Sunday, January 6, 2013

読了『山岳マンガ・小説・映画の系譜』


読了『山岳マンガ・小説・映画の系譜』





この本は山岳マンガの読書案内なのですが、山岳マンガに留まらず、山岳小説や映画まで網羅しています。

マンガ『岳』全巻持っています。 三歩さんはよかった。(でも最後の死に方は納得できない…汗)

古い山ヤさんでも『岳』は好きになってくれそうな気がするんですが、どうなのでしょう…三歩さんいいやつだけどな。

映画化もされましたが、映画の岳はイマイチでした…岳の主人公三歩さんの話ではなく、なぜか久美ちゃんの話になっていた… 

あれはきっとプロデューサーが古いタイプだったに違いない。久美ちゃんも過去に訳ありの女にされてしまっていた…。

なんか心に傷を抱えていて、そのコンプレックスを跳ね返すために頑張る…という構図はとても古臭い。前時代的だ。
そういう意味では、バレエのマンガで、『ドゥ・ダ・ダンシン』と『昴』では『昴』のほうが古い構図だった。
この2者の関係と『岳』『孤高の人』のセットの関係は似ている。

山の世界を『岳』でふーんと言いながら読んでいた私たち夫婦ですが、残念ながら、山業界ではバッシングが結構あったらしく、連載が終わってしまった…嫉妬とは恐ろしいものです…ので、残念に思い、さらに別の山岳マンガでも読んでみようかしら?と思って手に取ったのがこの本です。 山小屋では山の本棚をのぞくのですが、古い山岳マンガはどうしても、ザイルを切る切らない、の話が多くて、あるいは高みを目差すばかりのスポ根ものが多くて絵も古いし、昔はやった感じ。今はなんだかツマラナイ…のは時代が変わったからなんだろうなぁ。

最近の新しいマンガでは、一応『孤高の人』というマンガも読みましたが、こちらは加藤文太郎をモデルにして現代風にアレンジしているとはいえ、三歩さんが明るいのに比べ、青春がとても暗くて微妙に寂しくなりました。

最後は凍傷で指を失うも生還しているのでエベレストで救助活動して死んでしまう三歩さんと比べハッピーエンドとはいえるのかもしれないですが、なんとなく読後感としては前の時代をひきづっていました。

■時代の移り変わり

でも…この本と今まで私が読んでみた本を比べるとなんという時代の移り変わりを感じることでしょう!

図書館で本を借りてくるからかなぁ…? 山口 耀久さんなんて名前はGamoさんのページには出てこない…なんで???

『山頂への道』面白いのに… 『北八つ彷徨』なんていう書名は出てこない(汗)。

これは基本的にアマゾンが古書に弱い故ではないかと1人で思っているのですが。アマゾンは、ロングテールと言って、今まで多数派に入らなかったゆえに取りこぼされてきた少数派の消費者たちのニーズを拾って成り立つ商売を確立したことで有名なネット書店ですが、古書はアマゾンではとても買えたものではありません。半ば、オークションのようになっていて、中にはとんでもない価格がついている本もあります。

ゆえに古書が実際にもかなり役立つという数少ない分野である山なのに…山の古書はもっともネットに親和性の高いアマゾンでは取り扱いは微妙です。(でもたまに1円とかいう価格で売っているのでそういうのを見たらゲットがおススメです)

とりあえず…

ただ色々な人が山岳漫画を書いていて、『沈黙の艦隊』のかわぐちかいじさんなんかもいて
そうなのかと色々発見があってよかったです。

本は買わなくてもネットで情報公開されています♪ このあたりは新時代らしくて良いですね。

ヴァーチャルクライマー

しかし、山ヤさんでなくても映画とマンガを網羅したら、山雑誌に執筆依頼がくるようになる。

No1ではなくてOnly1を目差せの見本のような方ですね、Gamoさんって。

No comments:

Post a Comment