Tuesday, April 15, 2014

山はペイフォワード方式 ・・・ 山の世界を考える その5

■ 山はペイフォワード方式、ネット社会はボランティア方式

ペイフォワードと言うのは、返礼を、親切にしてくれた人ではなく、その次の人に親切にすることです。

 ギブ&テイクのイメージ  →  〇 ⇔ ×
 ペイフォワードのイメージ →  〇 → × → Y → Z → … 永遠に続く

そういうタイトルの映画があります。

私自身は、常にペイフォワードと思い、返礼と言うのはそんなに期待していません。私が親切にした人が別の誰かに親切にすればよいと思っています。が、失礼な人はやっぱりイヤです。失礼な人は親切にされているとわかっていないのできっとペイフォワードもしない。

ネット社会ではROMは嫌われます。ROMというのは(リードオンリーメンバー)の略で、人の書き込みや知恵を読むだけで、自分は書き込まず、ネット社会の質の向上に貢献しない人のことです。

たとえば、ヤマレコ、みんな見て山行の参考にしますよね?でも書く人は少ない。

というわけで、私はこのブログは私なりの一つの(ネット)社会貢献のつもりもあります。

登山初心者の頃、色々なサイトを読んで、登山について勉強したからです。町内の山とか(笑)

最近、親しい知人から、山岳会に入会して一年の新人が会について書いた文章を送ってきてくれました。

■ 新人が新人を勧誘する

http://www.geocities.jp/g_ukigumo/issyunen/issyunen2/issyunen2.html

これは読んでいる方が赤面するほどの、べた褒めでした(笑)。

私の数少ない美点の一つは、あまり嫉妬深くない、ということですが、さすがにこの文章には多少の嫉妬を覚えました。羨ましいなぁ・・・。これを読んで羨ましくない山一年生はいないのではないでしょうか?

私はこの文章を書いた人を知っています。私ほど山について勉強しているか?というと、していないと思います。たぶん。

でも、彼はどの山に連れて行っても感動してくれるのだそうです。それで先輩はうれしくなり、また連れて行くわけですね。

その先輩の気持ちは私もよく分かります。私は大体において、連れて行く側だからです(笑) 

地獄谷の川俣尾根は、私の企画だったので、私は連れて行った側ですが、「ありがとう」とは言われたものの...「私には長かった」と言われ(汗)、あの山の良さを分かる人はメンバーにはいなかったみたいで、とても残念でした。山が違ったんだろうなぁ…。

川俣尾根は八ヶ岳東面のバリエーションですが、相当山歴が長く、八ヶ岳通でも歩いていません。以前、別の東京の方の、大きな会のリーダーに私と川俣尾根の出会いを話すと、その人はすぐに川俣尾根を歩き、その後「教えてくれてありがとう」と報告のメールをくれたくらいです。

それに私がこの尾根を知っていて歩けるのは、初心者の頃、ヒロケンさんの古い岳人の記事を読んでいたこと、私が三ツ頭にアタック中だったこと、アニマルトラックを勉強し動物の足跡が隣の尾根から続いていることに気が付いたこと、そして、それをガイドをしている山の先輩に話したら、先輩がツルネ東稜からのルートを考えてくれたこと、の4つの偶然という奇跡があったためです。私にとっては非常に大事にしているルートです。

ただ川俣尾根自体は登山大系にも載っているし、ヒロケンが紹介しているくらいだから、ちゃんと本を読む勉強好きな岳人なら知っているはずです。その証拠にガイドの先輩はちゃんと知っていたくらいなんですから。

しかし、連れて行った人には価値が分からなかったらしく、あまり感動してもらえなかったので、宝物をそうと知らない人に渡してしまったような、非常に残念な気持ちになりました。

だから、大事な山は、こっそり、意味が分かる人にだけに出すに限ります。分からない人には分からないものなのです。

■ 雪洞泊の顛末

雪洞泊も同じ顛末でした…。

これは若い男性の依頼者でした。この人が私を知ることになったのは、私が去年ロープワーク講習会を主催したからです。彼はこれに参加してくれたのでした。

・・・が、この講習会が何か誤解を抱かせたのかもしれません。

彼は私に「雪洞泊したい」と依頼してきたのです。私に依頼すれば、私から雪洞泊の企画が講師に行くと思ったのかもしれません。

そうはいっても、せっかく依頼してきてくれたのですから、何とかしてあげたいと思ったのでした。

とはいえ、雪洞泊はなかなか実現が難しい山行です。イマドキ雪洞泊する人は少ない。

私も興味があったので、私は方々にかなり手を付くし、すべての人脈を使い尽くして、なんとか谷川岳での雪洞泊を、講師含め4人でやる寸前まで持ち込んだのですが、肝心の講師は事情を理解してくれず、まったく関係ない人をパーティに入れるし、当初の講師の提案が”天神尾根”だったので、それだけだと、ラクラクすぎて、間を持て余してしまうだろう・・・ということで、残りのメンバーで訓練内容を詰めるところで、頓挫しました。

