■ 都会なら歩けるなー
昨日は久しぶりに池袋に遠征していました。
都会は”遠征”しに行くものになってしまったんですよねぇ(笑)。
私は地方の小都市から都会に出たので、大人になってからの時間のほとんどを都会で過ごしており、都会の生活スタイルの方がなじみが深いです。
都会では地図読みしません(笑)
私は方向感覚は優れている方なので、北とか西とかを考えて適当に進みますが、やっぱり池袋は私にとって庭のような梅田や難波、三宮と違って、地下街の概略図が頭に入っていないので、歩いていると微妙にイラッとします。というのは、周囲と同じスピードで歩けないと都会では人にぶつかるからです(笑)
都会の人は足早です。みな、目的地に向かっているからですね。山梨の人は車の運転は足早だけど(笑)、歩くとのんびりしている人が多いのは、歩くことで目的地に行く、という機会が日常にはそうないからですね。
ま、どちらも現代人、お忙しいです・・・。久しぶりの都会の風、人が一杯で疲れました。
今回は適当に思ったところで地下街から地上に上がったら、思った通りマルイの前にドンピシャに出て、都会における地理感覚、ナビゲーションスキルがさび付いていないことにホッとしました(笑)。
夫は絶対道迷いするな・・・(笑)
■ 池袋
山道具を買いたい人にとって、最近、池袋は結構便利な町です。
・モンベル
・好日山荘
・エルブレス
・秀山荘
の4つがあります。
池袋マルイの中には、モンベルストアがあり、ノースなどの他のアウトドアブランドも同じフロアにまとまっています。
さらにマルイの向かいには好日があり、この店舗は都内の好日の中では、とても使いやすい店です。イモトも池袋の好日で山道具をそろえたのだとか。
ただ好日の店員さんは、商品知識が都会風・・・、人を見てモノを売ります。田舎の山道具屋よりマシですが、一般に、山道具屋の人はどうも人を見て道具を売る癖があるようで、たとえば、冬用のジャケットでも「どの程度の山するの?北横?だったら、ゴアじゃなくていいよ」などど、買い手に判断させず、自分が売りたいものを売る傾向があるのは、ホントに改めて欲しいですねぇ・・・。10本歯のアイゼンとか要りませんから・・・。
今は北横に行く客もステップアップすると天狗に行きます。すると買ったものはすぐ陳腐化します。逆にいうと、山道具を買う時は遠くを見据えて買う方が良いです。ホント、知らないと思って買い直しになるモノを買わされます(><)。
都会の店は、しっかりした道具より、流行っていて(つまり長く使えないモノ)を薦める傾向があり、アルパイン志向の人はよく吟味しないと危険です。
たとえば私は新宿の好日でピッケルを購入しましたが、ちょっと失敗でした。ピッケルの主要な目的は、歩行の補助と何かあったときの滑落停止ですが、私が購入したものは軽量モデルで、滑落停止には不安があります。
つまり、店員さんは「この人は冬山って言ってもピッケルなんて飾りで持って行くだけの人だろう」と思って売ったわけですね(笑) 失礼しちゃう。
山道具はこのようなことがあるので、よくよく店員さんがこちらをどう判断しているのか見て購入を決めないといけません。
何しろ、どんな安っぽい山道具でも山道具であるからには結構なお値段がします。
軽量ピッケルは山慣れた人が特に軽量化を意識した山行に合うもので、雪山縦走で最初の一本として買うにはふさわしくないかもしれません。つまり滑落停止には向かないというリスクを受け入れて、スピードをより重視するような山行です。
ちょっと話が逸れましたが、マルイ前には、さらにビクトリア系の山道具山もあります。エルブレス。こっちは今回は時間がなくて行けませんでした。
山服に関しては都会の方が選択肢が豊富でデザインの良いものが置いていると思います。
そして、南口に渡り、パルコ方面に行くと、沢道具で有名な秀山荘があります。
■ 今日のお買いもの
というわけで、今日のお買い物も保守的な選択肢です(笑)。
①アルパイン向けの手袋 モンベルアルパイングローブ(旧システムグローブ) 9900円
②モンベルのウールのインナー 最薄手 4800円
③ノースマウンテンジャケット 38640円
です。はぁ~(ため息・・・) 山ウエアって高いなぁ・・・。
冬山向けの手袋は良いものがとても少なく、探すの一苦労ですが、基本は3レイヤーで、インナー手袋が取り外せるものが良いとされています。
色々買うより、このモンベルのこの製品ひとつ買うのが得策です。外側は完全防水で中はウール、さらに薄手のインナー手袋をするとよいと思います。
購入時気を付けるのはミトン。ミトン二つ指だと出番が限りなく少ないです。私は山初心者の頃にゴアが必要と言われ、探したものの売っていないので仕方なく、ミトンを購入しましたが、ほとんど使わない道具です。ミトンは3つ指でないと使いづらいです。
インナーも買いました。もう一枚目がくたびれてきたので・・・2枚目です。着倒したなぁ・・・。
モンベルの薄手のウールのインナーは定番の優れモノです。
が、気温が高い冬山だと結構暑かったりもします。汗っかきな人は下に速乾の化繊を重ねた方が良いかも。
私は冬の普段着に重宝しています。動いていない方が寒いから家の中の方が実は寒い(笑)
都会の人はマイナス25度と聞いてビビるのだと思いますが、ものすごく厚手を着すぎて、大汗搔いて山に登っている人がいますが汗かきすぎるのは着こみすぎです。汗が蒸散しやすいようにしておかないと汗冷えして逆に体温を奪います。
パープルはいい色です。というのは一枚目は薄いグレーでしたが、汗シミができてしまったから。女性用はエリグチのデザインがダサいので改善してほしいです。
■ ハードシェル、4年目にしてゲット
今回は秀山荘でなぜかハードシェルを購入してしまいました(^^;)
。今までソフトシェルにレインウェアを重ねていたのです。
3レイヤーの起点が変わるので、またレイヤリングを再考しなくてはなりません。
冬山ハードシェルの定番、ノースのマウンテンジャケットです。後はモンベルのドロワットパーカも定番です。
どっちがおしゃれ感があり、どっちが世界的企業か?と言うとノースかな?
