Saturday, May 31, 2014

初めての富士山

■ 山友達

今日は、2年前の鳳凰三山で知り合いになった山の友人と、富士山に行っていました。今回のヤマレコ。

富士山、雪上訓練で5合目に行ったことがあるほかは、実は一切興味なし!でした。

7合目から山頂方面
でも、最近、御坂山岳会に入ったので、御坂山岳会なのに、おひざ元の富士山に登っていないのは、多少まずかろう・・・と思っていました。

友人は、富士山なんと99回目!栄誉あるリーチがかかった富士山でした。 私が2年前にお会いした時点で、84回目でしたから、2年で15回も! 一年7回登っている!

真夏みたいな積乱雲(汗)
私が富士山に興味がないというと、「富士山を知らないな!」ということで、連れて行ってくれよう!という話になったわけでした。

ただ私は無雪期はまったく興味がないので、6月。

去年も企画していて、天気が悪く、延期になり、今年登ることになりました。

富士山は、6月と9月がおススメです。

■ ヒョウ&無展望

しかし、今日は朝から天候の変化が激しい富士山でした。

朝は真夏で山頂付近は真冬。

ヒョウが降り、あられが降り、雨も降って、山頂は展望無し(ーー;)

 また来い!ってことですかねぇ・・・。

とっても暑く、雪は腐っていて、そして山頂は真冬でした・・・





■ 早すぎた下山&頭痛

積乱雲&風が強いことを示すちぎれ雲
登山道は、彼おすすめの、須走口5合目から登りました。 

登り6時半出発、12半山頂、15時下山。 

トータル8.5時間の山です。

私もたぶん、6時間、3時間の山だと思っていたので、読み通りでしたが、読み通りでないのは頭痛です!!

実は最近クライミングが多く、じっくり歩く山が少ないので、登りが最近弱くなっているので(^^;)、久しぶりの体力勝負の山、心配していました。

私は高所にも強いほうではなく、むしろ弱いほうみたいなのです。気圧変化に敏感で、低気圧が近づくと分かります・・・(^^;)。

やっぱり3000mもある富士山だし・・・高所順応が大事、というので、昨夜は前夜泊を予定していたのですが、仕事から帰ると10時で、もう眠く、あえなく撃沈・・・。 

10時から運転2時間して、須走口まで行く元気はなくなっていた。

ので、高所順応が心配でした。

雨雲も・・・
それで登りは用心しながら、一歩一歩登りました。 

登りは、扇沢の雪渓や、西穂高沢を経験した後だったので、富士山がに見える(笑)。

傾斜は寝ていると思いました・・・ので、雪が腐っていてアイゼンが刺さらずすべって登りづらい以外は、そんなに大変でないのですが・・・、

問題は下山後でした・・・

下山は雪道なので、ラクラクと言うわけで、2時間半。

半分滑りながら駆け降りたら・・・ 下山後、運転しながら頭痛が・・・。 

これは水を十分飲まなかったせいか?と思い(今日は600mLくらいしか飲んでいない)、水を飲みますが、良くならない・・・。

この頭痛、子供の頃良くなったような、気圧の変化による頭痛でした・・・。

そうか、登りで高度障害が出なくても、急激な標高差で下りで出るんだ・・・

というわけで、さっきまで寝ていました。






こんなのが降った・・・
それにしても、富士山、一日で四季が全部ありました・・・(^^;) 
山頂では展望がなかったくせに、下山すると、平和な感じに山日和風情を醸し出していました・・・


山のご縁って、ホント、不思議な感じ。

富士山に、こんな形で登る日がこようとは・・・。

6月の富士山はガイド登山にもなるくらいで、雪山としては優しく、登りやすい時期なのだ、とは知っていましたし、そんなに高額なツアーでもないので、それで登ってもいいなと思っていましたが、こんな形で、日本一の山頂を踏むことになるとは。

展望はありませんでしたので、また来年の6月にでも、展望ゲットのために再チャレンジしてみます。

富士吉田口からなら、もっと短時間で登れるようです。

前夜泊&アスピリンは必携ですね!

下山後の富士山…平和すぎ・・・


Friday, May 30, 2014

チェストハーネス、要る?要らない?の話

■ 伸びる紐

インパクトフォースと言うのは、衝撃荷重という日本語に訳されています。

つまりバンジージャンプのように人が落ちたときに、落ちたものが受ける衝撃のこと。

誰でも想像すれば分かりますが、ゴムにつながったものが落ちると、びよーんとなって落ちたものは壊れない。

けれども、伸びない紐でつながっていて落ちると、人体は紐から真っ二つにちぎれてしまいます。

昔のロープは スタティックロープ、つまり伸びない紐だったそうで、そういう場合、クライマーが落ちると、胴体がちぎれてしまいます…(汗) 

今はそういうことがないように、ゴムと同じく伸びるロープが使われているそうです。

まぁだから、クライミングロープはゴムなんですよね。伸びる。

■ 怪我を防ぐため?

しかし、そうは言っても、落ちれば、びよーんとなっても、衝撃は感じるはずですよね?

人体がギリギリ耐えることができる衝撃は12kNだそうです。前に岳人の連載に載っていました。国立登山研究所の確保理論のテキストにもそう載っています。このテキストは、コンパクトに必要な知識がまとまっていて、超おススメです。

国立登山研究所の確保理論のPDFへ Go!

しかし、12kNというのは、ギリギリ耐えられるというラインで、8kNでも人体は腰椎骨折などの憂き目に合うのだそうです(>0<)。

高所特殊技術の広場


こちらのサイトには8kNでギリギリでも墜落で、半身不随、とあります。怖いですね。

8knというのは、ロープの衝撃荷重が大体そのくらいで合格ラインにされています。が、人体にかかる衝撃は小さければ小さいほど良いわけで、もっと小さいといいですね。でも、そうすると今度は伸びが大きくなり、つまりたくさん伸びる=グランドフォールしやすいということになります。

伸びと衝撃吸収能力は、相反する性質です。よく衝撃を吸収して伸びないロープ、なんてありません。

私の買ったロープは伸び率が36%~28%くらいあるので、10m出していたら、3m伸びてしまいますね。けっこうたくさん落ちるので、流さなくていいロープかもしれない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【衝撃荷重】 1=7.8kN、½=5.9kN、∞=9.0kN
【対墜落回数】 1=5、½=15、∞=37
【伸び率】 1=36%、½=32.3%、∞=28%
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そして、ツインの使用では、インパクトフォースが9Knです。つまり、ツインで使用していて、落下係数2で墜ちたら、腰椎確実にダメですね。

■ 腰椎骨折?

墜落で多いのは腰椎骨折です。まぁ腰で支えるロープにつながっているので、理解できる話ですよね。

つまり落下するときは、頭が下にならないようにしないといけません。

腰椎って…腰痛と同じで、強さは背筋力と正比例です。

一般に女性の方が男性より腹筋は弱いですが、男性の場合は体重もリスクになります。

妊婦は腰痛がつきものです。それはお腹が出るとそれを補うように腰椎が反るからです。それと同じで、メタボでお腹が出てくると、腰痛がつきものになります。

で、落ちたときに、腰椎骨折する人としない人の分かれ目も、腹筋です。

≪実験≫

1)ハーネスにぶら下がる
2)頭を下にする
3)元の座った体制に腹筋で戻る

つまり、これがクライミングで体型で人が差別?(笑)を受ける理由ですね。お腹が大きく、体重が重いと、ビレイヤーが大変なだけでなく、本人もリスクが大きいのです。

体幹の力を鍛えましょう!!!

余談ですが、お腹をへこますには、お腹が元のサイズ以上に膨らむほど食べない、が基本です。人間は自分の今持っている腹筋で押し戻せないほど胃を膨らませるようには作られていないみたい・・・

■ 目撃事例 3つ

私は、プロのガイドさんのアイスクライミングの講習を受けたことがあるのですが、プロなのにチェストハーネスをつけていました。

後ろの人はチェストハーネスしている
また、K2に登ったことがある、という立派なクライマーの方がサブリーダーを務めてくれた、沢の講習会に行った時も、その人はチェストハーネス利用者でした。

それから私の師匠もアイスではチェストハーネスしています。

ツールラックを兼ねているそうです。

世界に名だたるビッグウォールに行ったクライマーや、K2経験者ってクライミングは上級者というか、上級を超えて、クライミングの本を書くような人ですから、熟達者のはずです。




熟達者がチェストハーネスがいるっていうのなら、初心者はもっと必要なのでは…(^^;)?

というわけで、探し回ってマウンテンダックスのチェストハーネスを買いました☆ 定価4000円弱でした。

私は体幹の力は標準と比べ少ないほうではないと思うし、体重も重くはないですが、落ちない自信はない。

ので、作戦は、小さな金額で買える安心は買う。お金で買えない安心は頑張って勉強する、です。

このダックスのチェストハーネス、今、品薄で、あちこち探し回らないと手に入りません(^^;)。メーカーも次いつ出す予定か、”予定は未定”だそうです。

私はへたくそなので、”普通はコケないよな~”ってところも、やっぱりヘルメット!って感じです(笑)

プロだってそうしているんですから、何も恥ずかしいことはありませんよね!

