最近、小川山でマルチピッチのルートに2つ、立て続けに行きました☆ 色々、勉強になった。
昨日はスラブがメインで腕力は使わないはずなのに、今日はなぜが二の腕と前腕が張っていて、筋肉痛です(^^;)
なんだかこれは、筋力を無駄に使っている証にしかなっていないような気がするんですが…。
■ リードは早めに経験した方がよい?
リードは早めに経験した方が良い、と、師匠に言われていました。
十二ヶ岳の岩場での初リードで、私は一切のボルダリングへの興味を失ってしまいました(笑)、
ザイルを伸ばす
という言葉の意味が、一瞬にしてわかるようになりました・・・
どうしてなんだろう? 今まで全然分かりませんでした。
右のは枝ですョ・・・ |
写真は二つとも、アイスリード中。 中津川滑沢は全然怖がっていない(^^;)
スラブだと怖いと思う・・・アイスは平気だ。なぜだろう?
下のは、醤油樽の滝です。これは結構高かったので、恐る恐る。
けどそれほど困っていない・・・岩ならこの斜度だと私はかなり怪しいです・・・。
■ 理解の仕方は色々
最近、山を教えるにも、いろいろな方法があるよな~と、しみじみ思っています。
学校のようにカリキュラムがない。
ので、業界としてみれば、混沌としていて整理がついていないようですが、確実に学ぶべきことのコア、芯になる部分はあります。
それを伝えられる山ヤがいい山ヤなのかもしれない。
たとえば、私は七倉沢の講習で、パッキングが早いほうが山ではエライと言うことを学びとりました。
沢での講習だったので、私は沢の定番のように、ザックの中に大型のごみ袋を入れ、そのゴミ袋一つ
引っ張れば、全部のモノが出し入れできる状態にしていきました。(実際は沢登りではなく、岩がちな地形を利用しただけだったので、沢装備までは必要ありませんでした)
撤収となった時、私はこのパッキングの工夫のために、支度が一瞬で済んでしまい、私の班の担当講師が撤収作業するのを、ボケーと突っ立って待っていました。ただ、寒かったので、腕組みしていたのです。
すると、講師が「…。遅くて、どうもスミマセン」と言ったのです。 私は寒かったから腕を組んでいただけですが!
この事件で、”パッキングが遅い奴=ダメなやつ”ということを学びました。
これは、”パッキングは素早くしましょう”とストレートに言葉で言われるより、確実に私の心に響きました(笑)
■ 山では助け合いが重要
山では
助け合いが重要
です。 そこんところは誰でも知っている。ところが、これって、具体的な行動にはどう反映されるべきなのか?翻訳しないと
どう助け合っていくのか?普通の人にはワカラナイ。
つまり、助け合いを具体的な行動に落とし込むと、たとえば
・体力があるものが荷を担ぐ
・家が遠方のものが運転して近いものを拾う
・悪いところは強い者が先行する
という風に普通の山行ではなる。
・相方がトップで懸垂下降しようという時には、セカンドはセットしやすいようロープを弛ませてあげる
・セカンドが登り終わってロープを引き始める前に、トップで降りた人は、セカンドが引くロープを巻き取っておいてあげる
・支点やセルフビレイなど命がかかわる部分では、お互いに抜けがないか確認し合う
という風にクライミングではなるわけです、具体的には。
この具体的な行動に落とし込むってところが、本人の資質に左右される、ところ。
考えない人だと、本人に悪気がなくても、突っ立ったままになります。
場合によっては、山では一人、先に行動食を食べ始めることが良い行動です。それは、”和を乱す行動”にはなりません。
自分ができることは、余裕がある時に先にしてしまうのが良いのです。全体のスピードアップに貢献しましょう。
たとえば、自分が先に懸垂で降りているのに、全員が降り終わるまでトイレ休憩を待つ必要はどこにもありません。他にロープを引くメンバーがいれば、ちょっとトイレと言って出てもOK。
逆に、ここは早く抜けたいという時に、トイレ、などと言われると・・・いやはや・・・(汗)です。
山では全員が合理的に早く降りれることが大事。
そこのところが全体の効率や合理性より、和を重んじる日本人には分かりづらいのかもしれませんね?
