Friday, October 17, 2014

落ちるためのロープ&落ちないロープ

■ 装備の選択も自己責任ですよ~

このブログを書いていて、一番うれしいのは、”役に立った”と言っていただけること。

なのですが、逆に、”困ったな・・・トホホ”という時も、時たま、あります。

みなさん、山は自己責任です。 自己責任の一つには、”装備の選択”も入ります。

「ロープ、これでいいでしょうか?」と聞かれても困ります・・・(^^;)

マムートのシングルロープ なんと9000円!安!
それは、「わたしでも歩けるでしょうか?」と山小屋で聞かれるのに、なんだか似ています・・・(--;)

私は、テンドンのアンビジョンを持っていますが、これにしたのは、スペックと価格から見て、ベストバイだと思ったからです。

しかし、滑りやすいから、とコーティングが嫌いな人もいます。アイスクライミングをしなければ、防水やはっ水のコーティングは要らないです。

なので、用途が違えば、ベストバイは違うのは、当然のことなので、その辺は自己判断でお願いします。

■ 自己判断のお手伝いを

ただ、何を買ったらいいか?という自己判断は、それはそれで、結構難しいです。

私も、上記のマムートVertexは、見た瞬間、「ベストバイ!買おう!!」と思ったのに、「待てよ、私は、外岩ショートピッチ、まだ自分でロープを張れないし、そんなに頻繁にするか?」と自問自答して、「パートナーいないし、あまり岩登りをしないかもしれない・・・」と思ったので、その時は買えませんでした。

自分の登山スタイル、クライミングスタイルによって、買うべきロープは違うので、その辺の事情が分かる前にロープを買っても、あまり良い買い物ができないのではないか?というのが、私のアドバイスです。

■ 色々盗んで学びましょう

ちなみに先輩は、マムートの、7.5mmの最軽量のダブルを2本セットで持っています。7.5mmなんて、みんな「え?!細引き?!」とびっくりしていますが、スペック的にはそれで十分、ダブルもツインも仕様を満たしています。

伸びの良いロープを怖がる人がいますが、それは落ちること前提のスポーツクライミング的なフリークライミングが、その人の山のスタイルだからです。

外岩でも、トップロープの人たちは、ガンガン落ちています。 そういう風に外岩をとらえている人が、この7.5mmのロープで、トップロープを張って、ガンガン落ちたり、ローワーダウンを繰り返すと、ロープが激しく痛み、全く用途としては不適なことになってしまいます。

つまり、先輩が7.5mmダブル/ツイン仕様を持っているってことは、逆に言うと、「今度からマルチ(=落ちない)で、どんどん行くよ!」って意味です。 ロープが太くて重いと、ロープが出れば出るほど、ぜんぜん登れなくなるんです。ロープが重くて・・・。なので、軽いロープが欲しくなります。その結果、ロープ径はどんどん細くなって行っているわけですね。

ただ細いロープは伸びが良いロープですので、落ちれたときに、予想以上に伸び、墜落する距離は大きくなります。しかし、距離が大きいと言うことは落ちた人が人体に受ける衝撃は、少ないということです。

大事なのは、グランドフォールしそうな地面付近で墜ちてはいけないということを分かっていることです。

またこうしたロープをトップロープに使ったり、ローワーダウンに使ってしまうと言うことも、分かっていないなーと言うことになってしまいます。

この辺は個人で勉強というか、色々雑誌などを読んだり、ペツルやマムート、エーデルワイスなどのカタログでロープの分類を見たりしていると、分かってきます。

なんと8mmのシングルもある!


良さそうなロープをちゃんとお店の人に教えてもらっておく
こういうのをたくさん見て、どうロープを使い分けるのか、理解しておくことが大事だと思います。

落ちること前提のロープ

落ちないこと前提のロープ

があります。

軽量シングルは、マルチピッチでも屈曲が少ないルートで、軽量化したい時や、核心部が上部にある課題で、限界グレードトライなどの時に良いロープです。

が、トップロープやローワーダウンをするには、もったいなさすぎます・・・(^^;)

それには、もっと安い太いロープで十分なのです。

でも、そうしたロープは重いので、高山のマルチに持って行って6時間も担ぐには、向きません・・・


≪参考≫
 ロープの研究
 ロープの購入検討中
 伸びの良いロープを使う時の注意点:軽量シングル
 60mのダブルロープ買いました

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