Tuesday, March 26, 2013

今自分にできることは何か?を問い続けること――金峰山残雪期バリエーションルートの反省


今回の金峰山黒平ルートは面白かったです☆ 

しかし例によって反省をば…(^^) 
やはり、どんな山にも良かったところと少々反省が必要な面はあるものですから…

■ 反省その① 読み

今回の残雪期は、”読み”がとても難しかった。 

 ①積雪量の読み  → 予想よりずいぶん多かった!
 ②お天気の読み  → 予想を良いほうに外し、大晴天!

①と②は密接に関係しあっていますよね。 あったかいと、どうしても雪が溶けるので。

積雪量は、黒平ルート同様南面のルートを歩いて、予想したはずでした。

 ・3月11日 奥秩父 大菩薩嶺     標高 2057m → 2000でも雪解け
 ・3月18日 八ヶ岳権現岳小泉ルート 標高 2715m → 山頂は雪解け 1900から上が雪

今回の金峰山は、標高 2599m。 登山口がある甲府市森林浴公園は1370mくらいなので、雪がその標高で無いのは明白でしたが…、雪が出てきたのは標高1800mくらいからでした。そこから最初の沢、神子ノ沢からはラッセル! 大量の雪でした(汗)。一般道ではラッセルと言っても、膝下です。

つまり、人が入る一般道での積雪量を観察しても、

 ・どれくらいの標高から雪が溶けているか?の目安にはなるけれど、
 ・ラッセルの深さの目安にはならない。

反省: バリエーションルートのラッセルは、目論見以上。 理由:人が入らないから。

■ 反省その② 企画

当初の企画では、御室小屋から金峰山までの登りは、夏の標準コースタイム2:10に、雪を加味して、3時間と考えていました。

このコースタイムは甘かった! 

 ・積雪期のラッセルは膝下で1・5倍、膝上で2倍のコースタイム

だそうです。だとすると、積雪量で膝上ラッセルになると、やはり3時間ではきびしい…。

ついでにスゴイ急登なのはあらかじめ分かっていたので、急登の箇所では同じ深さの雪でもラッセルが急斜面なので崩れて足元を作るのに時間がかかります。

同じ積雪量1mでも、平地では潜っても歩けても、急斜面だと胸とか顔とかの高さの雪をかき分けることになり、手が必要になります。 今回も四つん這いで…「ハイハイラッセル」でした(笑)

学んだこと: 急登の山でのラッセルは同じ積雪量でもより時間がかかる。

■ 雪質と足ごしらえ

今回の残雪期の踏まれていない雪山…上部が10cm~20cmクラストした最中雪でした。

これは…上部の層が壊れなければ歩きやすい!けど、7割方乗ると壊れる…

1点に体重が集中すると壊れるのです…なので、体重を分散するようにして、上のクラスト層を行くと時間がかからずいいのですが…そうすると四つん這いになります。 ハイハイラッセル(笑)。

結局、上の層がクラストしているので、ワカンがあっても足をひっこぬくときにワカンが引っかかってしまって逆に時間を食いそうでした。

というわけで、この時期の残雪の歩きやすさは一般ルートだけですね。

学んだことその②: 残雪期のラッセルはワカンがあっても無力。ツボ足がむしろ足抜けが良い。

■ アイス

ただし、一般ルートである増富ルートでは雪解けがはじまる標高2000から1900あたりからは、雪が踏まれて固められているので、結局アイス率が高くなります。

踏まれなければ、上のクラストした雪の層が保温材になって下にふかふかの雪を貯める。ところが、よく踏まれている一般ルートは、それが圧雪になってその後に溶ける、凍る、を繰り返すので、アイスになるのです。

と言うわけで、残雪期の一般ルートは、上部は解けかけたジェラート、境目はアイス、と、これまた、あまり楽しくはなさそうな道ですネ(笑)。

ただ気温が高いので山自体に緊迫感がないのが良いですが。

このアイスでは、アイゼン必携です。私はチェーンスパイクだったのですが、スパイクでも2回こけました(><)
でもまた行っても、チェーンスパイクで済ませると思いますけど(笑) 重い12本歯を使うより、チェーンスパイクで上手に歩ける技を身に着ける方がよさそうでした。

 ■ 反省その③ 水

朝の朝食用の水が準備されていなかったので、朝から雪を溶かしての水づくり…本来前日に用意すべきでした。 そのせいで、6時の出発予定が6:45になってしまいました。

なんでこんなに朝時間がかかったんだろう? 4時にはみんな起きていたのに…

ただご飯を食べて出発だけのことに時間がかかってしまったので、これは大反省のポイントでした。

うーん。やっぱり朝は、火を通さずに食べれるものと温かい飲み物くらいが良いのかもしれません。せっかく3分で湯がける麺にしたのになぁ。

学び: 朝はサクっと出発できる朝食にすべし!グラノーラバーなど。特にコースタイムがシビアな時。

■ 反省その④ 歩く順番

夏は基本的に弱い人が2番です。先頭がリーダーで最後がサブリーダー。
でも、ラッセルになると…弱い人が2番だと、ラッセルは2番目くらいもかなりしんどいので…残りの元気な人が足止めを食う…

ラッセルがある時は
 
 1番元気な人、2番目に元気な人、…の順が、パーティ全体のスピードアップに貢献するかも…。

あとは、ザック込の全体の体重が軽い人が先で、重い人ほど後のほうが良いと思います。

■ バテ 

パーティで歩く場合、一番良くないのは、最初にバテるということです…

そういうバテる人がやるべきことはただ一つ! ばてないこと!!

バテないためには軽量化です。バテる人に限って荷物が必要以上に重い…というのは、もしかして、荷物が重いからばてるんでは?いう発想が欠けているんでしょうね…

そして、ラッセルの後半に回ったら、何か食べること! バテないために食べるのも自己管理の一つです!休憩してくださいと言われなくても食べなきゃいけない。

 ①軽量化
 ②食べる

その心は・・・常に 今できることは何か?を自分に問い続けることです!!!


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