昨夜は友人とまたボルジムへ…
正直ボルダリングはまた退屈化してきました…うーん、ムーブってどうやって勉強しましょうか…。
できないのに当たった時、誰か教えてくれる人がいないと全然先へ行けない(汗)
私たちは2人そろって、課題一週間前のところから、1歩進んで2歩下がるみたいな状況に入り、
課題のレベルが5~6で停滞中…
昨日、学んだこと。
・ホールドが分からなかったらとりあえず、触ってみてひっかけられる弱点を探してみる
・足を上げないほうが安定するポジションもある(正対での大開脚…)
・体重移動すれば、体は勝手に上がる
・スタンスはできるだけ小さく乗るべし
それがねぇ。分かっていても体重を移動するのに躊躇があったりもするんですよね。
昨日教えてくれたクライマーさんは、足が痛くなるほどの小さい靴を履いているのだそうでした…
私は一日中履いていても痛くならないのにしておきました。
昨日は若い大学生の男の子たちが初心者で来ていて、私たちとほぼ同レベル。でも、若くて
腕っぷしが強そうだったのですぐ上達していきそうです。
■ 真似る能力
見たものをそのままコピーする能力って、年齢を重ねれば重ねるほど、衰えていくような気がします。
大人はすぐさまコピーできなくなる… だからダンスって重要なんですよね。ダンスっていうのは
ニュアンスの身体言語なので…
たとえば、寝ている状態から起き上がるのでも
・ゆったり首を垂れて起き上がる
・ガバっと起き上がる
・コロンと起き上がる
・起き上がった後しばしそこで停滞
・起き上がったらさっさと移動
・起き上がったあとまた寝る
などなど…色々なメッセージ性があります。そういうのが動作自体は起き上がるということから変わらなくてもそこに表現されている様々な感情があります。
そういうので人は非バーバルコミュニケーションをしています。
その非バーバルコミュニケーションが、たぶん大人になって年齢を重ねていくとちょっと下手になってくるんですよね。
普段人はそうやって色々と態度で表現しているわけですが、その表現をしていることを知らない。
ダンスをしている人は、感情が表現されているということを知っているのがつまり違いかもしれません。
■ 体の使い方の知性=運動神経
私ははっきり言って運動神経悪いので… 岩登りはホント、運動神経が良い人のためのものという気がします…のは、体を重力に任せた状態でどう体が動くか・・・ウンテイ系ですね・・
は、運動の中でも、身体物理学とか、そういう感じです。 ヨガやバレエの重力が関係した時のカラダの使い方にも通じる面はありますが…うーん…岩の場合、カラダを水平に保たないところが大いに違います。
それは水平垂直だけをかなり厳しく問うバレエとはかなり違う。鉛直だけを意識していればよい登山での歩行とも違う。さらにいえば、ちょっとさっさとやらないといけないところも違う・・・
というわけで、
コピー能力 × 身体物理学
というわけで 子供が有利なスポーツだなぁ・・・
とっても面白かった動画。http://cgi2.nhk.or.jp/school/movie/bangumi.cgi?das_id=D0005100045_00000
http://cgi2.nhk.or.jp/school/movie/bangumi.cgi?das_id=D0005100041_00000&year=2013
Friday, May 31, 2013
Thursday, May 30, 2013
花谷さんに会いました
昨日はピオレドール賞をとったアルパインクライマーの花谷さんという方のキャシャール登山の報告会を聞きに、エルクに行っていました。
去年までの私なら、普通に北岳や赤岳に登ることが、こうした世界的な山のクライミングと本質的にはなんら変わることがないということに思い至らず、たぶん、単純に違う世界の話と思っていたでしょう…
その証拠に、岩崎元朗師匠のいうところの、ツーリスト、ハイカー、アルピニストの区分では、完全にハイカーの気分でした。
ここ最近、講習を受けているので、ロープワークが出てきて、アルピニスト0.5みたいな地位にいますが、アルピニストとハイカーを分けるのは、歩く山ではなく、山に対する考え方なのだ、ということがわかってきました。
アルピニストの区分とハイカーの区分は諸説ありそうですがその区分は登る山のサイズ別ではなく、登り手の”心の持ち方”といったところに一線があるのです。アルピニストの心は基本的に自分を主体とせず、山を主体にしているような気がします。山に登っていても山の存在がお留守の人、多いですもんね。
花谷さんのキャシャールは、私のツルネ東稜みたいな感じで、ご縁が引き寄せた山ということでした。
なので花谷さんが達成感満点に輝く笑顔でいることもまた、なんとなく身近に感じられ、思わず握手をお願いしてしまいました。
まぁ私は登山者としては3年目。まったく出だしのスタート地点におり、花谷さんは一応名声と言う頂点を極めた点にいるわけですが、その間に長く長く横たわる梯子がどんなに長かろうと(当然私は趣味で登っているので名声を求めるわけではありませんが)、同じ価値体系であることに変わりない。たどり着く達成感は同じなのです。 登る山がデカいか小さいかだけの差なので。
さて、そのキャシールですが勝因はというと、ライト&ロング…ライト&ファーストではなく、長丁場を
予定して体力の配分を行い、じっくりルートに取り組んだということにあるようです。
このルートは難易度はさほどでもなかったようですが、基本的にアプローチが長い!この山はクライミング要素が強く、雪の要素が少ない山ですが、岩場もグレイド的には、それほどでもないのだそうでした。5.9とか5.10.
ただ核心に行くまでにいかに体力を温存するか?というところがポイントだったそうです。
海外のクライマーにはこんな岩よく登るなぁといわれるのだそうです。それはもろいから・・。でも、日本の岩場は世界に名だたるもろい岩場ですから、日本のクライマーならではの繊細な神経が行き渡った
岩登りかもしれません。
岩場の写真など見せてもらいましたが、岩場…私は岩登りはしないのですが、見るからに登れそう…(笑)に見えました。登れる人を一杯目にしているせいで、自分では登れないけど、登れる人がいるのは超納得~(笑)
こりゃまた耳年増ならぬ、目年増になったんですね~。写真見て、不遜にも、登れそうだなぁとか思ってしまいました。
実は先日は別の山の報告会で、GWの穂高と剣の山行を見たのですが「登れそう…」に見えてしまいました…(汗)先輩曰く、GWなら厳冬期と違いそれほど難易度が高い山でもないのだと…そういうことを吹き込まないで欲しいなぁ、もう!また行きたくなってしまうじゃないですかねぇ!!
だた実はこの超有名山岳より、別の無名の上越の低山バリエーションのほうがラッセルやルートファインディングがシビアで…写真を見ていても「無理っ!ガイドつけて!!」と思ったのでした。 こうやって見ているだけでも自分の登山力のうち、特にボトルネックになっているのがルートファインディングだということが分かります。ラッセルはともかく…(まぁ何人かで行くのでしょうから…) やっぱりルーファイは課題です。
とまぁちょっと話が逸れましたが、キャシール、はすべてのアルパインクライマー、登山の考え方をマスターしている人たちが並ぶその列の頂点に立った山だったのでした。
面白かったことを箇条書きにしておきます。
・荷物が軽かった 一人分20kgくらい
・トップのみクライミングシューズで登り、時短。
・セカンド以降はザックを背負って、ユマールで登る
・「ザックさえ下ろせば俺結構元気よ」 → うける~
・食料はカップヌードル&栄養ゼリー
・すっぽ抜け事件あり。末端は結ばない。
・リッジにテント張る
・テントがヘリテージ性、特注。 床が2重に重なっているだけで空いている
・ヘルメット落とした
・落石で唇を切った
・ヘラクレス系男子
・真ん中は温かいので真ん中を交代で寝る
・ガス用に台がなかった。
・帰りにはガスにまかれるが、なぜかトレースがあった!
・帰りはヘロヘロでリンデワンデリングに近く
・夜遅くなって下山
・下山後2日は同じ服を着ていた
・隊長と言うのは係りの者
3人のメンバーのうち、一人はヘルメットを落とし、一人は落石に当たり負傷、一人はすっぽ抜けをやらかすという… それぞれなんらかのヘマをしているところがウケました。
というか落石に当たったのはヘマではないですね~。一番お若い屈強な方だったそうで、痛みを我慢しつつの山だったのだそう。それぞれ色々な感想がありそうです(笑)
すっぽ抜けと言うのは、懸垂下降で、ロープが下降器から抜けてしまうということなのですが、普通は墜落事故につながります。さらっとすっぽぬけと言ったので、質問タイムで聞いてみたのですが、場所が良かったようで、落ちてもその先で止まる場所のようでした。いや~ロープワークは胃が痛くなります。
すっぽ抜けを防ぐには、誰からも結び目を作れと言われるのですが、結び目は作らないのだそうです。それくらいスピードが要求されるシビアな山ってことですね。 でもすっぽ抜けてたら…。ラッキーで何よりです。
私は懸垂下降、生涯でまだ5度しかやっていないので… それも落ちるようなところではなく講習会もしくは数メートル下に足場… 正直、空想の域を出ませんが、懸垂下降って下に行けばいくほど、ロープが軽く快適になってくるんです。最初はとっても降りにくいのですが。気分よく、降りれる~と思ったら、アラ?!みたいな事態はなんとなく自分自身について予想でき…それがおっちょこちょいな性格とマッチしてとんでもない場所でそうならないかと思ったりします…。想像力がたくましいんですよね、私。
後は、最も楽しそうだったのは、最後の核心部の登りでした。垂直方向に大きな雪庇の張り出しがあり、ハングした壁が付きでていましたが、上手く岩の弱点をついて、左にトラバースして、最後はアイスの壁。このアイスが固くてピックが突き刺さらないのだそうでした。 いや~恐ろしい。アイスのリード…それも標高…何メートルか忘れましたが6000は超えており、退路がなく上しかない山。
花谷さんは前人未到の地に魅かれるのだそうでした。そうなると、誰もが行くから山に行きたい!という昨今の山ブームとは対極の価値観ですね!
今の山ブームは、スローライフブームとか、高度成長期を後に、低成長時代に入った日本の自然回帰現象というかそういうものだと思いますが… そういう本質的に相対して
・安く、大量に、みなと同じ画一的なものを
という高度成長期的な価値観を持ち込む人もいっぱいいるので… 私はやっぱり人のいない山を目指したいなと思いました。
まぁ、そうなるとどうしても雪の山になってきてしまうのですが…でも雪なら好きだからな~いっか~。
というか私単に暑いの嫌いなだけだと思うんですよね。体質がピッタだから・・・
とても刺激を受けた報告会でした♪
去年までの私なら、普通に北岳や赤岳に登ることが、こうした世界的な山のクライミングと本質的にはなんら変わることがないということに思い至らず、たぶん、単純に違う世界の話と思っていたでしょう…
その証拠に、岩崎元朗師匠のいうところの、ツーリスト、ハイカー、アルピニストの区分では、完全にハイカーの気分でした。
ここ最近、講習を受けているので、ロープワークが出てきて、アルピニスト0.5みたいな地位にいますが、アルピニストとハイカーを分けるのは、歩く山ではなく、山に対する考え方なのだ、ということがわかってきました。
アルピニストの区分とハイカーの区分は諸説ありそうですがその区分は登る山のサイズ別ではなく、登り手の”心の持ち方”といったところに一線があるのです。アルピニストの心は基本的に自分を主体とせず、山を主体にしているような気がします。山に登っていても山の存在がお留守の人、多いですもんね。
花谷さんのキャシャールは、私のツルネ東稜みたいな感じで、ご縁が引き寄せた山ということでした。
なので花谷さんが達成感満点に輝く笑顔でいることもまた、なんとなく身近に感じられ、思わず握手をお願いしてしまいました。
まぁ私は登山者としては3年目。まったく出だしのスタート地点におり、花谷さんは一応名声と言う頂点を極めた点にいるわけですが、その間に長く長く横たわる梯子がどんなに長かろうと(当然私は趣味で登っているので名声を求めるわけではありませんが)、同じ価値体系であることに変わりない。たどり着く達成感は同じなのです。 登る山がデカいか小さいかだけの差なので。
さて、そのキャシールですが勝因はというと、ライト&ロング…ライト&ファーストではなく、長丁場を
予定して体力の配分を行い、じっくりルートに取り組んだということにあるようです。
このルートは難易度はさほどでもなかったようですが、基本的にアプローチが長い!この山はクライミング要素が強く、雪の要素が少ない山ですが、岩場もグレイド的には、それほどでもないのだそうでした。5.9とか5.10.
ただ核心に行くまでにいかに体力を温存するか?というところがポイントだったそうです。
海外のクライマーにはこんな岩よく登るなぁといわれるのだそうです。それはもろいから・・。でも、日本の岩場は世界に名だたるもろい岩場ですから、日本のクライマーならではの繊細な神経が行き渡った
岩登りかもしれません。
岩場の写真など見せてもらいましたが、岩場…私は岩登りはしないのですが、見るからに登れそう…(笑)に見えました。登れる人を一杯目にしているせいで、自分では登れないけど、登れる人がいるのは超納得~(笑)
こりゃまた耳年増ならぬ、目年増になったんですね~。写真見て、不遜にも、登れそうだなぁとか思ってしまいました。
実は先日は別の山の報告会で、GWの穂高と剣の山行を見たのですが「登れそう…」に見えてしまいました…(汗)先輩曰く、GWなら厳冬期と違いそれほど難易度が高い山でもないのだと…そういうことを吹き込まないで欲しいなぁ、もう!また行きたくなってしまうじゃないですかねぇ!!
だた実はこの超有名山岳より、別の無名の上越の低山バリエーションのほうがラッセルやルートファインディングがシビアで…写真を見ていても「無理っ!ガイドつけて!!」と思ったのでした。 こうやって見ているだけでも自分の登山力のうち、特にボトルネックになっているのがルートファインディングだということが分かります。ラッセルはともかく…(まぁ何人かで行くのでしょうから…) やっぱりルーファイは課題です。
とまぁちょっと話が逸れましたが、キャシール、はすべてのアルパインクライマー、登山の考え方をマスターしている人たちが並ぶその列の頂点に立った山だったのでした。
面白かったことを箇条書きにしておきます。
・荷物が軽かった 一人分20kgくらい
・トップのみクライミングシューズで登り、時短。
・セカンド以降はザックを背負って、ユマールで登る
・「ザックさえ下ろせば俺結構元気よ」 → うける~
・食料はカップヌードル&栄養ゼリー
・すっぽ抜け事件あり。末端は結ばない。
・リッジにテント張る
・テントがヘリテージ性、特注。 床が2重に重なっているだけで空いている
・ヘルメット落とした
・落石で唇を切った
・ヘラクレス系男子
・真ん中は温かいので真ん中を交代で寝る
・ガス用に台がなかった。
・帰りにはガスにまかれるが、なぜかトレースがあった!
・帰りはヘロヘロでリンデワンデリングに近く
・夜遅くなって下山
・下山後2日は同じ服を着ていた
・隊長と言うのは係りの者
3人のメンバーのうち、一人はヘルメットを落とし、一人は落石に当たり負傷、一人はすっぽ抜けをやらかすという… それぞれなんらかのヘマをしているところがウケました。
というか落石に当たったのはヘマではないですね~。一番お若い屈強な方だったそうで、痛みを我慢しつつの山だったのだそう。それぞれ色々な感想がありそうです(笑)
すっぽ抜けと言うのは、懸垂下降で、ロープが下降器から抜けてしまうということなのですが、普通は墜落事故につながります。さらっとすっぽぬけと言ったので、質問タイムで聞いてみたのですが、場所が良かったようで、落ちてもその先で止まる場所のようでした。いや~ロープワークは胃が痛くなります。
すっぽ抜けを防ぐには、誰からも結び目を作れと言われるのですが、結び目は作らないのだそうです。それくらいスピードが要求されるシビアな山ってことですね。 でもすっぽ抜けてたら…。ラッキーで何よりです。
私は懸垂下降、生涯でまだ5度しかやっていないので… それも落ちるようなところではなく講習会もしくは数メートル下に足場… 正直、空想の域を出ませんが、懸垂下降って下に行けばいくほど、ロープが軽く快適になってくるんです。最初はとっても降りにくいのですが。気分よく、降りれる~と思ったら、アラ?!みたいな事態はなんとなく自分自身について予想でき…それがおっちょこちょいな性格とマッチしてとんでもない場所でそうならないかと思ったりします…。想像力がたくましいんですよね、私。
後は、最も楽しそうだったのは、最後の核心部の登りでした。垂直方向に大きな雪庇の張り出しがあり、ハングした壁が付きでていましたが、上手く岩の弱点をついて、左にトラバースして、最後はアイスの壁。このアイスが固くてピックが突き刺さらないのだそうでした。 いや~恐ろしい。アイスのリード…それも標高…何メートルか忘れましたが6000は超えており、退路がなく上しかない山。
花谷さんは前人未到の地に魅かれるのだそうでした。そうなると、誰もが行くから山に行きたい!という昨今の山ブームとは対極の価値観ですね!
今の山ブームは、スローライフブームとか、高度成長期を後に、低成長時代に入った日本の自然回帰現象というかそういうものだと思いますが… そういう本質的に相対して
・安く、大量に、みなと同じ画一的なものを
という高度成長期的な価値観を持ち込む人もいっぱいいるので… 私はやっぱり人のいない山を目指したいなと思いました。
まぁ、そうなるとどうしても雪の山になってきてしまうのですが…でも雪なら好きだからな~いっか~。
というか私単に暑いの嫌いなだけだと思うんですよね。体質がピッタだから・・・
とても刺激を受けた報告会でした♪
Wednesday, May 29, 2013
懸垂下降の復習
■ 懸垂下降
懸垂下降も針ノ木雪渓でやったんですが、これについては、視野が狭い体験しかしていないので、なかなか記事にしづらいものがありました。
カンタンですが懸垂下降の手順を書いておきます。
①セルフビレイ
②ロープセット
③下降器セット
④ロープが体重をきちんと保持し、支点が壊れないか体重をかけて確認 (この時セルフより短くないと確認にならない)
⑤バックアップ設定 (プルージック)
⑥セルフビレイ解除
⑦下降
⑧終了点到着
⑨セルフビレイ
⑩下降器を解除
■ 事故が多い
クライミングによる事故のうち、懸垂下降による事故が25%で最も多いと『生と死の…』には書いてあります。
私も乾徳山で初めて懸垂下降したときに先輩にそれを言われました。
が、”事故が多い”と言われても、その情報は、”ではどうしたら事故を防げるか?”という情報とセットでなければ、タダの脅しでしかなく、慎重さ以上の知恵は引き出せません。
というわけで、事故の内容を調べてみると…
・支点が壊れる
・支点を間違う
・2本のロープが正しく結ばれておらず、抜け落ちた
・長さが足りなかった
・すっぽぬけ
・衣類などを巻き込んだ
・支点に掛けたセルフビレイのカラビナに懸垂下降用のロープを通してしまった
・カラビナのゲートオープン
・下降器を落とす
でした。また、懸垂下降での事故が多い理由の一つに、落下距離の問題があります。
登るときの墜落は、たとえリードであっても登った分だけですが、懸垂下降での墜落は、際限なく下まで落ちていくことができます…。落下距離が最大になるのが懸垂下降での墜落。
ここんところは誰かに教えてほしかったな・・・そんな話とはつゆ知らず気楽に降りちゃったよ(^^;)
さて、次にそれぞれの項目を見ていきます。
支点が壊れるのは、強度の問題ですが…支点については支点についてだけで一つの技術分野と思うので別途とします。
■ ロープ連結ミス
ロープの連結はオーバーハンドノット(と言ってもこれは通常誰でも知っている普通の結び目です)2個と習いました。
『生と死の…』によるとフィッシャーマンで連結した場合のミスが載っています。
通常フィッシャーマンは結び目を両端に引けば引くほど固く閉まる結び目なので、ロープ連結には適した結び目のようですが・・・
実はどことも結ばないでフィッシャーマンができているように見える。【緑結び】というようです。
見てみれば当然のこと…フィッシャーマンノットの末端を重ね合わせただけです。 わざと作らないと作れないような気もしますが…でも…事故があったということは人間はそんなことをやらかすわけですね。ああ、怖い。
つまり、こうゆうことです
ロープの端の二つの環・・
それぞれに、末端を通すと・・・
あーら、この通り!
これはもちろん正しいフィッシャーマン。
見分けがつきます?つくはずないよなぁ・・・
というか、こういう事実を教わっていないことが怖いのですが…ロープワーク… なんか私の性格が慎重すぎるのでしょうか?
そして こういうシビアな用途の場合は必ず、結び目はバックアップ用1個を足して2個です。
それにたとえ2個作っても離れて作ったら意味がありません。 なぜなら、結び目の基本知識ですが、結び目(ノット)は基本的に摩擦力を増すことで締めるものですから。
ですから、2個結び目を作った場合、近くに作らないと意味がありません。これも本には書いてあったけど、誰からも教わっていないですが(汗)
・ロープの連結ではくれぐれもロープがほどけてしまわないように
・結び目は2個。末端は長めに。
・二つの結び目はきっちり近づけて作る。
ヤマケイの『アルパインクライミング』には、ロープの連結は、エイトノットとダブルフィッシャーマンでの連結も載っています。
≪ロープ連結≫
・オーバーハンドノット2個
・エイトノット
・ダブルフィッシャーマン
■ 長さが足りなかった
マヌケなように思われますが…実際の山では頻繁にあるようです。確かに後何メートルかっていうのはロープが畳まれた状態では、とくに初心者には分かりません…
このマヌケ状態を脱するには、・用心深さ ・経験 の2点が必要なようです。
■ 安全地帯でロープを取ろう!
というか、前回の針ノ木でも、懸垂下降の終了点からは、ロープが届かない点に自己確保点がありました。もちろん雪上ですから、懸垂下降終了点ではピッケルで自己確保すればいいんですが…でも懸垂下降してロープが届いたところが、安全地帯とは限らないわけですよね?
