山のウエアの話題は、正直言って、正確には伝わりづらく、ゆえに、少々めんどくさく、真意を伝えるのが非常に難しい。
でも、ある登山者のウエアを見れば、その人の思想は、たぶん瞬時にして分かる。
ゆえに、着る側は、変な誤解をされないことが大事だと思う。
山に行くなら、洋服より先に
しっかりした登山靴
と
速乾性の下着
を買うべきだ、というのに異論がある人は少ないと思う。店の都合はともかくとして・・・
次は、ゴアのレインウェア。
それから、ザック。20L、40L、60Lとステップアップすべし。
それから、やっと洋服。 たぶん、みんなはこの順番が、全部正反対になっているのが、違和感の根拠なのではないだろうか?
足回りは、歩ける足さえあれば、実は地下足袋でも、草鞋でも、運動靴でもよいが、歩ける足があるのかどうかが問題だ。己に問うべし。
≪まとめ≫
・登山靴、速乾性の下着、ゴアのレインウェア、を買いましょう。
・ザックは登山用品店で買いましょう。
・ウエアは家にある化繊物のものなら最初は何でもいいです。
■ 安物を活用できるかは経験次第
どちらにしても、私の師匠は山歴ん十年を感じさせる。
服はワークマンとか、ホームセンターのが多かったりもする。ウールではなくフリースのチェックのシャツなんかを着ていたりする。
師匠のような年配者にはモンベルのウエアを着ておくとウケが良い。(ように思う)
こないだ、師匠の山ズボンがRabのだったので、「それイギリスのクライミングウエアのメーカーですよ」と言ったら、「そうなの?安かったから買ったよ。なかなかいいよ」だそうだった。知らないで買っているわけね・・・(^^;)
師匠は 「安ければ何でもいい」と豪語してはばからない。しかし、今、時代は安かろう=悪かろう、だ。
Rabはこちらのようなセレクトショップで取り扱いがあるブランドです。
つまり、若者は財布を握りしめて買いに行くわけね。いきがって洋服を着る文化は、まだ地方都市の若者には残っているわけです。大都市では、ヤッピー世代だけですね、その文化があるのは。都会人は一般に服にお金をあまりかけません。
弟は、スポーツマンだったので、スイミングの時はミズノの、サッカーの時はアディダスのロゴが重要だったみたいだと、実家にいた頃、感じた。それは、ある特定の集団に属しているという表明なのかもしれない。
同じことで、マムートのマンモスマークは、クライミングの集団に属しているという帰属意識を刺激するものなのかもしれない。
私自身は、ブランドは追っかけるものではなく、自分自身がマネされる側であれ、という教育を受けたので、あまりブランドロゴにお金を払いたいとは思わない。
かといって、”安物”のブランドロゴをつけているのと同じことになるモノ(たとえば、ユニクロ)をわざわざ着たいとは思わない。
山の師匠と知り合いになって初期の頃、私が、持っているウエアや道具に散々、登れないくせに高いものを持っていると言いたげな指摘をだいぶ受けた。
だが、師匠が連れてきた会の新人の方がよっぽど高いウエアを着ていたが、どうも師匠には、そのブランドが高額ブランドだとは分からないだけのようだった(笑)。
ファイントラックやウルトラライト系、クライミング系のブランドは高額だ。パタゴニアなんかより高いのに、単純に知らないから、分からないらしい。
私は、安物買いの銭失いはしたくない。だから、買う時によく吟味する。一度買えば、同じものを延々と着ている。
師匠の方は、高度経済成長期の経験者だからだろう、どんどんステップアップしていく志向だ。
安物のホームセンターの速乾下着を買って、早くダメにして早く次を買う。私は山の回数が頻繁でないのもあり、初期のころに買ったパタゴニアのキャミソールを今でもずっと着ている。さすがに今年、ノースのアンダータイツはダメになった。
買い物の仕方には、世代の価値観が現れると思う。
今の若い人にはステップアップ指向、モノを貯めていく志向は非常に少ないと思う。今より良い未来を想像することは若い世代には難しい。
シンプルライフが流行するのは、”失いつつある”ことを美しく語ると、シンプルライフになるからだ。おモノ持ちは、収納場所ですでに破たんする時代だ。 というわけで、持つモノは少数精鋭。
私は不必要に高い山ウエアは買いたくはない。
とはいえ、山に行くからには、どこかのブランドの、どこかの山ウエアを着なくてはならない。
モンベルは私が山を始めた頃、とてもおばさん臭いカラーリングで、着たいとは思えなかった。
かといって、ノースは、なんだか南極探検隊風か、スタートレックみたいで好きになれなかったし、結局ネット通販可能なパタゴニアに落ち着いた。
店が少ない山梨では、通販できる、というのはそれだけで価値ナノダ!
というわけで、私のウエアは大部分がパタゴニアだ。
■ 4月のレイヤリングのポイント
4月は一年の中でもっとも寒暖の差が大きく、夏と冬が同居する季節です。
お天気が良ければ夏、少しでも悪化すると一気に冬。昼間は夏、夜は冬。そして、紫外線が非常に強いのが特徴です。
これらの条件を考えると、大きな寒暖差に対応できることがレイヤリングのキモです。
行動をする時間帯は汗がだらだら流れるくらいなので、夏山仕様。すでに半袖の人もいます。
行動を停止して、テントに入ったら、一気に気温が下がるので、保温着は冬山仕様。
行動中 = 夏仕様
行動停止中 = 冬仕様
シュラフも冬山仕様のほうが安全です。 吹雪いて一気に冬に戻ってしまう可能性もあります。
紫外線対策は必須です。
これらの条件の結果、私の先日のウエアは
行動中は
・パタゴニアのアンダー上下
・紫外線防止機能付きのフード付きトレーナー (本来はビーチ用? パタゴニア)
・冬用ズボン (アンダータイツを履かない) ミレー 裏起毛
・夏用紫外線防止のキャップ OR
・汗ふき手ぬぐいを首に巻く
保温着
・ナノパフ (パタゴニア)
お休みセット
・冬用のシュラフ モンベルの#2 ダウン
・ゴアのカバー
シェル
・ノースのゴア、レインウェア上下
となり、これは、過不足がなく正解でした。濡れが予想できる天気なら、ファイントラックのアンダーウエアに替えても良いかも。
同行者は冬用のシェルを持ってきていて暑そうでした。この時期に厳冬期用のシェルを着ているというのは、経験の浅さを感じさせます。パンツも厳冬期用のハードシェルはいくら保温性がないとはいえ暑いです。着ないで持っているのは、春は突然天気が急変して、冬に逆戻りなので、持っているべきと思いますが、それなら、ダウンのほうがむしろ有効です。
行動中はこれ以上軽くできないくらい軽めにしておかないと気温がかなり上がるので、暑いです。
言うまでもないことですが、寝るときは、持っている衣類を全部着て寝て快適温度、が、常識です。
あ、あとそうそう、以前テント泊で、パジャマに着替えようとした人がいましたが、山では着替えません(笑)
紫外線対策中。
朝は保温も必要。
No comments:
Post a Comment