Monday, October 6, 2014

竜ヶ岳

週末はお月見山行で竜ヶ岳に夜間登山でした☆

■ 会山行は優先

私は山岳会の山行は、最低1年間は最優先で参加することにしている。

というのは、意味が分かろうと分かるまいと、会の山行には黙って1年、と何かの本に書いてあったか、どこかのHPに書いてあったからだ。もしかしたら、師匠が私にそれを言ったのかもしれない。

ともかく入会して一年は、「馬には乗ってみよ、人には添てみよ」。

それは山岳会という組織へのリスペクト、敬意を表す、という意味でもある、と思う。

それで、実は最初は、ちょっと気が進んでいなかったが、お月見山行に参加した。お月見山行は、本質的には、お月様の問題ではなく、夜間登山と親睦であった。私は宴会が苦手で、ビビっていたので一安心。

■ 夜間山行vsヘッデン下山

私はヘッデン下山というのは、一つの山の失敗であると認識している。計画がしっかりしていれば、ヘッデン下山にはならない。ヘッデン下山は遭難の手前だ。

ヘッデン下山をしなくてはいけないようなギリギリの山行は、私は2回ほど経験がある。

西天狗南沢小滝だ。

夫と出かけた西天狗。これは11月で、日の短さを認識しておらず、つるつるに凍っている、石ころだらけの登山道は、滑りやすくて歩きづらく、すれ違ったベテランのおじさんがしょうがないな~という顔をして、荒縄をくれたくらいだった。

夫はそのときものんびりしており、大して堪えていないみたいだったが、私は大反省。敗因は、秋の日の短さ11月というコンディションについての無知。雪でもなく、土でもなく、大地が中途半端な時期の歩きにくさを強烈に認識した。アイゼンもつけれないし、うっすらと凍っており、滑りやすい上、凍っている箇所と、そうでない箇所があって滑りやすいところ、滑りにくいところを見分けながら歩かないといけなくなるのだ。

もう一つは去年、南沢小滝に行った時で、まったくの知らない者同士のゲレンデクライミング。だから、ダメの見本だ。

このヘッデン下山はギリギリまで氷に張り付いていたい、という執着心の結果だった。まぁ真っ暗というわけでなかったので、ギリセーフ。

初回の顔合わせと言うようなクライミング山行で、ヘッデン下山になってしまうと、リーダーの力量がばれる。クライミング力はあるが、山力がないということがばれてしまう。こうした状況に流れ込むことは、避けなくてはならない、と私はこのとき学んだ。連れて行った人がたとえ不服そうにしていても、明るいうちに安全圏に戻らないといけない。

連れて行ってくれた人は、別に悪い人ではなかった。ただ無邪気な人だったのだ。

私はこの人とはガイドさん主宰のクライミング講習会で知り合っているから、技術がダメとは言えない。ただ、登れても、山から入っていなければ、安全管理はお粗末になるということなのだ…。

…というわけで、ヘッデン下山は、山においては基本的に失敗を意味する。

しかし、人は、失敗を犯すことで成長するものだ。そして、成長するための失敗が致命傷とならないためには、そこに対する備えがなくてはならない。

そうした備えとしての夜間登山… お月見山行にしてしまえば、楽しいではないか?と楽しさとセットにするのが正解だ。

≪参考サイト≫
遭難対策をしよう!

■ 夜間登山に適した道

今回の夜間山行は、竜ヶ岳を夕方5時半から9時に掛けて登った。

竜ヶ岳は私はダイヤモンド富士をみるために冬にきたことがあるだけ。よく覚えていなかったが、夜も歩きやすい、明瞭で足をひっかけるものがあまりない、安全な道だった。

これが、踏み跡も不明瞭な登山道を歩くことになれば、夜は大変だろう。またアップダウンが急すぎて、クライミング要素が入る登山道でも苦しいだろう。

マンガ「岳」のなかで、下山が遅れ、ハイハイして降りた、という作者コメントがあるが…そういうことが可能な道である、というのが第一にポイントだ。地面はどこまでもつながっているが、地面の質として、登山道と非登山道が、暗闇でも手で、触って判別可能な道でなくてはならない。

竜ヶ岳の道は、登山道以外は笹で、笹原にぶつかれば、登山道ではないと分かる。

土曜日はすでに台風が接近中であり、ギリギリ天気が持ちこたえた形で、山頂ではキリが濃かった。山頂は風を遮るものがなく、ちょっと寒かった。

お月見団子を食べて一休み。 「ビバークする人は2個食べていいよ~」と、2個食べたものの…

先輩がツエルトを出したので、私もツエルトを出す…傘を広げて、上にツエルトをかぶせて中に入る…ものの・・・、ビバークは、中止して一緒にコテージに戻ることにしてしまった(笑)。

いや~人間はかくも弱い生き物ですね~(笑) とはいえ、本当に翌朝は雨が凄かったので、ビバークはしないで正解でした。

■ お化けの話で盛り上がる

この夜間登山中、ずっとお化けの話で盛り上がっていた…せいかどうか知らないけれど、途中で、何度も点呼。途中で誰かいなくなってしまう、ということがあるのかもしれない。

