Thursday, October 3, 2013

登山、ヨガ、バレエ

最近、登山のせいで体型が変わってきたな~と感じています。ちょっと困りますね…

■ バレエ

登山の前の趣味はバレエでした。バレエはバレエの体型(ラインづくり)が重要で、やり始めると
バレエの体型にどんな人も少し変わります。

・骨盤が締ってお尻が小さくなる
・O脚が矯正される
・足の内転筋が発達する
・姿勢が良くなる
・胴体が細くなる
・首が長くなる
・肩が下がる
・足首が強くなる

これらは、股関節の外旋(ターンアウト)と引きあげ、と言われる体の使い方のせいです。またバレエは筋肉を長く引き伸ばしながら筋力を出すことが要求されます。そして、筋持久力と瞬発力の両方がバランスよく必要です。

よくある障害は
・ストレートネック (首の過伸展)
・ストレートバック (脊椎の過伸展)
・ノックバック二― (膝の過伸展)
・足首の過伸展
・坐骨神経痛 
・股関節の痛み

です。腕や肩に障害がでることはまれです。バレエをすると片足立ちや足さばきには強くなります。

■ ヨガ

ヨガをしていて、このような体の使い方は、一種の歪みである、と理解できました。

・股関節の内旋がやりづらくなる
・胴体のねじりがやりづらくなる
・肩など上半身の可動域が広がらない

ヨガは基本的にはスポーツではありません。なので比較するのはヨガの本意ではありませんが、たとえば、背中で合掌するなどバレエでは必要がないのでやりませんがヨガでは出てきます。

バレエをやっている人がヨガをやると大抵はポーズを易しく感じます。がヨガの目から見ると、体が持つ可能性を全部生かし切れていないように見えると思います。それはバレエの決まりごと(骨盤を水平に保たなくてはならない)や(胴体を水平に維持しなくてならない)が、動きの中で優先されてポーズの完成が後回しだからです。

ヨガの場合はアサナ(ポーズ)の完成が最優先なので、骨盤が倒れていようが、左右の肩が上下していようがポーズをまず完成させます。そこからきれいなポーズに修正していきます。(アジャスト)

けれども、実はとりあえずポーズと言うことで、崩れたポーズをやると関節を痛めるんです。関節にかかる負荷がかなり大きくなるので。

ヨガも教科書的には股関節の水平(ASIS)を維持できる範囲でポーズを取れ、と書いてありますが…
そうするとたいていの初心者は、体が硬すぎて、アサナがとれないので、アサナに憧れるほとんどの人は最初にそんなこと無視します。

で、痛くなって、矯正・治癒して、を繰り返す…のです。そのプロセスからも学ぶことがあるから、いいのですが。でも怪我がないならない方が良いです。というのは筋も関節も一度裂傷があると、そこは以前より固くなるからです。

というわけで、ヨガの最大の効果は、

・自分の体に注意を向ける(内観)ことによる内的リラックス
・深い呼吸による深部のリラックス
・リラックスしながらの体の伸展
・内的集中力
・体内不要物の排泄

であり、運動効果というよりは、精神的なリラックスと集中が重要です。メンタルボディバランス。

柔軟性はその結果であって、目的ではありません。

ヨガでよく起こる障害は
・手首の痛み(ねん挫)
・股関節の捻挫
・腰痛

です。どれも筋力が不足しているのにもかかわらず、無理をしてアサナを取る結果、起こります。

手首はチャトランガで痛めることが多く、そのような場合は、チャトランガよりダウンドッグなどで
まずは両手で四つん這いになって自分の体重を腕で支えるのだということを体に教えないといけません。また、股関節はロータスなどの座位を無理してとることから、腰痛はコブラなどの後屈系一般を無理して行うため、発生します。

つまり、ヨガの煩悩は過剰な柔軟性を求めることにありますね。

手首は胸筋の筋力がつけば守られ、股関節は急いで柔軟性を高めようとしても、もっとも難しい強靭な関節の一つ、そして、腰痛は腹筋力の低下が直接の原因です。

ヨガに柔軟性ばかりを求める結果、特に体幹の筋力を使うことが衰えます。体幹の筋力(インナーマッスル、コアマッスル)は、バランスのポーズなどを一定時間維持する、というようなアサナで強化される筋力です。

