Sunday, February 1, 2015

節刀ヶ岳 北尾根北西支尾根

■ 自己決定の山

今日は、再度、雪山ルート開拓にチャレンジ!してきました☆

  自分自身でルートを設定する

という開拓スタイルの山です。

自分自身でルートを作る、というのは、つまり自己決定の山。自己決定=自由の獲得と同じことです。

いくら目の前にトレースがなくても、GPSでナビされている軌跡どうりに歩こう!というのでは、行先を決定しているのは、人間様ではなく機械様(笑)。

人間が自分で自分の行先を決める。その時に真の登山の充実感があります。

風の強そうな富士山
■ 降雪後の快晴チャンスをつかむ 雪・わかん

金曜日に甲府では5cmほどの降雪があったので、ご近所の山も快適な雪山に変貌したのか?と思いきや・・・雪が少ない!

不思議なことに御坂の山の麓は、ふかふか雪ではなく、一旦溶けたんだろうな~っと思える雪質。
表面が細かく波打ち、再冷凍された感じです。かるくクラストしており、2cmの最中雪

気温が高かったんですね。

イノシシ?鹿?の寝床
不思議だな~。去年の大雪は、本当にもったいない雪山ラッセルの日だったんですね~

でも、上の方はワカンが要りました。

下で要らなくても、上でいる、という実例です。

■ イノシシ

今日は、芦川オートキャンプ場でスタートです。軽トラの轍があると思ったら・・・猟師のおじさんが。

おじさんは、イノシシ猟だそうでした。節刀ヶ岳のことを東節刀、金山のことを西節刀と地元の人は言うのだと教えてくれました。

イノシシ猟があるだけに、イノシシ2頭分の寝床と思しき跡や、地面を穿り返した跡がありました。

寝床の方はだいぶ標高が上のほうでみましたが・・・この辺は熊はあまり出ないけれど、イノシシが多いそうです。熊とイノシシではイノシシの方がなんかヤダな・・・

しかし、イノシシ猟のおじさんがいるってことで、イノシシ君は人間を恐れているはずです。

ということで、猟師さん、ありがとう!ってことですね♪

■ 取り付き核心

こうした登山道の無い山は、尾根に乗るまでが核心だそうですが、まぁ、登りは尾根に乗りさえすれば、どこから、どう取り付こうが大体OKです。

登りやすい、登りにくいというのは、当然ありますが、結局、結果論で、振りかえってみたら、分かること。

今回も沢筋から入りましたが、地図に水線があるので、適当に歩いていたら、支沢があり、本流の向きが変わるところで少々の不安に出くわしました。とりあえずコンパスで方角を確認してOKと前進。

しかし、沢は

・倒木で歩きづらく、
・また水流も出ていた
・メンバーの一人は長靴でなく、濡れが気になる登山靴

だったので、我慢できず、沢を詰めずに尾根に乗ったのですが、下から見るより急で、慣れないメンバーには少々酷でした。

帰りに沢に降りると、源頭はなだらかで、大した登りではなかったので、そのまま詰めたほうがよかった。が、それは比較して分かることです。 だから、経験が大切ですね。パターン認識です。

P1084に乗るまでが取り付きです。P1084は明瞭です。

■ P1546~

次の目標地点はP1546です。ここも結構明瞭で、尾根の方に乗るまでは直進です。その後、P1546手前で尾根が方角を東に変える。しかし、まぁ大丈夫だろうという感じです。上にさえいけば。

登りはとにかく標高が高いほうを目指せば大体合います。

この区間は、よくある里山の、植林と自然林の混合した森でした。雪の上に並ぶ木の陰のバーコード模様がとてもきれい。

ワカンはつけず、快適に尾根を上がります。この区間に関しては、地図読みとしては初級です。尾根が方角を変えるところは、地図読み中級です。正しく用心深く行くなら、コンパスを当てたほうがいいです。



■ コルは風が強い

 P1546から先も基本的に南進ですが、北面のコルは風の通り道らしく、風が冷たい!

風リスク=コル

コルに入る前に手袋や防風シェルなど対策出来るようになりたいものです。

ここは雪がウィンドクラストしていました。

雪も深くなり、解けなかったのか、サラサラ、フカフカで、ワカン装着

ワカンを履いていて、3番目であっても前進に苦労します。

ふかふか雪のエリアは寒かった。

■ 藪

稜線が痩せてくると、みやまつつじの藪が少々・・・

そうなると、山登りらしくて楽しい☆ 

藪を抜けると、富士山の大展望という展開が、大菩薩嶺を丸川峠から歩いた時みたいでした。

北の尾根は、地味なスタートから派手な展望でフィナーレ、という展開の開け方をするんだな~。

この地味なくらい北面から、南進し、富士山、というルートのプロフィールは印象に残ります。

富士山を味わう感じですね!

■ 長靴

今日は、登山靴ではなくて、冬用の鋲付の防寒長靴にしたのですが、長靴、それでもやっぱり雪が入ってくる!

中敷きを入れて、5本指ソックス、さらに厚手ソックスを履いているにもかかわらず、靴の中で足が動き、靴下が寄れる・・・家に帰ったら、一番下の5本指ソックスが、半分脱げていた(^^;)


まぁ靴下が脱げそうになるのは、工夫で乗り越えられますが、雪が入ってくるのは、防がないと、雪が解けると、濡れて、気化熱で足の体温を奪って寒いです・・・ 雪の侵入を防がねば。あとはもっと厚手の防寒ソックスが必要ですね~。

というか、今日は、ソックスの洗濯が追いつかなかったんで、ワークマンの軍足でしたので、やっぱり登山用のウールの靴下を履くべきだったなぁと反省しました。

わかんのひもも長靴だといっぱい余ってしまいます。


 ■展望

南アルプスも大展望!

■ 締め

帰りは、

てんぷらそば850円を食してかえりました♪

こうした山で、山の基礎力が磨かれる、と感じた山でした。

防寒もですし、標高からリスクを読み取る力、地形からリスクを読み取る力、上手な歩き方、などです。

大きな山も小さな山の一歩から♪