昔から山ヤは飲んベイらしく、私が働いていた山小屋では、従業員は大雪渓が飲み放題でした。大入りになると、ワンランク上の大雪渓がふるまわれました(笑)
山小屋の仕事は季節労働なので、杜氏が遭対協の一員として働いていました。山と酒蔵は季節が反対でちょうど良いので、これからの杜氏は山岳ガイドになるといいのかもしれません(笑)。
昔から、山とお酒はセットらしく、山の名を冠した日本酒も少なくありません。パッと思いつくだけでも
八海山
立山
月山
など・・・ こちらのサイトでまとまっています☆
山梨では登山をすると、年中行くところがあって楽しく過ごせますが、山梨はワイン王国なので、ワイナリーは70件もあるのだそうですが、米どころではないので、酒蔵はそんなに数ありません。
良いお酒は良いお米と良いお水から!
水と米・・・も、山梨に来て、ちょっとがっかりした点でした。
■ 水&米、ではなく、ワイン&小麦の国
山梨県のミネラルウォーター生産量が全国No1なのは事実ですが、水の質という意味で言うと、甲府は上水道が二つあり、そのうちメジャーな方が平瀬浄水場ですが、平瀬の水は湧水ではありません。荒川の水です。水源は国師岳(甲武信岳手前の山、奥秩父)です。
実際、九州から関東に来て、水の硬度が上がったことには、すぐ気が付きました。硬い水です。つまり、石鹸洗濯するとギシギシとした金属石鹸がたくさんできます。出しを引くにも向いていないです。
そういうことで甲府に住む一般市民にとっては、水道水の質という意味では、さほど恵まれた場所ではなく、湧水が水道水である、熊本市出身のワタシには、水のうまさについては、ちょっと不満が残る甲府の環境です。山梨ではおいしい水は県民が飲むものではなく、他所に売るもの。
山梨は米どころでもないのです・・・。なので、米も酒も、限定的。山間地なので、米が採れる場所は限定的で、郷土料理は米より小麦を使ったものです。
つまり、米・酒文化ではなく、ワイン・小麦文化なんです、実は。実は意外に洋風なんです。湿潤文化ではなく、乾燥文化です。
■ 山梨の山と酒
ワインは難しいので、とりあえず、山梨の地酒は、なんという山梨の山がはぐくんだのかチェックしてみました☆
どの山に登ったら、どのお酒をお土産にするとよいかくらい知っておかねば(笑)!
例えば、先日冬山合宿で、木曽駒に行ったのですが、”中乗(なかのり)さん”というお酒をみんなで買って帰りました。みんな山の土産はお酒です。
山梨に首都圏から登山に来る人は多く、そういう方の参考になれば・・と思います。
〇山梨の地酒リスト
梅の枝(うめがえ) ㈲大久保酒造
男山 ㈱八巻酒造
甲斐の開運 井出酒造
笹一 笹一酒造
七賢 山梨名醸
春鶯囀 萬屋醸造店
大冠 大冠酒造
武の井 武の井酒造
谷桜 谷櫻酒造
〇人気リスト 銘柄名
1位 春鶯囀
2位 七賢
3位 笹一
4位 谷桜
5位 青煌
6位 腕相撲
甲斐の地酒。
私は、この中の青煌というお酒を北杜市の若手農家さんから教わって、自宅でもよく飲んでいます。穂高の合宿の時も持って行ったのですが(瓶で!)
先輩があんまり飲まないので残念でした…瓶だから持って帰るのもあるんで(^^;)、担ぐの新人の務めみたいな?これでも接待のつもりなんですよ~。
ただ山では別に銘柄品でなくても、質素な酒で十分美味しいので、吟醸ではなく、純米でいいと思います。本醸造や普通酒は醸造用アルコールが添加されているので、純米で。吟醸、きもと、山廃などは、特別な日の酒です。純米なら本物。いくら普段着のお酒でも、まがい物を飲まないくらいは最低限と思っています。
単純にあんまりおいしくないんですよね。
■ 一口コメント
さっそく 各地酒を、ちょろっと検索してみました。山梨と一口に行っても広く、360度山なので、
この山にこの酒!