三浦さんはノースを着ていたんだそうです。ノースって本格登山用も売っているけど、タウンユースの”なんちゃって製品”も売っているので、見分けるのが重要です。
これはSサイズがセールになっていて安くなっていたので購入しました。なぜか沢用品の店で雪山用のシェルを買うことになってしまいました。
店員さんによると、山ガールは去り、雪山登山者は夏の登山者に比べると5分の1の市場規模なのだそうです。
そして、今登山界で何が流行っているか?というと、なんと”地図読み”なのだそうです(笑)
にしては私のヤマレコ記録は人気が出ませんでしたが…どうも地図読みは流行っているらしいので、売り出し方を再考した方がよいかもしれません(笑)
Friday, November 29, 2013
Thursday, November 28, 2013
スキルがあればロープが要らないっていう誤解は根強い
■ 遺伝子に組み込まれている
スキルがあればロープが要らないっていう誤解は根強い。だから、登山者は無謀さを競う。大雨の中、稜線を歩き、確保が必要な場所でロープなしの一か八かの危険な登降を繰り返す。
小さな男の子たちは、基本的に、無謀さで勇気の量を競う動物だ…
「この階段、何段から飛べる?」
「俺は5段から飛べるぜ」
「僕は6段!」
「それならおいらは7段」
「えーい8段!」
・・・という具合にだんだんエスカレートしていき、もう誰も飛べないくらいの高さに行ってしまう…
「…10段!」と沈黙を破って誰かが言ったとたんに、みんなが彼を見る。懐疑のまなざしだ。
そして、言った子は後に引けなくなる… 「あいつ10段跳べるなんて嘘言ってやがるぜ」
「飛べるもん!」 そして、その子は飛ぶ。誰もまだ挑戦したことのない10段を。
そして、当然怪我をするわけなんだが…(笑)、怪我をしてもしなくても、その子はその仲間内では英雄であり、ヒーローであり、ガキ大将として、確固として揺らぐことのない地位を築ける。
でしょう?男性のみなさん(笑)
私が知っているのは、弟がいたからであり、こうした男の子の世界をシラケた目で見ていたのが子供時代の私だったからです(笑) あーあ、男の子って幼稚でばっかみたい、と思っていました。
弟は生傷が絶えず、大きなけがも何度かし、救急車に乗ったこともありますが、私は一度も針で縫うような怪我をしたことはありません。
■ 誰にでも確保は要ります
というわけで、無謀さを競うのは、もうこれは男性の本質と言っていいくらいです…。
だからこれが男のロマンである登山において男性的ナルシシズムと相まって、一つの価値と感じられてしまうのは、情状酌量の余地があると思いますが、それでも、登山において無謀さを競うのは、おろかと言うものです。
最近私が理解したところ、ロープワークには二つあります。
1)”初心者がいる場合ロープが必要”と書いてある = 転ぶはずの無いところで転ぶかもしれないからロープが必要
2)ロープが必要 = スキルに関係なくロープを出すべき
これを登山を知らない人は混乱して理解してしまいます。
≪誰にでも確保がいるケース≫
たとえば、ボルジムでトップロープで5.7の壁を練習したい時、お店の人はビレイされながら、7m登ってくれます。
もしスキルがあればロープが要らないのであれば、お店のお兄さんは5.7なんてラクラク登れるはずですから、ロープなんて付けずに上に登ってしまうはずです。何しろ、ジムの壁、ホールドが外れるなんてことはありません。
しかし、登れるからってロープをつけないなんてことはない。
これとバリエーションは同じです。スキルの有無ではなく、ルートの自体の危険性による判断でロープが必要です。
”いちかばちか”を”だいじょうぶ”に変える。
赤岳ー横岳ー硫黄岳の積雪期縦走は、2)ロープが必要 = スキルに関係なくロープを出すべき、縦走路です。
私の周辺では、阿弥陀南陵はP3で回り込んだところでロープを出すべきだという定説になっていますが、一般登山者の記録を見るとロープを出している記録はほとんどありません。つまり一か八かです。
私は山岳総合センターの講習に出ていますがそこで知り合った人でさえ、一か八かの登降を私に勧めてきます。
■ 一般道から難易度が上がったのがバリエーションってわけではない
しかし、一方で一般道でも滑落死は発生するのに、ロープを出して確保することはめったにありません。
一般道はスキルの有無で滑落しないで歩ける道だとされています。不帰の嶮だってキレットだってそうなのです。スキルがあれば確保はイラナイ。
であれば、それらの難易度が上がっただけの、バリエーションでも、スキルさえあれば、確保がいらないんじゃないかと登山者が誤解しても仕方ないですよね?
これには雪稜も含みます。 雪稜は無雪期の難易度の一つ上とされていますが、その考え方がまちがっているのかもしれません。困難度、難易度ではなく、雪と言う不安定なモノの上に立つ、危険がより高まっている、と考えるべきなのかもしれません。
■ 知る者の義務
どこからが1)でどこからが2)か?というのは、一般の登山者には理解が難しいです。
そこは登山のベテランが指導すべきことのように私のような新参者からは見えますが、なぜか指導者層は沈黙を守っているようです。
それは一体なぜなのでしょうか? お金の都合?いわゆる”大人の事情”?
登山は基本的には楽しいアクティビティです。
いまさら”岩登りは楽しいよ”と強調されなくても、誰だって自然の中に過ごすのは快適だと感じるはずです。
青い空や澄んだ空気、星空、木漏れ日、涼やかな風、清流、こうしたものを否定する人間がいるとは思えません。
なのに登山において指導者層は、危険やリスクを強調せず、登山の良い面ばかりを強調しているような気がします。
登りたいばかりでリスクに無知な登山者を作るのは、大変な社会的無責任だと思うのですが、どうでしょうか?