ならば、多少ロープが残っていても、安全地帯で、メインロープとはつながった状態で、自己確保をとり、それからロープを外すのが正しい手順のような気がします。 これは確認中。
■すっぽ抜け
これは想像ができる危険ですから、結び目を作らない人は珍しいと思います。最初からロープ末端には結び目を作っておきます。
・オーバーハンドノットで、2本のロープそれぞれに2個結び目を作る
・コツは、ロープ末端は”無駄に長く”残す。1mほど
・キンクについて
一説に、ロープのキンク(よじれ)を嫌う人は、末端の結び目を省くのだそうです。
しかし、(キンク)vs(末端すっぽ抜け)では、すっぽ抜けのほうが恐ろしいわけですので、特に初心者は、キンクのせいで下降に時間がかかることが命を左右するようなシビアな山行にいくことがないと思いますので…キンクは気にしないで結び目を作りましょう。
■巻き込み 顔廻り要注意
懸垂下降では、色々なものが巻き込まれているようです。特に
・長い髪
・だぼっとした衣類
・ヘルメットの紐
などなど…特に傾斜が垂直に近ければ近いほど、顔廻りのものが巻き込まれる危険が増えますね。髪の毛などは巻き込まれたら、頭皮がはがれる大けがになるそうです。
髪の毛はまとめるか、ショートカットが良いようです。山の女性はそういえばショートの人が多いですね。
冬山でも髪はまとめておけと言うのが定番です。その根拠は実は聞いたことがないので誰か教えてください。
このような巻き込みでは、下れば下るほど、巻き込みはきつくなるのは、ジッパーの巻き込みと同じです。
なので、対策としては
・プルージックで少し登り返してロープを緩める
・切りとってしまう
の2点しかありません。切り取りたいときのためにナイフがあるので、ナイフはすぐ手に取れる場所にないとダメです。間違ってもザックの中にあったら…持っていても使えない。
■支点に掛けたセルフビレイのカラビナに懸垂下降用のロープを通してしまった
これはほんとにトホホな事例ですが、実際にあったのだそうです。
懸垂下降の最初は誰もがセルフビレイを取っています。しかし、そこでカラビナで支点とつながっていることは多いです。
メインロープを支点に掛けますが、その時、うっかり、自分のセルフ用のカラビナを支点そのものだと思ってメインロープを掛けてしまい…
その後体重をかけてみて、ちゃんとメインロープが体重を支えてくれるか確認するわけですが…
このときもセルフビレイしているカラビナですから、当然体重をかけても大丈夫です。
そしておもむろにカラビナを外すと、外したカラビナもろとも…墜落です…
うそのようなホントの話があるのが、クライミングの世界のようです。
これは『生と死の…』に載っています。
■カラビナのゲートオープン ムンターでの下降
これは、ムンターヒッチ(半マスト、半固定)での下降の話です。 カラビナを使って下降する場合、ムンターを使いますが、ムンターがゲートを押し開けてしまう危険については良く知られているようです。
やってみた。 右のロープをゲートに巻きつけるようにして引くと開く。
この通り・・・
ベントゲートで安全環がないカラビナだともっと開きやすい。
これを基に、(カラビナ&ムンター)での下降を禁止にしてしまうケースもあるようですが…
私も実際試してみました。ロープの向きによって、ちゃんと(?)ゲートは開きました…(汗)アブナイ…
しかし、この問題の解決には、スクリュー式安全環を使い、きちんとゲートを閉じることで、ゲートが開く
危険は回避できそうです。
しかし…ムンター&カラビナを教わった時にこのこと教えてもらったっけな?いや教えてもらっていないなーうーん…ホントに恐ろしい!
カラビナ&ムンターは、キンクが大きいということから、使わない人もいるのだそうですが、キンクが
大きくなるロープの向きというものがあるのだそうです。
■ その他
良く言われるミスは、
・下降器をセット中に落とす
というものです。 理由は
・下降というのは、山行の後半に入っているのが普通であり、すでに疲れている
・登るより、降りるほうが油断が出やすい
・しかし、登るより降りる方が技術が難しい
■ さまざまな下降法
私は、最初にカラビナで降りるのをやって、下降器で降りるのをやったら、滑りが悪くてびっくりしました。
しかし、スーッと降りてしまうと、懸垂下降はかなりの熱を持ってしまうのだそうです。
ロープはゴム、ゴムに熱+荷重はあんまり良くなさそうです。なので初心者じゃなくても慎重にゆっくり降りてもいいと思います。 決してへたくそと言うことにはならない。
・懸垂下降はゆっくり降りよう
そして、セット中に下降器(ATC)やエイト環などを落としてしまった場合…次なる手段を考えなくてはなりません。
■ さまざまな下降法に親しむべき
確実な技術一つに習熟するべきなのは、それが応用範囲がひろいからです。
しかし、下降に関して、ATCの下降しか知らないとATCを落としたとき困ります。
そういうわけでいろいろな手段を知っているべきなのが懸垂下降です。
1)ATCによる下降
2)エイト環による下降
3)カラビナ&ムンターによる下降
4)肩がらみ
問題は下に行くほど信頼性が低いことです。
ところが…基本的には、岩登りなんてしたことがない一般登山者はATCなんて持っているはずありませんし、カラビナさえもっているかどうかは怪しいので…一般登山者の場合、難しい技術の方が身近にある、ということになります。
それでも、一般ルートを歩いている場合で、懸垂下降が必要なケースと言うのは、斜面の傾斜は
きつくないだろうし、距離も長くないはずなので、単純に”お助け紐的ロープ使い”で、ロープがあったら
楽、安心、という用途だと思います。ので、大きな問題なし!
問題になるのは、一般登山者であっても道迷いして崖に出て落ちたとか、特殊なケースです。そうピンチのとき。
■ 知ることの効用
もし、一般的な岩登りでの懸垂下降がどのようなものかを知っていれば、登山者としてたとえば道迷いして崖に出たときに、決して崖を下るという選択肢は取らないでしょう。
さらにATCなどの岩登り装備とくらべ、カラビナなどのより一般的な装備での懸垂が技術的には、
より難しいことを知っていれば、決して一般ルートでのちょっとした危険個所で無理をしなくなるでしょう。
一般ルートでは危険を回避するもっともよい方法は自分の登山スキルを高めることですね。
そのスキルができるまではそこには行かなくても良いってことかもしれません。
念のためのお助け紐はあって役立つものですが、実際の岩登り向けのロープワークと違い…プアな道具立て。
そしてプアな道具立ての方がより高度な技術が必要になる…ということが明白になるからです。
≪追記≫ 12.6.16
初心者のためのロープワーク講習会
■懸垂下降
ラッペル時(懸垂下降)のロープ連結の研究 最終回
続・ラッペルでのロープ連結 破断の可能性
ラッペル(懸垂下降)でのロープ連結
懸垂下降の復習
懸垂下降も針ノ木雪渓でやったんですが、これについては、視野が狭い体験しかしていないので、なかなか記事にしづらいものがありました。
カンタンですが懸垂下降の手順を書いておきます。
①セルフビレイ
②ロープセット
③下降器セット
④ロープが体重をきちんと保持し、支点が壊れないか体重をかけて確認 (この時セルフより短くないと確認にならない)
⑤バックアップ設定 (プルージック)
⑥セルフビレイ解除
⑦下降
⑧終了点到着
⑨セルフビレイ
⑩下降器を解除
■ 事故が多い
クライミングによる事故のうち、懸垂下降による事故が25%で最も多いと『生と死の…』には書いてあります。
私も乾徳山で初めて懸垂下降したときに先輩にそれを言われました。
が、”事故が多い”と言われても、その情報は、”ではどうしたら事故を防げるか?”という情報とセットでなければ、タダの脅しでしかなく、慎重さ以上の知恵は引き出せません。
というわけで、事故の内容を調べてみると…
・支点が壊れる
・支点を間違う
・2本のロープが正しく結ばれておらず、抜け落ちた
・長さが足りなかった
・すっぽぬけ
・衣類などを巻き込んだ
・支点に掛けたセルフビレイのカラビナに懸垂下降用のロープを通してしまった
・カラビナのゲートオープン
・下降器を落とす
でした。また、懸垂下降での事故が多い理由の一つに、落下距離の問題があります。
登るときの墜落は、たとえリードであっても登った分だけですが、懸垂下降での墜落は、際限なく下まで落ちていくことができます…。落下距離が最大になるのが懸垂下降での墜落。
ここんところは誰かに教えてほしかったな・・・そんな話とはつゆ知らず気楽に降りちゃったよ(^^;)
さて、次にそれぞれの項目を見ていきます。
支点が壊れるのは、強度の問題ですが…支点については支点についてだけで一つの技術分野と思うので別途とします。
■ ロープ連結ミス
普通の結び目がオーバーハンドノット |
『生と死の…』によるとフィッシャーマンで連結した場合のミスが載っています。
通常フィッシャーマンは結び目を両端に引けば引くほど固く閉まる結び目なので、ロープ連結には適した結び目のようですが・・・
実はどことも結ばないでフィッシャーマンができているように見える。【緑結び】というようです。
見てみれば当然のこと…フィッシャーマンノットの末端を重ね合わせただけです。 わざと作らないと作れないような気もしますが…でも…事故があったということは人間はそんなことをやらかすわけですね。ああ、怖い。
つまり、こうゆうことです
ロープの端の二つの環・・
それぞれに、末端を通すと・・・
あーら、この通り!
これはもちろん正しいフィッシャーマン。
見分けがつきます?つくはずないよなぁ・・・
というか、こういう事実を教わっていないことが怖いのですが…ロープワーク… なんか私の性格が慎重すぎるのでしょうか?
そして こういうシビアな用途の場合は必ず、結び目はバックアップ用1個を足して2個です。
それにたとえ2個作っても離れて作ったら意味がありません。 なぜなら、結び目の基本知識ですが、結び目(ノット)は基本的に摩擦力を増すことで締めるものですから。
ですから、2個結び目を作った場合、近くに作らないと意味がありません。これも本には書いてあったけど、誰からも教わっていないですが(汗)
・ロープの連結ではくれぐれもロープがほどけてしまわないように
・結び目は2個。末端は長めに。
・二つの結び目はきっちり近づけて作る。
末端は長く!結び目は近く! |
≪ロープ連結≫
・オーバーハンドノット2個
・エイトノット
・ダブルフィッシャーマン
■ 長さが足りなかった
マヌケなように思われますが…実際の山では頻繁にあるようです。確かに後何メートルかっていうのはロープが畳まれた状態では、とくに初心者には分かりません…
このマヌケ状態を脱するには、・用心深さ ・経験 の2点が必要なようです。
■ 安全地帯でロープを取ろう!
というか、前回の針ノ木でも、懸垂下降の終了点からは、ロープが届かない点に自己確保点がありました。もちろん雪上ですから、懸垂下降終了点ではピッケルで自己確保すればいいんですが…でも懸垂下降してロープが届いたところが、安全地帯とは限らないわけですよね?
ならば、多少ロープが残っていても、安全地帯で、メインロープとはつながった状態で、自己確保をとり、それからロープを外すのが正しい手順のような気がします。 これは確認中。
■すっぽ抜け
これは想像ができる危険ですから、結び目を作らない人は珍しいと思います。最初からロープ末端には結び目を作っておきます。
・オーバーハンドノットで、2本のロープそれぞれに2個結び目を作る
・コツは、ロープ末端は”無駄に長く”残す。1mほど
・キンクについて
一説に、ロープのキンク(よじれ)を嫌う人は、末端の結び目を省くのだそうです。
しかし、(キンク)vs(末端すっぽ抜け)では、すっぽ抜けのほうが恐ろしいわけですので、特に初心者は、キンクのせいで下降に時間がかかることが命を左右するようなシビアな山行にいくことがないと思いますので…キンクは気にしないで結び目を作りましょう。
■巻き込み 顔廻り要注意
懸垂下降では、色々なものが巻き込まれているようです。特に
・長い髪
・だぼっとした衣類
・ヘルメットの紐
などなど…特に傾斜が垂直に近ければ近いほど、顔廻りのものが巻き込まれる危険が増えますね。髪の毛などは巻き込まれたら、頭皮がはがれる大けがになるそうです。
髪の毛はまとめるか、ショートカットが良いようです。山の女性はそういえばショートの人が多いですね。
冬山でも髪はまとめておけと言うのが定番です。その根拠は実は聞いたことがないので誰か教えてください。
このような巻き込みでは、下れば下るほど、巻き込みはきつくなるのは、ジッパーの巻き込みと同じです。
なので、対策としては
・プルージックで少し登り返してロープを緩める
・切りとってしまう
の2点しかありません。切り取りたいときのためにナイフがあるので、ナイフはすぐ手に取れる場所にないとダメです。間違ってもザックの中にあったら…持っていても使えない。
■支点に掛けたセルフビレイのカラビナに懸垂下降用のロープを通してしまった
これはほんとにトホホな事例ですが、実際にあったのだそうです。
懸垂下降の最初は誰もがセルフビレイを取っています。しかし、そこでカラビナで支点とつながっていることは多いです。
メインロープを支点に掛けますが、その時、うっかり、自分のセルフ用のカラビナを支点そのものだと思ってメインロープを掛けてしまい…
その後体重をかけてみて、ちゃんとメインロープが体重を支えてくれるか確認するわけですが…
このときもセルフビレイしているカラビナですから、当然体重をかけても大丈夫です。
そしておもむろにカラビナを外すと、外したカラビナもろとも…墜落です…
うそのようなホントの話があるのが、クライミングの世界のようです。
これは『生と死の…』に載っています。
■カラビナのゲートオープン ムンターでの下降
これは、ムンターヒッチ(半マスト、半固定)での下降の話です。 カラビナを使って下降する場合、ムンターを使いますが、ムンターがゲートを押し開けてしまう危険については良く知られているようです。
やってみた。 右のロープをゲートに巻きつけるようにして引くと開く。
この通り・・・
ベントゲートで安全環がないカラビナだともっと開きやすい。
これを基に、(カラビナ&ムンター)での下降を禁止にしてしまうケースもあるようですが…
私も実際試してみました。ロープの向きによって、ちゃんと(?)ゲートは開きました…(汗)アブナイ…
しかし、この問題の解決には、スクリュー式安全環を使い、きちんとゲートを閉じることで、ゲートが開く
危険は回避できそうです。
しかし…ムンター&カラビナを教わった時にこのこと教えてもらったっけな?いや教えてもらっていないなーうーん…ホントに恐ろしい!
カラビナ&ムンターは、キンクが大きいということから、使わない人もいるのだそうですが、キンクが
大きくなるロープの向きというものがあるのだそうです。
■ その他
良く言われるミスは、
・下降器をセット中に落とす
というものです。 理由は
・下降というのは、山行の後半に入っているのが普通であり、すでに疲れている
・登るより、降りるほうが油断が出やすい
・しかし、登るより降りる方が技術が難しい
■ さまざまな下降法
私は、最初にカラビナで降りるのをやって、下降器で降りるのをやったら、滑りが悪くてびっくりしました。
しかし、スーッと降りてしまうと、懸垂下降はかなりの熱を持ってしまうのだそうです。
ロープはゴム、ゴムに熱+荷重はあんまり良くなさそうです。なので初心者じゃなくても慎重にゆっくり降りてもいいと思います。 決してへたくそと言うことにはならない。
・懸垂下降はゆっくり降りよう
そして、セット中に下降器(ATC)やエイト環などを落としてしまった場合…次なる手段を考えなくてはなりません。
■ さまざまな下降法に親しむべき
確実な技術一つに習熟するべきなのは、それが応用範囲がひろいからです。
しかし、下降に関して、ATCの下降しか知らないとATCを落としたとき困ります。
そういうわけでいろいろな手段を知っているべきなのが懸垂下降です。
1)ATCによる下降
2)エイト環による下降
3)カラビナ&ムンターによる下降
4)肩がらみ
問題は下に行くほど信頼性が低いことです。
ところが…基本的には、岩登りなんてしたことがない一般登山者はATCなんて持っているはずありませんし、カラビナさえもっているかどうかは怪しいので…一般登山者の場合、難しい技術の方が身近にある、ということになります。
それでも、一般ルートを歩いている場合で、懸垂下降が必要なケースと言うのは、斜面の傾斜は
きつくないだろうし、距離も長くないはずなので、単純に”お助け紐的ロープ使い”で、ロープがあったら
楽、安心、という用途だと思います。ので、大きな問題なし!
問題になるのは、一般登山者であっても道迷いして崖に出て落ちたとか、特殊なケースです。そうピンチのとき。
■ 知ることの効用
もし、一般的な岩登りでの懸垂下降がどのようなものかを知っていれば、登山者としてたとえば道迷いして崖に出たときに、決して崖を下るという選択肢は取らないでしょう。
さらにATCなどの岩登り装備とくらべ、カラビナなどのより一般的な装備での懸垂が技術的には、
より難しいことを知っていれば、決して一般ルートでのちょっとした危険個所で無理をしなくなるでしょう。
一般ルートでは危険を回避するもっともよい方法は自分の登山スキルを高めることですね。
そのスキルができるまではそこには行かなくても良いってことかもしれません。
念のためのお助け紐はあって役立つものですが、実際の岩登り向けのロープワークと違い…プアな道具立て。
そしてプアな道具立ての方がより高度な技術が必要になる…ということが明白になるからです。
≪追記≫ 12.6.16
初心者のためのロープワーク講習会
■懸垂下降
ラッペル時(懸垂下降)のロープ連結の研究 最終回
続・ラッペルでのロープ連結 破断の可能性
ラッペル(懸垂下降)でのロープ連結
懸垂下降の復習
Tuesday, May 28, 2013
ベースウェイト の 確認
最近歩荷散歩をしているわけですが、ここ1週間ほどサボっています(^^;) 暑くなって朝の散策が不快になってきてしまった…
歩荷散歩は必要ですが、それにしても、ザックは軽いほうが、長く山に入っても疲れず良いであろう、ということで、今日はベースウェイトを確認してみます。
ベースウェイトとは 食料や燃料など、山行日数で変わってくる重量を省いた基本重量のこと。
私の場合は、
1)日帰り装備
2)冬山装備
3)テント泊装備
の3つに分けてみました。 結果は、山の先輩が卒倒しそうなくらい軽かった・・・(汗)。
本当を言うと、特に軽量化していません。ほとんど店の人に言われるがままに購入したような気がします。
これ以外に持っていかないから、軽いんではないかな?このリスト以外に他に持っていくのは、手ぬぐい、財布、地図くらいです。
■ ベースウェイト (単位はすべてg)
雨具 上 276
雨具 下 184
ヘッドライト 122
救急セット 210
ナイフ 49
コンパス 28
お尻マット 34 持っていかないときもある
レインカバー 87
コッヘルセット 635 マッチライター、ガス込 持っていかないときもある
ダウン 222
オールシーズン基本装備 小計 1847g
シュラフ冬 1000
シュラフカバー 196
スリーピングマット 418
ツエルト 254
細引き 33
冬山お泊りセット 小計 1901g
冬用手袋(替え) 174
作業用ゴム手袋 132
冬靴下(替え) 178
暴風シェル 102 フーディニ もっていかないときもある
バラクラバ 38
ハーネス 394 安全環付カラビナ1つき
スリングカラビナセット 246
冬山タフネスセット 小計 1264g
ここまでの合計 5012g
≪宿泊用ギア≫
3シーズンテント 1700
グランドシート 336
サンダル 400
小計 2436g
冬テント 2000
グランドシート 336
象足 180
小計 2516g
つまり、私のオールシーズンセット1847g(2kg弱!)に、テント泊装備を足すしてもたったの4283kgです。これ、ちなみにステラリッジは二人用テントですからね。一人用ならもっと軽いはずです。
そして、冬山で必要と思われるすべての装備5012gに 冬山テント泊装備2516gを足すと7528gです。 これも二人用テントなので、テントは夫と分担して、持つので実際は半分しか持ちませんから、トータル7kgぐらい。
これに、水と食料が追加になる。行動食は毎回重さが変わるだろうと思うので、入れていませんが、たとえ3kgの食料を入れても、10kgちょいです。テルモスに水を入れると1kgくらいでしょうか・・・
でも、特に軽量化しないで、こんな重さでした。 だから贅沢に何か持って行っても12kgぐらいだったんです・・・。
以前金峰山黒平で食担で夕飯を担当した時は、4人分4kgでした。 それでも13~14kgくらいでした。
軽いのでいつもワインなどお酒を少し持っていきます。
■ スリーピングマットとナイフ
このように私の装備はすでに非常に軽いのですが・・・それにコンパクト・・・・
ハイカーズデポのお兄さんによると、モンベルのスリーピングマットは実は重い!
