登山には、体力が要る、っていうことは、登山の常識ですが、一体その体力ってどうやって図るんでしょう?
体力にも色々な段階があり、また体力に合わせた山は、たくさんあります。自分の体力を客観的に知るにはどうしたらいいか?
■ 自分の体力を知る方法
その① ガイドブックの体力度を参考にする方法
初心者の時期は、体力、が何を意味するのか分からないので、みんなびくびくしていますし、「体力ありますか?」と言われて「はい!」と元気に答える人はほとんどいません。どんな体力の人でも「ありません」と答えるのが普通です。
つまるところ、ほとんど全員が、登山に必要な体力が自分にあるかどうか分からないので、安全に登山するには、ガイドブックの体力度1から始めるしかありません。
ガイドブックの体力目安
体力度1=3時間未満
体力度2=6時間未満 ← (体力1と体力2が2倍違うのに注目!!)
体力度3=8時間未満
体力度4=10時間未満
体力度5=10時間以上
これは無雪期です。
積雪期は体力度5以上の人からスタートです。つまり無雪期に10時間歩けない人はお呼びではありません(すいませんね~)。(むろん、ロープウェーで行ける坪庭にスノーシューで散策するようなケースを除く)
ちなみに、私は無雪期は最大14時間です。自分で運転して帰りましたし、これ以上体力はイラナイな~と思った山行でした。また私は厳冬期に黒戸尾根に行って、もうこれ以上は体力はいらないな~と思いました。ただ歩かないと弱くなりますので、継続的な運動習慣は必要です。
余談ですが、山岳会の参加は、体力度5の人から上の世界です。 それより下だとハイキングの会にしか参加できません。山の内容が違うからです。
その② 標高300mを1時間
一般にコースタイムは、標高300mを1時間で歩くことを前提にしています。自分が標高何メートルを1時間で歩いているのか、計算してみましょう。
その際、ザックの重さは適切に設定しましょう。空荷とザックありでは違います。
■ ザックの重さの増やし方
私は3年前は、ザック12kgは重いと思っていました。これは嘘です。ザック12kgは軽いです。これくらいが担げないなら、一泊の山は小屋泊にしましょう。テント泊は力量以上です。
たぶん、ザックが重いというのは、20kgを越えてからの話です。 大体重いと、仙骨が沈むような感じがあります。
そういうのは、20分の道でもいいから、5kgづつザックを重くして、歩いて見ると分かります。
10kgをスタートにします。 15kgであれちょっと?と思ったら、12.5kgを担いでみます。
ちなみに、私は20kgはつらいです。18kgくらいまで平気で担げます。22、23kgあたりが限界くらいかな?
一般に人は自分と同じ体重までは担げるのだそうです。
必要な重さを担いでも、コースタイムで歩ける重さがその人のザックの重さです(特に登り)。
先日、私たち夫婦は、みどり池入口から中山峠までは4時間でしたが、それは、無雪期のコースタイムが4:25なので、コースタイムより余裕があります。ザックは私が15kg~16kgでした。これくらいなら、コースタイムに響かない、というのをよく分かって出かけていることが大切です。
■ 計画を立てるとき
計画は、ヤマレコで直近の記録をよく見るというのを私はしています。
山の状態は、去年と今年では違います。 去年は、峰の松目沢の記録は出てきましたが、今年は出てきません。
登山は、
適期をうまく掴む
というのが、とても重要な活動なので、体力もメンバーも技術もそろっても、適期、チャンスが揃わないなら、行けません。
それは先に行った人に聞くのがいいのです。
さらに、山小屋がある山域なら、電話します。黒百合ヒュッテに電話したら、ワカンを持ってこいと言われました。これで初心者が多いんだろうな~と分かりましたし、電話の受け答えをしてくれた人が、素人さんのバイトだな~というのも分かりました。
■ 山の機嫌
気温は、ー5℃から要注意だそうです!ー5℃なんて、その辺の裏山でもある温度ですね!