スキルがあればロープが要らないっていう誤解は根強い。だから、登山者は無謀さを競う。大雨の中、稜線を歩き、確保が必要な場所でロープなしの一か八かの危険な登降を繰り返す。
小さな男の子たちは、基本的に、無謀さで勇気の量を競う動物だ…
「この階段、何段から飛べる?」
「俺は5段から飛べるぜ」
「僕は6段!」
「それならおいらは7段」
「えーい8段!」
・・・という具合にだんだんエスカレートしていき、もう誰も飛べないくらいの高さに行ってしまう…
「…10段!」と沈黙を破って誰かが言ったとたんに、みんなが彼を見る。懐疑のまなざしだ。
そして、言った子は後に引けなくなる… 「あいつ10段跳べるなんて嘘言ってやがるぜ」
「飛べるもん!」 そして、その子は飛ぶ。誰もまだ挑戦したことのない10段を。
そして、当然怪我をするわけなんだが…(笑)、怪我をしてもしなくても、その子はその仲間内では英雄であり、ヒーローであり、ガキ大将として、確固として揺らぐことのない地位を築ける。
でしょう?男性のみなさん(笑)
私が知っているのは、弟がいたからであり、こうした男の子の世界をシラケた目で見ていたのが子供時代の私だったからです(笑) あーあ、男の子って幼稚でばっかみたい、と思っていました。
弟は生傷が絶えず、大きなけがも何度かし、救急車に乗ったこともありますが、私は一度も針で縫うような怪我をしたことはありません。
■ 誰にでも確保は要ります
というわけで、無謀さを競うのは、もうこれは男性の本質と言っていいくらいです…。
だからこれが男のロマンである登山において男性的ナルシシズムと相まって、一つの価値と感じられてしまうのは、情状酌量の余地があると思いますが、それでも、登山において無謀さを競うのは、おろかと言うものです。
最近私が理解したところ、ロープワークには二つあります。
1)”初心者がいる場合ロープが必要”と書いてある = 転ぶはずの無いところで転ぶかもしれないからロープが必要
2)ロープが必要 = スキルに関係なくロープを出すべき
これを登山を知らない人は混乱して理解してしまいます。
≪誰にでも確保がいるケース≫
たとえば、ボルジムでトップロープで5.7の壁を練習したい時、お店の人はビレイされながら、7m登ってくれます。
もしスキルがあればロープが要らないのであれば、お店のお兄さんは5.7なんてラクラク登れるはずですから、ロープなんて付けずに上に登ってしまうはずです。何しろ、ジムの壁、ホールドが外れるなんてことはありません。
しかし、登れるからってロープをつけないなんてことはない。
これとバリエーションは同じです。スキルの有無ではなく、ルートの自体の危険性による判断でロープが必要です。
”いちかばちか”を”だいじょうぶ”に変える。
赤岳ー横岳ー硫黄岳の積雪期縦走は、2)ロープが必要 = スキルに関係なくロープを出すべき、縦走路です。
私の周辺では、阿弥陀南陵はP3で回り込んだところでロープを出すべきだという定説になっていますが、一般登山者の記録を見るとロープを出している記録はほとんどありません。つまり一か八かです。
私は山岳総合センターの講習に出ていますがそこで知り合った人でさえ、一か八かの登降を私に勧めてきます。
■ 一般道から難易度が上がったのがバリエーションってわけではない
しかし、一方で一般道でも滑落死は発生するのに、ロープを出して確保することはめったにありません。
一般道はスキルの有無で滑落しないで歩ける道だとされています。不帰の嶮だってキレットだってそうなのです。スキルがあれば確保はイラナイ。
であれば、それらの難易度が上がっただけの、バリエーションでも、スキルさえあれば、確保がいらないんじゃないかと登山者が誤解しても仕方ないですよね?
これには雪稜も含みます。 雪稜は無雪期の難易度の一つ上とされていますが、その考え方がまちがっているのかもしれません。困難度、難易度ではなく、雪と言う不安定なモノの上に立つ、危険がより高まっている、と考えるべきなのかもしれません。
■ 知る者の義務
どこからが1)でどこからが2)か?というのは、一般の登山者には理解が難しいです。
そこは登山のベテランが指導すべきことのように私のような新参者からは見えますが、なぜか指導者層は沈黙を守っているようです。
それは一体なぜなのでしょうか? お金の都合?いわゆる”大人の事情”?
登山は基本的には楽しいアクティビティです。
いまさら”岩登りは楽しいよ”と強調されなくても、誰だって自然の中に過ごすのは快適だと感じるはずです。
青い空や澄んだ空気、星空、木漏れ日、涼やかな風、清流、こうしたものを否定する人間がいるとは思えません。
なのに登山において指導者層は、危険やリスクを強調せず、登山の良い面ばかりを強調しているような気がします。
登りたいばかりでリスクに無知な登山者を作るのは、大変な社会的無責任だと思うのですが、どうでしょうか?
Wednesday, November 27, 2013
夕もや尾根から黒富士 思わぬ地形読み山行
今日は黒富士の例の鞍部へ現地を確認に行こうとして、作戦ミスでした。
やはり行く場所は優先順位の高いところから行かねばなりません。山頂のついで、という気分ではあのコルに戻るには尾根を30分ほど下って、急な登りを登り返さなくてはならないので、黒富士ピークからコルに戻るのはめんどくさそうでした。
我が家から登山口まではクルマで1時間。黒富士へはマウントピア黒平から2時間くらいです。
近くて小さい山なので、9時に家を出て10時登山口、12時~12時半山頂というようなつもりでいたのですが、未知の尾根ルートがあったのでそちらを取ったところ、写真を撮ったり、沢を確認したりで時間を取ってしまい、1427のピークで12時でした。黒富士山頂13時。なので、少し時間がタイトになり、15時の安全な時間に下山してきました。少し獣の気配が濃かったので。