たしかに私のは120cmで半分しかないですが418gもあるので・・・ zライトに変えればさらに軽量化できます。
それに実は空気で膨らませる式のこのマットだと、冬山ではちょっと寒かったです。
厚さも2cmしかないので・・・ 何しろ、空気が断熱効果を発揮するのは、空気が動かない場合だけのようですので、このマットだと温まった通気が流通してしまって、延々と体で地面を温め続けることになってしまうのです。
なのでマットはゆくゆく買い換えたいと思います。
あとは、ナイフ・・・ナイフよりはさみと聞いたので、はさみを救急セットに入れました。
ナイフはナイフで買ってしまったので置いておきますが・・・歯が波歯(ギザギザ)でないので、ロープは切れないとのこと(涙) 3150円もしたのになぁ・・・。これはアルパインネックレスにしてこれも冗長である笛とセットで首からぶら下げています。
実は山でナイフ使ったことがありません。なぜナイフが持ち物に入っているのかというと、ロープを使うような場合、ロープに何かをはさみこんだりして、どうしてもナイフで引き裂く必要があるケースが出てこないとも限らないから、のようです。つまり、脱出用ですね。
となると、私は役に立たないナイフを買ったことになり・・・うーん、山道具屋さん、もっと頑張ってくれないと困るなぁ・・・また無駄な買い物をしてしまった(汗)。
まぁ山の世界ではこんなことしょっちゅうなんですが・・・私はまだ被害が浅いほうです。
≪関連記事≫
8kgのザックの中身
山の道具考
耐えられないザックの軽さ
歩荷散歩は必要ですが、それにしても、ザックは軽いほうが、長く山に入っても疲れず良いであろう、ということで、今日はベースウェイトを確認してみます。
ベースウェイトとは 食料や燃料など、山行日数で変わってくる重量を省いた基本重量のこと。
私の場合は、
1)日帰り装備
2)冬山装備
3)テント泊装備
の3つに分けてみました。 結果は、山の先輩が卒倒しそうなくらい軽かった・・・(汗)。
本当を言うと、特に軽量化していません。ほとんど店の人に言われるがままに購入したような気がします。
これ以外に持っていかないから、軽いんではないかな?このリスト以外に他に持っていくのは、手ぬぐい、財布、地図くらいです。
■ ベースウェイト (単位はすべてg)
雨具 上 276
雨具 下 184
ヘッドライト 122
救急セット 210
ナイフ 49
コンパス 28
お尻マット 34 持っていかないときもある
レインカバー 87
コッヘルセット 635 マッチライター、ガス込 持っていかないときもある
ダウン 222
オールシーズン基本装備 小計 1847g
シュラフ冬 1000
シュラフカバー 196
スリーピングマット 418
ツエルト 254
細引き 33
冬山お泊りセット 小計 1901g
冬用手袋(替え) 174
作業用ゴム手袋 132
冬靴下(替え) 178
暴風シェル 102 フーディニ もっていかないときもある
バラクラバ 38
ハーネス 394 安全環付カラビナ1つき
スリングカラビナセット 246
冬山タフネスセット 小計 1264g
ここまでの合計 5012g
≪宿泊用ギア≫
3シーズンテント 1700
グランドシート 336
サンダル 400
小計 2436g
冬テント 2000
グランドシート 336
象足 180
小計 2516g
つまり、私のオールシーズンセット1847g(2kg弱!)に、テント泊装備を足すしてもたったの4283kgです。これ、ちなみにステラリッジは二人用テントですからね。一人用ならもっと軽いはずです。
そして、冬山で必要と思われるすべての装備5012gに 冬山テント泊装備2516gを足すと7528gです。 これも二人用テントなので、テントは夫と分担して、持つので実際は半分しか持ちませんから、トータル7kgぐらい。
これに、水と食料が追加になる。行動食は毎回重さが変わるだろうと思うので、入れていませんが、たとえ3kgの食料を入れても、10kgちょいです。テルモスに水を入れると1kgくらいでしょうか・・・
でも、特に軽量化しないで、こんな重さでした。 だから贅沢に何か持って行っても12kgぐらいだったんです・・・。
以前金峰山黒平で食担で夕飯を担当した時は、4人分4kgでした。 それでも13~14kgくらいでした。
軽いのでいつもワインなどお酒を少し持っていきます。
■ スリーピングマットとナイフ
このように私の装備はすでに非常に軽いのですが・・・それにコンパクト・・・・
ハイカーズデポのお兄さんによると、モンベルのスリーピングマットは実は重い!
たしかに私のは120cmで半分しかないですが418gもあるので・・・ zライトに変えればさらに軽量化できます。
それに実は空気で膨らませる式のこのマットだと、冬山ではちょっと寒かったです。
厚さも2cmしかないので・・・ 何しろ、空気が断熱効果を発揮するのは、空気が動かない場合だけのようですので、このマットだと温まった通気が流通してしまって、延々と体で地面を温め続けることになってしまうのです。
なのでマットはゆくゆく買い換えたいと思います。
あとは、ナイフ・・・ナイフよりはさみと聞いたので、はさみを救急セットに入れました。
ナイフはナイフで買ってしまったので置いておきますが・・・歯が波歯(ギザギザ)でないので、ロープは切れないとのこと(涙) 3150円もしたのになぁ・・・。これはアルパインネックレスにしてこれも冗長である笛とセットで首からぶら下げています。
実は山でナイフ使ったことがありません。なぜナイフが持ち物に入っているのかというと、ロープを使うような場合、ロープに何かをはさみこんだりして、どうしてもナイフで引き裂く必要があるケースが出てこないとも限らないから、のようです。つまり、脱出用ですね。
となると、私は役に立たないナイフを買ったことになり・・・うーん、山道具屋さん、もっと頑張ってくれないと困るなぁ・・・また無駄な買い物をしてしまった(汗)。
まぁ山の世界ではこんなことしょっちゅうなんですが・・・私はまだ被害が浅いほうです。
≪関連記事≫
8kgのザックの中身
山の道具考
耐えられないザックの軽さ
強く美しいエイトノットは 左・右・左
■ 美しいエイトノットの作り方
入れやすい右に入れてしまうと・・・
最後は左ですが、こうなります。美しくない(汗)
ずっと入れやすいほうに入れてしまうと、右、右、左、となります。 流される性格の人はこうなりやすい(笑)?
まぁこのエイトノットでも、特段、問題はありません。
エイトノットを作っていたら、美しいエイトノットの作り方を発見しました!
ロープワークは頭じゃなく体で覚えろと言われますが、アレは間違いだと思います。
そうではなくて、
1.まず考える。
2.そして正解を発見する。
3.その後、正解を体で覚える。が正しい。
ココは最大のポイントです、ロープの矢印部を見てください。 左側に入れる。ここで入れやすいからと言って右に入れると、小さなノットになりません。
余談ですが、『教科書になかった登山術』には、下のエイトノットは間違いとして載っています。
強度もわずかですが低いそうですが、誰も気にしていないだけ。
■ 間違い&美しくないノット
最初は同じでも・・・ |
まぁこのエイトノットでも、特段、問題はありません。
Monday, May 27, 2013
ロープのチェックは入念に 『生と死の分岐点』続き
さて、さらに『生と死の分岐点』の要約を続けます。
次はロープの話が出てきました。 ロープは思ってもいないシーンで切れています。そしてちゃんとした理由があるようです。
他山の石として、そこから学ぶべきことは…
■ ロープ自体を良く知ることが大切
登山用のロープと言うのは非常に信頼性が高いものです。
ロープ自体の使用上の注意点は
①ロープを岩角に掛けない → 中間支点を取る
です。ロープは基本的にゴムで、伸び縮みするもの。なので、縦には強いが横には弱い。もしどうしても岩角にかかるようであれば、中間支点を取るべきなのだそうです。
岩角にかかった場合の耐荷重について試験されているそうですが…テスト報告書などのオリジナル資料は出てきませんでした。このネット時代に…。
なのでやっぱりテストされているから大丈夫、という考え方は不味いかもしれません。テストはされても保証はされないですから。
http://blog.livedoor.jp/nccnet1/archives/51092133.html
http://hitanakayama.blog91.fc2.com/?no=24
②ロープの種類を間違えない
ダブル用をシングルで使わない。
これは ロープには種類がある、という知識で防げる間違いかもしれません。初心者のうちにキチンと各種類のロープと耐荷重試験について教わっておくと予防になると思います。
この本は古いので、ロープ落下試験の規格は変わっているかもしれませんが、ダブルロープで55kg、シングルで80kgで空中落下高度4.7mから落として(支点は岩かどではなくカラビナ)、墜落5回で切れてはならない。ツインの場合は、墜落12回で切れてはいけない。だそうです。
体重が軽くてよかったと思えるのはこの場面だけ?でも体重80kg以上の人なんてゴロゴロいそうですが…だってザック20kgとかですから、私みたいに小柄でも総重量にすると60kgになってしまいますけど… 重い人はロープにぶら下がるにはリスクが大きい…。
③何がロープを痛めるのか?の知識を持つ
ロープを痛めるのは、
・懸垂下降
・トップロープ :ロープは通常の10倍痛む
だそうです。劣化についてはそう神経質になる必要はなさそうなものの、基本的な情報として
・ロープにバッテリー液(硫酸)がかかると切れる
は知っておいてよさそうです。ガソリンくらいは大丈夫だそうですが、それでもゴム製品なのでゴム製品の一般的な保存状態は守っていた方が良いような気がします。
ここから注意した方が良いのは、ロープにサインペンなどで印をつけないということです。サインペンの成分が不明なのですから。
④ 接着テープが巻かれたロープを信用してはいけない
ロープの準備として、最初にキンクを取るためにロープを一旦ばらして、まとめなおしますが…
この手順はこのためにあるのではないか?と思います。
ロープを販売した業者が接着テープでつながれたロープを50m売ったという事例がドイツにもあるそうです。 外皮でつながっているだけで中身はつながっていないロープにぶら下がるということは、ロープではなく外皮にぶら下がるということですね。
ロープにテープを巻く慣習はないようですが、ロープ自体の確認をおろそかにしてはいけない、という当たり前すぎて、絶対に万人が見落とすことを戒めている、ってわけです。
自分のロープであると名前を書きたくなってもロープには何も細工をしないほうが賢明のようです。
あとこれ、実はちょっとしたところにロープが引っかかって不便ですよね。岩に掛けたロープが回収できないので、結局、登り返し・・・じゃあそもそもロープなしで登れる場所だね~なんてシーンが浮かびます(笑)
⑤ 素性の分かったロープを使う
登山用ロープは信頼性が高い。ただし、そのロープの履歴(由来)を知っている場合のみ。決して、どういう経歴があるかワカラナイ、素性の分からないロープに命を預けるようなクライミングをしてはならない。
のは、③や④のケースがあるからです。ネットショッピングにもっとも向かないのがロープかも?
■ ○○Kn ニュートン
ロープの端っこにはよく、22Knなどと書いてあります。
1N=質量1kgの物体に1m/s2の加速度を生じさせる力。
1kN = 1000N = 約100kgf
これでもよくわかったとは言い難いですが、100gのりんごが落下すると1kgの重さと同じ衝撃がある、ということです。
12kNが人体が耐えられる最大の衝撃だそうですが…そんなに耐えれるのだろうか…いや~。
ついでに落下係数も勉強しておきましょう。
落下係数は衝撃の強さを表します。私は計算式を誤解していました。
4.6mの高さから落下。支点は2.3mの高さにある。ロープの長さは支点から2,6m出ている。この場合、落下距離が4.6mになるので落下係数2と思っていたのですが違いますね。
落下係数 = 4.6(落下距離) ÷ 2.6(支点からのロープ全長) = 1.77 だそうです。
落下係数は最大2だそうです。
5mクライミングして、2.5mのところで支点をとり、2.5m登ったところで墜落した場合、ロープの全長は5mですから、
5m ÷ 5m =1 となり落下係数1となるのだそうです。
こちらに非常によいサイトがあります。思わず長いこと読みふけってしまいました・・・(^^)
http://www.lostarrow.co.jp/support/ti_133.html
ちなみに実際は落下による衝撃は理論値より、はるかに大きくなるそうです。
こうした知識は読むだけでは分かりづらいし、式を見ただけで嫌になる人も多数いそうなので、こういうのこそ、ビビっている初心者のうちに机上講習してもらいたいものです。
これは必要なビビりだと思うのですが…いかがでしょう?
次はロープの話が出てきました。 ロープは思ってもいないシーンで切れています。そしてちゃんとした理由があるようです。
他山の石として、そこから学ぶべきことは…
■ ロープ自体を良く知ることが大切
登山用のロープと言うのは非常に信頼性が高いものです。
ロープ自体の使用上の注意点は
①ロープを岩角に掛けない → 中間支点を取る
です。ロープは基本的にゴムで、伸び縮みするもの。なので、縦には強いが横には弱い。もしどうしても岩角にかかるようであれば、中間支点を取るべきなのだそうです。
岩角にかかった場合の耐荷重について試験されているそうですが…テスト報告書などのオリジナル資料は出てきませんでした。このネット時代に…。
なのでやっぱりテストされているから大丈夫、という考え方は不味いかもしれません。テストはされても保証はされないですから。
http://blog.livedoor.jp/nccnet1/archives/51092133.html
http://hitanakayama.blog91.fc2.com/?no=24
②ロープの種類を間違えない
ダブル用をシングルで使わない。
これは ロープには種類がある、という知識で防げる間違いかもしれません。初心者のうちにキチンと各種類のロープと耐荷重試験について教わっておくと予防になると思います。
この本は古いので、ロープ落下試験の規格は変わっているかもしれませんが、ダブルロープで55kg、シングルで80kgで空中落下高度4.7mから落として(支点は岩かどではなくカラビナ)、墜落5回で切れてはならない。ツインの場合は、墜落12回で切れてはいけない。だそうです。
体重が軽くてよかったと思えるのはこの場面だけ?でも体重80kg以上の人なんてゴロゴロいそうですが…だってザック20kgとかですから、私みたいに小柄でも総重量にすると60kgになってしまいますけど… 重い人はロープにぶら下がるにはリスクが大きい…。
③何がロープを痛めるのか?の知識を持つ
ロープを痛めるのは、
・懸垂下降
・トップロープ :ロープは通常の10倍痛む
だそうです。劣化についてはそう神経質になる必要はなさそうなものの、基本的な情報として
・ロープにバッテリー液(硫酸)がかかると切れる
は知っておいてよさそうです。ガソリンくらいは大丈夫だそうですが、それでもゴム製品なのでゴム製品の一般的な保存状態は守っていた方が良いような気がします。
ここから注意した方が良いのは、ロープにサインペンなどで印をつけないということです。サインペンの成分が不明なのですから。
④ 接着テープが巻かれたロープを信用してはいけない
ロープの準備として、最初にキンクを取るためにロープを一旦ばらして、まとめなおしますが…
この手順はこのためにあるのではないか?と思います。
ロープを販売した業者が接着テープでつながれたロープを50m売ったという事例がドイツにもあるそうです。 外皮でつながっているだけで中身はつながっていないロープにぶら下がるということは、ロープではなく外皮にぶら下がるということですね。
ロープにテープを巻く慣習はないようですが、ロープ自体の確認をおろそかにしてはいけない、という当たり前すぎて、絶対に万人が見落とすことを戒めている、ってわけです。
自分のロープであると名前を書きたくなってもロープには何も細工をしないほうが賢明のようです。
あとこれ、実はちょっとしたところにロープが引っかかって不便ですよね。岩に掛けたロープが回収できないので、結局、登り返し・・・じゃあそもそもロープなしで登れる場所だね~なんてシーンが浮かびます(笑)
⑤ 素性の分かったロープを使う
登山用ロープは信頼性が高い。ただし、そのロープの履歴(由来)を知っている場合のみ。決して、どういう経歴があるかワカラナイ、素性の分からないロープに命を預けるようなクライミングをしてはならない。
のは、③や④のケースがあるからです。ネットショッピングにもっとも向かないのがロープかも?
■ ○○Kn ニュートン
ロープの端っこにはよく、22Knなどと書いてあります。
1N=質量1kgの物体に1m/s2の加速度を生じさせる力。
1kN = 1000N = 約100kgf
これでもよくわかったとは言い難いですが、100gのりんごが落下すると1kgの重さと同じ衝撃がある、ということです。
12kNが人体が耐えられる最大の衝撃だそうですが…そんなに耐えれるのだろうか…いや~。
ついでに落下係数も勉強しておきましょう。
落下係数は衝撃の強さを表します。私は計算式を誤解していました。
4.6mの高さから落下。支点は2.3mの高さにある。ロープの長さは支点から2,6m出ている。この場合、落下距離が4.6mになるので落下係数2と思っていたのですが違いますね。
落下係数 = 4.6(落下距離) ÷ 2.6(支点からのロープ全長) = 1.77 だそうです。
落下係数は最大2だそうです。
5mクライミングして、2.5mのところで支点をとり、2.5m登ったところで墜落した場合、ロープの全長は5mですから、
5m ÷ 5m =1 となり落下係数1となるのだそうです。
こちらに非常によいサイトがあります。思わず長いこと読みふけってしまいました・・・(^^)
http://www.lostarrow.co.jp/support/ti_133.html
ちなみに実際は落下による衝撃は理論値より、はるかに大きくなるそうです。
こうした知識は読むだけでは分かりづらいし、式を見ただけで嫌になる人も多数いそうなので、こういうのこそ、ビビっている初心者のうちに机上講習してもらいたいものです。
これは必要なビビりだと思うのですが…いかがでしょう?
第七級 ラインホルト・メスナー
■ 第七級
さてと、私は『第七級』も読んでいるのですが、この本は、山の世界の超有名人 ラインフォルト・メスナーが書いた本ですが、学生の頃であろうと思われる筆致で、当時のクライミングの日常が描写され、楽しく読めます。
私はてっきりメスナーさんというのは、すでに亡くなった過去の偉人くらいに思っていたので(だって登山史に出てくる人って100年前の人…)あら?生きてる方?!って感じです。
そして、この本は登山を志す若者の心を熱くかきたてたであろう…ということが非常によく分かります。
そして、私は前言を撤回しなくてはなりません。
『第七級』と『生と死の分岐点』を同時に読むことになったのは、アクセルとブレーキと言いましたが、実際は、第七級に描写されているようなクライマー魂は、決して安全確保をおろそかにしたわけではなく…アクセルとブレーキと言うよな対立概念ではありません。
最も安全であること…を選んだとき…それが単独であり、ロープなしであった…ということ。
真摯に取り組んだ結果が偉大な成功となった。事故がなかったのは幸運ではなく、その結果なのです。
事故につながる要素を排除していく・・・低めていく…ということの一番目にクライミング技術を高める、ということがあるわけです。登山なら歩く技術を高めるということですね。なぜなら、ロープワークは基本バックアップだからです。
その辺は誤解を受けやすく、単独でありロープがなかったという事実だけを見れば”無謀”ですが…
逆に言うと、単独と言うのは、パートナーの不完全な結び目を心配してやる必要もなく、ザイルワークに時間を取られる必要もない。
中途半端なロープワークは逆に危険だ、という例が『生と死の分岐点』にはたくさん報告されています。
どんなパーティであっても、相手から安全をもらう代わりに不都合やそれに伴う危険のアップも甘受しなくてはならない…メスナーは、そういうトレードをしなかったというだけのことなんだな。
すべては天秤です。 つい一か月前には、私たち夫婦は夫婦で行くのが一番安全なのではないかと先輩と話したくらいです…
たとえば私が72歳の登山者と一緒に山に登れば、私にとって安全性は低下し、72歳にとって安全性は向上するでしょう。
結局、安全を追求しつつ、それぞれの個人が自分の能力を高め、各自、自分の限界を常にプッシュすることのみに集中する…それが登山である、という意味では、どちらの本も本質的に同じことを訴えています。
その時、取れるもっとも安全だと思える方法を取れ。困難を予測し備えろ。
実は、”生と死の分岐点”に描かれているようなミスは、ちゃんと考えてさえいれば防げたのではないか?というような事件も多いです。
代表的なのは、ブーリン結び。今ではエイトノットのとって代わられている結び目ですが、その由来を聞いてみると、ブーリン結びが気の毒にならざるを得ません。だって、ブーリン結び自体がほどけやすいのではなく、ブーリン結びで作った輪の中にカラビナを掛けて輪を引っ張ったからほどけたのです(リング荷重)。
結び目にほどけやすい方向と固まる方向があるのは当然のことで…でなくては、ほどけなくなってしまいます…。
その当たり前のことを事故や人の死をもって確認するほど人類はマヌケなのだなぁ…と、まぁ基本的に門外漢だから言えることなのでしょうが…思ってしまいます。だってそっちに引っ張ったらほどけて当然でしょう…。基本的に使い方のミスなのです。
また、その後の対応が思考停止をうかがわせます。なんと、ブーリンは登山の世界では追い出され、エイトノットだけに。
山の世界は、このように基本的に考えることを停止したい、という気持ちの表れが時々伺えます。
まぁ人間界はすべてそうなのですけど…。
私は考えるなと言われても自分が分かって納得が行くまで、考えて納得して山に登りたいものだと思いました。
■ クライミング界は急展開の途中
しかし、メスナーさんが生きている偉人だとすると、クライミングの進化の歴史と言うのは、ここ数十年レベルのことですね…
最近はボルダリングジムが一気にブームらしいですし、クライミングということがすごく身近になった、大衆化したんですね。
最近のコンペ優勝者は子供たちのようですし… 困難な山は登りつくされ、初登はもうなくなってしまった今、登山は大衆化し、そして、先鋭的な登山といえるクライミングの世界は一体どこに向かうのでしょう?