■ 山では予測力が重要
というわけで、全員が降り終わっても、ロープが引かれず、びろーんとなっているパーティがいると、あら~って感じ。
ということは、つまり次に何をするべきか、分かっていない人たち、っていうことですよね。
でも、山ですることって、登って降りると単純明快。 ってことは、つまり、
引かれないロープ =
A) 手順があやふやなパーティ ⇒ 安全確保もあやふやなのではないか?と心配
B) 場所取り中 ⇒ 自己中
のどちらかって意味になってしまいます。
となると、周囲に発するメッセージとしては、どっちにしてもイエローカード1.
どっちにしても、こいつら大丈夫か?ってメッセージになってしまう… 桁外れに遅いというのも同じことです。
■ 自己中と譲り合い
昨日は、すごく不慣れそうなパーティが先行していました。すごく遅いんです。リーダーが上で色々説明です。
なのに、ウエアが昭和レトロで、派手でびっくり~ 花柄タイツとかでした!本でしかみたことない!!
まぁ初心者ルートなので、遅いことは予想できることなのですが、昭和レトロなウエアということは、山歴が長い(=ベテラン)ということを意味し、それが遅さとチグハグで、よく意味が分からない・・・(^^;)。
ベテランで、超・遅いって・・・??? 長年へっぽこ? OR ウラシマ太郎型再開組??
山では遅いより、早いパーティが当然ながらかっこいいです。
アイスクライミングの時も思いましたが、
・アルパインの人 ⇒ 譲り合いの精神が豊富
・フリーの人 ⇒ 早い者勝ちの精神が豊富
という傾向が一般にあるようです。 一般的な印象で、フリークライミングしか知らない人は自己中な人が多いです。
ビレイエリアに、ダーッとコーヒーカップを広げる非常識ガイド講習を見かけました。
フリークライミングでは岩に先に取り付いた人が優先、というルールがあります。それを拡大解釈する人が多いんでしょうね。(そのパーティは私たちの後に来たけど・・・)
これも、アルパインの人 vs フリーの人が対立する理由の一つかもしれない?
アルパインの人は、支点を独占しないように、などと譲り合いを教えられます。
山では
・助け合う
・貢献や協力をしようとする
・自立しようとする
というのはフリーだと教わらないのかもしれません。 これは金銭で表現する必要はなく、気持ちが表現できればOK。
リーダーに対するいわたりと感謝の気持ちがちゃんと分かってもらえればいいだけです。
おんぶにだっこの山行で金銭で表現したら、ガイド登山になってしまいますしね。
■ 山では自立しようという気持ちが大事
今回のクライミングは、初心者同士がどうやって一緒に登っていけるようになろうか、という段階で、先輩が提供してくれる、安全の傘の下で、互いに安全確認し合うための山行でした。
・先輩を独占してルートを経験することができる山 ⇒ 次回は自分が相棒を連れて行くための下見
・先輩が相棒と同行してくれる山 ⇒ 次回は相棒と行く山
ですね。 何事も自分が登る気でいないと身につかない。
先輩とはホントにありがたいものですが、先輩が一番うれしいのは、実際、後輩が自立しはじめることなのではないかと…。
というのは、私が連れて行ってあげる側の時はそう思うからです。 一回目は体験レベルだから、連れて行ってあげるのは仕方ない。
体験レベル(10割お任せ) ⇒ 入門レベル(7割お任せ) ⇒初心者レベル(5割お任せ) ⇒ 自立
と進んで行くのは、誰もが同じ流れをたどるように思います。 私も登山経験がまったくゼロの時は、
ストローハットのツアーで高さんと西岳に登りました。くたびれて最後は寝てました(笑)
私は、まったく初心者の人の場合は、一回目は地図も行程も全部自分で考え、装備も貸出し、おんぶにだっこで、10割、私負担で連れて行きますが、それで開眼して、次回から「靴、買います!」とか、なると、それで報われ、うれしくなります。
最近よく分からないのは、「次回も貸してください!」とか「次回もお願いします!」って方向に流れる人が、率でいうと、6:4くらいで優勢になりつつあることなんですが・・・よく理解できません・・・(汗)。一体どうしてそうなってるんだろう?????
基本的に、登山は、色々な分野がありますが、色々そぎ落とすと、結局は、シンプルに究極のところは、山に行きたい人が増えるとうれしい、という活動なのかもしれません。
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