お化けが出そうな山ではなく、むしろ、星空がキレイそうな山だったけれど、やっぱり暗さが時間とともに段々と濃くなっていく気がした。草むらの中に、鹿の瞳がきらっと光る・・・と怖いだろうな~。

それにしても、お化けの話ばかりで、4時間の登山時間が持ってしまった(^^;)。

夜間登山というかカモシカ山行を私は、一度、金峰山の稜線あたりでしないといけないな~と思っている。

カモシカ山行と言うのは、夜通し眠らないで歩く訓練のことです。朝始発のバスに乗って帰るというような訓練ですが、極限まで歩くという遭難シミュレーションになります。

■ モテ話で盛り上がる

さて、我々は夜間登山も首尾よく、9時には下山終了し、コテージに帰着した。

さっそく宴会の始まりです。この日は鍋。

ビールで乾杯。ワインを最低2本は明けたかな。お酒は、みな飲まないタイプらしく、ほどほどで楽しく宴会が始まったのですが…

話題は、モテ(笑)

ずーっと、いかにモテるか?の話で盛り上がりました。 山ヤってモテたいんですね~。そうなのデスカ?

わたしには山ヤはモテませんよ~ だって山男って山で死にそうじゃん? 一家の大黒柱に死なれたら困ります。

ってイマドキは、ハセツネみたいな、”より危険、より困難”を目指す、アルパイン志向の人は絶滅危惧種だから、いないのかな?

じゃあ、他に一体どんな山男がモテるのか?  謎だ・・・。

みなで近くにあった、古い「岳人」のグラビアページを色々眺めてみましたが… うーん、見当たりません。モテそうな男子… どうも岳人のような、泥臭い山屋の中にはいないらしい・・・

かろうじて、サバイバル登山で知られる服部文祥さんが、獰猛な目つきでカメラをにらんでいる写真がありましたが…

「この人モテるよね」と先輩が指摘。

「はい」

と、一応、答えたものの… しかっし、どうなんでしょう? 

だって服部さんの自宅って家で鶏をさばいて食べるような家庭で、子供たちも、ふつーに、鶏肉はさばいて食べるもの、と思っていそうでした…ずっと以前にそういう特集があったので…。

奥さんも鶏をさばくところから、ですから、奥さんになる人も、男性が好きなだけでなく、古き良き生活と言うか、マタギスタイルの生活が好きな人でないと務まりませんね~

って、ふつーの女性は、鹿を撃ってきて、捌いてくれるスキルより、普通に良い収入を得てくるスキルを重視するような?

たしかマンガ『岳』で久美ちゃんも言っていましたが、「三歩?ダメダメ。石器時代なら考えるけど」

というわけで、山男、モテ説 撃沈…(笑) 

会の女性新人ワタクシには、案の定、

「どんな男性がいいの?」

と聞かれました。この質問、定番なんだなぁ。

とりあえず、ワタクシは「重い荷物を担げる男性」と定番のごとく、返事をしておきました(笑) やっぱ、若い男は担いでナンボですよねっ!

登れる男性、とか、担げる男性、とか、頼りになる男性、とか、色々ありそうですが、かっこいい山やって、いったいどんな山ヤなんだろうな~。私にも全然わかりません。かっこ悪いのは分かるけど。

モテる山ヤかぁ・・・ 山ヤ自体がモテない人種って気がする時代だしなぁ・・・。バンドマンってモテるんですかね?何人か大学の時の友人がギター弾きですが、モテている気配はなかったけどなぁ。

もしかして、私はモテる男を知らない?! あっ!弟はモテていました!!姉の私が言うのも、何ですが・・・。亡くなった時、彼女が3人もいてビックリ。弟は姉の私のマネをしている男の子だったので、女の子の文化に詳しく(つまり少女漫画も読めるし、あやとりもできる)、県大会くらいには出るようなスポーツマンでした。

・・・ということは、山男は、女性の文化に詳しくなれば、モテるんじゃ??? でも、美容に詳しい男性がいたら、やっぱり、ちょっとキモイかもしれないなー。うーん。

■ ファッション?

山ではあんまり服(見た目)は、どうでもいいかも?

でも、新人会員の入会には、服は意外に重要かも?服が昔ながらだと、昔ながらの根性論的登山を要求されそうで警戒してしまうからです。

でも、持っているギアは古いほうがかっこいいしなー。

手ぬぐいを頭に巻くのは、カッコいい系の選択肢と思うのですが、ここで、温泉宿のロゴが入ったタオルになってしまうと、やっぱり違う気がする・・・

うーん、山ヤのためのスタイリスト、いたら流行るのかも?

あ、なんか違う話題になりましたが、とりあえず楽しい夜会山行でした☆

≪参考サイト≫
いろいろな出会い
山では強い人がエライ