大衆化した一般道の登山道は、夏のピーク時などオーバーユースが問題になるくらいで、すっかり神々しさは失っています。
かといって、バリエーションなど、本格的な山に行く人はとても少ない…岩をやる人の半分以上は、実際の山にある外岩ではなく、ボルダリングジムの人工壁のことですし、外岩に行く人も、ゲレンデと呼ばれるアプローチの楽な場所に行くのであって、実際人工の建物で環境バッチリだったりするわけでしょうから、本当に昔の山の若い人があこがれたような、大きな山を登る人はめったにいない…人間の限界をプッシュというのは、年齢的な限界をプッシュしている三浦さんくらいかもしれません。
登山の世界も、他の世界と同様に、大衆化と少数精鋭化というわけで、二極化の度合いが強くなり、両者の乖離が広がるばかり…
そして、世代間の断絶… 先輩から後輩へと続いた技術伝達が途切れる… 会社が人を育てなくなった…良く聞く愚痴です。間をとりもつ世代がいない…これも飲み屋で一人は必ず言っている愚痴だなぁ…
山の世界、なんだかどこか下界でも見たような光景が広がるのでした…
さてと、私は『第七級』も読んでいるのですが、この本は、山の世界の超有名人 ラインフォルト・メスナーが書いた本ですが、学生の頃であろうと思われる筆致で、当時のクライミングの日常が描写され、楽しく読めます。
私はてっきりメスナーさんというのは、すでに亡くなった過去の偉人くらいに思っていたので(だって登山史に出てくる人って100年前の人…)あら?生きてる方?!って感じです。
そして、この本は登山を志す若者の心を熱くかきたてたであろう…ということが非常によく分かります。
そして、私は前言を撤回しなくてはなりません。
『第七級』と『生と死の分岐点』を同時に読むことになったのは、アクセルとブレーキと言いましたが、実際は、第七級に描写されているようなクライマー魂は、決して安全確保をおろそかにしたわけではなく…アクセルとブレーキと言うよな対立概念ではありません。
最も安全であること…を選んだとき…それが単独であり、ロープなしであった…ということ。
真摯に取り組んだ結果が偉大な成功となった。事故がなかったのは幸運ではなく、その結果なのです。
事故につながる要素を排除していく・・・低めていく…ということの一番目にクライミング技術を高める、ということがあるわけです。登山なら歩く技術を高めるということですね。なぜなら、ロープワークは基本バックアップだからです。
その辺は誤解を受けやすく、単独でありロープがなかったという事実だけを見れば”無謀”ですが…
逆に言うと、単独と言うのは、パートナーの不完全な結び目を心配してやる必要もなく、ザイルワークに時間を取られる必要もない。
中途半端なロープワークは逆に危険だ、という例が『生と死の分岐点』にはたくさん報告されています。
どんなパーティであっても、相手から安全をもらう代わりに不都合やそれに伴う危険のアップも甘受しなくてはならない…メスナーは、そういうトレードをしなかったというだけのことなんだな。
すべては天秤です。 つい一か月前には、私たち夫婦は夫婦で行くのが一番安全なのではないかと先輩と話したくらいです…
たとえば私が72歳の登山者と一緒に山に登れば、私にとって安全性は低下し、72歳にとって安全性は向上するでしょう。
結局、安全を追求しつつ、それぞれの個人が自分の能力を高め、各自、自分の限界を常にプッシュすることのみに集中する…それが登山である、という意味では、どちらの本も本質的に同じことを訴えています。
その時、取れるもっとも安全だと思える方法を取れ。困難を予測し備えろ。
実は、”生と死の分岐点”に描かれているようなミスは、ちゃんと考えてさえいれば防げたのではないか?というような事件も多いです。
代表的なのは、ブーリン結び。今ではエイトノットのとって代わられている結び目ですが、その由来を聞いてみると、ブーリン結びが気の毒にならざるを得ません。だって、ブーリン結び自体がほどけやすいのではなく、ブーリン結びで作った輪の中にカラビナを掛けて輪を引っ張ったからほどけたのです(リング荷重)。
結び目にほどけやすい方向と固まる方向があるのは当然のことで…でなくては、ほどけなくなってしまいます…。
その当たり前のことを事故や人の死をもって確認するほど人類はマヌケなのだなぁ…と、まぁ基本的に門外漢だから言えることなのでしょうが…思ってしまいます。だってそっちに引っ張ったらほどけて当然でしょう…。基本的に使い方のミスなのです。
また、その後の対応が思考停止をうかがわせます。なんと、ブーリンは登山の世界では追い出され、エイトノットだけに。
山の世界は、このように基本的に考えることを停止したい、という気持ちの表れが時々伺えます。
まぁ人間界はすべてそうなのですけど…。
私は考えるなと言われても自分が分かって納得が行くまで、考えて納得して山に登りたいものだと思いました。
■ クライミング界は急展開の途中
しかし、メスナーさんが生きている偉人だとすると、クライミングの進化の歴史と言うのは、ここ数十年レベルのことですね…
最近はボルダリングジムが一気にブームらしいですし、クライミングということがすごく身近になった、大衆化したんですね。
最近のコンペ優勝者は子供たちのようですし… 困難な山は登りつくされ、初登はもうなくなってしまった今、登山は大衆化し、そして、先鋭的な登山といえるクライミングの世界は一体どこに向かうのでしょう?
大衆化した一般道の登山道は、夏のピーク時などオーバーユースが問題になるくらいで、すっかり神々しさは失っています。
かといって、バリエーションなど、本格的な山に行く人はとても少ない…岩をやる人の半分以上は、実際の山にある外岩ではなく、ボルダリングジムの人工壁のことですし、外岩に行く人も、ゲレンデと呼ばれるアプローチの楽な場所に行くのであって、実際人工の建物で環境バッチリだったりするわけでしょうから、本当に昔の山の若い人があこがれたような、大きな山を登る人はめったにいない…人間の限界をプッシュというのは、年齢的な限界をプッシュしている三浦さんくらいかもしれません。
登山の世界も、他の世界と同様に、大衆化と少数精鋭化というわけで、二極化の度合いが強くなり、両者の乖離が広がるばかり…
そして、世代間の断絶… 先輩から後輩へと続いた技術伝達が途切れる… 会社が人を育てなくなった…良く聞く愚痴です。間をとりもつ世代がいない…これも飲み屋で一人は必ず言っている愚痴だなぁ…
山の世界、なんだかどこか下界でも見たような光景が広がるのでした…
山の極意は歩くこと
■ フラットフッティング と キックステップ
「歩行の基本はキックステップ」 と、講習会では講師から教わりました。
一方で 「歩行の基本はフラットフィッティングだよ」と別のリーダーから教わりました。
どちらが本当か?
実はそれは同じことを言っているんです。
登山は歩行が基本。
結局この両者は、正反対のことを言っているようで、歩行すること、歩くことについて、意識的になれ、と言っているのです。
キックステップとフラットフゥテングは、もちろん違う歩行スタイルです。
キックステップは、斜面にけりこみ、かかとをつけないで鉛直に下ろす。フラット…は、フリクションをフルに利用するため、斜面と平行に足を置き、かかとはくっつきます。
フラットフィッテングは当然ですが、フリクションが利く斜面でしか使えません。それと、アキレス腱の柔らかさ&ハムストリングスという脚の裏側、背面側の筋肉の柔軟性に制限されます。傾斜がきつくなればなるほど、ひざ裏が延ばされるからです。
余談ですがアキレス腱の柔軟性はほぼ生まれつきのもので生涯変わることがありません。ハムスのほうはストレッチにより伸びます。
こういう事情から、ハムスとアキレス腱の限界が早い人は、キックステップに早めに移行することになります。キックステップでは足の蹴りこみが重要です。しっかりけりこむ。一発で決める。
■ 私の発見
私が思うには、キックステップは前の太ももを良く使うので、大腿四頭筋を長持ちさせるためには、上体の重心が正しいことが重要です。上体の強さ、というのは体幹の力です。具体的には脊柱起立筋。
上体が曲がっていると猫背になります。猫背で山に登っている人のなんと多いことでしょう。しかし、スクワットの姿勢が長く続くので、上体位置が悪いと、すぐ太ももに来ます。
また、バレエでは常識ですが、大腿四頭筋のパワーセーブに使うのは脚の内転筋です。内転筋はガニマタだと働かないことは常識。なので、膝と足の向きは非常に重要になると思います。
健脚者の人たちの歩き方をみても膝がそろっている人が多いので、決してガニマタは登山の歩き方ではないと思います。
私は歩荷散歩をしていて、正しく荷重がかかっているときは、重さは仙骨の上に乗り、太もものパワーはそんなに使わないで脊柱で支えられるような気がします。
仙骨に荷重が乗れば、あとは脚の骨を伝って地面に荷重が降りるだけですから、大腿四頭筋は
足を前に曲げる用途だけに使え、荷重を持ち上げるのには使われず、前方移動する、という使い方になります。もちろん、これは歩幅が小さいことが前提です。大きな歩幅だったり段差が大きいとクアド(大腿四頭筋)が使われます。大腿四頭筋を使わないためには、膝を腰より高く上げないことです。
逆にトレーニングでは階段は一段おきにしないと大腿四頭筋だけでなく腸腰筋も活性化しませんのでご注意。
フラットフッティングが基本だと言ったリーダーは、かかとを斜面に降ろさないで歩いているのだそうです。「自分の歩き方を大事にした方がいい」と言っていました。カラダが固い方のそうなので、ハムスやアキレス腱が固いということなんでしょう。
私は逆に脚の筋肉の柔軟性が高く、非常に反り返っている足なので(バレエをやる人に多い)、フラットフッティング大得意かもしれません。ただやりすぎて、ひざ裏の腱が伸びすぎます。
キックステップで伸ばす腱は、太ももの付け根の腱で、この腱は人体の中で最も強い腱ですので、
フラットフッテイングで頑張りすぎてひざ裏の腱を伸ばすより、さっさと股関節に荷重を任せたほうが良い作戦だと思います。
脚の付け根が伸びきるまで、骨盤に乗るのは重要なポイントだと思います。
■ 極意の伝え方は難しい
今回のキックステップとフラットフッテングでは、2人のリーダーから二つの意見を聞きましたが、
要するに、極意を伝える方法はたくさんある、ということです。表現の仕方が色々と違う。
それは、バレエの”引き上げ”やヨガの”プラーナ”などと同じかもしれません。武術では昔から丹田を体得するように言われますよね?
こういう極意を伝えようとすると、当然極意なので表現の仕方が個人によって違うことは良くある現象です。
要するに、登山の極意は歩くことです。
そして、歩くということについて、無造作にやるな、ということです。
さらに言ってしまえば、歩くということについて瞑想しろ、ということです。考えろ、と。
さらに言えば、歩くことに習熟し、困難度をアップして行け、ということです。
歩くことの困難度をアップしていく、ということは、傾斜がきつくなっていくということです。
だから、上手な人の登り(クライミング)は、歩いているように見えるんですよね(笑)
「歩行の基本はキックステップ」 と、講習会では講師から教わりました。
一方で 「歩行の基本はフラットフィッティングだよ」と別のリーダーから教わりました。
どちらが本当か?
実はそれは同じことを言っているんです。
登山は歩行が基本。
結局この両者は、正反対のことを言っているようで、歩行すること、歩くことについて、意識的になれ、と言っているのです。
キックステップとフラットフゥテングは、もちろん違う歩行スタイルです。
キックステップは、斜面にけりこみ、かかとをつけないで鉛直に下ろす。フラット…は、フリクションをフルに利用するため、斜面と平行に足を置き、かかとはくっつきます。
フラットフィッテングは当然ですが、フリクションが利く斜面でしか使えません。それと、アキレス腱の柔らかさ&ハムストリングスという脚の裏側、背面側の筋肉の柔軟性に制限されます。傾斜がきつくなればなるほど、ひざ裏が延ばされるからです。
余談ですがアキレス腱の柔軟性はほぼ生まれつきのもので生涯変わることがありません。ハムスのほうはストレッチにより伸びます。
こういう事情から、ハムスとアキレス腱の限界が早い人は、キックステップに早めに移行することになります。キックステップでは足の蹴りこみが重要です。しっかりけりこむ。一発で決める。
■ 私の発見
私が思うには、キックステップは前の太ももを良く使うので、大腿四頭筋を長持ちさせるためには、上体の重心が正しいことが重要です。上体の強さ、というのは体幹の力です。具体的には脊柱起立筋。
上体が曲がっていると猫背になります。猫背で山に登っている人のなんと多いことでしょう。しかし、スクワットの姿勢が長く続くので、上体位置が悪いと、すぐ太ももに来ます。
また、バレエでは常識ですが、大腿四頭筋のパワーセーブに使うのは脚の内転筋です。内転筋はガニマタだと働かないことは常識。なので、膝と足の向きは非常に重要になると思います。
健脚者の人たちの歩き方をみても膝がそろっている人が多いので、決してガニマタは登山の歩き方ではないと思います。
私は歩荷散歩をしていて、正しく荷重がかかっているときは、重さは仙骨の上に乗り、太もものパワーはそんなに使わないで脊柱で支えられるような気がします。
仙骨に荷重が乗れば、あとは脚の骨を伝って地面に荷重が降りるだけですから、大腿四頭筋は
足を前に曲げる用途だけに使え、荷重を持ち上げるのには使われず、前方移動する、という使い方になります。もちろん、これは歩幅が小さいことが前提です。大きな歩幅だったり段差が大きいとクアド(大腿四頭筋)が使われます。大腿四頭筋を使わないためには、膝を腰より高く上げないことです。
逆にトレーニングでは階段は一段おきにしないと大腿四頭筋だけでなく腸腰筋も活性化しませんのでご注意。
フラットフッティングが基本だと言ったリーダーは、かかとを斜面に降ろさないで歩いているのだそうです。「自分の歩き方を大事にした方がいい」と言っていました。カラダが固い方のそうなので、ハムスやアキレス腱が固いということなんでしょう。
私は逆に脚の筋肉の柔軟性が高く、非常に反り返っている足なので(バレエをやる人に多い)、フラットフッティング大得意かもしれません。ただやりすぎて、ひざ裏の腱が伸びすぎます。
キックステップで伸ばす腱は、太ももの付け根の腱で、この腱は人体の中で最も強い腱ですので、
フラットフッテイングで頑張りすぎてひざ裏の腱を伸ばすより、さっさと股関節に荷重を任せたほうが良い作戦だと思います。
脚の付け根が伸びきるまで、骨盤に乗るのは重要なポイントだと思います。
■ 極意の伝え方は難しい
今回のキックステップとフラットフッテングでは、2人のリーダーから二つの意見を聞きましたが、
要するに、極意を伝える方法はたくさんある、ということです。表現の仕方が色々と違う。
それは、バレエの”引き上げ”やヨガの”プラーナ”などと同じかもしれません。武術では昔から丹田を体得するように言われますよね?
こういう極意を伝えようとすると、当然極意なので表現の仕方が個人によって違うことは良くある現象です。
要するに、登山の極意は歩くことです。
そして、歩くということについて、無造作にやるな、ということです。
さらに言ってしまえば、歩くということについて瞑想しろ、ということです。考えろ、と。
さらに言えば、歩くことに習熟し、困難度をアップして行け、ということです。
歩くことの困難度をアップしていく、ということは、傾斜がきつくなっていくということです。
だから、上手な人の登り(クライミング)は、歩いているように見えるんですよね(笑)
『生と死の分岐点』 からの要約
■ 遭難者の真の姿
漫画『岳』には、アリエナイ方向に体が折れ曲がってしまった墜落した登山者や、数年たってから発見された右手など出てきます。
そうした絵はどこに着想を得ていたのだろうか?
というとこの本なのではないか?という写真が多数出てくる本です。
しかし、一般登山者にとっても、”本格的な”がつく登山をこれから始めようという登山者にとっても、非常に重要な知識が入っていると思われますので、学んだことをまとめておきたいと思います。
ちなみに、この本は図書館では閉架に置かれていました。このような良書が日陰の扱い?(笑)を受けること自体が、世の中の後退を表しているような気がする。
(と言ってしまえば…私も年を取ったな~年よりくさい!ってことなのかもしれません(^^;))
良い子の登山者の皆さんはぜひ一読をおススメします。
■ アンザイレン
アンザイレンとは、”ロープを結び合うこと”です。 ザイルはロープのドイツ語。でアンザイレンはドイツ語ですが、相当する英語が普及していないので、そのまま登山用語でアンザイレンと言われています。
アンザイレンによる事故がこの本では報告されています。
1)1930年代までは胴体に直にアンザイレン → 今ではハーネス
2)シットハーネスによる腰椎骨折死 → 未解決 (チェストハーネス併用すればよいがまだ慣例的でない)
3)チェストハーネスで垂直静荷重ショック死 → シットハーネスに移行
4)アンザイレンの環を間違える → 未解決 間違ってギアラックにつないでしまう
5)結び目がほどけてしまう → ブーリンからエイトノットへ
6)カラビナが開いてしまった → 2枚使う
■ 各項目の詳細
1)その昔は誰も落ちなかった
胴体に直接ロープを結んでいた頃は、トップを登る人で落ちる人が誰もいなかったのだそうです。
落ちる=死を意味するからですね。
墜ちなければ、胴体に結ぼうが首に結ぼうが、使わないのですから問題なし。
2)腰椎骨折…重心がどこかが問題です
シットハーネスとは腰のハーネスのことです。この用語があるのは、胸のチェストハーネスという存在もあるからです。
しかし、チェストハーネスは、頭が下にならないという利点があっても、チェストハーネス単体でぶら下がった場合、ほぼ死を意味します。胸周辺の血管が圧迫されると血流が阻害され、人は激烈な苦痛にさらされるのだそうです。2000年くらい前は、罪人に出来るだけ死の苦しみを長く味あわせるための処刑法の一つだったのだそうです。というわけで、シットハーネスの登場自体が、このチェストハーネスの反省に基づくものです。
しかしシットハーネスにも問題がないわけではなく、腰が支点になってロープにぶら下がることになってしまいます。腹筋が抜けると後屈になり、腰に支点が来た結果、脊椎から骨折してしまいます。
私も何度かすでにロープにハーネスでぶら下がっていますが、それはトップロープ(頭上にロープがある場合)でのこと。リードでの墜落は、状況的にロープが下にありますから、墜ちれば、頭が下になる可能性もあります。また、腰椎が折れ曲がってしまったり、頭を岩にぶつける可能性が大いにあります。
自由落下で、腰に結んだハーネスに人間がぶら下がれば、腰が支点になります。したがって、脊椎損傷で死ぬリスクはシットハーネスだけでは消えていません。
本当に落ちそうでヤバい場所ではチェストハーネスと併用しなくてはなりません。
この問題点を知っていれば、できるだけザックを軽くし、頭より上に重い荷物を持たないようになると思います。
が、実は、重いザックを背負っているとき、荷重は上のほうが楽なのです。なので、この辺りの事情は良く知っておいて、ロープを結び合うような山に行く場合には、ザック込みの自分のカラダの重心がどこにあるか?を意識しておくのが良いかもしれません。
4)ヒューマンエラー → パートナーチェックで防ぐ
ハーネスは今でもタイインループとビレイループがあり、間違えやすいです。
正確な結び方はここに書いてあります。http://www.lostarrow.co.jp/support/ti_143.html
これも事故を知っていれば重要さが分かりますが、知らなければ、神経質だなぁくらいで終わってしまうかもしれません。
私は先日、トップロープですがカラビナを使ったアンザイレンをしてしまいましたが…どうもよろしくないようですね(汗)
さらに今は パートナーチェック(互いにチェックし合う)が標準手順です。
≪チェック項目≫
・きちんとハーネスを装着しているか? 最近のはレッグループが裏返りやすいです。
・タイインループにエイトノットを結んでいるか? ビレイループではない。
・エイトノットは正しく結べているか? 遊びがないこと。一握り分の長さの末端が残っていること。
思ったのですが、(ビレイループ)と(タイインループ)名称が分かりづらいですよね?とくに英語に不慣れで英単語の意味をあまり考えないとそうかも?
タイインループは、文字通り結ぶ=タイインするためのループでしょう。ビレイループは、ビレイするためのループですが、アンザイレンそのものがビレイともいえるワケなのだし、ビレイするにも結びません?なので分かりづらいといえば分かりづらい。
タイインループ → アンザイレン用
ビレイループ → セルフビレイ用
と言いたいのでしょうね。ここは素直に。
アンザイレンで結ぶ場所を間違ってはいけない理由は、当然、ビレイループに結び、ほどけてしまったらアウトだからでしょう。
あるいは耐荷重が違うのかもしれません。耐荷重が違うのだろうか?と思ったので、持っているカンプのハーネスの取説を見てみましたが、ビレイループとタイインループの耐荷重は記載されていませんでした。
取説。3つもあるがこれは各国語のため。
白い環がビレイループ。
ビレイループが通っている二つの環がタイインループ。
アンザイレン=衝撃荷重がかかる可能性あり
セルフビレイ=静荷重
まぁ見ただけでも、一つの環に通すより、複数の環に通したほうがより確実そうですね。
こちらのハーネスは、各部分の耐荷重が分かりやすく書かれています。
まぁ最近のクライミング用品は規格により守られていて、正しい使い方をすれば、耐荷重を気にする必要はないのだと思いますが、それでも、自分のハーネスの、タイインループとビレイループくらいの耐荷重くらいは知っていても損はないような気がしないでもないです。
結ぶ箇所の間違いを防ぐ目的で、ビレイループは色を変えてあるハーネスもあります。これも変えてありますね。
5) エイトノットをきれいに結べと言われるワケ
エイトノットはただ結べるだけでなく、小さく美しくと言われます。でもこの教え方キケン。
美しいだけなら審美の問題。でも、美しくないと安全な結び目でないなら、見た目の問題ではなく、安全性の問題です。先生方にはぜひ美しさの問題としてではなく、安全性の問題として、教えて欲しいものです。
あらゆるノットが美しくないといけないわけは、摩擦です。結び目の最後の砦は摩擦なんです。きっちり摩擦がかかった結び目=美しい結び目。
エイトノットは結び方にコツがあります。これは別途記事を作ります。
アンザイレンの結び目がほどけて死んだ事例はいっぱいあるようです。
余談ですが、不完全なアンザイレンの結び目を【リン・ヒル・ヒッチ】と言うそうです。(リン・ヒルはアメリカの女性クライマー。最強のコンペクライマーと言われた人なのだそうです。)
6)ツイストロックのカラビナに掛けた半マスト(ムンター)は開くことがある
良く知られているようです。雪山でのアンザイレンでカラビナを使う方法はまだ教わっていませんが、もしそうなら、ツイストロックではなく、ネジ式の安全環を使うか、ネジ式では締めるのを忘れてしまうのであれば、カラビナを2枚使うしかありませんね。
■ 結論
アンザイレンでは
・きっちり美しいエイトノットを結ぶ
・タイインループに結ぶ
・重心位置がどこかが重要
でした。
先生たちが教えてくれることには、ちゃんと意味があるんですよね。ただそれらの意味は自分で発掘しないと出てこないです。
漫画『岳』には、アリエナイ方向に体が折れ曲がってしまった墜落した登山者や、数年たってから発見された右手など出てきます。
そうした絵はどこに着想を得ていたのだろうか?