こういうのは大変貴重なデータです。 良く覚えておき、温度計もどこかにぶら下げておきましょう。
山の機嫌をうかがうのは、肌感覚なので、ベテラン山ヤさんほど、表現べたです。
でも、それを何とか理解する努力をするか、自分で自分の基準を作るか、しかありません。
山の勘、だの、なんだのと言いますが、「どうしてそう思ったの?」と質問すると、意外にも、勘なんかではなく、具体的で明らかな点を指摘したりします。たぶん、勘だ、と言うのが美学なのです(想像するに)。
しかるに、実際は、色々な目安があると思いますが、それを発見するのは、登山者側の努力による。
山小屋で情報交換が始まって、良い人が集まっていると、情報をもらえることがあります。
ただし、ヤバいときはヤバいという感じが本当にあります。たぶん根拠もあるのですが、根拠をより素早く脳が解析したのが勘、でしょう。
その場合、それは大事にしましょう。なんとなく嫌な感じってやつです。後でじっくり考えると、理由が分かる事も多いと思います。
説明しづらいことも起こります。私は、去年滑落したのですが、その一瞬前、デジャブ的に、転がる予感を感じました。カメラを落としたときも、なんとなくカメラとの別れが迫っている予感がしました。そういうのがもっと前に起ればいいですが、すごくかすかな感じなので、ピックアップし損ねます。
ただ気配で分かることは、本当だと思うべきでしょう。私のベランダには今日もヒヨドリが来ていますが、何にも言っていないけれど、みかんのおねだりだと分かります(笑)。
■ 心理的リスク
具体的に対策出来るリスクは、対策できます。真面目でサボらなければ良いだけです。
となると最終的に残るのは、心理的リスク。
ココにある以外にも、男性リーダーは、ボス猿的欲求を押さえ、男性ホルモンの下僕にならない必要性を感じます。
知人が鶏を育てていたときに、それまで他の鶏を追い払って、餌を仲良く食べられなかった雄鶏が、睾丸を摘出した途端に人柄?が丸くなって、他の鶏と一緒に餌をついばみ始めていました。同じような状況に陥っていないか、男性は要注意です。
勝手な想像ですが、夫婦仲がうまく行っていないと、男性は外で空威張りしないと精神の平衡バランスが取れなくなるのかもしれません。それはそれでかわいそうですね。
以下のバイアスが知られています。
1 コンコルド効果
ある対象への金銭的・精神的・時間的投資をしつづけることが損失につながるとわかっているにもかかわらず、それまでの投資を惜しみ、投資をやめられない状態を指す。Arkes & Ayton (1999) によれば、人間の幼児や下等動物にはこの現象がみられず、成人だけが陥る現象であるとされている。
例: せっかく遠くの山まで来たんだから、行かないともったいない(雨だけど)。
2 確証バイアス
己の先入観に基づいて他者・対象を観察し、自論に合う情報を選別し受容して、それにより自信を深め、自己の先入観が補強される現象である
八ヶ岳は初心者の山だって。(他の情報もあるのに読まない)
3 ハロー効果
ベテランの彼が言うんだから間違いない!
4 正常性バイアス
津波で多くの人がこれくらい大丈夫と逃げ遅れたことで有名
5 後知恵バイアス
事象の予測が当たった場合に被験者は発生前よりも予測が強かったと記憶する傾向があること。
遭難がそうなりませんように!
6 認知的不協和
人は自分の信念や、それまでの行動内容とは矛盾する、"新しい事実"を突きつけられると、"不快な感情"を引き起こします。その結果、自分の信念や行動と、"新しい事実"のどちらか一方を否定して、矛盾を解消しようとします。これを認知的不協和と呼びます。そのとき、信念を変えることが困難な場合、人は"新しい事実"の方を否定しようとします。
代表的な例がタバコで、タバコを吸うという行為に対して「タバコを吸うと肺がんになりやすい」という"新しい事実"が提示されます。すると、行動と事実の矛盾に対する不快感が起こり、タバコをやめるか、事実を否定することで矛盾を解消しようとします。しかしタバコには依存性があり、やめるのは困難です。したがって、事実の方を否定して矛盾を解消しようとします。
(以上 http://ronri2.web.fc2.com/hanron17.html より引用)
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