今日の仏教説話は、偽、でした。指摘を素直に聞きなさいということです。
これは、正見、とセットで考えないと、誤解して運用される可能性がある教えです。
私は、登山業界は、アルパインの、
”現代初心者”
に対する 正見 ができていない、出来ている指導者は一握り、と思います。
現代初心者の特徴は、旧来のアルパイン初心者と比べて以下のような特徴があります。
現代初心者 vs 旧来の初心者
年齢 バラバラ 18~22歳
性別 男女 男子のみ
知性 バラバラ 大学入学者
運動能力 バラバラ 縦走に耐えた人のみ
歩荷力 未開拓 縦走で開拓済み
歩行能力 バラバラ 縦走で洗礼済み
登攀能力 バラバラ 選別済み
ということです。バラバラの能力の初心者を相手にするということは、前に教わった通りに一律にやる、では、うまく行かないということです。
結果、新人は育たず、育っている人は独学で育った人です。私自身も含めそうです。
■ 師匠丸投げは無しですよ
一般に男性の初心者は、私が師匠がいます、というと、その人に任せておけば、〇〇さんみたいになれる、と思うらしくて自分で勉強しない傾向が強まり…困ります…が、私が師匠がいます、私があるのは師匠のおかげです、というのは、謙遜ですよ…。
実際のところ、師匠は何も教えてはくれないのが当然ですし、自分で学ぶつもりがないと、指導者がいても盗めません。
逆に、完全に一人きりでは登れないのがクライミングです。
その弱みに付け込む人もいますが、一番良いのは、お互いに持ちつ持たれつ、である関係性を維持できることです。
多くの指導者が、初心者というときに、無意識の前提にしているのは、
18歳男性大学生
です。ので、現代初心者は、”師匠が行う、新人に対する実力判定”を自ら疑ってかからないといけません。
でないと、私のように比叡でいきなりリードで、しかも二人のクライマーを一人がビレイするなんて非常識クライミングで、不必要に命を懸けてしまう羽目になります…。
また、指導者自身が、研鑽不足である、というのが、昨今、かなり濃厚な社会事情なので、そのことも踏まえて、教えられたことの内容を吟味する必要があります。
古い技術は、ピンチの時に役立ちます。しかし、その技術には古くなったら、古くなったなりの理由、つまり欠点があります。
先人が犯した過ちを追体験しないようにしましょう。
すでにリスクは洗い出されているのが現代クライミングです。
同様に新しい技術も、吟味して取り入れましょう。新しいから良いわけではないです。吟味するには自らの体験の量が必要です。
No comments:
Post a Comment