Monday, November 25, 2013

もしかして ”祝・岩場マーク恐怖症克服”?

実はまだしつこく地図とにらめっこしています(笑)。しつこい性格のおとめ座です(^^)。

今回の核心部です。



ここは鞍部から、尾根に乗るところです。黒富士東尾根。ただ黒富士東尾根の主尾根は45度屈曲して、東南に折れています。末端はなんとな~く、沢に吸収されています。

おそらくこのような広い斜面で沢に吸収されるところは水の通り道なので植林適地なのでしょう、カラマツの植林地帯になっていました。さらに南面なので樹木の成長も早そうです。

尾根の末端は南にぼやける以外の支尾根は、ほぼ真東に延びてコルに突き当たっています。

核心部はこの尾根にどう乗るかについての現地判断、です。

今三上ガイドとやり取り中ですが、私は当初は、"崖マークphobia"つまり崖恐怖症であるために、グリーンのラインを考えていました。

しかしグリーンのラインは、基本的に地形的な特徴がない、のっぺりとした谷の斜面なんですよね。

実際たどったラインはGPSの屈曲したラインです。 緑の○の当たりで北側の斜面にトラバースする判断をしました。 その判断の分かれ目は何だろうか・・・と今少し考えています。

私たちは、黄色の尾根に乗れそうな箇所はないかどうかを現場で見て、崖マークのところから
ロープをワンピッチ使って登ったわけですが・・・なので、オレンジの横丸のアアリは崖下にあたりますから、緩やかな傾斜とはいえ木の葉交じりのガレでした。落石地帯ですね。

私が思うには、思考には優先順位と言うものがあるはずです。

 ①出来れば顕著な尾根に乗りたい

 ②曖昧なトラバースは避けたい(北面へ)

 ③さらに北面に突き進むと(ピンクライン)ガリーが出てきて、この辺りは全体に谷に当たり、あまり期待はできなさそう、ドツボにはまる前に引き帰すべし。

ということで、

 ④崖下とはいえ、弱点はないか

という思考で、発見されたのではないかと・・・。

選択肢を整理します。

 A グリーンのライン: のっぺりして特徴がない
 B ピンクのライン: 谷、さらに行くとガリーがあり、できれば早く通過したいライン
 C 今回のGPSのライン: 多少のリスクも感じるが、取り付きの困難を避けつつ、最も明瞭な尾根に短いロープワークで載るライン

仮に崖が取り付くしまもないほど、急であれば、(あるいはロープも持たず丸腰であったり、ロープを使うスキルがなければ)、引き帰して緑のラインが順当な選択肢になるのではないかと思います。

そして、崖自体が大した崖ではなく、突破できそうと判断し、Cを選んだ中で、さらに崖の突破に弱点を探す、ということになるのですが、

このようなルンゼに出ました。  右手は崖マークらしく本当に崖です。 左側の膨らんだ尾根は最初に私が取り付いていた尾根です。木の根が密に生えていて、ホールドが多そうだ、というのが取り付いた理由でした。
このルンゼはこれくらいの斜度であれば、摩擦もあるし、無理くり登れてしまうような箇所ですが、この斜度で岩だと少し怖いかもしれません。さらにこれが雪稜であったと仮定すると、結構シビアですよね。

結局選んだのは写真で、稜線がくぼんでいる、ラインです。

なぜ、このラインになったのか?

これは、ロープを出すと決めたときに ルート取りの優先度が変わるのかも知れません。

私は支点(ホールド)になる木の根が多そうだからという理由で白い○のあたりに取り付いていました。

むろん、ココでもよいわけですが、完全に尾根にのって安全地帯に着くまでの距離の計算にロープの長さもあるのかなと思います。

というわけで弱点は

1)ロープが必要な区間が出来るだけ短い
2)支点が豊富か
3)傾斜が急か緩やかか

のように、一旦ロープを出すと決めてしまえば、傾斜の緩急については少々優先度が下がるのではないか?と思いました。

だって斜度って90度以下であればあんまり急でもゆるくてもロープあれば変わりませんしね。
懸垂ならむしろ切り立っているかかぶっている方が安全に感じられるくらいですし・・・。

しかし、このように土のルンゼで傾斜が急な所は、雪面で同じ状況に出会ったらどうだろうか?と想像力を駆使して取り組むのがいいのかもしれません。

木の葉交じりのガレでは落石も摩擦で止まりますし、転んでもよほど転がらない限りすぐ停止しそうですが、かりにこれが雪面であれば、かなり緊張を要したかもしれないです。

・・・しかし、考えてみたら、私はコレ、今まで地図では崖マークや岩マークは、避けて避けて避けまくる対象でしたが、崖マーク恐怖症を克服しつつある、めでたき一歩なのかもしれません。






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