と言えるのは、そんなに多くないようです。
春鶯囀: 与謝野晶子 中込家(萬屋醸造店)櫛形山 清酒 春鴬囀 純米酒「鷹座巣」 契約栽培酒米「玉栄」「美味しんぼ」82巻
七賢: 300年 25人 甲斐駒ヶ岳 酒米「夢山水」「ひとごこち」
笹一: 御前水、“美山錦
谷桜: 吟のさと 創業 嘉永元年(1848年) 古銭 御神酒酒屋 八ヶ岳南麓 山田錦や美山錦 古銭屋さくら組 オフィシャルクラブ
青煌: 武の井酒造 清水絋一郎 花酵母研究会会員 山梨県北杜市高根町
腕相撲: 笛吹市御坂町 1924年創業。 男たちの語り合いの場で飲まれたどぶろく
養老: 山梨県山梨市、戦国武将武田家代々の氏神として崇敬された大井窪八幡神社の隣り 老舗酒蔵
甲斐の開運: ひとごこち 河口湖 富士山
太冠: 32歳杜氏菊池良充、諏訪杜氏 「πウォーター」宇宙学波動学、 若い感性
〇酒米: 吟のさと、玉栄、ひとごこち、山田錦、夢山水
〇玉栄
・南アルプス市や富士川町を中心に生産されている
・短稈・多収で栽培特性に優れ,濃醇な酒質
・千粒重は28.1gと山田錦並みの大粒の米
・心白の発現率はやや低めで吟醸酒には向かない
・熟成に向く独特の風味がある酒質フルーティでインパクトの強い純米酒
〇吟のさと http://cse.naro.affrc.go.jp/msakai/ginnosato-pamph12.pdf
山梨県酒造組合のサイトより引用 |
■ どの山?
櫛形山 → 春鶯囀
甲斐駒 → 七賢
甲州アルプス(大菩薩嶺~笹子) → 笹一
権現山、編笠山、西岳 など八ヶ岳南麓 → 谷桜
三つ峠、富士山 → 甲斐の開運
分からないのは下記のお酒の山です。
腕相撲→ 御坂町の人の裏山はどこなのでしょう?御坂山塊は主として富士山川から登られ、北
面の甲府側から登られることは少ないようです。見るからに急峻で登るのは大変そうです。
養老 → 奥秩父前衛の山 兜山、小楢山、黒金山、甲武信、西沢渓谷など?
太冠→ 櫛形山 南アルプス?
こうしてみると、甲府駅周辺が地元となる私から、もっとも近い百名山、金峰山に甲府側から登った時に飲むお酒がないなぁ…。
北沢峠でかった酒 |
金峰山の前衛の山々の丘陵地には、サントリーの登美の丘があります。むしろ茅ヶ岳のワインですが…、サントリーには”登美”っていうのがありますが…一万円以上して、とても山のお土産にするようなワインではないですね~はぁ~(ため息)。
茅ヶ岳のお土産のお酒は、グレイス茅ヶ岳です。
敷島醸造のワイナリーのワインかなぁ、金峰山へ、昇仙峡側から登った時は・・・。
ところで、北沢峠の小屋では、こんな日本酒が売っていたのでしたが、調べたら福岡のお酒なんだけど、どうしてなのかしら?
南アルプス入門の山、仙丈ヶ岳は全国区の山ですから、多くの人が来ますが、ぜんぜん、山梨銘柄でも長野銘柄でもないですねぇ・・・。
まぁ小屋番さんの好きで、置けばいいのですが。
薬師小屋で山梨県民のダシ、ビミサンの話で盛り上がったので、やっぱり遠くから来ている人は山梨のものを食べたがっていると思うんですけどね~
PS あとで大冠は甲府市にあったと聞きました。 大冠→甲府?
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