Wednesday, January 8, 2020

トンデモ事例は、古い山ヤが作っている

■結び替えができていなかった若い兄さん

人工壁小瀬の試験では、若い男性と組みました。試験では、私が〇〇会所属です、というと、顔パスでした…。私はこの日のために練習に練習を重ねて、参加しているのに。私にとって、結び替えと5.9の正しいリード、そして正しいビレイは、ちゃんとチェックしてくれなきゃ嫌!な技術だったので、顔パス待遇だったことが心外でした。

おかげで、組んだお兄さんは、ちゃんとした結び替えを習ったのは、その試験が初めて、という状態だったのに、ついででスルーで合格。試験官、そんなでいいのか?と思いましたが、年配の人には意見できないでしょう。

案の定、その後、そのお兄さんをたまたま、岩場で見かけたときに、メインロープをハーネスから解いて、結び替えしており、それだと、ロープを落としたら、一貫の終わりです…誰かがロープをあげてくれるまで、セルフにぶら下がって過ごすことになります。

その状態を見て、責任の一端を感じたので、お兄さんには、ちゃんとその時に結び替えの方法を教えました。

しかし…、その人、中山尾根で墜落したんですよね。 

その日たまたま、私は、講習会仲間の伊那のほうの山岳会の人と3人でジョーゴ沢から硫黄岳を詰めるという初級アルパインをやっているところでした。

ジョーゴ沢アイスルートと中山尾根では、5階級くらいの技術差があって、中山尾根は中級者の課題です。ジョーゴ沢に私たちを送るのですら、伊那のほうの会は、ビーコンを持たせたんですよ。まぁ、要らないのは分かっていましたが、会が心配するから持って行きました。鉱泉でビーコンチェックしている私たちを、プロガイドの方たちがふしぎそーに見ていました。

私たちパーティと中山尾根のお兄さんとでは、そっちの兄さんの方がむしろ初心者なくらいだったと思います。

しかし、山梨では、そういうことが普通で、男性の間では、いきなり阿弥陀南稜とかです。雪なんて、一般縦走ですらしたことがない人が、です。雪をやったことがない人はすぐ分かります。素手の濡れた手で金属ギアを触る。くわえようとした人にすら会いました。唇、取れても知らんよ、もう。

そんなこんな、山梨時代…。

九州に来てからは、トンデモ事例は、岩バージョンです。

「九州ではトップロープ支点は作らなくて、残置ビナに直掛けでいい」

とか。

これは、クライミングジムの店長に言われました。そして、その店長さんは、〇〇山の会という古い伝統あるアルパインの会で、そう年配のオジチャンたちから教わったそうです。

原因と結果の法則。原因を作っているのは、さて、誰でしょう?

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