Wednesday, May 1, 2013

滑落停止ではつま先を蹴りこんではいけない


今回は、滑落停止の練習をしました。

滑落停止って、基本的に使わない技術です。

夫に話していたら、「落ちると思わないところで落ちるんだよ」

いや…それは違う、と思いました。

滑落停止は最後の最後の技術ではないでしょうかね?

 1、アイゼンで不安なく歩けるところ= 確保不要

 2、急なルンゼのトラバースなどちょっと不安なところ= ビレイしてもらいながら通過

 3、ビレイがあっても滑落=滑落停止技術


と滑落停止技術が使われるシチュエーションではすでに滑落の危険については認識済みであると思います。

滑落しそうだという認識がなく、コケるということは、もうその時点で、ちょっとダメダメモードかも?

普通の登山道でコケても、大事には至りませんが、滑落しそうな場所で確保なしでコケるというのは
認識の上で絶対にダメです。

■ 足はけりこまない

滑落停止はそういう風にあまり重要でないスキルなのですが、漫画の『岳』で久美ちゃんが三歩さんと
練習しているシーンでは、ピッケルを刺したあと、足を雪にけりこんでいます。

これはダメなのだそうです。

足をけりこんで止めるという発想はダメ。

足をけりこんだ瞬間に体が浮いて空中で回転を始めるのだそうです。体が回転を始めると、滑っているどころのケガではすみません。バラバラ死体になってしまいます…

なので、決して足をけりこんではいけない、というのが最新の滑落停止技術なのだそうです。

≪滑落停止≫

・滑り出す
・ピッケルを鎖骨の下で雪面にさす
・膝から下は膝を曲げて浮かせる
・停止するまでじっと我慢

・停止したら、気を緩めて起きない
・停止したら、ピッケルは指したまま、つま先をけりこむ。
・しっかり足場を作る
・安定を確認。
・ピッケルの柄の部分を指して立ち上がる

停止してすぐ立ち上がって、また滑り出す人も多いのだそうです。もともと滑りやすい斜面だからですね。

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