猪熊予報士のお天気講座に出てきました☆
猪熊さんの講座に出るのは2度目です。猪熊予報士は今、一番脂がのっている気象予報士です。山専門のお天気情報会社も立ち上げられ、私も月額324円でいつもヤマテンの天気予報を取っています。
今年もまた夏山シーズン到来♪ 夏山リスクのリスク管理は、気象から!
猪熊さんは、ここだけは押さえておきたいポイントを教えてくれていたと思うので、それをまとめておきます。
■ 気象遭難を避ける
①地上天気予報は風上のエリアを参考にする
②風向は天気図から判断する
風は高気圧から低気圧に流れ、地球の自転により90度右回り。(これは結局、等圧線と並行)
③大気の安定度に注目する
これは山登る人は自然に出来ているかもしれません。朝起きて、空気を感じる時点から山。
当然ですが、雲海=安定。積乱雲=不安定。見れば分かる。
ところで、私が小屋で働いていたとき、朝、外に出ないバイトの人がほとんどだったのですが…。どうやってお天気を肌で感じる予定なのだろう?と思いました。小屋泊よりテント泊が良いのは、空気を肌で感じられるからです。
④レンズ雲
強風時に現れる雲 レンズ雲に注目。
■ 気象遭難を知る
夏山の気象遭難は、日本海側の山で、低気圧通過後の大荒れが圧倒的に多い。
要するに、日本海側では、低気圧の通過後に大荒れになることを知らない人が多い、ということです。低気圧の内部に擬似好天があることもあります。
■ 落雷を避ける
1)上層に寒気
2)前線を伴わない低気圧
3)日中に晴れ、気温が上がった時 (熱雷。特に低山)
4)日本海を前線が南下しつつあるとき
■気象遭難につながった実績のある、天気図を覚える。
これは天気図がないとダメですが…、
1)温帯低気圧が発達しながら日本列島を通過
2)温帯低気圧が関東沖から三陸海岸に進行
3)低気圧通過後に等圧線が詰まった立シマ
温帯低気圧が西から東に行けば、晴れますが、南から北に北上すると、荒天が抜けない。
これらもやはり、天気図を見る、という習慣づけが必要かと思います。
■ 感想
お天気とは、とにもかくにも、風と空気の質なんだなと思いました。雲は見えない空気が見える化したもの。空気を表現したら雲になる。
つまりお天気を見るということは、空気を見る、ということなんですね。観る、というほうが良いかも。
見えないモノを見る力が要るということです。
しかし、それにしても、このようなことを都会にいる登山者に期待することは大変難しいのではないか?と思いました。
というのも、私は、甲府に来るまでは、大阪の中央区に住み、地下鉄で通勤する生活をしていましたが、都会では地下鉄だし、会社まで屋根が通路を通るので、会社があるインテリジェントビルに入るまで、雨に振られることもなく、会社についてしまいましたし、日の短い時期は、夜暗くなってから会社を出るので、お天気に気が付かないこともしばしばでした。洗濯物は、乾燥機。主婦も働いていて主婦不在で忙しい上、外の空気は排気ガスで汚染されて悪いので外に干さないこともあるのです。
多くの都会の人はそういう生活だと思いますが、そういう生活だと、お天気と生活が無関係なのです。よほどの大荒れで、地下鉄が止まらないかぎり・・・。
今は甲府住まいになり、転居してきた当初は甲府の天気の良さにあきれました。甲府は本当にお天気が良い土地柄です。が、お天気が良いということは雨が少なく、水が豊かでないということです。甲府は富士川沿いが台風の唯一の台風の通り道で、台風の日にわざわざ夫が中央線を身延線に変更して帰ってきたときには、夫の知性を疑いました(笑)
が、都会人の自然理解度など、その程度かもしれません。
今、登山を始め、自然についての知識が、初級程度とはいえ身につきつつあり、自然の声を聴く、ということはどういうことか分かり始めてきました。
都会人が言う 自然との共生は、単純に緑の木陰でリラックスしたい、という心のニーズです。
正直、都会ではほとんど全員が馬車馬のように働かされて、死にそうです。都会人は、へとへとです。そのような状態で、自然については、ぼんやりとしたイメージを持っているだけで、雑誌の魅力的な写真に吸い寄せられて山にやってくるだけだと思います。自分がそういう状態でしたから、そう思うわけです。
これは、何年山をやっていても、普段の生活スタイルが都会的であれば、それから脱却することはほとんどないのではないか?と思います。
それがどれほど自然と乖離した生活か… 私は都会から転居してやってきている甲府の人間なので、その距離を知る立場にありますが・・・本当にその距離に驚くばかりです。
現代社会、何かおかしいです・・・
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