ロープを購入しました☆

■ カラファテファン♪

さっき、友人の送別会から帰りました。 今回はカラファテのみ立ち寄り、秀山荘へは(力尽きて?笑)立ち寄らず・・・。

またもやカラファテファンになりました(笑) ジャック中根こと、中根穂高さんが丁寧に対応してくれました。サインももらっちゃいました☆
前穂、奥穂、北穂?
カラファテHP へ GO!

カラファテの上のパタゴニアは、アウトレット店になっていましたが、今回は、洋服を買うまでの攻撃力(購買パワー、つまりお金)がなく・・・ほぼ見るだけで断念。 アウトレットを買うも、試着ができるありがたい店のようです。

■ 他のお買いもの

今回は、色々不足しているギアを買いました☆ 
ホントは小さな環付ビナも欲しかったし、長いスリングと、クライミング用のズボンも欲しかったけど、あきらめました。優先度の高いギアから買います。


≪お買い上げリスト≫
・ロープ ミレーアブソリュートプロ 
BDのハーネス ロータス XS 
・ダックスのチェストハーネス
・ロックテリクス シンプルアセンダー
・エーデルリッド アラミドコードスリング
・クライミング用ソックス

です。

ハーネスは、今まで、カンプジャスパーCR3ライトを使っていましたが、なんとヌンチャクをぶら下げると ウエストベルトが重みで緩むんです・・・

男性用なので、元々ウエスト位置が微妙に合っていないのは、妥協して購入したのですが、それがそんな問題につながるとは…。

結局、3、4つ試着して、座ってみてから、一番フィットが良いものを買いました。

ハーネスはフィットが大事

ということが分かりました。 

エーデルリッドのハーネスも良かったのですが、ギアループがシンプルな形だったのとピンク色だったの、素材が冬に向かなさそうだったので、BDのにしました。

実は、BDロータスも少しウエストループが短すぎて、洋服を着こんでいる冬は着脱がちょっと大変そうですが、考えてみると、冬のウエアを着こんでいるアイスのルートや雪稜は、おそらく先輩としかまだ行けず、つまり、セカンドで行くことになるので、カンプジャスパーで行ける。雪稜ではロープにぶら下がって座り込むことはないし、アイスはチェストハーネスと併用すれば問題なし。

チェストハーネスは回収用ラックとして活用するつもりです。前シーズンは、スクリュー回収でも、パンプしてギリギリ感が一杯だったのですしね。

というわけでハーネスも使い分けですね。

 雪稜 → カンプジャスパー単体
 ルート → カンプジャスパー + ダックスチェストハーネス
 岩    → BDロータス
 スポーツクライミング → BDロータス

≪参考≫
ハーネスの研究
ハーネス買いました
 
 ■ ロープ、買いました☆

No1重要アイテムのロープですが、ミレー アブソリュートプロ、というロープに決まりました☆

私は、シングルの外岩もインドアも行けるシングルを、と考えていたのですが、なんと、そういう用途のまとめ方ではなく、

シングル、ダブル、ツイン、が一緒! という優れモノ!

普通はシングルとダブルは別々のロープなのです。

なのに、シングル使用もOKなダブルロープなのです!

その上、防水加工があり、アイスにも、沢にも使える、という優れもの・・・ なおかつ、価格が下がっていて15000円ちょっと!

ただし、シングルでの利用というか、気軽な墜落は、体重が55kg以下の人のみの特権です(笑)

私は墜落係数と最大衝撃荷重を勉強してから行ったので、即決でした☆

スペックはこれです。(http://earthship-outdoor.com/?pid=40683847 より引用)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【衝撃荷重】 1=7.8kN、½=5.9kN、∞=9.0kN
【対墜落回数】 1=5、½=15、∞=37
【伸び率】 1=36%、½=32.3%、∞=28%
【編み糸数】 1=40、½=40、∞=40
【サイズ】 9.0mm 50m
【重量】 重量/m=約3.0kg(54g/m) 

【機能】
・ハイドロフォビック(はっ水)加工
・ケーブルコアロープ
・ミドルマーキング
・アンチツイストパック
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

です。 

”1=7.8kN、½=5.9kN、∞=9.0kN ”の意味ですが、”1=” というのは、”シングル利用の時は” という意味です。

シングルの利用で、墜落したら、7.8kNの荷重が最大で墜落者にかかるという意味です。この値は小さいほうが優れており、大抵のロープは8KNほどです。

参考: ロープの研究 ロープの購入検討中、 シングルロープの購入検討中 

墜落回数ですが、シングルの時なら 5回、ダブルなら15回、ツインなら37回の連続墜落に耐えうるという意味です。 これは多いほうが優秀なロープです。37回連続墜落しないよな~。

このシングルで5回の墜落回数ですが、少ないように思えますが、実は体重が80kgの場合を想定してあり、55kg以下の人なら、もっと多くの回数の墜落に耐えるのだそうです。

伸びが大きいので、ビレイは慎重さがより必要かもしれません。が登る人が衝撃を喰らうことは少ない。

ガンガン落ちるインドアの用途には向きませんが、

≪メリット≫
 ・ダブルにもシングルにも使える
 ・軽く
 ・アイスや沢、外岩も使える
 ・価格が安い

≪デメリット≫
 ・重い人の確保には向かない
 ・60mではなく、50m
 ・細径&コーティングで流れやすい

60mがいいな、とは思いましたが、ダントツ、メリットが勝つので、お買い上げ決定です。

なんと言っても、軽い! たったの54g。ダントツ軽いです。 それにとても安く買うことができました☆

撥水加工もあるし、インドアで流れやすいのかな~くらいが、問題点です。

有名なガイドさんもこれを使っているそうです。

実は、即決した理由の一つに、去年12月に南沢小滝にシーズン初アイス(どころか、岩デビュー前のアイス)で行った時、隣にいた若いガイドさんが使っていたロープがコレのような気がするから、というのもありました。

すごくきれいなグリーンのロープで、印象に残ったんですよね。

実は、今年はアイスの間じゅう、近所のパーティに、「どこのなんて言うロープですか?」と聞いていました。写真も撮っておきました。

それで、ロープが非常に高価というのも知っていたので、この価格で買えたのは本当にラッキーでした☆








Thursday, May 29, 2014

ガチ的買い物リスト

今日は今から一年ぶりくらいの都会への遠征です。 古い知人が地元へ戻ることになり送別会です。

日ごろ都会に出ないので、慌ててマニキュア塗ったりしています。都会人に復活せねば!

■ ガチって何?

最近、ブログのタイトルを更新したら、アクセス数が一気に上がりました(汗)。

実は ガチ山”女子”でも、山”ガール”でも、もうないんだけどねぇ・・・(^^;)

女性を子ども扱いするのは、東洋の伝統的価値観です。褒める方です。東洋では幼いほうが価値があるんです。

その証拠に、私が「もう女子でもガールでもないよ」と言うと、大抵の東洋の方は「そんなことないよ~」と慰めてくれます(汗)

いや~ 全然反対… 女子とかガールとかって大人に向かって、それ褒められています???

褒められていないよなー(ため息) 

私は英米文学を専攻して、どっぷりWASP的価値観に染まったせいか、全然、褒め言葉に感じられないのですが、どうも、日本では褒め言葉らしいので、そこのところが違和感で、ブーブー言っていました。(ってワタシ日本人歴40年ですが ^^;)

以前は「ったく。ちょっとなぁ~」と思っていましたが、最近、割り切りました。それで、タイトルを変えました。

まぁ、お愛嬌。ってことで・・・。ガチというのも、変だけど、まあ、深く考えず、通じやすく、ウケが良い、というだけのネーミングです。 


■ ガチ的欲しいもの

最近、ヨガをしているので(というか甲府にいるので?)、物欲がなくなって「良かった良かった」と思っていましたが、このところ、また物欲が復活して、困ったなぁ…と思っています。


☆欲しいものリスト

・チェストハーネス(沢とかで私は落ちそうなタイプ…)
・ながーいスリング(固定分散用)
・ながーいスリングのヌンチャク あれば・・・ 
・タイブロック
・ペツルべーシックかユマール ?
・防水ヘッドライト 今のが小屋で使っていて壊れた…
・シングルロープ
・ローブバッグ
・ペツルスパナ 講師が使っていて羨ましく思った
・女性用のオールラウンドハーネス(今のがぬんちゃくを下げるとずり下がることを発見…)
・ロープフック つるべではないときに有効
・沢用の靴 (今のがゆるゆるで登れないということを去年発見)
・クライミングシューズ (今ので当分良いんだけど、フリクションの性能差を知ってしまった…)

前から欲しかった
・ジェットボイル
・ハードシェル
・新しいレインウエア

はもう、この際後回しです・・・今あるものでなんとかできるので…。

シングルロープは30mのを山梨アルパインの会のロープでしばらく遊べそうですが、外には短いかもしれないので、やっぱり買おう!とは思っていますが、買うにしても、何を買うか?悩ましい~

何しろ、私はアイスでも使いたいので、すると、コーティングなどで、すべりが良すぎて大きな墜落を止めるのには向かないかもしれない保守的なロープになってしまうかもしれない。

でも大きな墜落しそうにないかな?いやするのかな?良く分かりません・・・何しろ落ちるの怖い系なので・・・こんな私は今バンジージャンプに行くと一皮むけるのかもしれません(笑)

秀山荘は、10%オフセール中だし、カラファテはチェストハーネスの予約をしているので、お買いものデーになりそうです。

あれ?友人の送別会の方がついで…(^^;)? とりあえず行ってきます☆

Wednesday, May 28, 2014

自立したら飯の食い上げ?