実は、山頂から鞍部に降りてみようと思ったわけですが、山頂から目的の尾根に入るには、展望がないのでコンパスが必要そうでした。登るのは簡単だけど下るときは尾根って見つけづらい。
登攀具も全部持って行ったので重くて予想外にくたびれました(^^;)
■ 夕もやコース
マウントピア黒平からの黒富士登頂は、2コースあります。ほおずき平というところで分岐します。
1)黒富士峠へ出る沢コース(富士山に並ぶ、黒富士と、背後に八ヶ岳が見通せる峠)
2)1427のピークから八丁峠へ出る、夕もや尾根コース
2)の夕もや尾根コースは、人の踏み跡より、鹿の踏み跡が濃いくらいの踏まれていない道でした。
ピンクテープ追従専門登山の人は歩けないと思います・・・。地図を見る人はそんなに大変なみちではないです。
テープはありますが、登りではとても見つけづらいです。下りは尾根通しなので、尾根を歩いていれば、テープの方が追いかけてきます。
このコースは、
・テープが薄い
・痩せ尾根、
・枯葉で滑りやすく、
・急登、
・獣の気配が濃厚
です。その代り静かです。誰も歩いていません(^^)。
■ 登山口
ほおのき平より少し先に「マウントピア黒平まで15分⇔」という道標があり、どちらへ行っても15分でコテージ棟に着きますが、沢沿いの方(北側)は台風のため倒れた倒木で大変歩きづらいです。
6月に行ったときは行きにこの道を使いましたが、何ともなかったです。今は重機が入らないと避けれないような大きな倒木がたくさんで驚きました。台風の威力ってすごいですね。
今は下から登るときは、沢コースの看板を外してありますので、入る人はいないと思いまうが、帰路で看板を見て、左コースを選ぶとこれに突っ込んでしまいます。要は沢沿いに降りていけばマウントピア黒平に着きますが、あれているので、反対の道のほうが断然歩きやすいです。
■ GPSトレース
■今日のコース
山小屋ではないけれど、施設があると女性にも安心です。
そば600円。 駐車無料。トイレは先にあります。
登山ポストはありません。
黒富士登山口。コテージのほうを上がっていくとあります。
尾根コースです。
途中、木々の間から、天狗岩が見えます。
ココはほおずき平と書かれた、少しだけ広がったところです。
ここで尾根コースと沢コースに分岐します。
沢コースには、これでもかというほど、5m置きにピンクテープがあるのに比して、尾根コースはまばらです。
取付でも、迷います。とにかくテープに頼らずに尾根に乗るのが良いです。 1427のピークがある尾根です。
ちなみにかなり急で痩せた尾根です。
テープない・・・けど、なんとなく道は分かる。
尾根に乗ります。とにかく尾根に載っていれば安心です。
このように痩せた尾根です。岩がごつごつしたところも少しだけ出てきます。
鹿の足跡。 人間の足跡より、鹿の足跡のほうが濃いです。
これは鹿道のようです。私はトラバースをしてしまいました。
とりあえず尾根にそって進んでいればOK。
道標に来ました。1427のピークです。
夕もや尾根というちゃんとした名前がある(笑)
これは道をロストしたところです。鹿の踏み跡らしき通り道がうっすら見えます。
鹿道は八丁峠へ至る、鞍部に向かっているのでとりあえず、乗っています。
沢の源頭部です。
つまり、鹿さんの水飲み場だったみたいです。
ここでカラスが一斉に飛び立ったので、このまま沢を詰めると動物の死骸にぶつかるかもしれないと思い、コースを変えました。
適当に付きあげて、稜線の縦走路に出ました。
少し引き帰して正しい尾根コースの入り口を確認します。
縦走路からは普通に黒富士ピストン。片道25分。
八ヶ岳は雪をかぶっていて、いい感じです。
3日前もきた。
3日前も来たんだけど、あの鞍部に降りるとしたらどこから降りるか?コンパスを当てないと、ブッシュが濃くて展望がないことを改めて理解。
帰りは沢コースと思っていましたが、往路で正しい尾根コースに居なかったので、問答無用で復路も尾根コースです。
ルート確認のため。
これ、尾根コースの取り付きなんですが・・・テープあります?
ないよね~(笑)
とりあえず、あっちっぽい、とは分かりますが。
来るときに通った鹿さんの水飲み場が下に見えます。
向かって、右側の薄い踏み跡は鹿道。
上部にあたる左側が人間道。
鹿道のほうが濃いです(笑)。
これが道です(汗)。
ちゃんと尾根に出た。
来るときは鹿道に導かれて、トラバースしていました。
尾根に乗ればラクラクです。
テープの方が追いかけてきてくれます。
これは尾根上のコルです。下部にゴルジュ丈の岩壁が見えます。
こんな道です。ここは左に曲がります。
鹿と思われる新しいマーキング(おしっこ)跡。
空気の流れに乗って獣の匂いがしたことが、4~5回あり、そのたびに強く笛を吹いて、こちらの存在を知らせます。
それにしても、平日だから、誰にも会いません(汗)
こうなると分かりやすいですよね。
尾根です。
下には先ほど源頭を見た沢が見えます。
帰ってきたほおずき平。
分岐がありますが、右を選ぶべきです。
左側はとても荒れています。
私は前回右をすでに通り、来るときも右を通ったので、帰りは左にしてみたら、15分の道に30分かかりました。
このような設備に来ますが・・・道が先で通せんぼされています。
無理に突き進んで正解。台風で小さな土石流ができているだけです。
私は一度ここで沢の対岸に渡りました。
台風で倒れた木の根。
さらに倒れた木の根。
まだまだ風倒した木。
こんなに・・・
というわけで、かなり倒れた木を避けるのに労力が要ります。
丸太橋は2回わたります。
ミニチュア的な沢。
ひのきの植林地の中を通るとコテージ棟に出ます。ここが入口。
昔は入り口の道標が立ててあったようですが、今は取り外されています。
これが燕岩です。大きなハチの巣がぶら下がっています。
これは林道から燕岩岩脈。
自分が登ろうと言う山は、林道にいる間から常にチェックすべし!
