昨日は都岳連の『岩場のレスキュー講習』机上講習に行ってきました。
大事なことは、
支点を人任せにしない
&
何はなくてもセルフビレイ
です。
■ アンカーポイントの安全性を自身で確認してください
初めてゲレンデアイスに行った時、私は正直、支点を見せてくれない人が嫌でした。
だから、トップロープのショートピッチでも人が作った支点を登った後、見に行きました。その時の支点はプアでした。別に壊れませんでしたから、何も言っていませんが。
先輩はたぶん、自分が作った支点を後輩がダブルチェックして見に行くのは嫌そうです・・・。
それは良くない文化であると思います。その支点に、私もぶら下がらないといけないのですから。
自分の安全は自分で守る。
逆に言うと、誰かが作った支点にその人がぶら下がらないで、セルフをどこかよそに取っていたら、その人の支点は信用していないと言う意味です(笑)。
私も時々やります。ただ、単純にビレイ点が遠くて、そこの3人も立っていられないからってのもありますが。
この間の春山合宿では、後輩が急斜面であるにも関わらず、休憩中に、
バケツも掘らずにザックを置き、
セルフビレイも取らなかった
ので、びっくりしました。先輩はやんわり指摘していましたが、まったく聞く耳持たず。些細な不注意でシビアな状況に陥りそうで、不安なので、この人とはシビアな山はちょっと遠慮したいです。
・テント泊でも不用意に動いてモノを倒す
・周囲の状況が見えていない
・『生と死の分岐点』を貸しても読まない
・だらりんビレイ & 指摘しても直さない
・他の人(自分より年上の男性)に自分が持っているより重いものを持たせる
など、わたしには、”イエローカード”で、危機感をアラートさせられます。 逆に全面的信頼を寄せる人は、
・ミスを隠さない
・俺を信頼しろと言わない
人です。多分私が信頼を寄せる人はホンモノぞろいと思います。昔から真贋の差が分かるタイプでした。
■ ギア
プーリー付カラビナ |
・ランヤード: PAS>デイジー>スリング
・グローブ: ワークマンの皮グローブで充分 指先が開いているものは不可
・エイト環
・タイブロック オーバルで、軸の形状が丸、または楕円のカラビナとセットでもつこと
・ナイフ
・プーリーつきカラビナ(あれば)
・その他: スリング5、カラビナ5
私はタイブロックの代わりにロックテリクスのシンプルアセンダーを使っています。というか持っています。
■ ラッキング
・暗闇でも、必要なギアが手に取れること
・ナイフを首からぶら下げて携帯するのは不可
■ 実技講習以前にマスターしてきてほしいノット
1)固定(クローブヒッチ)
2)半固定(ムンター)
3)フリクションノット1 オートブロック
4)フリクションノット2 クレイムハイスト
5)フリクションノット3 半折れオートブロック(これは無名のノット)
6)ラビットイヤーノット
特に難しいのはないので、ほっとしました。
■ 結びの基本
1)余端が十分な長さあるか (30cm)
2)しっかり結束されている
3)末端処理
どんな結びであっても、結びがいい加減であれば意味がない。きちんと余端を残し、しっかり結束し、末端処理をすれば、どの結びであっても解けるということはない。
私はリーダー講習会では、無駄に長く!と習いました。
■ シングルでのラッペルについて
クライミングとの違いは、シングルでのラッペリングがあること。
普段使っているクライミングロープ(マルチに行く人はダブルのハズ…つまり、一般的には8.5mm径)のロープに、
救助者と要救助者の二人が一本にぶら下がる
ことになる。
■ 人里離れたこと リモートなことがリスク
です。一般にゲレンデクライミングなら、墜落して落ちても、その場でローワーダウンで下せばいいだけです。
また、下界が近いので、ほとんどの場合は、救急車が入ってこれる環境にあると思います。
なので、レスキュー技術を学ぼうと言うような人と言うのは、
人里離れた山の中での岩登り
を想定している人のハズです。私も基本的に人里離れたところに行きたいのです・・・ そうなると、どんなに簡単な所でも、簡単な怪我でも、怪我してしまったら、大変になります。
例えばねん挫って、下界でねん挫しても大した問題にはなりませんが、山でねん挫したら、非常に困ります。
根性で降りてくるしかありません・・・。英語で人里離れていることをRemote と言います。リモートエリアと言ったら人里離れたエリアという意味です。 isolated アイソレイテッドも同じような意味ですが、わざわざ孤立した、というような響きがあります。
■ 体重
引き上げは、引きあげようとする人と、自分との体重差が大きな問題のようです。講師でさえ、
体重が80kg以上の人とは一緒に行きたいとは思わない、
と言っていました。 レスキューのことを分かっていないはずの無い往年のベテランでも、メタボで歩くのに支障が出るほど体重を増やしてしまい、赤岳でさえ普通には歩けないのに、トレーニングもせずにバリエーションルートに行くのは、一種の甘えなのでしょうか?それを許してしまうのは、
優しさ
ではないような気がします。その人が仮に死んでしまったら、残された家族はどう生きていけばいいのでしょう?
ギリギリにしなくていい山をギリギリにしてしまう、
コースタイムで歩けない体力
体重
は注意したいものだと思いました。つまり、過信です。Vルートに行く人には、基本的に普通の人以上の体力は必要です。
私が思うには、登りをコースタイム登りの8割で歩ける力は、最低限で、ゆとりはゼロです。というのは、最近の標準コースタイムは中高年向けに甘くつけられているからです。
このレスキューもレスキューをすること以上に
レスキューしないといけない羽目に至らない体力
が重要と最初に断っている点が気に入りました。
それは、疲れが出ていると分かっている下りでの滑落のようなものも含まれるのかもしれません。
うーん・・・なトップロープ支点。
でもこのサイズでもそれなりに強いって分かった。
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