■ 登山の筋肉

で、登山はというと…持久系と言われますが、バランス感覚も相当に必要と思います。バランス感覚が必要と言うことは体幹の筋力が必要と言うことです。

登山は基本的に歩く、と言う行為なので、歩くということを見ると使う筋肉は主に脚です。
これは登山の後に筋肉痛になっている場所からも理解できると思います。

・大腿四頭筋
・ハムストリングス
・臀筋

それにザックが重くなってくると、その分自分の体重以上の、抗重力筋が必要になります(背筋・腹筋)。

体幹がぶれないことが重要なので体型としては多少体幹がしっかりしているほうが有利になります。
実際細すぎる人は重いザックは背負えないようです。小屋泊限定になってしまいますね(笑)

・背筋
・腹筋

これに加え、クライミングを始めると

・胸筋
・前腕
・握力(指力)

も鍛えられます。それに柔軟性も欲しくなってくると思います。

意外に見落とされているのは、バランス感覚です。

片足立ち。一本足で立つ感覚は、アイゼンワークではかなり必要です。それは岩場の歩き方につながって行きます。

登山では転滑落はNoNoですが、転倒するのはバランス感覚が悪いからです。そして最も多い障害は

・足首のねん挫
・膝の痛み

です。ねん挫は、股関節ー膝ー足首の骨のアライメントが正しくない状態で長時間歩いているため。
膝の痛みは、大腿四頭筋が弱いためです。なので足首や下肢のストレッチと大腿四頭筋の強化は重要ですね。

登山では、体の安定性を保つため、四肢と体幹のバランスでは、体幹がしっかりして、四肢が細いほうが運動効率が良くなります。

でも、これがクライミングになると逆で、四肢の筋力があり、体幹が細いほうが有利になりますが。特にハングしているような壁を登るタイプのクライミングをしていると、上体の筋力勝負になります。

■ 体型が変化してくる

最近、登山アクティビティが板について来たせいかどうか分かりませんが、最近、胸が発達してきてしまいました…(汗)

ヨガやクライミングでも胸筋を鍛えているので、その成果もしれませんが…バストサイズがアップしています…

体は正直ですね。

でも…せっかく身に着けたバレエ的な要素が失われるのはとても悲しいです…バレエでは細い体幹はかなり重要なポイント…。

せっかく長い時間をかけてそぎ落として来たのに…細くて長い腕と広いデコルテは私の数少ないバレエ的要素でした。

それに過剰に発達した大腿四頭筋もバレエはキライます…これは登山では発達する筋肉。

バレエは脚を外旋して使いますがそれだと大腿四頭筋は肥大しにくいです。

登山の場合、内旋気味に脚を使った方がパワーが発揮できる場合が特に登りの段差の大きい箇所ではあります。

膝上の盛り上がった筋肉は醜い、とされるので、登山で(特に登り)で使う大腿四頭筋があまり発達してしまうと、バレエでは余計な苦労が増えるでしょう。なので登りではハムスを使った登りを心がけています。

バレエ経験者は登山には、

・バランス感覚
・足首の強さ
・持久力
・足さばき

の関係で、とても有利です。ただ登山は、バレエには不利に働くと思います。体幹が太くなったり、日焼けしてしまうのはバレエのタブーです。

また登山で黙々と歩くことは内的な感性を研ぎ澄ますので、ヨガをしている時の感覚と同じです。歩きながらやる瞑想って感じです。

ヨガ経験者は、クライミングに有利です。

・柔軟性が高いためリーチが長い
・集中力がある
・バランス感覚が良い

■ 結論

ということを総合して考えると、登山にヨガを生かそうとする場合、

・バランス感覚 

とそれを磨くための 片足立ちのポーズ、はかなり重要ですね。またクライミングをするなら、アームバランスのポーズは面白いかもしれません。





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