私以外の、誰も、訓練の内容を詰めるほど山行に興味も理解もなかったのです…私の方はルート旗まで、すでに購入してあったのに…。天神尾根なんてロープウェーで登る日帰りのラクラクルートですから、雪洞泊をするにしても、一泊二日では時間が余ってしまいます。せっかくのガイドを雇った山行がもったいないです。

というわけで、今年、私の雪山からは雪洞泊は、懐をすり抜けてゆきました…が、それはそれで、私には、あきらめがつくことだから良いのです…機会はまためぐってくるという確信がありますし、そもそも、私はあまり宴会山行には興味がないので。

それに実は、雪洞も掘ったことありますし・・・。ただ泊まったことはありませんが、宴会で泊まるならテントでいいやって感じです。価値ある雪洞泊でないなら、しないでもいいのです。

でも、残念だったのは、私がこの依頼者の男性にどういう思いを抱いて、ここまでの努力、協力をしたのか?この男性には一切伝わらなかったことです…。

私は、純然たるボランティアでこの山行の企画を行ったのです。講師のガイドさんからは何度もねぎらいの言葉をもらいました。一回コッキリの集まりのまとめ役は、大変なだけで何の見返りもないからです。

私は、山は助け合いだと思っています。私が助けてもらうのは、ほんのちょっとしたことですが、でもいつも礼を尽くすように気を付けています。

たとえば、南アのバスで親しくなったMさんには飯豊もいいよ、とか大菩薩嶺のあたりは3月が良いよ、とか教えてもらいました。ので、その辺に行ったら報告メールします。

私は周囲の人にちょっとしたアドバイスで助けられながら成長しているので、彼もそうだろうと思ったのです。

ハイグレード登山術は普通のことが書いてあります(笑)
しかし、結果は裏切られ続けました。親切が逆に返されるのです。

「三浦雄一郎さんの講演会があるよ」と教えたときには「チケット3枚お願いします」と言われました(汗)。なんで…?

その上、貸していた本が全然返却されない…

督促のメールを3度打ちました…全部返事、無(汗)。

やっと、昨日メール便で帰ってきたのでほっとしました。 


今年は、冬靴もアイゼンも、ハーネスもヘルメットも、冬ジャケットさえも、貸してアイスに連れて行った人から、今シーズン中ずっと貸さないとドケチな人のように言われるし、結構、負け率高い年です(汗)。

でも、今回は少なくとも、本が返ってきたからうれしいです。私にとっては大事な本なので。

こちらにとっては大事なモノを軽々しく扱われるというのは残念なものです。やっぱり貸すときは価値が分かっている相手に貸さないといけません。

しかし、帰ってきて良かった~! 別の人ですがザックとレインウェア貸しているのは帰ってきません・・・

■ 今日は図書館へ おススメの本

今日は登山大系の8を見たくて県立図書館へ行ってきました。 

というのは、瑞牆山の鋸岩の記述をみたかったのと、乾徳山の岩場を調べたかったからです。

会の先輩は日本登山大系を全巻持っているそうです!超・羨ましい! 今では古書ですごい高値になってしまいました。

今日は山田哲哉さんの『奥秩父』も借りてきました。

奥秩父を知りたいなら、本来は原全教さんの本も必要ですね。

あとは、『岳人5月号』がおススメです。 

私の山の師匠が書いた記事が載っていて、絶対このルートは歩きたいと思いました。岩もⅢ級くらいですし…


奥又白池~A沢~前穂高岳



■ 吉田のうどん

先日は御坂山岳会の総会でした。 懇意にしている山小屋の主によると、御坂山岳会は「地元の名士の会」だったのだそうです。
地元の名士!!私はビビって総会は懇親会の抜きにしてしまいました・・・だって名士・・・(汗) 
なにげにベジタリアンです
私は夫の転勤で行った九州ではまだ仕事をしていたのですが、その時の仕事が名士の方々と異業種交流会などで人脈を作る仕事でした・・・仕事モード全開です。
なので、帰りに吉田のうどんを買って帰りました(^^) というわけで、最近はランチは吉田のうどんです(^^)。


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