが触れるようになるだろう・・・という成長予測?になる。
とすると、それは、そう遠い未来ではない・・・(ちゃんと練習を積めば、だろうが)
クライミングは、とても上手な先輩が、5.9が登れるようになるまでが長かった・・・と言っていたので、私もやっとその長いトンネルを抜けるか抜けないか、という段階にあるのかもしれない。
また後戻りしないようにしたいな~と思っているが、岩シーズンが終わりに入りつつあり、間が空くと忘れそうで怖いなー。
■ 定着
それは、まだ体が覚えていなくて、クライミング力は定着はしていないからだ。
クライミング以外にも、最近は体力そのものも、ワンランク上が必要になってきた。
登山ではあちらが立てば、こちらが立たずになることが多い。クライミングが上手になれば歩きが弱くなり、歩きが強くなれば、クライミングが下手になる。
沢になれると、なぜか岩が怖くなり、岩に怖さが無くなると、沢の悪さが極度に怖くなる。
というわけで、一進一退を繰り返しながら、成長する。
結局、じゃんじゃんバリエーションに行けるという段階は、近くて遠い。同じルートでも、セカンドでいけることと、とリードで行けることの差が遠いということだ。
■ 『スポーツの急速上達を身に着ける本』
・・・という本を読んでいる。 この本を読むと、運動神経がいいっていうことは、こういうことなんだな~と分かる。
この中で興味深い事例に、一人での練習時間の長さ、がある。音楽の分野だが、コンクール受賞者と音楽の先生で終ってしまう人の技術力の差はあまり有意差がないようなのだ。練習時間も長い。何が違うかと言うと、一人で練習している時間の長さらしい。
登山もそうかもしれない。山や歩きしている先輩は一人で歩いた時間の長さを表しているのかもしれない。
私と夫では、登山歴は変わらないが、3年前に夫と足が合わなくなり、山岳会を模索し始めた時点ですら、私の方が圧倒的に一人で歩いた時間が長かった。だから、夫が置いてきぼりを食ったのかもしれない。
よくホームグランドの山を持て、と登山では言われるのは、一人で歩く時間を持つためなのかもしれない。
私の運動のベースはバレエなのだが、バレエでも、上達する人と言うのは、一人であーだこーだとやれる人だった。
・・・ということで、クライミングに関しても、一人で練習する時間が大事なのかもしれない。
■ ある日突然上手になる
クライミングに関しては、登山とは、全然違い、どちらかというと自転車に乗る練習に近いと思う。
自転車に乗れるようになる練習時間には、個人差があるが、誰でも最終的には乗れるようになる。それに似ているかもしれない・・・。それもある日、突然乗れるようになる・・・
これは、乗数効果、と言われているらしい。
この本によると、一日1時間で良いから、同じことをやり続ける、ということが良いらしい。
クライミングジムに行ったら、なぜか時間があっという間に立つので、大体4時間くらい登ったり下りたりしているのだが(たぶん、ジム代がもったいないという気持ちも働いていると思う)
それを辞めて、毎日、1時間 ジムに通うようにするのがいいのかもしれません。そうなのかどうかも良く分からないですが・・・
ただ私は夫との時間が犠牲にならない昼の時間帯にクライミングしたいので、昼間やっているジムがいいのかなぁ・・・と悩んでいるところ。
■ 今の段階
レベルという言葉を使うのは、あんまりふさわしくないと思うが、クライミングは上達に段階があり、その段階というのは、それを通ってきた人には良く見えるものではないか?と思う。
・・・というのも、私自身も、5.6で落っこちているような人を見て、自分もたったの3年前は、そうだったかもしれないなぁ~と思うからです。初めて人工壁に触るような時期です。
私はアイスがむしろ、クライミングの事始め、なのですが、腕でアックスをぐわっしと掴んで、全身最大限の緊張で登っていたので、初めての体験クライミングでは、1日3本で腕が終わっていました。
(1.7万円もかかっているのに(笑))
でも、去年はもう夜になるよ、暗くなるよ、と言われるまで、11本ガツガツ登っています。(8千円しか払っていないのに (笑))
先日行った、ベースキャンプも、7月に行った時は、先輩と二人だったので、順番がすぐ来てしまい、ガツガツと10本以上登って、クタクタになって、先輩が「悪いことしたな」と思ったくらいだったのですが、今回のベースキャンプは難しいのをしていないせいですが(それでも半年前は5.10Aが難しいの、に入る領域だった)、13~4は最低登ったのに、まるっきりゆとり。
一方、相方は腕がパンプして大変になっていたので、確かにジム慣れというものもあるのだな~と思う。ジムに慣れたところで外岩はまた違う話のように思うのではあるが・・・。
かといって、毎回外岩ばかりに出かけても、体験的クライミングが積み重なるわけで、実力が上がる体験が積みあがるわけではない。
できなかったことができるようになると充実感がある。
それには、自分をハイレベルに引き上げてくれる人、自分と一緒にチャレンジしてくれるイコールパートナーとなる人、自分の方が半歩先を行っている人、の3種類の相手が必要だと思う。
後輩と行くと自分の復習になると先輩は言っていたが、全くその通り。
・・・と言うわけなので、クライミングは上達を急がなくても、今やっておこう!と思ったことを漏らさずやっていたら、いいと思う。
私の場合は成長欲求が強いので、成長欲求を阻害しないでいる、というのが大事なことのような気がする。
■ 成長阻害要因
例えば、疲れ切ってフォールすると、落ちたというネガティブな印象が、あとあと尾を引いて、登れる感じを持つのに、時間がかかる。ので、成長と言う意味だと足を引っ張ってしまう。
たぶん、疲れだけでなく、これでは殺されちゃう!というような思いも同じだ。
山における判断が危ういと思う時も同じだと思う。
私は、親を頼れないと思った時に自立のスイッチに切り替わったので、ある意味リーダーに頼れないと思うことは、良い自立スイッチになりうると思う。
が、自立ではなく、このままでは死の行軍だ、と言う風になると、これは足を引っ張る要因になる。
■ 記録と振り返り
いつどういうグレードが登れたか、ということもだが、どんなことをやっている時に、どんなことが分かるようになったか?というようなことも、重要で、そういうことは、記録を付けていないと振り返ってみることができない。
ので、何でもいいので、記録を付けておくことは大事だ。
自分の成長を振り返ることで、他の人にもアドバイスしやすくなる。
私はクライミングのムーブが毎回違うと指摘されて、なるほどと思っているが、なかなかムーブは固定されない。
でも、自分が登れた課題をこうだよ、と登って見せるときには、やっぱりムーブは同じになっている気がする。
そういうことをしながらムーブが固まっていくのかもしれない(そうでないのかもしれないが・・・)どちらにせよ、面白くなってきたときに、ちゃんとチャンスをつかむことが大事だと思うようになった。
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