というとこの本なのではないか?という写真が多数出てくる本です。
しかし、一般登山者にとっても、”本格的な”がつく登山をこれから始めようという登山者にとっても、非常に重要な知識が入っていると思われますので、学んだことをまとめておきたいと思います。
ちなみに、この本は図書館では閉架に置かれていました。このような良書が日陰の扱い?(笑)を受けること自体が、世の中の後退を表しているような気がする。
(と言ってしまえば…私も年を取ったな~年よりくさい!ってことなのかもしれません(^^;))
良い子の登山者の皆さんはぜひ一読をおススメします。
■ アンザイレン
アンザイレンとは、”ロープを結び合うこと”です。 ザイルはロープのドイツ語。でアンザイレンはドイツ語ですが、相当する英語が普及していないので、そのまま登山用語でアンザイレンと言われています。
アンザイレンによる事故がこの本では報告されています。
1)1930年代までは胴体に直にアンザイレン → 今ではハーネス
2)シットハーネスによる腰椎骨折死 → 未解決 (チェストハーネス併用すればよいがまだ慣例的でない)
3)チェストハーネスで垂直静荷重ショック死 → シットハーネスに移行
4)アンザイレンの環を間違える → 未解決 間違ってギアラックにつないでしまう
5)結び目がほどけてしまう → ブーリンからエイトノットへ
6)カラビナが開いてしまった → 2枚使う
■ 各項目の詳細
1)その昔は誰も落ちなかった
胴体に直接ロープを結んでいた頃は、トップを登る人で落ちる人が誰もいなかったのだそうです。
落ちる=死を意味するからですね。
墜ちなければ、胴体に結ぼうが首に結ぼうが、使わないのですから問題なし。
2)腰椎骨折…重心がどこかが問題です
シットハーネスとは腰のハーネスのことです。この用語があるのは、胸のチェストハーネスという存在もあるからです。
しかし、チェストハーネスは、頭が下にならないという利点があっても、チェストハーネス単体でぶら下がった場合、ほぼ死を意味します。胸周辺の血管が圧迫されると血流が阻害され、人は激烈な苦痛にさらされるのだそうです。2000年くらい前は、罪人に出来るだけ死の苦しみを長く味あわせるための処刑法の一つだったのだそうです。というわけで、シットハーネスの登場自体が、このチェストハーネスの反省に基づくものです。
しかしシットハーネスにも問題がないわけではなく、腰が支点になってロープにぶら下がることになってしまいます。腹筋が抜けると後屈になり、腰に支点が来た結果、脊椎から骨折してしまいます。
私も何度かすでにロープにハーネスでぶら下がっていますが、それはトップロープ(頭上にロープがある場合)でのこと。リードでの墜落は、状況的にロープが下にありますから、墜ちれば、頭が下になる可能性もあります。また、腰椎が折れ曲がってしまったり、頭を岩にぶつける可能性が大いにあります。
自由落下で、腰に結んだハーネスに人間がぶら下がれば、腰が支点になります。したがって、脊椎損傷で死ぬリスクはシットハーネスだけでは消えていません。
本当に落ちそうでヤバい場所ではチェストハーネスと併用しなくてはなりません。
カンプの取説 ザックを背負っているときはチェストハーネスと併用するよう記述がある |
この問題点を知っていれば、できるだけザックを軽くし、頭より上に重い荷物を持たないようになると思います。
が、実は、重いザックを背負っているとき、荷重は上のほうが楽なのです。なので、この辺りの事情は良く知っておいて、ロープを結び合うような山に行く場合には、ザック込みの自分のカラダの重心がどこにあるか?を意識しておくのが良いかもしれません。
4)ヒューマンエラー → パートナーチェックで防ぐ
ハーネスは今でもタイインループとビレイループがあり、間違えやすいです。
正確な結び方はここに書いてあります。http://www.lostarrow.co.jp/support/ti_143.html
これも事故を知っていれば重要さが分かりますが、知らなければ、神経質だなぁくらいで終わってしまうかもしれません。
私は先日、トップロープですがカラビナを使ったアンザイレンをしてしまいましたが…どうもよろしくないようですね(汗)
さらに今は パートナーチェック(互いにチェックし合う)が標準手順です。
≪チェック項目≫
・きちんとハーネスを装着しているか? 最近のはレッグループが裏返りやすいです。
・タイインループにエイトノットを結んでいるか? ビレイループではない。
・エイトノットは正しく結べているか? 遊びがないこと。一握り分の長さの末端が残っていること。
思ったのですが、(ビレイループ)と(タイインループ)名称が分かりづらいですよね?とくに英語に不慣れで英単語の意味をあまり考えないとそうかも?
タイインループは、文字通り結ぶ=タイインするためのループでしょう。ビレイループは、ビレイするためのループですが、アンザイレンそのものがビレイともいえるワケなのだし、ビレイするにも結びません?なので分かりづらいといえば分かりづらい。
タイインループ → アンザイレン用
ビレイループ → セルフビレイ用
と言いたいのでしょうね。ここは素直に。
アンザイレンで結ぶ場所を間違ってはいけない理由は、当然、ビレイループに結び、ほどけてしまったらアウトだからでしょう。
あるいは耐荷重が違うのかもしれません。耐荷重が違うのだろうか?と思ったので、持っているカンプのハーネスの取説を見てみましたが、ビレイループとタイインループの耐荷重は記載されていませんでした。
取説。3つもあるがこれは各国語のため。
白い環がビレイループ。
ビレイループが通っている二つの環がタイインループ。
アンザイレン=衝撃荷重がかかる可能性あり
セルフビレイ=静荷重
まぁ見ただけでも、一つの環に通すより、複数の環に通したほうがより確実そうですね。
こちらのハーネスは、各部分の耐荷重が分かりやすく書かれています。
まぁ最近のクライミング用品は規格により守られていて、正しい使い方をすれば、耐荷重を気にする必要はないのだと思いますが、それでも、自分のハーネスの、タイインループとビレイループくらいの耐荷重くらいは知っていても損はないような気がしないでもないです。
結ぶ箇所の間違いを防ぐ目的で、ビレイループは色を変えてあるハーネスもあります。これも変えてありますね。
5) エイトノットをきれいに結べと言われるワケ
エイトノットはただ結べるだけでなく、小さく美しくと言われます。でもこの教え方キケン。
美しいだけなら審美の問題。でも、美しくないと安全な結び目でないなら、見た目の問題ではなく、安全性の問題です。先生方にはぜひ美しさの問題としてではなく、安全性の問題として、教えて欲しいものです。
あらゆるノットが美しくないといけないわけは、摩擦です。結び目の最後の砦は摩擦なんです。きっちり摩擦がかかった結び目=美しい結び目。
エイトノットは結び方にコツがあります。これは別途記事を作ります。
アンザイレンの結び目がほどけて死んだ事例はいっぱいあるようです。
余談ですが、不完全なアンザイレンの結び目を【リン・ヒル・ヒッチ】と言うそうです。(リン・ヒルはアメリカの女性クライマー。最強のコンペクライマーと言われた人なのだそうです。)
6)ツイストロックのカラビナに掛けた半マスト(ムンター)は開くことがある
良く知られているようです。雪山でのアンザイレンでカラビナを使う方法はまだ教わっていませんが、もしそうなら、ツイストロックではなく、ネジ式の安全環を使うか、ネジ式では締めるのを忘れてしまうのであれば、カラビナを2枚使うしかありませんね。
■ 結論
アンザイレンでは
・きっちり美しいエイトノットを結ぶ
・タイインループに結ぶ
・重心位置がどこかが重要
でした。
先生たちが教えてくれることには、ちゃんと意味があるんですよね。ただそれらの意味は自分で発掘しないと出てこないです。
最後ですが、ビビりすぎもあまりよくないことは付け加えておきます。
すでに安全性が高まり、進化したクライミングの世界に入っていけること、は後発者のメリットです。
ハーネスしかり…。しかし、そこに来るまでの経緯を知らないということはデメリットです。
デメリットは減らすべし。
Sunday, May 26, 2013
三鷹のハイカーズデポ
■ 中央線沿線開拓中
中央線沿線は、中学高校の頃の親友が進学した大学が沿線だったため、学生時代に時々遊びに行ったことがあり、まったく通ったことがない場所よりも、まだ親しみがある沿線です。
三鷹という駅で降りてみたら、とても住みやすそうな穏やかなエリア。ほどよく活気がある穏やかな時間が流れていて、とても気に入りました。
中野はちょっとガテン系な感じがしますし、吉祥寺はおしゃれすぎ、多少お金がかかる(笑)? 地価の高そうな土地柄です。
三鷹は生活感がほどよくこなれた、暮らしやすそうな場所でした。肩ひじ張らない感じ。かといって、停滞した感じ(タマシックな感じ)はないです。
■ ハイカーズデポ、おすすめ!
三鷹に行きたかったのはハイカーズデポというお店に行きたかったからです。 ハイカーズデポはウルトラライト系の先駆者的なお店です。
ただオールドスクールな登山者からは、ウルトラライト系というのは、山ガールブームと重ねあわされ微妙に歓迎されていない?
というか、多くの誤解を受けているんではないか的な懸念があるムーブメントです。
でも、実はウルトラライト系の考え方って、長く歩こう!ということなので、根本となる思想は、オールドスクールなんですよね。
・不必要なものは持っていかない。
・持っていくものはできるだけ軽いもの。
・シンプルイズベスト
私が見たかったのは、
・一人用のシェルター
・スリーピングマットの軽くてよいの
・大型ザックの良いの
でした。
ツエルト泊がなんとなく大丈夫だったのに気を良くして、もしかしてテントなしでツエルトでこれからは行けるかも?みたいな(笑)?
また、次回の講習が、沢でのツエルト泊で、さすがに雪面より沢だと石ころの上なので、上等のスリーピングマットくらいは欲しいかなって思ったんです。
私は普段のベッドでもマットレスにはこだわりがあるほうなので。シモンズに投資したいくらい(笑)。
それに、70L以上のザックを冬山合宿用に指定されているのですが、今のモンベルのアルパインパックは60Lなんです。
このザックは急いで買ったこともあり、あまり吟味して買ったとはいえない(いえない割に満足している…笑)
実は、正直、来年冬の雪山合宿で70以上が要るのかどうか良くわからないです…。とりあえずモンベルアルパインパックはシンプルな構造で満足なんですが、要ると言われたときに慌てなくて良いように大型ザックの研究もとりあえずはしておかなくては・・・。
■ 大型ザックのこと
60Lのザックを使い始めて知ったのは、
・嵩高くても軽いものがいい
でした。ザックが大きいとかさばってもいいのです(笑) 軽くさえあれば。私は去年、収納サイズが小さいシュラフが欲しくなったのですが、ザックが大きくなったのでシュラフは大きいままでも・・・(笑)
私は日ごろ、海外に出張に行くのでも、小型のキャリー、一つで行くというウルトラライト派というか小型派でした。 大きい荷物をごっそり持って歩くアメリカ人なんかを見ると憐みのまなざし(笑)
先進国に行く場合、お金さえあれば何でも買うことができます。なので1か月も1週間も3日も同じ荷物です。これじゃなきゃ!っていうこだわりがあればあるほど人生は不自由だと・・・。
だって衣類なんて、ホテルで洗濯して干したら乾くでしょう。海外ではコインランドリーは普通ですし、普通にホテルに宿泊であればランドリーサービスもありますから。
出張先で、寒かったり暑かったりすれば、衣類は買い足せばいいし。同じ服を着ていたからって誰もなんともいいませんし…。むしろ現地で服を買う方が現地の人ぽく見えてよいってくらいです。
大型のスーツケースを持っていくのは、空で持って行って、現地のモールなどで、アメリカ製の下着とか、洋書、洋雑誌の類、日本にはないデザインのお皿とか、チーズ下ろしだとか、あるいは可愛いクッキーの抜型など…そんなものを一杯スーツケースに詰めて帰ってくる…って感じでした。
普段の旅がそんな風な調子なので、ウルトラライトは当然の流れで、山の旅も余分なものを持っていかないタイプです…。
っていうか、山って歩くだけと活動が超シンプルなので、で必要なモノってそんなにたくさんありましたっけ?
っていうのは、ホント長く山に入るわけでないから言えるのかもしれませんが、大人になって登山を始めた人は1週間とか3週間の合宿っていうのはないような気がするから…となると最大3日程度を耐えしのげればいいのかも…?
3日なら、おいしさより軽さを取って毎日クエーカーズのオートミールで何とかなってしまいそうな私…。日ごろが、しっかりした酵母のパンと発酵バター、おいしいワイン、スペシャルティのコーヒーで何とかなってしまう…おいしくさえあれば。
ちょっと話が逸れましたが、ハイカーズデポは、日本の山に国際感覚を加えたような感じの店です。
アメリカのロングトレイル系の地図や書籍、それに山の古書(ちゃんと原全教の本が置いてありました)もあり、どんな山人も一度は行ってみて損はないという感じの店です。
近隣には、ほっと一息つけるカフェやジムもいっぱいあるので、一日を三鷹で過ごす気分で出かけると良いかもしれません。
お店のお兄さんと3時間は話し込んだうえ、結局私の装備は、すでに十分ライト化されている、ということで合意し、結局買うべきものがなく、虫除けと手ぬぐいを買って帰ってきました(笑) ランチタイムを逃してしまうほど、意気投合!
お兄さんのアドバイスで、今持っている装備それぞれの重量と総重量を計っておくと良い、と言われましたので、これからちょっと大はかり大会しようかな(笑)。
■ツエルト
ツエルトは、日本オリジナルのライト&ファーストな優れた道具。 ってことで、ハイカーズデポでもおすすめしてありました。
店舗には、ファイントラックのツエルトが張ってありました。
私は先日初めてツエルト泊を敢行したのですが(笑)、ツエルトの張り方って良くわからなくて、試行錯誤しました。
ハイカーズデポに来ると、ツエルトの張り方丁寧に教えてくれます。
私はツエルト、登山を初めてすぐの頃、まだ移転する前の新宿の好日で買ったんですが…ハイカーズデポで買えば、買った時に張り方を教えてくれるようで、こっちで買えばよかったなと後悔しました。
3年間、アライのツエルトはお守りで、かろうじて、今年レインウェア代わりになったくらいです(笑)
■ 使用法を教えれていないのに非難だけはされるのだ・・・
山の道具って不思議で、登山者が道具を持っていても使えないことを色々と指摘されたり、問題視されたりします。
ところが、実際は売る方は売っただけで、正しい使用法なんかを伝えてくれるところは非常に少ない。
ザックにしても、そのザックではどこにストックをつけるか、アイゼンをつけるならどこか?地図を入れるなら? あるいはアイゼンの履き方。靴ひもの締め方。
登山者はさんざん無知をとがめられるのに、教えてくれる場所はないんですよね~。
ということは、何を意味しているのか?を考えると、結局のところ、業界は登山者の”財布”だけが目当てなんだな~。
登山ショップの売るだけで使用法を伝えないセールスのあり方からはそれしか結論は導き出せない。
なので、ハイカーズデポのお兄さんが、私が買ってもいないツエルトの張り方を教えてくれて、本当にうれしいな!って思いました。
ちょっと「誰も教えてくれないんですよ」って愚痴ってみたら、おにいさん曰く、
「たぶん、昔からやっている人は、初心者が何が分からないのか分からないんですよ」。
そ、そうなのかもしれない…
でも…一般市民がツエルトの張り方知ってます? いや知らないよなぁ…
≪上手なツエルトの張り方 コツ≫
・まずはペタンコに敷いて、四隅をしっかり止める。
・三角屋根の稜線より高く、2本のストックを立てる。 高さが重要。
・三角屋根の両端を斜め45度上に引き上げる。
・そしてまっすぐ引き綱を下げて、石などで固定する。 自在をつけておくと楽。
そんなわけで得るところの多かったお店探訪でした。 三鷹はとっても気に入ったので、池袋近辺とともに出没エリアにしたいなって思いました。
うまく写っていませんが、古い山の本もいっぱい飾ってあり、読めます。
テルモス片手に長々と時間を過ごす、っていうか、
ツエルトの中でまったり昼寝しても許されそうな店です(笑)
山の古本屋を教えてくれました♪
■ カフェでのんびり
ハイカーズデポの人の教えてもらったカフェ、HiFamigliaさん。
なかなか心地よい時間が流れていました♪
こういうのが一件近所にあると、土曜の朝に夫とこれていいんだけど・・・ 主婦業のお休み日。
ステキな北欧ビンテージのお皿を見つけた。うーん、こういうもので物欲が刺激されてしまうんだな、都会では。
18cmくらいのサイズで4800円・・・(汗) でも安いのだそうだ。今の私は4800円もお皿に出せない…
うーん、アンティーク趣味は日本では解放するのは難しい・・・海外ならサルベーションアーミーに行けば、ノーブランドであっても、似たようなのが5ドルとかであったりするし。
でも、近所の良いお店を教えてもらいました。
春野菜のパスタ。いくらだったっけ?
三鷹は町全体でWifiを推進しているらしく、このカフェでも、無線LANが自由に使えた。便利!
Wifiは標準装備にしてほしい。
子供たちに遠隔PCを使った教育方法のWSがあるそうでした。
仕事の仕方も、私の場合でも、スカイプとメールで、別にオフィスに居なくても仕事できたし・・・
ホントに仕事の仕方は変わってきたのに、日本だけが旧態依然で、東京本社じゃなきゃまともな仕事はできないと思っているんだなぁ。
海外ではエンジニアは自宅勤務が多いです。ときどき、顔を合わせるのに集合する感じ。
移動して池袋の秀山荘に。この日はとても暑くて、駅から7分でも汗ばむくらい。
近所に一軒釣りの道具屋さんがあり、間違えて入りました。
こちらは少し時間があまったので出かけた、J&S。
地下にあるボルダリングジムなんだけど、なんだか思い出したのは、明日のジョーのボクシングジム…(笑)
この扉を開けるのには勇気が要った。
下では女性が二人壁に取り組んでいるだけで、ジムの人はいなかった・・・
夕方からは楽しく机上講習。
長いロープを持っていくのは、荷物になると思ったので、プルージック用に買ったコードを持って行ったらちょうど良かった。
お隣にすでに会員の男性の先輩格の方に座ってもらって教えてもらいました☆
やっぱり結び目は、自分でやらないと覚えられない。
≪関連記事≫
大人の山ウエアがないって話
おしゃれな登山者
中央線沿線は、中学高校の頃の親友が進学した大学が沿線だったため、学生時代に時々遊びに行ったことがあり、まったく通ったことがない場所よりも、まだ親しみがある沿線です。
三鷹という駅で降りてみたら、とても住みやすそうな穏やかなエリア。ほどよく活気がある穏やかな時間が流れていて、とても気に入りました。
中野はちょっとガテン系な感じがしますし、吉祥寺はおしゃれすぎ、多少お金がかかる(笑)? 地価の高そうな土地柄です。
三鷹は生活感がほどよくこなれた、暮らしやすそうな場所でした。肩ひじ張らない感じ。かといって、停滞した感じ(タマシックな感じ)はないです。
■ ハイカーズデポ、おすすめ!
三鷹に行きたかったのはハイカーズデポというお店に行きたかったからです。 ハイカーズデポはウルトラライト系の先駆者的なお店です。
ただオールドスクールな登山者からは、ウルトラライト系というのは、山ガールブームと重ねあわされ微妙に歓迎されていない?
というか、多くの誤解を受けているんではないか的な懸念があるムーブメントです。
でも、実はウルトラライト系の考え方って、長く歩こう!ということなので、根本となる思想は、オールドスクールなんですよね。
・不必要なものは持っていかない。
・持っていくものはできるだけ軽いもの。
・シンプルイズベスト
私が見たかったのは、
・一人用のシェルター
・スリーピングマットの軽くてよいの
・大型ザックの良いの
でした。
ツエルト泊がなんとなく大丈夫だったのに気を良くして、もしかしてテントなしでツエルトでこれからは行けるかも?みたいな(笑)?
また、次回の講習が、沢でのツエルト泊で、さすがに雪面より沢だと石ころの上なので、上等のスリーピングマットくらいは欲しいかなって思ったんです。
私は普段のベッドでもマットレスにはこだわりがあるほうなので。シモンズに投資したいくらい(笑)。
それに、70L以上のザックを冬山合宿用に指定されているのですが、今のモンベルのアルパインパックは60Lなんです。
このザックは急いで買ったこともあり、あまり吟味して買ったとはいえない(いえない割に満足している…笑)
実は、正直、来年冬の雪山合宿で70以上が要るのかどうか良くわからないです…。とりあえずモンベルアルパインパックはシンプルな構造で満足なんですが、要ると言われたときに慌てなくて良いように大型ザックの研究もとりあえずはしておかなくては・・・。
■ 大型ザックのこと
60Lのザックを使い始めて知ったのは、
・嵩高くても軽いものがいい
でした。ザックが大きいとかさばってもいいのです(笑) 軽くさえあれば。私は去年、収納サイズが小さいシュラフが欲しくなったのですが、ザックが大きくなったのでシュラフは大きいままでも・・・(笑)
私は日ごろ、海外に出張に行くのでも、小型のキャリー、一つで行くというウルトラライト派というか小型派でした。 大きい荷物をごっそり持って歩くアメリカ人なんかを見ると憐みのまなざし(笑)
先進国に行く場合、お金さえあれば何でも買うことができます。なので1か月も1週間も3日も同じ荷物です。これじゃなきゃ!っていうこだわりがあればあるほど人生は不自由だと・・・。
だって衣類なんて、ホテルで洗濯して干したら乾くでしょう。海外ではコインランドリーは普通ですし、普通にホテルに宿泊であればランドリーサービスもありますから。
出張先で、寒かったり暑かったりすれば、衣類は買い足せばいいし。同じ服を着ていたからって誰もなんともいいませんし…。むしろ現地で服を買う方が現地の人ぽく見えてよいってくらいです。
大型のスーツケースを持っていくのは、空で持って行って、現地のモールなどで、アメリカ製の下着とか、洋書、洋雑誌の類、日本にはないデザインのお皿とか、チーズ下ろしだとか、あるいは可愛いクッキーの抜型など…そんなものを一杯スーツケースに詰めて帰ってくる…って感じでした。
普段の旅がそんな風な調子なので、ウルトラライトは当然の流れで、山の旅も余分なものを持っていかないタイプです…。
っていうか、山って歩くだけと活動が超シンプルなので、で必要なモノってそんなにたくさんありましたっけ?
