今日は、図書館に本を返しに行っていました。
大雪の日に当たってしまい、返し損ねていました・・・(と言っても大雪2日目に図書館付近を通っていたのですが・・・笑)
■ チャレンジ!アルパインクライミング!
ヒロケンさんの『チェレンジ!アルパインクライミング!』は、略して“チャレンジ!アルパイン”。(”赤本”とも言うのだと、教えてもらいました!)
みんなのバリエーションルート集の定番です。こないだまで、アマゾンで15000円(!)で売られていましたが、山梨の方なら県立図書館にありますョ☆
しかし…ここに書いてあるVルートは初心者向きのは、ごく少数なので、なかなか行けるところがありません・・・(汗)。
そして、こうしたレベルになってくると、やはりそのルートを歩いたことのある山の指導者に行く山を選んでもらって、そして無理のないレベルからステップアップする、ということが必要になってくると思います。
自分では行ってよいものかどうか判断が付かないです(汗)。
■ 10倍の視野の広がり
振り返ってみると、去年の今頃は、まったくこの本を見るような段階にありませんでした。
・・・と言っても、私の登攀力が去年と比べて特段上がったわけではないです。
上がったのは、山の総合力です。そして、広がったのは視野です。登攀力はいまだに初心者レベルですし、アイスだって、登れるけれど、初心者レベルです。
しかし・・・視野が大きくなったおかげで、それまで分からなかったことが色々と分かるようになり、もはや初心者と言って甘えていられる段階にはないな・・・とは分かるようになりました。
去年の私はロープを使う山は知りませんでした。必要性を説かれても ”?”。
今でも一般縦走でロープを念のため持って行くというのは、ロープを使ったことがない人に言っても仕方ないと思います。
ロープを使う山をしない(できない)レベルから、今クライミングルートに初級とはいえ出掛けられる・・・というのは、広がった視野の広さでいうと、1:10 くらい違います。
でも、こうして広がった視野に立っても、今の段階が、クラミング101であることも分かります・・・(汗)
赤岳がなぜ山ヤさんにとって初心者の山か分かります・・・ しかし私はこの広がった視野でもって、永遠に広がる山の冒険家の後に続くことができるか?と言うと、できません・・・(たぶん)。
この本の、ヒロケンさんのあとがきに
「若く伸び盛りのクライマー諸氏には、本書の収録ルートをつぶしていくような登り方は薦めません。フリークライミングしながら、アルパインのルートは、どんどんステップアップして30ルートも登れば、つぎはヨセミテのビッグウォールなど、もっと困難なルートを目標とするのが合理的で面白いでしょう」
とのアドバイスがあります。
アルパイン101から、アルパイン109・・・若いクライマー諸氏には、101で立ち止まることなく、高みを目指して欲しいですね。
こういう風に分かるようになったのは、私自身の努力もありますが、それと加え、やはり運、引いて言えば運命というものが大きくかかわっていると思います。
そういう意味で、山岳総合センターの講習会は、開眼させられました。たとえば、講習生のレベルに大きなばらつきがある、という欠点があるにしても、そのバラつきのおかげで私は登山の世界に視野が広がりました。ので、利益のほうが欠点より大きかったと思います。
登山という世界の大きな広がり・・・なぜ山の雑誌には表れていないのかなぁ・・・。
これはやはり一度でもいいから、クライミングを経験して、ロープを使う山、確保理論というのを勉強してみないといかに人間が垂直を乗り越えてきたか?分かるようにはならないと思います。
しかしそうはいっても誰にでもオープンとはいえ、誰にでも道が開かれているわけでないのが登山の不思議なところです。
■ バリエーションも初級(一般レベル)で渋滞中・・・
山の雑誌等等、では、登山者の水準が下がった、昨今の登山者は以前と比べて水準が低いと言われますが、その意味合いがよく分かるようになりました(汗)。
広がった視野で、登山界を見てみると、阿弥陀南陵などの有名な、初級のバリエーションルートが大混雑するわけも分かります・・・ お花畑のある山が中高年で渋滞なのとあまり変わらない・・・(汗)
ほとんどの人が、初級者止まりってわけなんですねぇ。 まぁ私は今それ以前のレベルなので、人のことは言えないのでありますが。
私自身は、もう40代ですし、困難なルートを目指すアルパインを目指しているわけではありませんが、こうした事情を理解することができるようになったことについては、感動さえ覚えます。
山小屋でバイトをしていると、体力自慢の若い人には結構会います。
が・・・どの人もクライミングに興味がないため、結局一般登山者から抜け出ることがありません。
山岳救助隊にあこがれる人も多いですが、ロープワークが必要な山=クライミング要素がある山をしないとロープに習熟することはできないので、体力だけあっても・・・。
結局、一般道でいくら色々な登山道に行ったことがあっても、それはカタログを作るように、ただ行ったことがある山の名前が増えるだけです。
それはそれで登山の面的広がりで楽しいことですが、そんなことは体力が衰えた中年に差し掛かった私でも出来ることなので、若いときには若いときしかできない、自分の可能性を進化させることに目を向けて欲しいなと思います。
が・・・ロープが要るクライミングと言うだけで先入観から、嫌がる人は多く、ホントにもったいないことだなぁと思います。
だから、単独の自分が熊鈴がウルサイとおばちゃんに叱られてイジケることになるんだろうなぁ・・・
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