Monday, September 22, 2014

山と酒 山とコーヒー

■ 山と酒

マンガ『岳』によると、山男の定番は酒に強い男、というものらしい。

しかし、ホントに私より強いんだろうか? 

実は私は酒に強い。別に、たくさん飲みたいとは全然思わないけど、強い。遺伝だろう。

私の父方は神主の家系だったが、神主の家系というのは、基本的に代々酒のみの家系らしい。ほとんど覚えていない父親の記憶は、酒を飲んで息が臭い、というものだ。3歳くらいの女児にとって28歳の男性は、オジサン以外のものではないので、悪いけど、酒臭いオヤジは、実父であろうがなかろうが、ゴメンだ。

というわけで、3歳児以来ずっと、酒飲みはゴメンなので、会社の飲み会も好きになれない。

宴会と聞いて、参加意欲が湧く、ということはない。自分自身も別に酒に酔って騒ぎたい、という欲求自体がない。お酒を飲まないと饒舌になれないってのもない。

なので、お酒をたくさん飲みたい!ってのが全然ない。なんで、みんなお酒を飲みたいのかしら?

というわけなので、別にお酒をたくさん飲みたいとは思わないので、単純に飲んでいる量が少ないだけなのかもしれないなーとは思うけど、一緒に飲んでいて、先につぶれた(つぶされた)ことはない。大体が、皆が先につぶれ、会場の後始末を担当する羽目になる。

飲み会は、基本的に女性に期待されているのは、単純にお酌担当だし、強制的にお酌させられる席の何が楽しいのか?!

飲んでいたら、食事はおろそかになるし。同じ5000円なら、しゃぶしゃぶ飲み放題セットより、フレンチディナーコースの方がいいな~と思う。

以前バレエの仲間10人くらいで集まって飲み会したら、別室だったのに、店の人にさらにふすまを締められた。女性の飲み会は、強烈にウルサイらしい。そして、誰も相手の言うことを聞いていないで、それぞれが好きなようにしゃべっている。その上、翌日何をしゃべっていたのか、誰も覚えていないらしい(笑)。

唯一の飲み仲間は、久しぶりに会いに行けば、必ず朝まで飲んでいるけど、それはバーで二人で話ながら、飲んでいる。別に朝まで飲もうと思っているわけではなく、積もる話を話していたら、朝になってしまった…って感じだ。

大体、一緒に飲み始めて、先につぶれるなんてずるい。なので、飲み会では損をする。だから飲み会は基本的にそんなに歓迎していない。

基本的に、山も里も、4人くらいの飲み会が一番好き。10人以上になると、もうみんな、誰が誰か分かっていないんじゃないか?

魚料理がおいしい店で地酒とか、フレンチの名店でワインと、とか、エスニック料理の店で現地のビールなどは、キライではない。それは、あくまで、楽しい仲間と、料理と酒のお味を楽しみにいくからだ。

■ @山

でも、雪の山では寒いので、お酒を少し飲んでから寝ると、寝入りばなの寒さを実感しないで済むなーとは思う。

夏の暑い中を歩いて来た後は、単純に冷えたものが飲みたい。で、ビールになる。でもビールもおいしいのは一杯目だけだしな~。




山の食事では、日本酒か、ワインを少し飲む。のは、体があったまるからだ。 

和食の時は、日本酒の純米のを一合。 純米限定なのは、鼻がとても良いので、醸造用アルコールをかぎ分けてしまうからだ。

ワインなら、100ミリリットルくらい。山で売っているワインはおいしくないのが多くて困る。ワインは、味の当たりハズレが大きく、当たりでないと飲んでもおいしくない・・・ので、山小屋で買うと、リスクが大きい。ので、ハズレが少ない日本酒になるが、日本酒も純米を置いていないと買わない。

残るは焼酎になるが、これは私は口がうるさくて、森伊蔵とか、高級焼酎以外は飲めないのでパス(笑)。

ウイスキーは、バーボンも好きだけど、チョコレートと一緒にチマチマちびりちびりと舐めるように、飲むためで、山で寝入りばなに飲むのに適していないので、雪山で持って行くのは遭難した時用だ(笑)。

というわけで、山でも、山でなくても、お酒は良いものを少しでいいや。

■山とコーヒー

一方、山とコーヒーについては、なんだかもう憧憬に近いかもしれない。 

稜線に沈む夕日、そして熱いコーヒー…もしくは、テントの前で朝日を眺めながら、飲む熱いモーニングコーヒー…っていうのは、ほとんど実現しない夢だ。

山とコーヒーは実は相性が悪い。

けっこう大変・・・
というのも、コーヒーはコーヒーのカスが出るからだ。 コーヒーは南の国の農産物なので、コーヒーかすを山に捨てるのはあんまりよくないと思うし、焚火していたとしても、濡れているものなので、燃えないと思う。

それにコーヒーはカフェインでシャッキリする効果はあるけれど、実は体を冷やすものだし、利尿作用があるので、山にはそんなに向かない。

実際、疲れた体で、山でコーヒーを一服しても、そんなにおいしいとは感じず、むしろ熱い味噌汁の一杯の方が、おいしい。

だけど、なぜかコーヒーを飲みたい人は多いみたいだ。たぶんそれはスタイルの問題かもしれない。

ただ、ドリップコーヒーは贅沢だが、その労力にあった味わいを感じられることは少ない。室内でないので香りが飛んでしまうし…サーモスの湯では、ガスで沸かさないと豆からおいしく出ないし、カスも邪魔だし。

ミルを持って行って、豆から挽いて名水コーヒーってのもやってみたけどなぁ…微妙。

結局、コーヒーで一番良いのは、スティックになっているインスタントコーヒーだった。山ではインスタントでも十分おいしい。

結局、山では、

・コーヒー → 朝一 カフェイン中毒なので。カフェインのローディング。
・甘くしたアールグレイの紅茶 → 行動中
・昆布茶 → 行動後
・甘酒 → 冬
・コーラ → 夏の汗だくの到着時
・おしるこ → 冬の小屋到着時

が、おいしいな~って思っている。

けれど、やっぱり下山して、家についたら、さっそく自宅でおいしい豆から淹れるコーヒーを一杯入れてホッとしてしまうし、みどり湖PAではスタバに入って、ラテを買ってしまう。

うーん、コーヒーが旨い条件と言うのは、一体どういう条件なんだろうか?

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