■ 自立したら飯の食い上げ?

人と人は協力しなければ生きていけない。 これ当然。自立にこだわり何でも一人では、一匹狼になってしまう。

何より、岩は一人では絶対に登れない。(稀に登る人もいるが)

最近、

共依存(依存する人に依存される人が依存している)と、
相互依存(欠けているものを補い合う関係)が、

どういう風に異なるかを考えていて、ひらめいた。

  共依存 → ポジティブな発展性がない 
 相互依存 → ポジティブな発展性がある

共依存の代表的な関係は、アルコール依存患者の例で、アルコールに依存する患者を世話する役の人は、その世話に実存を依存しているという関係にある。

アルコールでなくても子供などの無力な者、非扶養者や、ペットに依存する人もいるし、俺が(私が)面倒を見てやらなければ…という思いに自分の存在理由を見出す人は多い。そうすると、相手の自立は自分の生きがいの喪失になり、自立は促されない。

登山にも似ているところがある。

”連れて行く”ことをメインとする活動、たとえば、団体ツアー登山、ガイド登山などは、相手が自立してしまうと、自分は飯の食い上げになり、参加者が自立しないことが促されてしまう。

私はこのパワーバランスは、現代の登山にとって、登山自体の価値を脅かす構造だなぁ…と思う。

■ 自分で自分の首を絞めているガイド規定

団体であろうが少数であろうが、パーティの総指揮官は商業登山の場合、ガイドだ。

一説には、ガイドの倫理規定が、客の安全(言い換えれば山では全存在)に責任を持つのがガイドである、と規定しているそうだ。

そうすると、ガイドの倫理規定の立場からすると、ガイドつき登山というものは、対象者に非自立者を求める活動になってしまう。平たく言えば、盲目追従登山。金魚の糞型登山とも言う。

考えてみれば、他人の実存について全責任を持つなど、そんなことは、そもそも神でない限り、無理な相談なはずだ。 だが、そうなっているらしい。

すると、道は二つに分かれる。

 ガイドになる    → 山は自己責任の世界から外れる 
 ガイドにならない → 山は自己責任の世界にとどまる

優秀な山ヤであっても、”君子危うきに近寄らず”と思う、賢い人は、自己責任の原則が生きている世界に留まる選択肢を取る。

引率者は神ではない…とわかっていても、山を生業にしたいと強く願うほうが勝る山ヤは、自らの身をリスクにさらしても、引率することを選ぶ。

しかし、自らをリスクにさらしても、実力の範疇にとどまろうとするために、ガイドレシオ1:3程度のガイディングしかできない。

一般的に山岳会でも、先輩が連れて行ってくれるのは1:3が限界で、ハイキングでも1:5なんてない。5人も人がいたら、先輩は2になる。つまり、引率者1に客40人などという団体ツアーが、いかにアリエナイか、ということだ。

というわけで、顧客の身について責任を持とうと思っている良心的なガイドは、ガイドとしては儲からない、ということになる。

このことを裏返すと、その山行について、無責任であれば無責任なほど儲かる、ということであり、これは、経済的利益が倫理的にあるべき姿をゆがめる、という典型的な例になってしまっている。

平たく言うと、正直者ほど馬鹿を見る世界ができあがっているのだ。

それも、これも、ガイドの倫理規定の立場がガイドに神を要求していることを発端にしている。

何が言いたいかというと、何かが構造的に間違っている、ということだ。

本来のスタート起点は、山は自己責任、であろう。 ついでに言えば、人生そのものだってつねに自己責任なのだ。

■ 登山客にも利益はない

この構造は、実は、登山者にも利益はない。 

というのは、人数が多ければ多いほど、サービスは手薄になるからだ。10人の面倒をみるのと、3人の面倒をみるのでは内容が全然違う。

少ないほうが良いサービスが得られる。

一方、多くなると、リスクが増えるので、サービスの提供側はそのリスク分の料金上乗せをしなくてはいけない。

となると、価格も大きくなり、あまり少人数のツアーと比べて安くなるというメリットはない。

なのに団体ツアーが消えることはない。のは、みなと同じでいたいという群集心理が根強いから、としか思えないのだが、どうなのであろうか?

■ 山にとっても、いいことはない

3人のパーティが10組より、30人のパーティが一組来る方が、山自体にもオーバーユースのデメリットが増える。

山小屋は利用者が多いほうが喜びそうなものだが、意外にそうではない。

なぜなら、団体客と言うのは、基本的に迷惑客なのだ。マナーがなっていない客が団体は多い上、ピークが重なり苦労や余計な労働が増えるので、山小屋もしぶしぶだが宿泊料を払ってもらう以上受け入れないわけにはいかない、という感じだ。

というわけで、受け入れ側や山環境も受け取るものが多いわけではない。得は少なくともしていない。

■ 儲かるのは企業だけ

企業が主催しているツアーでは、基本的にはガイドには日当が支払われるだけだ。多少人数UPによる色付けがあっても、それは組織内に留まらせるという目的を果たす目的のみに使用されるインセンティブなわけで、決して、ガイド側のメリットを考慮してのことではない。平たく言うと、利益を山分けするわけではない。

ので、結局は、この現在の構造で、利益がある当事者は?というとツアー会社だけなのである。

ツアー会社の中でも誰が儲かっているのか?というと、結局はその会社のオーナーであり、株主なわけで、従業員では決してない。

・登山者
・引率者
・山そのものの環境
・山小屋
・ツアー主催者

結局、この構造で利益が一極に集中するのはツアー主催者のみなのである。

山小屋は客が来てくれたら利益になるのだが、結局、引率者に与えられるインセンティブと同じで、利益のおこぼれを与えられるにすぎず、この構造が崩壊しない程度に飼い殺し、維持されるだけである。

ありていに言ってしまえば、札束で頬を叩かれ、Noと言えなくされている状態だ。

というわけで、団体ツアーと言うものは、

無垢で無知な(言い換えれば、登山を行う実力も、体力も、資格も無い、ということ自体にも無自覚な)登山者から、金銭を吸収し、山岳地帯という自然環境に負担を掛け、本来、受け取るに値しない金銭的対価を吸収する活動、ということになる。

 事実1)登山者は無料で登る人もいる場所に大きな金額を払う。

 事実2)山の環境は蹂躙されている

 事実3)しかし、その利益は山環境を守ることには還流されない

 事実4)関係者はこのパワーバランスをわかっているが身動きできない

 事実5)一番損をしているのは、神の役を日当程度で負わされるガイド自身と本質的に預けられない命を預ける羽目に陥る客である

そういうことは、別に業界に深くかかわらなくても、登山をしなくても、一般的な見識があれば、一目瞭然、である。

このような状況が明らかな中で、私は登山2年目頃にやたら人から「ガイド資格を取ったらどうか?」と言われ、その人の見識を疑いました…ババを引けと言っている…(汗)?

それとも、私のことを、相当なバカ、だと思っているのでしょうか・・・(^^;) 困りましたね。ババだけは人生で引きたくないものです(笑)。

■ とはいえ、こういう人々をどうしたらいいのか?

私は登山の初期に、大手のツアー会社主宰の地図読み講習に行きました。

そこで出会った登山者たちは目を疑う内容でした…。

まず、平地も歩けないような人たちが来ます。平地でも息が上がり、平地でも地図をまともに見れないような人が来ます。 

地図は北が上って習わなかったの?というような感じです。

なので、そういう人は、そもそも山に行くこと自体が間違いなのではないだろうか?と思いました。

しかし、行きたいという気持ちがあるから、市場があるわけです。

つまり、観光旅行と同じです。

ここで、登山をスポーツととらえると失敗します。 登山は歩く観光です。

しかも商業登山に置いては、歩くという基本能力があやふやな人が歩く観光。

というわけで、ウォーキングラリーと同じセーフティネットが必要で、その役割をしているのが山小屋ということになります。つまり、山小屋はマラソンの補給所と同じです。

とはいえ、大挙して山にやってくる人々… その8割は、歩くだけの体力がなく、地図を読むことができない人たちです。

一体どうしたら良いのでしょうね? 全然私には分かりません。

私は賢い山ヤは近づくべからず、というわけで、私の師匠のような、熟達者がガイドになることはなく、若い人が(騙されて)ガイドになっているような気がします・・・

ホントのところはどうなんでしょうか?