帰りは夫婦木神社に立ち寄りました。
黒富士の森に生えていた木がご神木です。
女性器・男性器の形をしている、不思議な形の木でしたが、撮影禁止でした。
しかし・・・この木を伐ったために集落は厄災に見舞われたのだそうです。
子宝授けの神様としてまつられています。
たしかに自然にできたというのはすごいな~という形でした。けど、伐るのは良くないかも・・・。
帰りの林道からは、甲斐駒がきれいに見えていました。昇仙峡の晩秋の紅葉もきれいでした。
富士山は笠雲です。
明日明後日は崩れそうなので、偵察はまた日曜に延期です。
やはり行く場所は優先順位の高いところから行かねばなりません。山頂のついで、という気分ではあのコルに戻るには尾根を30分ほど下って、急な登りを登り返さなくてはならないので、黒富士ピークからコルに戻るのはめんどくさそうでした。
我が家から登山口まではクルマで1時間。黒富士へはマウントピア黒平から2時間くらいです。
近くて小さい山なので、9時に家を出て10時登山口、12時~12時半山頂というようなつもりでいたのですが、未知の尾根ルートがあったのでそちらを取ったところ、写真を撮ったり、沢を確認したりで時間を取ってしまい、1427のピークで12時でした。黒富士山頂13時。なので、少し時間がタイトになり、15時の安全な時間に下山してきました。少し獣の気配が濃かったので。
実は、山頂から鞍部に降りてみようと思ったわけですが、山頂から目的の尾根に入るには、展望がないのでコンパスが必要そうでした。登るのは簡単だけど下るときは尾根って見つけづらい。
登攀具も全部持って行ったので重くて予想外にくたびれました(^^;)
■ 夕もやコース
マウントピア黒平からの黒富士登頂は、2コースあります。ほおずき平というところで分岐します。
1)黒富士峠へ出る沢コース(富士山に並ぶ、黒富士と、背後に八ヶ岳が見通せる峠)
2)1427のピークから八丁峠へ出る、夕もや尾根コース
2)の夕もや尾根コースは、人の踏み跡より、鹿の踏み跡が濃いくらいの踏まれていない道でした。
ピンクテープ追従専門登山の人は歩けないと思います・・・。地図を見る人はそんなに大変なみちではないです。
テープはありますが、登りではとても見つけづらいです。下りは尾根通しなので、尾根を歩いていれば、テープの方が追いかけてきます。
このコースは、
・テープが薄い
・痩せ尾根、
・枯葉で滑りやすく、
・急登、
・獣の気配が濃厚
です。その代り静かです。誰も歩いていません(^^)。
■ 登山口
ほおのき平より少し先に「マウントピア黒平まで15分⇔」という道標があり、どちらへ行っても15分でコテージ棟に着きますが、沢沿いの方(北側)は台風のため倒れた倒木で大変歩きづらいです。
6月に行ったときは行きにこの道を使いましたが、何ともなかったです。今は重機が入らないと避けれないような大きな倒木がたくさんで驚きました。台風の威力ってすごいですね。
今は下から登るときは、沢コースの看板を外してありますので、入る人はいないと思いまうが、帰路で看板を見て、左コースを選ぶとこれに突っ込んでしまいます。要は沢沿いに降りていけばマウントピア黒平に着きますが、あれているので、反対の道のほうが断然歩きやすいです。
■ GPSトレース
■今日のコース
山小屋ではないけれど、施設があると女性にも安心です。
そば600円。 駐車無料。トイレは先にあります。
登山ポストはありません。
黒富士登山口。コテージのほうを上がっていくとあります。
尾根コースです。
途中、木々の間から、天狗岩が見えます。
ココはほおずき平と書かれた、少しだけ広がったところです。
ここで尾根コースと沢コースに分岐します。
沢コースには、これでもかというほど、5m置きにピンクテープがあるのに比して、尾根コースはまばらです。
取付でも、迷います。とにかくテープに頼らずに尾根に乗るのが良いです。 1427のピークがある尾根です。
ちなみにかなり急で痩せた尾根です。
テープない・・・けど、なんとなく道は分かる。
尾根に乗ります。とにかく尾根に載っていれば安心です。
このように痩せた尾根です。岩がごつごつしたところも少しだけ出てきます。
鹿の足跡。 人間の足跡より、鹿の足跡のほうが濃いです。
これは鹿道のようです。私はトラバースをしてしまいました。
とりあえず尾根にそって進んでいればOK。
道標に来ました。1427のピークです。
夕もや尾根というちゃんとした名前がある(笑)
これは道をロストしたところです。鹿の踏み跡らしき通り道がうっすら見えます。
鹿道は八丁峠へ至る、鞍部に向かっているのでとりあえず、乗っています。
沢の源頭部です。
つまり、鹿さんの水飲み場だったみたいです。
ここでカラスが一斉に飛び立ったので、このまま沢を詰めると動物の死骸にぶつかるかもしれないと思い、コースを変えました。
適当に付きあげて、稜線の縦走路に出ました。
少し引き帰して正しい尾根コースの入り口を確認します。
縦走路からは普通に黒富士ピストン。片道25分。
八ヶ岳は雪をかぶっていて、いい感じです。
3日前もきた。
3日前も来たんだけど、あの鞍部に降りるとしたらどこから降りるか?コンパスを当てないと、ブッシュが濃くて展望がないことを改めて理解。
帰りは沢コースと思っていましたが、往路で正しい尾根コースに居なかったので、問答無用で復路も尾根コースです。
ルート確認のため。
これ、尾根コースの取り付きなんですが・・・テープあります?
ないよね~(笑)
とりあえず、あっちっぽい、とは分かりますが。
来るときに通った鹿さんの水飲み場が下に見えます。
向かって、右側の薄い踏み跡は鹿道。
上部にあたる左側が人間道。
鹿道のほうが濃いです(笑)。
これが道です(汗)。
ちゃんと尾根に出た。
来るときは鹿道に導かれて、トラバースしていました。
尾根に乗ればラクラクです。
テープの方が追いかけてきてくれます。
これは尾根上のコルです。下部にゴルジュ丈の岩壁が見えます。
こんな道です。ここは左に曲がります。
鹿と思われる新しいマーキング(おしっこ)跡。
空気の流れに乗って獣の匂いがしたことが、4~5回あり、そのたびに強く笛を吹いて、こちらの存在を知らせます。
それにしても、平日だから、誰にも会いません(汗)
こうなると分かりやすいですよね。
尾根です。
下には先ほど源頭を見た沢が見えます。
帰ってきたほおずき平。
分岐がありますが、右を選ぶべきです。
左側はとても荒れています。
私は前回右をすでに通り、来るときも右を通ったので、帰りは左にしてみたら、15分の道に30分かかりました。
このような設備に来ますが・・・道が先で通せんぼされています。
無理に突き進んで正解。台風で小さな土石流ができているだけです。
私は一度ここで沢の対岸に渡りました。
台風で倒れた木の根。
さらに倒れた木の根。
まだまだ風倒した木。
こんなに・・・
というわけで、かなり倒れた木を避けるのに労力が要ります。
丸太橋は2回わたります。
ミニチュア的な沢。
ひのきの植林地の中を通るとコテージ棟に出ます。ここが入口。
昔は入り口の道標が立ててあったようですが、今は取り外されています。
これが燕岩です。大きなハチの巣がぶら下がっています。
これは林道から燕岩岩脈。
自分が登ろうと言う山は、林道にいる間から常にチェックすべし!
