Tuesday, May 21, 2013

小柄な人とビレイ



山の先輩が「何が不安なの?」と聞いてくれたので、ビレイが心配だと答えました。

人の命をあずかる…(汗、汗、汗… 以下エンドレス)って感じです(><)。


★その理由① 体重が軽い。

 体重47Kgしかありません。男性でひょろひょろの人とでも10kgは体重差がある。
 私の、高校時代でストップした、貧弱な物理学の知識によれば、ロープの先端を結び合った重しは普通に軽いほうに
 持ち上がる。つまり、頭上に支点があっても、私より重いに決まっている人が落ちれば、私は必ず飛び上がってしまう計算に(--;)。 飛び上がるだけならまだしもそのまま支点まで持ち上げられても不思議ではないわけですよね。 摩擦がなければ。

後日談:やはりトップロープでの確保は、体重が軽い人は向かないと教科書にあります。摩擦で吸収される衝撃荷重は25%しかないそうです。 ビレイは体の重い男性にやってもらいましょう☆

★その理由② 握力が弱い。

 「制動手を離しちゃいけない」といっくら強い心で思ったところで、実際の握力の無さは否定できない。
 
 心でいくら念じても、もともと存在しない力は出ないのは明らかすぎる事実。 握力は成人女性の平均30kg
 を大きく下回る17kg。これでは両手を合わせても34kgであり、自重さえ支えられない。

 自重を支えられない人が自分より重い他人を支えられるはずがない。これは想像ではなく、ファクトでは・・・?

後日談:これも無理からぬ不安で、不安は、固定支点にビレイをとることで解消できます。セカンドのビレイであればオートロック機能の付いたビレイデバイスがあります。(解除は結構大変)

★その理由③ 知識があいまいだ

 これが最大の理由です。 私に言わせれば、

  ・静荷重と動荷重の違い
  ・落下係数とは何か?
  ・ランナウトの危険性
  ・各シュリンゲの衝撃吸収性能の違いについて
  ・ボディビレイと支点ビレイの違い

などについて、一切知識なく、いきなり実践の講習会で「さあATCでビレイしてみましょう!」の状態でビレイするっていう講習に一回や2回でたところで

  「安心してパートナーをビレイできるようになりました!」

って発言する人の方がよほどキケン…では???

私は正常な感覚の持ち主であることを、強く主張しておきたいと思います(笑)。

危ないことは、危ないと知らずやるのが一番危ない。

■ 小さい人もビレイができるのか?

先輩によると 有名なクライマーでも小さい人もいるのだそうです。 

小さい人もビレイできる根拠は、合理的に説明できるはずですが、どこにも見当たらない…(汗)

カムが4つ飛んで自分の1m上で先輩が停止、って…どれくらいの衝撃がかかったのでしょうか…

衝撃で自分が骨折するくらいならいいけど(実際スタンディングアックスビレイなど鎖骨が骨折しそうです)

落として死なれでもしたら… 一生、山には行けなくなってしまいますね(><)

講習会では、立てる場所で、雪も腐った斜面で、ロープは地面を流れている状態…

お互いに、手順を追うのにアップアップの状態でいる初心者2人…そのような状態で、トップをリード状態で登っていると、普通にロープなしで登れる斜面ですから、墜ちたらどうなるか?という想像力は働かず、さっさと上に行って支点を取り、下のセカンドをビレイする体制に入らなければ、などとかしか考えられません。

そのセカンドのビレイにしても、ロープのテンションは・・・・遊びがないほうがよい、と形だけはわかっても、「なぜそうなのか?」 を 説明された覚えはありません。

結局、クライミングシステムの形だけ覚えて、原則は知らず、手順を覚えただけで、出来るようになった気分になってしまうのです…。

私が思うには、その状態が、まったく何もできない状態よりうんと危ない。何もできなければ、最初からビレイする状況にあることがないと思うからです。

正直、今の私は人種的に最も危ないビレイヤーであると思います…(汗)。



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