っていうのは、ホント長く山に入るわけでないから言えるのかもしれませんが、大人になって登山を始めた人は1週間とか3週間の合宿っていうのはないような気がするから…となると最大3日程度を耐えしのげればいいのかも…?
3日なら、おいしさより軽さを取って毎日クエーカーズのオートミールで何とかなってしまいそうな私…。日ごろが、しっかりした酵母のパンと発酵バター、おいしいワイン、スペシャルティのコーヒーで何とかなってしまう…おいしくさえあれば。
ちょっと話が逸れましたが、ハイカーズデポは、日本の山に国際感覚を加えたような感じの店です。
アメリカのロングトレイル系の地図や書籍、それに山の古書(ちゃんと原全教の本が置いてありました)もあり、どんな山人も一度は行ってみて損はないという感じの店です。
近隣には、ほっと一息つけるカフェやジムもいっぱいあるので、一日を三鷹で過ごす気分で出かけると良いかもしれません。
お店のお兄さんと3時間は話し込んだうえ、結局私の装備は、すでに十分ライト化されている、ということで合意し、結局買うべきものがなく、虫除けと手ぬぐいを買って帰ってきました(笑) ランチタイムを逃してしまうほど、意気投合!
お兄さんのアドバイスで、今持っている装備それぞれの重量と総重量を計っておくと良い、と言われましたので、これからちょっと大はかり大会しようかな(笑)。
■ツエルト
ツエルトは、日本オリジナルのライト&ファーストな優れた道具。 ってことで、ハイカーズデポでもおすすめしてありました。
店舗には、ファイントラックのツエルトが張ってありました。
私は先日初めてツエルト泊を敢行したのですが(笑)、ツエルトの張り方って良くわからなくて、試行錯誤しました。
ハイカーズデポに来ると、ツエルトの張り方丁寧に教えてくれます。
私はツエルト、登山を初めてすぐの頃、まだ移転する前の新宿の好日で買ったんですが…ハイカーズデポで買えば、買った時に張り方を教えてくれるようで、こっちで買えばよかったなと後悔しました。
3年間、アライのツエルトはお守りで、かろうじて、今年レインウェア代わりになったくらいです(笑)
■ 使用法を教えれていないのに非難だけはされるのだ・・・
山の道具って不思議で、登山者が道具を持っていても使えないことを色々と指摘されたり、問題視されたりします。
ところが、実際は売る方は売っただけで、正しい使用法なんかを伝えてくれるところは非常に少ない。
ザックにしても、そのザックではどこにストックをつけるか、アイゼンをつけるならどこか?地図を入れるなら? あるいはアイゼンの履き方。靴ひもの締め方。
登山者はさんざん無知をとがめられるのに、教えてくれる場所はないんですよね~。
ということは、何を意味しているのか?を考えると、結局のところ、業界は登山者の”財布”だけが目当てなんだな~。
登山ショップの売るだけで使用法を伝えないセールスのあり方からはそれしか結論は導き出せない。
なので、ハイカーズデポのお兄さんが、私が買ってもいないツエルトの張り方を教えてくれて、本当にうれしいな!って思いました。
ちょっと「誰も教えてくれないんですよ」って愚痴ってみたら、おにいさん曰く、
「たぶん、昔からやっている人は、初心者が何が分からないのか分からないんですよ」。
そ、そうなのかもしれない…
でも…一般市民がツエルトの張り方知ってます? いや知らないよなぁ…
≪上手なツエルトの張り方 コツ≫
・まずはペタンコに敷いて、四隅をしっかり止める。
・三角屋根の稜線より高く、2本のストックを立てる。 高さが重要。
・三角屋根の両端を斜め45度上に引き上げる。
・そしてまっすぐ引き綱を下げて、石などで固定する。 自在をつけておくと楽。
そんなわけで得るところの多かったお店探訪でした。 三鷹はとっても気に入ったので、池袋近辺とともに出没エリアにしたいなって思いました。
ジョンミューアトレイルの地図 |
書籍もいっぱい 手に取って見れるのがいい |
うまく写っていませんが、古い山の本もいっぱい飾ってあり、読めます。
テルモス片手に長々と時間を過ごす、っていうか、
ツエルトの中でまったり昼寝しても許されそうな店です(笑)
山の古本屋を教えてくれました♪
■ カフェでのんびり
ハイカーズデポの人の教えてもらったカフェ、HiFamigliaさん。
なかなか心地よい時間が流れていました♪
こういうのが一件近所にあると、土曜の朝に夫とこれていいんだけど・・・ 主婦業のお休み日。
ステキな北欧ビンテージのお皿を見つけた。うーん、こういうもので物欲が刺激されてしまうんだな、都会では。
18cmくらいのサイズで4800円・・・(汗) でも安いのだそうだ。今の私は4800円もお皿に出せない…
うーん、アンティーク趣味は日本では解放するのは難しい・・・海外ならサルベーションアーミーに行けば、ノーブランドであっても、似たようなのが5ドルとかであったりするし。
でも、近所の良いお店を教えてもらいました。
春野菜のパスタ。いくらだったっけ?
三鷹は町全体でWifiを推進しているらしく、このカフェでも、無線LANが自由に使えた。便利!
Wifiは標準装備にしてほしい。
子供たちに遠隔PCを使った教育方法のWSがあるそうでした。
仕事の仕方も、私の場合でも、スカイプとメールで、別にオフィスに居なくても仕事できたし・・・
ホントに仕事の仕方は変わってきたのに、日本だけが旧態依然で、東京本社じゃなきゃまともな仕事はできないと思っているんだなぁ。
海外ではエンジニアは自宅勤務が多いです。ときどき、顔を合わせるのに集合する感じ。
移動して池袋の秀山荘に。この日はとても暑くて、駅から7分でも汗ばむくらい。
近所に一軒釣りの道具屋さんがあり、間違えて入りました。
こちらは少し時間があまったので出かけた、J&S。
地下にあるボルダリングジムなんだけど、なんだか思い出したのは、明日のジョーのボクシングジム…(笑)
この扉を開けるのには勇気が要った。
下では女性が二人壁に取り組んでいるだけで、ジムの人はいなかった・・・
夕方からは楽しく机上講習。
長いロープを持っていくのは、荷物になると思ったので、プルージック用に買ったコードを持って行ったらちょうど良かった。
お隣にすでに会員の男性の先輩格の方に座ってもらって教えてもらいました☆
やっぱり結び目は、自分でやらないと覚えられない。
≪関連記事≫
大人の山ウエアがないって話
おしゃれな登山者
夫も終に初ボルダリング
昨日は、友人と夫とボルダリングジムに行きました。
ジムに誘ってくれる友人がいること。
ジムに誘えば一緒に行ってくれる夫がいること。
なんだかしみじみ愛を感じました。人は愛によって生き、生かされる。
今日は久しぶりに何の予定もない日曜です。ちょっと富士山側の山にすみれなどの高山植物を見に行きたい季節ですが…一応山を計画はしてみましたが、夫が爆睡中なので、今日は家にいることにします。
ちょっとした片付けものなど、溜まっていますし、夏のために緑のカーテンを設置したりなど、家を快適にする用事もやっておくべきタイミングで色々外の用事が重なって、後伸ばし中です。
それに色々東京では面白い体験をしたので、それらの記事をまとめておく必要もあります。
■ 未知の体験に対する反応
夫は昨日ボルダリング初体験でした。
夫は未知の体験に対して、ちょっと私とは違う態度をとります。ちょっと斜めに見る。「ふーん、やってもいいけど」みたいな態度(笑)ちょっと横柄な感じの態度をとります。
登山もそうだったし、アイスクライミングもそうで、沖縄にダイビングに行った時も…あるいはオーストラリアで運転した時もそうかもしれない。 なんとなく嫌々風…
結婚生活も10年経ってやっとこれが夫にとっては”未知の体験”に対する防衛的な態度なのだということが理解できるようになりました。
私には未知の体験は、ただワクワクするほうが勝ってしまう。興味の方が大きいんですね。
未知が未知でなくなるまで、延々と勉強続きですし、それが楽しいのです。だから、IT業界ってのは次々に新しい技術が出てきて、永遠に勉強ですから、私みたいな好奇心が行動の原動力というような人には良かったんですよね。
でも夫は好奇心よりも、防御心が勝るみたい…。 私も未知のことには構えますが…構えより、先に知ってしまいたいという欲求が来ます。
だから海外旅行とかも好きなんでしょうね。知りたがり。夫は知りたがりでない。 でもまあ、夫婦は、お互いに相手にない特徴を持っているから、平衡が取れてバランスよくいられるのでしょう。
それにしてもいつも思うのは男性にとってはプライドとは煩悩のことなんだろうなぁってことです。強さがナンボのものなんだろう・・・? でも、女性には計り知れない何かがあるのでしょう・・・
夫とはジャンダルムに行きたいので、多少岩登りの基本みたいなことは知っておかなくてはというわけでボルダリングですが、岩登りの基本を知るのに、ボルダリングって役に立つのだろうか(汗)???
■ ボルダリングで使う筋肉
たぶん、彼、今日は、胸の筋肉がパンパンだろうなぁ。
私は意外にも3回目くらいから胸の筋肉は全然強化されなくなりました。
上半身の強化は全身運動ではなかなかされないので、ちょっと期待外れのような気がしないでもありませんが、カラダの使い方的にはたぶん間違っていないかなって気がします。
クライミングはやっぱり手の筋肉、指の筋肉がとっても疲れます。それと前腕ですね。前腕の内側の筋肉はとても疲れる…
脚や腰は、そんなに疲れていません。腹筋ももっと使えるような気がするのでもっとムーブを上達しないと前腕の引き寄せだけで登っているかも…。
■ バレエとの類似
前腕の内側が疲れる、というのは、考えてみるとバレエの腕バージョンかもしれません。 バレエでは脚の内転筋をいかに使うかが勝負なので。
それと末端の筋力が重要というのも似ています。末端と言うのは、つま先。クライミングなら、手。
そして、次に重要なのが体幹。 バレエで体幹が重要なのは良く知られていますが、それはバランスが多いからです。クライミングもバランスが多いけど、バレエがつま先の1点で自重のバランスを取るのに対し、クライミングは手と足の2点、多い時は3点。
考えてみると登山は三点確保といいますが、実は普通に歩くことを考えると2点確保なのです。ストックを一本使っていたら、歩いているときは片足になる瞬間があるから、2点確保です。
そう考えると、ダブルでストックを使うか、シングルか?ってのは技術面では大きな差になりますよね。
若いうちはやっぱりシングル、あるいはストックなしで歩けるように、特に一般ルートでは練習しておいた方がいいのかも… 実際登山道、そんなに歩くのが大変なようなところは出てきませんし…
立って歩けるような斜面でバランスが取れない人が、ハングした壁でバランスとれるか?というのも変な話のような気が…
ジムに誘ってくれる友人がいること。
ジムに誘えば一緒に行ってくれる夫がいること。
なんだかしみじみ愛を感じました。人は愛によって生き、生かされる。
今日は久しぶりに何の予定もない日曜です。ちょっと富士山側の山にすみれなどの高山植物を見に行きたい季節ですが…一応山を計画はしてみましたが、夫が爆睡中なので、今日は家にいることにします。
ちょっとした片付けものなど、溜まっていますし、夏のために緑のカーテンを設置したりなど、家を快適にする用事もやっておくべきタイミングで色々外の用事が重なって、後伸ばし中です。
それに色々東京では面白い体験をしたので、それらの記事をまとめておく必要もあります。
■ 未知の体験に対する反応
夫は昨日ボルダリング初体験でした。
夫は未知の体験に対して、ちょっと私とは違う態度をとります。ちょっと斜めに見る。「ふーん、やってもいいけど」みたいな態度(笑)ちょっと横柄な感じの態度をとります。
登山もそうだったし、アイスクライミングもそうで、沖縄にダイビングに行った時も…あるいはオーストラリアで運転した時もそうかもしれない。 なんとなく嫌々風…
結婚生活も10年経ってやっとこれが夫にとっては”未知の体験”に対する防衛的な態度なのだということが理解できるようになりました。
私には未知の体験は、ただワクワクするほうが勝ってしまう。興味の方が大きいんですね。
未知が未知でなくなるまで、延々と勉強続きですし、それが楽しいのです。だから、IT業界ってのは次々に新しい技術が出てきて、永遠に勉強ですから、私みたいな好奇心が行動の原動力というような人には良かったんですよね。
でも夫は好奇心よりも、防御心が勝るみたい…。 私も未知のことには構えますが…構えより、先に知ってしまいたいという欲求が来ます。
だから海外旅行とかも好きなんでしょうね。知りたがり。夫は知りたがりでない。 でもまあ、夫婦は、お互いに相手にない特徴を持っているから、平衡が取れてバランスよくいられるのでしょう。
それにしてもいつも思うのは男性にとってはプライドとは煩悩のことなんだろうなぁってことです。強さがナンボのものなんだろう・・・? でも、女性には計り知れない何かがあるのでしょう・・・
夫とはジャンダルムに行きたいので、多少岩登りの基本みたいなことは知っておかなくてはというわけでボルダリングですが、岩登りの基本を知るのに、ボルダリングって役に立つのだろうか(汗)???
■ ボルダリングで使う筋肉
たぶん、彼、今日は、胸の筋肉がパンパンだろうなぁ。
私は意外にも3回目くらいから胸の筋肉は全然強化されなくなりました。
上半身の強化は全身運動ではなかなかされないので、ちょっと期待外れのような気がしないでもありませんが、カラダの使い方的にはたぶん間違っていないかなって気がします。
クライミングはやっぱり手の筋肉、指の筋肉がとっても疲れます。それと前腕ですね。前腕の内側の筋肉はとても疲れる…
脚や腰は、そんなに疲れていません。腹筋ももっと使えるような気がするのでもっとムーブを上達しないと前腕の引き寄せだけで登っているかも…。
■ バレエとの類似
前腕の内側が疲れる、というのは、考えてみるとバレエの腕バージョンかもしれません。 バレエでは脚の内転筋をいかに使うかが勝負なので。
それと末端の筋力が重要というのも似ています。末端と言うのは、つま先。クライミングなら、手。
そして、次に重要なのが体幹。 バレエで体幹が重要なのは良く知られていますが、それはバランスが多いからです。クライミングもバランスが多いけど、バレエがつま先の1点で自重のバランスを取るのに対し、クライミングは手と足の2点、多い時は3点。
考えてみると登山は三点確保といいますが、実は普通に歩くことを考えると2点確保なのです。ストックを一本使っていたら、歩いているときは片足になる瞬間があるから、2点確保です。
そう考えると、ダブルでストックを使うか、シングルか?ってのは技術面では大きな差になりますよね。
若いうちはやっぱりシングル、あるいはストックなしで歩けるように、特に一般ルートでは練習しておいた方がいいのかも… 実際登山道、そんなに歩くのが大変なようなところは出てきませんし…
立って歩けるような斜面でバランスが取れない人が、ハングした壁でバランスとれるか?というのも変な話のような気が…
Saturday, May 25, 2013
東京でブラッと立ち寄れそうなボルジムの候補
■ 後退していた・・・ボルダリング
今日は友達とボルダリングジムに行きました…うーん、な感じ。
6回目のボルダリングは、5回目よりだいぶ後退していました(汗)。一体なぜかしら?
一週間あいただけで、前にできた課題のことを忘れていましたが…、あな恐ろしや。
今日はジムが空いているのが2時間しかなかったので、ほとんど半分以上は座って友達としゃべっていたような(笑)?
ただ今日は夫にも一緒に行ってもらいました。 夫はあまりムーブ的には感心しませんでしたが、とりあえず私より上の課題が登れるようでした(笑)やっぱり男性は有利ですよね!
すごく愛らしい男の子がいて、出来ない課題をやってみせてくれたり… ハーフだったのかなぁ?子供はホント身軽ですね。
ボルダリングの課題は優しいので躓いているので、やっぱりクライマー向きではないような気が…。
■ 東京のボルダリングジム ビジター向け探し中
そういえば、今回東京では、ボルダリングジムに行ってみたのでした。池袋の南口から歩いて7分のJ&Sさん。
ボルダリングジムって大概が1日料金なので、ぶらっと立ち寄って…っていうビジター用途には少しもったいないのです。 出張ついでに立ち寄れるってジムがあればいいんだけど…空き時間2時間がつぶせる場所というか…ビジター料金みたいな仕組みがあればいいのに、スポーツクラブと同じく大人の課外授業なビジネスはブラッと立ち寄るという仕組みにはなっていないのです…大概は体験はなく、初回でも入会しないといけないので、そのジムに行かないかもしれない場合には、入会金の払い損になってしまう…
J&Sは、少し時間が余ったので場所だけでも確認して置こうかしらと行ってみたら、店員さんは誰もおらず… 入会して3回の講習会を受けた人しか登らないジムみたいでした。ジムの責任者は誰もおらず、ジムに勝手にお客さんがお金を払って登って行くシステム…これはいいかもですね。ビジネスとして見ると、賃貸ビジネスと同じです。自分がいない間にもお金になる。
そんなジムだったので、結局登ることはなく…お客さんが、この電話で掛けたらいいよ、と相手してくれました。
なんかジムってより、施設を解放しているだけって感じではあります(笑)。
私は池袋にはご縁がありそうなので、池袋近辺の居場所は充実させておきたいですが…ボルダリングジムは池袋にはいいのがなさそうです。
ボルダリングジムにも色々あり、課題の難しいのは、初心者にはちょっと手ごわいです。登れる壁が一種類だけだと
いうのも大変… 壁の傾斜は色々あるほうが助かりますね。まだリードは必要ありませんが、リード壁もあるとうれしいです。
次回の旅を充実させるため、中央線沿線で、ビジターで登りやすそうなジムを探して色々検索してみています。
≪とりあえず候補≫
平日開始時間 初回 一日利用料 合計 その他
新井薬師 J&S中野 14:00~ 500円 1500円 2000円 初回シューズ込 金曜レディスデー
三鷹 三鷹ジム 15:00~ 1000円 1500円 2500円
江戸川橋 T‐Wall 13:00~ 525円 2100円 2625円 リード壁あり
西日暮里 RaB 14:00~ 1050円 1890円 2940円 ナチュラル派な感じ
渋谷区 宮下公園 9時~ なし 2時間350円 公的機関の壁。屋外。
西国分寺 ランアウト 13:00~ ビジター1時間 1400円 3時間1700円
マムート横浜 ジム併設のマムートストア
ちょっと面白いなって思ったのは、Rock24というジムです。 24時間利用OK。 すごいな~。 クライミングってそんなに長時間するものではなく、(ちょっと)&(頻繁)が良い感じなのではないかと思うので、良いシステムでは…
余談ですが、ヨガもちょっとを頻繁にした方が上達が早いです。
後は、シェアハウス高輪 壁つきのシェアハウス。 壁は7回しかやっていない私の目にも大したことない感じ。
本音は、私的にはバレエスタジオ付きのに家に住みたいですが…というかスタジオに住みたい…。
最近登山向けの筋肉に変わってきたみたいで、脚の形が変わってきてしまいました…四肢がガッチリと・・・腕の細くて長いのが取り柄だったのに腕力もついてきそうだし・・・大腿四頭筋は、盛り上がってきた・・・うーん、日焼けと言い、ショートヘアといい・・・バレエの先生に絶対怒られるなぁ。
バレエで作ってきたラインも失うのはあっという間。なんとかしなきゃなぁ・・・
今日は友達とボルダリングジムに行きました…うーん、な感じ。
6回目のボルダリングは、5回目よりだいぶ後退していました(汗)。一体なぜかしら?
一週間あいただけで、前にできた課題のことを忘れていましたが…、あな恐ろしや。
今日はジムが空いているのが2時間しかなかったので、ほとんど半分以上は座って友達としゃべっていたような(笑)?
ただ今日は夫にも一緒に行ってもらいました。 夫はあまりムーブ的には感心しませんでしたが、とりあえず私より上の課題が登れるようでした(笑)やっぱり男性は有利ですよね!