帰りは夫婦木神社に立ち寄りました。
黒富士の森に生えていた木がご神木です。
女性器・男性器の形をしている、不思議な形の木でしたが、撮影禁止でした。
しかし・・・この木を伐ったために集落は厄災に見舞われたのだそうです。
子宝授けの神様としてまつられています。
たしかに自然にできたというのはすごいな~という形でした。けど、伐るのは良くないかも・・・。
帰りの林道からは、甲斐駒がきれいに見えていました。昇仙峡の晩秋の紅葉もきれいでした。
明日明後日は崩れそうなので、偵察はまた日曜に延期です。
Tuesday, November 26, 2013
ハイグレード登山術 再読
■リード
今日はボルジムに行って主にリード壁に取り組んできました。
私はまだ5.8はリードギリギリです。出来たけど、ギリギリで腕もパンプして大変でした。
5.7ならゆとりを持ってリードできます。
今日はトップロープで5.8の壁、トップロープなら精神的にアップアップになりませんが、リードになると、クリッピングのヌンチャクの場所を考えたり(振られない場所)、どっちの手でクリッピングするのが合理的か考えたり、レストしている間にも指がダメになっていくので、レストも上手にならないと全然腕のスタミナが持ちません…
腕のスタミナが持たないのは精神的理由です。怖いと思って腕を曲げてしまいパンプしてきてしまうのです。慣れの問題ですね。
というのは、トップロープではどっちのラインも、「ん?何が難しいの?」って感じに終わってしまうからですね(笑)
今日は5.7の壁でリード、では精神的圧迫がこんなにも違うのかってことが理解できました。いやトップロープって素晴らしい。
■ ハイグレード登山術
最近、菊池敏之さんの『ハイグレード登山術』を再読しました。
今年は、講習会等に出て、無縁と思っていたロープワークにも触れ、ロープシステムの基本的なところは理解したので、改めて菊池さんの本を読んでみると、登山の考え方について、ものすごく納得感がありました。
山初心者の頃に読んでも、「ふーん、そうか」と思い、「無縁な世界だけど一応知っておこう」程度に思っていたんですよね。
今では非常にリアルに描いてあることが身に染みました。
菊池さんの『ハイグレード登山術』では、積雪期の赤岳~横岳~硫黄岳の積雪期縦走を題材にロープを出すシチュエーションを詳細に書いています。
それは”歩く人がスキルがないから必要なロープワーク”ではなく、”一か八かを確実に安全にするため”のロープワークです。
私が目指したいのは、こういう山の歩き方なんだよな~と思いました。私は登山初心者の最初の頃にこうした考え方に触れたので、無意識のうちに、危険を安全に、不確実を確実にしていくには、何をしたらよいか?という考え方をしているようになったのでしょう。何事も初期の頃にどんな考えに触れるか?というのは大事なことのようですね。
そして今私が思っている疑問にピッタリの回答が、Q&Aに寄せられていました。
ーーーーーーーーーーー引用ーーーーーーーーーーーーーーーーー
Q: 私はロッククライミングを目指しているわけではないし、このようなレベルの高い技術は必要ないと思うのですが…
A: うーん、「高い技術」というより「確実な技術」と考えてもらったほうが良いですかね。ここで岩登りをするというのは今まで登れなかったところを登れるようにすると言うのではなく、今まで怖かったところ、あるいは危かったところを、危なくないようにする、という意味にとらえてください。
そうすれば、結果的に難しいところも登れるようになるかもしれないが、それが目的ではない、ということです。
Q:「岩登り」にジムやゲレンデでのトレーニングも必要でしょうか?
A:理想を言えば必要です。しかしトレーニングの仕方に注意が要ります。ジムやゲレンデは、基本的に肉体能力を高めて今まで登れなかった難しいところを登るという目的意識を持った人がほとんどです。
しかし、”今ある肉体能力で楽に岩を登る”そういう動きを身に着けることが目的です。カラダが固い人は固い人なりの、指の力が弱い人は弱い人なりの登り方があるし、岩登りがうまい人というのは、自分のカラダの使い方がうまい人なのです。必要なのは肉体能力ではなく慣れであって、それを目指してジムに通うと言うのであれば、きっとためになるでしょう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
なるほどなと言う感じです。 だから私はクライミンググレードを上げることにはそんなに熱中できなかったんですね。でも、慣れの必要性はとても感じます。リードも今日は高さへの慣れだなぁと思いました。
■ 肉体能力への執着
私が持つ違和感は、登山でもクラミングでも、”肉体能力を上げること”への執着かもしれません。
突き詰めるとナルシシズム。肉体能力は高めれば高まります。体はやっただけ答えるので本当に嘘はつきません。
ヨガの場合、毎日決まった時間にやっていると固い人も必ず柔らかくなります。けれど、柔らかさはその人本来の姿を取り戻しただけだと考えます。
肉体能力も同じではないかと…その人本来の能力を発掘するだけなのではないかと…経済成長の曲線のように、右肩上がりになるのが楽しくてやっている人は、成長曲線が水平を描き始めると挫折と感じます。
でも、永遠に成長するのはおかしなことです。自然界には永遠の成長はありません。単純に水平を描き始めたとき、それがその人の本来の姿なのかもしれませんよね。
私も20代の時にできたポーズが今は難しく感じます。ただ人は老いるのが普通だし、老いれば筋力は衰え、柔軟性も落ちるのが普通です。痛みや疲れ、病、そうしたものは永遠の成長を求めるものにとってはネガティブなメッセージですが、実際、それはカラダにとってなくてはならない重要な危険回避のシステムで、痛みがあれば「やらない」でという体からのメッセージ。
たとえば、ガンなどに始まる現代病、生活習慣病は、そうした習慣を改めよ、というメッセージですよね。
生活がその人の命を縮めているなんて考えてみたらおかしな話です。太りすぎの野生動物はいないと言われますが、死に近づくような活動はそもそもしない回路を肉体の中にもっているのが本来の人間という種のはずです。
なのに、なぜかこぞって、過剰なタバコ、お酒、飽食、過剰な運動など、死に向かう活動、自己破滅的活動に向かってしまうのが現代人の不思議です。
そして、病や痛み、疲れを敵視します。しかし、そうしたものがなかったら、死へ一直線なのかもしれないのです…
ちょっと話が逸れましたが、菊池さんの本にあるように危険な一か八か、不確実性を確実性に変えていくような山をしていきたいなと思ったのでした。
死を回避するように人間はできているはずですから。
登山は基本的に肉体を用いつつ、知性も必要となるとても知的なアクティビティだと思います。
ヨガにおいて体の快適さというのが一つの成功したヨガの指標になるように、登山においては、山を深く知ることの面白さ、というのが一つの成功の指標になるのかもしれません。