今度はシングルロープの購入検討中…

■ ダブルは欲しいロープが分かっているんだけど…

ルートに出ると必要なのはダブルロープ。今の時代、買うなら60m、ということで、ダブルの60mは、そろえるつもり。買いたいのも決まっています。

ただダブル2本だと、先日小川山に行った時のように、帰りに、トップロープで難しいのを練習したい、という時に困ります。初心者に必要なのはトップロープの安全性。 ヘタレでスミマセン・・・(^^;)

ダブルロープ2本ではトップロープを張れない。それで、外岩ではシングルもあれば、助かりますよね。

シングル一本、ダブル一本でもマルチは登れますし・・・。

■ クライミングウォール(人工壁)の練習

小瀬の認定証を取得したので、クライミング練習会を誘えるようになり、たくさん来てくれ、総勢6人♪

となると、認定証があっても、ロープを借りっぱなしだと、ちょっと不便ですね。

小瀬の人工壁では、私はハングが越えられず、結構バンバン落ちるので、墜落に強いロープが良い・・・ということになり、ちょっと用途が外岩とは違います。外岩は落ちないですので。

で、シングルは価格が高いので・・・さらに人工壁だと、そんなに長さは要らない。

となると、短くて太いロープでもいいのかもしれません。練習用にVertex買えばよかった…。あの時、8000円の価格に目がくらみそうになりました…(笑)が、まだ一人で練習には行けないし…と思い返して辞めたのでした。直感には従うものですねぇ。トホホ。

そんなこんなでシングルはダブルよりも買い物が難しく、結局、本番用軽量シングル1本と、練習用シングル1本が必要ということに・・・

となると、ロープはダブル2本を入れて、合計4本必要?!となりますが まぁ、一般的にそこまで何もかもを自分でそろえる必要はなく、一緒にいく仲間と分担できるのです。 基本は、節約してダブル1本、外岩1本が最初でしょうか・・・。

優先順位で行くと
 1)外岩用ダブル1本
 2)インドア用 練習用シングル1本
 3)本番用シングル1本
 4)ダブル1本

外岩に使えるものはインドアに使えるが、インドアで使うと消耗が激しい…
インドアに使うものを外岩に使うとロープの外皮が大変痛む… インドア用はコーティングされていないのです。

というわけで、シングルは用途をまとめることができず、あっちを立てればこっちが立たず、と、どっちをどっちに使うか?とっても悩ましいです。

どちらにしろ、自分だけで外に行くということはないわけで、周囲が何を持っているのか?というすり合わせも必要ならしいです。自分だけ60mを持っていても仕方ない…という話もある。

最後のダブルは自分が先輩となり、初心者を連れて行くという場合にお祝い的に買うべきものなのかも…まぁ当分イラナイ。

となります・・・ 全部そろえると、ロープだけで支出5万円くらい行きそうですし・・・(汗)

■ ロープの概要

ロープには何種類かあります。

・スタティックロープ → お助け紐用途
・ダイナミックロープ → クライミング用途
              ・シングル → トップロープ用 つまりスポーツクライミング用
              ・ダブル  → ルート用。アルパイン用。
              ・ツイン  → ルート用。アイス用。

それ以外にも

・インドア用 → コーティングなど防汚処理不要
・アウトドア用 → 防汚処理必要
・アイス沢用 → 防汚処理、防水処理必要

・墜落多い → 耐墜落回数が多いほうが有利
・墜落少ない → 耐衝撃荷重が小さいほうが有利

インドア用のロープを外で使うと痛みが多いし、アウトドアではインドアほど墜落しません。しかし、一旦墜落すると、とてもシビア。

というわけで、ロープ選びも、用途を絞らないと大変です。

私はまだ、初心者なので、初心者同士での練習用途で欲しいわけですが…。いっぱい落ちるのかなぁ・・・(不安)

インドア&アウトドアのシングル、スペック的に矛盾する・・・ 基本的にアウトドアにも使える汎用性の高いシングルで耐墜落回数が高いもの、が欲しいかもしれない…。

でも、バンバン落ちる、かもしれない…  悩ましいです・・・

■ 候補のロープ

① BEAL(ベアール) 10mm ユージ エコ  定番?
ボビン数:40
衝撃荷重:8.0kN
耐墜落回数:6回
重量:63g/m

②テンドン クライミングロープ アンビション 10.2mm
耐墜落回数:12-13回
最大衝撃荷重:8.0KN
防水加工:コンプリートシールド(表皮と中芯の防水加工)
PSC、UIAA、EN規格適合ロープ

③BEAL(ベアール) 10mm タイガー ユニコア ドライカバー
ボ ビ ン 数: 48
衝 撃 荷 重: 7.6kN(ベアール保証値:80kg/落下係数:1.77)
重     量: 61g/m
耐墜落回数: 7回(ベアール保証値:80kg/落下係数1.77)

④MAMMUT(マムート) 10mm ギャラクシー スーパードライ
●衝撃荷重:9.2kN
●重   量:66g/m
●耐墜落回数:8-9回
●伸 び 率:7%

⑤マムート/ヴァーテックス
【シングルロープ】
耐UIAA落下回数/8-9回(80kg)
太さ//10.0mm
重量(1m/g)/67g

⑥EDELRID(エーデルリッド) パイトン50m
スポーツクライミング用。サーモシールド処理でしなやかなロープです。Thermo Shield(サーモシールド)柔軟性加工です。
▼ 重さ
64g (m/g)、約 3200g
■ロープ径: 10.0mm
■使用タイプ: シングルロープ
■重量: 64g(m/g)
■外被率: 38%
■耐墜落回数: 7回
■衝撃強度: 8.9KN
■伸長率: 9.1%

⑦EDELWEISS(エ-デルワイス) オーフレックス 10.2mmX50m
2009年ドイツのクライミング雑誌「CLIMB」が発表したスポーツクライミング(インドアクライミングも含む)用の各メーカーのロープを対象に、「ビレーデバイスとの相性・フィーリング」、「カラビナにクリップのし易さ」、「ロープの摩擦による損傷の度合い」の3項目についてテストを行った結果、最高の評価を受けたシングルロープです。
▼ 重さ
約3250g(65g/m)
▼ 素材
ナイロン
▼ 機能・特長
■用途: アルパインクライミング・スポーツクライミング・オールラウンド
■コアがヘリコダイル・ブレイドシステム(螺旋状)。特殊構造のコアにより最もフィーリングの良いロープに選ばれました。
■フォールテスト: 8回
■インパクトフォース: 8.2KN
■伸び率: 9.5%

⑧Edelrid イーグル 9.8mm9.8mmのオールラウンドモデル。
最高級のトリートメントが施され、軽く、ハンドリングも最高です。

ロープ径:9.8mm
重量g/m:63g
落下テストパス回数:7
衝撃強度:9.4KN
伸縮率:7.6%

コピペですので書式の乱れはご容赦ください。

■ ロープ選びの基準

1)UIAA耐墜落回数が多い方がよい
2)最大衝撃荷重の値の小さい物がよい
3)防水(シールド)加工の有無と種類(加工なし、表皮、表皮と中芯)
4)しなやかさ

1)PSCマークの有無
2)UIAA安全規格への適合
3)EN規格への適合

参考サイト: http://item.rakuten.co.jp/yoshikip2/c/0000001538/


■ 比較します・・・

①BEAL10mm ユージ エコ  衝撃荷重:8.0kN(2位) 耐墜落回数:6回
②テンドン アンビション 10.2mm 耐墜落回数:12-13回(1位) 最大衝撃荷重:8.0KN(2位)
③BEAL10mm タイガー ユニコア ドライカバー  衝 撃 荷 重: 7.6k (1位)  N耐墜落回数:7回
④MAMMUT 10mm ギャラクシー スーパードライ 衝撃荷重:9.2kN  耐墜落回数:8-9回 (2位)
⑤マムート/ヴァーテックス 耐UIAA落下回数/8-9回 (2位)) インパクトフォース(kN) 9,4
⑥EDELRID パイトン  耐墜落回数: 7回 衝撃強度: 8.9KN
⑦EDELWEISS オーフレックス 10.2mm フォールテスト: 8回(3位) インパクトフォース: 8.2KN (3位)
⑧Edelrid イーグル 9.8mm 落下テストパス回数:7 衝撃強度:9.4KN

うーん、なんかエーデルリッドとか、有名なロープを買いたくなりますが…

やっぱり無名ではありますが②テンドン優秀。 ③ユニコアは外岩向き? ヴァーテックスは意外に、落下回数多くはない。でも、8000円で買えるってすごいよな~。

■ 50m?60m?

あとは、ロープってホント重いんですよね… 1m60~70gなので、10m増えると700gの増加。約1kg・・・そして価格は3000円増加。 毎回使わない700g3000円を背負うのもやだな~ (とか、言ってるシビアなレベルではなく、アプローチもほとんどないんだし、少しくらい背負って、ちゃんと頑張れって話もありますが・・・^^;)

シングルで60mがいるのか、どうか? 

ルートでは阿弥陀南陵のP3で60mが欲しいから、私はダブルは60mを買いたいのですが…

シングル60にすべきか、50にすべきか…うーん、それが問題だ。

今日、クライミングに行って相談してから買います・・・

岩に目覚めた?かなぁ??

とりあえず、色も一緒に行く人と重ならないのが良いです。

≪関連サイト≫

ロープの購入検討中・・・

このころは縦走用の万が一ロープを検討していました。





≪追記≫
2017年、ロープはツインを検討しています。理由は、

・ダブルでは落下距離が大きい
・シングルは懸垂でもう一本必要
・伸び率が少ない

マイナス面は
・繰り出しにくい
・キンクが多い
・適合する確保器が少ない

ロープワークは
・つるべの方が早い

購入先はトレッキンを検討しています。

Tuesday, May 27, 2014

小川山八幡沢春のもどり雪 再ログ

先輩が 春のもどり雪、写真を送ってくれたので、再度検証・・・覚えているかな?帰宅後すぐの記録。

■ ウォーミングアップ 「トムといっしょ 5.10b」

 八幡沢左岸スラブで、河原で二つ目(ボルダ―を入れて3つ目)に出てくる岩です。

 堰堤のすぐ、右わき。

 これは人気があるルートだそうで、登らないともったいない、ということでウォームアップ。

5.10a が改定されて10bになっているそうです。

私は核心部で、あわあわ~。です。相方は今日は二日酔い(^^)なので、リードは出来ず・・・トップロープで二人とも解決。

ウォーミングアップのはずなんだけど、アップアップ・・・(^^;)

私はテラスまでは自信満々で進みましたが、そこから突如難しく・・・で、誘惑に負け、テラスに入ってしまうと、余計難しくなるのだそうです。

でも岩がかぶっている気がして、最初はビビる。

これでビビるようではダメだ、という話。 これをオンサイトが目標ですね~。

 私はもっとへっぴり腰ですが、先輩はさすがにシャッターチャンスをよくとらえていらっしゃる~

いいところで撮ってくれたような?

