Monday, September 8, 2014

新井和也さんの日めくりカレンダー

■新井和也さんの日めくりカレンダー

2012年にお世話になっていた三つ峠ネットワークから、新井和也さんの日めくりカレンダーのお知らせが届きました。

新井さん、去年亡くなってしまったんですよね・・・長次郎の頭で。落石でした。

私は新井さんとは数回、会でお会いして、下山を送ってもらったりしたことがある程度でしたが、亡くなったことがショックで、小屋を一時下山して、追悼登山に出掛けたくらいです・・・。

私は登山という世界が良く分かっていなくて、でも、人に連れて行ってもらう登山は、する気がまったくないという確固とした気持ちはハッキリしており、となると、選択肢は、山岳会は最初からダメだし、ガイド登山はありえないし、講習会しかない!と思っていました。(無邪気だったなー)

その頃は、まだ気を引き締めて、講習会(大町の山岳総合センターの一年コース)を1年我慢して、出さえすれば、技術とか呼ばれているものが何なのか分かり、そして、身に付き、あとは、夫と二人で、雪の赤岳に登っても、誰からも文句を言われなくなる!って思っていたんです。赤岳に行きたかったのは、そもそも夫ですが、彼を確保してあげたかったんです・・・。

今ではそんな無邪気な幻想は捨てましたが・・・。

でも、当時私は、新井さんをイメージしていました。そして亡くなったのがとてもショックでした。まるで、今から私が足を踏み込もうとしている世界は、新井さんを死に追いやったように私を死においやるかもしれない、と自覚したからです・・・。

私は怖くなりました。新井さんに起りうることは私にだって起こりうるからです。実際、バットレスだって、ルンゼを上がっているアプローチなんて、落石の巣です。

そういうわけで、新井さんの死は私の心に大きな衝撃でした・・・ショックでボーとしていて、先輩が心配して、会いに来てくれたくらいです。

新井さんは会の中心的メンバーで、おばちゃんたちからも人気があり、著書も出始め、これからブレークするか!と思われる矢先の出来事でした。

何しろ、山の世界では、クライマーと高山植物の世界の懸け橋になれる人ってすごく少ないのです・・・でも、花って岩っぽい山に多いんですよ。 

それに環境問題についての感覚が若い者同士一致していたのです。

私は団塊2世ですが、1世の人たちのイケイケの世界観にはイマイチ共感できません。たとえば、以前大阪のフィットネスクラブで、シャワーを浴びていたのですが、シャワー出しっぱなしなんです。

で、「会費を払っているんだから使わないと損損!」とか言ってるんです・・・必要以上に使っていたら、何が損なのでしょう?

それより、一か月間出張で一回もジムに行く時間が取れなかったワタシは会費返してほしいですよ。一か月休会だと、再入会するほうが損になる料金システム、改めて欲しかったです。(つまり世代間の富の再配分はこんな具合にして行われているんだなぁ。)

でも、新井さんは、そんなオバチャン世代のゴキゲンも損なわず、かといって環境問題には断固とした、厳しい意見を雑誌等に寄せ、本当に頼りになる方でした。

世の中は惜しい人を亡くしました。

このカレンダーは三つ峠山荘で入手可能なそうです。低山もやっと良い季節になってきました。

ぜひ三つ峠マルチピッチクライミングの折には、山荘でカレンダーお求めください。





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