今日はボルジムに行って主にリード壁に取り組んできました。
私はまだ5.8はリードギリギリです。出来たけど、ギリギリで腕もパンプして大変でした。
5.7ならゆとりを持ってリードできます。
今日はトップロープで5.8の壁、トップロープなら精神的にアップアップになりませんが、リードになると、クリッピングのヌンチャクの場所を考えたり(振られない場所)、どっちの手でクリッピングするのが合理的か考えたり、レストしている間にも指がダメになっていくので、レストも上手にならないと全然腕のスタミナが持ちません…
腕のスタミナが持たないのは精神的理由です。怖いと思って腕を曲げてしまいパンプしてきてしまうのです。慣れの問題ですね。
というのは、トップロープではどっちのラインも、「ん?何が難しいの?」って感じに終わってしまうからですね(笑)
今日は5.7の壁でリード、では精神的圧迫がこんなにも違うのかってことが理解できました。いやトップロープって素晴らしい。
■ ハイグレード登山術
最近、菊池敏之さんの『ハイグレード登山術』を再読しました。
今年は、講習会等に出て、無縁と思っていたロープワークにも触れ、ロープシステムの基本的なところは理解したので、改めて菊池さんの本を読んでみると、登山の考え方について、ものすごく納得感がありました。
山初心者の頃に読んでも、「ふーん、そうか」と思い、「無縁な世界だけど一応知っておこう」程度に思っていたんですよね。
今では非常にリアルに描いてあることが身に染みました。
菊池さんの『ハイグレード登山術』では、積雪期の赤岳~横岳~硫黄岳の積雪期縦走を題材にロープを出すシチュエーションを詳細に書いています。
それは”歩く人がスキルがないから必要なロープワーク”ではなく、”一か八かを確実に安全にするため”のロープワークです。
私が目指したいのは、こういう山の歩き方なんだよな~と思いました。私は登山初心者の最初の頃にこうした考え方に触れたので、無意識のうちに、危険を安全に、不確実を確実にしていくには、何をしたらよいか?という考え方をしているようになったのでしょう。何事も初期の頃にどんな考えに触れるか?というのは大事なことのようですね。
そして今私が思っている疑問にピッタリの回答が、Q&Aに寄せられていました。
ーーーーーーーーーーー引用ーーーーーーーーーーーーーーーーー
Q: 私はロッククライミングを目指しているわけではないし、このようなレベルの高い技術は必要ないと思うのですが…
A: うーん、「高い技術」というより「確実な技術」と考えてもらったほうが良いですかね。ここで岩登りをするというのは今まで登れなかったところを登れるようにすると言うのではなく、今まで怖かったところ、あるいは危かったところを、危なくないようにする、という意味にとらえてください。
そうすれば、結果的に難しいところも登れるようになるかもしれないが、それが目的ではない、ということです。
Q:「岩登り」にジムやゲレンデでのトレーニングも必要でしょうか?
A:理想を言えば必要です。しかしトレーニングの仕方に注意が要ります。ジムやゲレンデは、基本的に肉体能力を高めて今まで登れなかった難しいところを登るという目的意識を持った人がほとんどです。
しかし、”今ある肉体能力で楽に岩を登る”そういう動きを身に着けることが目的です。カラダが固い人は固い人なりの、指の力が弱い人は弱い人なりの登り方があるし、岩登りがうまい人というのは、自分のカラダの使い方がうまい人なのです。必要なのは肉体能力ではなく慣れであって、それを目指してジムに通うと言うのであれば、きっとためになるでしょう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
なるほどなと言う感じです。 だから私はクライミンググレードを上げることにはそんなに熱中できなかったんですね。でも、慣れの必要性はとても感じます。リードも今日は高さへの慣れだなぁと思いました。
■ 肉体能力への執着
私が持つ違和感は、登山でもクラミングでも、”肉体能力を上げること”への執着かもしれません。
突き詰めるとナルシシズム。肉体能力は高めれば高まります。体はやっただけ答えるので本当に嘘はつきません。
ヨガの場合、毎日決まった時間にやっていると固い人も必ず柔らかくなります。けれど、柔らかさはその人本来の姿を取り戻しただけだと考えます。
肉体能力も同じではないかと…その人本来の能力を発掘するだけなのではないかと…経済成長の曲線のように、右肩上がりになるのが楽しくてやっている人は、成長曲線が水平を描き始めると挫折と感じます。
でも、永遠に成長するのはおかしなことです。自然界には永遠の成長はありません。単純に水平を描き始めたとき、それがその人の本来の姿なのかもしれませんよね。
私も20代の時にできたポーズが今は難しく感じます。ただ人は老いるのが普通だし、老いれば筋力は衰え、柔軟性も落ちるのが普通です。痛みや疲れ、病、そうしたものは永遠の成長を求めるものにとってはネガティブなメッセージですが、実際、それはカラダにとってなくてはならない重要な危険回避のシステムで、痛みがあれば「やらない」でという体からのメッセージ。
たとえば、ガンなどに始まる現代病、生活習慣病は、そうした習慣を改めよ、というメッセージですよね。
生活がその人の命を縮めているなんて考えてみたらおかしな話です。太りすぎの野生動物はいないと言われますが、死に近づくような活動はそもそもしない回路を肉体の中にもっているのが本来の人間という種のはずです。
なのに、なぜかこぞって、過剰なタバコ、お酒、飽食、過剰な運動など、死に向かう活動、自己破滅的活動に向かってしまうのが現代人の不思議です。
そして、病や痛み、疲れを敵視します。しかし、そうしたものがなかったら、死へ一直線なのかもしれないのです…
ちょっと話が逸れましたが、菊池さんの本にあるように危険な一か八か、不確実性を確実性に変えていくような山をしていきたいなと思ったのでした。
死を回避するように人間はできているはずですから。
登山は基本的に肉体を用いつつ、知性も必要となるとても知的なアクティビティだと思います。
ヨガにおいて体の快適さというのが一つの成功したヨガの指標になるように、登山においては、山を深く知ることの面白さ、というのが一つの成功の指標になるのかもしれません。
さらに黒富士東尾根 核心部のルート判断 研究中
細部にこだわる性格のおとめ座(笑) まだ 核心部のルート判断、検討しています。
なぜ、ここまでこだわるのか? それは 危険回避、リスク回避が、登山においてはキモだからです!
■ 最大のリスクは何か?
この山行で考えられる最も大きなリスクは、道迷い遭難 です。 もちろん理由は非一般道だからです。
道迷いに陥りそうな箇所という視点で見た場合、地図上の②の部分しか道迷いに陥る余地はありません。
私が遭難救助隊なら、まず第一にここを探すでしょう。(写真の②)
私は左の尾根上に膨らんでいるところを選ぼうとしていました。
ココでもよいそうです。そうなると、
・ビレーヤーはどこでセルフを取るか?