すごく愛らしい男の子がいて、出来ない課題をやってみせてくれたり… ハーフだったのかなぁ?子供はホント身軽ですね。
ボルダリングの課題は優しいので躓いているので、やっぱりクライマー向きではないような気が…。
■ 東京のボルダリングジム ビジター向け探し中
そういえば、今回東京では、ボルダリングジムに行ってみたのでした。池袋の南口から歩いて7分のJ&Sさん。
ボルダリングジムって大概が1日料金なので、ぶらっと立ち寄って…っていうビジター用途には少しもったいないのです。 出張ついでに立ち寄れるってジムがあればいいんだけど…空き時間2時間がつぶせる場所というか…ビジター料金みたいな仕組みがあればいいのに、スポーツクラブと同じく大人の課外授業なビジネスはブラッと立ち寄るという仕組みにはなっていないのです…大概は体験はなく、初回でも入会しないといけないので、そのジムに行かないかもしれない場合には、入会金の払い損になってしまう…
J&Sは、少し時間が余ったので場所だけでも確認して置こうかしらと行ってみたら、店員さんは誰もおらず… 入会して3回の講習会を受けた人しか登らないジムみたいでした。ジムの責任者は誰もおらず、ジムに勝手にお客さんがお金を払って登って行くシステム…これはいいかもですね。ビジネスとして見ると、賃貸ビジネスと同じです。自分がいない間にもお金になる。
そんなジムだったので、結局登ることはなく…お客さんが、この電話で掛けたらいいよ、と相手してくれました。
なんかジムってより、施設を解放しているだけって感じではあります(笑)。
私は池袋にはご縁がありそうなので、池袋近辺の居場所は充実させておきたいですが…ボルダリングジムは池袋にはいいのがなさそうです。
ボルダリングジムにも色々あり、課題の難しいのは、初心者にはちょっと手ごわいです。登れる壁が一種類だけだと
いうのも大変… 壁の傾斜は色々あるほうが助かりますね。まだリードは必要ありませんが、リード壁もあるとうれしいです。
次回の旅を充実させるため、中央線沿線で、ビジターで登りやすそうなジムを探して色々検索してみています。
≪とりあえず候補≫
平日開始時間 初回 一日利用料 合計 その他
新井薬師 J&S中野 14:00~ 500円 1500円 2000円 初回シューズ込 金曜レディスデー
三鷹 三鷹ジム 15:00~ 1000円 1500円 2500円
江戸川橋 T‐Wall 13:00~ 525円 2100円 2625円 リード壁あり
西日暮里 RaB 14:00~ 1050円 1890円 2940円 ナチュラル派な感じ
渋谷区 宮下公園 9時~ なし 2時間350円 公的機関の壁。屋外。
西国分寺 ランアウト 13:00~ ビジター1時間 1400円 3時間1700円
マムート横浜 ジム併設のマムートストア
ちょっと面白いなって思ったのは、Rock24というジムです。 24時間利用OK。 すごいな~。 クライミングってそんなに長時間するものではなく、(ちょっと)&(頻繁)が良い感じなのではないかと思うので、良いシステムでは…
余談ですが、ヨガもちょっとを頻繁にした方が上達が早いです。
後は、シェアハウス高輪 壁つきのシェアハウス。 壁は7回しかやっていない私の目にも大したことない感じ。
本音は、私的にはバレエスタジオ付きのに家に住みたいですが…というかスタジオに住みたい…。
最近登山向けの筋肉に変わってきたみたいで、脚の形が変わってきてしまいました…四肢がガッチリと・・・腕の細くて長いのが取り柄だったのに腕力もついてきそうだし・・・大腿四頭筋は、盛り上がってきた・・・うーん、日焼けと言い、ショートヘアといい・・・バレエの先生に絶対怒られるなぁ。
バレエで作ってきたラインも失うのはあっという間。なんとかしなきゃなぁ・・・
インラインフィギュアエイトノット
■ 一つの結び目に用途たくさん
エイトノットひとつにしても、色々なシチュエーションんで使えるよ!ってことで、机上講習では、エイトノットの用途を色々学びました。
今まで、ハーネスと自分をつなぐとき=エイトノット、という覚え方をしていたので、結構新鮮でした。
一つ結び目を覚えれば、色々なシチュエーションで使える、という事例が紹介してあり、覚えること一つに用途たくさん。
なかなか良い教え方ではないかと思いました。 結び目は用途とセットで!!
■ インラインエイトノットにはニセモノとホンモノがある!
ミソは、エイトノットに方向性があることです。荷重がかかる方向性があり、引けば引くほどノットが固くなる。
でき上がり♪
■ニセモノ
■ ロープの向きが違う
ニセモノはロープが出る方角が違う。下ではなく、右側に出てしまう・・・
でもニセモノでもとりあえず荷重をかけても、ほどける方向にはかかりません。
が、やっぱりなんでもホンモノがいいかな~(笑)
沢靴、悩み中・・・
■ 結局、買えなかった沢靴
今回は、次回の講習会に必要な、沢靴、を見に山道具屋に行ったんですが…
沢靴、結局、何が選ぶポイントか分からず、買えず…(汗)。
ま、必要なのは7月なのでいいのですが、靴さえあれば、先輩がどこかに連れて行ってくれるかも~?みたいな下心も多少あり…(笑) 早く靴欲しい…。
候補はこのような感じです。
①モンベル サワーシューズ 中身でつま先が二股に分かれている靴。 ショート6000円、ロング6600円と格安。 モンベルの沢靴は対象外。
②好日山荘 沢スターターキット。フエルト靴。フエルトの張替ができない。ネオプレンソックス、すね当てとセットで12800円。 これでいいっかという気もするけど、安易な気もするので買えず・・・。
③秀山荘 沢スターターキット。同じく、靴、ネオプレンソックス、すね当て、セットで19470円。セット割引で。でも、すね当てにジッパーがなく使いづらかった。一回着けたらつけっぱなしではあるんですが・・・。
モンベルは、沢靴も置いているので、フエルトの沢靴にしてしまうと、同じようにネオプレンソックス、すね当てをセットにすると18000円越えになってしまう…ので、安いのは好日、です。
問題は…
①つま先は別れているべきか、分かれていないべきか (靴の選択)
②ソックスはネオプレンは温かいが、感触が分かりづらいらしい。沢用ソックスもモンベルにあり。感触よかった。
③ゴム底沢靴は、上級者向けとして、フエルトを買うにしても、キャラバンか、秀山荘か?
良くわからない…。
とりあえず分かったことをまとめておきます。
①ネオプレンソックスには、1、縫製形状、2、厚み、の2点のポイントがある。 海事用のほうが優れているらしい。
②ネオプレンではなく、ソックス派のクライマーもいる
③ロングルートを歩くなら、靴のほうが替えの靴を持ち歩かない分楽らしい。
④靴の剛性が結構重要ならしい。つま先が岩角に当たっていたいのだとか。
⑤ネオプレンのひざ当てはジッパー付とそうでないのがある。ジッパーがあるほうが着脱が楽なような?
というわけで…山行そのものの形式が良くわからず中途半端なので、選びにくいんだなぁ。
私は、沢天国ともいえる山梨に住んでいるので、山梨で山登りをするんなら、沢とは切っても切れない縁かもしれないな、って思ったりするんですが…まだ本格的には沢デビューしていないので、よくわかんないんだな~。
去年は初めて沢ツアーに行き、楽しく沢を泳ぎましたが、地下足袋&わらじ で乗り切りました(笑) わらじってエライなって。 沢の感想。
でも、今回の講習は、基本的に”岩登り講習会”。 であるにもかかわらず、その岩が、沢にあるため、濡れて滑るので、沢靴が必要だ、という話らしい…。
だったら、岩を登るための靴となると、同じ沢靴でもフエルトではなく、○○という形状の、ゴムのほうになりそうなんだけど…
でも、沢道具の世界では、”初心者はフエルト靴”と相場が決まっています。 ゴムの沢靴は、苔の上で滑るんですよね。
講習会では、アプローチは軽登山靴できてください、ということなので…うーん。靴二足持って歩くことになる。
となると、フエルト靴を選ぶポイントの一つである、靴をたくさん持ち歩かないで良い、は帳消しに。
というわけで、結局混乱して買えなかったのでした。 どうしようかな、沢靴。でも沢のぼりと言うか、歩く要素の強い沢歩きはぜひしたいので・・・
今回のお買いものツアーでも、夏の暑さにバテテ大変くたびれ、夏は山は尾根じゃなくて沢だよな~と思ったので・・・ うーん、やっぱり秀山荘さんのがいいのだろうか?
でも沢靴って言えばキャラバンだよなぁ・・・
結局、沢靴も用途別なのである。
≪参考サイト≫
いつも読んでいる町内の山 アクアステルス絶賛。
七倉沢での講習会の様子。 完全に沢仕様らしい・・・ 山岳総合センターの講習会はそういうことが多いんだな・・・「○○でいいですよ」と言われても結構シビアな装備でみんなくるんだなぁ(笑)
でもこの方は、今回の研究では一番、沢にはお勧めでなかった、モンベルサワーシューズ・・・格安なんだな(笑)。
靴だけは、用途がはっきりしないとなかなか買えないのだった・・・
■後日談
今回は、次回の講習会に必要な、沢靴、を見に山道具屋に行ったんですが…
沢靴、結局、何が選ぶポイントか分からず、買えず…(汗)。
ま、必要なのは7月なのでいいのですが、靴さえあれば、先輩がどこかに連れて行ってくれるかも~?みたいな下心も多少あり…(笑) 早く靴欲しい…。
候補はこのような感じです。
①モンベル サワーシューズ 中身でつま先が二股に分かれている靴。 ショート6000円、ロング6600円と格安。 モンベルの沢靴は対象外。
②好日山荘 沢スターターキット。フエルト靴。フエルトの張替ができない。ネオプレンソックス、すね当てとセットで12800円。 これでいいっかという気もするけど、安易な気もするので買えず・・・。
③秀山荘 沢スターターキット。同じく、靴、ネオプレンソックス、すね当て、セットで19470円。セット割引で。でも、すね当てにジッパーがなく使いづらかった。一回着けたらつけっぱなしではあるんですが・・・。
モンベルは、沢靴も置いているので、フエルトの沢靴にしてしまうと、同じようにネオプレンソックス、すね当てをセットにすると18000円越えになってしまう…ので、安いのは好日、です。
問題は…
①つま先は別れているべきか、分かれていないべきか (靴の選択)
②ソックスはネオプレンは温かいが、感触が分かりづらいらしい。沢用ソックスもモンベルにあり。感触よかった。
③ゴム底沢靴は、上級者向けとして、フエルトを買うにしても、キャラバンか、秀山荘か?
良くわからない…。
とりあえず分かったことをまとめておきます。
①ネオプレンソックスには、1、縫製形状、2、厚み、の2点のポイントがある。 海事用のほうが優れているらしい。
②ネオプレンではなく、ソックス派のクライマーもいる
③ロングルートを歩くなら、靴のほうが替えの靴を持ち歩かない分楽らしい。
④靴の剛性が結構重要ならしい。つま先が岩角に当たっていたいのだとか。
⑤ネオプレンのひざ当てはジッパー付とそうでないのがある。ジッパーがあるほうが着脱が楽なような?
というわけで…山行そのものの形式が良くわからず中途半端なので、選びにくいんだなぁ。
私は、沢天国ともいえる山梨に住んでいるので、山梨で山登りをするんなら、沢とは切っても切れない縁かもしれないな、って思ったりするんですが…まだ本格的には沢デビューしていないので、よくわかんないんだな~。
去年は初めて沢ツアーに行き、楽しく沢を泳ぎましたが、地下足袋&わらじ で乗り切りました(笑) わらじってエライなって。 沢の感想。
でも、今回の講習は、基本的に”岩登り講習会”。 であるにもかかわらず、その岩が、沢にあるため、濡れて滑るので、沢靴が必要だ、という話らしい…。
だったら、岩を登るための靴となると、同じ沢靴でもフエルトではなく、○○という形状の、ゴムのほうになりそうなんだけど…
でも、沢道具の世界では、”初心者はフエルト靴”と相場が決まっています。 ゴムの沢靴は、苔の上で滑るんですよね。
講習会では、アプローチは軽登山靴できてください、ということなので…うーん。靴二足持って歩くことになる。
となると、フエルト靴を選ぶポイントの一つである、靴をたくさん持ち歩かないで良い、は帳消しに。
というわけで、結局混乱して買えなかったのでした。 どうしようかな、沢靴。でも沢のぼりと言うか、歩く要素の強い沢歩きはぜひしたいので・・・
今回のお買いものツアーでも、夏の暑さにバテテ大変くたびれ、夏は山は尾根じゃなくて沢だよな~と思ったので・・・ うーん、やっぱり秀山荘さんのがいいのだろうか?
でも沢靴って言えばキャラバンだよなぁ・・・
結局、沢靴も用途別なのである。
≪参考サイト≫
いつも読んでいる町内の山 アクアステルス絶賛。
七倉沢での講習会の様子。 完全に沢仕様らしい・・・ 山岳総合センターの講習会はそういうことが多いんだな・・・「○○でいいですよ」と言われても結構シビアな装備でみんなくるんだなぁ(笑)
でもこの方は、今回の研究では一番、沢にはお勧めでなかった、モンベルサワーシューズ・・・格安なんだな(笑)。
靴だけは、用途がはっきりしないとなかなか買えないのだった・・・
■後日談
オールマイティ → ハイカットのシューズタイプ。フエルト底。
わらじ → 論外
アクアステルス → 使えるところが限られる
足袋タイプの割れているやつ → 藪こぎで使えない
とのことです。
Friday, May 24, 2013
先輩の山、私の山
■ 山にも色々な山がある
昨日は東京の方の山岳会の机上講習に出て宴会にも参加してきました。
私は山岳総合センターの講習会にも出ているのですが、どうも感触が大きく違います。山にもいろいろな山があるんだな~と学習中です(笑)
山岳会の方では、カルチャーが私に合っているのか、私は好意的に受け取られていて3年しか山歴ないのによくやっているねって感じです。非常識登山者呼ばわりされる感じではない。「一緒に行こう!」とよく声がかかります。
でも、総合センターのほうでは、「どんな山に行きたいの?」と聞かれ「私は山を味わいたいの」って言ったら、「ソロ決定だね~」(笑)。
あるいは悪気ない言い方ですが、「そっか、重いザックの背負い方もしらないか」(笑)
私は人がいない静かなルートを歩きたい&宴会には興味ない ってところが違うのかもしれません。何しろ、みんなすごい宴会仕様。 私はそれに、すごい山にも興味がない。
私の山(の考え方=文化)の半分は、ある山の先輩ゆずりだと思います。でも、まぁ、それは種があったところに水を注いだ的な感じですが…(笑)
たとえば、ツルネ東稜はとてもクラシックな初級のバリエーションルートですが、これは私が八ヶ岳の川俣尾根を歩きたいと言ったから、提案されたルートでした。川俣尾根を下山路にして稜線を歩くアルパインスタイルの雪山を体験しました。
金峰山の黒平ルートにしても私が八幡尾根を歩きたくなったから、出てきた提案…まぁこの尾根は歩けなかったんですが。
こうした人の歩かないマイナーなルートの提案というのは、山を昔からやっている人だけが出来ることなんじゃないかなって思います。
なので、私としては先輩に山を提案してもらえて、とっても満足なんですが、山歴3年というキャリアの浅さとミスマッチ感満点ですね(笑)
■ 先輩の山、私の山
小さな課題をひとつひとつクリアして積み上げ、少しずつ自信をもって歩ける範囲を広げる。自己信頼感の拡大。
それが私の登山活動なんですが、自分で歩くとなると、ほんの少ししかステップアップできなくても、ガイドや先輩と登れば、実力以上の山に登れ、それは確実に3~4ステップ実力を上げてくれます。
ただ…それは私の山ではない。
要するに、私の山の実力は、ツルネ東稜や金峰山黒平で図られるべきではなく、お正月の鳳凰三山やGWの仙丈ヶ岳で図られるべきなんですね。
先輩の山: ツルネ東稜、金峰山黒平
私の山: 鳳凰三山、仙丈ヶ岳
こうして比較してみると、私はたぶん、オリジナル的には、山というより、旅派なんだろうなって思います。
垂直方向(つまりアルパイン)には興味ないです。水平方向の移動、どこか遠くに行きたがっている・・・んだけど、それがたまたま、日本と言う小さなフィールだと水平方向はとうの昔に開拓されつくしているため、未開の地、となると山の上になってしまう・・・
これがアメリカなら、ルート66でOKなんだろうなって思います。
ともかく、私の山は何だろうか?と考えたとき、やっぱり垂直方向の嗜好性が強く冒険的要素が強いアルパインというより、水平方向に距離を伸ばすことや山の中で長い時間を過ごすことに重点がある、縦走=トレッキングなんだと思うんですよね・・・。スルーハイク。スルーハイクを今年はしたいなって思います。
これが、ちょっと岩には躊躇する理由です。私は岩場で命を掛けてスリルを味わう、という方向には嗜好性がないと思うんですよね。山に登るために命を掛けるようなことは。
私にとっては 山は”命を掛ける場所”ではなくて、”命の洗濯をする場所”なんだな…って思います。
もちろん、こうした、山に旅の魅力を見出すということは、日本の登山史の初期の登山家たちが目指した登山と十分重なるとは思います。昔から人は煩わしい町のしがらみから逃れられる静かなる尾根に、山の良さを見出していたと思うので、山=旅という文脈は日本の山の世界の伝統の中に息づいている一つの分野だと思いますが。
私にとって山は、戦うところではなく、山が懐を開いてくれたときに登らせていただく、そんな場所です。
そりゃ縦走路で怖いところが出てきたら、ちゃんとロープを出して通過したいので、ロープワークのスキルは必要なんですが、それは積極的に使う技術ではなくて、安全のため、山を舐めないために使う技術なんだな。
あとは沢に興味があります。それは日本らしい登山文化を知りたいから。海外にはない日本らしい登山。その代表格は沢です。だから沢はとっても素敵な山文化なんじゃないかと思います。
昨日は東京の方の山岳会の机上講習に出て宴会にも参加してきました。
私は山岳総合センターの講習会にも出ているのですが、どうも感触が大きく違います。山にもいろいろな山があるんだな~と学習中です(笑)
山岳会の方では、カルチャーが私に合っているのか、私は好意的に受け取られていて3年しか山歴ないのによくやっているねって感じです。非常識登山者呼ばわりされる感じではない。「一緒に行こう!」とよく声がかかります。
でも、総合センターのほうでは、「どんな山に行きたいの?」と聞かれ「私は山を味わいたいの」って言ったら、「ソロ決定だね~」(笑)。
あるいは悪気ない言い方ですが、「そっか、重いザックの背負い方もしらないか」(笑)
私は人がいない静かなルートを歩きたい&宴会には興味ない ってところが違うのかもしれません。何しろ、みんなすごい宴会仕様。 私はそれに、すごい山にも興味がない。
私の山(の考え方=文化)の半分は、ある山の先輩ゆずりだと思います。でも、まぁ、それは種があったところに水を注いだ的な感じですが…(笑)
たとえば、ツルネ東稜はとてもクラシックな初級のバリエーションルートですが、これは私が八ヶ岳の川俣尾根を歩きたいと言ったから、提案されたルートでした。川俣尾根を下山路にして稜線を歩くアルパインスタイルの雪山を体験しました。
金峰山の黒平ルートにしても私が八幡尾根を歩きたくなったから、出てきた提案…まぁこの尾根は歩けなかったんですが。
こうした人の歩かないマイナーなルートの提案というのは、山を昔からやっている人だけが出来ることなんじゃないかなって思います。
なので、私としては先輩に山を提案してもらえて、とっても満足なんですが、山歴3年というキャリアの浅さとミスマッチ感満点ですね(笑)
■ 先輩の山、私の山
小さな課題をひとつひとつクリアして積み上げ、少しずつ自信をもって歩ける範囲を広げる。自己信頼感の拡大。
それが私の登山活動なんですが、自分で歩くとなると、ほんの少ししかステップアップできなくても、ガイドや先輩と登れば、実力以上の山に登れ、それは確実に3~4ステップ実力を上げてくれます。
ただ…それは私の山ではない。
要するに、私の山の実力は、ツルネ東稜や金峰山黒平で図られるべきではなく、お正月の鳳凰三山やGWの仙丈ヶ岳で図られるべきなんですね。
先輩の山: ツルネ東稜、金峰山黒平
私の山: 鳳凰三山、仙丈ヶ岳
こうして比較してみると、私はたぶん、オリジナル的には、山というより、旅派なんだろうなって思います。
垂直方向(つまりアルパイン)には興味ないです。水平方向の移動、どこか遠くに行きたがっている・・・んだけど、それがたまたま、日本と言う小さなフィールだと水平方向はとうの昔に開拓されつくしているため、未開の地、となると山の上になってしまう・・・
これがアメリカなら、ルート66でOKなんだろうなって思います。
ともかく、私の山は何だろうか?と考えたとき、やっぱり垂直方向の嗜好性が強く冒険的要素が強いアルパインというより、水平方向に距離を伸ばすことや山の中で長い時間を過ごすことに重点がある、縦走=トレッキングなんだと思うんですよね・・・。スルーハイク。スルーハイクを今年はしたいなって思います。
これが、ちょっと岩には躊躇する理由です。私は岩場で命を掛けてスリルを味わう、という方向には嗜好性がないと思うんですよね。山に登るために命を掛けるようなことは。
私にとっては 山は”命を掛ける場所”ではなくて、”命の洗濯をする場所”なんだな…って思います。
もちろん、こうした、山に旅の魅力を見出すということは、日本の登山史の初期の登山家たちが目指した登山と十分重なるとは思います。昔から人は煩わしい町のしがらみから逃れられる静かなる尾根に、山の良さを見出していたと思うので、山=旅という文脈は日本の山の世界の伝統の中に息づいている一つの分野だと思いますが。
私にとって山は、戦うところではなく、山が懐を開いてくれたときに登らせていただく、そんな場所です。
そりゃ縦走路で怖いところが出てきたら、ちゃんとロープを出して通過したいので、ロープワークのスキルは必要なんですが、それは積極的に使う技術ではなくて、安全のため、山を舐めないために使う技術なんだな。
あとは沢に興味があります。それは日本らしい登山文化を知りたいから。海外にはない日本らしい登山。その代表格は沢です。だから沢はとっても素敵な山文化なんじゃないかと思います。
Tuesday, May 21, 2013
小柄な人とビレイ
山の先輩が「何が不安なの?」と聞いてくれたので、ビレイが心配だと答えました。
人の命をあずかる…(汗、汗、汗… 以下エンドレス)って感じです(><)。
★その理由① 体重が軽い。
体重47Kgしかありません。男性でひょろひょろの人とでも10kgは体重差がある。
私の、高校時代でストップした、貧弱な物理学の知識によれば、ロープの先端を結び合った重しは普通に軽いほうに
持ち上がる。つまり、頭上に支点があっても、私より重いに決まっている人が落ちれば、私は必ず飛び上がってしまう計算に(--;)。 飛び上がるだけならまだしもそのまま支点まで持ち上げられても不思議ではないわけですよね。 摩擦がなければ。
後日談:やはりトップロープでの確保は、体重が軽い人は向かないと教科書にあります。摩擦で吸収される衝撃荷重は25%しかないそうです。 ビレイは体の重い男性にやってもらいましょう☆
★その理由② 握力が弱い。
「制動手を離しちゃいけない」といっくら強い心で思ったところで、実際の握力の無さは否定できない。
心でいくら念じても、もともと存在しない力は出ないのは明らかすぎる事実。 握力は成人女性の平均30kg
を大きく下回る17kg。これでは両手を合わせても34kgであり、自重さえ支えられない。
自重を支えられない人が自分より重い他人を支えられるはずがない。これは想像ではなく、ファクトでは・・・?
