■「行きたいところに行けない!誰かに教えてもらわなくっちゃ!」
そもそもの問題意識は、先日天狗岳に登ったついでに歩こうかなと思っていたシャクナゲ尾根、いざ行ってみると歩けず…「これじゃ行きたいところに行けないから、誰かに教えてもらわなくっちゃ!」と思ったのでした・・・
歩きたい場所を歩きたいのが人間の当然の心理なのですが、登山も3年目に入り、順調に成長した結果、もう独学で行けるところまでは行ってしまって、誰かに教わらないと学ぶことができないスキルが出てきてしまったんですね。
■ 雪山にもいろいろありますね。
今回は東京のほうの山岳会でやっている技術講習会にゲストとして参加してきました。
技術講習会以外、正直興味がない…テーマは、「ラッセル&読図」。
私にとっては、さらにキライな「パーティ登山」も課題。「冬山テント泊技術」はおまけ的に得した課題でした。テント泊デビューしようと思っているんですが冬山は生活技術がいろいろありそうなので一回めは誰かに教えてもらいたかったんですよね。
テーマに即して考えてみると ラッセルそこそこ大変でしたし、まぁ読図はちょっと課題アリでしたが、一番得たものは
・豪雪地帯の雪の多さがいかなるものであるかを味わえた
・パーティなので、一人ではなく、安全に味わうことができた
・パーティなので、一人ではなく、安全に味わうことができた
でした。 冬のテント泊も後は自分でデビューできそうです。パーティ登山については多少ネガティブ面も見えましたがメリットとの比較では今回はメリットが勝ちでしょう。
■ 大量の雪
今回、もっとも理解したのは、大量の雪との付き合い方です。 私は登山歴は短いのですが、基本的に雪の山しか興味がなかったので(^^)、登山歴の割に雪山自体には慣れているほうです。今3年目。ゼロから初めて3年目で鳳凰三山って感じです。でも雪に慣れているのではなく、雪があるような山の常識を良く知っている、ってだけ。
なぜなら、私のホームグランド、八ヶ岳の山々は、雪の山ではなく、むしろ、寒さの山だからです。雪は八ヶ岳は少ない。積雪量がせいぜい2mほどなので、雪崩の危険もなく、雪洞を掘ることもなく、雪はサラサラのパウダースノーで、そこに雨や気温上昇で雪が氷化、クラストしてしまう…というのが八ヶ岳事情です。
去年は飯山の方に出かけて、夫とルーファイの練習しましたが…その時みたのは頭上の高さを超える雪。それでも商業施設の周りだったので、比較的管理された環境でした。
ところが登山において、雪山と言った時にさすのは、そうしたスキーのゲレンデのような車でアクセスでき、除雪された場所ではなく、そして、八ヶ岳のような積雪量の少ない場所でもなく…基本的に雪崩も起こりうる場所、=人の手の入っていない手つかずの自然、ですね。
そのような場所に行くには、やはり単独では危険だし雪山の常識と言われていることが身についている必要がある、ということがかなり明確に理解できました。
何しろ、雪が多いんです。
今回は一泊二日だったんですが、特に二日目は大雪の予報が出ており…「北アルプスは大荒れ」一日中暴風雪。とても行動できる天候ではないという予報でした。
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谷川方面も同じで、在来線は運休、上越道は閉鎖… 風雪で下山後ですが、一時はホワイトアウトする、そのような状況の雪を安全に体験するという意味で、とても貴重な経験でした。
ラッセルが大変なのは、八ヶ岳でも踏まれていない道を行こうとすれば、体験できます。たとえば、私は北横岳に12月に行ったとき、七ツ池の向こう側に行ってみたのですが、胸くらいまで埋まる雪で、泳ぐような感じ…こりゃとてもじゃないけど、スノーシューがないとやってらんないなと思いました。
年末の鳳凰三山でも膝上くらいのラッセルは経験したのでラッセルがどんなものかくらいはわかる。白駒池周辺も、冬は歩かれていないようで、結構ラッセルです。でもラッセルにどれだけ苦労しても、その苦労は八ヶ岳では残っています。
年末の鳳凰三山でも膝上くらいのラッセルは経験したのでラッセルがどんなものかくらいはわかる。白駒池周辺も、冬は歩かれていないようで、結構ラッセルです。でもラッセルにどれだけ苦労しても、その苦労は八ヶ岳では残っています。
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テントを買った時も家で張ってみたし、コッヘル料理も家で研究した。けど、機械類は同じようにできず、iPhoneも、高度計つきの時計もどうも本番で初舞台になってしまう・・・。そっちは夫が得意だから、気持ちの上で勝手に分業体制なのかもしれない。
今回の雪山では、ラッセルの苦労が残らない! 今来た道を下ろうとすると…トレースがない!