いやはや~こうしてみると大変ですね~

でもここはラクラクのところなんですよ☆

それぞれ、一本ずつ登って、マルチへ。
■ 春のもどり雪

さて、これは、春のもどり雪 です。2ピッチ目。

2ピッチ目は、ルート取りが二つあるらしい。

壁際の終了点から、立木を通らず、直上して、スラブを行く。

ここを二人で行くなら、長ーいスリングのランニング支点が欲しいかもしれません。

怖くなったら、立木に逃げたいというわけで。

スラブなのでカムのプロテクションの使えそうな場所は2P目にはなかった。

 ロープはシングル一本、ダブル一本です。ダブルのはバックロープ。
つまり一本でビレイしています。

ビレイヤーは相方。

効率的なロープ使い。このセットだと下でフリーで遊ぶこともできます。

マルチの場合はダブル二本使いですよね。

二人目が登り始めると、やや遅れて、3人目が登ります。

リードした人が二人共を確保。

一度セカンドを確保する体験を先輩の監視下でやるのもいいかもしれない。

もっと遅くなること確実かもですが・・・。

今回は二人とも互いの確保はリードのみ。

 3ピッチ目、最終ピッチ。

結構高いですね! 八幡沢がはるか下に・・・

今度から岩では赤を着よう、とか
思いました。

目立つ色の方が、落ちたとき、発見してもらいやすいかも?

3ピッチ目は大ランナウトで、ビレイしている側も、意味ないよな~と思いました。上のクラックでカムを1個。

でもクラックにカムのときは、ロープの流れの維持のため、普通のランニングを手前に取るべし。

終了点は立木に掛けたスリングにとおった鉄のわっか。

スリングが・・・ボロボロで立木に直接かけたくなりました。



カムは方角によっては外れやすいのです。

3ピッチ分の懸垂下降をして、降りたら13:00でした。 3Pしかないのに結構かかったね。三つ峠もこんな感じでした。やはり、初心者はロープワークの時間が大変かかります。

 ちょっとランチ休憩して、本日のスラブ研修。

相方は”当然”登れるグレードなので、リード。

私をトップロープでつないでくれました。

私はまだクラミング力が心もとないので、ちょっとフリクションを確認し、核心部のムーブにも慣れたところで、リード。

これは5.7なので、グレード的にはリードできて当然なのですが・・・

やっぱりねぇ・・・心理的ハードルは高い。

 こんなすごいところを・・・

と写真では見えますが、初心者レベルです。

もう、子供とか喜んでいっちゃうかもしれない・・・

私はホールドがないのが、ドキドキ・・・

「ホールドどこッ?」と叫ぶと
「その辺!」と返る。

下から見るとスタンスがあるように見えます。

が登っていると、ただののっぺりした面にしかみえない。

 ← のっこすところは腰が引けます。

四つん這いで、ハイハイ・・・ 立てません。

先輩が登っている時は見えませんでしたが、たぶん、歩いているんではないか?というくらいの繰り出しスピードでしたが・・・。

この後、また「トムといっしょ」にチャレンジして、帰宅。

とっても愉しいクライミングデーでした☆


≪課題≫

・ジャムらないロープ操作

・5.9 初見リード 

・カム、使い慣れ (プロテクションは自分のためなのだと理解)

・ロープを信用すること

・支点の研究

・懸垂下降の効率化

Monday, May 26, 2014

小瀬のクライミング認定証、取得しました☆

■ 小瀬のクライミング試験 受かりました

小瀬のクライミングウォールですが、認定証がないと、一人ではいけません。

で、5.9のリードでかけ替えの試験、受かりました。

個人的には、受かってよかったんですが・・・、一日の時間を費やすなら、もう少し講習的な内容でもよかったかも?と思える内容・・・あっけなかった。

クライミングテキストと題される小冊子をくれました。

「読んでおくように・・・」ということでしたが、内容はとっくに知っていることばかりだった。

もっとクライミング中の事故内容を詳しく書いたものを渡したほうが、有益かも?

ベテランも懸垂下降のすっぽ抜けで亡くなっていたりして、怖いものです。

テキストを見ると、「学習プログラム」というページがあり、私は最近、どうカリキュラムが組まれているか?に興味津々なのですが・・・

やっぱり、私が山岳総合センターで習った習い順の方が良いような?

まずノットを教え、


敗退の技である懸垂下降を教え、


それから確保を教え、


その後クライミング
を教える。


このテキストでは、全部逆なんだけど、そうすると、突っ込む勇気が私みたいなビビりの人は出ません(^^;)

何しろ、ただの地図読み藪山山行でさえ、尾根の末端が崖だったら降りれない、と心配して、懸垂下降を知る必要があったくらいの心配性なんです。

帰れる、とわかっていないと行く気になれない。

命がけの登山はどなたか別の方にお任せしたいです・・・



■相方が写真を送ってくれました☆

 相方が写真を送ってくれました。 実際よりすごく見えるのが写真ってエライ(笑) ちょうど核心部を超えたところです。

これはクライミングをしない人には危なく見えますが、実はトップロープなので安全。

でも私はまだ一皮むけておらず、トップロープという安全の傘の下でも、えいやっ!とチャレンジすることができません・・・。 もっとチャレンジした方がいいのは分かっているのですが、落ちるのがまだ怖い。

身体を上げた先のホールドが分からないとか、自分の左手の保持力が信用できないとかの理由です・・・。 

ここは大変で、ちょっとだけのかぶっているところが怖くて越えられず・・・。テンションと叫びまくりです(笑)

核心部で、もじもじしているカッコ悪いところで、なんと師匠に会いました・・・どうして、そこに?! そんなタイミングで?! 

「2050円返して~」と下から叫ばれても・・・(^^;) いや~この岩の名前を今調べているのですが、よく分かりません。あまり空いていないルートだそうで、取り付きで待っている人もいました。

ここは5.10あるそうです。とりあえず外岩の10aがどんなものか、触ってみて・・・ということだったのですが、けっこう精進が必要そうだ、ということは分かりました。

でも、小瀬の試験に受かったので、先輩がいなくても、今から出かけられます☆ 

もっと早く試験を受ければよかったな。アイスシーズン中は暇がなかったんですよね・・・

シングルロープを買いたくなりました。返す返す、カモシカで買っておけばよかった・・・外でもシングル使えますしね。

もしリード壁、行きたい人がいれば、いつでもお声掛けください☆




最近の山の雑感、いろいろ・・・

■ 最近の山の雑感色々

最近、小川山でマルチピッチのルートに2つ、立て続けに行きました☆ 色々、勉強になった。

昨日はスラブがメインで腕力は使わないはずなのに、今日はなぜが二の腕と前腕が張っていて、筋肉痛です(^^;)

なんだかこれは、筋力を無駄に使っている証にしかなっていないような気がするんですが…。

■ リードは早めに経験した方がよい?

リードは早めに経験した方が良い、と、師匠に言われていました。

十二ヶ岳の岩場での初リードで、私は一切のボルダリングへの興味を失ってしまいました(笑)、

ザイルを伸ばす

という言葉の意味が、一瞬にしてわかるようになりました・・・

どうしてなんだろう? 今まで全然分かりませんでした。
右のは枝ですョ・・・

 写真は二つとも、アイスリード中。 中津川滑沢は全然怖がっていない(^^;) 

スラブだと怖いと思う・・・アイスは平気だ。なぜだろう?

下のは、醤油樽の滝です。これは結構高かったので、恐る恐る。

けどそれほど困っていない・・・岩ならこの斜度だと私はかなり怪しいです・・・。

■ 理解の仕方は色々

最近、山を教えるにも、いろいろな方法があるよな~と、しみじみ思っています。

学校のようにカリキュラムがない。

ので、業界としてみれば、混沌としていて整理がついていないようですが、確実に学ぶべきことのコア、芯になる部分はあります。

それを伝えられる山ヤがいい山ヤなのかもしれない。

たとえば、私は七倉沢の講習で、パッキングが早いほうが山ではエライと言うことを学びとりました。

沢での講習だったので、私は沢の定番のように、ザックの中に大型のごみ袋を入れ、そのゴミ袋一つ
引っ張れば、全部のモノが出し入れできる状態にしていきました。(実際は沢登りではなく、岩がちな地形を利用しただけだったので、沢装備までは必要ありませんでした)

撤収となった時、私はこのパッキングの工夫のために、支度が一瞬で済んでしまい、私の班の担当講師が撤収作業するのを、ボケーと突っ立って待っていました。ただ、寒かったので、腕組みしていたのです。

すると、講師が「…。遅くて、どうもスミマセン」と言ったのです。 私は寒かったから腕を組んでいただけですが!