後日談:これも無理からぬ不安で、不安は、固定支点にビレイをとることで解消できます。セカンドのビレイであればオートロック機能の付いたビレイデバイスがあります。(解除は結構大変)
★その理由③ 知識があいまいだ
これが最大の理由です。 私に言わせれば、
・静荷重と動荷重の違い
・落下係数とは何か?
・ランナウトの危険性
・各シュリンゲの衝撃吸収性能の違いについて
・ボディビレイと支点ビレイの違い
などについて、一切知識なく、いきなり実践の講習会で「さあATCでビレイしてみましょう!」の状態でビレイするっていう講習に一回や2回でたところで
「安心してパートナーをビレイできるようになりました!」
って発言する人の方がよほどキケン…では???
私は正常な感覚の持ち主であることを、強く主張しておきたいと思います(笑)。
危ないことは、危ないと知らずやるのが一番危ない。
■ 小さい人もビレイができるのか?
先輩によると 有名なクライマーでも小さい人もいるのだそうです。
小さい人もビレイできる根拠は、合理的に説明できるはずですが、どこにも見当たらない…(汗)
カムが4つ飛んで自分の1m上で先輩が停止、って…どれくらいの衝撃がかかったのでしょうか…
衝撃で自分が骨折するくらいならいいけど(実際スタンディングアックスビレイなど鎖骨が骨折しそうです)
落として死なれでもしたら… 一生、山には行けなくなってしまいますね(><)
講習会では、立てる場所で、雪も腐った斜面で、ロープは地面を流れている状態…
お互いに、手順を追うのにアップアップの状態でいる初心者2人…そのような状態で、トップをリード状態で登っていると、普通にロープなしで登れる斜面ですから、墜ちたらどうなるか?という想像力は働かず、さっさと上に行って支点を取り、下のセカンドをビレイする体制に入らなければ、などとかしか考えられません。
そのセカンドのビレイにしても、ロープのテンションは・・・・遊びがないほうがよい、と形だけはわかっても、「なぜそうなのか?」 を 説明された覚えはありません。
結局、クライミングシステムの形だけ覚えて、原則は知らず、手順を覚えただけで、出来るようになった気分になってしまうのです…。
私が思うには、その状態が、まったく何もできない状態よりうんと危ない。何もできなければ、最初からビレイする状況にあることがないと思うからです。
正直、今の私は人種的に最も危ないビレイヤーであると思います…(汗)。
自己確保の考察2 自己確保はナイロンスリングで
■ スリングの使い分け
もうひとつ分からなかったこと…それは、
・結び目を作ってデイジーチェーンのようにしておいたスリングでの自己確保
です。
立木などに自己確保する際、120cmのスリングに3つほど結び目を作っておき、その先にカラビナを一枚通しておきます。立木が出てきたら、ぐるっと巻いて、パチンと止めれば自己確保完了。
ただ…『教科書になかった登山術』では、このスリング版デイジーチェーンより、プルージック用のコードによるカウテールが良いとされています。
ここでは、それを考察します。
結論: ダイニーマのスリングは動荷重がかかる可能性のある、セルフビレイには徹底的に不向きです。
■スリングの ”衝撃吸収能力” の順番
衝撃吸収能力 大
↑
①ロープ
②ナイロン 結び目あり 結び目がショックアブゾーバーになる
③ナイロン 結び目なし
④ダイニーマ 結び目なし
③ダイニーマ 結び目あり 結び目に衝撃が集中する
↓
小
ダイニーマは軽くて強い素材ですが、動荷重がかかる用途には向かない。
(http://www.f5.dion.ne.jp/~mitsu_g/report127.htm ダイニーマ製スリングの弱点を知ろう!から引用)
★要点のまとめ
・ダイニーマは伸びがないので、衝撃荷重はすべてクライマーやビレイ点に集中する
・ナイロン製スリングは結び目があると衝撃吸収力が増すが、落下係数2には耐えられない。
(※落下係数1=スリングの長さ分、落ちること。落下係数2=スリングの2倍の長さ落ちること)
・ダイニーマは落下係数1でも結び目があると破断する
・ダイニーマは衝撃を伝えるので、ハーケンやボルトのハンガーに直接結んではいけない。
・衝撃荷重の大きさは落下距離による。
★ダイニーマスリング使用の注意点
特徴 使用法
・軽い → ナイロンなら1本のところ、2本持てる
・細い → かさばらず、ナイロンなら1本のところ、2本持てる
・吸水性がない → 雪上、沢に向く
・熱に弱い → プルージックに向かない
・伸びない → 静荷重しか掛けてはいけない
セルフビレイは最後の砦、ですからね。
これらの事実から導けることは、
①スリングの長さは、短ければ短いほど、落下係数が小さくなる。(が、支点に近くなり、動きにくくなる)
②常に支点より下にいないと、落下係数が倍増し、破断の危険性が増す。
③ナイロンには結び目OK。 ダイニーマには結び目NG。
④ダイニーマスリングは自己確保には使わない。
■ 机上講習してほしい
落下係数とか、実は講習会などでは習っていません。 どうしてこういう重要な知識を机上講習でやらないのかな?
スリングの強度や落下係数の話は非常に重要だし、キチンと学ばないと、独学でなかなかやらない部分だと思います。
私の場合、本をよく読んでいるいるから、なんとかなっているけど…いきなり合宿の実技講習って・・・。
やっぱり今はYouTubuとかビデオもいろいろ出ているので、机上講習をしてほしいと思いました。
そうでにないと、ランナウトの危険性なども、理解できないのではないだろうか・・・
(※ランナウトとは、中間支点を取らずに、どんどん登って行ってしまい、墜ちたときにロープの長さがビレイヤーがいる地点より下になってしまうこと)
私はビレイヤーになるのに自信がないんだな・・・だから。
参考サイト: http://dmmclimbing.com/knowledge/how-to-break-nylon-dyneema-slings/
自己確保の考察1 リードの自己確保について
■ リードのセルフビレイ
講習で分からなかったことの一つに、リードクライミングでの終了点でのセルフビレイ(自己確保)がありました。
①まずリードで登って行きます。ハーネスからは下向きにロープが垂れています。
②終了点に着きました。
さて、どうします? もちろん、すぐさま自己確保したいわけです。
ここで、大問題。
セルフビレイの取り方です。
A. 立木&スリング にとりあえず、セルフビレイをする
B. メインロープでセルフビレイをする
正解 B。 メインロープを立木などの安心できる支点に固定する。クローブヒッチ。
理由: メインロープは伸びがあり、墜ちたときに衝撃を吸収してくれるから。
■ 間違ったセルフビレイ
私は、セルフビレイと言えば、トップで登っているのにもかかわらず、安定した立木などにすぐスリングを掛けてしまっていました。
なぜなら、下にいるビレイヤーのビレイが信用できないから(いやすみません…でもお互い初心者)。
基本、ロープを信用しない。
だって落ちたら、最終的に作った中間支点の倍の距離落ちますよね?
ということは、終了点が一番リスクが大きい。ので、すぐ(立木&スリング)を目指していました。
そして、その後メインロープを固定する。
これは心理的にそうなってしまっていましたが、一番良い方法ではない。それを今日は考えていて分かりました。
メインロープを固定するのを講師の方は【縁切りする】と呼んでいました。 実際、専門用語ではなんというのでしょう??? ちゃんとした名前がないかもですが。
とりあえず、”メインロープの固定による自己確保”と便宜的に呼びます。
”メインロープの固定による自己確保”で固定してしまえば、墜落しても、下のビレイヤーにビレイしてもらわなくても、固定点でロープは流れず、ロープの伸びの分しか落ちません。
■ ロープの伸び=衝撃吸収
私は、(立木&スリング)にすぐ行っていましたが、実はそのほうがアブナイ。
なぜなら、スリングは衝撃吸収能力(伸び)がないからなのです。
もちろん、自己確保のスリングにはずっと体重を預けっぱなしにしてテンションしているわけですが。でも、(立木&スリング)はあくまでバックアップなのです。
思うに…正しくは
① メインロープを信用できる支点に固定して自己確保をする
② さらにスリングなどでバックアップの自己確保をする
の順が正しい怖がり方ですね。
だから、やっぱり、手順だけで覚えてしまうとよくない。
■ ベストプラクティス
1.自己確保は必ず安全環付で行う
2.バックアップでもデイジーチェーンは使わない(スリングに結び目を作って長さ調節は可)
3.とにかくメインロープを固定することを第一に考える
よく、確保さえできていれば何でも良い、と言いますが…私が思うには、”何でも良い”という言葉は誤解が生まれる余地が大きい。
クライミングは、命がかかる活動なので、誤解が大きい表現は避けるべきです。
では、何を目指すべきか? それは、ベストプラクティスです。一番良いやり方。
状況的に易しい状況で、そこまで良いやり方でなくても十分そうだ、と判断できても、初心者はやっぱり、ベストプラクティスを練習していないと、易しい状況でやらないことを、シビアな状況で出来る訳がない。
そう思うんですよね…
Monday, May 20, 2013
つるべ方式
昨日は、針ノ木雪渓で、山岳総合センターの講習会でした。
今日は先輩に会って、講習会でよく分からなかったことを色々と質問してきました。
クライミングのシステムって、ホント、手順だけを説明されても、分かった気持ちになれない。
それはなぜか?と考えると、そもそも、”ロープワーク”という命名法が間違っているからかもしれません。
私が思うには、ロープと言うのは落ちた場合の保険に過ぎない。
そう思ってロープを使わないと、登っている人間の側がロープに使われてしまうのです。「ロープはどうしよう?」と思っている間に、コケてしまっては意味がありません。ホントに。
習ったことをまとめておきます。
■ 紛らわしい!! 分かりにくい!!!
クライミングの種類は色々な名前があっても、基本的なクライミングのシステムは、同じなのだそうです。
○○クライミングというのが多すぎて、紛らわしい…たとえば、フリークライミング、マルチピッチクライミング、スタカットクライミング、リードクライミング・・・・これらは全部レベル感がバラバラで、MECE(ミッシー:Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの略)つまり、「相互に排他的な項目」による「完全な全体集合」)ではありません。もうホント、クライミング業界の人にちゃんとクリシンを学んでほしい・・・
こんな感じです。(間違っていたらすみません)
フリークライミング:クライミング全般を指す。 対:エイドクライミング
フリークライミングの下に、ロープを使ったクライミング と ロープを使わないボルダリングがある。フリーソロはロープ(命綱)を使わず、通常はロープ(命綱)が必要な場所を登るため、一部の人のキワモノ。
ロープを使ったクライミングは、すべて基本は同じ。最小単位は、二人一組。(ザイルパートナー)
ロープを使ったクライミングのうち、スタカットクライミング(複数隔時登攀)といい、お互いをロープで結び合って、常に1人だけが移動し、他方は相手を確保することを繰り返して交互に登る、という登り方を言う。2人一組の場合は、片方が登っている間は片方がビレイ(命綱を握る)ことになる。
一番最初に登る人をリードクライマーといい、最初に登ることをリードと言う。 リードは、墜落した時の距離が、最終的に確保しているアンカーから出ているロープの距離の倍、落ちるのでリスクが大きい。
後から登る人をセカンドクライマーまたはフォロワー、という。先に登った人がロープを握っているので、自分の頭上にロープがあることになり、たとえ足を滑らせても、多くの距離を落ちるわけでないのでリスクが少ない。
セカンドクライマーのように、頭上にロープがある状態をトップロープという。トップロープのクライミングは初心者向き。
つまり、
・リードクライミング: 自分より下にロープが出ている → リスク大のため、高い評価を受ける。落ちることに対する心理的不安も大きい
・トップロープクライミング: 自分より上にロープが出ている → リスク小
これを繰り返すのがスタカット。 動いているのは一人だけ。
そのスタカットクライミングの中に、つるべ方式というのがある。つるべで登るということは、2人が交互にリード、センカンドになって登ること。リードとトップロープをお互いに同じ数だけ行う。
まとめると
・通常のスタカット : 片方が常にリード、片方が常にセカンド = スキル差がある場合に最適
・つるべ方式 : リード、セカンドの役割を交互にこなす = スキル差がない場合に最適
と言うわけで、初心者がマルチピッチを学び、初心者同士でロープを結び合う場合は、つるべにならざるを得ない、というわけなんである(笑)
■ ロープの準備
①まずロープの準備をする。
・ロープをほどき、キンク(よじれ)を取る。不必要な結び目などないか確認する
②ロープの末端をお互いに結び合う。
・エイトノットでハーネスに結ぶ。
・確実に結べていることを確認する。
③いよいよ登り始め。
別途詳述。
■ つるべ方式
①まずビレイヤーは、立木などの支点に自己確保する。
②リードクライマーのビレイのために、ATCやカラビナなど制動力(ロープとの摩擦)を増す道具をセットする。
③「登っていいよ」と声をかけて、リードクライマーは登り始める。
④登りだしてから、1つ目の中間支点(ランニング)は、近くに取る。 以後、リードクライマーは中間支点を作りながら登る。
これは、墜落する距離が、中間支点から出ているロープの距離の倍、ロープの伸びを入れると倍以上、となるため。
⑤終了点に着いたら、リードクライマーは、すぐに立木などにスリングで、セルフビレイを取る。メインロープを立木などに 動かないようにクローブヒッチで掛けても良い。できるだけ素早く、確実な支点(アンカー)に自分を確保する。
⑥下のビレイヤーに「ビレイ解除」と指示する。下のビレイヤーは、緊張して待っている。
⑦「ビレイ解除」と言われたら、ビレイヤーは「了解」と答え、ビレイをやめる。確保器をはずし、「ロープを手繰ってもいいよ」と声をかける。
⑧上のリードクライマーは、余分なロープを手繰り寄せる。
⑨リードクライマーは、セカンドのビレイ準備に入る。出来たら「登ってきていいよ」と声をかける
⑩ビレイしていた人は、登り始め、セカンドクライマーとなる。セカンドは、中間支点を回収しながら登る。
⑪終了点に着く。
⑫以後、セカンドだった人が、今度はリードクライマー役になって繰り返し。セカンドのビレイがそのままリードクライマーのビレイになる。
という方式でした。
この方式で必須の技術は、
・エイトノット
・立木などへのセルフビレイ技術
・メインロープでの自己確保時のクローブヒッチ
・確保器のセット技術
・雪上でのセカンドの確保向けのスタンディングアックスビレイなどの技術
・ロープの繰り出しスキル
です。
立木などへのビレイでは、自分のハーネスと繋いでいる立木との位置関係が重要です。自分が下で、支点が上。支点が下だと落ちたとき倍落ちる上、重力もかかって支点に対する衝撃が急激になると支点が壊れやすくなりますよね。
確保器のセット技術では、ATCに上手にロープをセットできるのが重要。セット中にATCを落とすことが多いのだそうです。ロープもゆとりがないとセットしづらいので、踏んで、ゆとりを作ってから、セットしても良い。
リードクライマーの確保は今回は、ATCを使いましたが、セカンドの確保は、ほぼスタンディングアックスビレイでやりました。
本来は、確保する技術は条件によって判断して使い分ける。その判断のところが経験がものを言うわけですね。ATCがあればATCでもよく、無ければカラビナでもよいワケなのです。 相手を確保する技術は、実はセットするところより、ロープの繰り出しがとても難しい…
ロープの繰り出しについては、タイミングを上手に図り、余分のロープが出ないけれど、テンションもかかりすぎないというちょうど良い距離を出せることが必要です。そうでないとクライマーにもビレイしている本人にも、墜落した時にたくさんの力(重み)がかかってしまう。
ロープの遊びが少なければそれだけ楽に墜落を止められる、ということです。
さてと…他にも懸垂下降など他にも書きたいことがありますが、その他はまた明日書きます。
≪参考≫
http://www.youtube.com/watch?v=RTbAbSDUb_U
Sunday, May 19, 2013
初のビバーク体験
今、針ノ木雪渓から帰りました。
ふきのとうがいっぱい |
こういうふうに拳骨を作って引っ張ると、中の空間が大きくなる。 ツエルトの張り方。
初めてにしては上手に張れた☆ 実は仙丈ヶ岳で、4日にツエルト泊のKumadaroさんに会っていたのでした☆ お一人だけツエルト泊で色々聞いちゃった。
ビバークの訓練というから、てっきり本当にフォーストビバークの状態を体験するのかと思ったら…蓋を開けてみたら、シュラフを持ってきていないのは、私だけでした…(汗)
私は、本当にピンチに陥った時に、体験していないことはできないので、普段の日帰り装備で臨んだのですが…
・防寒着(ダウン)
・お尻マット
・ビビィサック
・銀シート1m×1m 一枚
・山食袋入りパスタ(朝・夜)
今回妥協したのは、ダウンパンツを持っていったこと。これは普段持ち歩いてはいません。が、雪上だし、腰を冷やすのは
女性のカラダには大変悪いだろう、ということで、妥協して持っていきました。
これらの装備で、フォーストビバークを想定して、ツエルト泊をやってみたのですが、なんとかなりました。
①ツエルトの張り方
ツエルトを生まれて初めて張りました。とりあえず、見よう見まねでなんとかなった。あとで先生が来て、スリングを丸めて
中の空間を拡大する方法を教えてくれました。
ツエルトって床がないテントだと思っていたら、実は床はあった。ないのはホネだけなのでした。なんだ~。
じゃ、骨組みを何か工夫すれば済むことなのかも?
②意外に寝れた
ビビイサックはアメリカ版のレスキューシートですが、優れものでした。普通の登山服(ファイントラックのアクティブメッシュ、
夏のアンダーに、R2のベスト)、その上に暴風用のフーディニを着て、さらにナンガのダウンを重ね、さらにその上に滑落停止訓練用
に買ったワークマンの雨具の上下をきたら…結構大丈夫でした。
脚は靴を履いたまま、ザックに体を入れると私は背が低いので腰まで隠れます。お尻あたりには、お尻パッドを敷きました。
ただ…横寝で寝るので、腰と肩が当たっていたく、そこだけとても冷たくて目が覚めました。起きて、下に冬用のグローブを敷いたら、今度は頭のあたりの高さが変わってしまい(汗) まぁもう起きたら3:40だったので、そのまま起きていることにしました。
もう少し寝ていても良かったのですが、山は朝が良い時間帯。夜明けを眺めながら、さっさと朝ごはんを食べてしまいました。
やはり、寝るときはパッドが重要です。実は一人分だけブッシュの中に雪上ではない場所もあり…でもそこが寝るのに快適な場所だとは分からず、それを選ぶことができませんでした。講師の方が「なんでここに寝るヤツがいないんだろう」と言っていましたが…
うーん…普通の人は、どんな場所が快適にビバークできる場所か?それ自体がワカラナイわけで…そういうところから教えて欲しかったなとおもったり…。
ただ私は講習会で「安心安全の傘の下」ではできるだけ厳しい条件で体験しておきたかったので、自分で条件を厳しくしたのは正解だと思いました。
なんだか雪の上であれで寝れたので、普通に枯葉が敷き詰められたような場所なら、どこでも寝れるかも…ビビィサックより、ちょっと上等の個人用のシェルターが売り出されているので、軽量化したかったらそれでもいいかもしれません。
安心できるテントサイトでアレコレ試してみることですね。沢もある、金峰山の御室小屋跡など最適かも・・・。
ビバークに近い体制でも快適に過ごせるようになれば、行動の自由になる範囲が広がります。何しろ、行動を制限しているのは重さですからね(笑)
今回は訓練自体の運動量はそう多くなかったのであまり肉体的には疲れませんでしたが、初日も3時起き、翌日も4時起き。
運転して帰ってきたのが20時半。連続の行動時間が16時間と、運転がちょっとシビアでした。意識ははっきりしていても眠気が襲ってきてしまいます。
大町の帰りはなぜか悪天候が多くて、今日も高速道路は雨。前回は暴風。なんだか、帰りの運転がいつもシビアな講習会です。
③葛温泉
今回は、帰りに葛温泉を友人が紹介してくれ、とっても気に入りました。今、山麓は美しい新緑。中でゆっくり温泉に入りとっても良い湯で癒されました。ああ~南アルプスにも行きたいな!とそんな感じ。
温泉、とっても良かったので、次回は夫と温泉を味わいに来ようと思いました。
■ 次回は岩登り
私は、山登りについては、安全に行動できる術を得たいのに…なぜか危険を伴う活動が増えている今日この頃…うーん、この方向性は私が歩きたい、人がいなくて静かな山で、稜線をつないで歩く、というのとは、ちょっと違うような気がするんだけど。
なんで歩きたいのに、壁に登ってボルダリングしているのか分かりませんが(^^;)まあとりあえず、一応の形が付くまでの辛抱って感じです。
しかし…一般登山者には、ホント、ATCだの、スタカットだのは要らないと思いました。アイゼンとピッケルについては使い方に習熟する必要はあると思いましたが…今日は滑りやすい雪の斜面で、シリセードで制動を掛けるのを少し練習しました。
が…うーん、実際、尻セードできても、少しでも滑落の危険があるところでは、尻セードしない派なので、出番はほとんどないんですよね。
まぁよほど制動をかけるのが上手で自信があれば違うのでしょうが、そういう風になるほど、一般登山者に習熟を期待するほうがおかしなことですよね
何しろ余暇で楽しむのが登山で、登山で生活しているわけではないのですから…
登山で生活している人たちはどうもその辺を混乱しがちで、「こんなこともできないの?」ってのは、正直、私がパソコンをいじれてプログラムも組め、英語で話せる、のをそれらの学習経験や機会がない人に向かって「えっ?!英語もはなせないの?」っていうようなものかもしれないな、って思いました。
岩登りの講習会は沢だそうです…沢のシューズが必要になる…次から次に出費続き。はぁ~(ため息)
Subscribe to:
Posts (Atom)