ほんの30~40分のことで雪が積もって、今6人もの人で作った立派なトレース…横の壁が50~60センチほどの通路・・・がかき消されてしまうのです。上に雪が積もって。
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うっすらとしたくぼみ程度のトレースもない… つまり登りだけでなく、下りもルートファインディングが必要なのです(汗)
そういう話だったのか…(汗)と一気に豪雪、あるいは吹雪中に退路を見失うという危険について認識が高まりました。
≪今回学んだこと≫
・豪雪の山ではトレースが消える=ルートファインディングと地図読みが必須
・何気なく雪の上に装備を指すと積雪が多いため、雪で隠されて装備が行方不明になる可能性がある。
・気温が高くても停滞時間が長い(ラッセルの順番待ちなので)と寒い
≪今回良かったこと≫
・ちょうど良いレイヤリング。寒さが大したことがなさそうなのは想定していたので軽めの衣類で行ったのは正解だった。とりえず寒さはそれほどシビアでない。せいぜいー5℃。 ネックゲイターは八ヶ岳では必須なのに要らなかった。
・テント意外と寝れた。どうもお酒が入ったのが良かったらしい(^^)。ただスリーピングマットの隙間に落ちて雪の寒さが直接体に当たって目が覚めた。
今回は下山後の車の脱出が最大の核心部でした(笑)
■ 課題はパーティ登山
今回は初のパーティ登山。面倒を嫌っていましたが、とりあえず、何とかなる程度でした。
ホント、先入観で相手を判断してアレコレ言ってくる人ってウザイですね~(汗) まぁどちらかというと私も老婆心ながら…を我慢できない人なので、”他山の石”であり、”人のふり見て”なのですが…
たとえば手袋。
今回は、グローブ、最初に私の服装チェックをした人が、これ要らないと言ったやつのほうがやっぱり使いやすかったし、ウエアも、「これ脱いで」と言われて脱いだのは、間違いで着ておけばよかったんです。寒かった。
しかし、言ってくれる人は親切心ですからね。そこが擦れ違いの元です。私だって先日山で会った山ボーイの人には多少疎まれたんではないかと思うのですが、彼はみんなの忠告どおりにしたそうで、それは後から聞いてちょっと感心しました。私も大抵は、おとなしく言葉に従いますが、大概はしたがったことを後悔して、やっぱり自分の判断の方が優れている、と感じます。とりあえず、その辺のうざさは大変課題だと思いましたが、これは山っていうよりも、人間関係術ですね。
アドバイスを聞かないという選択を取るという勇気はかなり重要と思いました。(人間関係がリスクに陥るので 笑)
■ テント泊&パーティ登山
今回面白かったのは、テントサイトを作ったり、スノーマウントを作るところでした。
これは一人ではなかなかやりづらいですね。 基本的に作業量が多いので、整地するにしてもスノーマウントを積み上げるにしても、みんなでやると作業が早いです。
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これはパーティ登山の楽しみの一つかもしれません。
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これが一人でテント泊していてこうなっていたら・・・結構、切ない感じでしょうね(笑) 大勢でいれば、多少のことは笑い話で笑い飛ばせますね。
■ パーティ=宴会?
後は中で宴会ってことです(笑) 私は夕食のメニューを聞いて、ワイン1本、柿ピー6人前を持っていきましたが、正解だったようです。これらは基本的に必要ないものなので、直前まで持つべきでないと叱られるかな~と思っていたのですがとりあえず、持って行って良かった。喜んでもらえたようです。
そしてパーティ登山… パーティで登山する場合、何より重要なことは「人より先にバテない」ってことです。
私はこの地域の山が初めてだったので、基本的にコースタイムや距離でどれくらいのしんどさかってのが読めず… ちょっと心配していました。それに前夜泊で前夜に十分な睡眠がとれないだろうというのも見えていたので…行動食も多目に持っていきました。
蓋を開けてみると、行動には特に問題なくついて行けたので良かった。ま、講習会なので行動がメインと言うよりも講習がメインだったからですね。
■ その他
まぁそうこういうわけで、とりあえずは無事にデビューを果たした感じです♪
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