この事件で、”パッキングが遅い奴=ダメなやつ”ということを学びました。

これは、”パッキングは素早くしましょう”とストレートに言葉で言われるより、確実に私の心に響きました(笑)


■ 山では助け合いが重要

山では

 助け合いが重要

です。 そこんところは誰でも知っている。ところが、これって、具体的な行動にはどう反映されるべきなのか?翻訳しないと

 どう助け合っていくのか?普通の人にはワカラナイ。

つまり、助け合いを具体的な行動に落とし込むと、たとえば

・体力があるものが荷を担ぐ
・家が遠方のものが運転して近いものを拾う
・悪いところは強い者が先行する

という風に普通の山行ではなる。

・相方がトップで懸垂下降しようという時には、セカンドはセットしやすいようロープを弛ませてあげる
・セカンドが登り終わってロープを引き始める前に、トップで降りた人は、セカンドが引くロープを巻き取っておいてあげる
・支点やセルフビレイなど命がかかわる部分では、お互いに抜けがないか確認し合う

という風にクライミングではなるわけです、具体的には。

この具体的な行動に落とし込むってところが、本人の資質に左右される、ところ。

考えない人だと、本人に悪気がなくても、突っ立ったままになります。

場合によっては、山では一人、先に行動食を食べ始めることが良い行動です。それは、”和を乱す行動”にはなりません。

自分ができることは、余裕がある時に先にしてしまうのが良いのです。全体のスピードアップに貢献しましょう。

たとえば、自分が先に懸垂で降りているのに、全員が降り終わるまでトイレ休憩を待つ必要はどこにもありません。他にロープを引くメンバーがいれば、ちょっとトイレと言って出てもOK。

逆に、ここは早く抜けたいという時に、トイレ、などと言われると・・・いやはや・・・(汗)です。

山では全員が合理的に早く降りれることが大事。

そこのところが全体の効率や合理性より、和を重んじる日本人には分かりづらいのかもしれませんね? 

■ 山では予測力が重要 

というわけで、全員が降り終わっても、ロープが引かれず、びろーんとなっているパーティがいると、あら~って感じ。

ということは、つまり次に何をするべきか、分かっていない人たち、っていうことですよね。

でも、山ですることって、登って降りると単純明快。  ってことは、つまり、

引かれないロープ = 

 A) 手順があやふやなパーティ ⇒ 安全確保もあやふやなのではないか?と心配
 B) 場所取り中 ⇒ 自己中

のどちらかって意味になってしまいます。

となると、周囲に発するメッセージとしては、どっちにしてもイエローカード1

どっちにしても、こいつら大丈夫か?ってメッセージになってしまう… 桁外れに遅いというのも同じことです。

■ 自己中と譲り合い

昨日は、すごく不慣れそうなパーティが先行していました。すごく遅いんです。リーダーが上で色々説明です。

なのに、ウエアが昭和レトロで、派手でびっくり~ 花柄タイツとかでした!本でしかみたことない!!

まぁ初心者ルートなので、遅いことは予想できることなのですが、昭和レトロなウエアということは、山歴が長い(=ベテラン)ということを意味し、それが遅さとチグハグで、よく意味が分からない・・・(^^;)。

ベテランで、超・遅いって・・・???  長年へっぽこ? OR ウラシマ太郎型再開組?? 

山では遅いより、早いパーティが当然ながらかっこいいです。

アイスクライミングの時も思いましたが、

 ・アルパインの人 ⇒ 譲り合いの精神が豊富
 
 ・フリーの人 ⇒ 早い者勝ちの精神が豊富

という傾向が一般にあるようです。 一般的な印象で、フリークライミングしか知らない人は自己中な人が多いです。

ビレイエリアに、ダーッとコーヒーカップを広げる非常識ガイド講習を見かけました。

フリークライミングでは岩に先に取り付いた人が優先、というルールがあります。それを拡大解釈する人が多いんでしょうね。(そのパーティは私たちの後に来たけど・・・)

これも、アルパインの人 vs フリーの人が対立する理由の一つかもしれない?

アルパインの人は、支点を独占しないように、などと譲り合いを教えられます。

山では

 ・助け合う
 ・貢献や協力をしようとする
 ・自立しようとする

というのはフリーだと教わらないのかもしれません。 これは金銭で表現する必要はなく、気持ちが表現できればOK。

リーダーに対するいわたりと感謝の気持ちがちゃんと分かってもらえればいいだけです。

おんぶにだっこの山行で金銭で表現したら、ガイド登山になってしまいますしね。

■ 山では自立しようという気持ちが大事

今回のクライミングは、初心者同士がどうやって一緒に登っていけるようになろうか、という段階で、先輩が提供してくれる、安全の傘の下で、互いに安全確認し合うための山行でした。

 ・先輩を独占してルートを経験することができる山 ⇒ 次回は自分が相棒を連れて行くための下見

 ・先輩が相棒と同行してくれる山 ⇒ 次回は相棒と行く山

ですね。 何事も自分が登る気でいないと身につかない。

先輩とはホントにありがたいものですが、先輩が一番うれしいのは、実際、後輩が自立しはじめることなのではないかと…。

というのは、私が連れて行ってあげる側の時はそう思うからです。 一回目は体験レベルだから、連れて行ってあげるのは仕方ない。

体験レベル(10割お任せ) ⇒ 入門レベル(7割お任せ) ⇒初心者レベル(5割お任せ) ⇒ 自立

と進んで行くのは、誰もが同じ流れをたどるように思います。 私も登山経験がまったくゼロの時は、
ストローハットのツアーで高さんと西岳に登りました。くたびれて最後は寝てました(笑)

私は、まったく初心者の人の場合は、一回目は地図も行程も全部自分で考え、装備も貸出し、おんぶにだっこで、10割、私負担で連れて行きますが、それで開眼して、次回から「靴、買います!」とか、なると、それで報われ、うれしくなります。

最近よく分からないのは、「次回も貸してください!」とか「次回もお願いします!」って方向に流れる人が、率でいうと、6:4くらいで優勢になりつつあることなんですが・・・よく理解できません・・・(汗)。一体どうしてそうなってるんだろう?????

基本的に、登山は、色々な分野がありますが、色々そぎ落とすと、結局は、シンプルに究極のところは、山に行きたい人が増えるとうれしい、という活動なのかもしれません。







Sunday, May 25, 2014

小川山 八幡沢 春の戻り雪

■ 小川山アゲイン

今日は、会の先輩と3人で小川山に行ってきました☆

しかし、今日は写真がありません(><)、スミマセン。実はカメラを車に置き忘れた以外にも、スマホも車で充電していて、うっかり放置…(汗)。

というわけでMyカメラがなく、写真はゼロ件です。はぁ~(ため息) 

■ 初心者のための小川山マルチピッチルート

 ・ガマルート
 ・春の戻り雪
 ・セレクション

が有名なようです。ガマルートが初心者向け定番の鉄板みたいですが、私はガマルートを飛ばして、春の戻り雪&セレクションに行ってしまいました。

トポへGO !

どうもガマルートはとても混んでいるらしい・・・。

今日は、ウオーミングアップで、フリーの岩、5.10A 各自1、マルチピッチ1、下降して、1ピッチ目のスラブを各自リード。最後にまたフリーの岩をリードとトップロープで遊ぶ。

課題は

・岩を見る目を養うこと (マルチのルート)

・保持力 (フリーのルート)

でした。

■ 八幡沢 春の戻り雪

ここは3Pと短く易しいマルチピッチです。

1P目:5.7.のっぺりしたスラブ。 終了点は右のルンゼの壁際
2P目:5.7.同じくスラブだけど変化があり まだ歩きやすい。終了点は立木。
3P目:5.7。大ランナウト。優しいけれど落ちれませんね~ 終了点は立木。

易しいけれど落ちれない。相方はクライミンググレードは、私よりうんと高いけれど、ルートは経験が浅い。

ということで、クライミングは先輩にリードしてもらい、相方と私は、サード、セカンドで登りました。私がセカンドで、相方がラスト。登るほうはまぁそんなに大きな課題ではない(私以外・・・笑)。むしろセットが問題。

■ 敗退が上手にできるのが重要

懸垂下降は、相方と二人で、トップとセカンドを交代しながら、先輩は監督。つるべ式の懸垂下降でふたりともアタフタ。

相方はクライミング力が私よりあるので、登るのは最後に登ってもらい、二人で組んでいる前提で懸垂下降ではつるべにしましたが、降りる時のほうがロープワークにアタフタ。

やっぱり敗退の練習って、普通にクライミングしていたら、あんまり実践の機会がないものなのかも?やっておいてよかったな~。私は懸垂下降の方が得意です(^^;)

ただ私は今まで、ずっと最後の懸垂下降者なので、トップで懸垂した時にロープ回収を効率化する技を理解していませんでした。

アルテリアの懸垂下降技術ガイド へGO !

