■ 講習会は来年に
今朝、起きたら、熱は平熱に下がっていました。6度5分。大汗をかいていて、びっくり。汗が出たら風邪はもうそろそろ終わりですね。そして喉からでっかい塊が・・・風邪菌は鼻から喉に移行、なんてセオリー通り・・・
結局、風邪で講習会は欠席の運びになりました・・・昨日の夕方で熱7度あったので。体内でウイルス大暴れ中ですね。
まぁ若いってことですね。予想通り、今日は良くなったのですが、これ、良くなった日に講習だからなー。あと一日我慢すれば、全快です。 我慢せず出かけてしまえば、長々と風邪状態を引きずるでしょう。
運転と宿泊が沢でさえなければ、講習そのものには参加できそうでしたが、そんな大名山行は許されないので、今回は仕方ありません。
山岳総合センターの七倉沢での講習は危急時Ⅱでした。
危急時ということなので、困った状況に陥った場合という話なのですが、たぶん今回はロープワークの2回目で、支点作りなんかを教えてくれる会だったのではないかと思います。この回がいちばん難しい内容のはずで、アルパインコースの受講生だけが受ける講習でした。縦走コースの人は受けない。
なので、まぁ来年受ければいいのかもしれません。
■ 沢のグレード
先日、釜ノ沢にいって楽しかったのですが、沢というのは、本当に最後の楽園かもしれません。
沢ならば焚火も出来るし、水も取れる。小屋がないので、なんでも自分で解決することになります。
夏山の小屋泊を数珠つなぎにするような、お抱え登山とは違うことになります。
お山がみんな夏の北アみたいになってしまったら、悲しいでしょうねぇ・・・。登山者は一切判断する必要はなく、行列に並んで歩くだけ、ごはんはまるで給餌を待つ牛のごとく、寝る場所はオイルサーディンの缶詰のごとく。一体何が楽しいのか?
私なんて並ぶの大嫌いですから、会社勤め時代、それが嫌で社員食堂ではなく、開発室で一人でおにぎりかじってたほどです。
私は、東沢釜の沢行ってみて、夫とほら貝のゴルジュまで、また行きたいな~と思ったのですが(夫は沢靴がない)、同じ発想をしているのが 『ウォーターウォーキング』 です。
この本に出てくる沢は、沢グレードの初級からもっとグレードを下げて、”登る沢”ではなく、”歩く沢”まで。
まさに私好み!
実は、沢ヤさんというのは”登る”人たちです。でも、正直、私は登るほうにはあんまり興味がなくて、沢の水の美しさを愉しみたいなって思うので、滝とかは登らなくて、見るだけでいいんですが…。そんなこというと”弱気”だと思われて、励まされてしまう・・・(汗)
そうじゃなくて、ホントに、登ることに意義を見出しているんじゃないんだよな~って感じです。やっぱり山登りの人は登ることに至上の価値を置く。私は登らなくても、自然と親しめれば良いと思うのですが・・・。
登れることに価値を置いた場合、上には上がいますよね?つまりいつかは必ず挫折が来ます。いつかは誰しも、「自分はここまで」と納得しないといけないポイントが来る。そのポイントを限界ぎりぎりまで詰めなくても、自分で選択したっていいと思うんです。趣味なんだから。苦行するのではなくて、楽しむのが目的なんだから。
この『WW』では、たとえば釜ノ沢だったら、最後まで詰めないで、二俣まで歩くだけです。あの美しい釜ノ沢の滑に行かないのは少々骨抜きな感じでしょうが、東沢、中流でも見どころ満載です。
欲張らずに力が付いたら行けばいいのです。
≪WWの概念≫
・水と遊ぶ
・水流を歩く
・危険な滝がない
・危険な滝は巻くことが出来る
・稜線まで上がらない
・楽
・短時間
・容易に引き帰せる
私が重要だなと思ったのは、容易に引き帰せる、のと、水と遊ぶ、という点です。
どうも沢登する人って、乾いた岩がみんなスポーツクライミングのルートになってしまってつまんないから、という理由で、沢に来ているらしいんですよね…
スポーツクライミングのルートには冒険性がないので、山登り本来の冒険性を求める人たちは、きっと沢に冒険性のある岩を求めるのでしょう。なので濡れるのは冒険性と引き換えの代償、程度のことで、出来るなら濡れたくないのかもしれません。
まぁ釜ノ沢は、初級の沢で沢ヤさんに言わせるとほとんど冒険性のない沢です。それでも、踏み跡は薄く、ルートは好きなところを各自が歩き、足を置いた場所が崩れる、というリスクはあります。
私には、そうした岩を登るための沢、ではなくて、沢を沢として楽しむための沢、があってもいいのかなって気がします。
沢は素直に川遊びの対象に思えます。山頂までの通過点として過ごすのではなく、そこに停留することを目的にする場所。だって、今の日本の山に自然のままの姿で残っている場所なんてほとんどないのです。広河原なんて、湧水まで出ていて沢の水を飲まずに済み、すごく良い場所でした。
■ 大人の初心者にはワンランク下がいる
あとこれは、バレエでも思ったことですが、大人の初心者には、青年期の初心者がすぐにマスターしてしまうようなことをマスターするための、ワンクッションが要ります。基礎体力が異なるからです。
それはバレエにおいては、すぐにポアントがはけないことだったり、山においては、重いザックを背負うためのトレーニングがそもそも必要だったりすることです。
沢も同じだなぁと思いました。 釜ノ沢は、グレードでいうと初級上の沢ですが、大人の沢初心者には初級上をいきなりやってしまうのはたぶん辛いだろうなぁと思いました。
私は沢のルートにも入らない海沢で沢を経験しておいて良かったです。
というのも、ツアーというのは、本当に教え方が丁寧です。 パッキングはどうしたらいいか?も教えてくれたし、着替えはテントだし、ハーネスも貸してくれ、この沢で、教えてくれたことは”常識”ばかりでした。それでも唇を紫にして震わせながら、ザックを浮き袋にしてしがみついて泳ぐ沢では、すっかり体力消耗して、帰りはガタガタでしたから・・・。こんなに大変だったのに、この沢は遡行図さえない、ルートとしては認識さえされていない沢だったのです。
『ww』の沢は、一般的な沢グレードの初級以下の沢ばかりです。というか初級の沢がいちばんWWでは難しいのです(笑)
こんな感じ。
WWのグレード 一般的な沢グレード
2級
w4級 1級
w3級
w2級
w1級
これが実際の沢に落とすと、釜の沢は滑までいかず、二俣までで引き帰して終わり、ってわけです。
もしかして沢靴さえいらないくらいかもしれません。
大人の初心者は、玄人が価値を見出さない場所(事柄)に価値を見いだせる、ということかもしれませんね(笑)。
ロープワークは多少習熟しないと『WW』できないのですが、逆にいうとWWはロープワークの練習場としても良いのかもしれません。
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