・傾斜が緩いのでセルフ無でも行けるが安全策ではない
ではなぜ、真ん中のラインになったか?(水色のライン)
それは、ビレイヤーの確保支点になる安定した立木が目の前に真ん中にあるからです。
と、いうことで、ラインと取る時のポイントをまとめると
1) アンカー
2) ロープの長さ
3) ランニング支点の豊富さ
4) 斜度
となるのかなと思います。 つまり、赤矢印の木を発見するということが今回の二つ目の核心ですね。
ビレイヤーの確保支点はつまり真ん中に見えている木で、それがいちばん重要だと言うことです。
ゲレンデでロープワークしているとビレイヤーはアンカーを取っていません。
のでゲレンデでしかやっていないと気が付かないかもしれませんが・・・
実はビレイヤーのセルフビレイはパーティ全体のアンカーとなる重要な支点です。
少なくともリードするトップが安定した支点にたどり着くまでは安心できません。
ここが登り終わりの尾根に出たところです。平で安定しています。
これを見ると尾根の上に踏み跡は続いていますから、この先にまだ北側斜面にトラバースできる箇所があるのかもしれません。
”登り始めはたいてい不安定で、最初の安定した木に達して安心する”という定番のパターンに、ほぼ合致するそうです。
■ ロープワークによる悪場の切り抜け方
いや~私の心配はだいぶ解消されました。
私がロープワークを求めたのは
・尾根の終点
・沢の源頭
の2点が大概急すぎるからです。 心配で知らない尾根歩きなんかできません(笑)
しかしこの経験で、そうした難所、悪場が出てきたときの逃げ方が一つ理解できました。
なぜ、ここまでこだわるのか? それは 危険回避、リスク回避が、登山においてはキモだからです!
■ 最大のリスクは何か?
この山行で考えられる最も大きなリスクは、道迷い遭難 です。 もちろん理由は非一般道だからです。
道迷いに陥りそうな箇所という視点で見た場合、地図上の②の部分しか道迷いに陥る余地はありません。
私が遭難救助隊なら、まず第一にここを探すでしょう。(写真の②)
その核心部を拡大したものです。 道迷いになる場合、考えられるとしたら、
北側に入って以降、どんどん尾根から逸れて、ガリーに突っ込み進退窮まって滑落、遭難、ってあり得る線だと思います。(矢印のラインに北上) 縦の棒はガリーの地図記号です。
【問題点】
・トラバースし続けると問題を先送りしているだけ
・尾根から遠ざかる。
・新たな別の問題が出てくることもある。(結果遭難につながらないとも限らない)
一旦北側にトラバースで逃げたものの、ルートの良否を分けるポイントはいかに早く、黄色の尾根に戻るか? ですね。
真ん中の〇のあたりで、GPSのラインが乱れているのは、そこで考えているからです。
ココで写真で現地の状況を検討しましょう。
尾根の末端 |
これは尾根の末端です。岩尾根。まぁ登って登れないことはなさそうですが、登った後も岩が続くと苦しみそうです。
そこでとりあえず回避することになります。
■ 回避パターン1 緑のライン
私の当初の判断は
・緑のライン (主尾根に乗るため南面の斜面にトラバース)
でした。 しかしこの選択肢は、山慣れた人からは合理的ではないという指摘をもらいました。
その理由は
1)植生から北側の方が歩きやすいことが多い
2)沢型=歩きやすい。
の2点でした。
私も植生が南面は植林地であることを考えたのですが、ラインに特徴がないことはあまり判断の根拠とはならないようです。
■ 回避パターン2 ピンクのライン
ピンクのラインは、崖マークを完全に避けられるところまで行ってから尾根に乗る作戦です。
これは歩いたラインより、大きな弧を描き、距離が長くなる、という点で、実際に歩いたラインより優れたラインとは言えないかもしれません。
■ 実際のライン
今回のルート取りは沢の源流と似ているそうです。
・尾根より沢の方が歩きやすいので、可能な限り沢をつめる
・限界的な傾斜になる、その直前で尾根に逃げる
というのがルート取りの典型的なパターンとしてあるそうです。 私もそのイメージがあります。
私も地図読みにおけるリスク回避でロープが欲しい理由は
・尾根の末端
・谷の源頭
の2か所が大抵が急でロープなしにはどうしようもない斜度であることが多いからです。
それは地図からもうかがえます。
それが実際のGPSのラインになった理由ですね。”一旦、北斜面に逃げ、弱点を見つけて黄色の尾根に乗る”です。
■ 弱点のライン取り
この写真のところが実際見つけた弱点のラインになる、ルンゼを詰めたところです。
ココでもよいそうです。そうなると、
・ビレーヤーはどこでセルフを取るか?
・傾斜が緩いのでセルフ無でも行けるが安全策ではない
ではなぜ、真ん中のラインになったか?(水色のライン)
それは、ビレイヤーの確保支点になる安定した立木が目の前に真ん中にあるからです。
と、いうことで、ラインと取る時のポイントをまとめると
1) アンカー
2) ロープの長さ
3) ランニング支点の豊富さ
4) 斜度
となるのかなと思います。 つまり、赤矢印の木を発見するということが今回の二つ目の核心ですね。
ビレイヤーの確保支点はつまり真ん中に見えている木で、それがいちばん重要だと言うことです。
ゲレンデでロープワークしているとビレイヤーはアンカーを取っていません。
のでゲレンデでしかやっていないと気が付かないかもしれませんが・・・
実はビレイヤーのセルフビレイはパーティ全体のアンカーとなる重要な支点です。
少なくともリードするトップが安定した支点にたどり着くまでは安心できません。
ここが登り終わりの尾根に出たところです。平で安定しています。
これを見ると尾根の上に踏み跡は続いていますから、この先にまだ北側斜面にトラバースできる箇所があるのかもしれません。
”登り始めはたいてい不安定で、最初の安定した木に達して安心する”という定番のパターンに、ほぼ合致するそうです。
■ ロープワークによる悪場の切り抜け方
いや~私の心配はだいぶ解消されました。
私がロープワークを求めたのは
・尾根の終点
・沢の源頭
の2点が大概急すぎるからです。 心配で知らない尾根歩きなんかできません(笑)
しかしこの経験で、そうした難所、悪場が出てきたときの逃げ方が一つ理解できました。
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