■つるべの懸垂

懸垂下降ですが、複数ピッチになった場合、先に降りたほうは、引くほうのロープをあらかじめ束ねていると、事後が楽だそうです。

良く考えたら、セレクションは2ピッチしか懸垂していない。三つ峠は、ラストで降りている。

十二ヶ岳は、1ピッチの確認、というわけで、複数ピッチに渡る、ロープの効率的な利用法をまだ見ていないんだった(汗)

まぁ  私は懸垂支点を作らせてもらえるようになったのがつい最近なのです(^^;)。

この画像はアルテリアの取説からの転載ですが、これによると・・・

≪役割分担≫
・リードクライマーは引くほうのロープをまとめる
・セカンドクライマーはロープを引く

≪効率化≫
・リードクライマーは、結び目が来たらただちにセット。
・セカンドが引き終わり次第、下降開始。

ですね。 ロープを投げるとき、木の枝に引っかかるなどして大変でした。

≪ロープの投下≫
・木の枝にひっかかると、クライムダウン時にロープの流れを作るのが大変になる
・その場合、できるだけ、ロープが頭上に来る前に外す
・ロープのコールは、ちゃんと下に居る人がロープダウンを認識したか確認。

私はロープダウンは

・繰り出し法

で習いましたが、繰り出す以外にも、

半分だけを投げる(中間だけ、末端だけ) 中間だけは楽で早い。
・自分で持って降りる

などの方法もあります。 輪にして投げると良くないそうです。振り分けで。

今回は3ピッチ懸垂下降があったので、1回目は、確保器、2回目はエイト環、エクステンションつきバックアップつき、3回目はバックアップなしのムンターで降りました。

バックアップ付の下降と8環はどうも相性が悪そうなのですが・・・。バックアップを取る時は、確保器の方が楽かも? エイト環が回ってひらひらして、ロックしないか冷や冷やしました。

■ 岩には向かないファイブテン・スパイア

易しいスラブっていうのは、ボルジムでは経験をつみづらいのだそうです。

実は、十二ヶ岳の岩場に行った時、クライミングシューズを忘れました。それで、会の先輩のかなりダウントウしたクライミングシューズを借りたのですが、今思えば、まったくウッカリ!と、クライミングシューズを忘れたのは、神の啓示に違いありません(笑)

というのも、私が外岩用にしている、ファイブテン・スパイアは全然スラブ向きでない!

なんだこりゃ?!です。そのことが、セレクションに行った時に分かりました・・・(^^;) 今日の春の戻り雪より難しいルートなのに…。

おかしいなぁ・・・フリクション悪いなぁ。という感じでした・・・(汗) 

もっとも一般的な登山靴よりはもちろん、断然フリクションがいいはずなのですが、細かいスタンスに立ちこみにくいというか…。

それで、今回は自分のインドア用のシューズを持って行きました。やっぱりこっちの方がやりやすかったです。

ファイブテンスパイアは岩稜歩き用ですね~ 北岳バットレスなどに連れて行くのがいいみたい。

■ ありがたい先輩各氏へ感謝☆

私は山岳会へは継続的に山を勉強するための仲間を求めて入っているわけなので、良い関係を築きたいため、お見合い期間を長~くとり、入会しました。

ダブル入会のいきさつ
山梨の山岳会事情
登山をいかに学ぶか?

S田さんと、クライミングジムで意気投合したため入会。

今日は初めての彼とのパートナーシップを作るためのクラミング山行でした。会の先輩が監督者として小川山に連れて行ってくれました。ホントにありがたいことですね!

お互いに安全確保ができているかあやふやな初心者同士、監督者は欠かせません。

■ 忙しい週末

土曜日は大快晴だったのに、小瀬のクライミング試験を受けました。とりあえず合格。

さらに土曜日は大BBQ大会になりました。

山梨県民は、BBQ大好きのようです。 なぜか人が集まり、総勢10名(子供1)。すごいな~。
これは山よりも集まるかもしれない?

さらに、小瀬の試験、受かりました☆ よかった~! っていうか、あれでいいんだろうか?!


Saturday, May 24, 2014

偉大なるギアの取説 (クイックドロー版)

■ ギアを買ったら取説をじとーっと見つめましょう☆

私は思うのですが、技術情報で一番信頼がおける情報というのは・・・ギアの取説ではないか?と。

ギアの取説、言葉はないのに、そのギアの使用で既に知られているリスクや、間違った使用はあらかじめイラストで描いてあります。 

そのイラストを見て、理解するのは難しくない。見て知った内容を、応用するのが難しいのかな?

以下は、全部アルテリアの ペツルジンアクセスの取説から切り抜きです。PDFで資料は配布されているので、PDFから画像を拝借しています。

http://www.alteria.co.jp/download/pdf/ifu/M_ANGE_SPIRIT_DJINN.pdf

私が机上講習が必要だと思うのは、このように画像が必要だからです。山で絵を見て説明できない。

■ カラビナはメジャーアクシスでしか使ってはいけない
メジャーアクシスで使いましょ!

■逆クリップしてはいけない
逆クリップはいけない
 こちらにも詳細があります。

逆クリップしてはいけないへGO!

■固定側を上(ボルト側)にしてはいけない

固定側は下












■ 凸では、岩角にゲートが当たり開いてしまうことがある
岩角にゲート



■逆クリップは良くない例2
スリングのねじれ











■ メジャーアクシスで使いましょう、の例 

長いスリングのヌンチャクが必要な事例

長いスリングが必要な時
















というわけで、クイックドロー(ぬんちゃく)については、そんなに覚えることが多いわけではない。

取説は、素晴らしい☆

私のジンアクセスは、ドッグボーン(間のスリング)の剛性が高いので、捩じれるリスクは低いです。

捩じれるカラビナを持っている人は、クイックドローの向きについて、より注意深く意識的でいる必要がありますね。


← 細いダイニーマのスリングのヌンチャクは

 よじれる

というリスクがある。

でも、アルパインヌンチャクなんて、カラビナとスリングを結束しただけで、ぐるぐるよじれるのですから、

 使う場所、状況に合わせて使う器具を選択する

のが良いのかもしれません。

立木 ⇒ スリングとビナ

ハンガーボルト ⇒ ヌンチャク

Friday, May 23, 2014

ペツル ジンアクセスきました☆

 ■ ペツル ジンアクセス

やっと今日来ました! いつもすぐ来るのに、今回は時間がかかりました。

10%オフで買いました。アマゾンで15300円くらい。

明日の試験に間に合ってよかった☆

念のため、会の仲間に借りている、ブラックダイヤモンドのフードワイヤーが右。

けっこう違って見えますね。

ジンアクセスは、カラビナの形が凝っている。

スリングが太い。
 サイドにしてみると、結構、剛性がある。

BDのフードワイヤーは回転しやすい。
 重さはジンアクセス、106g。 
 フードワイヤー、84g。 やっぱり軽いね~。

岩でなかったら、軽いほうがいいかも。 
 6本パックを買ったので、一気にカラビナ長者になった。

目印のシールを張る。

ガチャ類には、シールで目印をつけておくのが重要です。

でないと、色々なくなります(^^;)

まぁヌンチャクがなくなるのは考えにくいけど、スリングとか、カラビナとかは、ギアの受け渡しでうっかり、ということがある。

 スリングには、テーピングテープが相性が良いようです。

名前を書いておこう!
 クライミングシューズは、当時、訳も分からず買ったファイブテンのスパイア。

永遠の定番だそうです。

ファイブテンスパイアのサイト。

でもあんまりスラブはフリクションが良い感じはしなかった。

今度は別のクライミングシューズを試す予定。




カラビナでムンターを作り懸垂下降するセット。

下のロープがゲート側にないことがポイント。

ゲートが開くという問題点がある。

カラビナを使った懸垂下降は、カラビナを2枚作り、交互に重ね合わせるバージョンと、ムンターがあります。

一般にフリーの人はムンターを嫌い、アルパインの人はそうでもない印象。 

私が山を最初に教わった先輩はムンター活用派なのはなぜでしょう?

欠点は
・ロープがキンクしやすい
・ロープが痛みやすい
・制動力が弱いので、流れやすい
・ということは、カラビナが熱を持ちやすい
・ということは、ロープがこすれて溶け、切れる可能性がある?!

                       

 でもまぁ、確保器を落とすと、カラビナで懸垂下降するしかないですね。

こんな風にゲートで輪が閉じられている形で、ギアラックにラッキングする習慣をつけるのが良いそうです。

初めて聞いた~☆

やっぱり講習会より、先輩は優しい。

そんなこと、講師は教えてくれなかったナー。

こら~って一杯叱られた気はするけど(笑)。

自立したセカンドになるためには何が必要か?

■ 下地作り 自立したセカンドになるためには何が必要か?
 
セカンドで、先輩について岩登りのルートに行くことができる、というのは、初歩の初歩ですが、それでも、クライミングシステムがどうパートナーの安全を確保しているのか?の理解が出来ていないと、先輩は”登攀ガイド”状態になります。 クライミングスキル以外も、何から何まで面倒みないと行けなくなる。

そのような状態を避け、少なくとも”自立したセカンド”になるためには何が必要か?

