■ クライミングは流派色々
登山を学ぶのは、なかなか大変な道でしたが、クライミングを学ぶのは、さらに困難な道です。
クライミングにはグレードと言うものがありますが、デシマルグレードを級に直すと、こうなります。
デシマル 級
5.7 Ⅴ
5.8 Ⅴ+
5.9 Ⅵ-~Ⅵ
5.10a Ⅵ+
5.10b Ⅶ-
5.10c Ⅶ
5.10d Ⅶ+
5.11a Ⅶ+~Ⅷ
【登山道の難易度】
I 級: まったく易しい(三点支持不要) ⇒ 一般登山道のことです
II 級: 易しい(三点支持要す) ⇒ 一般登山道でたまに出てくる岩稜帯
III級: やや難しい(ロープによる確保を要す) ⇒ 鎖場など
IV 級: 難しい(やや高度なバランスを要す)
V 級: 非常に難しい(高度なバランスを要す)
VI 級: 極度に難しい(極度に微妙なバランスを要す)
さらに+-で細分化
(http://yamadon.net/yama1000.php?f=3341&s=3221%3A%8ER%8C%EA%81E%93o%9D%B3%81E%83O%83%8C%81%5B%83h)
私は今クライミンググレードが5.8ですが、5.8は級に直すとV級+。五級+なら、すでに”V 級: 非常に難しい(高度なバランスを要す) ”になってしまい、歩いて解決できるバリエーションルートを歩くのに何の困難があるんだろうか?と言うわけです。
たとえば阿弥陀南陵は、ロープは不要のルートであり、登攀ルートではありませんが、万が一落ちるということは許されないルートではあります。
グレーディングはホントに謎の世界です。
■ 5.11登れないとバリエーションには行けないのか?
クライミングは色々な人が色々な流儀で教えています。今日ならったことが明日否定されるのは日常です…傍から見ていると謎だらけ(笑)。
たとえば、山岳会はおおむね実践指向です。
一方ガイドさんは5.11を登れない人にはロープワーク教えない人も多いそうです。私の近所ではそれは指導料金で食っているからではないかというもっぱらの噂です(笑)。
普通の人が11にいくのは、それだけで結構時間がかかります。一方で生兵法は怪我の元ってのも本当です。
ところが、ジムで使うムーブと外岩で使う技術はほとんど別物と言っていいくらいだというのも真実です。インドアクライミングが長すぎると外岩ではまったく登れないそうです。それもそうで、なにしろ、インドアではホールドもスタンスも自分で見つけることをしないのですから、当然と言えば当然ですね。
さらにインドアでグレードが難しくなるというのは、壁がハングしてくることを指します。私は同じグレードの課題でもハングしてくると登れず、垂壁では平気です。
■ 墜落死も自己責任
三つ峠で去年の今頃、亡くなったクライミング初心者がいました。「セルフ取れ」、で自分で、セルフを解除してしまい、墜落死したんだそうです。
アイスクライミングの体験に行ったら、その時のガイドさんが講師でビックリ!
教科書になっている本も書いている有名なガイドさんで私も愛読しているので、そのようなスキルフルな指導者でも初心者を落とす…
のですから、右も左も分からない私のようなレベルの人は、自分が納得が行くまで、保守的判断をするのが良いと思います。
なにしろ山は自己責任… 色々な方法論があり、その中から選択ができる時代です。
その選択肢について吟味するのは、時間がかかりますが、それも自己責任。
誰だって不正解は選びたくありませんが、正解か正解でないかは本人しか決めようがないのです。
山は逃げません。ホントに短気は損気です。
ヨガでも、夢中になるあまり、健康のために始めたヨガで身体を壊す人もいます。バレエも同じで、プロのバレリーナが引退するのは三十台です。それもとっくの越えてから趣味としてスタートしたのに、「バレエは報われない」と言って去る人は多いのです。報われるってコンクールで優勝とか(笑)?
大人の趣味は他者報償を求めないように気を付けていないと、結局肝心の継続自体が出来なくなります。
登山も同じで山ガールにしろ、山おばさんにしろ、大志をもって今から、ピオレドール賞を取りたい!
なんて人はいませんから(笑)、急いだところでたかが知れています。(イモトだって担ぎ上げられててしまって嫌々登っていたではないですか…(笑))
楽しみ、という要素をいかに多くそこに見出せるか?
大人の趣味はなんであれ、それが最大の勝負どころではないでしょうか?
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