2013年11月23日の真砂岳の雪崩事故ですが、読者の方に
ディープスラブの雪崩だということを教えてもらいました。
2014年3月号の岳人に、記載があります。
出川あずささんの記載です。
■ 記事より当方のまとめ
雪崩れのタイプ
・面発生乾雪表層雪崩
・ディープスラブ
・規模は標高差480m サイズ3
・見通し角 24度
・サイズ3は車を壊す程度の雪量が動く規模
・地形から見れば普通に発生しうる規模
・持続型スラブと区別して、ディープスラブと呼ぶ
・斜面に対して横向きに風が吹き、雪が堆積する地形
・北面
・凸状で雪を保持しにくい
・沢の途中に平たん部や屈曲点があり、末端が細い =地形の罠を形成している
天候
・10日二つ玉低気圧通過 (雨)
・その後、まとまった降雪
・16,17日好天
・18日~22日 150cmの降雪
弱層
・10日の降雨で出来た融解凍結層の上に形成 こしもざらめ雪
・中層以下は、しまり雪の固いスラブ
・スラブの厚みは、20~300cm
被害
・7名
・1~2時間で、6名発見
・7人は1~2mの深さにいた
ディープスラブ
・不安定性を示す明快な証拠を発見できることが珍しい
・積雪テストは機能しない
・いったん発生すると規模が大きくなる
・不安定性が出現する場所に一貫性がない
・低い可能性ながら重大な結末となる雪崩
今後のヒント
・立山は風の影響が強い
・立山は、安全地帯が限定的
・不確実性が大きい場合は、それに見合った大きさの安全マージンが必要
・感覚を開けて登り、雪崩れ地形に入るのは一人とする=原則
■ ディープスラブ
こちらは、雪崩ネットワークのページより、当方まとめ。
・一般的にシーズン初期、良く晴れた寒冷な気象状況に積雪が曝されることで、その表層で形成され、その後の降雪で深く埋没する
・降雨による融解凍結層とセットになった持続型弱層もディープスラブによる雪崩をもたらす代表例
・すべての方位において形成
・形成しやすい特定の地形的特徴はない
・積雪が深く均一に堆積しており、穏やかな天候の場合、ディープスラブの誘発には、かなり大きな刺激(強力な爆発物や大きな雪庇など)を必要とする
・浅い位置にある弱層から小さい雪崩が起こり、それが深い位置の弱層を刺激することでディープスラブの雪崩が発生することが一般的。
・積雪の薄い場所を刺激することで誘発するリモートトリガーもよくある
・ディープスラブによる雪崩の予測は、とても困難
・発生すると破壊的な規模となる
・気象が大きく変化する時や春の訪れは、しばしばディープスラブの活動を目覚めさせる
・その時期は期間では小さい刺激でも誘発は起こる
■感想
荒れたお天気の後の晴れはやっぱり要注意。 と思いました。
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