ということを考察したいと思います。

連れて行ってもらえる自分づくり、ですね。

■ 岩4回目 + 下積み1年

昨日は、人生4回目の岩、人生3回目のマルチピッチでした。

岩1回目: 十二ヶ岳の岩場 アイゼントレにて、マルチ壁下部岩壁1ピッチをマルチピッチセカンド、フリーはTR
岩2回目: 三つ峠マルチピッチ 右フェイス3Pをセカンド、中央カンテ2Pをセカンド、懸垂下降
岩3回目: 十二ヶ岳の岩場 マルチ壁下部岸壁 つるべ2回 フリーは5.7リード、5.8TR
岩4回目: 小川山 屋根岩2峰セレクション 7P 

こういうのを分かりたい人が適性がある人
小川山屋根岩2峰セレクションは小川山マルチの入門ルートで、これが岩のマルチピッチらしい最初の一歩といえると思います。

何しろ、ホントのルート名があるのはここが初めてです。

これ以前に、学んだことは、ある意味、安全に先輩にくっついて登るための下地作り、といえると思います。








≪下地作り時代の山≫
乾徳山: ハイキングにて、人生初の懸垂下降1回。10m
ロープワーク講習会: 自分で主催 5回連続講座。結びの確認、宙吊りからの脱出練習など
・雪上訓練: 長野県山岳総合センター講習会
・危急時訓練講習会: 長野県山岳総合センター講習会
芦川横沢: 初沢登にて、敗退の練習。懸垂下降、つごう4回。

今年の冬はアイスクライミングのルートも2つ行っています。マルチピッチのクライミングシステムは同じです。私はマルチデビューが沢とアイス。岩は後回しでした。

広河原沢左俣: アイスルート セカンド、またはサード、トップはフリーソロ。懸垂で敗退。 
中津川滑沢: アイスルート  セカンド、一部リード、懸垂で撤退。

これらは敗退を学ぶ上で大事な山行でした。 敗退=自分で自分のケツが拭ける、です。

初心者は敗退をまず学ばないといけない。

ちょうど、まったくカラビナが何か分からない初心者状態から丸一年です。純粋な岩登り技術的には、今回のマルチルートは、Aゼロしたので、ちょっと背伸びもありましたが、将来何ができるようになるために、何をするべきか?が理解できました☆

■ ガチ山1年生

新人育成は、教わる人がアップアップにならないように、急がないことが大事かも?

易しく段階を追って、理解を確実にしてやって行くことが大事、と思います。

つい登りたがっている人は登らせてあげたくなります。が、それは本人のためにならない。

早く成長させよう!と思っても、ロープワークの理解は1年くらいかけたほうが良いかもしれません。

私は半年前の12月に黒富士でワンピッチのリードをしたり、シーズン初めに阿弥陀中央稜でワンピッチのリードをしたりしたときは、まだ自分がやっていることが正しいのか?フォローや自分の安全を確保できているのか?不安がありました。半年ほど前です。

本人が何かわかっていないことがあるのではないか?という不安がある状態での岩は危ない。 落ちたら死ぬからです。

やはり、体験レベル ⇒ 入門レベル ⇒ 初心者レベル ⇒ デビューと進むのがよいと思います。

つまり、デビューするまでに、たくさんの小さなステップアップが必要、ということですね。

また、このデビュー以前のプロセスで一生マルチに連れていけない人も出てくると思います。

体験レベルと入門レベルで習ったことを反復練習し、理解している人だけが先に進めるようにしないと本人が墜死してしまう。

言葉は悪いですがふるい落とさないと、本人の命もがアブナイ。事故を起こしてしまうかもしれません。

意欲がなければ、教えても、依存状態になり、”自分のケツが自分で拭けるヤツ”になりません。

私の場合を例に、これくらいは必要なのではないかというプロセスを考察します。 

☆レベル1) ガチ山101

 1)カラビナ懸垂を教わる 懸垂下降すると言っても10mを一回だけ。
 2)講習会など安全な場所で、基礎のロープワークを教わる。ムンター、クローブヒッチ、エイトノット。
 3)講習会など安全な場所で、懸垂下降とスタカットを教わる
 4)講習会など安全な場所で、立てるところでスタカットを初心者同士でやる
 5)公園など安全な場所で、基本のロープワークを練習する機会を設ける。(5回コース)

・ここまでは、完全に安全確保について理解し、クライミングの言葉を理解する。


☆レベル2)ガチ山106 ガチ山女子0.5年生

 6)山など、リアリティがあるが立てる場所で、1ピッチのスタカット(支点を含め)と懸垂下降を行う。

・まずはクライミングシステム理解の確認
・懸垂下降を体験

☆レベル3)ガチ山 107 ガチ山デビュー夜明け前

 7)歩けるくらいの易しい傾斜のルートに出る。トップ時はフリーソロできるくらいのところでセカンドを 確保する。

・12ヶ岳レベル
・知識を実践につなげる。
・ロープワークの確実性を上げる

☆レベル4)ガチ山 108 ガチ山デビュー、秒待ち

 8)歩けない斜度があるルートにでるために、クライミング力開発に力を注ぐ。

・三つ峠右フェイス一般ルートレベル
・やっとクライミング力が課題となる段階へ。 最低でも5.9くらい
・岩でのマルチがどのような感覚か、なぜクライミング力がいるのか理解するためにゲレンデを経験する

☆レベル5)ガチ山入門レベル 

 9)小川山ルートデビュー。

■ じっくり時間をかけるべし!

これで1年くらいかけたのは、正解だったと思います。

マルチの岩ルートに出るまでの下積みは、長いほうが安全度が絶対に増すと昨日は確信しました。

体験レベルに半年、入門レベルに半年で、初心者レベルに到達する以前に1年かける。これくらいは必要かも?と思います。

というのは、私は、一般の登山者と比べると、かなり勉強熱心なほうで、ブログも見ていただけると分かりますが、かなり本などで、独学しています。

・・・が、そんな私でも1年かかったからです。

そこまで登山に情熱がない人だったら、2年かけても、デビュー戦で死ぬよりマシですよね?

ときどきガイドさんの入門者講習で事故があります。聞くと、「セルフをとって」と言われて、セルフを解除してしまい墜死する、というようなケース…つまり、本人がクライミングシステムを理解していないってことです。そうなるよりマシですよね?

今の人は、自分で自分の安全を確保し、”自分で自分のケツが拭ける”ための技術をお金で解決しすぎのようです。

クライミングでは、自分の安全はお金では買えない。自分が理解するしかない。

今回、先輩は私がムンターで先輩を確保した時、なんかうれしそうでした。それは私がロープワーク自体には不安がなかったからではないかと…。

この先輩からは、結びを習ったわけでも、システムを習ったわけでもないので、先輩としても、どのような段階の場所に連れて行っていいのか?分からず不安だったでしょう。

となると、連れて行くときは、自分が登攀ガイドになって全部の面倒を見る覚悟で(つまり命がけで)連れて行ってくれている、と思います。

いくらクライミンググレードが高く登れても、ロープワークに不安があると、相手側の安全が確保されていないので、組む側は危険が増します。

本来は、自分を危険に陥れる人とは登るべきではない。

しかし、クライミング力はグレードで表現できても、クライミングシステムを理解しているかどうかは、その人に聞いても分かりません。

今は、そこは誰もハッキリ言わない。そして、ちゃんと理解している人を探すにも、ゲレンデなどに誘って、一か八かを受け入れているようです。びっくりですね!私は無理だな~。死にたくないですもん。

実際、私はアイスのゲレンデに行った時、組んだ人がトップロープのビレイのセットをわかっていなかったので、すぐビレイヤーは遠慮してもらい、別の人に頼みました。

■ 技術の冗長性も必要!

私は、先日相方にセカンドの確保を教えたとき、確保器を使用した現代的に進化した道具を使った確保が、初心者は安全だと思いました。墜落しても止まるからです。

が、そういう入り方で習熟するのとは別に、技術の冗長性を初心者も身に着けておくべきだ思います。

昨日は自分自身、それが身についていて助かりました。カラビナ懸垂です。

安全確保を主眼にすると、セカンドオプションとして、道具を用いない、カラビナとロープだけを用いた技術を、オプションとして知っており、熟練ではなくても、”何とか使用できるレベル”にしておくことは、岩ルートデビューの条件だと思いました。そうでないと、何かあったとき、”自分のケツを自分で拭けなく”なります。 確保器落としたくらいで、ヘリは呼べない(笑)。

カラビナ懸垂、ムンターでのセカンド確保、ローワーダウンなどの基本技はやっておくべきですね!

そこで、どういう内容を初心者は理解しないといけないか? けっこうたくさんになり大変です。

メインロープでのセルフ、クローブヒッチ
≪ガチ山 101~106で学ぶべき内容≫
1)ノット 各種
2)スタカットロープシステム理解 
3)支点構築 アンカー、流動分散 セルフビレイ
4)確保理論 どうして、リードがより危険なのか?など、衝撃と停止について。
5)懸垂下降 カラビナ、8環、確保器、バックアップ、仮固定(途中停止



6)宙吊りからの脱出 プルージック、固定ロープのプルージック登攀

≪ガチ 107≫
1)実際山にいって1ピッチのスタカット&懸垂下降をパートナーと交互でやってみる
2)出来なくても、怖いけど、少なくとも死ぬことはない

≪ガチ 108≫
1)敗退の練習。沢。で4~5mの懸垂下降が続く場所で懸垂下降のなれる。
リードのビレイ
セカンドのビレイ

≪ガチ109≫
1)懸垂支点を作れる 
2)リードビレイ
3)セカンドのビレイ

ここまでできれば、先輩は支点は自分がリードで作れば、確実な支点が作れるとわかっているので、
安心して、セカンドとして後輩を連れて行ってくれる、と思います。

クライミングを始めるには、クライミング力そのものより、クライミングシステムがどう安全を確保しているのか?の理解が重要です。











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